JP5088213B2 - 内圧成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内圧成形装置に関し、特に、成形型の成形室内で加圧エアの流入により袋状体を膨張させて成形素材を成形する内圧成形装置に関する。
繊維強化樹脂(FRP)は、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂のマトリックス樹脂と強化繊維とを一体化したものであり、軽量でかつ強度特性に優れていることから多くの分野で使用されている。用いられる熱硬化性樹脂の例としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げることができ、熱可塑性樹脂の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド等を挙げることができる。強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等を挙げることができる。
繊維強化樹脂を用いて中空状の成形品を作ることも行われており、その成形法の一つに内圧成形法がある。内圧成形法は、成形型のキャビティ空間内に中空状の成形素材を配置し、成形素材の中空部に内圧を加えて成形素材を成形型の内面に密着させた状態とし、その状態で加熱成形する方法である。
内圧成形法を用いて中空状の成形品を作る一例が特許文献1あるいは特許文献2等に記載されている。そこでは、成形素材として未硬化の繊維強化樹脂であるプリプレグを成形型の内面に積層して中空状に配置した後、袋状体をプリプレグの内面に沿うように中空部分に配置し、型締め後に、前記袋状体に加圧エアを供給して袋状体を膨張させ、その膨張により積層配置したプリプレグを成形型の成形面に密着させて賦形する。その状態で加熱し、樹脂硬化後に、袋状体を除去するようにしている。
特開2003−311845号公報 特開2003−334835号公報
しかしながら、特許文献1或いは特許文献2には、成形型に対する袋状体の取り付けや交換等について特別な考察はない。袋状体を成形型に取り付ける際に、袋状体に位置ずれが生ずると、成形品全体に均一な内圧を加えることができず、成形品に偏肉が生ずるおそれがある。また、袋状体が破損した場合に、袋状体の交換に時間がかかる、或いは袋状体が交換できないと実用性に欠けるという問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、袋状体の取付作業や交換作業を容易に実施できる内圧成形装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する請求項1に記載した内圧成形装置の発明は、複数の成形型を型締めして形成される成形室の室内で、袋状体に加圧エアを流入させて、袋状体の膨張により成形素材を成形する内圧成形装置において、型締めにより形成され成形室の室内と室外との間を連通する連通路と、袋状体に設けられ袋状体の内部に連通するエア通路が形成されたエアバルブと、複数の成形型の少なくとも一つに着脱可能に取り付けられて型締めにより連通路を閉鎖する閉鎖部材と、閉鎖部材に設けられてエアバルブのエア通路を通して成形室の室外から袋状体の内部に加圧エアを流入させることができるようにエアバルブが取り付けられるバルブ取付部とを備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、閉鎖部材の取り付けによって袋状体を成形型に簡単に取り付けることができ、また、閉鎖部材の取り外しによって袋状体を成形型から簡単に取り外すことができる。従って、袋状体を簡単に着脱でき、袋状体の取付作業及び交換作業を容易に実施することができる。
これにより、例えば成形素材を成形室の室内に配置してから閉鎖部材を成形型に取り付けることができ、成形素材を成形室の室内に配置する際に閉鎖部材や袋状体が邪魔にならず、成形素材の成形型への配置作業を容易にできる。また、成形素材を成形して形成された成形品を成形型から取り外す脱型時に、閉鎖部材を成形品と共に成形型から取り外すことができ、脱型作業を容易化できる。
