図1は、本発明の実施の形態1〜3における電子機器の内部構成を示すブロック図である。ここでは、電子機器の一例として携帯通信端末が例示されている。なお、ここでは、携帯通信端末として携帯電話機について説明する。
本発明の実施形態1〜3にかかわる電子機器は、認証部11と、第1機能実行部12と、第2機能実行部13と、第3機能実行部14と、所定データ記憶部15と、制御部16と、表示部17と、通信部18と、鳴動部19と、操作部20と、UIMカード21と、スピーカ22と、バイブレータ23とにより構成される。
認証部11は、携帯通信端末に装着されるUIMカード21の機器への装着状態を判別する他、UIMカード21に記憶された利用者情報に基づく認証を行い、その結果を制御部15へ出力する。
また、第1機能実行部12は、制御部16によって起動されるブラウザアプリを実行し、第2機能実行部13は、制御部16によって起動されるダウンロードアプリ(以下、DLアプリという)を実行し、第3機能実行部14は、制御部16によって起動されるTV、ラジオ、メール等のアプリを実行する機能を持つ。なお、所定データ記憶部15は、第1機能実行部12によって動作される各種データのうちの所定のデータ(キャッシュ)を記憶する、いわゆるキャッシュメモリとして役割を持つ。
制御部16は、携帯通信端末の制御中枢となり、認証部11による認証結果が所定の条件を満たす場合に、第1機能実行部12、第2機能実行部13、あるいは第3機能実行部14の起動を行い、また、所定データ記憶部15に記憶された所定データに応じた、いわゆるキャッシュの内容に応じた動作も制御する。
また、表示部17は、制御部16による制御の下、後述する通信部18を介してWebから取得したデータ、もしくは所定データ記憶部15に記憶されているキャッシュに応じたデータを表示する他、UIMカードが未装着状態であることを示す警告表示も行う。また、通信部18は、Web等を介して他の通信装置(サーバ)と通信を行い、取得したデータを制御部16に供給する機能を持つ。
なお、鳴動部19は、スピーカ22やバイブレータ23を使用して、警告音やデータ再生を行う。また、操作部20は、ユーザによって操作される、例えば、キースイッチであり、ここでは、メニュー選択のためにユーザによって操作されるキーデータが取得され、制御部16に供給される。
上記した携帯通信端末は、具体的には、CPUと、メモリを含む周辺LSIとを有して構成され、認証部11と、第1機能実行部12と、第2機能実行部13と、第3機能実行部14と、制御中枢となる制御部16とが持つ機能は、CPUがメモリに記録されたプログラムを逐次読み出し、実行することにより実現される。
また、表示部17と、通信部18と、鳴動部19と、操作部20と、UIMカード21が持つ機能は、CPUによりプログラマブルに制御される周辺LSIによって実現され、図示せぬ入出力ポートを介して制御部16を実現するCPUに接続される。なお、所定データ記憶部15は、メモリに割り付けられ記憶されるものとする。
以下、図1に示す本発明の実施の形態にかかわる電子機器の動作について、図2〜図4に示すフローチャート、および図5〜図7に示す画面遷移図を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1にかかわる電子機器の動作を説明するために引用した動作フローチャートである。また、図5は、その場合のUIMカード未装着時における画面遷移の一例を示す画面遷移図である。
以下、図2の動作フローチャート、図5の画面遷移図を参照しながら、図1に示す本発明の実施の形態1にかかわる電子機器の動作について詳細に説明する。
まず、携帯通信端末の表示部17における表示画面には図5(a)に示す待受け画面が表示されており、ここで、ユーザが操作部20を操作することによりWebメニューを起動したとする。そのとき、表示部17に表示される画面は、待受け画面からWebメニュー画面に遷移する(S201)。図5(b)にそのWebメニュー画面の一例が示されている。
