JP5081397B2 - ポリウレタン誘導体およびその製造方法、ならびに当該ポリウレタン誘導体を用いた生理機能材料 - Google Patents
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Description
目的の生理機能を発現する糖鎖含有機能性材料を開発するためには、糖鎖の構造と生理活性の相関を分子や官能基レベルで研究し、糖鎖分子を自由自在に修飾したり高分子に導入する技術が求められる。
1. ポリビニルアルコール型(例えば、特許文献1)
2. ポリアクリレート型(例えば、特許文献2)
3. ポリスチレン型(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8)
4. ポリエーテル型(例えば、特許文献9)
5. ポリエチレンイミン型(例えば、特許文献10、特許文献11)
6. ポリアミノ酸型(例えば、特許文献12、特許文献13、特許文献14、特許文献15、特許文献16)
7. ポリウレタン型(例えば、特許文献17)
などが知られている。
また生体適合性、血液適合性の観点から、特許文献17に開示される様なポリウレタン型糖鎖高分子が好ましいが、糖鎖を側鎖に導入する製造工程が保護・脱保護の操作を必要とするため煩雑で製造コストが高くなる問題点がある。
これら従来技術に対し、本発明の目的は、複数の糖鎖が側鎖に導入された繰り返し単位を利用することで糖鎖クラスターの密度が高められると共に、優れたフィルム形成能を有し、生体適合性、血液適合性が期待される糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン誘導体、及びその簡便かつ安価な製造方法を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、当該糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン誘導体の生理機能材料への用途を提供することである。
(1)下記一般式[1]:
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の2価の炭化水素基を表し、
R2は、炭素数2〜12のオキシアルキレン単位及び置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位から選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基を表し、
R3は、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、
R4は、単糖または二糖由来の糖残基を表し、
OLSは、一級水酸基を2個有するオリゴ糖の骨格を表し、
rはオリゴ糖の二級水酸基の総数を表し、
pおよびqはそれぞれ1≦p≦r、0≦q≦r−1の範囲の整数を表し、
m、nはそれぞれ繰り返し単位数であり、mは0〜1000、nは1〜1000の整数を表し、n/(m+n)は0.01〜1.00の範囲の数である。]
で表される糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン。
(2)R3が、エチレン基である上記(1)記載の糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン。
(3)R4が、グルコース、マンノース、ラクトースまたはガラクトース由来の糖残基である上記(1)記載の糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン。
(4)R3が、エチレン基であり、かつR4が、グルコース、マンノース、ラクトースまたはガラクトース由来の糖残基である上記(1)記載の糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン。
(5)下記一般式[2]:
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の2価の炭化水素基を表し、
R2は、炭素数2〜12のオキシアルキレン単位及び置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位から選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基を表し、
R3は、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、
OLSは、一級水酸基を2個有するオリゴ糖の骨格を表し、
rはオリゴ糖の二級水酸基の総数を表し、
pおよびqはそれぞれ1≦p≦r、0≦q≦r−1の範囲の整数を表し、
m、nはそれぞれ繰り返し単位数であり、mは0〜1000、nは1〜1000の整数を表し、n/(m+n)は0.01〜1.00の範囲の数である。]
で表されるカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン。
(6)R3が、エチレン基である上記(5)記載のカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン。
(7)下記一般式[3]:
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の2価の炭化水素基を表し、
R2は、炭素数2〜12のオキシアルキレン単位及び置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位から選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基を表し、
OLSは、一級水酸基を2個有するオリゴ糖の骨格を表し、
rはオリゴ糖の二級水酸基の総数を表し、
m、nはそれぞれ繰り返し単位数であり、mは0〜1000、nは1〜1000の整数を表し、n/(m+n)は0.01〜1.00の範囲の数である。]
で表されるオリゴ糖含有ポリウレタンに、下記一般式[4]:
(8)下記一般式[2]:
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の2価の炭化水素基を表し、
R2は、炭素数2〜12のオキシアルキレン単位及び置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位から選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基を表し、
R3は、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、
OLSは、一級水酸基を2個有するオリゴ糖の骨格を表し、
rはオリゴ糖の二級水酸基の総数を表し、
pおよびqはそれぞれ1≦p≦r、0≦q≦r−1の範囲の整数を表し、
m、nはそれぞれ繰り返し単位数であり、mは0〜1000、nは1〜1000の整数を表し、n/(m+n)は0.01〜1.00の範囲の数である。]
で表されるカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンを、
下記一般式[5]:
で表される糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンの製造方法。
(9)上記(1)記載の糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンを用いてなることを特徴とする生理機能材料。
(10)血液と接触する用途に使用される上記(9)記載の生理機能材料。
(11)上記(9)記載の生理機能材料を用いてなるフィルター。
(12)血液分離フィルターである上記(11)記載のフィルター。
(13)単球分離フィルターである上記(11)記載のフィルター。
本発明の糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンは、下記一般式[1]:
で表されるポリウレタンであり、本発明のカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンは、下記一般式[2]:
で表されるポリウレタンである。
上記「置換基を有していてもよい炭素数1〜16の2価の炭化水素基」の「炭素数1〜16の2価の炭化水素基」としては、
(1)直鎖または分岐鎖の炭素数1〜16の2価の脂肪族炭化水素基[例、直鎖または分岐鎖の炭素数1〜16のアルキレン基(例、メチレン、エチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン、ヘキサデカメチレン等)、直鎖または分岐鎖の炭素数2〜16のアルケニレン基(例、ビニレン、プロペニレン等)、炭素数3〜16のシクロアルキレン(例、シクロヘキシレン)等]、および
(2)炭素数6〜14の2価の芳香族炭化水素基[例、炭素数6〜14のアリーレン基(例、フェニレン、ナフチレン、ビフェニレン等)等]、ならびに
(3)前記直鎖または分岐鎖の炭素数1〜16の2価の脂肪族炭化水素基から選ばれる少なくとも1つの基および炭素数6〜14の2価の芳香族炭化水素基から選ばれる少なくとも1つの基を含み、炭素数の合計が7〜16の範囲内である炭化水素基(例、式
等が挙げられる。
上記「置換基を有していてもよい炭素数1〜16の2価の炭化水素基」の「置換基」としては、例えば、
(1)炭素数1〜6のアルキル基(例、メチル等);
(2)炭素数3〜8のシクロアルキル基(例、シクロヘキシル等);
(3)炭素数6〜14のアリール基(例、フェニル等);
等が挙げられる。これらの置換基は、上記「炭素数1〜16の2価の炭化水素基」の置換可能な位置に、同一または異なって、1〜8個、好ましくは1〜4個置換することができる。
式
このようなものとしては、例えば、炭素数2〜12のオキシアルキレンから選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基、置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位から選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基、または炭素数2〜12のオキシアルキレン単位及び置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位から選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基であってよい。
