JP5084846B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電流連続モードで動作する力率改善回路の電流検出に関し、特にダイオードブリッジの存在しないブリッジレスの力率改善回路を備えたスイッチング電源装置に関する。
電流連続モードの力率改善回路は、電圧ループと電流ループによる帰還回路によって制御が行なわれる。電圧制御は、力率改善回路の出力電圧を検出し、この出力電圧がほぼ一定となるように、力率改善回路を構成するスイッチング素子のスイッチング動作を制御する。電流制御は、力率改善回路を構成するチョークコイルに流れる電流を検出し、入力電流波形を入力電圧波形に近づけるように制御する。このような電流制御により、力率を改善することができる。
従来のダイオードブリッジにより交流入力電圧を整流し、その整流電圧を力率改善回路の入力とした回路構成では、前記チョークコイルを流れる電流が一方向であるのに対し、ダイオードブリッジを用いない力率改善回路(ブリッジレスPFC)では、チョークコイルを流れる電流が一方向ではない。ブリッジレスPFCの制御に関しては、例えば特許文献1などに示す方法を行なう必要がある。ここでの方法とは、ブリッジレスPFCを構成する2つのスイッチング素子に流れる電流を各々検出し、それらの検出した信号を加算器によって加算した後、電流検出アンプに供給して、電流制御のための電流ループを形成している。
特表2007−527687号公報
上述したブリッジレスPFCを備えたスイッチング電源装置では、2つのスイッチング素子に流れる各電流を第1の電流検出器と第2の電流検出器でそれぞれ検出し、チョークコイルを流れる電流の方向に応じて、第1の電流検出器からの電流検出信号と第2の電流検出器からの電流検出信号のいずれか一方を選択的に供給する第1の選択素子と第2の選択素子が必要となる。しかし、これらの選択素子を介して電流検出信号を供給するときに、選択素子の特性によりチョークコイル10に流れる電流を忠実に再現することができなくなると、出力電圧の安定度が失われて、力率および効率が低下する問題を生じていた。
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、出力電圧の安定度を保って、力率および効率を改善することが可能なスイッチング電源装置を提供することを、その目的とする。
本発明のスイッチング電源装置は、上記目的を達成するために、交流電源に直列接続するチョークコイルと、スイッチング動作する第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子と、第1の整流器および第2の整流器と、前記チョークコイルに流れる電流を検出する第1の電流検出器および第2の電流検出器と、前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子にパルス駆動信号を供給する制御部とを備え、前記第1のスイッチング素子または前記第2のスイッチング素子の何れかがオンのときに、前記交流電源から前記チョークコイルに電流を流し、当該チョークコイルにエネルギーを蓄え、前記第1のスイッチング素子または前記第2のスイッチング素子の何れかがオフのときに、前記チョークコイルに蓄えたエネルギーを第1の整流器または第2の整流器を介して放出すると共に、前記第1および第2の電流検出器は、それぞれに流れる電流を電圧に変換する機能を有し、前記第1の電流検出器の電流検出信号を前記制御部に選択的に供給する第1の選択素子と、前記第2の電流検出器の電流検出信号を前記制御部に選択的に供給する第2の選択素子とを備え、前記第1の選択素子または前記第2の選択素子からの電流検出信号に基づいて、前記制御部が前記パルス駆動信号を生成するスイッチング電源装置において、前記第1の選択素子は、前記第1の電流検出器に流れる電流と、前記電流検出信号が線形性を持つような第1の能動スイッチ素子で構成され、前記第2の選択素子は、前記第2の電流検出器に流れる電流と、前記電流検出信号が線形性を持つような第2の能動スイッチ素子で構成されることを特徴とする。
この場合、前記交流電源からの交流入力電圧の極性に応じて、前記第1の能動スイッチ素子および前記第2の能動スイッチ素子のオン・オフを切り替える駆動部をさらに備えてもよい。
