JP5085824B2 - 低酸素の検出のために有用な化合物の製造 - Google Patents

低酸素の検出のために有用な化合物の製造 Download PDF

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    • A61P35/00Antineoplastic agents

Description

【0001】
発明の分野
本発明は、一般に、放射性アイソトープ18Fによって標識することを可能にする新規なフッ素化合物およびそれらの製造法に関する。これらの化合物は、ポジトロンエミッション断層撮影法(PET)のような造影技術を用いて組織の造影を可能にする。例えば、還元的代謝によって活性化された場合に低酸素細胞に結合する一群のニトロ芳香族化合物が製造された。この還元的代謝および結合は、細胞の酸素濃度が減少するにつれて増大するので、これらの化合物を組織低酸素症の良好な指標にさせる。本発明の化合物および方法を使用すれば、組織低酸素症は、非侵襲性方法、例えば薬物に結合された特定の放射性アイソトープを伴う造影技術を用いて検出することができる。
【0002】
発明の背景
腫瘍学におけるもっとも重要なゴールの1つは、治療耐性細胞の同定と除去であり;低酸素細胞がこの種の細胞のもっとも身近な例である。参照、Kennedy,et al.,Biochem.Pharm.1980,29,1;Moulder,et al.,Int.J.Radioat.Oncol.Biol.Phys.1984,10,695;Adams,Cancer,1981,48,696、これらのすべては、引用によってそっくりそのまま本明細書に組み入れられている。低酸素細胞は正常な組織ではほとんど発見されず、そして一般に、ある種の腫瘍、血管障害、創傷組織に関連するか、または発作後においてのみ見いだされる。
【0003】
ある種の腫瘍は増大するにつれて、機能性の血液脈管および毛細管の不十分なネットワークのために、組織は、しばしばその酸素および栄養物供給が足りなくなる。酸素および栄養物を阻まれた細胞は最後には死ぬであろうが、いかなる時にも、腫瘍は生存する低酸素細胞を生産できる。これらの低酸素細胞は、生きているけれども、それらの血管からの遠さのために非常に低い酸素濃度を有する。
【0004】
分子酸素レベルは、疾病診断および予後における重要な意味をもつ。医薬腫瘍学では、例えば、固形腫瘍における低酸素細胞は、ある形態の化学療法による傷害に高度に耐性がある。化学療法剤が患者に投与される場合、薬剤は機能的な血液脈管および毛細管を通して標的組織に運ばれる。低酸素組織は、完全に機能的な血液供給ネットワークを欠いているので、化学療法薬物は低酸素細胞に決して到達しないであろう;代わりに、介在する細胞が薬物を捕捉する。結果は、低酸素細胞が生き残り、そして腫瘍の再発が可能になる。Kennedy,et,al.,前出。
【0005】
また、組織低酸素症は腫瘍に対する放射療法の効力を妨げる。放射治療は、酸素が優れた放射増感剤であるために、酸素を含有する細胞を破壊するのにもっとも効果的である。低酸素細胞の存在は、それらの低酸素濃度ががん細胞の殺傷に際してイオン化放射を相対的に無効にするので、この治療を妨害する。したがって、低酸素細胞は放射療法に対して生き残り、そして結局は腫瘍の再発をもたらすことに一層なりがちである。動物腫瘍における放射応答を制限することで低酸素細胞の重要性がよく知られている、Adams,前出;Moulder,et al.,前出;Chapman,et al.,”The Fraction of Hypoxic Clonogenic Cells in Tumor Populations”,in Biological Bases and Clinical Impications of Tumor Radioresistance 61,G,H.Fletcher,C.Nevil,& H.R.Withers,eds.,1983。研究は、そのような耐性細胞が、一般に、動物において成功裏に腫瘍を死滅させる放射および化学療法の能力に影響を与えることを明らかにした。その時以来の継続する研究がヒトの腫瘍においても同様の問題を示した。低酸素細胞の同定に関する動物研究における進歩にもかかわらず、ヒトでは限られた成果しか達成されなかった。この不一致の1つの理由は、腫瘍増殖と他の宿主に関連するファクターにおける差異によるのであろうが、それに加えて、十分微細な解明度において組織酸素を調査する適当に正確な方法がなかった。
【0006】
血管酸素圧は、一般に〜35Torrであり、この酸素レベルは、ほとんど完全な放射感受性を提供する。酸素レベルが35Torr以下に減少するにつれ、放射耐性は徐々に増加し、約3.5Torrでは最大耐性の半分、そして約0.35Torrでは完全な耐性をもつ。したがって、正常組織において通常遭遇するよりもずっと低い酸素レベルを測定することが必要になる。現在の技術はこのニーズに合致していない。
【0007】
ニトロ複素環式薬物は、低酸素症マーカーとして広範な研究の下にあった。この種の化合物は、上記低酸素分圧をモニターするのに十分な感度を提供できることが知られている。この技術は、問題の組織へのニトロ芳香族化合物の投与を必要とする。薬物は、組織の酸素分圧が減少するにつれ実質的に増大する速度で生物還元的(bioreductive)代謝を受ける。この生体還元的代謝の結果は、顕著に細胞タンパク質と化学的に結合して付加物を生成する反応性薬物生成物が生産されることである。細胞の高分子へのこれらの化合物の代謝的結合は酸素によって抑制されるので、これらの化合物は、正常な、健全な、酸素に富む組織よりもむしろ低酸素細胞に結合する。この優先的な代謝的結合、または付加物生成は、低酸素症の程度の測定を提供する、Koch,et al.,Int.J.Radiation Oncol.Biol.Phys.1984,10,1327。
【0008】
ミソニダゾール(MISO)3−メチル−1−(2−ニトロイミダゾール−1−イル)−2−プロパノールおよびある種のその誘導体は、哺乳動物組織における低酸素症の指標として広範に研究されてきた。Chapman,et al.,Int.J.Radiat.Oncol.Biol.Phys.1989,16,911;Taylor,et al.,Cancer Res.1978,38,2745;Varghese,et al.,Cancer Res.,1980,40,2165.本出願をとおして結合と呼ばれる、細胞高分子と付加物を生成するある種のミソニダゾール誘導体の能力は、種々の検出方法の基礎を形成してきた。
【0009】
例えば、3Hまたは14C標識ミソニダゾールは、イン・ビトロおよびイン・ビボにおいて液体シンチレーションカウンティングまたはオートラジオグラフィーによって分析される結合を用いて使用されてきた。Chapman,1984,前出;Urtasun,1986,前出;Franco,et al.,Cancer Res.,1987,47,5367.ミソニダゾール一フッ素化誘導体は、イン・ビボで結合された薬物を造影するために陽電子放射性アイソトープ18Fを利用した、Rasey,et al.,Radiat.Res.,1987,111,292.エタニダゾールのPET誘導体の製造方法は、Tewson T.J.,Nuclear Medicine & Biology,1997、24(8):755−60に記述された。ヨウ素アイソトープは、その他のアゾマイシン誘導体、アゾマイシンアラビノシド中に組み入れられ、検出の放射線学的技術を可能にした。Parliament,et al.,Br.J.Cancer,1992,65,90.