上記「炭素数2〜12のオキシアルキレン単位及び置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位から選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基」は、例えば、式−(BO)h-1−B−で表される単位および式−(E)i−で表される単位(式中、Bは、少なくとも1種の炭素数2〜12のアルキレン単位を表し、Eは、少なくとも1種の、置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位から選ばれる同一または異なる単位を表し、hおよびiは、それぞれ1≦h≦100、1≦i≦100の整数である。)から選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基である。
上記式−(BO)h-1−B−で表される単位におけるBの「炭素数2〜12のアルキレン基」は直鎖であっても分岐していてもよく、また、当該単位中にBが複数存在する(2≦h≦100の場合)、Bは1種でもよいし、2種以上でもよい。BOの具体的なものとしては、例えば、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、トリメチレンオキシ基、ブチレンオキシ基、テトラメチレンオキシ基などのアルキレンオキシ基を挙げることができ、式−(BO)h-1−B−で表される単位の具体例としては、例えば、式−CH2−CH2−O−CH2−CH2−CH2−で表される単位等が挙げられる。
上記式−(E)i−で表される単位において、Eで表される「置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位」における2価の炭化水素単位は直鎖であっても分岐していてもよく、また飽和基であっても不飽和基であってもよく、例えば、炭素数2〜12のアルキレン(例、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、ノナメチレン等)、炭素数2〜12のアルケニレン(例、ブタジエニレン、ブテニレン等)等が挙げられる。また、当該「炭素数2〜12の2価の炭化水素単位」が有していてもよい「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子(例、フッ素原子等)、炭素数1〜6のアルキル基(例、メチル等)等が挙げられる。当該単位中にEが複数存在する(2≦i≦100の場合)、Eは1種でも、2種以上でもよい。
このような式−(E)i−で表される単位の具体的なものとしては、例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、ノナメチレン基、−CH2−CF2−CF2−CF2−CF2−CH2−基、ブタジエニレン基、水添ブタジエニレン基、水添イソプレンの両鎖端の炭素原子から水素原子を1個ずつ除いて誘導される基等の2価の基などが挙げられる。
このような単位を含有するR2の具体例としては、ポリエチレンアジペートジオール等から両端のOHを除いた2価の基、ポリ(ジメチルシロキシ)ジメチルシリル−n−プロピルビスエトキシ基等が挙げられる。
R2の具体例としては、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、エチレンアジペート基、プロピレンアジペート基、ヘキサメチレンカーボネート基、開環カプロラクトン基等の繰り返し単位を有する2価の基、トリメチレン基、テトラメチレン基、−CH2−CF2−CF2−CF2−CF2−CH2−基、水添ブタジエニレン基、水添イソプレンの両鎖端の炭素原子から水素原子を1個ずつ除いて誘導される2価の基、ポリジメチルシロキシジメチルシリル−n−プロピルビスエトキシ基等が好ましい。
これらのうち、R4としては、グルコース、マンノースおよびガラクトース由来の糖残基が好ましく、グルコース由来の糖残基がより好ましい。
qは、二塩基酸で修飾されたオリゴ糖の二級水酸基(式HO2C−R3−CO2−で表される基;R3は上記で定義したとおりである)の数を表し、0≦q≦r−1の範囲の整数を表す。
(オリゴ糖含有ポリウレタンの製造方法)
本発明において、一般式[3]で表されるオリゴ糖含有ポリウレタンは、一般式[6]:
で表されるオリゴ糖、および必要に応じて下記一般式[7]:
で表されるジオールを、下記一般式[8]:
で表されるジイソシアネートと反応させることによって、得ることが出来る。
この際、一般式[6]で表されるオリゴ糖を、必要に応じて一般式[7]で表されるジオールとの混合物とし、これを一般式[8]で表されるジイソシアネートと反応させてもよいし(ワンショット法)、あるいは、まず一般式[8]で表されるジイソシアネートを必要に応じて一般式[7]で表されるジオールと共に反応させてプレポリマーとし、ついで一般式[6]で表されるオリゴ糖を反応させてもよいし(プレポリマー法1)、あるいは、まず一般式[6]で表されるオリゴ糖と一般式[8]で表されるジイソシアネートとを反応させプレポリマーとし、ついで必要に応じて一般式[7]で表されるジオールと反応させてもよい(プレポリマー法2)。
上記反応の際には、一般式[6]で表されるオリゴ糖、一般式[8]で表されるジイソシアネートおよび一般式[7]で表されるジオールは、それぞれ、1種でもよいし、2種以上の混合物でもよい。
