JP5082720B2 - プロセス制御装置およびパラメータ最適調整方法 - Google Patents

プロセス制御装置およびパラメータ最適調整方法 Download PDF

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Description

本発明はプロセス制御装およびパラメータ最適調整方法に関し、特に、入出力にむだ時間を含むプロセスのPI調節器およびPID調節器のパラメータの最適調整方法に適用して好適なものである。
石油、化学、鉄鋼などのプロセス産業における制御方式の90%以上がPID制御であるという報告があり(非特許文献1)、PID制御は現代のプロセス産業において実用上不可欠な制御方式となっている。
ここで、石油、化学、鉄鋼などのプロセス産業においては、プロセスの入出力にむだ時間が含まれることが多く、このむだ時間が主要因となってプロセスを不安定にする場合がある。このため、PID制御のパラメータを決定するには、このむだ時間を考慮した調整を行う必要がある。
これまで、プロセスの入出力にむだ時間を含むプロセスにおけるPID制御のパラメータの調整方法として、Ziegler−Nicholsの限界感度法(非特許文献1)、Ziegler−Nicholsのステップ応答法(非特許文献1)、CHR(Chien,Hrones,Reswick)法(非特許文献1)、部分的モデルマッチング法(非特許文献2)などが知られている。
橋本・長谷部・加納:プロセス制御工学,朝倉書店 阿部直人・延山英沢:「第1回 むだ時間システム入門1−伝達関数からのアプローチ−」,計測と制御 第44巻 第11号 2005年11月号 799−804
しかしながら、Ziegler−Nicholsの限界感度法では、プロセスの入出力にむだ時間を含むプロセスにおけるPID制御のパラメータを調整する場合、実プロセスを対象として安定限界まで比例ゲインを徐々に大きくする試験を行う必要があり、安全性や経済性の観点から困難を伴う場合が多いという問題があった。
また、Ziegler−Nicholsのステップ応答法およびCHR法では、プロセスの動特性を一次遅れ要素とむだ時間要素とで近似するため、これ以外のプロセスには適用するのは困難であるという問題があった。
また、部分的モデルマッチング法では、PI制御では2次代数方程式、PID制御では3次代数方程式を解く必要があり、計算が複雑化するとともに、これらの代数方程式が解けたとしても、係数によっては実数解を持たない場合には、経験値からパラメータを決める必要があり、現場のエンジニアに広く普及させるのは困難であるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、調整または試験段階における労力と時間を軽減しつつ、入出力にむだ時間を含むプロセスにおけるPI調節器およびPID調節器のパラメータを簡易な計算で決定するとともに、様々のプロセスに広く適用することが可能なプロセス制御装置およびパラメータ最適調整方法を提供することである。
上述した課題を解決するために、請求項1記載のプロセス制御装置によれば、線形なプロセスのPI調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定手段と、前記PI調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定手段と、を備え、前記ゲイン決定手段および前記時定数決定手段は、Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TRを前記PI調節器の時定数、VRを前記PI調節器のゲインとすると、前記PI調節器の伝達関数CPI(s)=VR(1+sTR)/(sTR)と表される場合において、入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を低周波帯域において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR=f1(VP,T1,T2,L)およびVR (VP,T1,T2,L)の関係を満たすように、TRおよびVRを決定することを特徴とする。
また、請求項2記載のプロセス制御装置によれば、線形なプロセスのPID調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定手段と、前記PID調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定手段と、を備え、前記ゲイン決定手段および前記時定数決定手段は、Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TR1,TR2を前記PID調節器の時定数、VRを前記PID調節器のゲインとすると、前記PID調節器の伝達関数CPID(s)=VR(1+sTR1)(1+sTR2)/(sTR1)と表される場合において、入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を低周波帯域において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR1=f1(VP,T1,T2,L)、TR2 (VP,T1,T2,L)およびVR (VP,T1,T2,L)の関係を満たすように、TR1、TR2およびVRを決定することを特徴とする。