本発明のスイッチング電源装置によれば、第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子によるスイッチング動作に伴い、交流電源からチョークコイルに双方向の電流を流すことができるが、チョークコイルに一方向の電流が流れるときに、第1の電流検出器に流れる一方向の電流に比例した電圧の電流検出信号が、選択的に第1の能動スイッチ素子から制御部に供給され、チョークコイルに他方向の電流が流れるときに、第2の電流検出器に流れる一方向の電流に比例した電圧の電流検出信号が、選択的に第2の能動スイッチ素子から制御部に供給される。したがって、出力電流の少ない軽負荷時において、チョークコイルを流れる電流が線形性を持って電流検出信号の電圧として忠実に再現され、出力電圧の安定度を保って、力率および効率を改善することが可能になる。
また本発明では、第1のスイッチング素子や第2のスイッチング素子のスイッチング周波数に依存することなく、交流電源からの交流入力電圧の極性に応じて、第1の能動スイッチ素子および第2の能動スイッチ素子のオン・オフをそれぞれ適切に切り替えることが可能になる。
本発明に関連するスイッチング電源装置の基本構成を示す回路図である。 同上、各部の波形図である。 同上、各部の電流−電圧特性を示す図である。 本発明で提案するスイッチング電源装置の回路図である。 同上、各部の電流−電圧特性を示す図である。 同上、別な例を示す各部の波形図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明におけるスイッチング電源装置の実施例を説明する。
先ず、スイッチング電源装置としての基本構成を図1に基づき説明する。これは上記特許文献1において、各々のスイッチング素子に流れる電流の検出信号の何れか一方を選択する手段として、ダイオードを用いた回路例である。そのような回路例と各部の波形を、図1と図2にそれぞれ示す。
図1において、100は入力端子Vin1,Vin2と出力端子+Vout,GNDを有するスイッチング電源装置であり、このスイッチング電源装置100は、チョークコイル10,第1のダイオード12,第2のダイオード14,第1のスイッチング素子16,第2のスイッチング素子18からなる昇圧チョッパ形の力率改善回路20を備えている。スイッチング素子16,18は、何れもNチャネルMOSFET(電界効果トランジスタ)からなり、ソース−ドレイン間には内蔵のダイオード16A,18Aが等価的に接続される。なお、スイッチング素子16,18として、他の制御端子付き半導体素子を用いてもよく、ダイオード16A,18Aを外付けのものとしてもよい。
力率改善回路20は、一方の入力端子Vin1にチョークコイル10の一端を接続し、チョークコイル10の他端を、ダイオード12のアノードとスイッチング素子16のドレインとの接続点に接続し、他方の入力端子Vin2を、ダイオード14のアノードとスイッチング素子18のドレインとの接続点に接続し、ダイオード12,14のカソードを出力端子+Voutに接続する。ここでは、交流電源Eからの交流入力電圧が、入力端子Vin1,Vin2からダイオードブリッジなどの整流器を介さずに直接力率改善回路20に印加される。
また、スイッチング素子16とダイオード16Aを流れる電流を検出するために、当該スイッチング素子16と直列に第2の電流検出器としての抵抗22が接続される。同様に、スイッチング素子18とダイオード18Aを流れる電流を検出するために、当該スイッチング素子18と直列に第1の電流検出器としての抵抗24が接続される。さらに、26は力率改善回路20の出力側において、出力端子+Vout,GND間に接続する出力コンデンサである。
30は、前記抵抗22,24により得られる2つの電流検出信号の何れかを選択して、チョークコイル10を流れる電流に相当する電流検出信号だけを後述する制御用IC40に供給するための信号選択回路である。信号選択回路30は、抵抗22の一端にカソードを接続するダイオード32と、抵抗24の一端にカソードを接続するダイオード34とにより構成され、これらのダイオード32,34のアノードが、制御用IC40の電流検出信号入力端子に共通して接続される。制御用IC40は、出力端子+Vout,GND間の出力電圧を検出して、この出力電圧の安定化を図りつつ、信号選択回路30によって選択された一方の電流検出信号に基づき、前記交流電源Eの入力電圧波形に入力電流波形が近似するような導通幅を有するパルス駆動信号を、各スイッチング素子16,18の制御端子であるゲートに供給する。
