JP5088016B2 - トレーサビリティ管理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、組立加工業においてトレーサビリティ管理を行うトレーサビリティ管理装置に関する。
組立加工業においてトレーサビリティ管理を行う場合では、製品に使用された部品を示すデータが組立加工ラインからトレーサビリティ管理装置へ逐次上げられる。このデータには組立加工開始時刻や組立加工終了時刻などの様々な情報が含まれている。(例えば、特許文献1参照)
特開平10−320014号公報
しかしながら、既存のトレーサビリティ管理装置では、組立加工ラインから上げられるデータをそのまま用いて、ユーザにより指定される製品に使用される部品を検索しようとすると、それらの部品の検索に時間がかかるという問題がある。例えば、ある製品に使用される複数の部品がそれぞれ異なる組立加工工程毎に蓄積されている場合、製品と組立加工工程とが対応付けられたデータベースにアクセスし、組立加工工程間をつなぐためのデータベースにアクセスした後、さらに組立加工工程と部品とが対応付けられたデータベースにアクセスするなど、部品の検索の度に複数のデータベースにアクセスする必要があり部品の検索に時間がかかってしまう。そして、このように部品の検索に時間がかかると、トレーサビリティ管理の効率が低下してしまう。
そこで、本発明は、組立加工業において、どの製品にどの部品が使用されているかを高速に検索することが可能なトレーサビリティ管理装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明では、以下のような構成を採用した。
すなわち、本発明のトレーサビリティ管理装置は、組立加工業においてトレーサビリティ管理を行うトレーサビリティ管理装置であって、組立加工ラインから得られるデータのうち、所定単位の組立加工工程を識別するためのイベントデータと、ある組立加工品を示す組立加工品データとから構成されるヘッダデータを記憶するヘッダ記憶手段と、前記組立加工ラインから得られるデータのうち、前記イベントデータと、前記組立加工品を組立加工するために必要な部品を示す部品データとから構成される実績データを記憶する実績記憶手段と、入力されるイベントデータと同じデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内の組立加工品データと、前記入力されるイベントデータと同じデータをもつ実績データを前記実績記憶手段から検索しその検索した実績データ内の部品データとを対応付けてトレースリンクデータを作成するトレース構成作成手段と、前記トレースリンクデータを記憶するトレース記憶手段とを備える。
このように構成されるトレーサビリティ管理装置によれば、組立加工品に使用されている部品、すなわち、製品に使用されている部品を検索する際、トレースリンクデータにアクセスするだけでよい。このトレースリンクデータ内の組立加工品データ及び部品データは共通のイベントデータにより対応付けられており組立加工工程にしばられていない。そのため、本発明のトレーサビリティ管理装置は、このトレースリンクデータにアクセスするだけで、部品と組立加工工程とが対応付けられたデータベースや組立加工工程間をつなぐためのデータベースなどにアクセスすることなく、ユーザにより指定される製品に使用
される部品、または、ユーザにより指定される部品が使用される製品を高速に検索することができる。
また、本発明のトレーサビリティ管理装置は、入力される組立加工品データと同じデータをもつトレースリンクデータを前記トレース記憶手段から検索しその検索したトレースリンクデータ内の部品データを表示手段に表示させる、または、入力される部品データと同じデータをもつトレースリンクデータを前記トレース記憶手段から検索しその検索したトレースリンクデータ内の組立加工品データを前記表示手段に表示させる表示データ収集手段を備えるように構成してもよい。
このように構成されるトレーサビリティ管理装置によれば、ユーザにより指定される製品に使用される部品、または、ユーザにより指定される部品が使用される製品をユーザに対して表示させることができる。
また、本発明の範囲は組立加工業における製品のトレーサビリティ管理を行うためのプログラムにまで及ぶ。
本発明によれば、組立加工業において、どの完成品にどの部品が使用されているかを高速に検索することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態のトレーサビリティ管理装置を示す図である。
