JP5084422B2 - 投影表示装置 - Google Patents

投影表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5084422B2
JP5084422B2 JP2007247178A JP2007247178A JP5084422B2 JP 5084422 B2 JP5084422 B2 JP 5084422B2 JP 2007247178 A JP2007247178 A JP 2007247178A JP 2007247178 A JP2007247178 A JP 2007247178A JP 5084422 B2 JP5084422 B2 JP 5084422B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light beam
scanning
display device
projection display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007247178A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009080154A (ja
Inventor
博一 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Signal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Signal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Signal Co Ltd filed Critical Nippon Signal Co Ltd
Priority to JP2007247178A priority Critical patent/JP5084422B2/ja
Publication of JP2009080154A publication Critical patent/JP2009080154A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5084422B2 publication Critical patent/JP5084422B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、反射ミラーにより光ビームを二次元走査して映像を表示する投影表示装置に関し、特に、ラジアルスキャンによる投影表示においてもラスタースキャンと同様の点順次走査を可能とした投影表示装置に関する。
従来のこの種の投影表示装置は、光源から発せられた光ビームを主走査ミラーで水平方向に走査し、副走査ミラーで垂直方向に走査してスクリーン上に映像を表示するもので、主走査ミラーはマイクロマシーン技術により作られる捩りばね構造の共振駆動型ミラーであり、副走査ミラーは低周波数で駆動されるガルバノミラーとなっている(例えば、特許文献1参照)。これにより、光ビームをラスタースキャンして映像の表示が行なわれる。
捩りばね構造を有する共振駆動型ミラーは、図14に示すような駆動特性を有しており、同図の共振周波数Fで駆動させる際には、小さなエネルギーにより大振幅で駆動させることができるものの、共振周波数Fよりも低い周波数の例えば同図に示す周波数Fで駆動させるときには、捩りばねの捩りの復元力により回動が制限されて小さなエネルギーで大振幅駆動させることができない。したがって、一般に、捩りばね構造は、副走査ミラーとしては不利な構造である。
ここで、共振駆動型ミラーにおいて共振周波数を下げるためには、図15に示すように、主走査ミラー27に比べて副走査ミラー28の形状を遥かに大きくしたり、ミラーを重くしたり、捩りばねを柔らかくしたりすることが考えられる。しかし、それでも副走査に必要な例えば60Hz〜100Hz程度で動作させることは困難である。
一方、ミラーを直交二軸回りに共振回動させ、ラジアルスキャン(螺旋走査)により映像を表示することも考えられる(例えば、特許文献2参照)。なお、特許文献2に記載の装置は、標本に対して光ビームをラジアルスキャンしながら照射し、そこで反射されて戻る光の強度と照射位置情報とを検出して標本の像を表示するものであり、光ビームを走査して映像を表示する投影表示装置ではないが、特許文献2に記載の発明の概念を投影表示装置に適用することは可能である。
特開2003−029182号公報 特表2006−520022号公報
しかし、通常、映像信号の出力装置は、ラスタースキャンを前提に作られているため、光ビームをラジアルスキャンして映像を表示する投影表示装置においては、入力した映像信号を一旦メモリに保存し、映像信号の出力データを螺旋形式に変換して光ビームのラジアルスキャンに同期して出力しなければならない。したがって、回路が複雑となり、動画をリアルタイム表示することが困難であった。
そこで、本発明は上記問題点に着目してなされたもので、ラジアルスキャンによる投影表示においても、ラスタースキャンと同様の点順次走査を可能とした投影表示装置を提供することを目的とする。