図2は、各部の波形を示したものである。同図において、上段は交流電源Eの入力電圧であり、以下、スイッチング素子16への駆動信号と、スイッチング素子18への駆動信号をそれぞれ示している。
図2に示すように、交流電源Eの極性に拘らず、各スイッチング素子16,18には、信号選択回路30からの電流検出信号に依存した導通幅を有するパルス駆動信号が同じタイミングで与えられ、スイッチング素子16,18は共にオンまたはオフの状態にスイッチング動作する。
ここで交流電源Eからの入力電圧が正極性の期間、すなわち入力端子Vin1に正極性の電圧が発生する期間は、スイッチング素子16,18がオンすると、交流電源E,チョークコイル10,第1のスイッチング素子16,抵抗22,抵抗24,第2のスイッチング素子18,交流電源Eの経路で電流が流れて、チョークコイル10にエネルギーが蓄積されると共に、出力コンデンサ26に蓄積する電荷によって、出力端子+Vout,GND間に接続する負荷(図示せず)に電力供給が行なわれる。
また、抵抗22にはスイッチング素子16からGNDに向かう電流が流れ、抵抗24にはGNDからスイッチング素子18に向かう電流が流れることから、抵抗22に接続するダイオード32はオフする一方で、抵抗24に接続するダイオード34はオンし、ダイオード34を通して抵抗24で検出される電流検出信号だけが制御用IC40に選択的に供給される。
その後、スイッチング素子16,18がオフすると、交流電源E,チョークコイル10,第1のダイオード12,出力コンデンサ26(および負荷),抵抗24,ダイオード18A,交流電源Eの経路で電流が流れ、交流電源Eからチョークコイル10を通して、出力コンデンサ26および負荷に電力が供給される。出力端子+Vout,GND間に発生する力率改善回路20の出力電圧は、交流電源Eの電圧にチョークコイル10の電圧が重畳される関係で、交流電源Eの入力電圧よりも高いものとなる。
また、抵抗22には電流が流れず、抵抗24にはGNDからスイッチング素子18に向かう電流が流れることから、引き続きダイオード32はオフする一方で、ダイオード34はオンし、ダイオード34を通して抵抗24で検出される電流検出信号だけが制御用IC40に選択的に供給される。
一方、交流電源Eからの入力電圧が負極性の期間、すなわち入力端子Vin1に負極性の電圧が発生している期間では、スイッチング素子16,18がオンすると、交流電源E,第2のスイッチング素子18,抵抗24,抵抗22,第1のスイッチング素子16,チョークコイル10,交流電源Eの経路で、前記交流電源Eに正極性の電圧が発生する期間とは逆向きの電流が流れて、チョークコイル10にエネルギーが蓄積されると共に、出力コンデンサ26に蓄積する電荷によって負荷に電力供給が行なわれる。
また、抵抗22にはGNDからスイッチング素子16に向かう電流が流れ、抵抗24にはスイッチング素子18からGNDに向かう電流が流れることから、抵抗22に接続するダイオード32はオンする一方で、抵抗24に接続するダイオード34はオフし、ダイオード32を通して抵抗22で検出される電流検出信号だけが制御用IC40に選択的に供給される。
その後、スイッチング素子16,18がオフすると、交流電源E,第2のダイオード14,出力コンデンサ26(および負荷),抵抗22,ダイオード16A,チョークコイル10,交流電源Eの経路で電流が流れ、チョークコイル10から交流電源Eを通して、出力コンデンサ26および負荷に電力が供給される。この場合も、出力端子+Vout,GND間に発生する力率改善回路20の出力電圧は、交流電源Eの電圧にチョークコイル10の電圧が重畳される関係で、交流電源Eの入力電圧よりも高いものとなる。
また、抵抗24には電流が流れず、抵抗22にはGNDからスイッチング素子16に向かう電流が流れることから、引き続きダイオード32はオンする一方で、ダイオード34はオフし、ダイオード32を通して抵抗22で検出される電流検出信号だけが制御用IC40に選択的に供給される。
