JP5085573B2 - 欠陥検査方法および欠陥検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カメラで被検査体を撮影して二次元画像を取得し、その二次元画像を二値化して、被検査体の外観上の欠陥を自動検出する検査方法および検査装置に関するものである。
従来、被検査体を撮影した画像を二値化したデータをもとにして、被検査体の表面の欠陥を検出する方法が知られている。
画像を二値化する場合、二値化のしきい値によっては、欠陥部の中間部分が脱落して分断された形状となり、欠陥部全体が一箇所と認識されずに、例えば両端部のみが小さい欠陥部として抽出される場合がある。また、被検査体に小さい疵が断続的に形成されている場合、個々の疵が小さいため、欠陥の程度が低く判定されるという問題がある。このような断続的な疵を連結して一つの欠陥部として欠陥判定をする場合、疵の方向や大きさを考慮せずに、単に重心間距離だけで判断すると、連結されるべき欠陥が連結されなかったり、異なる要因で生じた疵等のように不必要な連結を行ってしまうことがある。
そこで、断続的な疵等を連結する方法として、例えば特許文献1に、各画素の微分絶対値および微分方向値に基づいて、画素単位で欠陥候補部分の連結を行う欠陥検査方法が開示されている。
特開2000−339462号公報
しかしながら、前記特許文献1では、微分画像の生成や、画素ごとに周辺画素の微分方向値の頻度を計算するなど、処理負荷が大きいため、迅速な処理を要するオンライン検査に適していない。また、微分画像により欠陥部分を判定しているため、円形状の欠陥部や縦横両方向に広がった欠陥部については、輪郭しか検出できないという問題点がある。
本発明の目的は、撮影画像を二値化した際に分断された欠陥部を、その方向や大きさに応じて適切に連結する手段を、オンライン検査に適した少ない処理負荷により実現する欠陥検査方法および欠陥検査装置を提供することにある。
上記問題を解決するため、本発明は、被検査体をカメラで撮影し、その撮影画像または撮影画像に前処理を施した画像に対して、予め定められた輝度値をしきい値として、正常な輝度値を0、異常な輝度値を1として二値化して二値画像を作成し、前記二値画像に対して、輝度値が1である画素が連続する領域に同一ラベル番号を付与するラベリングを行って欠陥部を抽出し、前記欠陥部を判定する欠陥検査方法において、前記二値画像をラベリングして得られた、同一ラベル番号を持つ画素の領域ごとに、外観上の特徴を表す特徴量、および、重心座標と前記領域に対する慣性等価楕円の主軸方向、主軸長、副軸長からなる座標上の特性値を求め、前記特性値から求められた慣性等価楕円を、主軸方向および副軸方向に、それぞれ異なる倍率により拡大し、異なるラベル番号を持つ二つの領域間を、前記特徴量のうち個別の領域ごとの基準または前記二つの領域に対する基準からなる第一条件と、前記二つの領域の重心間の距離が、重心同士を結ぶ直線上における前記二つの領域それぞれの重心から慣性等価楕円を拡大した拡大楕円との交点までの距離の和よりも小さいという第二条件と、の両方を満たす場合に連結することとし、前記二値画像中の二つの領域の全ての組み合わせについて、前記第一条件および第二条件を調べ、連結された領域に同一ラベル番号を付与して一つのグループとみなし、連結されない領域は単体の領域として、前記グループごとに前記特徴量を再計算し、前記グループおよび前記単体の領域について所定の欠陥判定基準に従って、欠陥の有害性の有無、種類、程度を判定することを特徴とする欠陥検査方法を提供する。
前記特徴量は、面積、幅、長さを少なくとも含むことが好ましい。また、前記第一条件は、前記個別の領域が所定の面積以上であることとしてもよい。
前記慣性等価楕円の主軸方向を拡大する倍率は、副軸方向を拡大する倍率よりも大きいこととする。
