JP5081774B2 - スペクトル拡散型レーダ用受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スペクトル拡散方式を利用したレーダ装置に実装されるスペクトル拡散型レーダ用受信装置に関し、特に受信信号の位相に依存せずに強度が安定する正確なレーダスペクトルを得ることができるスペクトル拡散型レーダ装置用受信装置に関する。
近年、自動車にレーダ装置が搭載され、先行車両や後方障害物などの検出にも利用されている。これによって、衝突回避などの安全性の向上、後退発車支援に代表される運転利便性の向上などの大きな成果が期待される。これに伴い、自動車に搭載されるレーダ装置(以下、車載レーダ装置と称する)に関する技術開発が活発化している。車載レーダ装置において非常に重要なことは、他の車両に搭載された同種のレーダ装置から送信される電波の影響を抑制することである。一例として、スペクトル拡散方式を利用したレーダ装置(以下、スペクトル拡散型レーダ装置と称する)等が提案されている。
スペクトル拡散型レーダ装置では、拡散に用いる擬似雑音符号(以下、PN(Pseudo Noise)符号と称する)により送信電波は変調される。受信機は、送信電波を変調する際に用いられたPN符号と同じ符号により、物体から反射された反射波を逆拡散する。このため、異なる符号で変調された電波、又は符号変調のない他方式のレーダ装置から放射される電波は受信機内で抑圧される。また、送信電波は、PN符号により周波数拡散されるため、単位周波数あたりの電力を小さくすることができ、他の無線システムに与える影響を低くすることができる。さらに、PN符号のチップレートと符号周期とを調整することで、距離分解能と最大探知距離との関係を自由に設定することができる。また、電波を連続的に送信することができるので、ピーク電力が大きくなるということがない。
図1は、従来のスペクトル拡散型レーダ用受信装置の受信部の構成を示す図である。同図の受信部300は、受信アンテナ301と、低雑音増幅器302と、逆拡散部303と、移相器304と、直交復調部305と、緩衝増幅器307a及び307bとを備える。
送信装置によって超広帯域に拡散されて送信された送信信号が、ある距離の物体に反射される。物体に反射された反射信号は、図1の受信部300の受信アンテナ301で受信される。受信用PN符号発生部310から逆拡散部303に入力されるPN符号を用いて、反射信号は逆拡散され、狭帯域信号に変換される。その後、狭帯域信号は、180°位相の異なる差動線路に分割して伝播する。2つの狭帯域信号は、局部発振器306と移相器304とにより生成される約90°位相の異なる2つのローカル発振信号に基づいて、平衡変調器305a及び305bによりダウンコンバートされ、同相信号と直交信号とが出力される。この同相信号と直交信号との二乗和を計算し、信号の強度を算出することができる。また、送信装置で使用したPN符号と同じPN符号が、受信部300でどの程度の遅延時間を経て使用されたかを受信装置内の制御部(図示せず)にて制御する。そして、信号処理部320が、受信部300で得られた信号に信号処理を施すことにより、物体の距離を算出し、レーダスペクトルに反映することができる。
図2は、特許文献1に示す受信装置の逆拡散部303と、直交復調部305に含まれる平衡変調器305a及び305bとの回路構成を示す図である。逆拡散部303、並びに平衡変調器305a及び305bは、いずれもダブルバランス入出力構成のスイッチ回路であり、ギルバートセルミキサの増幅段のトランジスタを全て省略してある。同図のように逆拡散部303、並びに平衡変調器305a及び305bを一体化した回路を構成することで、電流電源回路331を共通化することができる。これにより、消費される電流値を小さくすることができ、低消費電力化が実現する。また、逆拡散部303に含まれるトランジスタのコレクタから出力される受信信号を直接、平衡変調器305a及び305bに含まれるトランジスタのエミッタに入力することができるため、歪みの影響を抑制することができ、さらにチップサイズを小型化できる。
図3は、図2に示す受信部300の動作を示す簡略図である。受信信号は、バラン330によって不平衡信号から平衡信号に変換される。図3に示すように、バラン330の平衡出力線路に流れる電流をそれぞれA、Bとする。また、トランジスタQ1、Q7、Q9、Q12、Q13及びQ16がオン状態であり、その他のトランジスタはオフ状態であるとする。
トランジスタQ1には電流Aが流れ、トランジスタQ7には電流Bが流れる。直交復調部305では、トランジスタQ9、Q12、Q13及びQ16がオン状態であるので、電流Aは、トランジスタQ9に流れる電流A1とトランジスタQ13に流れる電流A2とによって構成される。電流Bは、トランジスタQ12に流れる電流B1とトランジスタQ16に流れる電流B2とによって構成される。ここで、電流A1及び電流A2、並びに、電流B1及び電流B2がそれぞれ等しければ、OUT1及びOUT3の出力信号強度、並びに、OUT2及びOUT4の出力信号強度も等しくなる。すなわち、OUT1とOUT2とで構成される同相平衡信号とOUT3とOUT4とで構成される直交平衡信号とは等しいということが言える。以下では数式を用いてより具体的にレーダスペクトルを得る処理について説明する。
逆拡散部303を経た2つの平衡信号RF1とRF2とは(数1)で、直交復調部305に入力される90°位相が異なる2つのローカル発振信号LO_I及びLO_Qは(数2)で表される。
(数1)