また、閉鎖部材を成形型に取り付けることによって成形型に対する袋状体の位置決めを行うことができる。従って、成形素材の中空部内で袋状体を正規の位置に位置決めでき、成形素材全体に均一な内圧を加えることができ、成形品に偏肉が生ずるのを防ぐことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内圧成形装置において、エアバルブが袋状体に着脱可能に設けられており、バルブ取付部への取り付けによって、バルブ取付部との間に袋状体の開口周縁を挟持する構成を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、袋状体からエアバルブを取り外すことができ、例えば成形室の大きさや形状に応じて袋状体を交換することができ、また、例えば袋状体が劣化した場合には、新しい袋状体に交換することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の内圧成形装置において、成形室の室内を真空引きする真空引き手段を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、成形素材の外表面と成形室の成形面との間に介在される空気を排出することができ、成形素材の外表面を成形室の成形面に密着させることができる。従って、成形素材の外表面を成形面に沿った形状に確実に賦形することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の内圧成形装置において、型締めにより成形室の室外に形成され、連通路を通じて成形室の室内に連通する非成形室と、非成形室の室内に配設され、エアバルブに接続及び切り離し可能で且つ接続状態で加圧エアを供給する加圧エア供給部とを備え、真空引き手段が、非成形室の室内を真空引きし、連通路と閉鎖部材との間を通じて成形室の室内を間接的に真空引きすることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、非成形室の室内を真空引きして、連通路と閉鎖部材との間を通じて成形室の室内を間接的に真空引きするので、例えば成形素材がプリプレグである場合には、連通路と閉鎖部材との間で未硬化の樹脂をシールすることができ、未硬化の樹脂が成形室の室内から室外に吸い出されてしまうのを防ぐことができる。また、加圧エア供給部をエアバルブに接続及び切り離す作業の作業スペースとして、非成形室を活用することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の内圧成形装置において、複数の成形型の少なくとも一つに成形室の成形面を加温する加温手段を設けたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、成形室内に配設された成形素材に対して、より接近した位置で加温することができる。従って、例えば加熱炉によって成形型全体を加熱する場合と比較して、成形素材を効果的に加温することができ、省エネルギ化を図ることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の内圧成形装置において、成形室の室内にマトリックス樹脂を供給する手段を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、マトリックス樹脂が含浸されていない成形素材を成形室の室内に配置し、袋状体の膨張により成形面に沿う形状に賦形した状態で、マトリックス樹脂を供給して含浸させ、樹脂硬化させることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の内圧成形装置において、袋状体としてエラストマー樹脂製の袋状体を用いることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、加圧エアを供給して袋状体を膨張させた場合に、袋状体を成形型の凹部に沿う形状に弾性変形させることができ、膨張時に袋状体にたるみ部分が発生するのを防ぐことができる。
従って、成形品の内部に袋状体のたるみ部分に対応した形状の皺が発生するのを防ぐことができ、成形品の内部を円滑な形状とし、成形品の肉厚を一定にすることができる。また、加圧エアの排出により、袋状体を収縮させて弾性変形させ、繊維強化樹脂中空部品の中空部から引き剥がす方向に付勢することができ、成形後に袋状体を成形品から簡単に取り外すことができる。
本発明によれば、閉鎖部材の取り付けによって袋状体を成形型に簡単に取り付けることができ、また、閉鎖部材の取り外しによって袋状体を成形型から簡単に取り外すことができるので、袋状体を簡単に着脱でき、袋状体の交換作業を簡単に行うことができる。また、閉鎖部材を成形型に取り付けることによって成形型に対する袋状体の位置決めを行うことができるので、成形素材の中空部内で袋状体を正規の位置に位置決めでき、成形素材全体に均一な内圧を加えることができ、成形品に偏肉が生ずるのを防ぐことができる。
[第1実施の形態]
以下、本発明の内圧成形装置1が適用される第1実施の形態について説明する。図1は、第1実施の形態における内圧成形装置1の全体構成図、図2は、第1実施の形態における成形型2、3の構成図、図3は、内圧成形装置1の部分構成図である。
