JP5081259B2 - カーカスプライの成形装置及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法。 - Google Patents

カーカスプライの成形装置及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法。 Download PDF

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本発明は、短冊シート状のカーカスプライ片を中子体の外面に高精度に貼り付けるとともに、自動化により生産性を向上しうるカーカスプライの成形装置及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法に関する。
近年、タイヤのユニフォミティを向上させるために、例えば、内圧充填時のタイヤ内面形状に近似した外周面を有する中子体を用いた空気入りタイヤの製造方法が提案されている(下記特許文献1参照)。このような製造方法では、例えば、図16(a)に示されるように、タイヤ周方向長さL1に比してラジアル方向長さL2が大きい短冊シート状のカーカスプライ片Cpを、同図(b)に示されるような中子体bの外面に、タイヤ周方向に連続して配することによりカーカスプライCが成形される。
特開平11−254906号公報
しかしながら、上述のような製造方法では、カーカスプライ片Cpを中子体bに手作業で貼り付けられているため、非常に多くの手間がかかるとともに、ラジアル方向に精度良く貼り付けることが難しいという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、短冊シート状のカーカスプライ片を中子体の外面に高精度に貼り付けるとともに、自動化により生産性を向上しうるカーカスプライの成形装置及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、タイヤ周方向長さに比してラジアル方向長さが大きい短冊シート状のカーカスプライ片をタイヤ周方向に実質的に連続して配することにより空気入りタイヤのカーカスプライを成形するカーカスプライの成形装置であって、仕上がりタイヤのトレッド部内側、サイドウォール部内側及びビード部内側をそれぞれ成形するトレッド内側成形面、サイドウォール部内側成形面及びビード部内側成形面を有する中子体、前記中子体を、予め定められた角度ピッチでタイヤ周方向に回転させる中子体回転手段、並びに、前記カーカスプライ片を前記中子体の外面に貼り付ける貼付装置を有し、前記貼付装置は、前記カーカスプライ片のラジアル方向長さの中間位置の両側で該カーカスプライ片を保持する一対の把持具と、この把持具を移動させる移動手段とを有し、前記各把持具は、タイヤ周方向の接線に沿った軸線回りで回転自在かつ前記カーカスプライ片のタイヤ半径方向の外側面と当接する主ローラと、前記軸線回りで回転自在かつ前記カーカスプライ片のタイヤ半径方向の内側面と当接することにより前記主ローラとの間でカーカスプライ片を挟んで保持する補助ローラと、前記主ローラと前記補助ローラとを接離自在に移動させるアクチュエータとを具え、前記移動手段は、一対の前記主ローラ間を跨る前記カーカスプライ片の跨り部を前記中子体の前記外面に接触させるとともに、前記主ローラをラジアル方向でかつ前記中子体の前記トレッド内側成形面、前記サイドウォール部内側成形面及び前記ビード部内側成形面に沿わせて順次移動させることにより、前記跨り部のラジアル方向長さを拡張させながら前記中子体の前記外面に貼り付けることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、タイヤ周方向長さに比してラジアル方向長さが大きい短冊シート状のカーカスプライ片をタイヤ周方向に実質的に連続して配することにより空気入りタイヤのカーカスプライを成形するカーカスプライの成形装置であって、仕上がりタイヤのトレッド部内側、サイドウォール部内側及びビード部内側をそれぞれ成形するトレッド内側成形面、サイドウォール部内側成形面及びビード部内側成形面を有する中子体、前記中子体を、予め定められた角度ピッチでタイヤ周方向に回転させる中子体回転手段、並びに、前記カーカスプライ片を前記中子体の外面に貼り付ける貼付装置を有し、前記貼付装置は、前記カーカスプライ片のラジアル方向長さの中間位置の両側で該カーカスプライ片を保持する一対の把持具と、この把持具を移動させる移動手段とを有し、前記各把持具は、タイヤ周方向の接線に沿った軸線回りで回転自在かつ前記カーカスプライ片のタイヤ半径方向の外側面と当接する主ローラと、前記軸線回りで回転自在かつ前記カーカスプライ片のタイヤ半径方向の内側面と当接することにより前記主ローラとの間でカーカスプライ片を挟んで保持する補助ローラと、前記主ローラを前記中子体の前記外面に付勢するとともに、前記トレッド内側成形面、前記サイドウォール部内側成形面及び前記ビード部内側成形面の凹凸を吸収する付勢手段とを具え、前記付勢手段は、タイヤ軸方向に付勢力を与える軸方向付勢具と、タイヤ半径方向に付勢力を与える半径方向付勢具とを含み、前記移動手段は、一対の前記主ローラ間を跨る前記カーカスプライ片の跨り部を前記中子体の前記外面に接触させるとともに、前記主ローラをラジアル方向でかつ前記中子体の前記トレッド内側成形面、前記サイドウォール部内側成形面及び前記ビード部内側成形面に沿わせて順次移動させることにより、前記跨り部のラジアル方向長さを拡張させながら前記中子体の前記外面に貼り付けることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、タイヤ周方向長さに比してラジアル方向長さが大きい短冊シート状のカーカスプライ片をタイヤ周方向に実質的に連続して配することにより空