このために、請求項1の発明は、反射ミラーを直交二軸回りに同じ共振周波数で共振回動して入射する光ビームを二次元走査する光走査手段と、前記反射ミラーの各軸回りの回動位相をそれぞれ検出する位相検出手段と、前記反射ミラーに向け映像信号に応じて強度変調された光ビームを放射する光放射手段と、前記反射ミラーを直交二軸回りの回動の一周期毎にその振幅を所定の最大振幅値から所定の最小振幅値まで一定量ずつ変化させながら回動させて光ビームを螺旋走査させ、前記位相検出手段の位相情報に基づいて前記反射ミラーの回動の一周期毎に所定の位相区間だけ前記光放射手段から強度変調された光ビームを放射させて表示面に1フレームの二次元画像を表示させるように制御した後、前記反射ミラーの回動振幅を最大にして前記制御を繰り返すことにより動画表示を行う制御手段と、を備えて構成した投影表示装置であって、前記光走査手段から射出する光ビームの射出方向前方に、該光走査手段による光ビームの走査軌跡上にて前記所定の位相区間に対応した領域に開口を有する遮光部材を備え、前記反射ミラーの回動が停止した際に、該反射ミラーで反射される光ビームが前記遮光部材により遮断されるように成した。
このような構成により、制御手段で反射ミラーを直交二軸回りに同じ共振周波数で共振回動し、回動の一周期毎にその振幅を所定の最大振幅値から所定の最小振幅値で一定量ずつ変化させて光ビームを螺旋走査し、反射ミラーの回動の一周期毎に所定の位相区間だけ映像信号に応じて強度変調された光ビームを放射して表示面に1フレームの二次元画像を表示させるように制御した後、反射ミラーの回動振幅を最大にして上記制御を繰り返すことにより動画表示を行い、光走査手段から射出する光ビームの射出方向前方に備えられ、該光走査手段による光ビームの走査軌跡上にて所定の位相区間に対応した領域に開口を有する遮光部材により、反射ミラーの回動が停止した際に、該反射ミラーで反射される光ビームを遮断する。
本発明の投影表示装置は、具体的には請求項2のように、前記光走査手段を反射ミラーが一対のトーションバーによって回動可能に支持された二つの走査デバイスの各トーションバーの軸線が互いに直交するように組み合わせた構成とするとよい。又は、請求項3のように、前記光走査手段を内側トーションバーによって回動可能に支持され、表面に反射ミラーを形成した内側可動部と、該内側可動部を取り囲んで枠状に形成され、前記内側トーションバーを支持すると共に該内側トーションバーの軸線に対して直交方向に延びる外側トーションバーによって回動可能に支持された外側可動部と、を備えて構成してもよい。この場合、前記反射ミラーは、請求項4のように直交二軸回りにπ/2の位相差を有して回動するようにするとよい。
また、請求項5のように、前記光走査手段からの光ビームの射出側にて筐体側部に、前記光ビームの前記表示面における反射光を受光する受光部を備え、映像表示開始前に実効的な表示輝度が低下するように光ビームを走査し、前記受光部で受光された前記反射光の輝度が変化すると前記光放射手段からの光ビームの放射を停止してもよい。
そして、請求項6の構成においては、前記光放射手段がレーザ光を放射するものとした。
本発明の投影表示装置によれば、反射ミラーを直交二軸回りに同じ共振周波数で共振回動して光ビームを走査するラジアルスキャンにおいても、ブラウン管(CRT)のラスタースキャンと同様の点順次走査により映像を投影表示することができる。したがって、映像信号処理をCRTと同様に行なうことができ、外部の映像出力装置とのインターフェースが容易になる。これにより、ラジアルスキャンにおいても、動画をリアルタイム表示することができる。
また、故障により反射ミラーが停止した場合にも、光走査手段から放射される光ビームは表示領域外の装置内部に照射されて外部に漏れることがないので、例えばレーザビームのような高エネルギーの光を使用しても安全である。
そして、映像表示開始前に実効的な表示輝度が低下するように光ビームを走査し、その反射光の輝度が変化すると光ビームの放射を停止するようにしているので、映像表示領域内に人の顔が存在した場合にも人の眼を損傷するおそれがなくより安全である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明による投影表示装置の第1の実施形態を示すブロック図である。この投影表示装置は、反射ミラーにより光ビームを二次元走査して映像を表示するもので、光走査手段1と、位相検出手段2と、光放射手段3と、制御手段4とを備えて構成している。
光走査手段1は、反射ミラーを直交二軸(X軸、Y軸)回りに同じ共振周波数で共振回動して入射する光ビームを二次元走査するものであり、例えば図2に示すように、トーションバー5Aによって反射ミラー6Aが回動可能に支持されたX軸走査デバイス7A、及びトーションバー5Bによって反射ミラー6Bが回動可能に支持されたY軸走査デバイス7Bの二つの走査デバイスを、各トーションバー5A,5Bの軸線が互いに直交するように組み合わせた構成となっている。ここで、X軸走査デバイス7Aが主走査ミラーに相当し、Y軸走査デバイス7Bが副走査ミラーに相当する。