本発明に用いられる前記一般式[8]のジイソシアネートは、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、ヘキサデカメチレンジイソシアネート、ビニレンジイソシアネート、プロペニレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、フェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニルエタンジイソシアネート、ジフェニルエタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート(例、パラフェニレンジイソシアネート)、ビフェニルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
上記一般式[3]で表されるポリウレタンを製造する際には、例えば、窒素等乾燥不活性ガスを通じながら、一般式[8]のジイソシアネートを含む溶液中に、前記一般式[6]のオリゴ糖、および必要に応じて一般式[7]のジオールを添加する。
上記反応成分の仕込みモル比は、例えば、一般式[8]の化合物:一般式[7]の化合物:一般式[6]の化合物が、3:0.01〜2.99:0.01〜3が好ましく、より好ましくは、3:0.2〜2.5:0.5〜2.8である。
上記反応の反応温度は10〜150℃が好ましく、より好ましくは、20〜120℃であり、反応時間は1〜10時間が好ましく、より好ましくは、2〜6時間である。
反応終了後、一般式[6]
で表されるオリゴ糖含有ポリウレタンを得ることができる。当該ポリウレタンは、例えば、反応溶液をメタノール、アセトン、水等の単独またはこれらの混合溶媒に投入し、濾過、洗浄、必要に応じて再沈殿精製を繰り返して得られた固体分を室温〜100℃で1〜24時間程度減圧乾燥することにより、精製することができる。
次に、一般式[2]で表されるカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンの製造方法を説明する。
上記一般式[3]で表されるオリゴ糖含有ポリウレタンを、一般式[4]
で表される酸無水物と反応させ、オリゴ糖の二級水酸基の一部あるいは全てを修飾して、一般式[2]
で表されるカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンが製造される。
上記反応は、通常、溶媒中で行う。カルボキシル基修飾の際の溶媒としては、反応物および生成するポリウレタンを溶解し得るものであればよい。具体的には、たとえば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)等の有機溶媒単独もしくはそれらの混合溶媒が挙げられる。
上記一般式[4]で表される酸無水物としては、コハク酸無水物、グルタル酸無水物、アジピン酸無水物等の二塩基酸無水物が好ましく用いられ、コハク酸無水物が最も好ましい。当該酸無水物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上の混合物として用いてもよい。その使用量は、ポリウレタン中の直鎖オリゴ糖の水酸基を部分的に修飾する場合は、ポリウレタン中のオリゴ糖の二級水酸基数(r)に対して1〜(r−1)倍モルであり、前記水酸基を完全に修飾する場合は、r〜2r倍モル、好ましくは1.2r〜1.5r倍モルである。
上記反応では、必要に応じて、触媒として、4−ジメチルアミノピリジンやイミダゾールを3〜10モル%使用することが好ましく、より好ましくは5モル%使用する。
上記反応の反応温度は、20〜100℃、好ましくは50〜90℃であり、反応時間は、1〜24時間、好ましくは2〜20時間である。
反応終了後、一般式[2]で表される本発明のカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンを得ることができる。当該ポリウレタンは、例えば、反応溶液をメタノール、アセトン、水等の単独またはこれらの混合溶媒に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄、必要に応じて再沈殿精製を繰り返して得られた固体分を室温〜100℃で1〜24時間程度減圧乾燥して、精製することができる。
一般式[2]で表されるカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンを、下記一般式[5]:
一般式[5]で表されるアミノ化糖としては、例えば、グルコースアミン、マンノースアミン、ラクトースアミン、ガラクトースアミン等が好ましく、これらのうち、グルコースアミン、マンノースアミンがより好ましく、グルコースアミンが価格の点で最も好ましい。また、当該アミノ化糖は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上の混合物として用いてもよい。
上記反応は、通常、溶媒中で行う。溶媒としては、反応物および生成するポリウレタンを溶解し得るものであればよい。具体的には、たとえば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)等の有機溶媒単独もしくはそれらの混合溶媒が挙げられる。