1−(2−ヒドロキシ−3−ヘキサフルオロ−イソプロポキシ−プロピル)−2−ニトロイミダゾールの六フッ素化誘導体は、核磁気共鳴分光法(NMRまたはMRI)技術を介して直接(放射性アイソトープなしに)アッセイされた。Raleigh,et al.,Int.J.Radiat.Oncol.Biol.Phys.1984,10,1337.この同じ誘導体に対するポリクローナル抗体は、薬物付加物の免疫組織化学的同定を可能にした。Raleigh,et al.,Br.J.Cancer,1987,56,395.
上記生物還元的薬物アッセイは、酸素分圧を、たとえこれが要求された値であっても、直接には測定せず、放射療法の実例を用いて放射応答を予測する。むしろ、アッセイは、付加物生成、酸素によって阻害される生化学的過程を測定する。これらの方法を用いて得られるデータは、酸素による阻害の程度が組織から組織へ実質的に変化することを示した。Franko,et al.,1987,前出。さらにまた、酸素の完全不在下の付加物生成の最高割合が、酸素による最大阻害パーセントであるように、組織から組織へ高度に可変的である、Koch,in Selective Activation of Drugs by Redox Processes,Plenum Press,pp.237−247,Adams,et al.,eds.New York,1990。これらの限界を示すその他の点は、ニトロ芳香族化合物の生物還元的生成が、変化する酸素レベルの相対的指示のみを与え、酸素分圧の絶対的測定を与えるには不十分であることである。何故ならば、酸素における変化に加えて付加物生成に影響するいくつかのファクター、酸素非依存性ファクターがあるからである。さらに、ニトロ芳香族薬物の選択は酸素非依存性ファクターに関係する可変性に影響を与える。
【0010】
初期の研究作業(すなわち、1992年11月19日付けの米国特許第5,540,908号前の)は、ミソニダゾールおよびある種のその誘導体に焦点を当てていた。しかしながら、ミソニダゾールは、付加物生成における酸素非依存性変化に対して試験された数種の薬物のうちもっとも影響をうけやすい。Koch,Selective Activation,前出。他の問題は、存在している薬物の種々の物理化学的性質に関係していて、これらの薬物のすべてが、付加物生成における酸素非依存性変化に影響を与えることができる。例えば、上記六フッ素化ミソニダゾール誘導体は高度の不溶性をもっていた。
【0011】
かくして、本発明者らは、低酸素症検出の目的のために、従来の研究をミソニダゾールよりも一層優れた性質をもつ2−ニトロイミダゾールに絞ってきた。この薬物は、2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)アセトアミド(以後、EF5と呼ぶ)および2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−N−(3,3,3−トリフルオロプロピル)アセトアミド(以後、EF3と呼ぶ)、参照、Kochらに交付された米国特許第5,540,908号、これの開示は引用によって完全に本明細書に組み入れられている、ならびに(N−(3−フルオロプロピル)−2−(2−ニトロイミダゾール−1[H]−イル)−アセトアミド(EF1)、参照、また引用によって本明細書に組み入れられ、同じく完全である米国特許第09/123,300号、である。本発明者らの従来の研究は、EF3およびEF5の付加物を検出するためにモノクローナル抗体を使用していた。
【0012】
2−ニトロイミダゾール化合物への18Fの組み入れは、陽電子放射断層撮影法(PET)による低酸素症の検出のためにこれらの薬剤を使用する機会を与える。参照、Jerabek,et al.,Applied Radiation & Isotopes,1986 37(7),599−605;Mathias et al.,”Radiolabelled hypoxic cell sensitizers:tracers for assesment of ischemia,”Life Sciences,1987 41(2),199−206。いくつかのグループは、18F標識ニトロイミダゾールに基づくPETアッセイ、例えば[18F]−フルオロミソニダゾール、参照、Rasey et al.,Radiation Research,1987 111,(2),292−304;Rasey et al.,Int.J.of Rad.Onc.Bio.Phys.1996,36(2),417−428;Grierson,Journal of Nuclear Medicine,1989 30(3),343−50;Koh,et al.,International Journal of Radiation Oncology Biology Physics.1992 22(1),199−212;[18F]−フルオロエリトロニトロイミダゾール、参照、Yang,et al.,Radiology,1995 194(3),795−800;および[18F]−フルオロエタニダゾール、参照、Tewson,Nuclear Medicine & Biology,1997 24(8)、755−60を開発した。
【0013】
最初に記述され、そしてもっとも研究されたこの種の化合物は[18F]−フルオロミソニダゾールである。この薬剤は、膠腫、参照、Valk,et al.,Journal of Nuclear Medicine,1992 33(12),2133−7;肺がん、参照、Koh,et al.,Acta Oncologica,1994 33(3),323−7;および鼻咽頭がん腫、参照、Yeh,et al.,European Journal of Nuclear Medicine,1996 23(10),1378−83、を含むヒトにおけるいくつかの解剖学的部位において研究された。しかしながら、広範な研究にもかかわらず、これらの近年開発された化合物のいずれも、低酸素症のPETマーカーとしては臨床的に受け入れられない。例えば、[18F]−フルオロミソニダゾールは、イン・ビボにおいて安定ではなく、そして腎臓クリアランスに続く起源薬物由来の明瞭な多数の放射性生成物を生じることが分かった。参照、Rasey et al.,Journal of Nuclear Medicine,1999 40(6),1072−9.したがって、本発明者らのゴールは、分子中に組み入れられた18Fの非侵入検出とともに、イン・ビボにおける高い安定性、血液脳関門通過能などを含む、EF5による低酸素症検出のすべての他の有利な態様を用いることであった。
【0014】
