JP5088265B2 - 応力解析装置及び方法 - Google Patents
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Description
一般に、有限要素法解析では、負荷条件が入力されると(ステップS601)、熱や荷重などの負荷条件は微小な時間刻みで分割され(ステップS602)、微小時間内の微小変形によって生じるひずみが有限要素法によって計算される(ステップS603)。
また、特許文献2で作成した入力データは、通常の有限要素法解析や境界要素法や有限体積法などの既存の数値計算で使用することを想定しているため、応力−ひずみ解析を行う場合でも、応力−ひずみの関数は必要とされない。よって、応力の増分とひずみの増分との関係式が意識しないうちに計算に使用されるため、汎用的ではあるが、応力増分を足し込んで計算するので、必ず繰り返し計算が必要となり、応力やひずみの計算に時間がかかってしまう。
応力解析装置10に負荷条件が入力されると、負荷条件処理部11は、入力された負荷条件を負荷条件要素に分離する(ステップS101)。なお、負荷条件を複数の要素に分離できない場合には、負荷条件全体を一つの負荷条件要素と見なして下記の処理を行う。次に、負荷条件処理部11は、定速変形要素についての処理を行う(ステップS102)。
解析解格納部13には、負荷条件ユニットに対応する応力・ひずみの算出式が材料ごとのデータベースとして格納されている。例えば、解析解格納部13には、樹脂材料Aに対応させて、その材料に有効とされている力学モデルと応力やひずみの計算式とが対になって格納されている。例えば、解析解格納部13には、樹脂材料Aに対応させて、その材料に有効とされている力学モデルと応力やひずみの計算式とが対になって格納されている。図5は、エラストマー系樹脂材料の力学モデルであり、式(1)は一定速度で変形(引張、圧縮)させるときの応力の解析解であり、tは時間、ε’はひずみ速度、σは応力を表す。式(2)は変形を保持(応力緩和)するときの応力の解析解であり、tは時間、ε0は初期ひずみ、σ0は初期応力、σは応力を表す。式(3)は一定荷重を保持(クリープ)した時のひずみの解析解であり、tは時間、εはひずみ、σは応力を表す。負荷条件ユニットは最も単純な負荷条件であるため、これら応力やひずみの算出式に関する情報はさしたる困難もなく解析解格納部13に蓄積可能である。
材料定数格納部14には、力学モデルや応力・ひずみの計算式で使用された材料定数(弾性率E1、E2、粘性係数η)の値が格納されている。式(4)に、樹脂材料Aに対応する材料定数の一例を示す。
例えば、図6は、エラストマー系樹脂材料に、桁違いに異なるひずみ速度が負荷される場合の力学モデルである。弾性の基本モデルと粘性の基本モデルとを合わせた3要素の力学モデルであるが、粘性を表す基本モデルの部分の応力σからひずみ速度ε’を計算する式が指数関数となっているのが特徴である。
まず、ひずみ0.05まで一定ひずみ速度0.001s-1で引っ張るので、負荷条件処理部11は、開始から50秒間の負荷条件要素(以下、負荷条件要素1という)を一定速度での引っ張りとして分離した。そして、応力・ひずみ計算部12は、解析解格納部13から応力の解析解である式(1)を選択し、使用する解析解としてリストアップした。なお、ε’はひずみ速度であり、0.001s-1である。また、応力・ひずみ計算部12は、材料定数格納部4を参照して、式(4)に示される樹脂材料Aの材料定数を取得した。使用する解析解にリストアップした応力の計算式である式(1)と材料定数とにより、応力・ひずみ計算部12は負荷条件要素1における応力を計算した。この計算は収束計算を含まないため、有限要素法による収束計算と比較して短時間で終了した。なお、負荷を与えると、始めは応力とひずみとがほぼ比例するが(符号711)、ひずみや応力がある値を超えると、応力−ひずみ曲線の接線の傾きが小さくなる。
有限要素法で計算を行う場合、材料を数千に上る要素に分割し、それぞれの要素に対して、各負荷条件要素に関する計算を行うこととなる。この際、負荷条件要素1のように応力−ひずみが直線関係とならない部分に関しては直線に近似できるように分けて計算する必要がある。よって、上記の例と同様の計算を有限要素法で行う場合には、材料を千個の要素に分割し、負荷条件要素1に相当する部分を二分割するとしても、本発明の五千倍の時間を要することとなる。実際には、計算の精度を高めるためにより多くの要素に分割する必要があり、負荷条件が複雑になればなるほど、計算量は飛躍的に多くなってしまう。このように、本実施例においては、本発明によれば計算に要する時間が有限要素法で計算する場合の数千分の1以下となることを確認できた。