上記反応は、縮合剤の存在下で行うことが好ましい。縮合剤としては、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カーボジイミド(EDC)/N−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)混合物、ジシクロヘキシルカーボジイミド(DCC)などが用いられる。EDC/NHS混合物が最も好ましい。その使用量は、アミノ化糖に対して0.5〜1.5倍モル、好ましくは0.8〜1.2倍モルである。
上記反応の反応温度は、20〜60℃、好ましくは30〜50℃、および反応時間は、5〜36時間、好ましくは10〜20時間である。
反応終了後、本発明の一般式[1]で表される糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンを得ることができる。当該ポリウレタンは、例えば、反応溶媒を留去し、濃縮物にメタノールや水等の単独またはこれらの混合溶媒を投入してポリマーを洗浄、濾過、必要に応じて再沈殿精製を繰り返して得られた固体分を室温〜100℃で1〜24時間程度減圧乾燥して、精製することができる。
重合に使用するモノマー化合物を次のように略称する。
OLS=オリゴ糖骨格
TRE=トレハロース
MDI=ジフェニルメタンジイソシアネート
PPG4=ポリプロピレングリコール(分子量400)
PPG7=ポリプロピレングリコール(分子量700)
SUC=コハク酸無水物
GluA=グルコースアミン
ManA=2−マンノースアミン
MDI−PPG4−TRE(モル比2/1/1)ポリウレタンの合成(プレポリマー法1)
メカニカルスターラーを装着した4口フラスコ(窒素ガス置換済み)にジフェニルメタンジイソシアネート(5.85g) とジメチルアセトアミド(65ml)を入れ、攪拌しながら、室温においてポリプロピレングリコール(重量平均分子量400、4.68g)を加え、1時間反応させた。次にこの反応液にトレハロース (4.00g)を加え、この温度で4時間反応させた。反応溶液をメタノール/水(体積比1/3)混合溶媒に投入し、生成物を析出させ、濾過し、メタノール/水溶媒で洗浄後、真空乾燥して生成物を得た(収率81%)。
そのプロトンNMRにより目的物であることを確認した。
プロトンNMR(溶媒:重ジメチルスルホキシド)
1.05、1.20;CH3−
3.20−3.80;−O−CH−CH2−O−
−CH2−、−CH−
3.86 ;−CH2−
4.30−5.00;−O−CH−O−、−OH
7.16、7.43;−C6H4−
8.65、9.60;−NH−CO−
MDI−PPG7−TRE(モル比2/1/1)ポリウレタンの合成(プレポリマー法1)
メカニカルスターラーを装着した4口フラスコ(窒素ガス置換済み)にジフェニルメタンジイソシアネート(4.39g) とジメチルアセトアミド(65ml)を入れ、攪拌しながら、室温においてポリプロピレングリコール(重量平均分子量700、6.14g)を加え、1時間反応させた。次にこの反応液にトレハロース (3.00g)を加え、この温度で4時間反応させた。反応溶液をメタノール/水(体積比1/3)混合溶媒に投入し、生成物を析出させ、濾過し、メタノール/水溶媒で洗浄後、真空乾燥して生成物を得た(収率87%)。
そのプロトンNMRにより目的物であることを確認した。
プロトンNMR(溶媒:重ジメチルスルホキシド)
1.05、1.20;CH3−
3.20−3.80;−O−CH−CH2−O−
−CH2−、−CH−
3.86 ;−CH2−
4.30−5.00;−O−CH−O−、−OH
7.16、7.43;−C6H4−
8.65、9.60;−NH−CO−
MDI−PPG4−TRE(モル比2/1/1)−3SUCポリウレタンの合成
メカニカルスターラーを装着した4口フラスコ(窒素ガス置換済み)に合成例1のポリウレタン(1.00g) とジメチルアセトアミド(25ml)を入れ、攪拌しながら、室温においてコハク酸無水物(0.24g)、4−ジメチルアミノピリジン(0.025g)を加えた後、70℃で5時間反応させた。反応溶液を水(75ml)に投入し生成物を析出させ、1M塩酸を3滴添加し、濾過し、水で洗浄後、真空乾燥して生成物を得た(収率95%)。
そのプロトンNMRにより目的物であることを確認した。
プロトンNMR(溶媒:重ジメチルスルホキシド)
1.05、1.20;CH3−
2.50−2.60;−OCO−CH2−CH2−COO−
3.20−3.80;−O−CH−CH2−O−
−CH2−、−CH−
3.86 ;−CH2−
4.30−5.00;−O−CH−O−、−OH
7.16、7.43;−C6H4−
8.65、9.60;−NH−CO−
MDI−PPG4−TRE(モル比2/1/1)−3SUC−1ManAポリウレタンの合成
メカニカルスターラーを装着した4口フラスコ(窒素ガス置換済み)に実施例1のポリウレタン(1.00g)とジメチルホルムアミド(30ml)を入れ、攪拌しながら、室温において1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カーボジイミド塩酸塩(EDC、0.57g)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(0.34g)、トリエチルアミン(0.59g)を加え溶解させた。次にこの溶液にD−マンノースアミン塩酸塩(0.53g)を加え、この温度で24時間反応させた。反応溶液を濃縮後、水に投入し、生成物を析出させ、濾過し、水で洗浄後、真空乾燥して生成物を得た(収率96%)。