続いて、Webメニュー画面を見たユーザが、操作部20を操作してトップメニューを選択操作したとする(S202“トップ”)。これをうけて、制御部16は、認証部11に対してUIM認証を指示し、認証部11からUIM認証の結果を取得し、判定する(S203)。ここでは、UIMカード21が未装着の状態を想定しているため認証結果は不成立(S203“NG”)となっており、認証部11から認証結果を取得した制御部16は、表示部17を制御し、図5(c)に示すUIM警告表示(「UIMカードエラー」)を行う(S204)。
ちなみに、認証結果が成立している場合、即ち、UIMカード21が装着され、かつユーザ情報(識別情報)の照合が行われた場合、制御部16は、ブラウザアプリを起動して第1の機能実行部12を動作させ、通信部18を介したWeb接続を許可し(S205)、トップメニューを表示する画面に遷移する(S206)(図8(c)参照)。
一方、ステップS202において、ユーザが操作部20を介して「前回画面表示」メニューを選択操作した場合(S202“前回”)、これをうけた制御部16は、ブラウザアプリを起動して第1機能実行部12によるキャッシュ表示を許可する(S207)。
このとき、制御部16は、所定データ記憶部15に記憶されたキャッシュの内容をチェックし(S208)、ダウンロードリンクページでなかった場合に(S208“No”)、表示部17を制御してそのキャッシュの内容を表示する(S209)。ここで表示されるキャッシュの内容は、図5(d)に例示されている。ここでは、「ニュース画面」とする。
続いて、制御部16は、ユーザによるメニュー選択を待ち(S210)、例えば、「ニュース画面」のメニュー項目の中の「経済」が選択されるなどの操作部20を介した選択操作があった場合(S210“Yes”)、制御部16は、選択されたメニューのリンクに応じて通信部18を介したWeb接続を行う前に認証部11に対してUIM認証を指示し、認証部11からUIM認証の結果を取得してその内容を判定する(S211)。
ここでは、UIMカード21が未装着の状態を想定しているため、認証結果は不成立(S211“NG”)となっており、これをうけた制御部16は、表示部17を制御して、図5(e)に示すUIM警告表示を行う(S213)。ちなみにUIMカード21が装着され認証が成立した場合は(S211“OK”)、ブラウザアプリを起動して第1の機能実行部による動作、即ち、通信部18を介したWeb接続を許可する(S212)。
また、ステップS208において、キャッシュの内容がDL(ダウンロード)リンクページであった場合(S208“Yes”)、制御部16は、表示部17を制御して図5(f)に示すDLリンクページ(ここでは、「音楽ダウンロード画面」)を表示し(S214)、ユーザによるメニュー選択操作を待つ(S215)。
続いて、制御部16は、ユーザが操作部20を操作することによりメニュー選択した(図5(f)の「音楽ダウンロード画面」における音楽メニュー1〜3のいずれか)ことを契機に、認証部11にUIM認証を指示し、認証部11からUIM認証の結果を取得し、判定する(S217)。ここで、UIM認証が成立している、即ち、UIM認証の結果が所定の条件を満たしている(例えば、UIMカードが装着されて、かつUIMカードに記録されている識別情報の照合が成立している)場合(S216“OK”)、制御部16は、DLアプリを起動して第2の機能実行部13を動作させ(S217)、通信部18を介した他の通信サーバとの通信を行い、この通信サーバからデータのダウンロード処理を実行する。また、UIM認証が不成立の場合、即ち、UIM認証の結果が所定の条件を満たしていない場合(S216“NG”)、表示部17を制御して、図5(g)に示すUIM警告表示「UIMカードエラー」を行う(S218)。
上記した本発明の実施の形態1によれば、制御部16が、所定データ記憶部15に記憶された所定のデータに応じた動作を実行中、所定の選択動作が行われたときに認証部11による認証を行わせ、認証部11での認証結果が所定の条件を満たす場合に第2機能実行部13を起動し、所定の条件を満たさない場合に警告を行うことで、具体的には、キャッシュを表示させた状態で、ダウンロードリンクの選択等によりDLアプリが起動される状態においてもUIM認証を行うことにより、画面がフリーズすることを回避し、UIM未装着であることをユーザに通知することができる。