具体的には、反射ミラー6Aは、X軸回りに
X=Ax・sin(2πt/T−π/2)
で回動し、反射ミラー6Bは、Y軸回りに
Y=Ay・sin(2πt/T)
で回動する。ここで、Axは反射ミラー6Aの、Ayは反射ミラー6Bの回動振幅であり、Tは回動周期である。これにより、反射ミラー6A,6Bで反射された光ビームは、リサージュ図形を描くことになる。この場合、Ax>Ayに設定すると、リサージュ図形は、図3に示すような、上下がつぶれた扁平な楕円となる。
なお、図2においては、X軸走査デバイス7A及びY軸走査デバイス7Bの各反射ミラー6A,6Bを共に上方に向けて配置し、対向して平面ミラー8を配置し、X軸走査デバイス7Aの反射ミラー6Aで反射された光ビームLを平面ミラー8で受けて、これをY軸走査デバイス7Bに向けて反射するようになっているが、X軸走査デバイス7A及びY軸走査デバイス7Bの各反射ミラー6A,6Bを平行に、且つ互いに内側を向くように配置し、X軸走査デバイス7Aの反射ミラー6Aで反射した光ビームLをY軸走査デバイス7Bの反射ミラー6Bで直接受けるようにしてもよい。また、走査デバイスの駆動方式としては、電磁駆動方式、静電駆動方式、又は圧電駆動方式等いずれの方式であってもよく、公知の技術を適用することができる。図2において、符号9は、例えばスクリーン等の表示面である。
位相検出手段2は、反射ミラーのX軸及びY軸回りの回動位相をそれぞれ検出するものであり、例えば図4に示すように反射ミラー6A,6Bの裏面側にて回動軸Oの真下に設けられたLED等の発光素子10と、反射ミラー6A,6Bの裏面で反射した光を受光する受光素子11とを備えて構成し、発光素子10から放射された光の反射ミラー6A,6B裏面における反射光を受光素子11により受光して、その受光量の変化から反射ミラー6A,6Bの回動の位相情報を取得するようになっている。
ここで、位相検出手段2から出力される位相情報は、図5に示すように、反射ミラー6A,6Bの回動周期Tの1/2周期でピーク出力が現れる正弦波である。この場合、ピーク出力は、反射ミラー6A,6Bが水平となった状態である。したがって、このピーク出力を基準にして反射ミラー6A,6Bの回動位相を検出することができる。なお、上記位相情報の正弦波におけるピーク出力のうち、位相検出の基準とされるピーク出力Px,Pyは一つ置きに選択される。この場合、所定のピーク出力Px,Pyに対して位相πだけずれたピーク出力Px,Pyが選択されたときには、投影映像が表示面9から外れてしまう。このような場合には、後述の制御手段4に位相調整部を設けて基準位置を位相πだけずらせばよい。
光放射手段3は、光走査手段1に向け映像信号に応じて強度変調された光ビームを放射するものであり、例えば図1に示すように、レーザ光Lを放射するレーザ光源12と、レーザ光源12から放射されたレーザ光Lを映像信号に応じて強度変調し、映像光Lとして射出する音響光学変調器(以下「AOM」という)13とを備えて構成されている。
制御手段4は、光走査手段1と、位相検出手段2と、光放射手段3とに接続して、これら構成要素を駆動制御するものであり、図6に示すように、反射ミラー6A,6BをX軸及びY軸回りの回動の一周期毎にその振幅をそれぞれ所定の最大振幅値Ax(max),Ay(max)から所定の最小振幅値Ax(min),Ay(min)まで一定量ずつ変化させながら回動させて光ビームを図7に示すように螺旋走査させるようにし、位相検出手段2の位相情報に基づいて反射ミラー6A,6Bの回動の一周期毎に所定の位相区間(θx,θy)〜(θx,θy)(図5、図7において太い実線で示した区間)だけ光放射手段3から光ビーム(映像光L)を放射させて表示面9に二次元画像を表示させるようになっている。この場合、図7において、走査線S,S,…,Sは、ラスタースキャンにおける各走査線に対応する。なお、図7においては、便宜上、X軸方向の振幅に対するY軸方向の振幅の割合を大きくして示しているため、走査線S,S,…,Sが大きく湾曲し表示部9上に投影表示される映像の台形歪が大きく現れているが、X軸方向の振幅に対するY軸方向の振幅の割合を十分に小さくしてより扁平な螺旋走査を行わせれば、走査線S,S,…,Sは略水平となり映像の台形歪が小さくなる。ただ、通常の投影表示においては、若干の台形歪は原理的に発生してしまう。しかし、後述の中央制御部18に映像歪補正回路を備えることにより台形歪を補正することは可能である。また、図6においては、便宜上、走査回数を6回で示しているが、実際の走査回数は、投影映像の走査線数に応じて決定される。