近年、[18F]−EF1化合物は、PET低酸素症マーカーとして開発された。この化合物は、[18F]−F−による、前駆物質2−(2−ニトロイミダゾール−1[H]−イル)−N−(3−ブロモプロピル)−アセトアミドの臭素原子の求核置換を用いて合成された。参照、Kachur et al.,Journal of Applied Radiation and Isotopes,1999,51(6),643−650.[18F]−EF1は、低酸素腫瘍の標識化および脳組織との緩慢な平衡によって制限される比較的均一な生体分布にとって良好な可能性を示した、Evans,et al.,Journal of Nuclear Medicine,2000 Vol.41,327−336。EF5は、十分に証明された薬物学的性質によって、個々の齧歯類の腫瘍において放射療法耐性を予測することが分かったので、非侵入造影技術における使用のために18Fによってこの化合物を標識する試みがなされた。今日まで、既に他のフッ素原子を含有する部位に18Fを組み入れる試みは不成功に終わっていた。かくして、非侵入造影技術、例えばPETにおいて有用である化合物中への18F標識を組み入れる新規な方法に対するニーズが存在する。
発明の要約
本発明は、PET画像化のような非侵襲性のアッセイに有用な化合物に18F標識を導入 する新規な技術を提供する。本発明はまた、そのような方法に有用な新規な化合物並びに新規な18F−標識化合物も包含する。本発明の新規な化合物及び本発明による方法は、組織低酸素を検出する高感度で且つ正確な方法の基礎を提供する。
【0015】
本発明の一つの態様によれば、式I:
【0016】
【化13】
Figure 0005085824
【0017】
式中、
2、R3及びR4は独立してH、ハロゲン、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、エーテル、アミド、ケト及びカルボキシルよりなる群から選択される
を有するフッ素化前駆体を、式II:
【0018】
【化14】
Figure 0005085824
【0019】
を有する化合物を生成せしめるために有効な時間及び条件下で、トリフルオロ酢酸のような有機溶媒の存在下でF2と接触させるという工程を含んでなるフッ素化アルケニル化合物の求電子フッ素化の方法が提供される。
【0020】
さらに好ましい態様として、R2、R3及びR4の一つはニトロ芳香族基であり、そしてR2、R3及びR4の残りのものは独立して水素もしくはフッ素である。本発明の好ましいニトロ芳香族基は式III:
【0021】
【化15】
Figure 0005085824
【0022】
を有する。
【0023】
ある種の態様として、[18F]−標識化合物を生成せしめるために有効な時間及び条件下で有機溶媒の存在下で式Iの前駆体を[18F]−F2と接触させることにより式IIの化合物に18Fを導入する方法が提供される。
【0024】
本発明の一つの態様によれば、式IV:
【0025】
【化16】
Figure 0005085824
【0026】
式中:
1は−CH2−CHF−CH2F、−CH2CHFCHF2、−CH2−CF2−CH2F、−CH2CHFCF3、−CH2CF2CHF2及び−CH2CF2CF3よりなる群から選択され;ただし、少なくとも一つのFは18F同位体である
を有する化合物が提供される。ある種の好ましい態様として、R1は−CH2CF2CF3である。これらの化合物は、EF1,1;EF1,2;EF2,1;EF1,3;EF2,2;及びEF2,3(もしくはEF5)化合物と表すことができ、ここで、数字は側鎖の最後の2個の炭素原子上のフッ素化の度合いを示す。EF2,3は異性体をもたないので、以前に一般に認められているその名称EF5で表す。例えば、EF1,1は側鎖−CH2−CHF−CH2Fを有し、一方、EF5は側鎖−CH2CF2CF3を有する。
【0027】
式IVの化合物は、本発明の方法に従って以下の式V:
【0028】
【化17】
Figure 0005085824
【0029】
式中、
X、Y及びZは、最終生成物において所望されるフッ素化のレベルにより、独立してHもしくはFである
を有するアリル前駆体から製造される。
【0030】
本発明の別の態様によれば、(a)一般式IV:
【0031】
【化18】
Figure 0005085824
【0032】
式中:
1は−CH2CHFCH2F、−CH2CHFCHF2、−CH2CHFCF3、−CH2CF2CHF2及び−CH2CF2CF3よりなる群から選択され、そして少なくとも一つのFは18Fである
を有する化合物を哺乳動物に導入すること;及び
(b)当該組織を含有する哺乳動物の一部をPETもしくはSPECT画像化技術で画像化すること
の工程を含んでなる哺乳動物における組織低酸素を検出する方法が開示される。
【0033】
本発明の新規な化合物もしくは組成物を含んでなる診断用途に有用なキットもまた本発明の範囲内である。これらのキットは、本発明の化合物の薬剤調合物も含む。本発明の化合物は、正常な、健康な、酸素付加組織より低酸素細胞に対するそれらの劇的な特異性のために酸素レベルを検出することにおいて非常に有用である。
好ましい態様の詳細な記述
本発明は、PET(ポジトロンエミッション断層撮影法)のような非侵襲性のアッセイを容易にできる有用な酸素予測子である新規な化合物、それらを製造する方法及び本明細書においてアリル前駆体と称する新規な中間体を提供する。詳細には、本発明は、新規なフッ素−18(18F)PET化合物をもたらすアリル前駆体をフッ素化する新規な方法に関する。18Fは優れた核及び化学的性質を示す。これらの化合物は、とりわけ、代謝産物及びプラズマ分析に有益である。さらに、現場でのサイクロトロンがない病院への18F化合物の輸送は、約110分である18Fのその半減期のために容易に成し遂げられる。
【0034】
本発明の新規な化合物、組成物及び対応する方法は、哺乳動物腫瘍における低酸素の度合いを優れた精度及び感度で測定する技術を提供する。これらの新規な化合物及び組成物は、標準的な核医学の方法を用いて非常に一貫して低酸素を検出するために使用することができる。従って、これらの新規な化合物は、肉眼検査の非侵襲性の方法(PET、SPECT)を用いて各方法に適切な薬剤濃度でそれらの生体分布を調べて比較する機会だけでなく、一定の薬剤濃度で方法を比較する機会も与える。これはそのような分子の薬理学及び生体分布に関する非常に新しい情報を与える。
【0035】
本発明の方法によれば、式I:
【0036】
【化19】
Figure 0005085824
【0037】
式中、
2、R3及びR4は独立してH、ハロゲン、アルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、エーテル、アミド、ケト及びカルボキシルよりなる群から選択される
を有するフッ素化アルケニル前駆体を、式II:
【0038】
【化20】
Figure 0005085824
【0039】
式中、
F基の少なくとも一つは18Fであるを有する化合物を生成せしめるために有効な時間及び条件下で、トリフルオロ酢酸のような有機溶媒の存在下で[18F]−F2と接触させるという工程を含んでなるPET化合物を提供する方法が開示される。
【0040】
標識されていないポリフッ素化化合物が所望される場合には、式Iの化合物を[18F]−F2よりむしろF2と接触させて、式IIの標識されていないポリフッ素化化合物を生成せしめることができる。
【0041】