また、従来は、待受け画面からWebメニューを起動した時点でUIM認証を行って、UIM認証が不成立の場合にUIM警告を表示していたため、キャッシュ表示のように通信が発生しない操作も含めてユーザ操作を制限していたが、本発明の実施の形態1によれば、所定データ記憶部15にキャッシュしたデータに応じた動作については実際に通信が発生する直前までユーザ操作が可能となり、したがって、操作制限範囲を小さくすることができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2にかかわる電子機器の動作を説明するために引用した動作フローチャートである。また、図6は、その場合のUIMカード未装着時における画面遷移の一例を示す画面遷移図である。
以下、図3の動作フローチャート、図6の画面遷移図を参照しながら、図1に示す本発明の実施の形態2にかかわる電子機器の動作について詳細に説明する。
まず、携帯通信端末には図6(a)に示す待受け画面が表示されており、ここで、ユーザが操作部20を操作することによりWebメニューを起動したとする。そのとき、表示部17に表示される画面は、待受け画面からWebメニュー画面に遷移する(S301)。図6(b)にそのWebメニュー画面の一例が示されている。
続いて、Webメニュー画面を見たユーザが、操作部20を操作してトップメニューを選択操作したとする(S302“トップ”)。これをうけて、制御部16は、認証部11に対して認証を指示し、認証部11からUIM認証の結果を取得し、判定する(S303)。
ここでは、UIMカード21が未装着の状態を想定しているため認証結果は不成立(所定の条件を満たしていない)となっており(S303“NG”)、認証部11から認証結果を取得した制御部16は、表示部17を制御し、図6(c)に示すUIM警告表示(「UIMカードエラー」)を行う(S304)。ちなみに、認証結果が成立している(所定の条件を満たしている)場合、制御部16は、ブラウザアプリを起動して第1の機能実行部12を動作させ、通信部18を介したWeb接続を許可し(S305)、トップメニューを表示する画面に遷移する(S306)。
以上の動作は、図2に示す実施の形態1と同様である。
一方、ステップS302において、ユーザが操作部20を介して「前回画面表示」のメニューを選択操作した場合(S302“前回”)、制御部16は、ブラウザアプリを起動して第1機能実行部12により所定データ記憶部15に記憶されたキャッシュデータ(所定データ)に応じた表示を行う。ここで表示されるキャッシュ内容は、図6(d)に例示されている「ニュース」画面となる。
そして、これを受けた制御部16は、キャッシュ表示を行う前に、認証部11に対して認証を指示し、認証部11からUIM認証の結果を取得し、判定する(S307)。
ここで、UIM認証が成立している場合(S307“OK”)、制御部16は、ブラウザアプリを起動して第1機能実行部12による通常のキャッシュ表示を行う。その後は、キャッシュ表示される「ニュース」画面中のメニュー項目の選択に応じて通信部18を介したWeb接続などが実施される。
UIM認証が成立していない(認証結果が所定の条件を満たしていない)場合(S307“NG”)、キャッシュ表示される「ニュース」画面の中のメニュー項目の判定を行う(S309)。制御部16は、このメニュー項目の判定において、キャッシュリンクの有無とDLリンクの有無を判定する。
まず、キャッシュリンクの有無判定は、キャッシュ表示される「ニュース」画面を構成する各メニュー項目の中でキャッシュ表示可能なメニュー項目があるか否かを判定する。ここでは、Web接続のためのリンクが付与されているメニュー項目に対して、このメニュー項目のリンク先のデータ(具体的には画面データ)が所定データ記憶部15に記憶されているかが判定される。なお、リンク先のデータが所定データ記憶部15に記憶されている場合、そのメニュー項目が選択されたときにWeb接続しなくとも所定データ記憶部15に記憶されているデータを表示することができる。