気入りタイヤのカーカスプライを成形するカーカスプライの成形装置であって、仕上がりタイヤのトレッド部内側、サイドウォール部内側及びビード部内側をそれぞれ成形するトレッド内側成形面、サイドウォール部内側成形面及びビード部内側成形面を有する中子体、前記中子体を、予め定められた角度ピッチでタイヤ周方向に回転させる中子体回転手段、並びに、前記カーカスプライ片を前記中子体の外面に貼り付ける貼付装置を有し、前記貼付装置は、前記カーカスプライ片のラジアル方向長さの中間位置の両側で該カーカスプライ片を保持する一対の把持具と、この把持具を移動させる移動手段と、第1のカーカスプライ片を前記中子体に貼り付ける第1の貼付装置と、前記第1のカーカスプライ片とはタイヤ周方向に角度θ1で離間した位置に第2のカーカスプライ片を貼り付ける第2の貼付装置とを有し、前記各把持具は、タイヤ周方向の接線に沿った軸線回りで回転自在かつ前記カーカスプライ片のタイヤ半径方向の外側面と当接する主ローラと、前記軸線回りで回転自在かつ前記カーカスプライ片のタイヤ半径方向の内側面と当接することにより前記主ローラとの間でカーカスプライ片を挟んで保持する補助ローラとを具え、前記移動手段は、一対の前記主ローラ間を跨る前記カーカスプライ片の跨り部を前記中子体の前記外面に接触させるとともに、前記主ローラをラジアル方向でかつ前記中子体の前記トレッド内側成形面、前記サイドウォール部内側成形面及び前記ビード部内側成形面に沿わせて順次移動させることにより、前記跨り部のラジアル方向長さを拡張させながら前記中子体の前記外面に貼り付けることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、前記中子体回転手段は、前記中子体を前記第1の貼付装置から前記第2の貼付装置へ向かって回転させるとともに、前記第1の貼付装置が最初に貼り付けた前記第1のカーカスプライ片に前記第2の貼付装置が至るまで前記角度ピッチで前記中子体を回転させる一方、前記第2の貼付装置が、前記第1の貼付装置が最初に貼り付けた前記第1のカーカスプライ片に至ったときに、前記第1の貼付装置が最後に貼り付けた前記第1のカーカスプライ片の次の貼付位置が前記第2の貼付装置に対向するように前記中子体を回転させる回転制御装置を具える請求項3に記載のカーカスプライの成形装置である。
また、請求項5記載の発明は、前記移動手段は、前記中子体のタイヤ半径方向の外側で一対の前記把持具を支持しかつタイヤ軸方向に接離自在に移動させる進退手段と、この進退手段をタイヤ半径方向の内外に移動自在に支持する昇降手段とを含む請求項1乃至4の何れかに記載のカーカスプライの成形装置である。
また、請求項6記載の発明は、前記昇降手段は、本体フレームにタイヤ半径方向と平行な軸線回りで回動自在に支持された第1のボールナット部と、前記第1のボールナット部を前記軸線回りで回転させる第1のサーボモータと、前記第1のボールナット部に螺合されるとともにタイヤ半径方向の内端が前記進退手段に固着される第1のネジ軸とを含み、
前記第1のボールナット部の回転により、前記進退手段とともに一対の前記把持具をタイヤ半径方向の内外に移動させる請求項5に記載のカーカスプライの成形装置である。
また、請求項7記載の発明は、前記進退手段は、前記第1のネジ軸に固着される支持枠と、該支持枠に両端が枢支されてタイヤ軸方向にのびかつその両側に右ネジ部及び左ネジ部が形成された第2のネジ軸と、この第2のネジ軸にそれぞれ螺合しかつ前記把持具と各々連結された一対の第2のボールナット部と、前記第2のネジ軸を回転させる第2のサーボモータとを含み、前記第2のネジ軸の回転により、一対の把持具をタイヤ軸方向に接離自在に移動させる請求項6に記載のカーカスプライの成形装置である。
また、請求項8記載の発明は、前記移動手段は、前記中子体の前記外面に沿ったラジアル方向の前記主ローラの移動速度をS(mm/sec)とするとともに、前記外面のラジアル方向の任意の2点間において、タイヤ軸方向の距離をX(mm)、タイヤ半径方向の距離をY(mm)とすると、以下の式を満たす移動時間Tn(sec)で前記主ローラを移動させる請求項1乃至7の何れかに記載のカーカスプライの成形装置である。
Tn={√(X+Y)}/S
また、請求項9記載の発明は、請求項1乃至8の何れかに記載のカーカスプライの成形装置を用いて、前記カーカスプライを成形する工程を含む空気入りタイヤの製造方法である。
本発明のカーカスプライの成形装置は、一対の主ローラ間を跨るカーカスプライ片の跨り部を中子体の外面に接触させるとともに、主ローラをラジアル方向で、かつ中子体のトレッド内側成形面、サイドウォール部内側成形面及びビード部内側成形面に沿わせて順次移動させることにより、跨り部のラジアル方向長さを拡張させながら中子体の外面に貼り付ける。従って、成形装置は、カーカスプライ片をラジアル方向へ高精度に貼り付けできる。
しかも、成形装置は、中子体を、予め定められた角度ピッチでタイヤ周方向に回転させる中子体回転手段を具えるので、把持具をタイヤ周方向へ動かすことなく、カーカスプライ片を中子体に高精度かつ逐次貼り付けできる。従って、人手を要することなく自動化でき、貼付作業の生産性を向上しうる。