そのプロトンNMRにより目的物であることを確認した。
プロトンNMR(溶媒:重ジメチルスルホキシド)
1.05、1.20;CH3−
2.50−2.60;−OCO−CH2−CH2−COO−
3.20−3.80;−O−CH−CH2−O−
−CH2−、−CH−
3.86 ;−CH2−
4.30−5.00;−O−CH−O−、−OH
6.50 ;−NH−CO−
7.16、7.43;−C6H4−
8.65、9.60;−NH−CO−
MDI−PPG4−TRE(モル比2/1/1)−5SUCポリウレタンの合成
メカニカルスターラーを装着した4口フラスコ(窒素ガス置換済み)に合成例1のポリウレタン(1.00g) をジメチルアセトアミド(25ml)に室温において溶解させた。次にこの反応液にジメチルアミノピリジン (0.025g)を加え、攪拌しながら、コハク酸無水物(0.966g)を加え、70℃で5時間反応させた。反応溶液を水(75ml)に投入し、生成物を析出させ、1M−塩酸(0.25ml)を加えた。沈殿を濾過し、水で洗浄後、80℃で真空乾燥して生成物を得た(収率91%)。
そのプロトンNMRにより目的物であることを確認した。
MDI−PPG4−TRE(モル比2/1/1)−5SUC−1ManAポリウレタンの合成
メカニカルスターラーを装着した4口フラスコ(窒素ガス置換済み)に実施例1のポリウレタン(1.00g)とジメチルホルムアミド(35ml)を入れ、攪拌しながら、室温において1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カーボジイミド塩酸塩(0.83g)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(0.49g)、トリエチルアミン(0.86g)を加え溶解させた。次にこの溶液にD−マンノースアミン塩酸塩(0.46g)を加え、この温度で24時間反応させた。反応溶液を濃縮後、水に投入し、生成物を析出させ、濾過、水で洗浄後、真空乾燥して生成物を得た(収率91%)。
そのプロトンNMRにより目的物であることを確認した。
プロトンNMR(溶媒:重ジメチルスルホキシド)
1.05、1.20;CH3−
2.50−2.60;−OCO−CH2−CH2−COO−
3.20−3.80;−O−CH−CH2−O−
−CH2−、−CH−
3.86 ;−CH2−
4.30−5.00;−O−CH−O−、−OH
6.50 ;−NH−CO−
7.16、7.43;−C6H4−
8.65、9.60;−NH−CO−
MDI−PPG4−TRE(モル比2/1/1)−5SUC−2ManAポリウレタンの合成
メカニカルスターラーを装着した4口フラスコ(窒素ガス置換済み)に実施例3のポリウレタン(1.00g)とジメチルホルムアミド(35ml)を入れ、攪拌しながら、室温において1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カーボジイミド塩酸塩(0.83g)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(0.49g)、トリエチルアミン(0.86g)を加え溶解させた。次にこの溶液にD−マンノースアミン塩酸塩(0.93g)を加え、この温度で24時間反応させた。反応溶液を濃縮後、水に投入し、生成物を析出させ、濾過、水で洗浄後、真空乾燥して生成物を得た(収率91%)。
そのプロトンNMRにより目的物であることを確認した。
MDI−PPG4−TRE(モル比2/1/1)−5SUC−2GluAポリウレタンの合成
メカニカルスターラーを装着した4口フラスコ(窒素ガス置換済み)に実施例3のポリウレタン(1.00g) とジメチルアセトアミド(35ml)を入れ、攪拌しながら、室温において1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カーボジイミド塩酸塩(0.83g)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(0.49g)を加え、1時間反応させた。次にこの反応液にD−グルコースアミン塩酸塩(1.24g)を加え、この温度で4時間反応させた。反応溶液を濃縮後、水に投入し、生成物を析出させ、濾過し、水で洗浄後、真空乾燥して生成物を得た(収率96%)。
そのプロトンNMRにより目的物であることを確認した。
プロトンNMR(溶媒:重ジメチルスルホキシド)
1.05、1.20;CH3−
2.50−2.60;−OCO−CH2−CH2−COO−
3.20−3.80;−O−CH−CH2−O−
−CH2−、−CH−
3.86 ;−CH2−
4.30−5.00;−O−CH−O−、−OH
6.50 ;−NH−CO−
7.16、7.43;−C6H4−
8.65、9.60;−NH−CO−
MDI−PPG7−TRE(モル比2/1/1)−3SUCポリウレタンの合成