本発明に適当なアルキル基には、置換されたもしくは置換されていない直鎖状もしくは分枝鎖状のC1−C20炭化水素が包含される。適当なアリール基には、フェニル、縮合芳香族成分、例えばモノ−、ジ−もしくはトリ−アリール及び複素環式成分のような置換されたもしくは置換されていないアリール基が包含されるが、これらに限定されるものではない。本発明のヘテロ原子には、−N及び−Oが包含される。「置換された」という用語には、コア分子と異なる一つの成分もしくは複数の成分での分子の単一もしくは複数の置換が包含される。置換基には、限定せずに、ハロゲン、ヘテロ原子、ニトロ成分、アミノ成分、へテロ原子誘導体、例えば、ヒドロキシ成分、アルコキシ成分、フェノキシ成分、アミド、及び他の脂肪族もしくは芳香族成分が包含される。
【0042】
好ましい態様として、式IV:
【0043】
【化21】
Figure 0005085824
【0044】
式中:
1は−CH2−CHF−CH2F(EF1,1)、−CH2CHFCHF2(EF1,2)、−CH2−CF2−CH2F(EF2,1)、−CH2CHFCF3(EF1,3)、−CH2CF2CHF2(EF2,2)及び−CH2CF2CF3(EF5)よりなる群から選択され;ただし、少なくとも一つのFは18F同位体である;
を有するPET化合物は、式V:
【0045】
【化22】
Figure 0005085824
【0046】
式中、
X、Y及びZは独立してHもしくはFである
を有するアリル前駆体から製造される。前駆体におけるアリル側鎖のフッ素化のレベルは、最終化合物IVの側鎖R1に存在するフッ素化のレベルを決定する。本発明の方法によれば、アリル側鎖にフッ素置換をもたない式Vの化合物は、EF1,1により表される構造を有する最終化合物IVを生成せしめる。フッ素は二重結合の隣り合った炭素に付加するので、1,1は炭素2上の1フッ素原子及び炭素3上の1フッ素原子を表す。側鎖に1フッ素置換を有するアリル前駆体は、アリル側鎖が側鎖の第二のもしくは末端の炭素原子上で置換されたかどうかにより、EF1,2もしくはEF2,1構造を有する最終化合物を生成せしめる。程度(degree)2のフッ素置換を有するアリル前駆体は、最終生成物EF2,2及びEF1,3を生成せしめ;そして程度3のフッ素化を有するものはEF5を生成せしめる。
【0047】
本発明の別の態様は、組織低酸素を検出する方法を提供する。画像化方法は、免疫組織化学アッセイと共にもしくはそれなしに、好ましくは低酸素の細胞を検出するためにモノクローナル抗体を使用せずに、本発明の新規な化合物を用いることを含んでなる。
【0048】
例えば、本発明によれば、非侵襲性のアッセイにおいて、哺乳動物に非発熱性の生理的食塩水のような適当な製薬学的担体もしくは希釈剤に溶解もしくは分散した化合物の有効量を含んでなる本発明の化合物を投与する。化合物の有効量は、当業者が容易に決定することができる。当業者に既知であるあらゆるそのような希釈剤を本発明の精神からそれずに使用することができる。化合物は、哺乳動物からある程度取り除かれ、そして低酸素の細胞の生体還元的代謝(bioreductive metabolism)によって優先的に取り込まれ、そして次に目的の組織を含有する哺乳動物の一部をポジトロンエミッション断層撮影法(PET)によるような非侵襲的に分析する。化合物の一部は、低酸素の細胞と結合もしくは会合して体に残る。組織低酸素は、マーカー原子の検出器を用いてアッセイする。PETの場合、本発明の化合物は最初にポジトロンエミッション同位体18Fと調合しなければならない。放射性フッ素の半減期(110分)のために、最大クリアランスを有すること(最良のシグナル:ノイズ比を与えること)と適切な像分解能を与えるために十分なシグナルを有することの間で妥協に達しなければならない。
【0049】
本発明を実行するために適当な画像化技術には、PET及びSPECT(シングルフォトンエミッションコンピューター連動断層撮影法)が包含されるが、これらに限定されるものではない。一般に、画像化技術は、哺乳動物に対して外的に検出することができるマーカー原子を有する化合物を投与することを伴う。
【0050】
特許請求する本発明を実行するために特に好ましい画像化方法はPETである。検出技術がPETである場合、好ましい化合物は式IV:
【0051】
【化23】
Figure 0005085824
【0052】
式中:
1は−CH2−CHF−CH2F、−CH2−CHF−CHF2、−CH2−CHF−CF3、−CH2−CF2−CHF2及び−CH2−CF2−CF3よりなる群から選択され;ただし、少なくとも一つのFはポジトロン画像化同位体である18Fである
を有する。
【0053】
本発明の目的のために、哺乳動物にはマウス及びラットのようなげっ歯類目;ウサギのような兎類目;より特にネコ科動物(ネコ)及びイヌ類(イヌ)を包含する食肉類目;さらにより特に偶蹄類目、ウシ亜科動物(ウシ)及びSuines(ブタ);並びにウマ科動物(ウマ)を包含する奇蹄類目;そして最も特に霊長類目、Ceboids及びSimoids(サル)及び類人猿(ヒト及び類人猿)が包含されるが、これらに限定されるものではない。好ましい哺乳動物はヒトである。
【0054】
本発明はさらに新規な薬剤化合物の製薬学的調合物に関する。好ましい態様によれば、本発明の化合物は製薬学的に許容しうる希釈剤に溶解もしくは分散される。好ましい希釈剤は非発熱性の生理的食塩水である。
【0055】
一般に、本発明の化合物は、出発原料及び最終的必要条件により様々な反応条件を用いて合成することができる。前駆体を用意し、そしてF2もしくは[18F]−F2でフッ素化する。PET同位体含有誘導体の製造は、18Fの半減期、110分のために18F成分の迅速な添加、続いて即時の精製及び使用を必要とする。
【0056】
本発明の好ましい態様として、標識されてないPET化合物の製造は、一般に、使用する溶媒により、前駆体を−15°〜100℃の範囲の温度で適当な有機溶媒に溶解することを必要とする。好ましい溶媒には、HCOOH、CH3COOH、CFH2COOH、CF2HCOOH、CF3COOHのようなカルボン酸を包含するがこれらに限定されるものではない有機酸が包含される。好ましくは、前駆体を−5℃〜5℃の範囲の温度でCF3COOHに溶解し、0℃が最も好ましい。次に二重結合を越える求電子フッ素化をもたらすために溶液中にF2ガスを泡立たせる。溶媒を蒸発させ、そして残留物をメタノール:水(1:1)のような適当な溶媒に溶解する。混合物を濾過し、そして有機溶媒を蒸発させて残留物を得る。有機酸を蒸発させた後、残留物を好ましくはHPLCにより精製する。
【0057】
他の好ましい態様として、[18F]−標識化合物の製造は、一般に、上記のものと同様の方法を必要とする。前駆体を有機酸のような適当な有機溶媒に溶解する。好ましい溶媒には、カルボン酸、例えば、HCOOH、CH3COOH、CFH2COOH、CF2HCOOH、CF3COOHが包含され、CF3COOHが最も好ましい。反応は、使用する溶媒により、−15°〜100℃の範囲の温度で行うことができる。CF3COOHを使用する場合には−5℃〜5℃が好ましい範囲であり、0℃が最も好ましい。次に二重結合を越える求電子フッ素化をもたらすために溶液中に[18F]−F2ガスを泡立たせる。得られた溶液を0〜1atmのような減圧下で蒸発乾固させる。
【0058】