図1に示すトレーサビリティ管理装置1は、ヘッダDB2及び実績DB3を有する統合DB4と、データアイテムマスタ5と、データ種別マスタ6と、トレース構成作成部7と、リンクDB8と、トレースDB9と、表示データ収集部10とを備えて構成されている。
上記ヘッダDB2は、組立加工ラインから得られるデータのうち、イベントNo(所定単位の組立加工工程を識別するためのデータ)、プロシジャID(イベントNoの集合を示すデータ)、開始時刻(イベントNoに示される組立加工工程の開始時刻を示すデータ)、終了時刻(イベントNoに示される組立加工工程の終了時刻を示すデータ)、ロットNo(ある製品(組立加工品、第1の部品)を示すデータ)、及びバッチNo(ロットNoに示される製品を組立加工するために必要な部品(第2の部品)を示すデータ)から構成されるヘッダデータを記憶する。
上記実績DB3は、組立加工ラインから得られるデータのうち、イベントNo、データアイテムID、及び実績値(組立加工工程で使用された部品や組立加工工程で行われた作業などを示すデータ)から構成される実績データを記憶する。
上記データアイテムマスタ5は、データアイテムID及びデータ種別から構成されるアイテムデータを記憶する。
上記データ種別マスタ6は、データ種別及びデータ種別名称から構成される種別データを記憶する。
上記トレース構成作成部7は、統合DB4に新たなイベントNoが追加される毎に、ヘッダDB2、実績DB3、及びデータアイテムマスタ5にそれぞれ記憶されるデータに基づいて、リンクデータ及びトレースリンクデータを作成する。
上記リンクDB8は、開始時刻、終了時刻、品番(製品や部品の名称を示すデータ)、及びトレースロットNo(バッチNoに示される部品の集合(部品)を示すデータ)から構成されるリンクデータを記憶する。
上記トレースDB9は、ロットNo、バッチNo、連番(ロットNoやバッチNoに対する連番を示すデータ)、トレースロットNo、及びトレースバッチNo(バッチNoに示される部品を組立加工するために必要な部品(第3の部品)を示すデータ)から構成されるトレースリンクデータを記憶する。
上記表示データ収集部10は、トレースリンクデータにアクセスして、ユーザが指定するロットNoまたはバッチNoに対応するトレースロットNoまたはトレースバッチNoを取得し、その取得したトレースロットNoまたはトレースバッチNoをユーザ側に備えられる端末装置11に送り、その端末装置11のディスプレイに表示させる。
図2は、トレース構成作成部7の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、トレース構成作成部7は、統合DB4などから新しいイベントNoを取得する。(S1)
次に、トレース構成作成部7は、予めユーザや組立加工計画作成装置などにより定義されるINIファイル内の「データ種別」、「オフセット時間(分)」、及び「品番桁数」を取得する。(S2)
図3は、INIファイルの一例を示す図である。
図3に示すINIファイルでは、「データ種別」として「9999」、「オフセット時間(分)」として「3」、「品番桁数」として「4」が定義されている。
次に、図2において、トレース構成作成部7は、ヘッダDB2内の各ヘッダデータのうちS1で取得した「イベントNo」と同じ「イベントNo」をもつヘッダデータから「プロシジャID」、「終了時刻」、「ロットNo」、及び「バッチNo」を取得する。(S3)
図4は、ヘッダDB2の一例を示す図である。
例えば、S1で取得した「イベントNo」が「100」とすると、トレース構成作成部7は、図4に示すヘッダDB2のヘッダデータ40から「プロシジャID」として「PROC001」、「終了時刻」として「10:00」、「ロットNo」として「LOT0001」、「バッチNo」として「LOT00001」を取得する。
次に、図2において、トレース構成作成部7は、S2で取得した「データ種別」並びにS3で取得した「プロシジャID」、「終了時刻」、「ロットNo」、及び「バッチNo」を条件に、ヘッダDB2、実績DB3、データアイテムマスタ5、及びデータ種別マスタ6から「開始時刻」、「終了時刻」、及び「実績値」を取得しそれらのデータから構成されるリンクデータを作成しリンクDB8に記録させる。(S4)
このS4の動作の一例を以下に示す。
(1)トレース構成作成部7は、S3において「プロシジャID」として「PROC001」、「終了時刻」として「10:00」、「ロットNo」として「LOT0001」、「バッチNo」として「LOT0001」を取得した場合、それらと同じデータをもつヘッダデータ40〜42を図4に示すヘッダDB2から取得する。そして、トレース構成作成部7は、ヘッダデータ40〜42から「イベントNo」として「100」、「102」、「103」を取得し、「開始時刻」として「9:00」、「9:30」、「9:45」を取得する。