続いて、制御部16は、キャッシュ表示される「ニュース」画面が構成する各メニュー項目の中にDLアプリの起動を伴ってダウンロード処理を行うDLリンクが付与されているメニュー項目があるか否かを判定する。
次に、制御部16は、ステップS309での判定結果に基づき、キャッシュ表示される「ニュース画面」を構成するメニュー項目のうち、キャッシュ表示可能なキャッシュリンクが付与されていないメニュー項目があるか、またはDLリンクが付与されているメニュー項目があるかを判定する(S311)。
全てのメニュー項目が、キャッシュリンクが付与されて所定データ記憶部15に記憶されているキャッシュ(所定のデータ)に応じてキャッシュ表示できるメニュー項目であり、DLリンクが付与されたメニュー項目ではない場合、ステップS313に進み、通常のキャッシュ表示を行う。
また、全てのメニュー項目のうち、キャッシュ表示できないメニュー項目が含まれていたり、DLリンクが付与されたメニュー項目が含まれる場合には、ステップS312に進み、ステップS313での通常キャッシュ表示に対してメニューの選択操作(選択動作)を規制するために、例えば、図6(d)または図6(f)に網掛けで示すように、これらキャッシュ表示非対応のメニュー項目やDLリンク付与のメニュー項目をグレースケール表示する。メニュー項目がグレースケール表示されると、画面上にメニュー項目がグレー色により表示されるが選択動作が不可能とされる。なお、全てのメニュー項目の中でキャッシュ表示可能なメニュー項目が含まれる場合、このキャッシュ表示可能なメニュー項目がグレースケール表示でなはなく、通常の表示が行われて、選択動作が可能とされる。
このように、所定データ記憶部15に記憶されたキャッシュの内容に応じてキャッシュ表示させる場合に、UIM認証が成立しないときには、キャッシュ表示される画面のメニュー項目のうち所定データ記憶部15に記憶されている別のキャッシュデータに応じて表示可能なメニュー項目を通常に表示して選択可能とし、別のキャッシュデータに応じて表示不可能なメニュー項目またはDLリンクの付与によってDLアプリの起動を伴うメニュー項目をグレースケール表示して選択操作不可として選択動作を規制することによって、UIM認証の成立を必要とするWeb接続やDLアプリの起動を伴うメニュー項目が選択動作不能となり、ユーザはメニュー項目の選択の可否を認識して、UIM認証が不成立であっても、キャッシュ表示可能なメニュー項目が選択可能であってキャッシュ表示することが可能であるため、ユーザに対する使い勝手を向上できる。
なお、メニュー項目がブラウザアプリの起動によってWeb接続を伴うメニュー項目であるか否かを判定し、Web接続を伴うメニュー項目をグレースケール表示して選択操作不能として選択動作を規制するようにしてもよい。
続いて制御部16は、ユーザによるメニューの選択操作を待って(S314)、メニュー選択があった場合に(S314“Yes”)、ブラウザを起動して第1の機能実行部12により、所定データ記憶部15に記憶されている他のキャッシュデータに応じたキャッシュ表示を行う(S315)。
ここでは、図6(d)に示すように、「ニュース」画面がキャッシュ表示されている場合に選択操作が規制されていないキャッシュ表示可能な「最新ニュース画面」のメニュー項目が選択されて、他のキャッシュデータに応じてキャッシュ表示されている状態を図6(e)に示す。図6(d)に示す「ニュース画面」のうち、グレースケール表示されたメニュー(「経済」、「スポーツ」)についてはリンク先の画像データが所定データ記憶部15に記憶されておらず、Web接続を伴うこととなり、グレースケール表示によって選択動作が規制されているため、選択操作がされることなく、表示されることはない。
また、ステップS302において、「前画面表示」メニューの選択操作により表示されるキャッシュの内容がDLリンクページである場合、例えば図6(f)に例示される「音楽ダウンロード」画面が表示される場合、この「音楽ダウンロード」画面を構成するメニュー項目がDLアプリが起動してダウンロード処理を伴うメニュー項目であるため、ステップS311の「Yes」判定によって、ステップS312に進み、DLアプリの起動を伴うメニュー項目をグレースケール表示して、選択操作を不可として選択動作が規制される。ここでは、図6(f)に示される「音楽ダウンロード」画面の全てのメニュー項目(「音楽1」、「音楽2」、「音楽3」)がDLアプリの起動を伴うメニューであるため、グレースケール表示によって選択操作が不可とされて選択動作が規制される。