2−ニトロイミダゾール化合物の場合、いかなる特定の理論にも拘束されないが、フッ素化反応において前駆体を溶解するためにトリフルオロ酢酸のような強い有機酸を用いることは少なくとも3つの理由で優れた結果をもたらすと考えられる。第一に、該有機酸は、イミダゾール環の3位の窒素原子にプロトンを付加するように働き、それにより環における電子密度を減らす。この減少した電子密度は、ニトロイミダゾール環及びそのニトロ基をフッ素による求電子攻撃から守り、アリル二重結合を主要な標的にする。また、該酸は不純物F-をHFに転化することによりその除去を促進し、HFは蒸発中に溶液から容易に取り除かれる。第三に、前駆体の可溶性は強い有機酸において高められ、これはより効率のよい生成物収率をもたらす。
【0059】
フッ素ガスの量は注意深く制御されるべきであり、そしてイミダゾール環もしくはアミド基がフッ素とさらに反応することを防ぐためにいったん出発原料が消費されると反応を止めなければならないことに留意すべきである。
【0060】
本発明のある態様として、本発明の新規な化合物は一般にプロピルアミンの[18F]−フッ素誘導体である。これらの新規な化合物は、とりわけ、抗体、受容体、タンパク質コンジュゲート及び他の生物学的に有効な化合物を含んでなる、組成物及び化合物に導入することができると考えられる。そのような化合物もしくは組成物PET剤を製造するために、18Fをフッ素化アルケンの求電子フッ素化により導入する。一般に、そのような方法は、プロピルアミンに基づく側鎖を目的の化合物もしくは組成物のカルボキシル基(R5COOH)と結合させ、R5CONHR6(ここで、R6は−CH2−CX=CYZであることができ、ここで、X、Y及びZの少なくとも一つはフッ素である)を生成せしめることを含む。次の工程は、上記のような18Fの導入である。本発明の新規な側鎖を含有するあらゆるそのような化合物もしくは組成物は、それらを製造する方法と同様に、本発明の範囲内であると考えられる。
【0061】
該反応は、反応スラリーを生成せしめることができ、それから生成物を回収しなければならない。サンプルを回収する方法には、当該技術分野において既知であるあらゆる濾過もしくは分離技術が包含される。そのような方法には、真空濾過、分離抽出もしくは蒸留が包含されるが、これらに限定されるものではない。好ましい方法は、空気もしくは液体を用いる濾過であるが、他の方法は当業者に明らかである。
【0062】
濾過固体は、不純物もしくは他の反応中間体もしくは副産物を分離して取り出すために有機溶媒で洗浄することをさらに必要とする可能性がある。有機溶媒には、エーテル、メタノール、エタノール、酢酸エチルもしくはヘキサンが包含されるが、これらに限定されるものではない。酢酸エチルが好ましい溶媒であるが、他のタイプの溶媒は当業者に明らかである。いかなる有機溶媒も当該技術分野において既知である方法を用いて蒸発させなければならない。蒸発方法は、真空、吸引により、もしくは潜熱を用いることにより室温で成し遂げることができる。蒸発方法はこれらの技術に限定されず、他の技術は当業者に明らかである。
次に反応生成物を当該技術分野において既知である精製技術を用いて精製する。これらの 技術には、カラムクロマトグラフィー、フラッシュクロマトグラフィー、再結晶もしくはゲルクロマトグラフィーが包含されるが、これらに限定されるものではない。クロマトグラフィー精製法を用いる場合、勾配溶出が好ましい。有機溶媒の組み合わせには、メタノール、アセトニトリル、ヘキサン、四塩化炭素及び酢酸エチルが包含されるが、これらに限定されるものではない。他の精製方法は当業者に明らかである。
【0063】
本発明の好ましい態様を以下の実施例において説明する。本発明はいくつのその好ましい態様に従って特に記述されているが、本発明はそのように限定されない。
【0064】
実施例
試薬及び溶媒はAldrich Chemical Co.から購入し、そして他に記載されない限りさらに精製せずに使用した。1H NMRスペクトルは、溶媒としてCDCl3もしくはアセトン−d6そして内部基準としてテトラメチルシランを用いてBruker−AMX−300上で記録し;19F NMRスペクトルは、D2O中の外部CF3COOHを基準として282MHzでVarian XL上で測定した。HPLCは、325nmの吸収(2−ニトロイミダゾール成分に特異的)及び放射能を連続検出しながらAltima C−18カラム(5μmの粒子サイズ、4mm x 250mm)そして移動相(流速1ml/分)として40% CH3OHを含有するアンモニア−酢酸塩バッファー(pH=4.7、最終濃度0.1M)を用いてWatersシステム(Waters UV検出器及びIN/US Service Corp.,Fairfield,NJからの放射能検出器を有する)上で実施した。[18F]−EF5の精製に同じHPLC条件を用いた。
実施例1
2,3,3−トリフルオロアリルアミン塩酸塩の合成
2,3,3−トリフルオロアリルアミン塩酸塩は、引用することによりその全部が本明細書に組み込まれる、Castelhano,et al,”Synthesis of α−amino acids with β,γ−unsaturated side chains,”Tetrahedron,1988 44(17),5451−5466に記述されている一般法に従って、以下の中間体化合物によって製造した:
A.3,4,4−トリフルオロ−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−ブト−3−エン酸メチルエステル、これは、一般に、引用することによりその全部が本明細書に組み込まれる、Castelhano et al,”Reactions of an electrophilic glycine cation equivalent with Grignard reagents.A simple synthesis of β,γ−unsaturated amino acids,”Tetrahedron Letters,1986 27(22),2435−8に記述されているようにN−(ベンジルオキシカルボニル)−α−クロログリシネートからN−(ベンジルオキシカルボニル)−α−クロログリシネートをメチルエステルに転化することにより製造した。
1H(300MHz,CDCl3)3.82(s,3H),5.13(s,2H),5.06−5.17(brd,1H),5.26,5.68(bd,1H),7.34(s,5H)。19F(282MHz,CDCl3)−101.47(dd,J=34Hz,J=71.0Hz,1F),−119.66(dd,J=71.0Hz,J=115Hz,1F),−187.28(ddd,J=115Hz,J=34Hz,J=28Hz,1F)。
B.N−(ベンジルオキシカルボニル)−(α)−クロログリシネートは、一般に、引用することによりその全部が本明細書に組み込まれる、Williams,et al,”General synthesis of β− γ,alkynylglycine derivatives”,Journal of Organic Chemistry,1990 55(15),465757−63により記述されている方法に従って合成した。