メカニカルスターラーを装着した4口フラスコ(窒素ガス置換済み)に合成例2のポリウレタン(1.00g) とジメチルアセトアミド(25ml)を入れ、攪拌しながら、室温においてコハク酸無水物(0.39g)、4−ジメチルアミノピリジン(0.025g)を加えた後、70℃で5時間反応させた。反応溶液を水(75ml)に投入し生成物を析出させ、1M塩酸を3滴添加し、濾過、水で洗浄後、真空乾燥して生成物を得た(収率95%)。
そのプロトンNMRにより目的物であることを確認した。
MDI−PPG7−TRE(モル比2/1/1)−3SUC−1ManAポリウレタンの合成
メカニカルスターラーを装着した4口フラスコ(窒素ガス置換済み)に実施例7のポリウレタン(1.00g) とジメチルアセトアミド(30ml)を入れ、攪拌しながら、室温において1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カーボジイミド塩酸塩(0.47g)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(0.28g)を加え、1時間反応させた。次にこの反応液にD−マンノースアミン塩酸塩(0.53g)を加え、この温度で4時間反応させた。反応溶液を濃縮後、水に投入し、生成物を析出させ、濾過し、水で洗浄後、真空乾燥して生成物を得た(収率85%)。
そのプロトンNMRにより目的物であることを確認した。
1.物性評価
本発明のカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンおよび糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンの物性を、以下の(1)〜(3)の方法により評価した。
評価方法
(1)分子量:実施例で製造したポリウレタン誘導体の重量平均分子量(Mw)は、DMF(ジメチルホルムアミド)を展開溶媒として標準ポリエチレングリコール(PEG)を基準に測定した。
(2)軟化点:実施例で製造したポリウレタン誘導体の軟化点は、融点測定装置を用いて室温から加熱し(5℃/分)、サンプルが溶解した温度をもって測定した。
(3)溶剤可溶性:実施例で得られた各種ポリウレタン(0.1g)がジメチルアセトアミド(1ml)に溶解するか否かを調べた。(1)〜(3)の結果を表1、表2に示す。
上記実施例で得られた本発明の糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンの生理機能を、それらの単球捕捉能を測定することにより評価した。
実施例2、4、5、6および8で得られた各種糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン(30mg)をジメチルアセトアミド(10ml)に溶解し、メンブレンフィルターでろ過をしてポリウレタン溶液を調製した。この溶液1mlをガラスシャーレ(直径35mm)に入れ70℃で3時間減圧乾燥してポリウレタン塗布シャーレを作製した。
(1)単核球の調製
翼付静注針に上記アダプターを接続し、アダプターのもう一端にホルダーを接続した。注射針を健常人上腕部に穿刺した後、リンパ球分離用チューブ(バクティナーチューブ(ベクトンディッキンソン製))に血液(約7.5ml)を採取した。採血後、該バクティナーチューブに3.8%クエン酸溶液を、血液:クエン酸=10:1になるように添加し、該バクティナーチューブを速やかに3000rpm、20min、室温にて遠心分離した。血漿成分を回収した後に、単核球層を別途容器に回収し、生理食塩液(40ml)を加え、1500rpm、5min、4℃で遠心分離した。本操作を数回繰り返すことにより、単核球の洗浄を行った。洗浄単核球に、上記で回収した血漿に再懸濁し、所定濃度のリンパ球懸濁液を調製した。
(2)ポリウレタン塗布シャーレとの相互作用
各種ポリウレタン塗布シャーレに生理食塩液(1ml)を添加し上清を除去した。本操作を3回繰り返すことにより、シャーレの洗浄を行った。つぎに(1)で調製した単核球懸濁液(1ml)を添加した後に、37℃、5%CO2インキュベーター内にて30分間静置した。
(3)単球収率および単球純度の算出
所定時間後、上清の回収を行い、またシャーレは生理食塩液(1ml)にて3回洗浄を行った。つぎに10%マンノース溶液(1ml)を添加し、37℃、5%CO2インキュベーター内にて15分間静置した後に、ピペッティングにてシャーレに付着した単球の回収を行った。単球の収率は下式(1)にて求めた。
単球の純度は、シャーレから回収した細胞含有液をCD14−PE蛍光抗体(日本ベクトンディッキンソン)にて標識を行い、フローサイトメーター(BD FACS Canto,日本ベクトンディッキンソン)にて単球の陽性率を求め純度とした。
以上の結果を表3および表4に示す。
なお、実施例1、3および7で得られたカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンについても同様に単球収率および単球純度を測定し、結果を参考例1、3および7として表3および表4に示す。
Claims (13)
- 下記一般式[1]:
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の2価の炭化水素基を表し、
R2は、炭素数2〜12のオキシアルキレン単位及び置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位から選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基を表し、