また、請求項3記載のプロセス制御装置によれば、線形なプロセスのPI調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定手段と、前記PI調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定手段と、を備え、前記ゲイン決定手段および前記時定数決定手段は、Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TRを前記PI調節器の時定数、VRを前記PI調節器のゲインとすると、前記PI調節器の伝達関数CPI(s)=VR(1+sTR)/(sTR)と表される場合において、入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を周波数ω=0〜1/(2(T2+L2))において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR=T1およびVR=T1/(2VP(T2+L2))の関係を満たすように、TRおよびVRを決定することを特徴とする。
また、請求項4記載のプロセス制御装置によれば、線形なプロセスのPID調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定手段と、前記PID調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定手段と、を備え、前記ゲイン決定手段および前記時定数決定手段は、Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TR1,TR2を前記PID調節器の時定数、VRを前記PID調節器のゲインとすると、前記PID調節器の伝達関数CPID(s)=VR(1+sTR1)(1+sTR2)/(sTR1)と表される場合において、入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を周波数ω=0〜1/(2L2)において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR1=T1、TR2=T2およびVR=T1/(2VP2)の関係を満たすように、TR1、TR2およびVRを決定することを特徴とする。
また、請求項5記載のパラメータ最適調整方法によれば、ゲイン決定手段が、線形なプロセスのPI調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定ステップ、時定数決定手段が、前記PI調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定ステップ、を有し、前記ゲイン決定ステップおよび前記時定数決定ステップによって、Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TRを前記PI調節器の時定数、VRを前記PI調節器のゲインとすると、前記PI調節器の伝達関数CPI(s)=VR(1+sTR)/(sTR)と表される場合において、入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を低周波帯域において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR=f1(VP,T1,T2,L)およびVR (VP,T1,T2,L)の関係を満たすように、TRおよびVRを決定することを特徴とする。
また、請求項6記載のパラメータ最適調整方法によれば、ゲイン決定手段が、線形なプロセスのPID調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定ステップ、時定数決定手段が、前記PID調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定ステップ、を有し、前記ゲイン決定ステップおよび前記時定数決定ステップによって、Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TR1,TR2を前記PID調節器の時定数、VRを前記PID調節器のゲインとすると、前記PID調節器の伝達関数CPID(s)=VR(1+sTR1)(1+sTR2)/(sTR1)と表される場合において、入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を低周波帯域において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR1=f1(VP,T1,T2,L)、TR2 (VP,T1,T2,L)およびVR (VP,T1,T2,L)の関係を満たすように、TR1、TR2およびVRを決定することを特徴とする。
また、請求項7記載のパラメータ最適調整方法によれば、ゲイン決定手段が、線形なプロセスのPI調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定ステップ、時定数決定手段が、前記PI調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定ステップ、を有し、前記ゲイン決定ステップおよび前記時定数決定ステップによって、Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TRを前記PI調節器の時定数、VRを前記PI調節器のゲインとすると、前記PI調節器の伝達関数CPI(s)=VR(1+sTR)/(sTR)と表される場合において、入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を周波数ω=0〜1/(2(T2+L2))において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR=T1およびVR=T1/(2VP(T2+L2))の関係を満たすように、TRおよびVRを決定することを特徴とする。