内圧成形装置1は、成形素材であるプリプレグw1を内圧成形法によって成形して、所望形状の成形品である繊維強化樹脂中空部品を得るためのものである。プリプレグw1は、例えば炭素繊維などの強化繊維を編んでシート状にし、マトリックス樹脂であるエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化状態にした中間成形素材である。
内圧成形装置1は、図1及び図2に示すように、複数の成形型2である上型2Aと下型2Bを有する。上型2Aと下型2Bは、上下に対向配置されて、図示していない型締め手段により、相対的に接近させて相互の合わせ面を圧接させた型締め状態(図1を参照)と、上下に離隔させた型開き状態(図2を参照)にできるようになっている。
上型2Aと下型2Bの成形面3a,3bは、繊維強化樹脂中空部品の外面形状に対応した形状を有しており、型締めにより成形室3(図1を参照)を形成する。そして、上型2Aと下型2Bは、型締めにより成形室3の室内と室外との間を連通する連通路4と、その連通路4に後述する閉塞部材を着脱可能に取り付けるための取付溝5を形成する凹形状を有する(図2を参照)。連通路4は、成形型2A、2Bの外部と成形室3との間に所定の開口面積で開口し、取付溝5は、型締め状態で連通路4の内周面に沿って周状に連続する。
閉鎖部材6は、型開き状態で成形型2に着脱自在に取り付けられ、型締めにより連通路4を閉鎖する構成を有する。閉鎖部材6は、本実施の形態では連通路4を閉鎖する大きさの平板形状を有し、図1に示すように、外周縁部を取付溝5に嵌入して取り付けるようになっている。そして、袋状体10を膨張させた場合に、袋状体10を成形室3の室内に閉じ込めることができる剛性を有している。閉鎖部材6の外周縁部と取付溝5との間には、成形室3と連通路4との間をシールするシール部材Sが介装される(図1を参照)。
成形室3の室内には、袋状体10が配設される。袋状体10は、成形面3a、3bに敷設されたプリプレグw1に対して、成形時に袋状体10の内部に付与された圧力を、伝達する役目を果たすものであり、弾性がありかつ変形が容易な材料である、例えばシリコンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、ブチルゴム等のエラストマー樹脂素材によって作られている。袋状体10は、加圧エアの流入により膨張し、成形室3の各成形面3a、3bに沿って弾性変形し、プリプレグw1を成形室3の成形面3a,3bに押し付けて賦形する。
袋状体10には、エアバルブ11が設けられている。エアバルブ11は、丸棒状の軸部11aと、軸部11aの基端で拡径された円盤状のフランジ11bを有し、軸方向に沿って延在して軸部11aとフランジ部11bを貫通するエア通路11cが穿設されている。
エアバルブ11は、図1及び図3に示すように、フランジ部11bが袋状体10の内部に配置され且つ軸部11aが袋状体10の開口部10aに挿通された状態で閉鎖部材6のバルブ取付部7に取り付けられる。バルブ取付部7は、閉鎖部材6の略中央位置に穿設された取付孔7a(図3を参照)を有しており、エアバルブ11の軸部11aを成形室3の室内側から取付孔7aに挿入して、取付孔7aから室外側に突出した軸部11aにロックナット8を螺合することによってエアバルブ11を取り付けるようになっている。
エアバルブ11は、バルブ取付部7への取り付けによって、フランジ部11bと閉鎖部材6との間に袋状体10の開口部10a周縁を挟持し、袋状体10を閉鎖部材6に一体に取り付け、エア通路11cを通して成形室3の室外から袋状体10の内部に加圧エアを流入させ、また、袋状体10の内部から加圧エアを流出させることができる。
エアバルブ11の軸部11a先端には、加圧エアを供給する加圧ホース12が接続される。加圧ホース12とエアバルブ11との間には、接続カプラ13が介装されており、加圧ホース12とエアバルブ11との間を簡単に接続及び切り離すことができるようになっている。
そして更に、上記構成を有する内圧成形装置1には、成形型2の成形面3a、3bを加温する加温手段14と、成形室3の室内を真空引きする真空引き手段15が設けられている。
加温手段14は、図1及び図2に示すように、成形型2の各成形面3a、3b近傍箇所に穿設された媒体通路14aを有しており、この媒体通路14aに接続されている図示していない媒体供給装置から、油や水などの熱媒体が流されることによって成形面3a、3bを加温し、成形室3の室内でプリプレグw1のマトリックス樹脂を硬化させることができるようになっている。媒体通路14aは、プリプレグw1のマトリックス樹脂を効果的に硬化できるように、成形面3a、3bに沿って形成されている。