上記した本発明の実施の形態2によれば、制御部16が、所定データ記憶部15に記憶された所定のデータを表示するときに、認証部11による認証を実行させ、当該認証部11での認証結果が不成立の場合に、第1機能実行部12によるキャッシュ表示中に行われる選択動作を規制することで、具体的には、ブラウザアプリの起動によりキャッシュを表示させた状態で、DLアプリの起動を要するメニューを選択不可とすることで、画面がフリーズすることを回避し、UIM未装着であることをユーザに通知することができる。
このとき、ユーザは、他のキャッシュデータに応じてキャッシュ表示できないメニュー項目やWeb接続を伴うDLアプリの起動を要するメニュー項目がグレースケール表示等、他と区別して表示されることにより、ユーザにUIM未装着状態であることを認識させることができる。選択操作が不可とされることにより、選択操作が可能である場合に発生するUIM警告表示(UIMカードエラー)することは不要となる。このため、第2機能実行部13の負荷が軽減される。
また、ユーザに対する警告表示の頻度を軽減できるため、警告表示によりユーザに宛てる違和感(わずらわしさ)を軽減できる。
また、制御部16が、所定データ記憶部15に記憶されている所定のデータに応じた動作を実行しているときに、認証部11による認証結果が所定の条件を満たさない場合に、第1機能実行部の12起動を伴う選択動作を規制することにより、ユーザは、選択動作の規制によりUIM認証の不成立(未装着)を認識できる。
更に、制御部16が、所定データ記憶部15に記憶されている所定のデータに応じた動作を実行しているときに、所定データ記憶部15に記憶されている他のデータに応じた動作を実行させる場合には、認証部11による認証結果に依存することなく他のデータに応じた動作を実行可能とすることにより、他のデータに応じた動作を実行可能なメニューを識別することができ、使い勝手を向上させることができ、認証が重複実行されることを回避でき、所定データ記憶部15の記憶容量が大きい場合の処理効率の向上がはかれる。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3にかかわる電子機器の動作を説明するために引用した動作フローチャートである。また、図7は、その場合のUIMカード未装着時における画面遷移の一例を示す画面遷移図である。
以下、図4のフローチャート、ならびに図7の画面遷移図を参照しながら、図1に示す本発明の実施の形態3にかかわる電子機器の動作について詳細に説明する。
まず、携帯通信端末の画面には図7(a)に示す待受け画面が表示されており、ここで、ユーザが操作部20を操作することによりWebメニューを起動したとする。そのとき、表示部17に表示される画面は、待受け画面からWebメニュー画面に遷移する(S401)。図7(b)にそのWebメニュー画面の一例が示されている。
続いて、Webメニュー画面を見たユーザが、操作部20を操作してトップメニューを選択操作したとする(S402“トップ”)。これをうけて、制御部16は、認証部11に対して認証を指示し、認証部11からUIM認証の結果を取得し、判定する(S403)。
ここでは、UIMカード21が未装着の状態を想定しているため認証結果は不成立(S403“NG”)となっており、認証部11から認証結果を取得した制御部16は、表示部17を制御し、図7(c)に示すUIM警告表示(「UIMカードエラー」)を行う(S404)。ちなみに、認証結果が成立している場合、制御部16は、ブラウザアプリを起動して第1の機能実行部12を動作させ、通信部18を介したWeb接続を許可し(S405)、トップメニューを表示する画面に遷移する(S406)。
以上の動作は、図2、図3に示す実施の形態1、実施の形態2の動作と同様である。