(2)トレース構成作成部7は、S2において「データ種別」として「9999」を取得した場合、データ種別マスタ6に「データ種別」として記憶される「9999」に対応する「データアイテムID」として図5に示すデータアイテムマスタ5のアイテムデータ50、51から「DTI001」及び「DTI002」を取得する。
(3)トレース構成作成部7は、上記(1)で取得した「イベントNo」としての「100」、「102」、「103」や上記(2)で取得した「データアイテムID」としての「DTI001」、「DTI002」をもつ実績データ60〜64を図6に示す実績DB3から取得する。そして、トレース構成作成部7は、実績データ60〜64から「実績値」として「A012LOT0011」、「B012LOT0014」、「A012LOT0012」、「B012LOT0015」、「A012LOT0013」を取得する。
(4)トレース構成作成部7は、上記(1)で取得した「開始時刻」及び「終了時刻」と、上記(3)で取得した「実績値」とを対応付けて、図7に示すような「開始時刻」、「終了時刻」、及び「実績値」から構成されるリンクデータ70〜74を作成する。
次に、図2において、トレース構成作成部7は、S2で取得した「品番桁数」に基づいて、S4で作成したリンクデータ内の「実績値」を「品番」と「トレースロットNo」とに分ける。(S5)
例えば、「品番桁数」が「4」の場合、トレース構成作成部7は、図8に示すように、S4で作成したリンクDB8の各リンクデータの「実績値」としての「A012LOT0011」を「品番」として「A012」と「トレースロットNo」として「LOT0011」とに分ける。
次に、図2において、トレース構成作成部7は、S5のリンクデータを「品番」毎に「トレースロットNo」が時系列に並ぶように並べ替え、その後、各リンクデータ内の「終了時刻」をそれぞれ修正する。(S6)
例えば、トレース構成作成部7は、図9に示すように、S5のリンクデータを「品番」毎に「開始時刻」が時系列に並ぶように並べ替え、その後、図10に示すように、あるリンクデータの「終了時刻」が次のリンクデータの「開始時刻」よりも遅い場合、上記あるリンクデータの「終了時刻」を次のリンクデータの「開始時刻」に変更する。
次に、図2において、トレース構成作成部7は、S2で取得した「データ種別」及び「オフセット時間(分)」、S3で取得した「ロットNo」及び「プロシジャID」、並びにS6で作成した各リンクデータの「開始時刻」及び「終了時刻」に基づいて、ヘッダDB2から親となる「バッチNo」をもつヘッダデータを抽出する。(S7)
例えば、S2で取得した「オフセット時間(分)」が「3」、S3で取得した「ロットNo」及び「プロシジャID」が「LOT0001」及び「PROC001」、S6で作成した図10に示すリンクデータ70の「開始時刻」が「9:00」、「終了時刻」が「9:30」の場合、トレース構成作成部7は、9:00〜9:30+3分(オフセット時間(分))すなわち9:00〜9:40の期間内に入る「開始時刻」または「終了時刻」をもつヘッダデータ43〜46(図4)をヘッダDB2から抽出する。また、同様に、S6で作成された図10に示すリンクデータ72の「開始時刻」が「9:30」、「終了時刻」が「9:45」の場合は、9:30〜9:45+3(オフセット時間(分))すなわち9:30〜9:50の期間内に入る「開始時刻」または「終了時刻」をもつヘッダデータ46、47(図4)がヘッダDB2から抽出される。また、S6で作成された図10に示すリンクデータ74の「開始時刻」が「9:45」、「終了時刻」が「10:00」の場合は、9:45+3(オフセット時間(分))〜10:00+3(オフセット時間(分))すなわち9:50〜10:10の期間内に入る「開始時刻」または「終了時刻」をもつヘッダデータ48、49(図4)がヘッダDB2から抽出される。また、S6で作成さ
れた図10に示すリンクデータ71の「開始時刻」が「9:00」、「終了時刻」が「9:30」の場合は、ヘッダデータ43〜46(図4)がヘッダDB2から抽出される。また、S6で作成された図10に示すリンクデータ73の「開始時刻」が「9:30」、「終了時刻」が「10:00」の場合は、9:30〜10:00+3(オフセット時間(分))すなわち9:30〜10:10の期間内に入る「開始時刻」または「終了時刻」をもつヘッダデータ46〜49(図4)がヘッダDB2から抽出される。
次に、図2において、トレース構成作成部7は、S2で取得した「データ種別」及びS6で作成したリンクデータ内の「トレースロットNo」に基づいて、ヘッダDB2から子となる「バッチNo」をもつヘッダデータを抽出する。(S8)