R3は、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、
R4は、単糖または二糖由来の糖残基を表し、
OLSは、一級水酸基を2個有するオリゴ糖の骨格を表し、
rはオリゴ糖の二級水酸基の総数を表し、
pおよびqはそれぞれ1≦p≦r、0≦q≦r−1の範囲の整数を表し、
m、nはそれぞれ繰り返し単位数であり、mは0〜1000、nは1〜1000の整数を表し、n/(m+n)は0.01〜1.00の範囲の数である。]
で表される糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン。 - R3が、エチレン基である前記請求項1記載の糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン。
- R4が、グルコース、マンノース、ラクトースまたはガラクトース由来の糖残基である前記請求項1記載の糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン。
- R3が、エチレン基であり、かつR4が、グルコース、マンノース、ラクトースまたはガラクトース由来の糖残基である前記請求項1記載の糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン。
- 下記一般式[2]:
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の2価の炭化水素基を表し、
R2は、炭素数2〜12のオキシアルキレン単位及び置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位から選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基を表し、
R3は、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、
OLSは、一級水酸基を2個有するオリゴ糖の骨格を表し、
rはオリゴ糖の二級水酸基の総数を表し、
pおよびqはそれぞれ1≦p≦r、0≦q≦r−1の範囲の整数を表し、
m、nはそれぞれ繰り返し単位数であり、mは0〜1000、nは1〜1000の整数を表し、n/(m+n)は0.01〜1.00の範囲の数である。]
で表されるカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン。 - R3が、エチレン基である前記請求項5記載のカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタン。
- 下記一般式[3]:
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の2価の炭化水素基を表し、
R2は、炭素数2〜12のオキシアルキレン単位及び置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位から選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基を表し、
OLSは、一級水酸基を2個有するオリゴ糖の骨格を表し、
rはオリゴ糖の二級水酸基の総数を表し、
m、nはそれぞれ繰り返し単位数であり、mは0〜1000、nは1〜1000の整数を表し、n/(m+n)は0.01〜1.00の範囲の数である。]
で表されるオリゴ糖含有ポリウレタンに、下記一般式[4]:
- 下記一般式[2]:
R1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜16の2価の炭化水素基を表し、
R2は、炭素数2〜12のオキシアルキレン単位及び置換基を有していてもよい炭素数2〜12の2価の炭化水素単位から選ばれる同一または異なる単位を合計1〜100単位含有する2価の基を表し、
R3は、炭素数2〜4のアルキレン基を表し、
OLSは、一級水酸基を2個有するオリゴ糖の骨格を表し、
rはオリゴ糖の二級水酸基の総数を表し、
pおよびqはそれぞれ1≦p≦r、0≦q≦r−1の範囲の整数を表し、
m、nはそれぞれ繰り返し単位数であり、mは0〜1000、nは1〜1000の整数を表し、n/(m+n)は0.01〜1.00の範囲の数である。]
で表されるカルボキシル基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンを、
下記一般式[5]:
で表される糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンの製造方法。 - 請求項1記載の糖残基修飾オリゴ糖含有ポリウレタンを用いてなることを特徴とする生理機能材料。
- 血液と接触する用途に使用される請求項9記載の生理機能材料。
- 請求項9記載の生理機能材料を用いてなるフィルター。
- 血液分離フィルターである請求項11記載のフィルター。
- 単球分離フィルターである請求項11記載のフィルター。
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