一方、ステップS402において、ユーザが操作部20を介して「前回画面表示」のメニュー項目を選択操作した場合(S402“前回”)、制御部16は、ブラウザアプリを起動して第1機能実行部12により所定データ記憶部15に記憶されたキャッシュデータ(所定データ)に応じた表示を行う。ここで表示されるキャッシュ内容は、図7(d)に例示されている「番組ニュース」画面、あるいは図7(e)に例示される「新製品ニュース」画面とする。
そして、これを受けた制御部16は、キャッシュ表示を行う前に、認証部11に対して認証を指示し、認証部11からUIM認証の結果を取得し、判定する(S407)。
ここで、UIM認証が成立している場合(S407“OK”)、制御部16は、ブラウザアプリを起動して第1機能実行部12による通常のキャッシュ表示を行う(S412)。その後は、キャッシュ表示される「番組ニュース」画面や「新製品ニュース」画面中のメニュー項目の選択に応じて通信部18を介したWeb接続などやTV、ラジオ、メールアプリなどの第3機能実行部14の起動を伴うアプリの動作処理が実施される。
UIM認証が成立していない(認証結果が所定の条件を満たしていない)場合(S407“NG”)、キャッシュ表示される「番組ニュース」画面や「新製品ニュース」画面の中のメニュー項目の判定を行う(S408)。制御部16は、キャッシュ表示される画面を構成するメニュー項目が、TVアプリやラジオアプリやメールアプリの起動を伴うメニュー項目(例えば、第3機能実行部14を動作させるためのトリガとなる、TV起動ボタン、ラジオ起動ボタン、メールアドレス)であるか否かを判定する。
そして、ステップS409にて、ステップS408での判定結果に応じて、キャッシュ表示される画面のメニュー項目にTVアプリやラジオアプリやメールアプリの起動を伴うメニュー項目が含まれるか否かを判定し、TVアプリやラジオアプリやメールアプリの起動を伴うメニュー項目が含まれない場合(S409“No”)、ステップS411に進み、通常のキャッシュ表示を行い、各メニュー項目が選択可能とされる。
ステップS409にて、キャッシュ表示される画面のメニュー項目にTVアプリやラジオアプリやメールアプリの起動を伴うメニュー項目が含まれると判定された場合(S409“Yes”)、TVアプリやラジオアプリやメールアプリの起動を伴うメニュー項目(第
3機能実行部14を動作させるためのトリガとなる、TV起動ボタン、ラジオ起動ボタン、メールアドレス)をグレースケール表示として、ユーザによる選択操作を不可となるように表示部17を制御して選択動作が規制される。
上記した本発明の実施の形態3によれば、制御部16が、所定データ記憶部15に記憶された所定のデータを表示するときに、ユーザにUIMカードの未装着などによるUIM認証の不成立を認識させることができ、第3機能実行部14の動作を伴う選択動作を規制することにより、画面がフリーズすることなどのUIM認証の不成立時のTVアプリやラジオアプリやメールアプリの起動による不具合を回避したり、この起動に伴うユーザへの警告のわずらわしさ軽減させることができる。
また、ユーザは、TVアプリ、ラジオアプリの起動を要するボタン、あるいは画面表示されたメールアドレスがグレースケール表示等、他と区別して表示されることでUIM未装着状態であることを認識でき、このため、別途UIM警告表示(UIMカードエラー)を行うことは不要となる。このため、第3機能実行部14の負荷が軽減される。
なお、図2〜図4のフローチャートには、本発明の電子機器における認証方法が有する各ステップ(工程)も合わせて示されており、この各ステップは、具体的には、制御部16を構成するCPUの処理手順が相当する。
すなわち、本発明の実施の形態1において、電子機器は、認証部11と、認証部11での認証結果が所定の条件を満たす場合に起動が許可され、各種データに応じた動作を行う第1機能実行部12と、第1機能実行部12の起動による各種データの動作中に行われる所定の選択動作により起動される第2機能実行部13と、第1機能実行部12によって動作される各種データのうち所定のデータを記憶する所定データ記憶部15と、第1機能実行部12および第2機能実行部13の起動と、所定データ記憶部15に記憶された所定のデータに応じた動作と、を制御する制御部16と、を有するものとし、制御部16は、所定データ記憶部に記憶された所定のデータに応じた動作を実行中、所定の選択動作が行われたときに、認証部11に認証を行わせる第1のステップ(図2のS207、S208、S215〜S216)と、第1のステップにおける認証結果が所定の条件を満たす場合に第2機能実行部13の起動を許可し、所定の条件を満たさない場合に警告を行う第2のステップ(S217、S218)と、を実行するものである。