図3は、上記一連の動作において、出力電流に対する抵抗22,24の両端間に発生する電圧の特性X1と、出力電流に対するダイオード32またはダイオード34を通した電流検出信号の電圧の特性X2と、出力電流に対する出力電圧の特性X3を示している。
この場合、ダイオード32,34は、順方向に電流を流すのに必要な電圧Vf(順方向電圧降下)があるため、チョークコイル10ひいてはスイッチング素子16,18に電流が流れていても、抵抗22,24の両端間に発生する電圧が、ダイオード32,34の順方向電圧降下Vfに達するまでは、電流検出信号として電流が何も発生せず、図3に示す電流未検出の状態となる。そのため、特に出力電流の少ない軽負荷時において、制御用IC40はスイッチング素子16,18に供給するパルス駆動信号の導通幅を広げようとし、負荷への出力電圧が本来よりも高いものとなってしまう。
このように、ダイオード32,34による信号選択回路30では、チョークコイル10を流れる電流の方向を直接監視せずに、必要な電流検出信号を抵抗22,24の何れか一方から制御用IC40に選択的に供給することができるが、軽負荷時における電流検出信号がチョークコイル10に流れる電流を忠実に再現することができず、出力電圧の安定度が失われて、力率および効率が低下するおそれがある。
このような懸念を解消するのに提案されたのが、図4に示すスイッチング電源装置1である。なおここでは、上記図1と同一の構成には同一の符号を付している。図1との構成上の相違点は、以下の通りである。
前記ダイオード32,34に代わって、ここでは流れ込む電流と電圧とに線形性を持った能動スイッチ素子が設けられる。図4の信号選択回路50は、例えばNチャネルのMOSFET52,54を、各々能動スイッチ素子として備えている。能動スイッチ素子は流れる電流と電圧とに線形性を持った素子ならばどのようなものでも構わない。ここでの信号選択回路50は、FET52のドレインが抵抗22の一端に接続され、FET54のドレインが抵抗24の一端に接続され、これらのFET52,54のソースが、制御用IC40の電流検出信号入力端子に共通して接続される。
さらに図4では、FET52,54をオンまたはオフにするための駆動回路60が付加される。駆動回路60は、交流電源Eからの交流入力電圧を監視し、入力端子Vin1に発生する負電圧と基準電圧との比較により、スイッチ素子52のオンタイミングを決定する駆動信号を生成して、そのスイッチ素子52のゲートに供給し、入力端子Vin1に発生する正電圧と基準電圧との比較により、スイッチ素子54のオンタイミングを決定する駆動信号を生成して、そのスイッチ素子54のゲートに供給するものである。
その他、力率改善回路20や制御用IC40を含めたスイッチング電源装置1の構成は、図1のスイッチング電源装置100と共通している。
次に、本実施例におけるスイッチング電源装置1の作用について説明する。
力率改善回路20としての動作は、図1の例で説明したとおりで、各部の波形も図2に示したものと共通している。すなわち、交流電源Eの極性に拘らず、各スイッチング素子16,18には、信号選択回路50からの電流検出信号に依存した導通幅を有するパルス駆動信号が、制御用IC40から同じタイミングで与えられ、スイッチング素子16,18は共にオンまたはオフの状態にスイッチング動作する。
ここで、交流電源Eからの入力電圧が正極性の期間、すなわち入力端子Vin1に正極性の電圧が発生する期間は、スイッチング素子16,18がオンすると、交流電源E,チョークコイル10,第1のスイッチング素子16,抵抗22,抵抗24,第2のスイッチング素子18,交流電源Eの経路で電流が流れて、チョークコイル10にエネルギーが蓄積されると共に、出力コンデンサ26に蓄積する電荷によって、出力端子+Vout,GND間に接続する負荷に電力供給が行なわれる。
その後、スイッチング素子16,18がオフすると、交流電源E,チョークコイル10,第1のダイオード12,出力コンデンサ26(および負荷),抵抗24,ダイオード18A,交流電源Eの経路で電流が流れ、交流電源Eからチョークコイル10を通して、出力コンデンサ26および負荷に電力が供給される。出力端子+Vout,GND間に発生する力率改善回路20の出力電圧は、交流電源Eの電圧にチョークコイル10の電圧が重畳される関係で、交流電源Eの入力電圧よりも高いものとなる。