そして、図1に示すように、アナログの映像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器14と、入力した映像信号を一時的に保存するメモリ15と、駆動信号を光走査手段1のX軸走査デバイス7A及びY軸走査デバイス7Bに供給して反射ミラー6AをX軸回りに、反射ミラー6BをY軸回りに回動するドライバ16と、位相検出手段2から入力するアナログの位相情報をデジタル信号に変換するA/D変換器17と、光放射手段3から出力されるレーザ光Lを映像信号に応じて強度変調するための変調信号を生成し、光放射手段3のAOM13に出力すると共に制御手段4全体を適切に駆動制御する中央制御部18とを備えて構成している。なお、上記ドライバ16は、反射ミラー6A,6Bを所定の共振周波数で駆動するための図示省略の波形生成部を含んでいる。また、中央制御部18には、映像光Lの照射タイミング(位相)及び照射間隔(照射周波数)を走査線S,S,…,S毎に制御する図示省略の映像歪補正回路が含まれ台形歪を補正できるようになっている。
次に、このように構成された第1の実施形態に係る投影表示装置の動作について、図8のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1において、装置の起動スイッチの投入により、光走査手段1が起動して反射ミラー6A,6Bがそれぞれ最大振幅Ax(max),Ay(max)でX軸及びY軸回りに同じ共振周波数で共振回動を開始する。これにより、光走査手段1による光ビームの走査軌跡は、図3に示すような楕円となる。
ステップS2においては、位相検出手段2により反射ミラー6A,6Bの回動のX軸及びY軸回りの各位相情報が取得される。取得される位相情報は、図5に示すように、反射ミラー6A,6Bの回動周期Tの1/2周期でピーク出力が現れる正弦波である。また、このピーク出力は、反射ミラー6A,6Bが水平となったときに現れる。この場合、ピーク出力Px,Pyの検出時を基準にして反射ミラー6A,6Bの1周期の回動位相が検出される。
ステップS3においては、ステップS2で取得された位相情報に基づいて描画範囲であるか否かが、中央制御部18において判定される。即ち、図5に示すように、反射ミラー6A,6Bの回動が位相情報のピーク出力Px,Pyを検出した時から、それぞれ所定の位相区間θx〜θx及びθy〜θyにあるか否かが判定される。ここで、反射ミラー6A,6Bの回動がそれぞれ位相区間θx〜θx及びθy〜θyにある場合には、ステップS3は“YES”判定となってステップS4に進む。なお、上記位相区間(θx,θy)〜(θx,θy)の前後においては、ステップS3は、“NO”判定となり、このときはステップS5に進む。
ステップS4においては、入力する映像信号に基づいて生成された変調信号が中央制御部18から光放射手段3のAOM13に出力される。そして、先ず、図7に示す走査線Sの位相区間(θx,θy)〜(θx,θy)において、レーザ光源12から発射されたレーザ光LがAOM13により強度変調され映像光Lとして出力される。
ステップS5においては、反射ミラー6A,6Bが1周期の走査を終了したか否かが位相検出手段2の位相情報に基づいて中央制御部18で判定される。ここで、1周期の走査が終了した場合には、ステップS5は、“YES”判定となりステップS6に進む。なお、1周期の走査が終了していない場合には、ステップS5は、“NO”判定となってステップS7に進む。
ステップS6においては、図6に示すように、反射ミラー6A,6Bの回動振幅をそれぞれ予め設定された所定量だけ小さくし、図7に示す走査線Sの走査を開始する。
ステップS7においては、反射ミラー6A,6Bの回動振幅は最小か否かが中央制御部18において判定される。回動振幅の最小は、ドライバ16の波形生成部のクロックをカウントして予め設定して保存された所定値と比較することにより検出することができる。ここで、1フレーム分の映像表示の途中段階である場合には、“NO”判定となってステップS2に戻る。そして、図7に示す走査線S〜Sに対する全ての走査を終え、1フレームの映像表示が終了すると、ステップS7は“YES”判定となってステップS8に進む。
ステップS8においては、反射ミラー6A,6Bの回動振幅をそれぞれ最大にする(図6、及び図7の破線参照)。そして、ステップS2に戻り、引き続きステップS2〜S8を実行して次の1フレームの映像表示を行なう。これを繰り返すことにより、動画の表示が行なわれる。
このように、本発明の投影表示装置によれば光ビームをラジアルスキャン(螺旋走査)し、所定の位相区間(θx,θy)〜(θx,θy)だけ、映像信号に応じて強度変調された映像光Lを照射するようにしているので、図7に示す走査線S〜Sがラスタースキャンにおける各走査線に対応し、ブラウン管(CRT)と同様の点順次走査となる。したがって、映像信号処理をCRTと同様に行なうことができ、外部の映像出力装置とのインターフェースが容易になる。
次に、上記第1の実施形態の安全性における利点について説明する。
例えば、光放射手段3の光源としてレーザ光源12を使用した投影表示装置においては、表示輝度を上げるために大パワーのレーザ光源12が要求される。しかし、このような大パワーのレーザ光源12を使用する場合には、安全性を考慮する必要がある。通常の映像表示中におけるレーザビームのエネルギーは、表示画面前面に分散されるため安全であるが、例えば制御手段4が故障して反射ミラー6A,6Bの回動が停止したときには、レーザビームは一点に集中することになる。即ち、レーザビームの全エネルギーが一点に集中するため、このようなレーザビームが表示領域に照射されるのを避ける必要がある。