なお、本実施の形態では、加温手段14の具体例として、媒体通路14aに熱媒体を流す構成の場合を例に挙げて説明したが、上型2Aや下型2Bの少なくとも一方に設けられて成形面3a、3bを加温できるものであればよく、例えば媒体通路14aの代わりに電熱ヒータを設けて通電により成形面3a、3bを加温する構成としてもよい。
真空引き手段15は、図1に示すように、成形型2の成形面3a、3bに一端が開口し、他端が真空ポンプPに連結されたバキューム通路15aを有しており、真空ポンプPの駆動により成形室3の室内を真空引きできるようになっている。
次に、上記構成を有する内圧成形装置1を用いた内圧成形法について説明する。まず、閉鎖部材6のバルブ取付部7にエアバルブ11を取り付けて、バルブ取付部7とエアバルブ11との間に袋状体10の開口部10a周縁を挟持し、袋状体10を閉鎖部材に一体に取り付ける作業を予め行っておく。
そして、成形型2を型開きし、プリプレグw1を成形型2の成形面3a、3bに敷設すると共に、袋状体10をプリプレグw1間に挿入配置して閉鎖部材6を成形型2に取り付ける。
成形型2を型締めして連通路4を閉鎖部材6で閉鎖した後、加圧ホース12から加圧エアを供給して袋状体10を膨張させると共に、真空引き手段15の真空ポンプPを駆動して成形室3内の真空引きを行い、プリプレグw1を成形面3a、3bに密着させる。
そして、プリプレグw1を成形面3a、3bに密着させた状態のまま、加温手段14により成形面3a、3bを加温し、成形面3a、3bの熱でプリプレグw1を加温して完全硬化させ、成形面3a、3bに対応した形状を有する繊維強化樹脂中空部品を成形する。
成形後は、加圧エアの供給と真空引きを停止し、袋状体10の内部の加圧エアをエアバルブ11のエア通路11cから流出させて袋状体10を収縮させる。そして、成形型2を型開きして閉鎖部材6を取り外し、袋状体10を繊維強化樹脂中空部品の中空部内から取り出して、繊維強化樹脂中空部品を成形型2から取り外す。
上記構成を有する内圧成形装置1によれば、閉鎖部材6の取り付けによって袋状体10を成形型2に簡単に取り付けることができ、また、閉鎖部材6の取り外しによって袋状体10を成形型2から簡単に取り外すことができる。従って、袋状体10を簡単に着脱でき、袋状体10の取付作業及び交換作業を容易に実施することができる。
これにより、例えばプリプレグw1を成形室3の室内に配置してから閉鎖部材6を成形型2に取り付けることができ、プリプレグw1を成形室3の室内に配置する際に閉鎖部材6や袋状体10が邪魔にならず、プリプレグw1の成形型3への配置作業を容易にできる。また、プリプレグw1を成形して形成された繊維強化樹脂中空部品を成形型3から取り外す脱型時に、閉鎖部材6を繊維強化樹脂中空部品と共に成形型2から取り外すことができ、脱型作業を容易化できる。
また、閉鎖部材6を成形型2に取り付けることによって成形型2に対する袋状体10の正確な位置決めを行うことができる。従って、袋状体10をプリプレグw1内の正規の位置に位置決めでき、プリプレグw1全体に均一な内圧を加えることができ、成形後の繊維強化樹脂中空部品の肉厚をほぼ等しいものにすることができ、偏肉の発生を防ぐことができる。
そして、エアバルブ11をバルブ取付部7から取り外すことによって、袋状体10をエアバルブ11から取り外すことができる。従って、例えば成形室3の大きさや形状に応じて袋状体10を交換したり、袋状体10が劣化した場合には新しい袋状体10に交換することができる。
そして更に、上記内圧成形装置1では、加圧エアによる袋状体10の膨張に加えて、成形室3の室内を真空引きしているので、プリプレグw1の外表面と成形室3の成形面3a、3bとの間に介在される空気を排出することができる。従って、袋状体10のみの場合と比較して、プリプレグw1の外表面を成形室3の成形面3a、3bに密着させる密着度をより向上させることができ、プリプレグw1を成形面3a,3bに沿った形状に確実に賦形することができる。
そしてまた、成形型2に加温手段14が設けられているので、成形室3内に配設されたプリプレグw1に対して、より接近した位置で加温することができる。従って、例えば加熱炉によって成形型全体を加熱する場合と比較して、プリプレグw1を効果的に加温することができ、省エネルギ化を図ることができる。
そして、袋状体10をエラストマー樹脂製としているので、加圧エアを供給して袋状体10を膨張させた場合に、ゴム風船のように膨らませることができ、袋状体10を成形面3a,3bに沿う形状に弾性変形させることができ、膨張時に袋状体10にたるみ部分が発生するのを防ぐことができる。