RF1=P1cos(ω1t+φ)
RF2=P2cos(ω1t+φ+π)
(数2)
LO_I=cosω2
LO_Q=sinω2
1及びP2は平衡信号強度を示し、φは受信信号の位相を示す。受信信号RFは、ローカル発振信号LO_I及びLO_Qに基づいて直交復調部305により変調される。そして、変調後の信号から周波数の大きい信号をフィルターで除去することで得られる出力同相信号をIF_I、出力直交信号をIF_Qとは(数3)で表される。
(数3)
IF_I=(P1/2)cos{(ω1−ω2)t+φ}
IF_Q=(P2/2)sin{(ω1−ω2)t+φ}
同相信号IF_Iと直交信号IF_Qとの二乗和Tは(数4)で表される。
(数4)
T=√[(P1/2)2cos2{(ω1−ω2)t+φ}+(P2/2)2sin2{(ω1−ω2)t+φ}]
この同相信号と直交信号との二乗和Tが、レーダスペクトルのピークとして反映される。この時、逆拡散部303を経た後の2つの平衡信号RF1とRF2の信号強度P1とP2の値が異なれば、同相信号と直交信号の二乗和Tは、受信信号の位相φによって変化する。しかし、信号強度P1とP2の値が等しければ、同相信号と直交信号の二乗和Tは、常に一定の値となることが分かる。
逆拡散部303を経た後の2つの平衡信号RF1とRF2の信号強度P1とP2の値とは、図3の電流値A1とB1との差、又は電流値A2とB2との差に依存する。この電流値の2つの差の絶対値が等しくなれば、(数4)の結果から同相信号と直交信号の二乗和Tは、常に一定の値となり、受信信号のピーク強度を安定させることができる。
特開2005−72735号公報
しかしながら、上記従来技術における受信装置では、同相平衡信号と直交平衡信号との値が安定せずに、ある距離にある目標物に相当する受信信号のピークは安定しないという課題がある。すなわち、同相平衡信号と直交平衡信号との二乗和は、受信信号の位相φによって変化するので、ある距離にある目標物に相当する受信信号のピークは安定せず、強度にバラツキが生じる。
より具体的に説明すると、従来の形態の回路構成では、トランジスタQ9とQ13のベースが共通でない。このため、前段回路とのマッチング回路等の影響で、ローカル発振信号LO1とLO3のDC電圧レベルに差が生じた場合、Q9とQ13のベース入力電圧にも差が生じる。トランジスタ素子は、オン状態の場合、ベース・エミッタ間電圧は一定に保たれる(トランジスタの材料やプロセスによって電圧の値は異なる)。
しかし、そのベース・エミッタ間電圧が変化すると、コレクタ電流は、ベース・エミッタ間電圧に依存して指数関数的に変化する。これにより、ローカル発振信号LO1のDC電圧レベルが上がり、ローカル発振信号LO3のDC電圧レベルが下がると仮定すると、トランジスタQ9とQ13のエミッタは共通であるため、トランジスタQ9のベース・エミッタ間電圧がトランジスタQ13のベース・エミッタ間電圧より高くなる。よって、トランジスタQ9に電流Aがほぼ全て流れ、トランジスタQ13にはほぼ電流が流れないと考えられる。同様に考えて、トランジスタQ12に電流Bがほぼ全て流れ、トランジスタQ16にはほぼ電流が流れないと考えられる。
以上のように、A1≠A2又はB1≠B2となった場合、信号強度P1とP2の値が異なる。この場合、(数4)に示す二乗和Tは受信信号の位相φによって変化するので、受信信号のピークは安定せず、強度にバラツキが生じる。すなわち、各トランジスタのベースに入力される信号の電圧レベルがノイズなどの影響で変動すると、出力信号強度も異なり、正確なレーダスペクトルを得ることができない。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、同相信号と直交信号の二乗和が受信信号の位相に依存せずに一定に保つことにより信号強度を安定させて、正確なレーダスペクトルを得ることができるスペクトル拡散型レーダ用受信装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のスペクトル拡散型レーダ用受信装置は、スペクトル拡散された拡散信号を受信するスペクトル拡散型レーダ用受信装置であって、前記拡散信号を受信信号として受信する信号受信部と、擬似雑音符号を用いて前記信号受信部に入力する前記受信信号を逆拡散することにより、第1逆拡散信号と、当該第1逆拡散信号が伝播する線路の電流値と同じ電流値の電流が流れる線路を伝播する第2逆拡散信号とを出力する逆拡散部と、前記第1逆拡散信号と前記第2逆拡散信号とを直交復調することで、同相信号と直交信号とを出力する直交復調部とを備え、前記逆拡散部は、同じ特性を持つ第1トランジスタ及び第2トランジスタからなる第1トランジスタ対を含み、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、前記受信信号が入力され、前記擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記受信信号を逆拡散し、前記第1トランジスタは前記第1逆拡散信号を出力し、前記第2トランジスタは前記第2逆拡散信号を出力し、前記直交復調部は、第1ローカル発振信号を用いて前記第1逆拡散信号を復調し、前記同相信号を出力する第1復調器と、前記第1ローカル発振信号の位相を90度ずらした第2ローカル発振信号を用いて前記第2逆拡散信号を復調し、前記直交信号を出力する第2復調器とを含む。
これにより、逆拡散部から出力される2つの逆拡散された受信信号が伝播する線路の電流値を等しく保つことにより、同相信号の電流値と直交信号の電流値とを一定に保つことができる。よって、同相信号と直交信号との二乗和を一定に保つことができ、正確なレーダスペクトルを得ることができる。
