JP5080360B2 - ひげ玉、並びにこれを備えたひげぜんまい構造体、てんぷ、調速脱進機構及び機械式時計 - Google Patents
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(1)まず、所望の基板、例えばSi基板81上に、レジストを層82状に塗布する(図4の(b))。
(2)次に、所定のマスクパターンに従ってレジスト層82をパターン状に露光し、露光部又は非露光部を洗い流して、レジストパターン82a,82bを形成する(図4の(c))。
(3)次に、該レジストパターン82a,82bを覆うように、ひげ玉1の帯状構造体70を形成するニッケルのごとき金属層83を析出ないし堆積させる(図4の(d))。このプロセスが析出の場合は、液相でのメッキプロセスである。但し、所望ならば、気層での堆積プロセスでもよい。
(4)次に、研削により、析出物ないし堆積物83の表面をレジストパターン82a,82bの表面と面一になるように研削してレジストパターン82a,82bと相補的なニッケルパターン83a,83bを形成する(図4の(e))。これは、例えば、砥石による研削プロセスからなる。但し、表面を平面状に仕上げ得るならば、他の処理であってもよい。
(5)次に、その上に、レジストを層84状に塗布する(図4の(f))。
(6)次に、所定のマスクパターンに従ってレジスト層84をパターン状に露光し、露光部又は非露光部を洗い流して、レジストパターン84a,84bを形成する(図4の(g))。
(7)次に、該レジストパターン84a,84bを覆うように、銅層85を析出ないし堆積させる。(図4の(h))。
(8)次に、研削により、析出ないし堆積した銅層85の表面をレジストパターン84a,84bの表面と面一になるように研削して、レジストパターン84a,84bと相補的な銅パターン85a,85bを形成する(図4の(j))。
(9)次に、レジストパターン82a,82b及び84a,84bを剥離(除去)する。その結果、Si81上に、ニッケルパターン83a,83b及び銅パターン85a,85bが残る(図4の(k))。
(10)次に、更に、レジスト86を塗布し(図4の(m))、所定のマスクパターンに従ってレジスト層86をパターン状に露光し、露光部又は非露光部を洗い流して、レジストパターン86a,86bを形成する(図4の(n))。
(11)次に、該レジストパターン86a,86bを覆うように、ニッケル層87を析出ないし堆積させる(図4の(p))。ここで、ニッケル層83上に直接的に形成されたニッケル層87は一体としてニッケル層88を形成する。
(12)次に、研削により、析出ないし堆積したニッケル層87の表面をレジストパターン86a,86bの表面と面一になるように研削して、該レジストパターン86a,86bと相補的なニッケルパターン87a,87bを形成する(図4の(q))。なお、ニッケルパターン87a,87bのうちニッケルパターン83a,83bと直接つながる部分は、全体として、ニッケルパターン88a,88bを構成する。
(13)次に、レジストパターン86a,86bを剥離(除去)する。その結果、シリコン基板81上に、ニッケルパターン83a,88a,87b,88b及び銅パターン85a,85bが残る(図4の(r))。
(14)次に、シリコン基板81を取り除く(図4の(s))。
(15)最後に、犠牲層である銅層85a,85bを除去する(図4の(t))。除去は、熱による溶融であっても、溶剤への溶融であっても、他の手段であってもよい。このような銅の除去を伴う製造プロセスにより、端部部分72,73が溝部74,75のある交差部において所望の小さい間隔をおいて配置され、M1,M2方向の外力によって円弧状部76,77がP1,Q1方向に拡径可能なひげ玉1の構造、即ち図3の(b)及び(c)において断面図で示したような立体構造が形成される。ここで、形成され図4の(t)の左右に示された立体構造は、図3の(b)及び(c)に示した立体構造(図3の(a)のIIIB−IIIB線断面図及び同図のIIIC−IIIC線断面図))と同一であることは、明らかであろう。
2 てんぷ
4 調速脱進器
5 ムーブメント
6 機械式時計
10 てん真
11 中央大径部
12 小径部
13 振り座
14 フランジ状部
15 振り石
16 中径部
20 てん輪
30 ひげぜんまい
31 渦巻状本体部
32 内周側端部
33 外周側端部
34 円弧状部
34a,34c 部位
34b 領域
35 遷移部
40 上部構造体
42 ひげ持
43 ひげ持受け
44 緩急針
50 アンクル
51 アンクル真
52,53 腕部
54 入りつめ
55 出つめ
56 アンクルさお
57 ハコ先
58 剣先
60 がんぎ車
61 がんぎつめ
70 帯状構造体
71 本体部
71a,71b 本体部の端部
72,73 端部部分(脚部部分)
72a,73a 自由端部(先端)
72aA,73aA 自由端部(先端)
72aB,73aB 自由端部(先端)
72B,73B 端部部分(脚部部分)
74,75 溝部
74A,75A 切欠部
74a,75a 底壁
74aA,75aA 底壁
74aB 小径部
74b,74c,75b,75c 側壁
74B 切欠部
75B 貫通孔