本実施形態のカーカスプライの成形装置を示す正面図である。 貼付装置を拡大して示す正面図である。 移動手段を拡大して示す側面図である。 移動手段のボールナット及び第1の滑車を拡大して示す部分断面図である。 把持具を拡大して示す斜視図である。 把持具を拡大して示す部分断面図である。 (a)は主ローラと補助ローラとが略タイヤ軸方向に接した把持具を示す正面図、(b)はアクチュエータのロッド部が伸長した把持具を示す正面図、(c)は主ローラと補助ローラとが中子体半径方向に離間する把持具を示す正面図である。 (a)〜(c)は、図7の側面図である。 (a)はカーカスプライ片を把持した把持具を示す正面図、(b)はカーカスプライ片を巻き込んだ把持具を示す正面図である。 (a)、(b)は軸方向付勢具の作用を説明する正面図、(c)は半径方向方向付勢具を説明する正面図である。 (a)はカーカスプライ片の跨り部が中子体の外面に接触する成形装置を示す正面図、(b)は主ローラが中子体の成形面に沿って移動する成形装置を示す正面図である。 (a)は主ローラがビード部内側成形面まで至った成形装置を示す正面図、(b)は把持具が中子体から離間した成形装置を示す正面図である。 中子体の角度ピッチを説明する側面図である。 主ローラの中心が通る軌跡を示す正面図である。 他の実施形態の成形装置を示し、(a)、(b)は貼付ステップを説明する側面図、(c)は(a)の成形装置の移動ステップを説明する側面図である。 (a)はカーカスプライ片を示す斜視図、(b)は複数のカーカスプライ片が配された中子体を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1及び図16(a)に示されるように、本実施形態のカーカスプライの成形装置(以下、単に「成形装置」ということがある。)1は、タイヤ周方向長さL1に比してラジアル方向長さL2が大きい短冊シート状のカーカスプライ片Cpを、タイヤ周方向に実質的に連続して配することにより空気入りタイヤのカーカスプライCを成形しうる。この実施形態では、カーカスプライ片Cpには、ラジアル方向に沿ってカーカスコードCcが配列されている。
前記成形装置1は、図1に示されるように、例えば、仕上がりタイヤの内圧充填時のタイヤ内面形状に近似した成形面Mを有する中子体2と、この中子体2をタイヤ周方向に回転させる中子体回転手段3と、前記カーカスプライ片Cpを中子体2の外面に貼り付ける貼付装置4とを含んで構成される。ここで、「中子体2の外面に貼り付ける」とは、本実施形態のように、カーカスプライ片Cpを、中子体2の外面に直接貼り付ける態様のみならず、中子体2の外面に、例えば、インナーライナー(図示省略)を介して貼り付ける態様を少なくとも含む。
前記中子体2は、例えば、タイヤ周方向で分割可能な複数の分割ピース2Pによって形成される。このような中子体2は、生タイヤ形成後又は加硫成形後に分解して、容易にタイヤから取出しできる。また、中子体2には、水平に保持された中心軸CLと同芯の支持軸8で支持される。
また、中子体2の前記成形面Mは、仕上がりタイヤのトレッド部内側を成形するトレッド内側成形面M1と、サイドウォール部内側を成形するサイドウォール部内側成形面M2と、ビード部内側を成形するビード部内側成形面M3とを含む。
前記中子体回転手段3は、例えば、中子体2の支持軸8を片持ち状に回転自在に支持する本体部3Aと、前記支持軸8を回転させる電動機3Bと、該電動機3Bの回転を制御する回転制御装置3Cとを含んで構成される。従って、電動機3Bを駆動することにより、支持軸8、ひいては中子体2を回転させることができる。
前記貼付装置4は、図1、図2に示されるように、カーカスプライ片Cpを保持する左右一対の把持具6A、6Bと、この把持具6A、6Bを移動させる移動手段7とを有する。
前記移動手段7は、前記中子体2のタイヤ半径方向の外側(本例では上方)で一対の前記把持具6A、6Bを支持しかつこれらをタイヤ軸方向に接離自在に移動させる進退手段56と、この進退手段56をタイヤ半径方向の内外に移動自在に支持する昇降手段57とを含む。
前記昇降手段57は、例えば、工場の床又は壁等の固定部材(図示省略)に支持される本体フレーム94と、該本体フレーム94にタイヤ半径方向と平行な軸線回りで回動自在に支持された第1のボールナット部72と、前記第1のボールナット部72を前記軸線回りに回動させる第1のサーボモータ73と、前記第1のボールナット部72に螺合されてタイヤ半径方向にのびる第1のネジ軸71とを含む。また、本実施形態の昇降手段57には、第1のネジ軸71の両側で、該第1のネジ軸71と平行にのびる一対のガイド軸76、76が含まれる。
前記本体フレーム94は、図2、図3に示されるように、工場の固定部材に固着されかつタイヤ軸方向(水平方向)にのびる角筒状の第1の基部75、該第1の基部75の前面に固着されかつ略水平方向にのびるレール部86、該レール部86にスライド自在に案内されるガイド部89、及び前記ガイド部89に固着されることにより、第1の基部75に対してスライド可能に支持される水平方向に長尺な角柱状の第2の基部74とを含む。
前記第2の基部74には、その上面に固着される内側支持片88と、この内側支持片88の両側部に固着された一対の立片78、78と、該一対の立片78、78間に架設されかつ前後にのびることにより、第1、第2の基部75、74の上部を覆う外側支持片80と、前記各ガイド軸76、76をスライド可能に案内する一対の軸受部90、90とが設けられる。また、内側支持片88及び外側支持片80には、図4に拡大して示されるように、上下に連通する孔部91、79がそれぞれ設けられる。
前記第1のボールナット部72は、外側支持片80の孔部79に配される軸受77を介して、該外側支持片80に回動可能に枢支される。また、第1のボールナット部72の下端には、該第1のボールナット部72と同一軸心回りで回動する第1のプーリ81が固着される。該第1のプーリ81は、外側支持片80と内側支持片88との間の隙間に、他のの部材と干渉することなく配されている。
前記第1のサーボモータ73は、図3に示されるように、外側支持片80の後端部側かつ上面に固着される本体部84と、該本体部84から下方へ突出し、第1のネジ軸71と平行な軸線回りで回転する回転軸部87とを含む。この回転軸部87には、第2のプーリ82が固着される。第2のプーリ82は、第1のサーボモータ73の駆動により正逆転される。また、この第2のプーリ82と第1のプーリ81とは、第1のサーボモータ73の駆動力を伝達するベルト83で連結される。これにより、第1のサーボモータ73を駆動することで、第1のボールナット部72を所定の向きで回転させうる。