従って、成形後の繊維強化樹脂中空部品の内部に袋状体10のたるみ部分に対応した形状の皺が発生するのを防ぐことができ、内部を円滑な形状とし、全体の肉厚をほぼ等しくすることができる。
また、エラストマ樹脂は、加圧エアを排出させて袋状体10を収縮させた場合に、繊維強化樹脂中空部品の中空部から引き剥がす方向に付勢して簡単に剥離させることができる。従って、繊維強化樹脂中空部品の中空部から袋状体10を破損することなく取り出すことができ、何度でも再使用することができる。
なお、上述の第1実施の形態では、真空引き手段15によって成形室3内の真空引きを行う場合を例に説明したが、真空引き手段15は、必須の構成ではなく、プリプレグw1が袋状体10の膨張によって成形面3a、3bに十分に密着されるものであれば、真空引き手段15を省略してもよい。
また、上述の実施の形態では、中間成形素材の例としてプリプレグw1の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、プリプレグw1の代わりに、マトリックス樹脂が含浸されていない強化繊維を中間成形素材として成形室の室内に配置し、袋状体10の膨張により成形面3a、3bに密着させて賦形した状態で、マトリックス樹脂を成形室3内に供給して含浸させ、その後に加温手段14により加温して樹脂硬化させる構成としてもよい。
図4は、マトリックス樹脂が含浸されていない強化繊維w2を中間成形体として成形室3の室内に配置して繊維強化樹脂中空部品を成形する場合を説明している。成形型2には、樹脂注入ポート16が設けられており、樹脂タンク17からマトリックス樹脂を成形室3内に供給できるようになっている。他の構成は、図1に示した内圧成形装置1の構成と同様であり、同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明は省略する。
成形に当たっては、中間成形素材の中空部内に袋状体10を挿入して成形室3内に配置し、型締め後に加圧ホース12から加圧エアを供給して袋状体10を膨張させると共に、真空引き手段15の真空ポンプPを駆動して成形室3内の真空引きを行い、強化繊維w2を成形面3a、3bに密着させる。
そして、強化繊維w2を成形面3a、3bに密着させた状態のまま、樹脂タンク17内のマトリックス樹脂を樹脂注入ポート16から成形室3の室内に供給し、強化繊維を含浸させる。十分な量の樹脂が供給された時点で、樹脂注入ポート16を閉じる。樹脂供給が終了した後に、加温手段14により成形面3a、3bを加温する等、それ以降の手順は、図1に基づき説明した成形手順と同じであり、説明を省略する。この成形方法によっても、袋状体10を簡単に着脱でき、袋状体10の取付作業及び交換作業を容易に実施することができる。また、プリプレグw1の中空部内で袋状体10を正規の位置に位置決めでき、全体にほぼ等しい肉厚の繊維強化樹脂中空部品を得ることができる。
[第2実施の形態]
図5は、第2実施の形態における内圧成形装置1の全体構成図である。なお、第1実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
成形型2は、図5に示すように、型締めにより外部から密閉された非成形室21を形成する。非成形室21は、成形室3の室外に形成され、連通路4を通じて成形室3の室内に連通する。非成形室21内には、加圧ホース12が設けられており、接続カプラ13を介してエアバルブ11に接続されている。
非成形室21内は、真空引き手段18によって真空引きされる。真空引き手段18は、非成形室21に一端が開口し、他端が図示していない真空ポンプに連結されたバキューム通路18aを有しており、非成形室21内を真空引きし、更に、連結路4と閉鎖部材6との間を通じて成形室3内を間接的に真空引きできるようになっている。
成形に当たっては、プリプレグw1の中空部に袋状体10を挿入して成形室3内に配置し、型締め後に加圧ホース12から加圧エアを供給して袋状体10を膨張させると共に、真空引き手段18の真空ポンプを駆動して非成形室21内の真空引きを行い、連結路4と閉鎖部材6との間を通じて成形室3内を間接的に真空引きして、プリプレグw1を成形面3a、3bに密着させる。そして、加温手段14により加温する等、それ以降の手順は、第1実施の形態において図1に基づき説明した成形手順と同じであり、説明を省略する。
本実施の形態によれば、非成形室21の室内を真空引きして、連通路4と閉鎖部材6との間を通じて成形室3の室内を間接的に真空引きするので、連通路4と閉鎖部材6との間でプリプレグw1の未硬化樹脂をシールすることができる。従って、プリプレグw1の未硬化樹脂が真空引き手段15の真空引きによって成形室3の室内から室外に吸い出されるのを防ぐことができる。従って、繊維強化樹脂中空部品の肉厚を、各部品間で一定にすることができ、品質の高い繊維強化樹脂中空部品を提供することができる。