1H(300MHz,CDCl3)3.85(s,3H),5.20(s,2H),6.15(s,2H),7.35(s、5H)。
【0065】
最終化合物、2,3,3−トリフルオロアリルアミン塩酸塩は白色の固体を生じた(3.87g,66%)。
1H(300MHz,CDCl3)3.84(dm,J=21.3Hz,1H)。19F(282MHz,D2O)−96.94(dd,J=32Hz,J=68Hz,1F),−115.15(dd,J=68Hz,J=115Hz,1F),−178.9(ddt,J=21Hz,J=32.1Hz,J=115Hz,1F)。
実施例2
2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−N−(2,3,3−トリフルオロアリル)−アセトアミドの合成
0℃で窒素下で150mLの乾式THF中の2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)酢酸(1.71g,10mmol)にN−メチルモルホリン(1.01g,10mmol)を加え、そして10分間攪拌した。クロロギ酸イソブチル(1.43mL,11mmol)を加えた。30分後、この溶液に1,1,2−トリフルオロアリルアミン塩酸塩(1.62g,11mmol)及びN−メチルモルホリン(1.21g,12mmol)を加え、そして混合物を室温で一晩攪拌した。次いで溶液を濾過し、そして有機溶媒を蒸発させて淡黄色の固体を得た。
1H(300MHz,CD3COCD3)4.24(dm,J=21.3Hz,1H),5.34(s,2H),7.19(s,1H),7.56(s,1H),8.10(br,1H)。19F(282MHz,CD3COCD3)−102.2(dd,J=32Hz,J=81Hz,1F),−118.6(dd,J=81Hz,J=113Hz,1F),−176.0(ddt,J=21.4Hz,J=32Hz,J=113Hz,1F);C87343の分析計算値:C,36.36;H,2.65;N,21.21。実測値:C,36.84;H,2.60;N,20.71。
実施例3
2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−N−アリル−アセトアミドの製造
0℃で窒素下で150mlの乾式THF中のN−メチルモルホリン(1.01g,10mmol)に2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−酢酸(1.71g,10mmol)を加え、そして完全に溶解するまで10分間攪拌した。クロロギ酸イソブチル(1.43ml,11mmol)を加えた。30分後、この溶液にアリルアミン塩酸塩(1.03g,11mmol)及びN−メチルモルホリン(1.21g,12mmol)を加え、そして混合物を室温で一晩攪拌した。次いで溶液を濾過し、そして有機溶媒を蒸発させて淡黄色の固体を得た。クロマトグラフィー(シリカゲル、CH3OH/CHCl3=10:1)により精製して白色の固体を得た(1g,48%)。
実施例4
2−フルオロアリルアミン塩酸塩の合成
A.混合物2−フルオロ−3−クロロ−1−プロピルブロミド及び1−フルオロ−3−クロロ−2−プロピルブロミドは、一般に、引用することによりその全部が本明細書に組み込まれる、Olah,et al,Synthesis,1973,4,p.780により記述されているように製造した。
B.70℃で2−フルオロ−3−クロロ−1−プロピルブロミド及び1−フルオロ−3−クロロ−2−プロピルブロミドの混合物(1.76g,10mmol)に20mLのTHF中のカリウムt−ブトキシド(2.24g,20mmol)を滴下して加え、そして0.5時間攪拌し、次いで溶液を−20℃で1.5時間保った。混合物を−60℃まで冷却した後、反応をクエンチするために酢酸を加えた。次いで、真空移行(vacuum transfer)により得られた溶液をDMSO(20mL)中のアジ化ナトリウム(1.3g,20mmol)と混合し、そして一晩攪拌した。さらなる真空移行により、得られた混合物を10mLのTHF及び0.36mLのH2O中のPPh3(2.62g,10mmol)に滴下して加え、そして室温で一晩攪拌した。この溶液をさらに真空移行に供して溶媒の混合物中の2−フルオロ−アリルアミンを得、この中にHClガスを泡立たせた。2−フルオロ−アリルアミン塩酸塩が濾過により得られた(25%)。
1H NMR(300MHz,H2O)3.63(d,J=16Hz,2H),4.66(dd,J=4Hz,J=49Hz,1H),4.81(dd,J=4Hz,J=16Hz,1H)。
19F NMR(282MHz,H2O)−106.3(dq,J=16Hz,J=49Hz,1F)。
実施例5
2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−N−(2−フルオロ−アリル)アセトアミドの合成
0℃で窒素下で150mLの乾式THF中の2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−酢酸(1.71g,10mmol)にN−メチルモルホリン(1.01g,10mmol)を加え、そして10分間攪拌した。クロロギ酸イソブチル(1.43mL,11mmol)を加えた。30分後、この溶液に2−フルオロアリルアミン塩酸塩(1.23g,11mmol)及びN−メチルモルホリン(1.21g,12mmol)を加え、そして混合物を室温で一晩攪拌した。溶液を濾過し、そして有機溶媒を蒸発させて黄色の固体を得た。カラムにより精製して薄黄色の固体を得た(1.1g,50%)。
1H NMR(300MHz,CDCl3)4.05(dd,J=6Hz,J=14Hz,2H),4.55(dd,J=4Hz,J=49Hz,1H),4.76(dd,J=4Hz,J=16Hz,1H),5.07(s,2H),6.12(br,1H),7.18(s,1H),7.24(s,1H)。19F NMR(282MHz,CDCl3)−104.6(dq,J=14Hz,J=49Hz,1F。
89FN43の分析計算値:C:42.10;H:3.95;N:24.56。実測値:C:42.06;H:3.98;N:24.15。
実施例6
1,1−ジフルオロアリルアミン塩酸塩の合成
1,1−ジフルオロ−1−ブロモ−プロピルアミン塩酸塩(0.21g,1mmol)を 5mLのTHF中のカリウムt−ブトキシド(0.3g,3mmol)と混合し、そして室温で3時間攪拌した。次いで、真空移行により得られた溶液を無水HClに供した。3,3−ジフルオロアリルアミン塩酸塩が濾過により得られた(90%)。
1H NMR(300MHz,H2O)3.51(dt,J=8Hz,J=2Hz,2H),4.54(ddt,J=2Hz,J=8Hz,J=24Hz,1H)。19F NMR(282MHz,H2O)−87.7(d,J=49Hz,1F),−89.4(dd,J=49Hz,J=26Hz,1F)。
実施例7
2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−N−(3,3−ジフルオロ−アリル)アセトアミドの合成