前記第1のネジ軸71は、図2及び図4に示されるように、第1のボールナット部72に螺合するネジ部71a、第1のボールナット部72を介して、本体フレーム94に支持される。また、第1のネジ軸71及び一対のガイド軸76、76は、それぞれのタイヤ半径方向の内端が、後述する前記進退手段56の支持枠58に固着される。
このような昇降手段57は、一対のガイド軸76、76により第1のネジ軸71が回り止めされるので、第1のボールナット部72の回転により、第1のネジ軸71をタイヤ半径方向の内外に移動させることができる。従って、昇降手段57は、進退手段56を介して一対の把持具6A、6Bをタイヤ半径方向の内外に移動させうる。
次に、前記進退手段56は、図2に示されるように、第1のネジ軸71及び一対のガイド軸76、76の内端に固着されかつタイヤ軸方向にのびる支持枠58と、該支持枠58にその両端が枢支されてタイヤ軸方向にのびる第2のネジ軸59と、該第2のネジ軸59に螺合する一対の第2のボールナット部60A、60Bと、第2のネジ軸59をタイヤ軸方向と平行な軸線回りに回転させる第2のサーボモータ61とを含んで構成される。
前記支持枠58は、図2、図3に示されるように、側面視略矩形状でタイヤ軸方向にのびる本体部63と、この本体部63の両端で前側へ突出する本体軸受部64と、該本体部63の下面(タイヤ半径方向の内側面)に固定され、タイヤ軸方向にのびる本体ガイド部65とを含んで構成される。
前記第2のネジ軸59は、支持枠58の本体軸受部64に、タイヤ軸方向と平行な軸線回りに回転可能に枢支される。また、第2のネジ軸59には、右ネジ部59A及び左ネジ部59Bが螺刻される。
前記第2のボールナット部60A、60Bは、例えば、前記右ネジ部59A又は左ネジ部59Bにそれぞれ螺合される。また、各第2のボールナット部60A、60Bには、一対の把持具6A、6Bが固着される把持具連結部67が設けられる。
前記把持具連結部67は、図2、図5に示されるように、例えば、各第2のボールナット部60A、60Bから下方にのびる縦支持片68、該縦支持片68の下端でタイヤ軸方向外側に折れ曲がる横支持片69、該縦支持片68、69を補強するステー材70、及び横支持片69と各把持具6A、6Bとの間に配される支持板部93を含んで形成される。
前記支持板部93には、前記支持枠58の本体ガイド部65に沿って案内されるスライド部85が固着される。これにより、各第2のボールナット部60A、60Bは、支持枠58に対して回転不能に支持される。
前記第2のサーボモータ61は、図2に示されるように、第2のネジ軸59の一端側に、前記本体軸受部64を介して固着され、第2のネジ軸59を正逆転自在に回転しうる。
このような進退手段56は、第2のサーボモータ61による第2のネジ軸59の回転により、各第2のボールナット部60A、60Bを介して、一対の把持具6A、6Bを互いに逆向きとしてタイヤ軸方向に接離自在に移動させうる。
次に、各把持具は、図1において右側の第1の把持具6Aと、左側の第2の把持具6Bとを含む。また、各把持具6A、6Bは、移動手段7からタイヤ半径方向の内側にのびる本体支持部9と、該本体支持部9の内端で、タイヤ軸方向(水平方向)に移動可能に支持される軸方向移動部10と、該軸方向移動部10に支持される主ローラ11と、該主ローラ11と接離自在に設けられる補助ローラ12とを含んで構成される。さらに、本実施形態の一対の把持具6A、6Bには、主ローラ11と補助ローラ12とを接離自在に移動させるアクチュエータ13(図5に示す)が含まれる。
前記本体支持部9は、図5、図6に拡大して示されるように、タイヤ半径方向の外端が移動手段7の支持板部93に固着され、かつ高圧流体の供給によって、タイヤ半径方向の内側へ突出するロッド16aを有するシリンダ部16と、該シリンダ部16のロッド16aに固着されたブラケット15と、該ブラケット15の内側面に固着される案内レール部17と、前記ブラケット15から内側へのびる垂下片18とを含んで構成される。
前記軸方向移動部10は、前記案内レール部17に案内されてタイヤ軸方向にスライド可能に支持される横移動片21aと、該横移動片21aに固着されたブラケット21bと、該ブラケット21bからタイヤ軸方向の内側かつ中子体の赤道Mc側へ傾斜してのびる軸受片22と、一端がブラケット21bに固着されるとともに、他端がブラケット21bからタイヤ軸方向の外側へのびる略L字状の延長片23と、前記ブラケット21bに固着されかつタイヤ半径方向の外側へのびるアーム部29とを含んで構成される。
前記軸受片22には、図6に拡大して示されるように、厚さ方向に貫通する孔部24が設けられる。この孔部24には、前記主ローラ11を軸支する第1の軸部25が固着される。この第1の軸部25の軸線は、タイヤ周方向の接線と平行に配される。
前記第1の軸部25は、その長手方向の略中間部に、孔部24に螺合するナット状部を含むネジ部26が一体に設けられる。このネジ部26が孔部24に螺合されることにより、第1の軸部25は、軸受片22に回動不能に固着される。
前記延長片23は、図2、図5に示されるように、ブラケット21bからタイヤ軸方向の外側へのびる軸方向片23aと、該軸方向片23aの外端でタイヤ半径方向の外側へ折れ曲がる立片23bとを具える。この立片23bには、一端側が前記本体支持部9の前記垂下片18に係止された、例えば引張バネからなる第1の付勢部36の他端側が係止される。従って、この第1の付勢部36により、軸方向移動部10は、中子体2の赤道Mc側へ付勢される。