また、本発明によれば、被検査体を撮影するカメラと、画像メモリと、画像処理装置とを有し、前記画像処理装置は、前記カメラで撮影した撮影画像に対して、予め定められた輝度値をしきい値として、正常な輝度値を0、異常な輝度値を1として二値化して二値画像を作成するとともに前記二値画像に対して、輝度値が1である画素が連続する領域に同一ラベル番号を付与するラベリングを行い、前記二値画像をラベリングして得られた、同一ラベル番号を持つ画素の領域ごとに、外観上の特徴を表す特徴量、および、重心座標と前記領域に対する慣性等価楕円の主軸方向、主軸長、副軸長からなる座標上の特性値を求め、前記特性値から求められた慣性等価楕円を、主軸方向および副軸方向に、それぞれ異なる倍率により拡大し、異なるラベル番号を持つ二つの領域間を、前記特徴量のうち個別の領域ごとの基準または前記二つの領域に対する基準からなる第一条件と、前記二つの領域の重心間の距離が、重心同士を結ぶ直線上における前記二つの領域それぞれの重心から慣性等価楕円を拡大した拡大楕円との交点までの距離の和よりも小さいという第二条件と、の両方を満たす場合に連結し、前記二値画像中の二つの領域の全ての組み合わせについて、前記第一条件および第二条件を調べ、連結された領域に同一ラベル番号を付与して一つのグループとみなし、連結されない領域は単体の領域として、前記グループごとに前記特徴量を再計算し、前記グループおよび前記単体の領域について所定の欠陥判定基準に従って、欠陥の有害性の有無、種類、程度を判定することを特徴とする欠陥検査装置が提供される。
本発明によれば、撮影画像を二値化した際に途切れた部分を再度連結して一つの欠陥部として認識し、欠陥部の有害度をオンライン検査で迅速且つ正確に判定できる。
本発明にかかる欠陥検査装置を示す概略構成図。 本発明の欠陥検査方法の手順を示すフローチャート。 二値化画像のラベリングの説明図であり、(a)は抽出された欠陥部の画素、(b)は4連結によるラベリング、(c)は8連結によるラベリングを示す。 ブロブの幅および長さの説明図。 ブロブ間を連結するための第二条件の説明図であり、(a)は第二条件を満たす場合、(b)は第二条件を満たさない場合を示す。 特徴量の計算結果例であり、(a)はブロブを連結しない場合、(b)はブロブを連結した場合を示す。 実施例1におけるブロブの配置図。 実施例2における撮影画像。 図8を二値化した二値画像。 図9より抽出されたブロブを連結しない場合の欠陥検出結果を示す画像。 図9より抽出されたブロブを本発明により連結した場合の欠陥検出結果を示す画像。 実施例3における二値画像。 図12より抽出されたブロブを連結しない場合の欠陥検出結果を示す画像。 図12より抽出されたブロブを本発明により連結した場合の欠陥検出結果を示す画像。
以下、本発明の実施の形態を、図を参照して説明する。
図1は、本発明の欠陥検査装置の構成の概要図である。欠陥検査装置1は、被検査体9を撮影するカメラ2と、カメラ2で撮影した画像を保存する画像メモリ3と、画像処理装置4と、処理結果を表示する表示装置5により構成される。例えば圧延等により製造される鋼板からなる被検査体9をカメラ2で撮影した撮影画像が、画像メモリ3に送られる。画像処理装置4において、以下に説明するように、画像メモリ3内の撮影画像が二値化され、二値画像の画像処理が行われて、欠陥が判定される。
図2は、画像処理装置4における欠陥検査処理の手順を示すフローチャートである。
カメラ2で撮影された撮影画像は、必要に応じて、照明等による明るさのむらを取り除くシェーディング補正や、疵が発生しやすい特定方向の欠陥を検出しやすくするために強調する空間フィルタ等による前処理を施す(S1)。この前処理は、特に必要としない場合には省略しても構わない。
前処理が施された画像、または撮影画像を二値化する(S2)。すなわち、輝度値が予め設定されたしきい値以上(またはしきい値以下)であり正常な状態とは異なる外観を有する部分の画素を「1」とし、それ以外の画素を「0」として、二値画像を作成する。輝度値のしきい値は、被検査体9の欠陥部が「1」と検出されるように、被検査体9の種類や用途等に応じて、適宜設定される。
次に、二値画像のラベリングを行う(S3)。すなわち、二値画像において、「1」として検出された画素が連続している領域に、同じラベル番号を付与する。同一ラベル番号を持つ画素の領域を、以下、ブロブと称する。ラベリングの基準は、上下または左右が接している画素を同一ラベルとする4連結、または、上下左右に加えて斜め方向に接している画素も同一ラベルとする8連結、のいずれかが採用される。二値画像によって、例えば図3(a)に示す画素に欠陥部が検出された場合、4連結の場合には、図3(b)に示すように3つのブロブに分けられ、8連結の場合には、図3(c)に示すように2つのブロブに分けられる。通常、8連結が採用されることが多い。