また、加圧ホース12の接続カプラ13をエアバルブ11に接続及び切り離す作業を非成形室21内で行うことができ、非成形室21を作業スペースとして使用することができる。
そして、接続カプラ13をエアバルブ11から切り離してエアバルブ11のエア通路11cを非成形室21内で開放した場合、真空引き手段18によって袋状体10内の空気を吸い出すことができ、袋状体10を迅速且つ強力に収縮させることができる。従って、繊維強化樹脂中空部品の中空部に張り付いている袋状体10を強力な力で引き剥がして容易に取り外すことができる。
なお上述の第2実施の形態では、中間成形素材の例としてプリプレグw1の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、プリプレグw1の代わりに、マトリックス樹脂が含浸されていない強化繊維w2を中間成形素材として成形室3の室内に配置し、袋状体10の膨張により成形面3a、3bに密着させて賦形した状態で、マトリックス樹脂を成形室3内に供給して含浸させ、その後に加温手段14により加温して樹脂硬化させる構成としてもよい。
第1実施の形態における内圧成形装置の全体構成図。 第1実施の形態における成形型の構成図。 内圧成形装置の部分構成図。 内圧成形装置の他の実施例を説明する全体構成図。 第2実施の形態における内圧成形装置の全体構成図。
符号の説明
1 内圧成形装置
2 成形型
2A 上型
2B 下型
3 成形室
3a,3b 成形面
4 連通路
6 閉鎖部材
7 バルブ取付部
10 袋状体
11 エアバルブ
11c エア通路
14 加温手段
15 真空引き手段
18 真空引き手段
21 非成形室
w1 プリプレグ(成形素材)
w2 強化繊維

Claims (6)

  1. 複数の成形型を型締めして形成される成形室の室内で、1つの開口部を備えた袋状体に加圧エアを流入させて、該袋状体の膨張により成形素材を成形する内圧成形装置において、
    前記型締めにより形成され前記成形室の室内と室外との間を連通する1つの連通路と、
    前記袋状体の前記開口部に着脱可能に設けられ該袋状体の内部に連通するエア通路とフランジ部とが形成されたエアバルブと、
    前記複数の成形型の少なくとも一つに着脱可能に取り付けられて前記型締めにより前記連通路を閉鎖する閉鎖部材と、
    該閉鎖部材に設けられて前記エアバルブのエア通路を通して前記成形室の室外から前記袋状体の内部に加圧エアを流入させることができるように前記エアバルブが取り付けられるバルブ取付部と、を備えており、
    前記複数の成形型を型締めして形成される成形室の室内は前記1つの連通路を介してのみ前記室外と連通しており、
    前記閉鎖部材は平板形状を有しており、
    前記エアバルブは、前記バルブ取付部への取り付けによって、前記フランジ部と前記平板形状の閉鎖部材との間に前記袋状体の前記開口部周縁を挟持することで前記袋状体を前記閉鎖部材に一体に取り付け、その状態で前記エア通路を通して前記成形室の室外から前記袋状体の内部に加圧エアを流入させ、また、前記袋状体の内部から加圧エアを流出させることができるようにされていることを特徴とする内圧成形装置。
  2. 前記成形室の室内を真空引きする真空引き手段を備えることを特徴とする請求項に記載の内圧成形装置。
  3. 前記型締めにより前記成形室の室外に形成され、前記連通路を通じて前記成形室の室内に連通する非成形室と、
    該非成形室の室内に配設され、前記エアバルブに接続及び切り離し可能で且つ接続状態で加圧エアを供給する加圧エア供給部と、を備え、
    前記真空引き手段は、前記非成形室の室内を真空引きし、前記連通路と前記閉鎖部材との間を通じて前記成形室の室内を間接的に真空引きすることを特徴とする請求項に記載の内圧成形装置。
  4. 前記複数の成形型の少なくとも一つに前記成形室の成形面を加温する加温手段を設けたことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の内圧成形装置。
  5. 前記成形室の室内にマトリックス樹脂を供給する手段を備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の内圧成形装置。
  6. 前記袋状体としてエラストマー樹脂製の袋状体を用いることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の内圧成形装置。
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