また、前記信号受信部は、受信した前記拡散信号を正受信信号と負受信信号とからなる平衡受信信号に変換し、前記第1逆拡散信号は第1正逆拡散信号と第1負逆拡散信号とからなる平衡信号であり、前記第2逆拡散信号は第2正逆拡散信号と第2負逆拡散信号とからなる平衡信号であり、前記逆拡散部は、さらに、前記第1トランジスタ対と同じ構成の第2トランジスタ対を含み、前記第1トランジスタ対は、前記正受信信号が入力され、前記擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記正受信信号を逆拡散し、前記第1正逆拡散信号と前記第2正逆拡散信号とを出力し、前記第2トランジスタ対は、前記負受信信号が入力され、前記擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記負受信信号を逆拡散し、前記第1負逆拡散信号と前記第2負逆拡散信号とを出力してもよい。
さらに好ましくは、前記擬似雑音符号は、正擬似雑音符号と負擬似雑音符号とからなる平衡擬似雑音符号であり、前記逆拡散部は、さらに、前記第1トランジスタ対と同じ構成の第3トランジスタ対と第4トランジスタ対とを含み、前記第1トランジスタ対は、前記正擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記正受信信号を逆拡散し、前記第1正逆拡散信号と前記第2正逆拡散信号とを出力し、前記第2トランジスタ対は、前記正擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記負受信信号を逆拡散し、前記第1負逆拡散信号と前記第2負逆拡散信号とを出力し、前記第3トランジスタ対は、前記正受信信号が入力され、前記負擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記正受信信号を逆拡散し、前記第1負逆拡散信号と前記第2負逆拡散信号とを出力し、前記第4トランジスタ対は、前記負受信信号が入力され、前記負擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記負受信信号を逆拡散し、前記第1正逆拡散信号と前記第2正逆拡散信号とを出力する。
これにより、受信信号を平衡信号として処理することができ、外部のノイズの影響を削減することができる。
また、前記スペクトル拡散型レーダ用受信装置は、さらに、前記擬似雑音符号を発生する符号発生部と、前記擬似雑音符号を増幅し、前記逆拡散部に出力する増幅回路とを備えてもよい。
これにより、PN符号の出力強度を増幅することで、逆拡散部に含まれるトランジスタを飽和領域で動作させることができ、安定した受信信号強度を得ることができる。さらに、直流電圧除去用のサイズの大きなコンデンサをチップ外部に備える必要がなくなる。
また、前記信号受信部は、受信した前記拡散信号を前記平衡受信信号に変換して逆拡散部に出力するバラン回路を含み、前記バラン回路は、受動素子で構成されてもよい。
具体的な構成としては、前記バラン回路は、一端に不平衡信号である前記拡散信号が入力され、他端が接地されている第1伝送線路と、前記第1伝送線路に電磁的に接続される第2伝送線路と第3伝送線路とを含み、前記第2伝送線路の一端と、前記第3伝送線路の一端とが接地され、互いに対向する前記第2伝送線路の他端と前記第3伝送線路の他端とから、前記正受信信号と前記負受信信号とがそれぞれ出力される。
これにより、バランをトランジスタなどの能動素子で構成した場合に比べ、平衡信号として出力される受信信号の歪みを緩和することができる。
また、前記スペクトル拡散型レーダ用受信装置は、さらに、前記第1復調器の出力線路に並列に接続され、前記同相信号の高周波成分を除去する第1キャパシタと、前記第2復調器の出力線路に並列に接続され、前記直交信号の高周波成分を除去する第2キャパシタとを備えてもよい。
これにより、逆拡散部で逆拡散されずに受信装置内を伝播してきた逆拡散信号の高周波成分を除去することができる。高周波成分により逆拡散信号が歪むのを抑制し、レーダスペクトルに、歪みによる変調信号のピークが出現するのを防止することができる。
また、前記逆拡散部及び前記直交復調部は、電流源を共通とする一体化された回路であり、かつ、同一の半導体基板上に形成されていてもよい。
これにより、逆拡散部及び直交復調部に電流を供給する電流電源回路を共通にすることができ、消費電力を抑えることができ、チップサイズを小型化することができる。
また、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、それぞれヘテロバイポーラトランジスタであってもよい。
これにより、より高周波動作が可能なレーダ装置として利用することができる。
本発明によれば、直交復調部より出力される同相信号と直交信号の二乗和を受信信号の位相に関わらず一定にすることにより、受信信号の強度を安定させて正確なレーダスペクトルを得ることができるスペクトル拡散型レーダ用受信装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態のスペクトル拡散型レーダ用受信装置は、逆拡散部と直交復調部とをダブルバランス入出力構成のスイッチ回路構成にし、電流電源回路を共通化し、逆拡散部をエミッタ・ベースが共通な4組のトランジスタ対で構成する。各トランジスタ対に含まれるトランジスタから出力される電流値はそれぞれ同じ値であるように構成される。