この化合物は、2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−N−(2−フルオロ−アリル)アセトアミドと同様に合成した。収率:58%。
1H NMR(300MHz,CD3COCD3)3.86(m,2H),4.53(ddt,J=3Hz,J=16Hz,J=25Hz,1H),5.22(s,2H),7.13(s,1H),7.49(s,1H),7.75(br,1H)。
19F NMR(282MHz,CDCl3)−89.6(d,J=45Hz,1F),−91.0(dd,J=25Hz,J=45Hz,1F)。
88243の分析計算値:C:39.02;H:3.25;N:22.76。実測値:C:39.13;H:3.30;N:22.52。
実施例8
2の付加によるアリル前駆体からのEF5の合成
2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−N−(2,3,3−トリフルオロ−アリル)−アセトアミド(50mg,0.20mmol)を室温で4mLのトリフルオロ酢酸に溶解した。この溶液中に10% F2を30分間泡立たせた(流速=10mL/分)。溶媒を蒸発させ、そして残留物を酢酸エチルの存在下で摩砕した。白色の固体を濾過し、そして有機溶媒を蒸発させて残留物を得、これをクロマトグラフィー(シリカゲル、CH3OH/CHCl3=8:1)により精製して2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)−アセトアミドを得た(18mg,32%)。気体混合物中のフッ素濃度の減少は、より効率のよい消費をもたらし、同時に全体的なEF5収率を下げる。5mLのトリフルオロ酢酸中25mgの前駆体(0.1mmol)と等量の0.1% F2(流速100mL/分 25分間)との反応は、アリル前駆体の完全な消費をもたらし、11% EF5をもたらす。
1H(300MHz,CD3COCD3)4.06(dt,2H),5.37(s,2H),7.15(s,1H),7.54(s,1H),8.22(br,1H)。
19F NMR(282MHz,CD3COCD3)−81.70(s,3F),−118.76(t,J=16Hz,2F)。
実施例9
アリル前駆体からの18F−標識EF5の合成
[18F]−2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−N−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)−アセトアミド
18F]−F2は、1% F2/Neで満たし且つNeで10atmに加圧した50mLの標的を用いて20Ne(d,)18F反応により製造した。15mLのポリプロピレンチューブにおいて2−(2−ニトロ−1H−イミダゾール−1−イル)−N−(2,3,3−トリフルオロ−アリル)−アセトアミド(15mg,0.06mmol)を含有する4mLのトリフルオロ酢酸(TFA)中に[18F]−F2(Ne中0.1%、20mCi 比活性 0.2Ci/mmol)を0℃で20分間泡立たせた。得られた混合物を冷却器とポンプの間にK2CO3トラップを配置した回転式エバポレーターの50mLフラスコに移した。溶液を50℃で減圧下で蒸発乾固させた。これは溶媒TFA及びHFの形態の主要な不純物[18F]−F-を取り除き、それはK2CO3によりさらにトラップされる。図1は、放射能(実線)及びUV吸収(点線)を同時に検出する溶媒の蒸発後の[18F]−EF5合成の生成物の反応混合物のHPLC分析を示す。6分のピークは前駆体を表し;EF5は11−12分で溶出される。
【0066】
40% CH3OHを含有する0.5mLの0.1Mアンモニア−酢酸塩バッファー(pH=4.7)に残留物を溶解し、1400gで1分遠心分離し、そして上清を分取HPLCカラムに注入した。精製条件:Alltech Econosil C−18カラム(10μmの粒子サイズ、10 x 250mm)、移動相として37% CH3OHを含有する0.1Mアンモニア−酢酸塩バッファー(pH=4.7)(流速2mL/分、圧力1500psi);溶液の検出 325nmでの吸収。EF5を含有する画分(保持時間はカラム間で30〜40分変わる可能性があり;正確な保持時間は、実験の前にEF5の注入により決定しなければならない)を集め、そして90℃で減圧で15分間蒸発乾固させた。この処置はバッファーの以下の成分を取り除く:CH3OH、H2O、酢酸、酢酸アンモニウム。製造の典型的な時間は1.5−2時間である。残留物は、1mCiの活性を有する約2mgの[18F]−EF5を含有する、補正した放射化学収率10−12%。
実施例10
18F]−EF5で処理した腫瘍保有ラットのPET分析
図3は、18F−標識EF5で処理した腫瘍保有ラットのPET像を例示する、注入後150分。像の右側の黒い影は腫瘍を表し、そして像の真ん中の黒い影は膀胱を表す。
【0067】
Q7細胞は、American Type Culture Collection(ATCC)から入手した。これらは、標準的な培養条件で3.5日間隔で移すことにより指数増殖状態に維持した。増殖培地は、15%ウシ胎仔血清並びに標準的なペニシリン及びストレプトマイシンで補足したイーグルのMEMであった。
【0068】
全ての動物研究は、University of Pennsylvania Institutional Animal Care and Use Committeeの規則に従った。オスBuffaloラット(Harlan Sprague Dawley,Indianapolis,Indiana,USA)を全ての研究に使用した。ドナー腫瘍は、百万個のQ7細胞を大腿部領域に皮下注入することにより生じさせた。直径1cmの腫瘍を得るための平均増殖時間は21日であった。2g未満の腫瘍を実験に使用した。
【0069】
薬剤を結合すると同様に予想される様々な器官がたとえすぐそばにあっても(膀胱、消化管)腫瘍(Morris 7777肝臓癌)は明らかに認識できる。
実施例11
様々な器官及び組織における放射性薬剤の分布の分析
様々な器官及び組織における放射性薬剤の分布を測定するために、食塩水バッファー中の[18F]−EF5の溶液を3匹のオスBuffaloラットにI/V注入した。動物を3時間後に殺し、そして組織のサンプルを集め、秤量した。サンプルの放射能をγ−カウンターにより測定し、そして重量及び崩壊の時間に関して補正した。
【0070】
表1は、動物を殺しそして組織を集めた後の様々な器官及び組織からの放射能カウントの実際の分布を示す。3匹の動物からの結果を示す。
【0071】
【表1】
Figure 0005085824
【0072】
当業者は、本発明の好ましい態様に多数の変更及び改変を行い得ること、並びにそのような変更及び改変を本発明の精神からそれずに行い得ることを認識する。従って、添付の請求項の精神及び範囲は本明細書に含まれる好ましい態様の記述に限定されるべきではなく、添付の請求項は全てのそのような同等なバリエーションを本発明の真の精神及び範囲内に入るとして包含するものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 [18F]−EF5合成の生成物の反応混合物のHPLC分析を示す。