各ブロブについて、特徴量および座標上の特性値を計算する(S4)。本発明において、特徴量とは、欠陥判定に用いられる外観上の特徴であり、例えばブロブの面積、幅、長さ等からなる。座標上の特性値は、ブロブの重心座標およびブロブと等しい重心周りの二次モーメントを有する楕円の主軸方向θ、主軸長Lm、副軸長Lnからなる。この楕円を、以下、ブロブに対する慣性等価楕円と称する。
面積は、ブロブの画素の個数であり、例えば図4に示すラベル番号1のブロブの場合には、面積=9である。幅は、ブロブのX座標の最大値をx、最小値をxとすると、幅=x−x+1であり、長さは、ブロブのY座標の最大値をy、最小値をyとすると、長さ=y−y+1である。
座標上の特性値の各値は、以下のように求められる。一次モーメント、すなわちブロブのX座標またはY座標の総和(ΣxまたはΣy)より、X座標における重心位置は、Cgx=Σx/A、Y座標における重心位置は、Cgy=Σy/A、である。また、二次モーメントΣx、Σy、Σxyより、重心周りの二次モーメントUは、それぞれ次の式で計算される。
Uxx=Σ(x−Cgx)/A=Σx/A−(Cgx)
Uyy=Σ(y−Cgy)/A=Σy/A−(Cgy)
Uxy=Σ(x−Cgx)(y−Cgy)/A=Σxy/A−(Cgx×Cgy)
また、ブロブに対する慣性等価楕円の主軸方向θ、主軸長Lm、副軸長Lnは、それぞれ以下の式で求められる。
上記のS1〜S4の処理は、画像処理における公知の処理内容である。本発明においては、上記の処理により抽出された個々のブロブのうち、二つのブロブ間で連結を行うかどうかを、以下に説明する条件により判定する(S5)。
S3のラベリングにおいて、N個のブロブが抽出された場合、その中から2個のブロブを取り出す組み合わせの数は、N(N−1)/2個であり、これらの各組み合わせについて、第一条件および第二条件の両方を満たす場合に、二つのブロブを連結するものとする。
第一条件は、特徴量のうち、個別の領域ごとの基準、または二つの領域に関する基準である。個別の領域ごとの基準として、例えば、個々のブロブの面積が一定以上とすると、第二条件をチェックするブロブの数が減り、計算負荷を減らすことができる。二つの領域に関する基準の例として、圧延材の欠陥を検出する場合において、圧延材の搬送方向(長手方向)をY方向、幅方向をX方向とし、二つのブロブのX方向重心座標が一定値以下とすれば、圧延材の欠陥は長手方向に延びやすいため、同一幅方向位置に属する欠陥を選択的に連結することができる。次に、第二条件をチェックするために、先ず、S4で求めた各ブロブの慣性等価楕円を、倍率α、βによって、主軸方向にα倍、副軸方向にβ倍する。倍率α、βは、予め連結したい欠陥を含むサンプル画像を用いて決定しておくべきものである。適切な倍率α、βは、撮影画像を二値化する際のしきい値や疵の形態等によって異なり、それぞれ1から次第に大きくして、サンプル画像中の連結したい欠陥同士が第一条件および第二条件を満たすように設定する。なお、通常、主軸方向の倍率αを、副軸方向の倍率βよりも大きく設定する。
図5は、第二条件の説明図である。例えば図5(a)に示すように、ブロブB1の慣性等価楕円e1と、ブロブB2の慣性等価楕円e2を求め、それぞれの慣性等価楕円e1、e2を拡大した拡大楕円E1、E2を作成する。拡大楕円E1とE2とは、一部が重なっている。それぞれのブロブB1、B2の重心G1、G2を結ぶ直線と、拡大楕円E1との交点をC1、拡大楕円E2との交点をC2とする。図5(a)の例では、重心G1から交点C1までの距離L1と、重心G2から交点C2までの距離L2との和が、重心G1、G2間距離Lよりも大きい。このように、L<L1+L2となることを、第二条件とする。このように、第二条件を満たし、且つ上記の第一条件も満たしている場合に、二つのブロブを連結する。図5(b)の例では、二つの拡大楕円E1、E2について、重心G1から交点C1までの距離L1と、重心G2から交点C2までの距離L2との和が、重心G1、G2間距離Lよりも小さいため、第二条件を満たしていない。したがって、このような場合には、第一条件を満たしていても、二つのブロブは連結しない。
L1、L2は、以下のように計算される。ブロブ1の重心座標を(Cgx1,Cgy1)、ブロブ2の重心座標を(Cgx2,Cgy2)とすると、重心間の方向ベクトルは、
(Cgx1−Cgx2,Cgy1−Cgy2)
である。長さを1に正規化した方向ベクトルは、次式で表される。
重心を原点とした拡大楕円の式は、スカラuによりパラメータ表示すると、
となる。