76,77 円弧状部
78 中央突出部
81 シリコン基板
82 レジスト層
82a,82b レジストパターン
83 金属層(ニッケル層)
83a,83b ニッケルパターン
84 レジスト層
84a,84b レジストパターン
85 銅層
85a,85b 銅パターン
86 レジスト層
86a,86b レジストパターン
87 金属層(ニッケル層)
87a,87b ニッケルパターン
88 ニッケル層
88a,88 ニッケルパターン
A 線
B,C 中心軸線
B1,B2,C1,C2,D1 回動(回転)方向
E ひげぜんまい内周側端部溶接部位(ひげ玉の中央突出部の先端部位)
α げぜんまい内周端部溶接部位のある向きと振り石のある向きとの間の角
α0 所定角度
F,G 長方形(形状)
F1 幅(厚さ)
F2 高さ
G1 溝部の幅
G2 溝部の深さ
J,K 延在方向
M 交差方向
J1,J,K1,K2 相対変位の向き
P1,Q1 拡径方向
P2,K2 縮径方向
Claims (11)
- 一対の自由端部を備える長尺材からなり、夫々が対応する自由端部を含む一対の端部部分と、該端部部分の自由端部とは反対側の端部に連続的につながった本体部とを有するひげ玉であって、
本体部が、形状弾性によって、てん真の外周を挟んで該てん真に固定されるように構成され、
前記一対の端部部分が、てん真の回転中心軸線の延在方向にみて相互に交差している
ひげ玉。 - 本体部の中央部にひげぜんまいの内周側端部が取付けられるように構成された請求項1に記載のひげ玉。
- 本体部の前記中央部がてん真の半径方向に突出して突出端部でひげぜんまいの内周側端部に固着されるように構成され、本体部が、形状弾性によっててん真の外周に押付けられる円弧状部を該中央部の両側に備える請求項2に記載のひげ玉。
- 一対の端部部分の夫々が溝部を備え、該一対の端部部分が該溝部に相互に遊嵌されて交差している請求項1から3までのいずれか一つの項に記載のひげ玉。
- 一対の端部部分の夫々が切欠かれて自由端まで延びる薄肉部を備え、該一対の端部部分が該切欠かれた薄肉部において相互に係合されて交差している請求項1から3までのいずれか一つの項に記載のひげ玉。
- 一対の端部部分のうちの一方が横断方向の貫通孔を備え、該一対の端部部分の他方が該貫通孔に遊嵌され該貫通孔を貫通した小径部を備える請求項1から3までのいずれか一つの項に記載のひげ玉。
- MEMS(電鋳)によって製造された請求項1から6までのいずれか一つの項に記載のひげ玉。
- 請求項1から7までのいずれか一つの項に記載のひげ玉と、該ひげ玉に固着されたひげぜんまいとを有するひげぜんまい構造体。
- 請求項8に記載のひげぜんまい構造体を有するてんぷ。
- 請求項9に記載のてんぷを有する調速脱進機構。
- 請求項10に記載の調速脱進機構を有する機械式時計。
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JP2008141093A JP5080360B2 (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | ひげ玉、並びにこれを備えたひげぜんまい構造体、てんぷ、調速脱進機構及び機械式時計 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009288083A JP2009288083A (ja) | 2009-12-10 |
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Family Applications (1)
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JP6118037B2 (ja) * | 2012-05-08 | 2017-04-19 | セイコーインスツル株式会社 | ひげ玉、てんぷおよび時計 |
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ATE421720T1 (de) * | 2004-04-06 | 2009-02-15 | Nivarox Sa | Spiralrolle ohne deformation des fixierungsradius der spiralfeder und herstellungsverfahren derartige spiralrolle |
EP1826634A1 (fr) * | 2006-02-28 | 2007-08-29 | Nivarox-FAR S.A. | Pièce de micro-mécanique avec ouverture de forme pour assemblage sur un axe |
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2008
- 2008-05-29 JP JP2008141093A patent/JP5080360B2/ja not_active Expired - Fee Related
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