【図2】 精製した[18F]−EF5のHPLC分析を示す;サンプルの化学的及び放射化学的純度>99%。
【図3】 右脚に低酸素性Q7腫瘍を有するラットの横断PET像を示す。像の右側の黒い影は腫瘍を表し、そして像の真ん中の黒い影は膀胱を表す。

Claims (35)

  1. 下記式
    Figure 0005085824
    [式中、
    X、YおよびZは、独立してHまたはFであり
    F’またはF’’の一つが18Fであり、かつもう一方がFである]を有する化合物。
  2. X、YおよびZの少なくとも一つがFである、請求項1記載の化合物。
  3. X、YおよびZの少なくとも二つがFである、請求項1記載の化合物。
  4. X、YおよびZの各々がFである、請求項1記載の化合物。
  5. 下記式:
    Figure 0005085824
    を有する前駆体を、C−C二重結合間に求電子性フッ素化を行うのに十分な時間および条件下に、有機酸溶媒の存在下で[18F]−Fと接触させることを含む工程によって調製される、請求項1−4のいずれかに記載の化合物。
  6. F’およびF’’によって示されるフッ素部分が、合計して、ヒトへの投与後にPETまたはSPECTイメージングにより検出するのに十分な量の18Fを含んでいる、請求項1−4のいずれかに記載の化合物。
  7. 請求項6に記載の化合物および医薬的に許容し得る担体または希釈剤を含んでいる、医薬組成物。
  8. 医薬的に許容し得る担体または希釈剤が、非発熱性生理食塩水である、請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 化合物が、哺乳動物に投与した後にPETイメージングにより検出するのに十分な量で存在する、請求項またはに記載の医薬組成物。
  10. 下記式:
    Figure 0005085824
    [式中、
    X、YおよびZは、独立してHまたはFであり
    F’またはF’’の一つが18Fであり、かつもう一方がFである]を有する化合物を調製するための方法であって、
    下記式:
    Figure 0005085824
    を有する前駆体を、C−C二重結合間に求電子性フッ素化を行うのに十分な時間および条件下に、有機酸溶媒の存在下で[18F]−Fと接触させ、こうして該化合物を生成させることを含んでなる、方法。
  11. 有機酸がHCOOH、CHCOOH、CFHCOOH、CHFCOOHまたはCFCOOHである、請求項10に記載の方法。
  12. 有機酸がCFCOOHである、請求項11記載の方法。
  13. X、YおよびZの少なくとも一つがFである、請求項10−12いずれかに記載の方法。
  14. X、YおよびZの少なくとも二つがFである、請求項10−12いずれかに記載の方法。
  15. X、YおよびZの各々がFである、請求項10−12いずれかに記載の方法。
  16. 下記式:
    Figure 0005085824
    [式中、
    X、Y及びZは独立してHもしくはFであり
    F’またはF’’の一つが18Fであり、かつもう一方がFである]
    を有する化合物を調製するためのキットであって、
    [18F]−F、有機酸溶媒および下記式:
    Figure 0005085824
    を有する前駆体を含んでなる、キット。
  17. 有機酸がHCOOH、CHCOOH、CFHCOOH、CHFCOOHまたはCFCOOHである、請求項16に記載のキット。
  18. 有機酸がCFCOOHである、請求項17に記載のキット。
  19. X、YおよびZの少なくとも一つがFである、請求項16−18いずれかに記載のキット。
  20. X、YおよびZの少なくとも二つがFである、請求項16−18いずれかに記載のキット。
  21. X、YおよびZの各々がFである、請求項16−18いずれかに記載のキット。
  22. 下記式:
    Figure 0005085824
    [式中、
    X、Y及びZは独立してHもしくはFであり
    F’またはF’’の一つが18Fであり、かつもう一方がFである]
    の化合物を含む検出用試薬であって、
    (a)上記化合物を哺乳動物に導入すること、及び
    (b)PETもしくはSPECTイメージングを用いて哺乳動物内で該化合物の存在を検出することを含む工程により、該哺乳動物における組織低酸素を検出するための、検出用試薬。
  23. 検出工程が、PETイメージングを用いて行われる、請求項22に記載の検出用試薬。
  24. (a)下記式:
    Figure 0005085824
    [式中、X、Y及びZは独立してHもしくはFである]
    を有する前駆体を、
    下記式:
    Figure 0005085824
    [式中
    F’またはF’’の一つが18Fであり、かつもう一方がFである]
    を有する化合物を生成せしめるために十分な時間および条件下に、有機酸溶媒の存在下で[18F]−Fと接触させること、
    (b)検出用試薬を形成させるために、医薬的に許容し得る担体または希釈剤中に上記化合物を溶解または分散させること、
    (c)該検出用試薬を哺乳動物に投与すること、および
    (d)哺乳動物内の該化合物の存在をPETまたはSPECTイメージングにより検出すること、
    を含む工程により、該哺乳動物における組織低酸素を検出するための、
    上記式:
    Figure 0005085824
    [式中
    F’またはF’’の一つが18Fであり、かつもう一方がFである]
    を有する化合物を含む、検出用試薬。
  25. 有機酸がHCOOH、CHCOOH、CFHCOOH、CHFCOOHまたはCFCOOHである、請求項24に記載の検出用試薬。
  26. 有機酸がCFCOOHである、請求項25記載の検出用試薬。
  27. 医薬的に許容し得る担体または希釈剤が、非発熱性生理食塩水である、請求項24に記載の検出用試薬。
  28. 検出工程が、PETイメージングを用いて行われる、請求項24−27いずれかに記載の検出用試薬。
  29. X、YおよびZの少なくとも一つがFである、請求項22−27いずれかに記載の検出用試薬。
  30. X、YおよびZの少なくとも二つがFである、請求項22−27いずれかに記載の検出用試薬。
  31. X、YおよびZの各々がFである、請求項22−27いずれかに記載の検出用試薬。
  32. 請求項10に記載の方法に使用するための、下記式:
    Figure 0005085824
    [式中、X、YおよびZは、独立してHまたはFである]を有する化合物。
  33. X、YおよびZの少なくとも一つの化合物がFである、請求項32記載の化合物。
  34. X、YおよびZの少なくとも二つの化合物がFである、請求項32記載の化合物。
  35. X、YおよびZの各々がFである、請求項32記載の化合物。
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