例えば、トレース構成作成部7は、S6で作成した図10に示すリンクデータ70の「トレースロットNo」が「LOT0011」の場合、その「LOT0011」と同じ「ロットNo」をもつヘッダデータ30〜32(図4)をヘッダDB2から抽出する。また、S6で作成された図10に示すリンクデータ72の「トレースロットNo」が「LOT0012」の場合、その「LOT0012」と同じ「ロットNo」をもつヘッダデータ33、34(図4)がヘッダDB2から抽出される。また、S6で作成された図10に示すリンクデータ74の「トレースロットNo」が「LOT0013」の場合、その「LOT0013」と同じ「ロットNo」をもつヘッダデータ35、36(図4)がヘッダDB2から抽出される。また、S6で作成された図10に示すリンクデータ71の「トレースロットNo」が「LOT0014」の場合、その「LOT0014」と同じ「ロットNo」をもつヘッダデータ37、38(図4)がヘッダDB2から抽出される。また、S6で作成された図10に示すリンクデータ73の「トレースロットNo」が「LOT0015」の場合、その「LOT0015」と同じ「ロットNo」をもつヘッダデータ39(図4)がヘッダDB2から抽出される。
次に、図2において、トレース構成作成部7は、S8で抽出したヘッダデータの「バッチNo」を「トレースバッチNo」とし、S7で抽出したヘッダデータの「バッチNo」と親子関係になるように対応付けると共に、S8で抽出したヘッダデータの「ロットNo」を「トレースロットNo」とし、S7で抽出したヘッダデータの「ロットNo」と親子関係になるように対応付けてトレースリンクデータを作成しトレースDB9に記憶させる。(S9)
例えば、トレース構成作成部7は、S7で抽出したヘッダデータ43の「バッチNo」である「SYN0001」に対して、S8で抽出したヘッダデータ30〜32のそれぞれの「バッチNo」である「SYN0011」、「SYN0012」、及び「SYN0013」を対応付ける。また、トレース構成作成部7は、その抽出したヘッダデータ43の「ロットNo」である「LOT0001」と、抽出したヘッダデータ30〜32のそれぞれの「ロットNo」である「LOT0011」とを対応付ける。これにより、図11に示すように、トレースリンクデータ80〜82が作成される。この動作が繰り返されることにより、トレースリンクデータ80〜111が作成される。すなわち、S6で作成されたリンクデータ70に基づいて、S7で抽出されたヘッダデータ43〜46と、S8で抽出されたヘッダデータ30〜32とが対応付けられることにより、トレースリンクデータ80〜91が作成される。また、S6で作成されたリンクデータ72に基づいて、S7で抽出されたヘッダデータ46〜47と、S8で抽出されたヘッダデータ33〜34とが対応付けられることにより、トレースリンクデータ92〜95が作成される。また、S6で作成されたリンクデータ74に基づいて、S7で抽出されたヘッダデータ48〜49と、S8で抽出されたヘッダデータ35〜36とが対応付けられることにより、トレースリンクデータ96〜99が作成される。また、S6で作成されたリンクデータ71に基づいて、S7で抽出されたヘッダデータ43〜46と、S8で抽出されたヘッダデータ37〜38とが対応付けられることにより、トレースリンクデータ100〜107が作成される。また、S6で作成されたリンクデータ73に基づいて、S7で抽出されたヘッダデータ46〜
49と、S8で抽出されたヘッダデータ39とが対応付けられることにより、トレースリンクデータ108〜111が作成される。
次に、図2において、トレース構成作成部7は、S9で作成した各トレースリンクデータがまだトレースDB9に存在していない場合、それらのトレースリンクデータにおいて、「ロットNo」や「バッチNo」に対して連番を付け、トレースDB9に記録させる。(S10)
例えば、図12に示すトレースリンクデータのように、「ロットNo」が全て同じ場合は、「バッチNo」に対して連番を付ける。
なお、トレース構成作成部7は、S10において、S9で作成したトレースリンクデータがすでにトレースDB9に存在する場合、そのトレースDB9にすでに存在するトレースリンクデータを削除し、新たに作成したトレースリンクデータをトレースDB9に記憶する。