前記主ローラ11は、図6に示されるように、第1の軸部25にベアリング等の軸受44を介して回動自在に支持される。これにより、主ローラ11は、タイヤ周方向の接線に沿った軸線回りで回転自在に支持される。また、主ローラ11には、一方向にのみ回転させるワンウェイクラッチ35が設けられる。具体的には、図2において、第1の把持具6Aの主ローラ11が時計回り(矢印D1)、第2の把持具6Bの主ローラ11が反時計回り(矢印D2)にのみ回転しうる。また、主ローラ11の外面には、例えば、滑り止め用のゴム(図示省略)等が配されてもよい。
また、第1の軸部25には、主ローラ11と反対側の端部に、該主ローラ11と同一軸心上で回動し、かつ平面視において略矩形状に形成されるカム部27が設けられる。
前記カム部27は、第1の軸部25に、主ローラ11の軸受44とは異なる軸受28を介して回転可能に支持される。従って、カム部27と主ローラ11とは、それぞれ独立して回転しうる。
また、本実施形態のカム部27には、図5、図6に示されるように、カム部27の外面から突出して固着される第1の突出軸31と、該カム部27の外面に該第1の突出軸31に対して直交方向にのびて固着されるガイド部32と、該ガイド部32の長手方向に沿ってスライドする移動部33と、この移動部33に固着されかつ第1の軸部25と平行にのびるとともに前記補助ローラ12を回転可能に支持する第2の軸部34とが設けられる。
前記ガイド部32は、前記カム部27と正面視略L字状をなして、該カム部27に固着される。また、ガイド部32には、図6に示されるように、その端部で該ガイド部32の長手方向に対して直交方向にのび、かつ移動部33を抜け止めしうる抜止具37が設けられる。
前記移動部33には、第1の突出軸31と略平行にのびる第2の突出軸38が設けられる。この第2の突出軸38と第1の突出軸31との間には、例えば引張バネからなる第2の付勢部43が架け渡される。これにより、移動部33は、カム部27側、ひいては主ローラ11側へと付勢される。
本実施形態の補助ローラ12は、主ローラ11よりも小径に形成され、軸受46を介して第2の軸部34に回転可能に支持される。補助ローラ12は、第2の軸部34と第1の軸部25とが平行にのびるため、主ローラ11と同一の軸線回り、即ちタイヤ周方向の接線に沿った軸線回りで回転しうる。また、補助ローラ12には、該補助ローラ12の回転に抵抗を与えるブレーキ部47が設けられる。
前記ブレーキ部47は、補助ローラ12の側面に当接して回転に抵抗を与える摩擦板47aと、該摩擦板47aを補助ローラ12側へ付勢するスプリング47bと、該スプリング47bを保持する押え板47cとからなる。
また、アーム部29と移動部33との間には、前記アクチュエータ13が架設される。アクチュエータ13は、例えば、筒状のシリンダ51と、該シリンダ51から伸長するロッド部52とを有し、前記シリンダ51に供給される高圧空気により、ロッド部52が伸長するエアシリンダからなる。このアクチュエータ13は、例えば、アーム部29の外端に、シリンダ51側の端部が例えばピン54を介して回動自在に固着され、ロッド部52側の端部が移動部33に固着される。
ここで、各把持具6A、6Bの作用について説明する。
図7(a)、図8(a)に示されるように、各把持具6A、6Bは、主ローラ11と補助ローラ12とがタイヤ軸方向で並び、かつ互いに接した状態において、アクチュエータ13のシリンダ51に高圧空気が供給されると、そのロッド部52が伸長する。
移動部33は、図7(b)、図8(b)に示されるように、このロッド部52の伸長により、第2の付勢部43の付勢力に抗してガイド部32に沿ってスライドし押し下げられる。この移動部33のスライドにより、カム部27が回転してガイド部32が傾動する。このとき、主ローラ11は、補助ローラ12が押し下げられる方向、即ち、図において、第1の把持具6Aは時計回り(矢印D1)かつ第2の把持具6Bは反時計回りにスムーズに回転できるため、補助ローラ12がブレーキ部47によって回転に抵抗が与えられていても、主ローラ11が主に回転できる。従って、主ローラ11と補助ローラ12との間には、大きな摩擦力が生じることなく、補助ローラ12を押し下げることができる。
前記補助ローラ12は、ロッド部52のさらなる伸長により、図7(c)、図8(c)に示されるように、移動部33とともにタイヤ半径方向の内側へ押し下げられ、主ローラ11とタイヤ半径方向の隙間を有して離間する。そして、主ローラ11と補助ローラ12との隙間には、カーカスプライ片Cpが配される。
また、各把持具6A、6Bは、アクチュエータ13のシリンダ51内の高圧空気が排出されると、ロッド部52がシリンダ51内に収納される。これにより、移動部33は、第2の付勢部43の付勢力により、ガイド部32に沿って持ち上げられて、カム部27側に接近する向きにスライドしうる。
一方、補助ローラ12は、図9(a)に示されるように、移動部33とともに持ち上げられ、主ローラ11に接近する。これにより、一対の把持具6A、6Bは、主ローラ11がカーカスプライ片Cpのタイヤ半径方向の外側面Cpoに当接するとともに、補助ローラ12がカーカスプライ片Cpのタイヤ半径方向の内側面Cpiと当接して、カーカスプライ片Cpを把持しうる(図1)。
また、主ローラ11は、図9(b)に示されるように、ワンウェイクラッチ35(図6に示す)により、補助ローラ12が持ち上げられる方向、即ち、図において、第1の把持具6Aは反時計回り(第2の把持具6Bは時計回り)への回転が防がれる。さらに、補助ローラ12は、ブレーキ部47(図6に示す)によって、回転に抵抗が与えられるため、主ローラ11との間に、大きな摩擦力が生じる。これにより、補助ローラ12は、カーカスプライ片Cpを介して主ローラ11の外周をゆっくり回転しながら、主ローラ11とタイヤ軸方向で隣り合う位置まで持ち上げられる。従って、補助ローラ12は、主ローラ11に沿ってゆっくり持ち上げられるため、カーカスプライ片Cpを勢いよく巻き込んで把持位置がずれたり、不用意に巻き込まれて生じる皺の発生を抑制しうる点で望ましい。但し、ブレーキ部47は、任意であり、省略することもできる。