ところが、前述の特許文献1に記載されたラスタースキャンの投影表示装置や、特許文献2に記載されたラジアルスキャンの概念を適用した投影表示装置においては、いずれもミラーが停止した際にはレーザビームが表示領域の中心に集中するため、安全面で問題を有していた。しかし、本発明の投影表示装置によれば、図9に示すように反射ミラー6A,6Bが停止したときには、レーザビーム(映像光L)は実線で示す方向に進み、斜線で示した表示範囲外に照射することになる。したがって、同図に示すように、上記表示範囲に対応させて開口19を形成した遮光部材20を映像光Lの照射方向前方に配置すれば、反射ミラー6A,6Bが停止する事故が発生しても、高エネルギーのレーザビームが装置外に放射されるのを防止することができ安全である。
なお、上記第1の実施形態においては、光走査手段1がX軸走査デバイス7AとY軸走査デバイス7Bとを組み合わせて構成した場合について説明したが、本発明はこれに限られず、図10に示すように、光走査手段1は、内側トーションバー23によって回動可能に支持され、表面中央部に反射ミラー6を形成した内側可動部24と、該内側可動部24を取り囲んで枠状に形成され、内側トーションバー23を支持すると共に該内側トーションバー23の軸線に対して直交方向に延びる外側トーションバー25によって回動可能に支持された外側可動部26と、を備えて構成したものであってもよい。
また、上記第1の実施形態においては、映像歪補正回路を設けて映像光Lの照射タイミング及び照射間隔(照射周波数)を制御することにより台形歪を補正することを説明したが、レンズにより上記歪を補正するようにしてもよい。
図11は本発明の投影表示装置の第2の実施形態を示す説明図である。ここでは、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
この第2の実施形態は、光走査手段1からの映像光L(光ビーム)の射出側にて筐体21側部に、映像光Lの表示面9における反射光Lを受光する受光部22を備え、映像表示開始前に実効的な表示輝度が低下するように映像光Lを走査し、受光部22で受光された反射光Lの輝度が変化すると、光放射手段3からの映像光Lの放射を停止するものである。
図12は、上記第2の実施形態における映像表示開始前の安全確認動作について示す説明図である。
通常の映像表示時における表示輝度は、図13(b)に示すように複数フレームの映像が連続して表示されるため、視認される実効的な輝度が向上する。このような、通常の表示状態においては、表示領域に人の顔が存在した場合に、高輝度の映像光Lが人の眼に入って眼に損傷を与えるおそれがある。そこで、上記第2の実施形態は、映像表示開始前に表示領域内に人の顔が存在するか否かを確認する安全確認動作を行なうようにしたものである。
具体的には、図12に示すように、反射ミラー6A,6Bの回動振幅の変化範囲を広げて螺旋走査線数を増やして1フレームの映像表示を時間tだけ行なった後、次の1フレームの表示を行なうまでに時間tだけブランキング走査を実行する。これにより、人の眼に入る映像光Lは、図13(a)に示すようにt間隔となり、視認される実効的な輝度は下がり眼に損傷を与える危険性が低下する。このような状態において、表示面9からの反射光Lを受光素子11で検出する。この場合、表示面9は通常均一な面であるから、そこで反射される光の受光強度も均一となる。しかし、表示領域内に例えば何か物が存在するときには、反射光Lの受光強度が低下する。特に、人の眼に対応した部分の受光強度の低下は大きいものとなる。したがって、このような受光強度の低下(変化)が検出されると映像光Lの放射を停止して、その原因物を取り除くように警報する。これにより、表示領域内に人の顔が存在した場合にも人の眼に損傷を与えることがない。また、物によっては受光強度が上昇する場合もありうるが、このときも映像光Lの放射を停止して、その原因物を取り除くように警報するとよい。
なお、実効的な表示輝度を低下させるには、上述のように螺旋走査線数を増やしてブランキング時間を設けるものに限られず、通常の映像表示と同じ螺旋走査線数で駆動しながら、1フレーム乃至複数フレーム置きに映像光Lを放射させるようにしてもよい。
また、上記第1及び第2の実施形態のおいては、反射ミラーを直交二軸回りの回動の一定周期毎にその振幅を所定の最大振幅値から所定の最小振幅値まで一定量ずつ変化させながら回動させて光ビームを螺旋走査する場合について説明したが、本発明はこれに限られず、所定の最小振幅値から所定の最大振幅値まで一定量ずつ変化させてもよい。
さらに、以上の説明においては、特にカラー表示については言及していないが、光ビームとしてRGBの三色光を使用すればカラー表示も可能である。
そして、以上の説明においては、光ビームがレーザビームの場合について述べたが、本発明はこれに限られず、光ビームは発光素子(LED)によるものであってもよい。