一方、交流電源Eからの入力電圧が負極性の期間、すなわち入力端子Vin1に負極性の電圧が発生している期間では、スイッチング素子16,18がオンすると、交流電源E,第2のスイッチング素子18,抵抗24,抵抗22,第1のスイッチング素子16,チョークコイル10,交流電源Eの経路で、前記交流電源Eに正極性の電圧が発生する期間とは逆向きの電流が流れて、チョークコイル10にエネルギーが蓄積されると共に、出力コンデンサ26に蓄積する電荷によって負荷に電力供給が行なわれる。
その後、スイッチング素子16,18がオフすると、交流電源E,第2のダイオード14,出力コンデンサ26(および負荷),抵抗22,ダイオード16A,チョークコイル10,交流電源Eの経路で電流が流れ、チョークコイル10から交流電源Eを通して、出力コンデンサ26および負荷に電力が供給される。この場合も、出力端子+Vout,GND間に発生する力率改善回路20の出力電圧は、交流電源Eの電圧にチョークコイル10の電圧が重畳される関係で、交流電源Eの入力電圧よりも高いものとなる。
なお、上記力率改善回路20の動作として、交流電源Eからの入力電圧が正極性の期間では、少なくともスイッチング素子16だけがスイッチング動作していれば、別なスイッチング素子18はオン状態またはオフ状態のままであってもよい。これは、スイッチング素子18にダイオード18Aが内蔵されているからである。同様に、交流電源Eからの入力電圧が負極性の期間では、少なくともスイッチング素子18だけがスイッチング動作していれば、ダイオード16Aを内蔵したスイッチング素子16はオン状態またはオフ状態のままであってもよい。
次に、信号選択回路50と駆動回路60の動作について説明すると、駆動回路60は、FET52,54のオン・オフするタイミングを、交流電源Eからの交流入力電圧を利用して決めている。本実施例において、FET52のオンタイミングを決定する駆動信号は、交流電源Eからの入力電圧が負極性になったときの電圧と、内蔵する基準電圧との比較に基づき生成し、FET54のオンタイミングを決定する駆動信号は、交流電源Eからの入力電圧が正極性になったときの電圧と、内蔵する基準電圧との比較に基づき生成する。これにより、少なくとも交流電源Eからの入力電圧が負極性の間は、FET52がオンする一方でFET54はオフし、少なくとも交流電源Eからの入力電圧が正極性の間は、FET52がオフする一方でFET54はオンする。
そして、交流電源Eからの入力電圧が正極性の期間に、スイッチング素子16,18がオンすると、抵抗22にはスイッチング素子16からGNDに向かう電流が流れると共に、抵抗24にはGNDからスイッチング素子18に向かう電流が流れ、スイッチング素子16,18がオフすると、抵抗22には電流が流れず、抵抗24にはGNDからスイッチング素子18に向かう電流が流れて、結局はチョークコイル10の一方向に流れる電流が、抵抗24の一方向に流れる電流として検出される。この期間中は、FET54がオンしているので、信号選択回路50は抵抗24の一方向に流れる電流に比例した電圧を有する電流検出信号を、制御用IC40に供給することができる。
一方、交流電源Eからの入力電圧が負極性の期間に、スイッチング素子16,18がオンすると、抵抗22にはGNDからスイッチング素子16に向かう電流が流れると共に、抵抗24にはスイッチング素子18からGNDに向かう電流が流れ、スイッチング素子16,18がオフすると、抵抗24には電流が流れず、抵抗22にはGNDからスイッチング素子16に向かう電流が流れて、結局はチョークコイル10の他方向に流れる電流が、抵抗22の一方向に流れる電流として検出される。この期間中は、FET52がオンしているので、信号選択回路50は抵抗22の一方向に流れる電流に比例した電圧を有する電流検出信号を、制御用IC40に供給することができる。