図10(a)、(b)には、主ローラ11に、第1の付勢部36よりも大きな押圧力Fが作用した状態が示される。このとき、主ローラ11は、押圧力Fに抵抗しながら、軸方向移動部10とともにカム部27に案内されて、タイヤ軸方向の外側へ移動しうる。
また、押圧力Fが第1の付勢部36よりも小さくなると、主ローラ11は、軸方向移動部10とともに、タイヤ軸方向の内側へ移動する。このような第1の付勢部36により、各把持具6A、6Bには、主ローラ11をタイヤ軸方向の内側(中子体2を挟む方向)へ常時付勢する軸方向付勢具48が形成される。
また、図10(c)に示されるように、一対の把持具6A、6Bには、タイヤ半径方向の内側へ押圧するシリンダ部16により、主ローラ11をタイヤ半径方向に付勢する半径方向付勢具49が形成される。このような軸方向付勢具48及び半径方向付勢具49は、後述するカーカスプライ片Cpを中子体2の外面に貼り付ける際に、図1に示すトレッド内側成形面M1、サイドウォール部内側成形面M2及びビード部内側成形面M3の凹凸を吸収する付勢手段50を構成する。
ここで、本実施形態の成形装置1の作用について説明する。
図11(a)に示されるように、一対の把持具6A、6Bは、前述のように、カーカスプライ片Cpを、主ローラ11と補助ローラ12とが略タイヤ軸方向で隣り合った状態で把持する。このとき、補助ローラ12は、主ローラ11よりも小径であるため、該主ローラ11よりもタイヤ半径方向の内側に位置して、中子体2に干渉するのが抑制される。
前記移動手段7の昇降手段57により、一対の把持具6A、6Bは、タイヤ半径方向の内方に移動でき、一対の主ローラ11、11間を跨るカーカスプライ片Cpの跨り部62を前記中子体2の外面に接触させることができる。
また、図11(a)、(b)に示されるように、移動手段7の進退手段56により、一対の把持具6A、6Bは、タイヤ軸方向に離間しつつ、昇降手段57により一対の把持具6A、6Bを中子体2のタイヤ半径方向の内側に移動させる。これにより、主ローラ11は、ラジアル方向でかつ中子体2のトレッド内側成形面M1、サイドウォール部内側成形面M2及びビード部内側成形面M3に沿って順次移動することができる。
前記主ローラ11は、カーカスプライ片Cpを介して中子体2の外面に沿って回転する。このとき、第1の把持具6Aの主ローラ11は時計回り(矢印D1)に、第2の把持具6Bの主ローラ11は反時計回り(矢印D2)に夫々スムーズに回転し、カーカスプライ片Cpを中子体2に押圧しながら貼付しうる。また、各補助ローラ12、12も、各主ローラ11、11とは反対方向に回転する。このように、主ローラ11及び補助ローラ12は、カーカスプライ片Cpを把持しながら回転することにより、カーカスプライ片Cpを排出しながら跨り部62のラジアル方向長さを拡張させて、該カーカスプライ片Cpを中子体2の外面に能率良く貼り付けうる。また、補助ローラ12は、ブレーキ部47(図6に示す)によって回転に抵抗が与えられるため、急激なカーカスプライ片Cpの排出等の不具合が抑制される。
また、主ローラ11は、軸方向付勢具48及び半径方向付勢具49を含む付勢手段50によって、中子体2の成形面Mの凹凸を吸収できるため、カーカスプライ片Cpをラジアル方向に亘って万遍なく押圧できる点で望ましい。
図12(a)に示されるように、主ローラ11がビード部内側成形面M3まで至ると、1枚のカーカスプライ片Cpの貼り付けが完了する。図12(b)に示されるように、進退手段56及び昇降手段57は、一対の把持具6A、6Bを、中子体2のタイヤ軸方向の外側及びタイヤ半径方向の外側(上側)に移動させて、中子体2から離間させる。
次に、中子体2は、図13に示されるように、中子体回転手段3(図1に示す)によって、予め定められた角度ピッチθPだけタイヤ周方向に回転させられる。本実施形態において、角度ピッチθPとは、中子体2のタイヤ周方向に隣り合うカーカスプライ片Cp、Cp間の支持軸8の中心軸CLを中心とした中心角度であり、例えば、カーカスプライ片Cpの貼付枚数をNと設定した時、360/N度に設定され、また、0〜360度の間で任意に設定しうる。
そして、上述と同様に、前回貼り付けたカーカスプライ片Cpの隣りに、カーカスプライ片Cpを貼り付ける。このように、成形装置1は、これらの手順を繰り返すことにより、中子体2の外面に複数のカーカスプライ片Cpをタイヤ周方向に連続して貼り付けることができ、カーカスプライを形成しうる。
このような本実施形態の成形装置1は、一対の主ローラ11、11間を跨るカーカスプライ片Cpの跨り部62を、ラジアル方向長さを拡張させながら中子体2の外面に貼り付けできる。従って、成形装置1は、カーカスプライ片Cpを、中子体2に手作業に近似させて、高精度に貼り付けできる。
また、成形装置1は、中子体2を予め定められた角度ピッチθPでタイヤ周方向に回転させる中子体回転手段3を具えるので、一対の把持具6A、6Bをタイヤ周方向へ動かすことなく、カーカスプライ片Cpを中子体2に逐次貼り付けでき、成形装置1の大型化を抑制しうるとともに、生産性を向上しうる。
さらに、主ローラ11には、付勢手段50により、トレッド内側成形面M1、サイドウォール部内側成形面M2及びビード部内側成形面M3の凹凸を吸収できるので、カーカスプライ片Cpをさらに高精度で万遍なく貼り付けできる。
しかも、移動手段7は、第1、第2のサーボモータ73、61の駆動により、主ローラ11を移動させるため、例えばエアシリンダ等の駆動が急なものと比べて、略一定の速度で貼り付けできる。従って、成形装置1は、カーカスプライ片Cpをラジアル方向へより高精度に貼り付けできる。この場合、移動手段7は、図示しない制御手段等により、主ローラ11の中子体2のラジアル方向に沿った移動が制御されるのが好ましい。