図4は、本実施の形態のスペクトル拡散型レーダ用受信装置の構成図である。同図のスペクトル拡散型レーダ用受信装置100は、スペクトル拡散型レーダ用送信装置150から送信され、物体に反射された探知用電波を受信する。そして、受信した探知用電波を処理することで、物体との距離及び相対速度などを検出する。スペクトル拡散型レーダ用受信装置100は、受信部110、受信用PN符号発生部120、信号処理部130及び制御部140を備える。
受信部110は、スペクトル拡散型レーダ用送信装置150から送信された探知用電波のうち、物体に反射された探知用電波を受信し、逆拡散処理及び直交復調処理を行う。受信部110の構成についての詳細は後述する。
受信用PN符号発生部120は、制御部140から供給されるタイミング信号に基づいて、スペクトル拡散型レーダ用送信装置150内の送信用PN符号発生部(図示せず)で生成されるPN符号を時間遅延させたPN符号を生成し、生成したPN符号を受信部110に供給する。
信号処理部130は、送信用PN符号発生部が発生する送信用PN符号に対する受信用PN符号発生部120が発生する受信用PN符号の符号遅延時間τ、スペクトル拡散型レーダ用送信装置150から供給される基準信号、及び受信部110から出力される信号に基づいて、障害物の有無、距離及び相対速度などを算出する。
制御部140は、受信用PN符号発生部120と送信用PN符号発生部とにタイミング信号を供給する。
図5は、本実施の形態のスペクトル拡散型レーダ用受信装置の受信部110の構成を示す図である。同図の受信部110は、受信アンテナ111、低雑音増幅器112、バラン113、逆拡散部114、移相器115、直交復調部116、キャパシタ118a及び118b、並びに緩衝増幅器119a及び119bを備える。なお、請求項に記した信号受信部は、受信アンテナ111、低雑音増幅器112及びバラン113に相当する。
受信アンテナ111は、物体に反射された探知用電波を受信信号として受信するアンテナである。本実施の形態では、例えば、探知用電波は26.4GHz±1MHzの周波数帯に拡散されている。
低雑音増幅器112は、信号対雑音比を良好に保つために、必要に応じて挿入されている。シングル配線で回路は構成されている。
バラン113は、不平衡信号として入力された受信信号を、平衡信号に変換する回路である。図6は、バラン113の回路構成を示す図である。バラン113は、4つの伝送線路161、162、163及び164、並びにキャパシタ165を含む。同図に示すように、バランを受動素子のみで構成することで、受信信号に歪みが発生するのを防ぐことができる。
伝送線路161は、一端に受信信号が入力される。伝送線路161の他端は伝送線路162の一端に接続される。伝送線路162の他端は接地されている。伝送線路163及び伝送線路164の一端は接地されている。伝送線路163及び伝送線路164の他端は逆拡散部114に接続されている。伝送線路161及び163、並びに伝送線路162及び164は、それぞれ電磁的に接続されており、伝送線路161に不平衡信号として入力された受信信号が、伝送線路163及び164の他端から平衡信号として逆拡散部114に出力される。キャパシタ165は、バランとそれに接続する回路とのマッチングを取るために、伝送線路163及び164に並列に接続される。
逆拡散部114は、バラン113によって平衡信号に変換された受信信号を、PN符号を基づいて変調する。この時、送信用PN符号に対する受信用PN符号の符号遅延時間τが、探知目標物までの距離に相当する遅延時間と等しい場合には、受信した探知用電波に含まれるPN符号と受信用PN符号発生部120から供給されるPN符号との位相が一致し、広帯域にスペクトル拡散されている信号が逆拡散されて復元される。探知目標物までの距離に相当する遅延時間と異なっている場合には、逆拡散部114から出力される変調信号は、広帯域に拡散されたままとなる。
移相器115は、局部発振器117で生成されたローカル発振信号と位相が約90°異なるローカル発振信号を生成する。なお、約90°とは85°〜95°までの範囲のことである。
また、局部発振器117で生成されるローカル発振信号の周波数は、20〜30GHz(例えば26GHz帯)、又は30GHz〜100GHz(例えば、60GHz帯又は76GHz帯)などである。
直交復調部116は、平衡変調器116a及び116bから構成される。直交復調部116は、ローカル発振信号を使用し、逆拡散部114から出力される変調信号、すなわち逆拡散処理が施された信号を、中間周波数の同相信号及び直交信号に変換する。
キャパシタ118a及び118bは、平衡変調器116a及び116bと緩衝増幅器119a及び119bとの間の平衡線路に並列に接続されている。キャパシタをこの位置に接続することにより、逆拡散部114で逆拡散されずに受信装置内を伝播してきた拡散信号の高周波成分を除去することができる。拡散信号は多くの周波数成分で構成されているため、時間軸スペクトルで見ると、振幅の大きな信号である。特に強反射体からの反射信号であれば、この拡散信号の振幅はさらに大きくなる。この振幅が受信装置内の回路の1dB利得圧縮点よりも大きくなると、歪が生じる。歪が生じると拡散信号が変調し、距離探知スペクトルにおいて、その変調信号が、実際に物体が存在しない距離にピークとして現れる可能性がある。
緩衝増幅器119a及び119bは、直交復調部116から出力された中間周波数をもつ同相信号及び直交信号の信号強度を増幅する。ここで、増幅された信号が信号処理部130に入力され、受信信号強度をレーダスペクトルに反映する。