本発明による投影表示装置の第1の実施形態を示すブロック図である。 上記第1の実施形態において使用される光走査手段の一構成例を示す斜視図である。 上記光走査手段による光ビームのリサージュ図形を示す説明図である。 上記第1の実施形態において使用される位相検出手段の一構成例を示す側面図である。 上記位相検出手段の位相情報に基づいて映像光を光走査手段から放射するタイミングを示すタイミングチャートである。 上記光走査手段の反射ミラーのX軸及びY軸回りの回動振幅の変化を示す説明図である。 上記光走者手段による螺旋走査及び映像光の放射タイミングを示す説明図である。 上記第1の実施形態の動作を説明するフローチャートである。 上記光走査手段が停止する故障時における映像光の放射方向を示す説明図である。 本発明による投影表示装置の第2の実施形態を側面図である。 上記第2の実施形態における映像表示開始前の安全確認動作について示す説明図である。 上記安全確認動作における実効的な表示輝度の低下を通常の映像表示における場合と比較して示す説明図である。 上記光走査手段の他の構成例を示す斜視図である。 共振駆動型ミラーの駆動特性を示すグラフである。 従来技術におけるラスタースキャン用の共振駆動型ミラーの構成例を示す斜視図である。
符号の説明
1…光走査手段
2…位相検出手段
3…光放射手段
4…制御手段
5A,5B…トーションバー
6,6A,6B…反射ミラー
19…開口
20…遮光部材
21…筐体
22…受光部
23…内側トーションバー
24…内側可動部
25…外側トーションバー
26…外側可動部

Claims (6)

  1. 反射ミラーを直交二軸回りに同じ共振周波数で共振回動して入射する光ビームを二次元走査する光走査手段と、前記反射ミラーの各軸回りの回動位相をそれぞれ検出する位相検出手段と、前記反射ミラーに向け映像信号に応じて強度変調された光ビームを放射する光放射手段と、前記反射ミラーを直交二軸回りの回動の一周期毎にその振幅を所定の最大振幅値から所定の最小振幅値まで一定量ずつ変化させながら回動させて光ビームを螺旋走査させ、前記位相検出手段の位相情報に基づいて前記反射ミラーの回動の一周期毎に所定の位相区間だけ前記光放射手段から強度変調された光ビームを放射させて表示面に1フレームの二次元画像を表示させるように制御した後、前記反射ミラーの回動振幅を最大にして前記制御を繰り返すことにより動画表示を行う制御手段と、を備えて構成した投影表示装置であって、
    前記光走査手段から射出する光ビームの射出方向前方に、該光走査手段による光ビームの走査軌跡上にて前記所定の位相区間に対応した領域に開口を有する遮光部材を備え、前記反射ミラーの回動が停止した際に、該反射ミラーで反射される光ビームが前記遮光部材により遮断されるように構成したことを特徴とする投影表示装置。
  2. 前記光走査手段は、反射ミラーが一対のトーションバーによって回動可能に支持された二つの走査デバイスを備え、各走査デバイスのトーションバーの軸線が互いに直交するように組み合わせて構成したことを特徴とする請求項1記載の投影表示装置。
  3. 前記光走査手段は、内側トーションバーによって回動可能に支持され、表面に反射ミラーを形成した内側可動部と、該内側可動部を取り囲んで枠状に形成され、前記内側トーションバーを支持すると共に該内側トーションバーの軸線に対して直交方向に延びる外側トーションバーによって回動可能に支持された外側可動部と、を備えて構成したことを特徴とする請求項1記載の投影表示装置。
  4. 前記反射ミラーは、直交二軸回りにπ/2の位相差を有して回動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の投影表示装置。
  5. 前記光走査手段からの光ビームの射出側にて筐体側部に、前記光ビームの前記表示面における反射光を受光する受光部を備え、映像表示開始前に実効的な表示輝度が低下するように光ビームを走査し、前記受光部で受光された前記反射光の輝度が変化すると前記光放射手段からの光ビームの放射を停止することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の投影表示装置。
  6. 前記光放射手段は、レーザ光を放射するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の投影表示装置。
JP2007247178A 2007-09-25 2007-09-25 投影表示装置 Expired - Fee Related JP5084422B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007247178A JP5084422B2 (ja) 2007-09-25 2007-09-25 投影表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007247178A JP5084422B2 (ja) 2007-09-25 2007-09-25 投影表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009080154A JP2009080154A (ja) 2009-04-16