このように構成される本実施形態のトレーサビリティ管理装置1によれば、ロットNoまたはバッチNoの子であるトレースロットNoまたはトレースバッチNo、すなわち、製品に使用されている部品を検索する際、トレースリンクデータにアクセスするだけでよい。このトレースリンクデータ内のロットNoまたはバッチNo及びトレースロットNoまたはトレースバッチNoは共通のイベントNoにより対応付けられており組立加工工程にしばられていない。そのため、本実施形態のトレーサビリティ管理装置1は、このトレースリンクデータにアクセスするだけで、部品と組立加工工程とが対応付けられたデータベースや組立加工工程間をつなぐためのデータベースにアクセスすることなく、ユーザにより指定されるロットNoまたはバッチNoの子であるトレースロットNoまたはトレースバッチNo、または、ユーザにより指定されるトレースロットNoまたはトレースバッチNoの親であるロットNoまたはバッチNoを高速に検索することができる。
次に、表示データ収集部10の動作について説明する。
図13は、表示データ収集部10の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、表示データ収集部10は、ユーザによりトレースバック処理が選択されたか否かを判断する。(S11)
ここで、図14は、端末装置11のディスプレイに表示される検索画面の一例を示す図である。図14に示す検索画面には、プルダウンメニューによりトレースバック処理またはトレースフォワード処理を選択することが可能な選択欄12が設けられている。また、図14に示す検索画面には、起点となるロットNoまたはバッチNoの指定が可能な入力欄13が設けられている。なお、ロットNoを入力する場合は、入力欄13の横にあるロットNoのラジオボタンにチェックを入れる。また、バッチNoを入力する場合は、入力欄13の横にあるバッチNoのラジオボタンにチェックを入れる。また、図14に示す検索画面には、プルダウンメニューにより階層の指定が可能な指定欄14が設けられている。例えば、選択欄12、入力欄13、及び指定欄14においてユーザによる選択や入力などが終了し、ユーザにより検索ボタン15が押されると、表示データ収集部10が図13に示すフローチャートの動作を実行する。
次に、図13において、トレースバック処理が選択されたと判断した場合(S11:Y)、表示データ収集部10は、トレースバック処理として、ユーザにより指定されたロットNoまたはバッチNoの子であるロットNoまたはバッチNoをトレースDB9から取得する。(S12)
ここで、図15は、3階層分のロットNoをトレースバック処理した際のロットNoの取得イメージを示す図である。なお、図15に示す例では、「LOT0001」を起点として、その1つ下の階層の「LOT0011」、さらに1つ下の階層の「LOT0111
」を収集するイメージを示している。
例えば、起点の「ロットNo」として「LOT0001」がユーザにより指定された場合、表示データ収集部10は、その「LOT0001」の1階層分下の子の「ロットNo」として、「LOT0001」をもつトレースリンクデータ内の「トレースロットNo」である「LOT0011」を取得する。
次に、図13において、表示データ収集部10は、現在までに取得したロットNoまたはバッチNoがユーザにより指定された階層分あるか否かを判断する。(S13)
ユーザにより指定された階層分ないと判断した場合(S13:N)、表示データ収集部10は、S12で取得したロットNoまたはバッチNoを親にして、さらにその子であるロットNoまたはバッチNoを取得し(S14)、S13に戻る。
例えば、図15において、「LOT0011」の子の「ロットNo」を取得する場合、表示データ収集部10は、その「LOT0011」の1階層分下の子の「ロットNo」として、「LOT0011」の「ロットNo」をもつトレースリンクデータ内の「トレースロットNo」である「LOT0111」を取得する。
また、図13において、ユーザにより指定された階層分あると判断した場合(S13:Y)、表示データ収集部10は、データの取得を終了し、現在までに取得したデータを端末装置11のディスプレイに表示させる。
図14に示す検索画面の表示欄16には表示データ収集部10において取得されたロットNoまたはバッチNoの親子関係がツリー構造で表示され、検索画面の表示欄17には表示欄16で選択されるロットNoまたはバッチNoに対応する実績値などが表示される。
また、図13において、トレースバック処理が選択されていないと判断した場合(S11:N)、表示データ収集部10は、トレースフォワード処理として、ユーザにより指定されたロットNoまたはバッチNoの親であるロットNoまたはバッチNoを取得する。(S15)
次に、表示データ収集部10は、現在までに取得したロットNoまたはバッチNoがユーザにより指定された階層分あるか否かを判断する。(S16)
ユーザにより指定された階層分ないと判断した場合(S16:N)、表示データ収集部10は、S15で取得したロットNoまたはバッチNoを子にして、さらにその親であるロットNoまたはバッチNoを取得し(S17)、S16に戻る。