図7は、図5の逆拡散部114、並びに、直交復調部116を構成する平衡変調器116a及び116bの回路構成を示す図である。逆拡散部114、並びに平衡変調器116a及び116bはいずれもダブルバランス入出力構成のスイッチ回路であり、ギルバートセルミキサの増幅段のトランジスタを全て省略した回路構成である。
同図の回路は、16個のトランジスタQ1〜Q16、4個の抵抗R1〜R4及び直流電源Vcを備える。逆拡散部114は、トランジスタQ1及びQ2、Q3及びQ4、Q5及びQ6、並びにQ7及びQ8をそれぞれ対とする8個のトランジスタで構成される。平衡変調器116aは4個のトランジスタQ9、Q10、Q11及びQ12で構成される。平衡変調器116bは4個のトランジスタQ13、Q14、Q15及びQ16で構成される。
トランジスタQ1、Q2、Q3及びQ4のエミッタ端子とバラン113の平衡出力線路の一方とが接続されている。トランジスタQ5、Q6、Q7及びQ8のエミッタ端子とバラン113の平衡出力線路の他方とが接続されている。トランジスタQ1、Q2、Q7及びQ8のベース端子はPN1端子に接続される。トランジスタQ3、Q4、Q5及びQ6のベース端子はPN2端子に接続される。トランジスタQ1及びQ5のコレクタ端子は、トランジスタQ13及びQ14のエミッタ端子に接続される。トランジスタQ2及びQ6のコレクタ端子は、トランジスタQ9及びQ10のエミッタ端子に接続される。トランジスタQ3及びQ7のコレクタ端子は、トランジスタQ15及びQ16のエミッタ端子に接続される。トランジスタQ4及びQ8のコレクタ端子は、トランジスタQ11及びQ12のエミッタ端子に接続される。
トランジスタQ9及びQ12のベース端子は、LO1端子に接続される。トランジスタQ10及びQ11のベース端子は、LO2端子に接続される。トランジスタQ13及びQ16のベース端子は、LO3端子に接続される。トランジスタQ14及びQ15のベース端子は、LO4端子に接続される。トランジスタQ9及びQ11のコレクタ端子は抵抗R1の一端とOUT1端子とに接続される。トランジスタQ10及びQ12のコレクタ端子は抵抗R2の一端とOUT2端子とに接続される。トランジスタQ13及びQ15のコレクタ端子は抵抗R3の一端とOUT3端子とに接続される。トランジスタQ14及びQ16のコレクタ端子は抵抗R4の一端とOUT4端子とに接続される。
抵抗R1、R2、R3及びR4の他端は、直流電源Vcに接続される。また、バラン113のシングル入力線路とRF端子とが接続される。なお、抵抗R1〜R4は全て同じ抵抗値を持つ抵抗である。
PN1端子及びPN2端子には、受信用PN符号発生部120で平衡信号として発生されたPN符号がそれぞれ入力される。したがって、PN1端子とPN2端子とには、180°位相のずれた信号が常に入力する。これにより、例えば、トランジスタQ1及びQ2からなるトランジスタ対と、トランジスタQ3及びQ4からなるトランジスタ対とが同時にほぼオン状態になることはない。
LO1端子及びLO2端子には、局部発振器117から出力された信号であり、かつ受信信号と同相のローカル発振信号LO_Iが平衡信号として入力される。LO3端子及びLO4端子には、移相器115から出力され、位相が約90°異なる信号であり、かつ受信信号と直交するローカル発振信号LO_Qが平衡信号として入力される。
OUT1端子及びOUT2端子からは、同相信号Iが出力される。OUT3端子及びOUT4端子からは、直交信号Qが出力される。
RF端子には、受信アンテナ111によって受信され、低雑音増幅器112によって増幅された受信信号が入力される。
バラン113には電流電源回路201が接続されている。以上のように、逆拡散部114及び直交復調部116を一体化した構成にすることにより、電流電源回路201は、上述したバラン113、逆拡散部114及び直交復調部116に対して電流を供給することができる。これにより、消費電流を大幅に低減することができ、また、チップサイズも小型化することができる。また、受信信号(変調された受信信号も含めて)がトランジスタのベース端子に入力する回路構成になっていないため、受信信号の歪みを抑制することができる。
図8は、図7に示す逆拡散部114及び直交復調部116の動作を示す簡略図である。
従来の形態同様、受信信号はバラン113によって不平衡−平衡変換される。図8に示すようにバラン113の平衡出力線路に流れる電流をそれぞれA、Bとする。また、トランジスタQ1、Q2、Q7、Q8、Q9、Q12、Q13及びQ16がオン状態で、それ以外のトランジスタはオフ状態であるとする。
トランジスタQ1及びQ2はエミッタ及びベースが共通である。すなわち、トランジスタQ1及びQ2のベース−エミッタ間の電圧は等しくなる。トランジスタに流れるコレクタ電流は、ベース−エミッタ間の電圧によって定まることから、トランジスタQ1及びQ2に流れるコレクタ電流も等しくなる。これにより、トランジスタQ1及びQ2にはそれぞれ電流A/2が流れる。また、トランジスタQ7及びQ8はそれぞれエミッタ及びベースが共通である。したがって、トランジスタQ7とQ8にはそれぞれ電流B/2が流れる。
直交復調部116では、トランジスタQ9はオン状態であり、トランジスタQ9のエミッタは、トランジスタQ2のコレクタに接続していることから、トランジスタQ9には電流A/2が流れる。同様にトランジスタQ12には電流B/2、トランジスタQ13には電流A/2、トランジスタQ16には電流B/2が流れる。