こうして、出力電流の少ない軽負荷から、出力電流の多い重負荷に至るまで、チョークコイル10を双方向に流れる電流に比例した電圧で、FET52,54の一方から制御用IC40に電流検出信号を選択的に供給するので、力率改善回路20として負荷への出力電圧の安定度が保たれ、力率および効率が改善される。
図5は、上記一連の動作において、出力電流に対する抵抗22,24の両端間に発生する電圧の特性X1と、出力電流に対する出力電圧の特性X3’と、出力電流に対するFET52またはFET54を通した電流検出信号の電圧の特性X4を示している。
本実施例の場合、FET52,54がオン状態の場合の電流−電圧特性は、当該FET52,54のオン抵抗に依存するため、FET52,54に流れ込む電流の大小に拘らず、その電流と電圧は線形性が保たれる。そのため、出力電流の少ない軽負荷時においても、チョークコイル10を流れる電流に比例した電圧の電流検出信号が制御用IC40に供給され、その電流検出信号に基づき、スイッチング素子16,18に供給するパルス駆動信号の導通幅を決定するので、負荷への出力電圧は本来の適正な値となり、負荷への出力電圧の安定度が保たれ、力率および効率を改善できる。この結果からも明らかなように、本発明は損失低減を目的としてダイオード32,34をFET52,54に置き換えるものではなく、電流検出器(抵抗22,24)の流れる電流と電流検出信号に線形性を持たせる力率改善回路20を提供することを目的としている。
以上のように本実施例は、交流電源Eに直列接続するチョークコイル10と、スイッチング動作する第1のスイッチング素子16および第2のスイッチング素子18と、第1の整流器であるダイオード12および第2の整流器であるダイオード14と、チョークコイル10に流れる電流を検出する第1の電流検出器としての抵抗24および第2の電流検出器としての抵抗22と、スイッチング素子16,18にパルス駆動信号を供給する制御部としての制御用IC40を備え、スイッチング素子16,18の何れかがオンのときに、交流電源Eからチョークコイル10に電流を流し、当該チョークコイル10にエネルギーを蓄え、スイッチング素子16,18の何れかがオフのときに、チョークコイル10に蓄えたエネルギーを第1のダイオード12または第2のダイオード14を介して放出すると共に、第1および第2の電流検出器である抵抗22,24は、この抵抗22,24にそれぞれ流れる電流を電圧に変換する機能を有し、前記抵抗24の電流検出信号を制御用IC40に選択的に供給する第1の選択素子と、前記抵抗22の電流検出信号を制御用IC40に選択的に供給する第2の選択素子とを備え、第1の選択素子または第2の選択素子からの電流検出信号に基づいて、制御用IC40が前記パルス駆動信号を生成するスイッチング電源装置において、前記第1の選択素子は、抵抗24に流れる電流と、前記電流検出信号が線形性を持つような第1の能動スイッチ素子としてのFET54で構成され、前記第2の選択素子は、抵抗22に流れる電流と、前記電流検出信号が線形性を持つような第2の能動スイッチ素子としてのFET52で構成される。
この場合、スイッチング素子16,18によるスイッチング動作に伴い、交流電源Eからチョークコイル10に双方向の電流を流すことができるが、チョークコイル10に一方向の電流が流れるときに、抵抗24に流れる一方向の電流に比例した電圧の電流検出信号が、選択的にFET54から制御用IC40に供給され、チョークコイル10に他方向の電流が流れるときに、抵抗22に流れる一方向の電流に比例した電圧の電流検出信号が、選択的にFET52から制御用IC40に供給される。したがって、出力電流の少ない軽負荷時において、チョークコイル10を流れる電流が線形性を持って電流検出信号の電圧として忠実に再現され、出力電圧の安定度を保って、力率および効率を改善することが可能になる。
また本実施例では、交流電源Eからの交流入力電圧の極性に応じて、FET52,54のオン・オフを切り替える駆動部としての駆動回路60をさらに備えている。
このようにすると、スイッチング素子16,18のスイッチング周波数に依存することなく、交流電源Eからの交流入力電圧の極性に応じて、FET52,54のオン・オフをそれぞれ適切に切り替えることが可能になる。