一方、ユーザにより指定された階層分あると判断した場合(S16:Y)、表示データ収集部10は、データの取得を終了し、現在までに取得したロットNoまたはバッチNoを端末装置11のディスプレイに表示させる。
なお、起点となるロットNoまたはバッチNoは、組立加工工程の途中のロットNoまたはバッチNoでもよい。
このように構成される本実施形態のトレーサビリティ管理装置1によれば、ユーザにより指定されるロットNoまたはバッチNoの子であるロットNoまたはバッチNo、または、ユーザにより指定されるロットNoまたはバッチNoの親であるロットNoまたはバッチNoを、任意の階層で端末装置11のディスプレイに表示させることができる。
また、親子関係のロットNoまたはバッチNoだけから構成されるトレースリンクデータにアクセスするだけで、組立加工工程にしばられることなくどのロットNoまたはバッ
チNoからでも、また、トレースバック処理またはトレースフォワード処理のどちらの処理でも、ユーザにより指定される階層までロットNoまたはバッチNoを簡単に取得可能であり、端末装置11のディスプレイに高速に表示させることができる。
また、親子関係のロットNoまたはバッチNoだけから構成されるトレースリンクデータにアクセスすることにより、ユーザにより指定される階層が深くなっても、トレースリンクデータ内の親子の関係のロットNoまたはバッチNoをたどることで容易に所望なロットNoまたはバッチNoを取得することができる。
また、親子関係のロットNoまたはバッチNoだけから構成されるトレースリンクデータにアクセスすることにより、ユーザにより指定される階層のみのロットNoまたはバッチNoを表示することができるので、必要のない階層のロットNoまたはバッチNoを表示させないようにすることができる。
なお、上記実施形態では、ロットNoの親子関係及びバッチNoの親子関係を示すトレースリンクデータを作成する構成であるが、ロットNoの親子関係のみ、または、バッチNoの親子関係のみを示すトレースリンクデータを作成するように構成してもよい。ロットNoの親子関係及びバッチNoの親子関係を示すトレースリンクデータを作成する構成は、ロットNoの親子関係のみ、または、バッチNoの親子関係のみを示すトレースリンクデータを作成する構成に比べて、ある製品を構成するある部品に不具合が生じた場合に不具合が生じた箇所をより詳しく特定することができる。
本発明の実施形態のトレーサビリティ管理装置を示す図である。 トレース構成作成部の動作を説明するためのフローチャートである。 INIファイルの一例を示す図である。 ヘッダデータの一例を示す図である。 アイテムデータの一例を示す図である。 実績データの一例を示す図である。 リンクデータの一例を示す図である。 リンクデータの一例を示す図である。 リンクデータの一例を示す図である。 リンクデータの一例を示す図である。 トレースリンクデータの一例を示す図である。 トレースリンクデータの一例を示す図である。 表示データ収集部の動作を説明するためのフローチャートである。 検索画面の一例を示す図である。 3階層分のロットNoをトレースバック処理した際のロットNoの収集イメージを示す図である。
符号の説明
1 トレーサビリティ管理装置
2 ヘッダDB
3 実績DB
4 統合DB
5 データアイテムマスタ
6 データ種別マスタ
7 トレース構成作成部
8 リンクDB
9 トレースDB
10 表示データ収集部
11 端末装置
12 選択欄
13 入力欄
14 指定欄
15 検索ボタン
16 表示欄
17 表示欄

Claims (8)

  1. 組立加工業においてトレーサビリティ管理を行うトレーサビリティ管理装置であって、
    組立加工ラインから得られるデータのうち、所定単位の組立加工工程を識別するためのイベントデータと、ある組立加工品を示す組立加工品データとから構成されるヘッダデータを記憶するヘッダ記憶手段と、
    前記組立加工ラインから得られるデータのうち、前記イベントデータと、前記組立加工品を組立加工するために必要な部品を示す部品データとから構成される実績データを記憶する実績記憶手段と、
    入力されるイベントデータと同じデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内の組立加工品データと、前記入力されるイベントデータと同じデータをもつ実績データを前記実績記憶手段から検索しその検索した実績データ内の部品データとを親子関係になるように対応付けてトレースリンクデータを作成するトレース構成作成手段と、
    前記トレースリンクデータを記憶するトレース記憶手段と、