以上のように、エミッタとベースを共通にしたトランジスタを挿入することで、直交復調部116のローカル発振信号のDC電圧レベルの変化に関わらず、出力端子OUT1とOUT3とに流れる電流及び出力端子OUT2とOUT4とに流れる電流を等しくすることができる。これにより、常に出力端子OUT1とOUT2との同相平衡信号の強度と、出力端子OUT3とOUT4との直交平衡信号の強度とは等しくなる。すなわち、(数4)において、P1とP2とが等しくなり、受信信号の位相φに関わらず、二乗和Tは一定となる。よって、受信信号の強度が安定し、正確なレーダスペクトルを得ることができる。
以上のように、本実施の形態のスペクトル拡散型レーダ用受信装置では、同相信号を出力する平衡変調器116aに流れる電流の和と、直交信号を出力する平衡変調器116bに流れる電流の和とを等しくするために、従来の逆拡散部303を構成するトランジスタのそれぞれに、ベースとエミッタとをそれぞれ共通とする新たなトランジスタを追加することで、本実施の形態の逆拡散部114を構成する。すなわち、逆拡散部114は、ベースとエミッタとをそれぞれ共通とする2つのトランジスタからトランジスタ対を構成し、4つの当該トランジスタ対から構成される。
これにより、受信信号のピーク強度が安定し、正確なレーダスペクトルを得ることができる。また、従来と同様に、逆拡散部と直交復調部とをダブルバランス入出力構成のスイッチ回路構成にし、電流電源回路を共通化することで、チップサイズの小型化と低消費電力化も実現している。
(実施の形態2)
本実施の形態のスペクトル拡散型レーダ用受信装置は、受信用PN符号発生部と逆拡散部の間に差動増幅器を挿入することで、逆拡散部に入力されるPN符号の信号強度を増幅する。
図9は、本実施の形態のスペクトル拡散型レーダ用受信装置の構成図である。同図のスペクトル拡散型レーダ用受信装置は、図5の受信装置と比較して、さらに、差動増幅器210が加えられた点が異なっている。以下では、図5の受信装置と同じ点は説明を省略し、異なる点を中心に説明する。なお、図9に示す受信装置の構成要素について図5の構成と同一の構成要素については、同一の符号を付している。
図9の受信部110aでは、図5の受信部110の構成にさらに、受信用PN符号発生部120と逆拡散部114との間に差動増幅器210が加えられている。
図10は、差動増幅器210の回路構成を示す図である。差動増幅器210は、トランジスタQ21、Q22、Q23及びQ24、抵抗R5及びR6、直流電源Vc並びに電流電源回路211を備える。
トランジスタQ21のベース端子はPNin1端子に接続されている。コレクタ端子はトランジスタQ23のベース端子と抵抗R5の一端とに接続されている。エミッタ端子は、トランジスタQ22のエミッタ端子に接続され、電流電源回路211に接続されている。トランジスタQ22のベース端子はPNin2端子に接続されている。コレクタ端子はトランジスタQ24のベース端子と抵抗R6の一端とに接続されている。トランジスタQ23のコレクタ端子は、トランジスタQ24のコレクタ端子と、抵抗R5及びR6の他端と直流電源Vcとに接続されている。エミッタ端子はPNout1端子と電流電源回路211とに接続されている。トランジスタQ24のエミッタ端子はPNout2端子と電流電源回路211とに接続されている。直流電源Vcの他端は接地されている。
これによって、PNin1端子及びPNin2端子から入力されるPN符号の平衡信号は、図10の回路により増幅され、PNout1端子及びPNout2端子から出力される。逆拡散部114は、非線形回路である。ローカル信号(ここではPN符号)の信号強度が小さい場合、非線形回路のゲインはローカル信号強度に比例して大きくなる。一方、ローカル信号の信号強度がある閾値よりも大きくなると、非線形回路のゲインは飽和して一定となる飽和特性を持つ。レーダ動作中は、ローカル信号強度に多少のバラツキがあっても、ゲインを一定に保つ必要がある。このため、非線形回路を飽和領域で動作させるローカル信号強度に設定しなければならない。差動増幅器210を受信用PN符号発生部120と逆拡散部114のPN符号の入力部との間に挿入することで、逆拡散部114が飽和領域で動作できるようにローカル信号強度を設定することができる。
さらに、図5のスペクトル拡散型レーダ用受信装置構成において、受信用PN符号発生部120の出力直流電圧レベルが、図7のPN1端子及びPN2端子の入力直流電圧レベルに適さない場合、受信用PN符号発生部120と逆拡散部114との間に、直流電圧除去用の大きなコンデンサを外部に接続する必要がある。しかし、差動増幅器210を挿入することで、受信用PN符号発生部120の出力直流電圧レベルは、図7のPN1端子及びPN2端子の入力直流電圧レベルに関与しなくなる。図7のPN1端子及びPN2端子の入力直流電圧レベルは、図10のPNout1端子及びPNout2端子の出力直流電圧レベルと一致する。PNout1端子とPNout2端子の入力直流電圧レベルは、直流電圧源Vc、抵抗R5及びR6における電圧降下、並びにトランジスタQ23及びQ24のベース−エミッタ電圧値等のパラメータに依存する。これによって、チップ内の差動増幅器の回路構成のみにより、受信用PN符号発生部の出力直流電圧レベルに関与せず逆拡散部のローカル信号入力部の直流電圧レベルを設定することができ、直流電圧除去用の大きなコンデンサを必要としない。