原点を通る方向ベクトル(ex,ey)の直線は、スカラパラメータtを用いて、
となる。
交点を算出するため、式1=式2とおくと、u、tに関する連立方程式になり、cosu、sinuについて解くと、
となる。
cosu+sinu=1に代入してtを求めると、この値がL1またはL2となる。
S5によって、二つのブロブ間を連結すると判定されたものについて、連結されたブロブをまとめて一つのグループとし、そのグループの特徴量を計算する(S6)。例えば図6(a)に示すように、連結前は、ブロブ1の面積=9、幅=4、長さ=4、ブロブ2の面積=4、幅=2、長さ=2である。この二つのブロブが連結されると、図6(b)に示すように、両方のブロブにラベル番号1が割り当てられてグループ1が形成され、面積=9+4=13、幅=6−0+1=7、長さ=3−0+1=4、となる。こうして、グループ1を一つの欠陥部として取り扱う。
なお、効率的にグループ化を行うために、ソフトウェア科学におけるグラフのアルゴリズムを用いるとよい。この場合、ブロブを無向グラフの頂点に割り当て、連結条件が成立した場合に、頂点間に辺を割り当てる。このグラフに深さ優先探索を適用することにより、各グループとそれに属するブロブを効率的に求めることができる。グラフのアルゴリズムに関しては、例えば「岩波講座 ソフトウェア科学3 アルゴリズムとデータ構造」のpp.224−249等に記載されている。
以上のように、連結されたブロブに関してはグループごとの特徴量、連結されないブロブに関しては、S4で求めた個々のブロブの特徴量より、被検査体9の種類等に応じて設定された判定基準に従って、欠陥の判定を行う(S7)。判定は、ニューラルネットワークやサポートベクターマシン等の処理手段により行い、欠陥部が有害であるか無害であるか、有害であると判定された場合には、その欠陥の種類や程度を判定する。有害と判定される条件は、例えば面積や幅、長さ等の寸法(特徴量)が一定値以上とする。また、例えば複数の小さい疵が一定方向に連続している場合の欠陥を検出するために、ブロブまたはグループが連続する長さや数が一定値以上としてもよく、目的に応じて適宜設定される。
以上のように、撮影画像を二値化した際に途切れた部分を連結して一つの欠陥部と見なすことにより、二値画像で面積が小さくなった欠陥部の検出漏れを起こすことなく、欠陥検査を行うことができる。さらに、連結のための条件を適宜設定することで、需要に応じた欠陥検出が行える。
しかも、複数画素からなるブロブ単位で処理を行うので、過大な処理負荷をかけることがなく、例えば圧延等の製造過程においてオンラインで検査を行うことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、欠陥の判定に用いられる特徴量として、上述のように二値画像から得られる面積、幅、長さの他、従来より画像処理において行われているように、二値化前の画像を併用して用いられる最大輝度、最小輝度、平均輝度等を用いてもよい。
図7に示すように、座標上に3つの矩形のブロブB1、B2、B3が抽出された二値画像について、本発明の欠陥検査方法を用いて欠陥判定を行った。
先ず、各ブロブB1、B2、B3について、幅、長さ、面積の特徴量を求めた。結果は表1の通りである。
各ブロブの慣性等価楕円を求めるために、座標上の特性値である重心座標、主軸方向、主軸長Lm、副軸長Lnを求めた。結果は表2の通りである。
それぞれの慣性等価楕円の主軸方向拡大倍率α=2、副軸方向拡大倍率β=1として慣性等価楕円を拡大し、二つのブロブの全ての組み合わせについて、重心間距離Lと、重心を結ぶ直線上のそれぞれのブロブの重心から拡大楕円との交点までの距離の和L1+L2を求めた。結果は表3の通りである。
L<L1+L2を満たすのは、ブロブB1とブロブB2の組み合わせであり、この二つのブロブB1、B2が連結されてグループ1となる。このグループ1と、連結されなかったブロブB3の特徴量は、表4の通りである。
以上の処理により、図7の画像中の欠陥は二箇所であり、グループ1の欠陥の方が面積が大きく、有害度が高いと判定された。
図8は、被検査体の撮影画像であり、画像サイズは、横540画素、縦512画素である。この撮影画像より、目視で、f1、f2、f3の3箇所の欠陥が確認される。これらの欠陥のうち、f1とf2は、中央部がかすれて色が薄くなっている。