なお、上記回路例においては、交流電源Eからの交流入力電圧の極性に拘らず、スイッチング素子16,18を同じタイミングでオン・オフさせていたが、ダイオード16A,18Aを通して電流が流れることによる損失の増加を極力避けるために、図6に示すようなスイッチング素子16,18の駆動方法を採用してもよい。
同図において、ここでは交流電源Eからの入力電圧が正極性の期間に、電流検出信号に依存した導通幅を有するパルス駆動信号がスイッチング素子16に与えられるのに対して、スイッチング素子18には連続したオン駆動信号が与えられる。したがって、スイッチング素子16のオフ期間には、ダイオード18Aではなくスイッチング素子18を通して電流が流れることになり、力率改善回路20としての損失が低減する。
また、交流電源Eからの入力電圧が負極性の期間は、電流検出信号に依存した導通幅を有するパルス駆動信号がスイッチング素子18に与えられるのに対して、スイッチング素子16には連続したオン駆動信号が与えられる。この場合も、スイッチング素子18のオフ期間には、ダイオード16Aではなくスイッチング素子16を通して電流が流れることになり、やはり力率改善回路20としての損失が低減する。
なお本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、本実施例では交流電源Eの一端にのみチョークコイル10を接続しているが、交流電源Eの一端および/または他端にチョークコイル10を接続したブリッジレスの力率改善回路にも適用可能である。また、第1の整流器であるダイオード12や第2の整流器であるダイオード14を、より損失の少ないFETなどに代えてもよい。
10 チョークコイル
12 ダイオード(第1の整流器)
14 ダイオード(第2の整流器)
16 第1のスイッチング素子
18 第2のスイッチング素子
22 抵抗(第2の電流検出器)
24 抵抗(第1の電流検出器)
40 制御用IC(制御部)
52 FET(第2の選択素子,第2の能動スイッチ素子)
54 FET(第1の選択素子,第1の能動スイッチ素子)
60 駆動回路(駆動部)

Claims (2)

  1. 交流電源に直列接続するチョークコイルと、スイッチング動作する第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子と、第1の整流器および第2の整流器と、前記チョークコイルに流れる電流を検出する第1の電流検出器および第2の電流検出器と、前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子にパルス駆動信号を供給する制御部とを備え、
    前記第1のスイッチング素子または前記第2のスイッチング素子の何れかがオンのときに、前記交流電源から前記チョークコイルに電流を流し、当該チョークコイルにエネルギーを蓄え、
    前記第1のスイッチング素子または前記第2のスイッチング素子の何れかがオフのときに、前記チョークコイルに蓄えたエネルギーを第1の整流器または第2の整流器を介して放出すると共に、
    前記第1および第2の電流検出器は、それぞれに流れる電流を電圧に変換する機能を有し、
    前記第1の電流検出器の電流検出信号を前記制御部に選択的に供給する第1の選択素子と、前記第2の電流検出器の電流検出信号を前記制御部に選択的に供給する第2の選択素子とを備え、
    前記第1の選択素子または前記第2の選択素子からの電流検出信号に基づいて、前記制御部が前記パルス駆動信号を生成するスイッチング電源装置において、
    前記第1の選択素子は、前記第1の電流検出器に流れる電流と、前記電流検出信号が線形性を持つような第1の能動スイッチ素子で構成され、
    前記第2の選択素子は、前記第2の電流検出器に流れる電流と、前記電流検出信号が線形性を持つような第2の能動スイッチ素子で構成されることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記交流電源からの交流入力電圧の極性に応じて、前記第1の能動スイッチ素子および前記第2の能動スイッチ素子のオン・オフを切り替える駆動部をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。
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