また、請求項8記載のパラメータ最適調整方法によれば、ゲイン決定手段が、線形なプロセスのPID調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定ステップ、時定数決定手段が、前記PID調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定ステップ、を有し、前記ゲイン決定ステップおよび前記時定数決定ステップによって、Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TR1,TR2を前記PID調節器の時定数、VRを前記PID調節器のゲインとすると、前記PID調節器の伝達関数CPID(s)=VR(1+sTR1)(1+sTR2)/(sTR1)と表される場合において、入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を周波数ω=0〜1/(2L2)において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR1=T1、TR2=T2およびVR=T1/(2VP2)の関係を満たすように、TR1、TR2およびVRを決定することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、線形なプロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値が低周波帯域において1になるように、PI調節器またはPID調節器の時定数およびゲインをプロセスの係数から決定することで、調整または試験段階における労力と時間を軽減しつつ、入出力にむだ時間を含むプロセスにおけるPI調節器およびPID調節器のパラメータを簡易な計算で設定することが可能となるとともに、計画および設計段階における理論解析を容易に行なうことができる。
以下、本発明の実施形態に係るプロセス制御装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るプロセス制御装置が適用される制御系の概略構成を示すブロック図である。
図1において、プロセス制御装置11は制御対象12のプロセスを制御するもので、プロセス制御装置11から出力された操作量MVは制御対象12に入力され、制御対象12から出力された制御量PVは減算器15に入力され、減算器15にて算出された目標値SVと制御量PVとの偏差がプロセス制御装置11に入力され、プロセス制御装置11は、目標値SVと制御量PVとの偏差がゼロになるように操作量MVを決定することができる。ここで、プロセス制御装置11としてはPI調節器またはPID調節器を用いることができる。
最適調整手段13は、制御対象12のプロセスの係数からプロセス制御装置11のパラメータを調整するものである。同定手段14は、目標値SVをステップ状に変化させた時の制御量PVの変化に基づいて制御対象12を同定するものである。
ここで、最適調整手段13には、プロセス制御装置11として用いられるPI調節器またはPID調節器の時定数およびゲインをそれぞれ決定するゲイン決定手段13aおよび時定数決定手段13bが設けられている。そして、ゲイン決定手段13aおよび時定数決定手段13bは、制御対象12のプロセスの目標値SVから制御量PVまでの閉ループ伝達関数Gcの絶対値が低周波帯域において1になるように、PI調節器またはPID調節器の時定数およびゲインをプロセスの係数から決定することができる。
すなわち、理想的なプロセスの制御では、目標値SVと制御量PVとの関係は、以下の(1)式にて表される。
PV=SV ・・・(1)
ただし、実際には、制御系には閉ループ伝達関数Gcが作用するので、目標値SVと制御量PVとの関係は、以下の(2)式のようになる。
PV=GcSV ・・・(2)
従って、理想的なプロセスの制御を実現するには、閉ループ伝達関数Gcの絶対値を1に極力近づけることが重要である。しかし、全ての周波数に対して、閉ループ伝達関数Gcの絶対値を1にすることは困難なので、閉ループ伝達関数Gcの絶対値が低周波帯域において1になるように、PI調節器またはPID調節器の時定数およびゲインをプロセスの係数から決定することにより、安定性を確保しつつ、PI制御またはPID制御のパラメータを最適化することができる。
具体的には、Lをプロセスのむだ時間、T1、T2(T2<T1)をプロセスの時定数、VPをプロセスのゲインとすると、制御対象12のプロセスの伝達関数P(s)は、以下の(3)式にて表されるものとする。
P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2)) ・・・(3)
また、TRをPI調節器の時定数、VRをPI調節器のゲインとすると、PI調節器の伝達関数CPI(s)は、以下の(4)式にて表されるものとする。
PI(s)=VR(1+sTR)/(sTR) ・・・(4)
そして、(4)式の時定数TRをプロセスの時定数T1に等しく設定すると、PI調節器の伝達関数CPI(s)は、以下の(5)式にて表される。