また、本発明の実施の形態2において、電子機器は、認証部11と、認証部11での認証結果が所定の条件を満たす場合に起動が許可され、各種データに応じた動作を行う第1機能実行部12と、第1機能実行部12の起動による各種データの動作中に行われる所定の選択動作により起動される第2機能実行部13と、第1機能実行部12によって動作される各種データのうち所定のデータを記憶する所定データ記憶部15と、第1機能実行部12および第2機能実行部13の起動と、所定データ記憶部15に記憶された所定のデータに応じた動作と、を制御する制御部16と、を有するものとし、制御部16は、第1機能実行部12が所定データ記憶部15に記憶されている所定のデータに応じた動作を行うときに認証部11による認証を行わせる第1のステップ(図3のS308〜S310、S316)と、第1のステップにおける認証結果が所定の条件を満たさない場合に、所定データに応じた動作中に行われる所定の選択動作を規制する第2のステップ(S317、S318)と、を実行するものである。
また、本発明の実施の形態3において、電子機器は、認証部11と、認証部11での認証結果が所定の条件を満たす場合に起動が許可され、各種データに応じた動作を行う第1機能実行部12と、認証部11での認証結果が所定の条件を満たす場合に起動が許可される第3機能実行部14と、第1機能実行部12によって動作される各種データのうち所定のデータを記憶する所定データ記憶部15と、第1機能実行部12および第3機能実行部14の起動と、所定データ記憶部15に記憶された所定のデータに応じた動作とを制御する制御部16と、を有するものとし、このうち、制御部16は、所定データ記憶部に記憶されている所定のデータに応じた動作を実行しているときに、第3機能実行部の起動を伴う所定のデータを検出する第1のステップ(図4のS408、S409)と、第1のステップで検出された第3機能実行部の起動を伴う所定のデータの選択動作を規制するステップ(S410、S411)と、を実行するものである。
以上説明のように本発明の電子機器および電子機器における認証方法によれば、ブラウザアプリの起動によりキャッシュに記憶されているデータを表示させた状態で、ダウンロードアプリが起動された場合に認証を行うことで、画面がフリーズすることを回避し、UIM未装着であることをユーザに通知することができるものである。
なお、上記した本発明の実施の形態1〜3によれば、UIM警告は表示するものとして説明したが、他に、スピーカ22やバイブレータ23を用いて鳴動部19を駆動することによって代替してもよい。また、本発明の実施の形態2、3によれば、メニュー選択操作を制限するためにグレースケール表示する例についてのみ説明したが、他に、強調表示、色分け表示、点滅表示等、通常表示と区別して表示すればどのような表示方法でも代替できる。
また、上述した実施形態では、第1機能実行部12がブラウザアプリを実行し、第2機能実行部13がダウンロードアプリを実行し、第3機能実行部14がTV、ラジオ、メールなどのアプリを実行する構成としたが、これらアプリに限定されることなく、その他のアプリを実行するように構成しても良い。ただし、第1機能実行部、第2機能実行部、および第3機能実行部の間の関係は上述した実施形態と同様の関係となる。
なお、本発明の実施の形態1〜3において、本発明の電子機器として携帯通信端末を例示したが、携帯通信端末としての携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)の他に、PC(Personal Computer)やゲーム機などの電子機器に適用しても同様の効果が得られる。