負荷条件に対する負荷条件処理部11は、開始からそれぞれ1000秒、100秒、10秒間の負荷条件要素を一定速度での引っ張りとして選ぶ。応力・ひずみ計算部12は、解析解格納部13から応力の解析解である式(5)を選択し、使用する解析解としてリストアップした応力の計算式である式(5)と材料定数とにより、応力・ひずみ計算部12は負荷条件要素における応力を計算した。この計算は収束計算を含まないため、有限要素法による収束計算と比較して短時間で終了した。
例えば、解析解格納部には、材料や負荷条件によって、様々な力学モデルを格納することが考えられる。上記実施形態の粘性を表すモデルの部分は、応力σからひずみ速度ε’を計算する式が累乗関数でもよいし、時間によりひずみが変化しない塑性も基本モデルを含んでも良い。複数の粘性や塑性の基本モデルを組み合わせた、3要素以上の力学モデルであっても良い。このように様々な力学モデルを格納しておくことにより、特殊な変形であっても計算が可能である。
このように、本発明は様々な変形が可能である。
11 負荷条件処理部
12 応力・ひずみ計算部
13 解析解格納部
14 材料定数格納部
15 応力・ひずみ合成部
Claims (10)
- 代表的な負荷条件を示す負荷条件ユニットに関する応力・ひずみの解析式を格納する解析式格納手段と、
前記解析式に用いる力学特性の定数を格納する定数格納手段と、
入力された任意の負荷条件を、各々が前記負荷条件ユニットに該当する負荷条件要素からなる負荷条件要素群に変換する手段と、
前記負荷条件要素群に含まれる各々の負荷条件要素に該当する負荷条件ユニットについて、前記解析式格納手段及び前記定数格納手段から前記解析式と前記力学特定の定数とを取得して応力・ひずみを算出する手段と、
前記負荷条件要素群に含まれる各々の負荷条件要素について算出した応力・ひずみを合成して、前記入力された任意の負荷条件についての応力・ひずみの解析結果を算出する手段とを有することを特徴とする応力解析装置。 - 入力された負荷条件の中に、いずれの前記負荷条件ユニットとも一致しない負荷条件要素が含まれる場合に、その負荷条件要素を時分割し、時分割した各部分を前記負荷条件ユニットのいずれかで近似することを特徴とする請求項1記載の応力解析装置。
- 入力された負荷条件の中に、変形量や荷重が加速度を持って変化する負荷条件要素が含まれる場合に、その負荷条件要素を時分割し、時分割した各部分を前記負荷条件ユニットのいずれかで近似することを特徴とする請求項2記載の応力解析装置。
- 前記解析式格納手段には、材料の種類に応じて、その材料に適用される力学モデルと応力・ひずみの計算式とが対となって格納されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の応力解析装置。
- 前記応力・ひずみの計算式は、数値解法によって得られた応力・ひずみの解を近似した式であることを特徴とする請求項4記載の応力解析装置。
- 前記入力された負荷条件についての応力・ひずみの解析結果を表示する手段を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の応力解析装置。
- 入力された任意の負荷条件を、各々が代表的な負荷条件を示す負荷条件ユニットに該当する複数の負荷条件要素からなる負荷条件要素群に変換する工程と、
前記負荷条件ユニットに関する応力・ひずみの解析式と前記解析式に用いる力学特性の定数とに基づいて、前記負荷条件要素群に含まれる各々の負荷条件要素について応力・ひずみを算出する工程と、
前記負荷条件要素群に含まれる各々の負荷条件要素について算出した応力・ひずみを合成して、前記入力された任意の負荷条件についての応力・ひずみの解析結果を算出する工程とを有することを特徴とする応力解析方法。 - 入力された負荷条件の中に、いずれの前記負荷条件ユニットとも一致しない負荷条件要素が含まれる場合に、その負荷条件要素を時分割し、時分割した各部分を前記負荷条件ユニットのいずれかで近似することを特徴とする請求項7記載の応力解析方法。
- 入力された負荷条件の中に、変形量や荷重が加速度を持って変化する負荷条件要素が含まれる場合に、その負荷条件要素を時分割し、時分割した各部分を前記負荷条件ユニットで近似することを特徴とする請求項8記載の応力解析方法。
- 前記入力された負荷条件についての応力・ひずみの解析結果を表示する工程を有することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項記載の応力解析方法。
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