PI(s)=VR(1+sT1)/(sT1) ・・・(5)
そして、(3)式および(5)式から、閉ループ伝達関数Gcは、以下の(6)式にて表すことができる。
Gc(s)=CPIP/(1+CPIP)
=VRP-sL/(VRP-sL+sT1+T122) ・・・(6)
そして、(6)式のsをjωとおき、低周波帯域において閉ループ伝達関数Gcの絶対値が1になるように(|Gc|→1)、PI調節器のゲインVRを求める。ここで、計算を簡単化するために、(|Gc|→1)という条件を等価的に(1/|Gc|2→1)という条件に置き換え、閉ループ伝達関数Gcの絶対値の自乗の逆数が1になるように、PI調節器のゲインVRを求めると、(6)式は、以下の(7)式のように変形することができる。
1/|Gc|2=1+T1 2ω2/(VP 2R 2)+T1 22 2ω4/(VP 2R 2
−2T1ωsinωL/(VPR)−2T12ω2cosωL/(VPR
・・・(7)
ただし、e-jωL=cosωL−sinωLとした。
(7)式において、ωLの値が十分小さいと仮定し、sinωLおよびcosωLをマクローリン展開すると、以下の(8)式および(9)式が近似的に成り立つ。
sinωL≒ωL2−L6ω3/6 ・・・(8)
cosωL≒1−L4ω2/2 ・・・(9)
(8)式および(9)式を(7)式に代入すると、以下の(10)式となる。
1/|Gc|2=(1+T1 2/(VP 2R 2)−2T12/(VPR
−2T12/(VPR))ω2+高次の項 ・・・(10)
(10)式において高次の項を無視すると、閉ループ伝達関数Gcの絶対値が低周波帯域において1になるには、ω2の係数が0になる必要がある。
すなわち、以下の(11)式を満たす必要がある。
R=T1/(2VP(T2+L2)) ・・・(11)
以上により、制御対象12のプロセスの目標値SVから制御量PVまでの閉ループ伝達関数Gcの絶対値が低周波帯域において1になるには、PI調節器の時定数TRおよびゲインVRは、以下の(12)式および(13)式を満たす必要がある。
R=T1 ・・・(12)
R=T1/(2VP(T2+L2)) ・・・(13)
なお、制御対象12のプロセスの目標値SVから制御量PVまでの閉ループ伝達関数Gcの絶対値が1になる周波帯域は、ω=0〜1/(2(T2+L2))とすることができる。
従って、図1のプロセス制御装置11においてPI調節器が用いられた時の制御系の閉ループ伝達関数G0は、以下の(14)式にて表すことができる。
0=CPIP=e-sL/(2(T2+L2)s(1+sT2)) ・・・(14)
図2は、図1のプロセス制御装置においてPI調節器が用いられた時の(14)式の開ループ周波数特性を示すボード線図である。
図2において、図1のプロセス制御装置においてPI調節器が用いられた時の制御系の遮断周波数は、以下の(15)式にて表すことができる。
ωC=1/(2(T2+L2)) ・・・(15)
また、図1のプロセス制御装置においてPI調節器が用いられた時の制御系の位相特性は、以下の(16)式にて表すことができる。
θ=−π/2−ωL−tan-1(ωT2) ・・・(16)
このため、遮断周波数における位相θは、以下の(17)式にて表すことができ、位相余裕θMは、以下の(18)式にて表すことができる。
θ=−π/2−L/((2(T2+L2))
−tan-1(T2/((2(T2+L2))) ・・・(17)
θM=π/2−L/((2(T2+L2))
−tan-1(T2/((2(T2+L2))) ・・・(18)
この結果、制御系の安定性を確保しつつ、入出力にむだ時間を含むプロセスにおけるPI調節器のパラメータを簡易な計算で設定することができる。
一方、TR1、TR2をPID調節器の時定数、VRをPID調節器のゲインとすると、PID調節器の伝達関数CPID(s)は、以下の(19)式にて表されるものとする。
PID(s)=VR(1+sTR1)(1+sTR2)/(sTR1) ・・・(19)
そして、(4)式の時定数TRをプロセスの時定数T1、T2に等しく設定すると、PID調節器の伝達関数CPID(s)は、以下の(20)式にて表される。
PID(s)=VR(1+sT1)(1+sT2)/(sT1) ・・・(20)
そして、(3)式および(20)式から、閉ループ伝達関数Gcは、以下の(21)式にて表すことができる。
Gc(s)=CPIDP/(1+CPIDP)
=VRP-sL/(VRP-sL+sT1) ・・・(21)
そして、(21)式のsをjωとおき、低周波帯域において閉ループ伝達関数Gcの絶対値が1になるように(|Gc|→1)、PID調節器のゲインVRを求める。ここで、計算を簡単化するために、(|Gc|→1)という条件を等価的に(1/|Gc|2→1)という条件に置き換え、閉ループ伝達関数Gcの絶対値の自乗の逆数が1になるように、PID調節器のゲインVRを求めると、(21)式は、以下の(22)式のように変形することができる。
1/|Gc|2=1+T1 2ω2/(VP 2R 2
−2T1ωsinωL/(VPR) ・・・(22)
ただし、e-jωL=cosωL−sinωLとした。
(22)式において、ωLの値が十分小さいと仮定し、sinωLをマクローリン展開すると、以下の(23)式が近似的に成り立つ。
sinωL≒ωL2−L6ω3/6 ・・・(23)
(23)式を(22)式に代入すると、以下の(24)式となる。
1/|Gc|2=(1+T1 2/(VP 2R 2)−2T12/(VPR))ω2
+高次の項 ・・・(24)