以上、説明したように本実施の形態におけるスペクトル拡散型レーダ用受信装置によれば、受信用PN符号発生部120と逆拡散部114のローカル信号入力部との間に差動増幅器210を挿入することで、ローカル信号強度を増幅することができる。これにより、非線形回路構成である逆拡散部114を飽和領域で動作させることができる。さらに直流電圧除去用のサイズの大きい外付けコンデンサが不要な回路構成にすることができる。
以上、本発明のスペクトル拡散型レーダ用受信装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記説明ではトランジスタとして、バイポーラトランジスタを用いたが、ヘテロバイポーラトランジスタを用いてもよい。また、電界効果トランジスタを用いてもよい。この場合、実施例で示したベースをゲート、エミッタをソース、コレクタをドレインとする。
また、上記説明ではバラン113、逆拡散部114及び直交復調部116を一体化して同一の半導体基板上に形成するとした。これに対して、さらに、キャパシタ118a及び118b、緩衝増幅器119a及び119b、並びに差動増幅器210をも一体化して、同一の半導体基板上に形成してもよい。
なお、実施の形態では、受信信号を平衡信号に変換したが、受信信号を不平衡信号のまま処理を行ってもよい。この場合、用いるトランジスタの個数を削減することができる。
本発明は、チップサイズ小型化と低消費電力化が実現でき、さらに受信信号のピーク強度が安定する正確なレーダスペクトルを得ることができるスペクトル拡散型レーダ用受信装置として、例えば、車両などに搭載されるレーダ装置として利用することができる。
従来のスペクトル拡散型レーダ用受信装置の受信部の構成図である。 従来の逆拡散部と直交復調部との回路構成図である。 従来の逆拡散部と直交復調部との動作を示す簡略図である。 実施の形態1のスペクトル拡散型レーダ用受信装置の構成ブロック図である。 実施の形態1の受信部の構成図である。 バランの回路構成図である。 実施の形態1の逆拡散部と直交復調部との回路構成図である。 実施の形態1の逆拡散部と直交復調部との動作を示す簡略図である。 実施の形態2のスペクトル拡散型レーダ用受信装置に含まれる受信部の回路構成図である。 差動増幅器の回路構成図である。
符号の説明
100 スペクトル拡散型レーダ用受信装置
110、110a、300 受信部
111、301 受信アンテナ
112、302 低雑音増幅器
113、330 バラン
114、303 逆拡散部
115、304 移相器
116、305 直交復調部
116a、116b、305a、305b 平衡変調器
117、306 局部発振器
118a、118b、165 キャパシタ
119a、119b、307a、307b 緩衝増幅器
120、310 受信用PN符号発生部
130、320 信号処理部
140 制御部
150 スペクトル拡散型レーダ用送信装置
161、162、163、164 伝送線路
201、211、331 電流電源回路
210 差動増幅器

Claims (11)

  1. スペクトル拡散された拡散信号を受信するスペクトル拡散型レーダ用受信装置であって、
    前記拡散信号を受信信号として受信する信号受信部と、
    擬似雑音符号を用いて前記信号受信部によって受信された前記受信信号を逆拡散することにより、第1逆拡散信号と、当該第1逆拡散信号が伝播する線路の電流値と同じ電流値の電流が流れる線路を伝播する第2逆拡散信号とを出力する逆拡散部と、
    前記第1逆拡散信号と前記第2逆拡散信号とを直交復調することで、同相信号と直交信号とを出力する直交復調部とを備え、
    前記逆拡散部は、同じ特性を持つ第1トランジスタ及び第2トランジスタからなる第1トランジスタ対を含み、
    前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、前記受信信号が入力され、前記擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記受信信号を逆拡散し、前記第1トランジスタは前記第1逆拡散信号を出力し、前記第2トランジスタは前記第2逆拡散信号を出力し、
    前記直交復調部は、
    第1ローカル発振信号を用いて前記第1逆拡散信号を復調し、前記同相信号を出力する第1復調器と、
    前記第1ローカル発振信号の位相を90度ずらした第2ローカル発振信号を用いて前記第2逆拡散信号を復調し、前記直交信号を出力する第2復調器とを含む
    ことを特徴とするスペクトル拡散型レーダ用受信装置。
  2. 前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、ベース又はゲートが共通に接続されており、かつ、エミッタ又はソースが共通に接続されている
    ことを特徴とする請求項1記載のスペクトル拡散型レーダ用受信装置。
  3. 前記信号受信部は、受信した前記拡散信号を正受信信号と負受信信号とからなる平衡受信信号に変換し、
    前記第1逆拡散信号は第1正逆拡散信号と第1負逆拡散信号とからなる平衡信号であり、
    前記第2逆拡散信号は第2正逆拡散信号と第2負逆拡散信号とからなる平衡信号であり、
    前記逆拡散部は、さらに、前記第1トランジスタ対と同じ構成の第2トランジスタ対を含み、
    前記第1トランジスタ対は、前記正受信信号が入力され、前記擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記正受信信号を逆拡散し、前記第1正逆拡散信号と前記第2正逆拡散信号とを出力し、