    を備えることを特徴とするトレーサビリティ管理装置。
  2. 請求項1に記載のトレーサビリティ管理装置であって、
    入力される組立加工品データと同じデータをもつトレースリンクデータを前記トレース記憶手段から検索しその検索したトレースリンクデータ内の部品データを表示手段に表示させる、または、入力される部品データと同じデータをもつトレースリンクデータを前記トレース記憶手段から検索しその検索したトレースリンクデータ内の組立加工品データを前記表示手段に表示させる表示データ収集手段を備える、
    ことを特徴とするトレーサビリティ管理装置。
  3. 組立加工業においてトレーサビリティ管理を行うトレーサビリティ管理装置であって、
    組立加工ラインから得られるデータのうち、所定単位の組立加工工程を識別するためのイベントデータと、第1の部品を示すロットデータと、前記第1の部品を組立加工するために必要な第2の部品を示すバッチデータと、前記イベントデータに示される組立加工工程の開始時刻を示す開始時刻データと、前記イベントデータに示される組立加工工程の終了時刻を示す終了時刻データとから構成されるヘッダデータを記憶するヘッダ記憶手段と、
    前記組立加工ラインから得られるデータのうち、前記イベントデータと、前記第2の部品の集合を示すトレースロットデータとから構成される実績データを記憶する実績記憶手段と、
    入力されるイベントデータと同じデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内のロットデータ、バッチデータ、及び終了時刻データと同じデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内の開始時刻データ及び終了時刻データと、前記入力されるイベントデータと同じデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内のロットデータ、バッチデータ、及び終了時刻データと同じデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内のイベントデータと同じデータをもつ実績データを前記実績記憶手段から検索しその検索した実績データ内のトレースロットデータとを対応付けてリンクデータを作成し、
    前記所定のリンクデータ内のトレースロットデータと同じロットデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内のバッチデータを前記第2の部品を組立加工するために必要な第3の部品を示すトレースバッチデータとし、前記所定のリンクデータ内の開始時刻データ及び終了時刻データにより示される期間内に入る開始時刻データ及び終了時刻データをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内のバッチデータと親子関係になるように対応付けると共に、前記対応付けたバッチデータ及びトレースバッチデータのうちトレースバッチデータをもつヘッダデータ内のロットデータを前記トレースロットデータとし、前記対応付けたバッチデータ及びトレースバッチデータのうちバッチデータをもつヘッダデータ内のロットデータと親子関係になるように対応づけてトレースリンクデータを作成するトレース構成作成手段と、
    前記リンクデータ及び前記トレースリンクデータを記憶するトレース記憶手段と、
    を備えることを特徴とするトレーサビリティ管理装置。
  4. 請求項3に記載のトレーサビリティ管理装置であって、
    入力されるロットデータまたはバッチデータと同じデータをもつトレースリンクデータを前記トレース記憶手段から検索しその検索したトレースリンクデータ内のトレースロットデータまたはトレースバッチデータを表示手段に表示させる、または、入力されるトレースロットデータまたはトレースバッチデータと同じデータをもつトレースリンクデータを前記トレース記憶手段から検索しその検索したトレースリンクデータ内のロットデータまたはバッチデータを表示手段に表示させる表示データ収集手段を備える、
    ことを特徴とするトレーサビリティ管理装置。
  5. 組立加工業における製品のトレーサビリティ管理を行うためのプログラムであって、コンピュータを、
    組立加工ラインから得られるデータのうち、所定単位の組立加工工程を識別するためのイベントデータと、ある組立加工品を示す組立加工品データとから構成されるヘッダデータを記憶するヘッダ記憶手段、
    前記組立加工ラインから得られるデータのうち、前記イベントデータと、前記組立加工品を組立加工するために必要な部品を示す部品データとから構成される実績データを記憶する実績記憶手段、