図9は、図8の撮影画像を二値化した二値画像であり、図8のf1とf2のかすれた部分が途切れている。この二値化画像で検出された欠陥部を、本発明によるブロブの連結を行わずに、ブロブの面積順に上位3箇所の欠陥部を抽出すると、図10に示す枠で囲まれた部分となった。図10で検出された欠陥部は、図8の撮影画像で視認される欠陥よりも小さく、図10に基づいて欠陥判定を行うと、実際の状態よりも有害度が低く判定されてしまう。
そこで、本発明の欠陥検査方法による欠陥判定を行った。第一条件を、各ブロブの面積が10画素以上と設定し、各ブロブの慣性等価楕円を、主軸方向の倍率α=20、副軸方向の倍率β=4として拡大し、連結の可否を調べて、グループを構成した。こうして連結されたグループにより、上位3箇所の欠陥部を抽出すると、図11に示す枠で囲まれた部分となった。図11の抽出結果によれば、図8の撮影画像から視認される欠陥部の大きさとほぼ一致し、実際の疵と一致した状態で欠陥部を抽出して有害度を判定することができる。鉄、アルミ等の圧延材の検査においては、本実施例のように細長い疵が二値化により分断される場合が問題となり、このような場合、βは4程度で固定し、αを8〜30程度の間で調整することで、良好な検出が得られる。
図12は、実施例2とは異なる被検査体の撮影画像を二値化した二値画像であり、画像サイズは、横235画素、縦510画素である。本実施例では、実施例2のような線状の疵ではなく、略楕円状に幅を有した欠陥部が点在している。
図12の二値画像から、本発明による連結を行わずに、上位3箇所の欠陥部を抽出すると、図13に示す枠で囲まれた部分となった。なお、図13の画像は二値化前の撮影画像である。ここで抽出された欠陥部は、図13の画像から視認される欠陥部の一部であり、検出が期待される欠陥部よりも小さい。したがって、この抽出結果に基づいて欠陥判定を行うと、実際の状態よりも有害度が低く判定されてしまう。
そこで、本発明により、各ブロブの慣性等価楕円を、主軸方向の倍率α=20、副軸方向の倍率β=10として拡大した。本実施例の場合には、欠陥部全体の形状が幅方向に広がっており、実施例1のようにβ=4とすると、各ブロブが連結条件を満たさず、実際の状態と隔たりが生じる。このように、本発明では、二値画像で検出されるしきい値や欠陥部の形状に応じて、適宜慣性等価楕円の主軸および副軸方向の拡大倍率を調整する。また、本実施例では、二値画像にノイズが多く見られるため、連結の第一条件を、各ブロブの面積が100画素以上と設定した。これにより連結の可否を調べてグループを構成し、連結されたグループにより、上位3箇所の欠陥部を抽出すると、図14に示す枠で囲まれた部分となった。本発明による連結を行った図14の抽出結果によれば、画像から視認される欠陥部全体が検出され、正確に有害度を判定することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、これらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記各実施形態で説明した一連の処理は、専用のハードウェアにより実行させてもよいが、ソフトウェアにより実行させてもよい。一連の処理をソフトウェアにより行う場合、汎用または専用のコンピュータにプログラムを実行させることにより、上記の一連の処理を実現することができる。コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)と、HDD(Hard Disk
Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の記録装置と、LAN(Local Area
Network)、インターネット等のネットワークに接続された通信装置と、マウス、キーボード等の入力装置と、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、CD(Compact Disk)やMO(Magneto Optical)ディスクやDVD(Digital Versatile Disk)等の各種光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体等を読み書きするドライブと、モニタなどの表示装置、スピーカやヘッドホンなどの音声出力装置などの出力装置等と、を有してもよい。そして、このコンピュータは、記録装置、リムーバブル記憶媒体に記録されたプログラム、またはネットワークを介して取得したプログラムを実行することにより、上記一連の処理を実行してもよい。また、上記各実施形態は、このプログラムを記録した上記リムーバブル記憶媒体や記録装置等の記録媒体で、上記コンピュータが読み取り可能なものとして実施することも、もちろん可能である。