(24)式において高次の項を無視すると、閉ループ伝達関数Gcの絶対値が低周波帯域において1になるには、ω2の係数が0になる必要がある。
すなわち、以下の(25)式を満たす必要がある。
R=T1/(2VP2) ・・・(25)
以上により、制御対象12のプロセスの目標値SVから制御量PVまでの閉ループ伝達関数Gcの絶対値が低周波帯域において1になるには、PID調節器の時定数TR1、TR2およびゲインVRは、以下の(26)〜(28)式を満たす必要がある。
R1=T1 ・・・(26)
R2=T2 ・・・(27)
R=T1/(2VP2) ・・・(28)
なお、制御対象12のプロセスの目標値SVから制御量PVまでの閉ループ伝達関数Gcの絶対値が1になる周波帯域は、ω=0〜1/(2L2)とすることができる。
従って、図1のプロセス制御装置11においてPID調節器が用いられた時の制御系の閉ループ伝達関数G0は、以下の(29)式にて表すことができる。
0=CPIDP=e-sL/(2L2s) ・・・(29)
図3は、図1のプロセス制御装置においてPID調節器が用いられた時の(29)式の開ループ周波数特性を示すボード線図である。
図3において、図1のプロセス制御装置においてPID調節器が用いられた時の制御系の遮断周波数は、以下の(30)式にて表すことができる。
ωC=1/(2L2) ・・・(30)
また、図1のプロセス制御装置においてPID調節器が用いられた時の制御系の位相特性は、以下の(31)式にて表すことができる。
θ=−π/2−ωL ・・・(31)
このため、遮断周波数における位相θは、以下の(32)式にて表すことができ、位相余裕θMは、以下の(33)式にて表すことができる。
θ=−π/2−1/(2L) ・・・(32)
θM=π/2−1/(2L) ・・・(33)
この結果、制御系の安定性を確保しつつ、入出力にむだ時間を含むプロセスにおけるPID調節器のパラメータを簡易な計算で設定することができる。
ここで、図1の同定手段14は、制御対象12を同定することにより、(3)式の制御対象12のプロセスの伝達関数P(s)を求め、最適調整手段13に出力することができる。そして、プロセス制御装置11がPI調節器の場合、ゲイン決定手段13aおよび時定数決定手段13bは、(12)式および(13)式からPI調節器のゲインVRおよび時定数TRをそれぞれを求め、PI調節器のパラメータとして設定することができる。また、プロセス制御装置11がPID調節器の場合、ゲイン決定手段13aおよび時定数決定手段13bは、(26)式〜(28)式からPID調節器のゲインVRおよび時定数TR1、TR2をそれぞれ求め、PID調節器のパラメータとして設定することができる。
図4は、図1の制御対象において転炉排ガス回収設備が用いられた時の概略構成を示すブロック図である。なお、転炉排ガス回収設備の制御においては、むだ時間が制御性能に与える影響が比較的大きいと考えられる。
図4において、制御対象12には、ダンパ21、加算器22、OGプロセス23および圧力発信器24が順次接続されている。ここで、ダンパ21の出力と外乱Dとが加算器22にて加算され、OGプロセス23に入力される。
なお、転炉排ガス回収設備(OG設備)の詳細は、例えば、以下の文献に記載されている。
吉田、米田、川合:「転炉排ガス回収制御」,計測と制御,Vol.27,No.4,p341−347
そして、ダンパ21の伝達関数はe-sL/(1+sT2)、OGプロセス23の伝達関数はVP、圧力発信器24の伝達関数は1/(1+sT1)と表すことができる。そして、L=2秒、T2=0.3秒、VP=10、T1=2秒、D=0とすると、制御対象12のプロセスの伝達関数P(s)は、以下の(34)式にて表すことができる。
P(s)=10e-2s/((1+2s)(1+0.3s)) ・・・(34)
従って、図1の制御対象12において転炉排ガス回収設備が用いられた時にプロセス制御装置11としてPI調節器を適用した場合、(12)式および(13)式から、PI調節器の時定数TR=2、ゲインVR=0.02325となり、PI調節器の伝達関数CPIは、以下の(35)式にて表すことができる。
PI(s)=0.02325(1+2s)/(2s) ・・・(35)
そして、この時の開ループ周波数特性を示すボード線図は図5、インディシャル応答は図7に示すようになる。また、(15)式から、遮断周波数は0.1163[rad/s](0.0185Hz)、(18)式から、位相余裕は、1.3034[rad](74.6775°)となる。
一方、図1の制御対象12において転炉排ガス回収設備が用いられた時にプロセス制御装置11としてPID調節器を適用した場合、(26)〜(28)式から、PID調節器の時定数TR1=2、TR1=0.3、ゲインVR=0.025となり、PID調節器の伝達関数CPIDは、以下の(36)式にて表すことができる。
PI(s)=0.025(1+2s)(1+0.3s)/(2s) ・・・(36)
そして、この時の開ループ周波数特性を示すボード線図は図6、インディシャル応答は図8に示すようになる。また、(30)式から、遮断周波数は0.125[rad/s](0.0199Hz)、(33)式から、位相余裕は、1.3208[rad](75.6761°)となる。