    入力されるイベントデータと同じデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内の組立加工品データと、前記入力されるイベントデータと同じデータをもつ実績データを前記実績記憶手段から検索しその検索した実績データ内の部品データとを親子関係になるように対応付けてトレースリンクデータを作成するトレース構成作成手段、
    前記トレースリンクデータを記憶するトレース記憶手段、
    として機能させるためのプログラム。
  6. 請求項5に記載のプログラムであって、
    入力される組立加工品データと同じデータをもつトレースリンクデータを前記トレース記憶手段から検索しその検索したトレースリンクデータ内の部品データを表示手段に表示させる、または、入力される部品データと同じデータをもつトレースリンクデータを前記トレース記憶手段から検索しその検索したトレースリンクデータ内の組立加工品データを前記表示手段に表示させる表示データ収集手段、
    として機能させるためのプログラム。
  7. 組立加工業における製品のトレーサビリティ管理を行うためのプログラムであって、コンピュータを、
    組立加工ラインから得られるデータのうち、所定単位の組立加工工程を識別するためのイベントデータと、第1の部品を示すロットデータと、前記第1の部品を組立加工するために必要な第2の部品を示すバッチデータと、前記イベントデータに示される組立加工工程の開始時刻を示す開始時刻データと、前記イベントデータに示される組立加工工程の終了時刻を示す終了時刻データとから構成されるヘッダデータを記憶するヘッダ記憶手段、
    前記組立加工ラインから得られるデータのうち、前記イベントデータと、前記第2の部品の集合を示すトレースロットデータとから構成される実績データを記憶する実績記憶手段、
    入力されるイベントデータと同じデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内のロットデータ、バッチデータ、及び終了時刻データと同じデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内の開始時刻データ及び終了時刻データと、前記入力されるイベントデータと同じデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内のロットデータ、バッチデータ、及び終了時刻データと同じデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内のイベントデータと同じデータをもつ実績データを前記実績記憶手段から検索しその検索した実績データ内のトレースロットデータとを対応付けてリンクデータを作成し、
    前記所定のリンクデータ内のトレースロットデータと同じロットデータをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内のバッチデータを前記第2の部品を組立加工するために必要な第3の部品を示すトレースバッチデータとし、前記所定のリンクデータ内の開始時刻データ及び終了時刻データにより示される期間内に入る開始時刻データ及び終了時刻データをもつヘッダデータを前記ヘッダ記憶手段から検索しその検索したヘッダデータ内のバッチデータと親子関係になるように対応付けると共に、前記対応付けたバッチデータ及びトレースバッチデータのうちトレースバッチデータをもつヘッダデータ内のロットデータを前記トレースロットデータとし、前記対応付けたバッチデータ及びトレースバッチデータのうちバッチデータをもつヘッダデータ内のロットデータと親子関係になるように対応づけてトレースリンクデータを作成するトレース構成作成手段、
    前記リンクデータ及び前記トレースリンクデータを記憶するトレース記憶手段、
    として機能させるためのプログラム。
  8. 請求項7に記載のプログラムであって、
    入力されるロットデータまたはバッチデータと同じデータをもつトレースリンクデータを前記トレース記憶手段から検索しその検索したトレースリンクデータ内のトレースロットデータまたはトレースバッチデータを表示手段に表示させる、または、入力されるトレースロットデータまたはトレースバッチデータと同じデータをもつトレースリンクデータを前記トレース記憶手段から検索しその検索したトレースリンクデータ内のロットデータまたはバッチデータを表示手段に表示させる表示データ収集手段、
    として機能させるためのプログラム。
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