本発明は、二次元画像を二値化して評価する際の、画像処理および評価方法として適用できる。
1 欠陥検査装置
2 カメラ
3 画像メモリ
4 画像処理装置
5 表示装置
6 被検査体

Claims (5)

  1. 被検査体をカメラで撮影し、その撮影画像または撮影画像に前処理を施した画像に対して、予め定められた輝度値をしきい値として、正常な輝度値を0、異常な輝度値を1として二値化して二値画像を作成し、前記二値画像に対して、輝度値が1である画素が連続する領域に同一ラベル番号を付与するラベリングを行って欠陥部を抽出し、前記欠陥部を判定する欠陥検査方法において、
    前記二値画像をラベリングして得られた、同一ラベル番号を持つ画素の領域ごとに、外観上の特徴を表す特徴量、および、重心座標と前記領域に対する慣性等価楕円の主軸方向、主軸長、副軸長からなる座標上の特性値を求め、
    前記特性値から求められた慣性等価楕円を、主軸方向および副軸方向に、それぞれ異なる倍率により拡大し、
    異なるラベル番号を持つ二つの領域間を、前記特徴量のうち個別の領域ごとの基準または前記二つの領域に対する基準からなる第一条件と、前記二つの領域の重心間の距離が、重心同士を結ぶ直線上における前記二つの領域それぞれの重心から慣性等価楕円を拡大した拡大楕円との交点までの距離の和よりも小さいという第二条件と、の両方を満たす場合に連結することとし、
    前記二値画像中の二つの領域の全ての組み合わせについて、前記第一条件および第二条件を調べ、連結された領域に同一ラベル番号を付与して一つのグループとみなし、連結されない領域は単体の領域として、
    前記グループごとに前記特徴量を再計算し、前記グループおよび前記単体の領域について所定の欠陥判定基準に従って、欠陥の有害性の有無、種類、程度を判定することを特徴とする、欠陥検査方法。
  2. 前記特徴量は、面積、幅、長さを少なくとも含むことを特徴とする、請求項1に記載の欠陥検査方法。
  3. 前記第一条件は、前記個別の領域が所定の面積以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の欠陥検査方法。
  4. 前記慣性等価楕円の主軸方向を拡大する倍率は、副軸方向を拡大する倍率よりも大きいことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の欠陥検査方法。
  5. 被検査体を撮影するカメラと、画像メモリと、画像処理装置とを有し、
    前記画像処理装置は、前記カメラで撮影した撮影画像に対して、予め定められた輝度値をしきい値として、正常な輝度値を0、異常な輝度値を1として二値化して二値画像を作成するとともに、前記二値画像に対して、輝度値が1である画素が連続する領域に同一ラベル番号を付与するラベリングを行い、
    前記二値画像をラベリングして得られた、同一ラベル番号を持つ画素の領域ごとに、外観上の特徴を表す特徴量、および、重心座標と前記領域に対する慣性等価楕円の主軸方向、主軸長、副軸長からなる座標上の特性値を求め、
    前記特性値から求められた慣性等価楕円を、主軸方向および副軸方向に、それぞれ異なる倍率により拡大し、
    異なるラベル番号を持つ二つの領域間を、前記特徴量のうち個別の領域ごとの基準または前記二つの領域に対する基準からなる第一条件と、前記二つの領域の重心間の距離が、重心同士を結ぶ直線上における前記二つの領域それぞれの重心から慣性等価楕円を拡大した拡大楕円との交点までの距離の和よりも小さいという第二条件と、の両方を満たす場合に連結し、
    前記二値画像中の二つの領域の全ての組み合わせについて、前記第一条件および第二条件を調べ、連結された領域に同一ラベル番号を付与して一つのグループとみなし、連結されない領域は単体の領域として、
    前記グループごとに前記特徴量を再計算し、前記グループおよび前記単体の領域について所定の欠陥判定基準に従って、欠陥の有害性の有無、種類、程度を判定することを特徴とする、欠陥検査装置。
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