本発明の一実施形態に係るプロセス制御装置が適用される制御系の概略構成を示すブロック図である。 図1のプロセス制御装置においてPI調節器が用いられた時の(14)式の開ループ周波数特性を示すボード線図である。 図1のプロセス制御装置においてPID調節器が用いられた時の(29)式の開ループ周波数特性を示すボード線図である。 図1の制御対象において転炉排ガス回収設備が用いられた時の概略構成を示すブロック図である。 図1の制御対象において転炉排ガス回収設備が用いられた時にプロセス制御装置としてPI調節器が適用された場合の開ループ周波数特性を示すボード線図である。 図1の制御対象において転炉排ガス回収設備が用いられた時にプロセス制御装置としてPID調節器が適用された場合の開ループ周波数特性を示すボード線図である。 図1の制御対象において転炉排ガス回収設備が用いられた時にプロセス制御装置としてPI調節器が適用された場合のインディシャル応答を示す図である。 図1の制御対象において転炉排ガス回収設備が用いられた時にプロセス制御装置としてPID調節器が適用された場合のインディシャル応答を示す図である。
符号の説明
11 プロセス制御装置
12 制御対象
13 最適調整手段
13a ゲイン決定手段
13b 時定数決定手段
14 同定手段
15 減算器
21 ダンパ
22 加算器
23 OGプロセス
24 圧力発信器

Claims (8)

  1. 線形なプロセスのPI調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定手段と、
    前記PI調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定手段と、
    を備え、
    前記ゲイン決定手段および前記時定数決定手段は、
    Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TRを前記PI調節器の時定数、VRを前記PI調節器のゲインとすると、前記PI調節器の伝達関数CPI(s)=VR(1+sTR)/(sTR)と表される場合において、
    入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を低周波帯域において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR=f1(VP,T1,T2,L)およびVR (VP,T1,T2,L)の関係を満たすように、TRおよびVRを決定することを特徴とするプロセス制御装置。
  2. 線形なプロセスのPID調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定手段と、
    記PID調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定手段と、
    を備え、
    前記ゲイン決定手段および前記時定数決定手段は、
    Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TR1,TR2を前記PID調節器の時定数、VRを前記PID調節器のゲインとすると、前記PID調節器の伝達関数CPID(s)=VR(1+sTR1)(1+sTR2)/(sTR1)と表される場合において、
    入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を低周波帯域において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR1=f1(VP,T1,T2,L)、TR2 (VP,T1,T2,L)およびVR (VP,T1,T2,L)の関係を満たすように、TR1、TR2およびVRを決定することを特徴とするプロセス制御装置。
  3. 線形なプロセスのPI調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定手段と、
    前記PI調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定手段と、
    を備え、
    前記ゲイン決定手段および前記時定数決定手段は、
    Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TRを前記PI調節器の時定数、VRを前記PI調節器のゲインとすると、前記PI調節器の伝達関数CPI(s)=VR(1+sTR)/(sTR)と表される場合において、
    入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を周波数ω=0〜1/(2(T2+L2))において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR=T1およびVR=T1/(2VP(T2+L2))の関係を満たすように、TRおよびVRを決定することを特徴とするプロセス制御装置。
  4. 線形なプロセスのPID調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定手段と、
    記PID調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定手段と、
    を備え、
    前記ゲイン決定手段および前記時定数決定手段は、
    Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TR1,TR2を前記PID調節器の時定数、VRを前記PID調節器のゲインとすると、前記PID調節器の伝達関数CPID(s)=VR(1+sTR1)(1+sTR2)/(sTR1)と表される場合において、