図14に示されるように、前記移動手段7は、中子体2の外面に沿ったラジアル方向の主ローラ11の移動速度をS(mm/sec)とし、該主ローラ11の中心軸11cが通る軌跡Uの任意の2点間R1、R2において、タイヤ軸方向の距離をX(mm)、タイヤ半径方向の距離をY(mm)とすると、以下の式を満たす移動時間Tn(sec)で、前記主ローラ11を移動させるのが好ましい。
Tn={√(X+Y)}/S
このように、移動手段7は、上記の移動時間Tnで主ローラ11を移動させることにより、略一定速度で、かつ万遍なくカーカスプライ片Cpを中子体2に貼り付けることができ、カーカスプライCをより高精度に形成できる。
図15には、さらに他の実施形態の成形装置1が示される。
図15(a)に示されるように、前記貼付装置4は、第1の貼付装置4Aと、この第1の貼付装置4Aから中子体2の周方向に離間して設けられる第2の貼付装置4Bとを含む。このような成形装置1は、2枚のカーカスプライ片Cp、Cpを同時に貼り付けできるので、生産性を向上しうる。
また、本実施形態の成形装置1では、中子体回転手段3(図1に示す)が、中子体2を、第1の貼付装置4Aから第2の貼付装置4Bへ向かって周方向に回転させる。さらに、中子体回転手段3は、前記回転制御装置3C(図1に示す)により、一定の間隔で角度ピッチθPで回転する貼付ステップと、該貼付ステップ終了後に第1、第2の貼付装置4A、4Bを所定の位置に移動させる移動ステップとを交互に繰り返して、中子体2を回転させるのが好ましい。
前記貼付ステップでは、図15(a)、(b)に示されるように、第2の貼付装置4Bが、第1の貼付装置4Aにより最初に貼り付けられたカーカスプライ片Cp1に位置するまで、中子体2を角度ピッチθPずつ周方向に回転させて、カーカスプライ片Cpを逐次貼り付ける。
また、前記移動ステップでは、図15(b)、(c)に示されるように、第2の貼付装置4Bが、第1の貼付装置4Aが貼付ステップにおいて最後に貼り付けたカーカスプライ片Cp2の次の貼付位置PL1に対向するように、中子体2を回転させる。
このように、成形装置1は、貼付ステップと移動ステップとを交互に繰り返してカーカスプライ片Cpを中子体2の外面に貼り付けることにより、精度良くかつ効率的に、カーカスプライ片Cpを貼り付けできる。
第1の貼付装置4A及び第2の貼付装置4B間の角度θ1については、適宜設定できるが、小さすぎると、比較的時間のかかる移動ステップが多くなり、カーカスプライ片Cpを効率良く貼り付けできないおそれがある。逆に、角度θ1が大きすぎても、成形装置1の大型化を招くおそれがある。このような観点より、第1の貼付装置4A及び第2の貼付装置4B間の角度θ1は、好ましくは30度以上、さらに好ましくは60度以上が望ましく、また、好ましくは90度以下、さらに好ましくは60度以下が望ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施でき、例えば、貼付装置4を3個以上設けてもよい。
1 成形装置
2 中子体
3 中子体回転手段
4 貼付装置
6A、6B 把持具
7 移動手段
11 主ローラ
12 補助ローラ
Cp カーカスプライ片
θP 角度ピッチ

Claims (9)

  1. タイヤ周方向長さに比してラジアル方向長さが大きい短冊シート状のカーカスプライ片をタイヤ周方向に実質的に連続して配することにより空気入りタイヤのカーカスプライを成形するカーカスプライの成形装置であって、
    仕上がりタイヤのトレッド部内側、サイドウォール部内側及びビード部内側をそれぞれ成形するトレッド内側成形面、サイドウォール部内側成形面及びビード部内側成形面を有する中子体、
    前記中子体を、予め定められた角度ピッチでタイヤ周方向に回転させる中子体回転手段、並びに、
    前記カーカスプライ片を前記中子体の外面に貼り付ける貼付装置を有し、
    前記貼付装置は、前記カーカスプライ片のラジアル方向長さの中間位置の両側で該カーカスプライ片を保持する一対の把持具と、この把持具を移動させる移動手段とを有し、
    前記各把持具は、タイヤ周方向の接線に沿った軸線回りで回転自在かつ前記カーカスプライ片のタイヤ半径方向の外側面と当接する主ローラと、前記軸線回りで回転自在かつ前記カーカスプライ片のタイヤ半径方向の内側面と当接することにより前記主ローラとの間でカーカスプライ片を挟んで保持する補助ローラと、前記主ローラと前記補助ローラとを接離自在に移動させるアクチュエータとを具え、
    前記移動手段は、一対の前記主ローラ間を跨る前記カーカスプライ片の跨り部を前記中子体の前記外面に接触させるとともに、前記主ローラをラジアル方向でかつ前記中子体の前記トレッド内側成形面、前記サイドウォール部内側成形面及び前記ビード部内側成形面に沿わせて順次移動させることにより、前記跨り部のラジアル方向長さを拡張させながら前記中子体の前記外面に貼り付けることを特徴とするカーカスプライの成形装置。
  2. タイヤ周方向長さに比してラジアル方向長さが大きい短冊シート状のカーカスプライ片をタイヤ周方向に実質的に連続して配することにより空気入りタイヤのカーカスプライを成形するカーカスプライの成形装置であって、
    仕上がりタイヤのトレッド部内側、サイドウォール部内側及びビード部内側をそれぞれ成形するトレッド内側成形面、サイドウォール部内側成形面及びビード部内側成形面を有する中子体、
    前記中子体を、予め定められた角度ピッチでタイヤ周方向に回転させる中子体回転手段、並びに、
    前記カーカスプライ片を前記中子体の外面に貼り付ける貼付装置を有し、
    前記貼付装置は、前記カーカスプライ片のラジアル方向長さの中間位置の両側で該カーカスプライ片を保持する一対の把持具と、この把持具を移動させる移動手段とを有し、