    前記第2トランジスタ対は、前記負受信信号が入力され、前記擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記負受信信号を逆拡散し、前記第1負逆拡散信号と前記第2負逆拡散信号とを出力する
    ことを特徴とする請求項1記載のスペクトル拡散型レーダ用受信装置。
  4. 前記擬似雑音符号は、正擬似雑音符号と負擬似雑音符号とからなる平衡擬似雑音符号であり、
    前記逆拡散部は、さらに、前記第1トランジスタ対と同じ構成の第3トランジスタ対と第4トランジスタ対とを含み、
    前記第1トランジスタ対は、前記正擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記正受信信号を逆拡散し、前記第1正逆拡散信号と前記第2正逆拡散信号とを出力し、
    前記第2トランジスタ対は、前記正擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記負受信信号を逆拡散し、前記第1負逆拡散信号と前記第2負逆拡散信号とを出力し、
    前記第3トランジスタ対は、前記正受信信号が入力され、前記負擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記正受信信号を逆拡散し、前記第1負逆拡散信号と前記第2負逆拡散信号とを出力し、
    前記第4トランジスタ対は、前記負受信信号が入力され、前記負擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記負受信信号を逆拡散し、前記第1正逆拡散信号と前記第2正逆拡散信号とを出力する
    ことを特徴とする請求項3記載のスペクトル拡散型レーダ用受信装置。
  5. 前記スペクトル拡散型レーダ用受信装置は、さらに、
    前記擬似雑音符号を発生する符号発生部と、
    前記擬似雑音符号を増幅し、前記逆拡散部に出力する増幅回路とを備える
    ことを特徴とする請求項3又は4記載のスペクトル拡散型レーダ用受信装置。
  6. 前記信号受信部は、
    受信した前記拡散信号を前記平衡受信信号に変換して逆拡散部に出力するバラン回路を含み、
    前記バラン回路は、受動素子で構成される
    ことを特徴とする請求項3又は4記載のスペクトル拡散型レーダ用受信装置。
  7. 前記バラン回路は、
    一端に不平衡信号である前記拡散信号が入力され、他端が接地されている第1伝送線路と、
    前記第1伝送線路に電磁的に接続される第2伝送線路と第3伝送線路とを含み、
    前記第2伝送線路の一端と、前記第3伝送線路の一端とが接地され、互いに対向する前記第2伝送線路の他端と前記第3伝送線路の他端とから、前記正受信信号と前記負受信信号とがそれぞれ出力される
    ことを特徴とする請求項6記載のスペクトル拡散型レーダ用受信装置。
  8. 前記スペクトル拡散型レーダ用受信装置は、さらに、
    前記第1復調器の出力線路に並列に接続され、前記同相信号の高周波成分を除去する第1キャパシタと、
    前記第2復調器の出力線路に並列に接続され、前記直交信号の高周波成分を除去する第2キャパシタとを備える
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のスペクトル拡散型レーダ用受信装置。
  9. 前記逆拡散部及び前記直交復調部は、電流源を共通とする一体化された回路であり、かつ、同一の半導体基板上に形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のスペクトル拡散型レーダ用受信装置。
  10. 前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、それぞれヘテロバイポーラトランジスタである
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のスペクトル拡散型レーダ用受信装置。
  11. スペクトル拡散された拡散信号を受信するスペクトル拡散型レーダ用受信装置に用いられる半導体装置であって、
    前記拡散信号を受信信号として受信する信号受信部と、
    擬似雑音符号を用いて前記信号受信部によって受信された前記受信信号を逆拡散することにより、第1逆拡散信号と、該第1逆拡散信号が伝播する線路の電流値と同じ電流値の電流が流れる線路を伝播する第2逆拡散信号とを出力する逆拡散部と、
    前記第1逆拡散信号と前記第2逆拡散信号とを直交復調することで、同相信号と直交信号とを出力する直交復調部とを備え、
    前記逆拡散部は、同じ特性を持つ第1トランジスタ及び第2トランジスタからなるトランジスタ対を含み、
    前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、前記受信信号が入力され、前記擬似雑音符号に応じてオン又はオフすることにより前記受信信号を逆拡散し、前記第1トランジスタは前記第1逆拡散信号を出力し、前記第2トランジスタは前記第2逆拡散信号を出力し、
    前記直交復調部は、
    第1ローカル発振信号を用いて前記第1逆拡散信号を復調し、前記同相信号を出力する第1復調器と、
    前記第1ローカル発振信号の位相を90度ずらした第2ローカル発振信号を用いて前記第2逆拡散信号を復調し、前記直交信号を出力する第2復調器とを含む
    ことを特徴とする半導体装置。
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