    入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を周波数ω=0〜1/(2L2)において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR1=T1、TR2=T2およびVR=T1/(2VP2)の関係を満たすように、TR1、TR2およびVRを決定することを特徴とするプロセス制御装置。
  5. ゲイン決定手段が、線形なプロセスのPI調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定ステップ、
    時定数決定手段が、前記PI調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定ステップ、
    を有し、
    前記ゲイン決定ステップおよび前記時定数決定ステップによって、
    Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TRを前記PI調節器の時定数、VRを前記PI調節器のゲインとすると、前記PI調節器の伝達関数CPI(s)=VR(1+sTR)/(sTR)と表される場合において、
    入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を低周波帯域において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR=f1(VP,T1,T2,L)およびVR (VP,T1,T2,L)の関係を満たすように、TRおよびVRを決定することを特徴とするパラメータ最適調整方法。
  6. ゲイン決定手段が、線形なプロセスのPID調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定ステップ、
    時定数決定手段が、前記PID調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定ステップ、
    を有し、
    前記ゲイン決定ステップおよび前記時定数決定ステップによって、
    Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TR1,TR2を前記PID調節器の時定数、VRを前記PID調節器のゲインとすると、前記PID調節器の伝達関数CPID(s)=VR(1+sTR1)(1+sTR2)/(sTR1)と表される場合において、
    入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を低周波帯域において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR1=f1(VP,T1,T2,L)、TR2 (VP,T1,T2,L)およびVR (VP,T1,T2,L)の関係を満たすように、TR1、TR2およびVRを決定することを特徴とするパラメータ最適調整方法。
  7. ゲイン決定手段が、線形なプロセスのPI調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定ステップ、
    時定数決定手段が、前記PI調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定ステップ、
    を有し、
    前記ゲイン決定ステップおよび前記時定数決定ステップによって、
    Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TRを前記PI調節器の時定数、VRを前記PI調節器のゲインとすると、前記PI調節器の伝達関数CPI(s)=VR(1+sTR)/(sTR)と表される場合において、
    入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を周波数ω=0〜1/(2(T2+L2))において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR=T1およびVR=T1/(2VP(T2+L2))の関係を満たすように、TRおよびVRを決定することを特徴とするパラメータ最適調整方法。
  8. ゲイン決定手段が、線形なプロセスのPID調節器のゲインを前記プロセスの係数から決定するゲイン決定ステップ、
    時定数決定手段が、前記PID調節器の時定数を前記プロセスの係数から決定する時定数決定ステップ、
    を有し、
    前記ゲイン決定ステップおよび前記時定数決定ステップによって、
    Lを前記プロセスのむだ時間、T1,T2(T2<T1)を前記プロセスの時定数、VPを前記プロセスのゲインとすると、前記プロセスの伝達関数P(s)=VP-sL/((1+sT1)(1+sT2))と表され、TR1,TR2を前記PID調節器の時定数、VRを前記PID調節器のゲインとすると、前記PID調節器の伝達関数CPID(s)=VR(1+sTR1)(1+sTR2)/(sTR1)と表される場合において、
    入出力にむだ時間が含まれているような前記プロセスの目標値から制御量までの閉ループ伝達関数の絶対値を周波数ω=0〜1/(2L2)において1にするために、互いに、前記プロセスの係数のVP,T1,T2,Lを共通の係数として用いて、TR1=T1、TR2=T2およびVR=T1/(2VP2)の関係を満たすように、TR1、TR2およびVRを決定することを特徴とするパラメータ最適調整方法。
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