    前記各把持具は、タイヤ周方向の接線に沿った軸線回りで回転自在かつ前記カーカスプライ片のタイヤ半径方向の外側面と当接する主ローラと、前記軸線回りで回転自在かつ前記カーカスプライ片のタイヤ半径方向の内側面と当接することにより前記主ローラとの間でカーカスプライ片を挟んで保持する補助ローラと、前記主ローラを前記中子体の前記外面に付勢するとともに、前記トレッド内側成形面、前記サイドウォール部内側成形面及び前記ビード部内側成形面の凹凸を吸収する付勢手段とを具え、
    前記付勢手段は、タイヤ軸方向に付勢力を与える軸方向付勢具と、タイヤ半径方向に付勢力を与える半径方向付勢具とを含み、
    前記移動手段は、一対の前記主ローラ間を跨る前記カーカスプライ片の跨り部を前記中子体の前記外面に接触させるとともに、前記主ローラをラジアル方向でかつ前記中子体の前記トレッド内側成形面、前記サイドウォール部内側成形面及び前記ビード部内側成形面に沿わせて順次移動させることにより、前記跨り部のラジアル方向長さを拡張させながら前記中子体の前記外面に貼り付けることを特徴とするカーカスプライの成形装置。
  3. タイヤ周方向長さに比してラジアル方向長さが大きい短冊シート状のカーカスプライ片をタイヤ周方向に実質的に連続して配することにより空気入りタイヤのカーカスプライを成形するカーカスプライの成形装置であって、
    仕上がりタイヤのトレッド部内側、サイドウォール部内側及びビード部内側をそれぞれ成形するトレッド内側成形面、サイドウォール部内側成形面及びビード部内側成形面を有する中子体、
    前記中子体を、予め定められた角度ピッチでタイヤ周方向に回転させる中子体回転手段、並びに、
    前記カーカスプライ片を前記中子体の外面に貼り付ける貼付装置を有し、
    前記貼付装置は、前記カーカスプライ片のラジアル方向長さの中間位置の両側で該カーカスプライ片を保持する一対の把持具と、この把持具を移動させる移動手段と、第1のカーカスプライ片を前記中子体に貼り付ける第1の貼付装置と、前記第1のカーカスプライ片とはタイヤ周方向に角度θ1で離間した位置に第2のカーカスプライ片を貼り付ける第2の貼付装置とを有し、
    前記各把持具は、タイヤ周方向の接線に沿った軸線回りで回転自在かつ前記カーカスプライ片のタイヤ半径方向の外側面と当接する主ローラと、前記軸線回りで回転自在かつ前記カーカスプライ片のタイヤ半径方向の内側面と当接することにより前記主ローラとの間でカーカスプライ片を挟んで保持する補助ローラとを具え、
    前記移動手段は、一対の前記主ローラ間を跨る前記カーカスプライ片の跨り部を前記中子体の前記外面に接触させるとともに、前記主ローラをラジアル方向でかつ前記中子体の前記トレッド内側成形面、前記サイドウォール部内側成形面及び前記ビード部内側成形面に沿わせて順次移動させることにより、前記跨り部のラジアル方向長さを拡張させながら前記中子体の前記外面に貼り付けることを特徴とするカーカスプライの成形装置。
  4. 前記中子体回転手段は、前記中子体を前記第1の貼付装置から前記第2の貼付装置へ向かって回転させるとともに、
    前記第1の貼付装置が最初に貼り付けた前記第1のカーカスプライ片に前記第2の貼付装置が至るまで前記角度ピッチで前記中子体を回転させる一方、
    前記第2の貼付装置が、前記第1の貼付装置が最初に貼り付けた前記第1のカーカスプライ片に至ったときに、前記第1の貼付装置が最後に貼り付けた前記第1のカーカスプライ片の次の貼付位置が前記第2の貼付装置に対向するように前記中子体を回転させる回転制御装置を具える請求項3に記載のカーカスプライの成形装置。
  5. 前記移動手段は、前記中子体のタイヤ半径方向の外側で一対の前記把持具を支持しかつタイヤ軸方向に接離自在に移動させる進退手段と、この進退手段をタイヤ半径方向の内外に移動自在に支持する昇降手段とを含む請求項1乃至4の何れかに記載のカーカスプライの成形装置。
  6. 前記昇降手段は、本体フレームにタイヤ半径方向と平行な軸線回りで回動自在に支持された第1のボールナット部と、前記第1のボールナット部を前記軸線回りで回転させる第1のサーボモータと、前記第1のボールナット部に螺合されるとともにタイヤ半径方向の内端が前記進退手段に固着される第1のネジ軸とを含み、
    前記第1のボールナット部の回転により、前記進退手段とともに一対の前記把持具をタイヤ半径方向の内外に移動させる請求項5に記載のカーカスプライの成形装置。
  7. 前記進退手段は、前記第1のネジ軸に固着される支持枠と、該支持枠に両端が枢支されてタイヤ軸方向にのびかつその両側に右ネジ部及び左ネジ部が形成された第2のネジ軸と、この第2のネジ軸にそれぞれ螺合しかつ前記把持具と各々連結された一対の第2のボールナット部と、前記第2のネジ軸を回転させる第2のサーボモータとを含み、
    前記第2のネジ軸の回転により、一対の把持具をタイヤ軸方向に接離自在に移動させる請求項6に記載のカーカスプライの成形装置。
  8. 前記移動手段は、前記中子体の前記外面に沿ったラジアル方向の前記主ローラの移動速度をS(mm/sec)とするとともに、
    前記外面のラジアル方向の任意の2点間において、タイヤ軸方向の距離をX(mm)、タイヤ半径方向の距離をY(mm)とすると、以下の式を満たす移動時間Tn(sec)で前記主ローラを移動させる請求項1乃至7の何れかに記載のカーカスプライの成形装置。
    Tn={√(X+Y)}/S
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載のカーカスプライの成形装置を用いて、前記カーカスプライを成形する工程を含む空気入りタイヤの製造方法。
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