JP5084422B2 true JP5084422B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=40654969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007247178A Expired - Fee Related JP5084422B2 (ja) 2007-09-25 2007-09-25 投影表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5084422B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010026571B4 (de) 2010-07-07 2022-05-12 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Optische Scan-Einrichtung
JP5934481B2 (ja) * 2011-08-11 2016-06-15 日本信号株式会社 光走査装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19640404A1 (de) * 1996-09-30 1998-04-09 Ldt Gmbh & Co Vorrichtung zur Darstellung von Bildern
JP2947231B2 (ja) * 1997-07-10 1999-09-13 日本電気株式会社 画像表示装置
WO2004040267A1 (en) * 2002-10-30 2004-05-13 Optiscan Pty Ltd Scanning method and apparatus
JP4504802B2 (ja) * 2004-12-24 2010-07-14 富士フイルム株式会社 投射型画像表示装置
US8149491B2 (en) * 2006-02-10 2012-04-03 Panasonic Corporation Scanning unit and image display device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009080154A (ja) 2009-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4929738B2 (ja) 光走査装置、光走査装置の制御方法及び画像表示装置
CN104204900A (zh) 扫描反射镜以及扫描型图像显示装置
JP2006300981A (ja) 光走査装置、光走査装置の制御方法及び画像表示装置
US20170351090A1 (en) Head-up display device
JP5925389B2 (ja) 画像投影装置
JP5316346B2 (ja) 網膜走査型画像表示装置
JP2007017649A (ja) 画像表示装置及び画像表示装置の制御方法
JP2007025522A (ja) 画像表示装置及び画像表示装置の制御方法
JP4840175B2 (ja) 画像表示装置
US10187620B2 (en) Display device
JP2018010100A (ja) レーザ投射表示装置
JP2007047243A (ja) 画像表示装置及び画像表示装置の制御方法
JP5083452B2 (ja) 光走査装置、光走査装置の制御方法及び画像表示装置
JP4620905B2 (ja) 2次元光走査装置
WO2017006885A1 (ja) 画像生成装置、ヘッドアップディスプレイ
JP2007047355A (ja) 光走査装置及び画像表示装置
JP2010237536A (ja) 画像表示装置
JP6137006B2 (ja) 画像表示装置および画像表示方法
JP2011028065A (ja) 画像表示装置
JP2011075957A (ja) 画像表示装置
JP5084422B2 (ja) 投影表示装置
JP2007086266A (ja) 光学ユニット及び画像表示装置
JP5934481B2 (ja) 光走査装置
JP2010117683A (ja) 画像表示装置
JP2010139687A (ja) 画像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111229

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120904

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120904

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5084422

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees