JP5079956B2 - 学習システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は学習システムに係わり、特に法律等の学習を効率良く、学習者のレベルに応じて学べると共に、法律等に関連従事する実務者の便にも供せられる学習システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
弁理士、弁護士、行政書士、司法書士、税理士、公認会計士、不動産調査士、宅建、無線従事者等の資格を取得するためには、それぞれの分野において、様々な法律を学ぶ必要がある。この法律の学習は、初心者や一般人にとっては難解な場合が多い。従って、初心者等にとっては、覚えることも多くなかなか効率的な学習が行えないのが実情である。
【0003】
特に、1条文中に準用される条文が多く存在したり、読み替え規定の存在する場合には、条文の正確な姿を追うのも大変であり、内容を理解するのは更に至難の技のことがある。
【0004】
また、各条文や想定される課題毎に定義、趣旨、内容、法律効果等の内容を有するレジメ(項目やポイント等を箇条書きに抜粋したもの)や答案が作成される場合があるが、これらの内容を正確に把握するためには、条文との関連のもとに理解されるのが望ましい。更に、この定義、趣旨、内容、法律効果等は、各ユーザにより覚えやすい形や好みの文言が微妙に異なる場合がある。
【0005】
更に、合格者の利用したレジメや答案、定義、趣旨等を利用したい場合も存在する。また、定義、趣旨等が参考とする基本書にはどのように記載されているのか、簡単に確認したい場合があり、基本書の中に気に入った文言が存在した場合はレジメ等の記載を基本書の中の正確な表現等に修正したい場合もある。更に、法令解釈について基本書同士どの様に異なった記載がなされているか簡単に比較したい場合も存在する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる問題は各人の範囲で時間や労力をかけて行われてきているのが実情である。そして、かかる問題に対処するためには、レジメや答案、基本書、法令集等を同時に開く必要があり、狭い机の上に山と資料を積むようになってしまい効率が悪い。
【0007】
また、法律は社会情勢等の変化により改正が行われるものである。この改正が一部の法律に関するものなのに対応するすべての条文、資料、改正の趣旨等の改正情報を購入し、蓄積しておくことは各実務者にとっては煩わしく負担のかかる作業である。条文と、この条文に関する改正の趣旨等の記載された資料等が分離した本である場合には、予め整理しておかないと対応されたものを探すこと自体が労力となってしまう。紛失等の場合もある。
【0008】
更に、改正が度重なると、実務者にとっていつの法律が適用されるのか、改正の趣旨は何だったのか等、各事件毎に把握すること自体煩雑で、分析の時間のかかる作業となる場合がある。
【0009】
更に、規則や様式等を見ても実務上のポイントや注意点までが記載されているものではないので、判断に時間を要する場合が多い。
【0010】
本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、法律等の学習を効率良く、学習者のレベルに応じて学べると共に、法律等に関連従事する実務者の便にも供せられる学習システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このため本発明(請求項1)は、情報処理装置の法令データ領域よりデータ取得され、若しくは該情報処理装置に対しセンターよりダウンロードによりデータ取得され、該情報処理装置の画面に表示される条文と、該条文中に存在する第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲と、該第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲に対応する第2のキーワード及び/又は第2の所定範囲の文言を含む論点、判例の解説、レジメ、模範答案、基本書、問題、ユーザによって記載されたメモ等の少なくとも一つの文書データが保存された文書データベースと、前記第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲と前記第2のキーワード及び/又は第2の所定範囲間の関連付けがデータ化された関連付けデータベースとを備えた学習システムであって、学習者により前記条文中の第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲が入力装置を介して選択されたときに前記第2のキーワード及び/又は第2の所定範囲を含む文書データが前記文書データベースから抽出されて該第2のキーワード及び/又は第2の所定範囲部分が少なくとも一箇所マーキングされた形で画面表示され、学習者により前記文書データ中の第2のキーワード及び/又は第2の所定範囲が入力装置を介して選択されたときに第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲を含む少なくとも一つの条文が第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲部分のマーキングされた形で画面表示され、または、学習者により入力装置を介して選択された文書データが前記文書データベースより読まれて画面に表示されるときに自動的に前記文書データ中の第2のキーワード及び/又は第2の所定範囲に関連付けられた第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲を含む少なくとも一つの条文が抽出されて画面表示されることを特徴とする。
また、本発明は、条文と、該条文中のキーワード及び/又は所定範囲を選択する選択手段と、該選択手段で選択された前記キーワード及び/又は所定範囲の文言、論点、判例の解説等が記載される解説手段と、該解説手段の解説と前記キーワード及び/又は所定範囲間に所定の関連付けが行われた関連付け手段とを備えて構成してもよい。
【0012】
条文には改正条文も含まれる(以下、同旨)。解説は、例えばカーソルの側部や条文の行間、条文の文末、条文と段を異ならせて等表示可能である。所定範囲には、条文番号、項、号等も含む。条文中のキーワードや所定範囲は、ユーザによっても設定可能である。また、解説はユーザによって修正等の編集が可能である。所定の関連付けを行うことで、一方のデータを画面表示したときに他方の関連付けされた部分を同時に表示等できる。
【0013】
以上により、ユーザは常に条文を中心に学習をすることができる。条文中のキーワードや所定範囲を選択すると関連付けされた箇所の解説が開かれるので、便利であると共に時間の節約になる。また、常に条文と対照しつつ解説を読むことができるため、条文の理解がし易い。
【0014】
更に、本発明は、複数の相互に似た条文と、該条文同士の対照を指示する条文対照指示手段と、該条文対照指示手段で条文同士の対照が指示されたとき、前記条文を抽出する条文抽出手段と、該条文抽出手段で抽出された条文を対照可能とする条文対照手段とを備えて構成してもよい。
【0015】
複数の相互に似た条文を対照可能とすることで、なぜ似た規定となっているのか等条文に対する理解を深めることができる。なお、対照される条文を各制度毎に対照可能とすれば、制度間の相違点や類似点も明確になる。
【0016】
更に、本発明は、条文、条文の準用表示、基本書データ、レジメ及び解説のいずれか少なくとも一つを含む文字列と、該文字列中のキーワード及び/又は所定範囲を選択する選択手段と、該選択手段で選択された前記キーワード及び/又は所定範囲の文言を目隠し設定及び目隠し解除可能とするマスク手段を備えて構成してもよい。
【0017】
キーワードや所定範囲の選択は、ユーザによっても可能である。重要事項や記憶し難い箇所、間違えた箇所等を目隠しすることで、暗記作業が効率良く行える。また、覚えた箇所の目隠しの解除も簡単に行えるので、便利である。
【0018】
更に、本発明は、条文と、該条文に関連するレジメ及び/又は基本書データが一画面に表示されることを特徴としてもよい。
【0019】
常に条文を中心に考えることができると共に、この条文と関連するレジメや基本書データが一画面に開かれるので学習効率が高い。
【0020】
更に、本発明は、条文と、該条文中に指定された改正部分と、該改正部分の改正の趣旨を説明する改正趣旨説明手段と、該改正趣旨説明手段の説明と前記改正部分間に所定の関連付けが行われた関連付け手段とを備えて構成してもよい。
【0021】
条文の改正部分とこの改正部分に関する改正の趣旨とが容易に分かる。
【0022】
更に、本発明は、条文と、該条文の規定を解説する少なくとも一つの基本書データと、該条文中のキーワード及び/又は所定範囲を選択する選択手段と、該選択手段で選択された前記キーワード及び/又は所定範囲の文言に基づき前記基本書データの検索又は該文言に対し予め関連付けされたデータの抽出が行われる検索等手段と、該検索等手段で検索等された前記キーワード及び/又は所定範囲の文言を含む前記基本書データの所定範囲が表示される表示手段とを備えて構成してもよい。
【0023】
条文中のキーワードや所定範囲を選択すると、このキーワードや所定範囲に関連する基本書データの検索が行われる。この検索は、テキスト検索を実施してもよい。しかしながら、予め条文中のキーワードや所定範囲と基本書データの間で関連付けを行い、共通のキー等を相互に割り付けておき、このキー等を検索するようにしてもよい。
条文の文言を基本書データで直ちに確認できるので精度の高い学習が行える。
【0024】
更に、本発明は、読み替え規定を含む条文、様式の備考欄又は条文の準用を表示する第1の文字列と、該第1の文字列について予め前記読み替え規定を無くすように読み替えが行われ、または前記条文の準用を省略されない形で記した第2の文字列と、前記第1の文字列を前記第2の文字列の表示に切り替え、又は前記第1の文字列と共に前記第2の文字列を併記する表示手段とを備えて構成してもよい。
【0025】
条文の読み替えを無くした表記をとることで、法令集で他の条文を一々めくる等の煩わしさが無くなり、学習がし易くなる。短時間で条文を理解できる。
【0026】
更に、本発明は、目次と、該目次に対応されるページに移行可能なページ移行手段と、前記目次に関連付けされたレジメ又は基本書とを備えて構成してもよい。
目次は、基本書データの目次や条文番号等である。レジメ又は基本書を目次に対応付けることで、一通り漏れなくレジメ等を整理した形で用意できる。そして、目次に従い、順序よくレジメや基本書を学習できる。
【0027】
更に、レジメや基本書に条文を関連付けしたり、目次に条文を関連付けるようにしてもよい。この場合には、レジメや基本書を開いたときには、必ず条文が開かれる。従って、目次に従い、順序よくレジメを基本書や条文で確認しつつ学習できる。
【0028】
更に、本発明は、条文と、該条文に関連される施行規則、施行例、様式等と、該施行規則、施行例、様式等の表示、非表示を切り替える表示切替手段とを備えて構成してもよい。
【0029】
施行規則、施行例、様式等は、本条文を学習する際に常に必要なものではない。従って、これらを表示、非表示可能とし、学習等をし易くする。
【0030】
更に、本発明は、様式と、該様式に引用される条文と、前記様式が開かれたとき前記条文を画面表示かつ/又は該条文の表示、非表示を切り替える表示制御手段を備えて構成してもよい。
【0031】
様式を法令集の異なるページに存在する条文と参照しつつ確認することは煩雑で時間を要する作業である。様式と、これに対応する条文、施行規則等が同じ画面で確認出来るため判断が迅速かつ容易であり、確実な手続きをすることが出来る。
【0032】
更に、本発明は、条文、レジメ、解説及び基本書データのいずれか少なくとも一つの文字列と、該文字列中のキーワード及び/又は所定範囲を選択する選択手段と、該選択手段で選択された以外の部分又は該選択手段で選択された部分の削除及び/又は該削除に代えて前記部分に属する文字の滅色を行う削除等手段とを備えて構成してもよい。
【0033】
キーワード部分以外を削除してキーワード部分のみを残し単語列挙したり、各書類間で重複した記載部分を削除したり、この削除に代えて文字の滅色を行うことが可能である。この単語列挙等は条文等のポイントのみを表示したり、不要な部分を削除等しているので覚える量も少なく覚えた場合の効果が大きい。
また、文字列中の選択されたキーワードや所定範囲はポイント部分であり、記憶を紐解くに足りるきっかけとなる最低限の項目やキーワードである。そして、この少ないポイントから条文等の内容が詳細にわたり再現できるようにすることも可能である。
【0034】
更に、本発明は、文字列と、該文字列中のキーワード及び/又は所定範囲を選択する選択手段と、該選択手段で選択されたキーワード及び/又は所定範囲を目隠しする目隠し手段と、該目隠し手段で目隠しされたキーワード及び/又は所定範囲が文末方向に向けて順を追って又は重要度順に目隠し解除されることを特徴としてもよい。
【0035】
予め設定された解答時間を経た後等に、目隠しされたキーワードや所定範囲を随時、文頭から文末方向に向けて順を追って、または重要度順に一区切りずつ目隠し解除して内容を表示させるようにする。ユーザは、表示された箇所により確認作業を行うと共に、次に指示された区切りの目隠し部分について解答を思い浮かべる。解答時間を経た後等に、当該箇所が表示される。この解答作業を例えば文末に向けて繰り返す。
【0036】
以上により、無理の無い範囲内で制限時間内に解答を思い浮かべるという作業を繰り返す中で、自然に内容が身につく。初心者から上級者まで使用可能である。初心者の場合は、確認作業が中心となるが、テンポが一定しているので、記憶のリズムを作ることができる。目隠し部分の形も記憶に残るため、記憶効果が高い。
【0037】
更に、本発明は、レジメと、該レジメに関連される条文及び/又は該レジメ中に挿入され、他の条文を参照する条文と、該条文を前記レジメと同一の画面に表示することを特徴としてもよい。
【0038】
レジメに関連される条文やレジメ中の参照条文をレジメと同一の画面に表示することで、条文を中心とした学習ができる。また、法令集を逐次引く手間が省けるので学習効率が高い。
【0039】
更に、本発明は、第1の制度に属する第1の条文と、第2の制度に属する第2の条文と、前記第1の条文と前記第2の条文を対比させる対比手段と、前記第2の条文が前記第1の条文を準用しているか否かを明示する準用明示手段とを備えて構成してもよい。
【0040】
審査と審判、審判と異議等の制度を対比させることで、準用されたり、されない理由を考えるきっかけとなり、各制度の理解が深まり学習が効率よく進む。
【0041】
更に、本発明は、レジメと、該レジメ中からタイトルと定義及び/又は趣旨を抽出する定義等抽出手段と、該定義等抽出手段で抽出されたタイトル、定義、趣旨を表示及び/又は印刷可能な表示等手段とを備えて構成してもよい。
制度趣旨等のみを学習可能とすることで、多角的な学習が行えると共に各制度を学習する上で偏りの少ない学習が行える。
【0042】
更に、本発明は、改正年度毎の条文又は解説の履歴を3年分以上にわたり対照させた履歴対照手段と、隣接する改正年度毎に改正前の条文又は解説部分と改正後の条文又は解説部分とに共通であって他の改正年度とは異なる識別手段が配設されたことを特徴としてもよい。
【0043】
履歴の変遷をつかみやすい。また、どのように変わったのか見やすい。
【0044】
更に、本発明は、各改正年度に属する改正箇所の明示された条文と、少なくとも一つの改正年度を選択する改正年度選択手段と、該改正年度選択手段で選択された前記改正年度に属する条文を抽出する条文抽出手段と、該条文抽出手段で抽出された条文を一つの改正年度が選択されたとき一段で、複数の改正年度が選択されたとき複数段の併記にて表示する表示手段とを備えて構成してもよい。
【0045】
必要な改正年度分のみを表示可能である。また、改正年度の選択や、対照したい改正年度の選択も自由であり、年度を経てどう変わったのか等見やすく、分かりやすい。全改正年度にわたる法令が完備されているので、各改正年度毎の法令集を集めて所持する等の必要がない。従って、安価で所持スペースも取らない。
【0046】
法令集では、内容を確認しないと改正年度を判断できず、必要な改正年度の条文に到達するまでに相当の時間を要するが、改正年度が明示されているので、すぐに必要な改正年度の条文に到達できる。また、改正の法令集は、別の本であるためどう変わったのか等時間を要し、煩雑な作業となる。しかしながら、本発明では、初心者にとっても簡単に必要な条文に到達できる。
【0047】
更に、本発明は、番号順に整列された条文番号と、該条文番号に属する表題とを備え、かつ条文本文が省略された一覧画面であって、該条文番号又は前記表題を選択すると当該条文の本文を含む条文詳細画面が表示されることを特徴としてもよい。
【0048】
条文番号と表題のみを整列させたことで、法令全体を流れる構成が理解できる。また、条文の内容に至る目次の役割を兼用することができる。特許法、実用新案法、意匠法、商標法のように対照可能なものを構成すれば、他法で準用されているか否かを視覚的に明示できる。
【0049】
更に、本発明は、数字と、該数字を覚えやすくする語呂が該数字に対し予め割り付けられた語呂割り付け手段と、該語呂割り付け手段で割り付けられた語呂が編集可能な編集手段とを備えて構成してもよい。
【0050】
初心者にとって、第何条がどういう表題であるか覚えることは大変であり、その助けとするため語呂を提供する。
【0051】
更に、本発明は、入力され、又は所定の書類ファイルから読み込まれた日付データと、各改正法令又は様式の施行若しくは適用開始日と、該施行等開始日と前記日付データを比較する日付比較手段と、該日付比較手段の比較に基づき適用対象とされる改正法令又は様式を判断する判断手段とを備えて構成してもよい。
【0052】
初心者であっても、迅速かつ確実に適用対象とされる改正法令又は様式を判断できる。
【0053】
更に、本発明は、様式と、該様式から抽出された項目と、該項目を所定のファイルから検索する項目検索手段と、該項目検索手段で検索された項目に属する文字列を抽出する文字列抽出手段と、該文字列抽出手段で抽出された文字列を前記様式の前記項目の空欄部分に記載する文字列記載手段とを備えて構成してもよい。
【0054】
様式に必要なデータは、通常他の書類ファイルに記載されている場合が多い。このため、他の書類ファイルから同一項目を検出し、自動読み込みによりデータを記載する。
以上により、簡単に書類の作成が行える。様式に従って処理を行うので、間違いも無くなる。
【0055】
更に、本発明は、様式と、該様式中の項目に予め関連付けされた備考及び/又は解説と、前記様式中の項目を選択する項目選択手段と、該項目選択手段で項目が選択されたとき関連付けされた備考及び/又は解説を表示する備考等表示手段とを備えて構成してもよい。
【0056】
備考や解説が項目毎に対照されるので、見やく、確実に書類を作成できる。
【0057】
更に、本発明は、複数の様式と、該様式から一つの様式を選択するのに必要な条件と、該条件を問い合わせする問い合わせ手段と、該問い合わせ手段により得られた条件に基づき前記一つの様式を抽出する抽出手段とを備えて構成してもよい。
【0058】
問い合わせにより逐次条件を確認しつつ、一つの様式を抽出可能としたことで、誰でも簡単に様式を見出すことができる。
【0059】
更に、本発明は、文言中に他の条文を引用する条文と、該条文と前記他の条文の間に所定の関連付けの行われた関連付け手段と、前記条文が選択されたとき、該条文と共に前記引用された条文を同一画面に表示する表示手段とを備えて構成してもよい。
【0060】
引用された条文をも併記して画面表示することで、時間の節約になると共に理解が確実になる。
【0061】
更に、本発明は、インターネットを介してダウンロードされる問題及び/又は解説と、該問題及び/又は解説を表示する表示手段と、前記問題と前記解説間に所定の関連付けが行われたことを特徴としてもよい。
【0062】
自宅等に居ながら、ユーザの都合のよい時間に合わせた形で解答作業を行うことができる。問題と解説に関連付けが行われていることから、解答の確認作業がはかどる。
【0063】
更に、本発明は、定義、趣旨、項目、内容、解説、メモ等のいずれか少なくとも一つを含む第1の文書と、定義、趣旨、項目、内容、解説、メモ等のいずれか少なくとも一つを含む第2の文書と、該第2の文書中の文字列を前記第1の文書中の文字列に対し、定義、趣旨、項目に続く所定範囲、条文に記載された文字列部分と同じ文字列部分に続く所定範囲、及び趣旨の所定の接続詞に続く所定範囲のいずれか少なくとも一つの単位又は全文単位で入れ替え可能であることを特徴としてもよい。
【0064】
例えばユーザ自身の有する文書より、優れた他人の文書が存在したとき、その文書の全文やその文書中の部分をユーザ自身のものと入れ替えることができる。従って、学習の効率が向上する。
更に、本発明は、文書と、該文書の文書名、該文書のテーマ名及び該文書の管理番号等のいずれか少なくとも一つをキーとして抽出するキー抽出手段と、該キー抽出手段で抽出された前記キーが予め定めたキーと一致するか否か判断する判断手段と、該判断手段で前記キーが予め定めたキーと一致しないと判断されたとき、所定の機能を制限する機能制限手段とを備えて構成してもよい。
更に、本発明は、所定の問題、解答及び解説のいずれか少なくとも一つを含む問題等と、該問題等に対する答案構成時間又は解答時間を管理する答案構成時間等管理手段と、該答案構成時間等管理手段で管理された時間が終了時間に至ったとき通知する通知手段と、該通知手段での通知がされたとき、前記問題等のすべて又は一部を表示する表示手段とを備えて構成してもよい。
答案構成時間等を制限し、終了時間に至ったとき通知することで、緊張された中で答案構成等の勉強ができる。終了後の解答等の確認作業も迅速に行える。
更に、本発明は、予め登録された複数のキーワードと、該キーワードに基づき検索されるべき対象が予め定められた検索対象設定手段と、前記キーワードを選択可能な選択手段と、該選択手段で選択されたキーワードに基づき検索を行う検索手段とを備えて構成してもよい。
キーワードにより検索されるべき対象が予め定められているので、当該キーワードに関連され抽出されるのが望ましいものも含めて広く検索することができる。従って、漏れのない形での勉強ができる。
更に、本発明は、所定の文言と、該文言に対して所定の色彩に基づき所定範囲をマーキング可能とするマーキング手段と、前記色彩を選択する色彩選択手段と、該色彩選択手段で選択された色彩に基づき該色彩の施された前記所定範囲を抽出する抽出手段とを備えて構成してもよい。
色彩を付すことで、視覚により感覚的に覚えることができる。また、色彩毎に独自の意味付けを行ったものを当該色彩により抽出可能としたことで、勉強の効率を図ることができる。
更に、本発明は、条文と、該条文中に記載された文言に対し原則、例外又は特例の存在することを示す原則等存在表示手段とを備えて構成してもよい。
原則、例外又は特例の存在を明示し、内容を言わせたりすることで条文の理解を深めることができる。この文言をマウス等で選択すると、原則、例外又は特例のそれぞれの内容が表示され、ユーザは内容を容易に確認できる。
更に、本発明は、問題と、該問題を表示及び/又は印刷する問題提示手段と、該問題提示手段で前記問題が表示等されたとき、解答時間の管理を開始する解答時間管理手段と、該解答時間管理手段で管理された時間が終了時間となったとき通知する終了通知手段とを備えて構成してもよい。
問題は、インターネットによりダウンロードされてもよいし、CD−ROM等の形で提供されてもよい。問題は、問題提示手段により表示等されるまではユーザには分からない。そして、この問題の表示等から解答時間が管理されることで緊迫された状況を作り出すことができ、解答作業に集中できる。
更に、本発明は、問題と、該問題の解答を解答時間終了の経過、又は所定の解答完了ボタンを押すことにより変更できなくしたことを特徴としてもよい。
このことにより、緊迫された状況を作り出すことができ、解答作業に集中できる。
更に、本発明は、問題と、該問題に対する解答時間を計測する解答時間計測手段と、該解答時間計測手段で計測された解答時間を表示する解答時間表示手段とを備えて構成してもよい。
解答時間を管理することで、ユーザは自分の進度や理解の程度を客観的に把握できる。
更に、本発明は、問題と、該問題と同一又は類似する問題を抽出する同一等問題抽出手段と、該同一等問題抽出手段で抽出された問題を表示する表示手段とを備えて構成してもよい。
同一問題等の有無の確認により出題傾向等を把握できる。
更に、本発明は、問題と、該問題には、答えを間違えたこと又は答えを思い出せなかったこと又は解答中の思い出せなかった部分をユーザ自身が記録する記録手段を備えて構成してもよい。
問題に対し答えを間違えたことをコンピュータにて自動判断させ、記録することも可能である。しかしながら、上級レベルの受験者等にとっては、単なる不注意等により間違えた問題であって当該問題を再度復習する必要がないと判断される場合もある。かかる場合、ユーザ自身の判断で問題に対し答えを間違えたこと等を記録可能とするのが望ましい。このことにより、真に間違えた問題、当該部分のみの抽出や間違えたこと等の累積データをとることが可能となる。そして、統計的に真の弱点等を把握するのに役立つ。間違える問題が少ない上級レベルの受験者等の場合には有効である。
【0065】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の第1実施形態の全体システム構成図を図1に示す。図1において、パソコン1には本発明である学習ソフト(以下、ソフトという)がインストールされている。このソフトは、CD−ROMやインターネット2によるダウンロードの形で提供される。
【0066】
現行の法令データ3がパソコン1のハードディスク内の法令データ領域に保存されている。また、各改正年度毎の改正法令データ4がパソコン1の改正年度毎法令データ領域に保存されている。このソフトには、予め標準的に用意された定義やレジメ、解説、注意書き等が一緒に標準データ5として提供され、パソコン1の標準データ領域に保存されている。標準データ5を参考データとしてユーザ独自にデータを修正したり、変更したりする場合を考慮して、パソコン1にユーザデータ領域が用意されている。このユーザデータ領域には、ユーザが独自に作成した定義やレジメ、解説、注意書き等のユーザデータ7が保存されている。
【0067】
このユーザデータ領域には、他のユーザ(例えば既に資格試験等に合格した人)の作成したデータをフロッピーディスクやMO、CD−R等の記憶媒体6の形を介して入力したり、自己の作成したデータを記憶媒体6に出力可能なようになっている。ユーザは、紙媒体からデータを入力可能なように、スキャナ8から必要なデータを読み取り可能である。読み取られたデータは、本ソフト若しくは読み取り専用ソフトを介してテキスト変換された後、データをユーザデータ領域に保存可能なようになっている。
【0068】
また、法令や改正法令の解説を行った基本書に係るテキスト文がCD−ROM9等の形で提供され、データが利用可能なようになっている。但し、パソコン1に基本書データがインストール保存されてもよい。基本書データは複数保存されてもよい。上述の法令データ、改正法令データ、標準データ等の各データも、CD−ROMやインターネット2によるダウンロードの形で提供される。
【0069】
但し、パソコン1に代えて、移動携帯端末により利用可能とすることも可能である。ソフトや各データをホスト側のコンピュータに用意し、インターネット接続可能な携帯電話によりWebデータとして参照可能なようにしてもよい。
必要な情報はプリンタ11により印刷可能なようになっている。
なお、法令の改正が一部の範囲で行われた場合には、インターネット2により改正法令データ4やこの改正された法令に係る標準データ5等がダウンロード可能なようになっている。
【0070】
次に、本発明の第1実施形態であるソフトの機能及び利用方法について説明する。
図2にソフトの画面構成例を示す。画面上段の条文欄10には条文の表題である「定義」に続き、条文番号、そして、条文内容が表示されている。条文は、特許法を例に挙げるが他方でも同様である。法令は法令選択スイッチ12により切替え可能なようになっている。また、条文は縦文字表記、横文字表記が選択可能なようになっている。
【0071】
条文の各文言は例えば図2の例では、「自然法則」、「利用」等のように予めキーワードが範囲指定されている。キーワードは、重要な用語、解説を要する部分、論点の存在する部分、判例等の存在する部分等である。画面の下段には解説欄14が配設され、当該条文の趣旨が記載されている。また、各キーワードに対応する定義や内容、注意点等が表示される。図2の例では、「自然法則」の定義、内容、具体例、注意点等である。
【0072】
解説に必要な図表や、フローが存在する場合には挿入されてもよい。フローは、例えば、手続きの手順を示すフローや時系列(スケジュール)表示である。この解説欄14には、その他、ユーザ自身の注意書きや気の付いたこと等をメモすることも出来る。このメモ等や定義、内容等は検索キーワード欄33でテキスト検索可能である。但し、趣旨、メモ、定義等項目単位に検索が行えるようにしてもよい。この場合には、検索される項目をまず選択する。また、解説欄14に現在表示されている解説について検索可能な他、存在するすべての解説について検索することも可能である。解説欄14の文字の大きさや条文欄10の文字の大きさ等は設定により拡大縮小可能である。
【0073】
なお、図示しない出典付きボタンを選択した場合には、解説欄14に趣旨や定義等の出典及びページが表示される。例えば工業所有権法逐条解説の231ページは「○青」P231と表示される。そして、この「○青」P231部分をクリックすれば、出典とされた基本書の対応するページが後述する基本書表示ブロック29に開かれる。論点ボタンや判例ボタンを選択すれば論点や判例の存在する部分が範囲選択され、赤く表示される。
【0074】
但し、範囲指定を論点や判例の存在するキーワードの部分と、通常のキーワードの部分とに色分け表示するようにしてもよい。範囲指定された部分をクリック又はカーソル合わせすると、論点や判例の内容及びどの文献にその内容が詳細に出ているか。また、簡単な解説はどの書物の何ページに載っているか表示される。この表示は、見やすいように解説欄14のトップから表示されるようにテキストの位置が移動される。あるいは、該当内容範囲が色付きで表示される。
【0075】
更に、判例等の詳細を入手したい場合には、入手したい判例等を選択した後、判例等入手ボタンを押すことで、リンクされたインターネット上の表示サイトの当該判例等の存在場所に直接飛ぶことも可能である。このインターネット上の表示サイトには、かかる判決の要約、結論、勉強上や実務上の留意点がまとめて表示されている。但し、判決は、勉強上に利用される場合と実務上に利用される場合とで区別して表示されてもよい。
【0076】
判決等を含むデータファイルはダウンロード可能である。ダウンロードされたファイルは、自動的に本ソフトにより読み込まれ、適所に表示される。
条文中に他の条文が引用されている場合(例えば特許法第80条では第123条第1項)があるが、この場合には設定により条文欄10に引用された条文も併記可能である。
また、条文に記載された文言に対し、原則や例外、特例の存在する場合には、当該文言の側部に原則マークや例外マーク、特例マークを付する。そして、この原則マーク等にマウスのカーソル21を合わせると、簡単な内容や原則、例外等となる条文番号がカーソル21の側部にポップアップ表示26される。この例外マーク等は検索キーワード欄33で検索可能である。検索結果は、例えば例外マークの付された条文のみを抽出してリスト化してもよいし、原則、例外、特例の対応関係が明示されるよう対応する条文や文言同士をそれぞれ併記した形でリスト化してもよい。
【0077】
また、条文は、ツリー表示ボタンを押すと、図3のようにツリー状態に記載が変更され、画面下段に表示される。このツリー表示は、同格記載された単語や部分を並列に記載し、かつ適宜分割記載された文言を直列に連鎖させたもので、ポイントを覚えやすくしたものである。重要な文言は注意を喚起させる意味から独立させている。
【0078】
更に、関連する施行規則、施行例等表示ボタンを押すと、各条文に関連する条文、施行規則、施行例、様式等の情報が各条文の末部等の適所に表示される。このように施行規則、施行例、様式等を選択により表示可能とすることで、必要なときにのみ施行規則、施行例、様式等を表示させるようにすることができる。施行規則等は必要な場合が限られているためである。この施行規則、施行例等の情報をクリックすると施行規則等の各条文へ飛ぶ。更に様式をクリックすると様式に飛ぶ。これらは双方向である。
【0079】
様式には適用となる条文(例えば特許法施行規則第12条の様式18においては、特許法施行規則第12条の他、備考より検索される特許法第34条第5項、特例法施行規則第2条第3項等)が検索され、まとめて併記可能とし、それらの条文のすべてが読める程度に小さく画面の隅に表示される。拡大も可能である。但し、設定により、それぞれの条文だけを条文番号をクリック指定することで表示させるようにしてもよい。このように、対応する条文、施行規則等が様式と同じ画面で確認出来るため判断が迅速かつ容易であり、確実な手続きをすることが出来る。
【0080】
条文に対応したレジメの存在する場合や、この条文に深く関連するレジメの存在する場合には、レジメボタン24を押すことで当該条文のレジメがこの解説欄14に表示される。もう一度レジメボタン24を押すと再び解説欄14には定義、趣旨、メモ等が表示される。
【0081】
上段に表示された条文の各キーワードと下段の解説欄14に表示された各キーワードとは互いに関連付けがされており、条文のキーワードをマウスによりクリック又はカーソル合わせしたとき、下段の対応する所定範囲が色付きで画面中に表示される。一方、下段のキーワード部分をクリック又はカーソル合わせしたとき、条文のキーワード部分が色付きで画面中に表示される。
【0082】
例えば図2の条文中のキーワード「自然法則」をクリック又はカーソル合わせすると、下段の「自然法則」のキーワード部分が色彩表示される。即ち、解説欄14中に、「〜とは・・・である」の形で定義がされた場合には、この〜部分が条文のキーワード部分に対応されて色彩表示される。但し、定義、内容、具体例等の記載箇所をも含めて色彩表示されてもよい。また、例えば定義のみが色彩表示されてもよい。なお、予めこのように対応する文言同士のすべてを、条文欄10と解説欄14とで一斉に色彩表示するようにしてもよい。このことにより、キーワードに関する定義、内容、注意点等が直ちに分かる。
【0083】
関連付けは、例えば次のように行う。
関連付けのため、本ソフトには、関連付けデータベースが備えられる。そして、この関連付けデータベースには、条文、解説、基本書データ等の間のデータ同士の関連付けが記憶される。
【0084】
データ構成は、例えば、条文番号、項、号、条文中のキーワード、関連付けされた第1の文書名(文書番号等の管理番号)、この第1の文書のテーマ、この第1の文書中のキーワード、この第1の文書中のキーワードの所在位置、このキーワードに続く内容の所在位置、関連付けされた第2の文書名(文書番号等の管理番号)、この第2の文書のテーマ、この第2の文書中のキーワード、この第2の文書中のキーワードの所在位置、このキーワードに続く内容の所在位置等で構成される。
【0085】
文書は、解説、レジメ、模範答案、多枝問題、解答、基本書データ等である。第1の文書と第2の文書を設けたのは、後述するような多枝問題と解答のように文書同士を関連付けさせる場合があるからである。従って、多枝問題、解答、基本書データ等のように3つの文書同士の間で関連付けさせる場合には、その分項目を増やす。
【0086】
図2の例では、条文の各キーワードのそれぞれに対し、次のようにデータ作成される。例えば、条文番号等には特許法第2条、第1項、条文中のキーワードには「自然法則」、解説欄14が特許法の解説欄であるので、文書名には「特許法解説欄」が記録される。続いて、文書中のキーワードには、条文中のキーワードと同じ「自然法則」が記録される。
【0087】
そして、解説欄14の何ページの第何行、第何列目から第何行、第何列目にかけて、このキーワード「自然法則」が存在するのかが記録される。更に、定義中の「・・・である」の部分が、解説欄14の何ページの第何行、第何列目から第何行、第何列目にかけて存在するのかが記録される。ところで、この所在位置は、解説欄14が編集されると移動する場合もでてくるが、行と列はその都度自動的に補正され更新される。従って、関連付けの行われた場合、常にキーワード等の存在位置は明確となっている。
【0088】
但し、次のような場合には条文中の文言によらず関連付けが行われる。例えば、後述するようなレジメの趣旨中の「そこで、」やレジメの項目等は、条文には文言が存在しない。かかる場合、文書中のキーワード欄には、これらの文言(「そこで、」や項目の名称)を記録する。
【0089】
また、例えば、レジメの趣旨に対し関連付けを行うと、文書中のキーワード欄には「趣旨」が記録される。そして、この趣旨内容の所在位置も記録される。従って、後述するように趣旨のみを収集等の処理が簡単に行える。条文番号等も記録されていれば、条文単位での収集も可能となる。
【0090】
更に、レジメ等の文書中のキーワード部分をクリックすると、クリックされた位置から文書中のキーワードが判断される。そして、このキーワードに関連付けされた条文や他の文書中のキーワードが関連付けデータベースから判断される。
なお、本ソフトでは、この関連付けデータベースを基に、画面表示の状況や、操作されたボタン等の条件を加味しつつ各種データの処理や表示が行われる。
また、文書名(文書番号等の管理番号)、文書のテーマ等に関し、この管理番号とテーマの組み合わせ等を所定のものに制限し、この所定のもの以外では、関連付けデータベース等を機能させないようにしてもよい。
但し、関連付けは、条文や解説、レジメ等をHTML文書とし、URL(Uniform Resource Locator)にてリンクされるようにしてもよい。
【0091】
また、本ソフトでは、下段にレジメ等の表示されない場合や、解説欄14の表示自体を行わない場合でも、図2に示すように、条文の範囲指定された各キーワードにマウスのカーソル21を合わせると、定義や簡単な内容をカーソル21の側部にポップアップ表示26を行うことも可能である。このことにより、基本書の頻繁な確認も省略出来る。机の上に山と分厚い資料を積む必要が無くなる。また、常に条文と1対1に考えることが出来、法律解釈に役立つ。
【0092】
但し、ポップアップ表示に限らず、条文の行間や条文の文末等や解説欄14等の所定の場所に、コメント文や付箋の形等でテキスト表示されるようにしてもよい。この定義等は、ユーザによるキー入力により修正等可能である。
【0093】
また、各キーワードは、ユーザが独自に設定することも可能である。この場合、上段のキーワードを範囲選択した後、下段のキーワードを含む所定範囲を範囲指定し、関連付けボタン22を押すことにより、関連付けを行うことが可能である。但し、範囲指定後にマウスの右クリックによるメニューから関連付けメニューを選択するようにしてもよい。範囲指定は、キーワードとこのキーワードを包含する範囲等重複して指定可能である。
【0094】
条文の表題、条文番号、条文中の各キーワード若しくは所定範囲の文言、カーソル21の側部への表示、条文に対応される下段の趣旨の中の重要な部分、レジメの定義、文言等の一部又はすべては目隠しが可能である。目隠しの程度や内容、範囲は、資格試験で頻度高く出題される箇所を考慮したり、学習者の学習レベルに応じてレベルを変えられるようにする。例えば、レベル1〜レベルN、ユーザ設定までレベルを変えるのが望ましい。
【0095】
また、最初、条文番号や項、号若しくはレジメのタイトルが何かを除き、条文の文言、レジメの内容の殆どを目隠しする形とする。目隠しはキーワードのみであってもよいが、所定範囲や全文を目隠ししてもよい。「〜とは・・・である」の形で定義がされた場合には、この〜部分のみを残して残りの部分を目隠ししてもよい。全文を目隠しする場合であっても、記憶をたどる配慮から、区切りのよい範囲ずつで複数箇所に区切って目隠しされるのが望ましい。
【0096】
次に、目隠しによる学習の一方法について説明する。
まず、目隠し部分に関する解答開始ボタンを押す。画面表示では、予め設定された解答時間を経た後、随時、文頭から文末方向に向けてキーワード若しくは所定範囲を一区切りずつ表示させるようにする。ユーザは、表示された箇所の次の区切りの目隠し部分について解答を思い浮かべる。解答時間を経た後、当該箇所が表示される。この解答作業を文末に至るまで繰り返す。但し、解答時間以内に解答が思い浮かんだ場合には、時間節約のため、カーソル移動キーの左方向キーを押すことで次に進む。また、カーソル移動キーの右方向キーを押すことで前の箇所に戻れる。
なお、レジメの一つに対し確認する時間をまず与え、その後答案構成開始ボタンを押す。この際には、例えば条文表示ボタンを押すことで、当該レジメに関連される条文を表示してもよい。そして、この答案構成開始ボタンが押された後、例えば5分をレジメに関する答案構成時間とする。この答案構成では、必須の項目や関連条文だけをポイント的に筆記させたり、空で言わせたりするものである。そして、答案構成時間経過後にパソコン1にてブザーを吹鳴することで終了させる。このとき、画面には、答案構成の必須項目又はレジメ自体が確認のため表示される。または、答案構成の必須項目や関連条文についてすべてを目隠ししておき、思い出せない箇所のみをクリックさせるようにして成績を評価してもよい。このクリックの際には、当該箇所についての目隠しが解除される。当該箇所についてされたクリックの回数は成績として累計される。そして、成績評価の悪いレジメについては、一定期間経過後に再度答案構成練習を促すように警告を発するのが望ましい。また、この際には、記憶の忘却曲線に従い警告を発するのが望ましい。更に、レジメ全体についてではなく、思い出せなかった箇所のみをまとめて解答させるようにしてもよい。
【0097】
解答時間は、変更可能である。解答作業中であっても特定のボタンを押すことで解答時間がバーグラフ表示される。解答時間を早くするか遅くするかのテンポはバーグラフの量と関連付けされている。そして、ユーザは、この量をカーソル移動キーのアップキー、ダウンキーで調節可能である。
答えられなかった場合には、当該答えられなかった箇所をその都度クリックするか、特定のボタンを押す。このことで、本ソフトは当該箇所について答えられなかったことを認識する。そして、次回には、この答えられなかった箇所について本ソフトが自動的に解答時間を延ばすようにする。当該箇所についてその後解答がされるようになった場合には、その次の回では通常の解答時間に戻す。
【0098】
ユーザ設定では、特に各ユーザが繰り返し間違える箇所を重点的に設定するのが望ましい。標準として設定されたレベルNの内容等を設定し直してもよい。また、乱数発生により目隠しの箇所を随時変更するようにしてもよい。更に、ユーザ自身でもマスクボタン43を押した後、該当箇所をマウスで範囲選択することにより目隠しの設定が可能である。この指定した範囲を暗記のためマスクにより消すかまたはこのマスクの復帰が選択可能である。
【0099】
また、マスク項目のみ表示ボタンを押せば、目隠しの行われた部分以外を排除した形で、目隠しの行われたキーワード部分のみを単語列挙可能である。この単語は、そのままの位置に残しても記憶に際しては効果があるが、移動、削除、修正等の編集が可能であり、例えば条文からキーワード部分のみを抽出して覚えやすい形に作表化したり、記号や図形と組み合わせる等も可能である。この単語列挙は条文等のポイントのみを表示しているので覚える量も少なく覚えた場合の効果が大きい。
【0100】
更に、論文やそのレジメにおいて、趣旨中のキーワード、内容中の項目名やキーワード、論点、効果等の論文構成に最低限必要なポイント部分を残し、これ以外を排除する。ポイント部分は、記憶を紐解くに足りるきっかけとなる最低限の項目やキーワードである。但し、レジメ等のテーマのみ、又は各項目に付けられた付番のみ、又はこの付番と共に最低限のポイント部分を残し、これ以外を排除するようにしてもよい。
【0101】
この最低限の項目やキーワードは、本ソフトにおいて予め標準的な設定を行っておくが、各ユーザ毎に記憶のポイントや忘れやすい点は異なるので、適宜ポイントの加入、削除等可能である。ユーザが加入、削除等を行う場合には、もう一度マスク項目のみ表示ボタンを押してレジメに戻って行うことが可能である。そして、この少ないポイントを手掛かりに論文の内容が詳細にわたり再現できるようにする。なお、標準的な設定の内には、複数の項目やキーワード等を語呂でつなげることで、記憶し易くしてもよい。
【0102】
但し、マスク以外に各キーワード部位に対し重要度を付し、重要度の高い単語についてかかる単語列挙がされるようにしてもよい。更に、各キーワード部位には、その重要度に応じて重要度色分け表示を行ってもよい。この場合には、重要度順にマスクの解除が行われるようにしてもよい。
【0103】
図4に本ソフトの画面構成の別例を示す。図4に示すように、レジメ25(模範答案等も含む)の中で参照条文27が付されている場合には、その参照された条文も上段に追加表示される。レジメ25における参照条文の表記部分は、予めユーザがボタンあるいはマウスの右クリックによるメニュー選択により、条文と関連付けを行うことが可能である。但し、関連付けによらず、レジメ25内を検索し、参照条文を検出するようにしてもよい。参照条文の存在する場合には、ソフトにより参照された条文が法令データ領域から検索される。参照条文が民事訴訟法等の他法域のものであっても法令データ領域に用意されている。
【0104】
このことにより、学習者は、必要な条文を法令集から引く手間が省け、また条文とレジメ等を関連付けつつ相乗的に相互の理解を深めることができる。参照される条文が多数にわたる場合でも、容易に理解しつつ迅速にレジメ等を読み進むことができる。条文とレジメとの仕切りが無くなる。また、図示しない条文欄縮小ボタンを押すと条文欄は縮小され、画面の隅に置かれ、レジメ25を画面一杯に拡大することも可能である。必要な場合には条文も含めた形で印刷が可能である。
【0105】
従って、レジメ25は、一つの条文に直接結びつくレジメに限るものではなく、複数の条文に広く関わるもの等についても適用可能である。なお、条文を頼りにせずにレジメ25のみを見たい場合には、設定によりレジメのみを表示することも可能である。また、レジメ25は、一つのテーマにつき一つ用意することを原則とするが、複数個用意しタブ等により切り換えて表示可能としてもよい。タブには、テーマの略記されるのが望ましい。更に、レジメ25は毎日のように頻度高く見られる基本レジメ、1週間に1回程度見られる応用レジメ、項目のみ見れば足りるその他レジメとに分けて整理され、常に基本レジメが先頭に表示されるのが望ましい。
【0106】
また、画面中に基本書表示ブロック29を設定し、このブロック内に基本書のテキストデータを表示可能としてもよい。そして、例えば条文のキーワード「自然法則」をクリックすると、下段のレジメ25の「自然法則」に関する記載箇所が色付け表示されると共に、基本書表示ブロック29内に存在する「自然法則」の単語が検索され、色付け表示される。但し、検索ではなく関連付けにより表示されるようにしてもよい。または、関連付けされていないデータの場合に始めて検索するようにしてもよい。
【0107】
「自然法則」の単語が複数箇所にわたり出現する場合には、次ボタン31を選択することで次の箇所に移行する。但し、「自然法則」の単語の各ページ毎の出現頻度を数え、最も出現頻度の高い範囲に属するページから順に移行するようにしてもよい。また、条文番号をクリックすると、下段のレジメ25が当該条文に関するレジメに変わり、基本書表示ブロック29内に存在する条文番号が検索等され、色付け表示される。このことにより、条文に密接に関連するレジメ25及び基本書データが一画面で見られることから勉強の効率がよい。
【0108】
また、基本書データの始めには目次が記載されているが、この目次の各項目にはそれぞれ対応するレジメと条文とが予め関連付けされている。但し、レジメと条文とは、予め参照条文も含めて関連付けされているので、レジメが開かれたときに関連付けされた条文を抽出して表示するようにしてもよい。この関連付けは編集により変更等可能である。
【0109】
そして、目次中の各項目をダブルクリックすると、基本書表示ブロック29にはこの項目の属する基本書の該当ページが開かれる。解説欄14には関連付けられたレジメが表示され、条文欄10には関連付けられた条文が表示される。従って、基本書の流れに従った形での学習がもれ無くかつ効率良く行える。但し、基本書の目次に代えてレジメの目次を作成し、同様の処理を行うようにしてもよい。
【0110】
図4では、一つの基本書を例示したが、複数の基本書を同時に表示するようにしてもよい。複数の基本書の切り替えは、タブ30を切り換えることで可能である。この場合には、基本書毎の解説の微妙な相違等をも容易に理解できる。また、基本書中に気に入った適当な文言が存在する場合には、コピーし、レジメ25やカーソル21の側部への表示の内容に修正や変更をすることもできる。
【0111】
また、例えば「自然法則」の単語を検索キーワード欄33にデータ入力し、検索ボタン35を押すことで「自然法則」の単語が出現する条文、レジメ、基本書を検索することも可能である。画面が条文のみ表示されている場合には条文のみについて検索される。検索結果は、条文単位に集められ該当する単語部分が色付きで表示される。条文、レジメが表示されている場合には、条文とレジメについて検索される。解説欄14に定義、趣旨、メモ等が表示されている場合には、定義、趣旨、メモ等について検索される。
【0112】
条文、レジメ、基本書が表示されている場合には、条文、レジメ、基本書について検索される。但し、条文、レジメ、基本書等の内から、検索したいものをキー選択することも可能である。また、条文で検索した結果、表示された検索結果が条文中のキーワード等であった場合には、関連付けされたレジメ等が表示される。検索結果は、レジメ単位若しくは基本書の当該単語の含まれるページ単位に該当する単語部分が色付きで表示される。ページは、次ページボタン、前ページボタンにより次ページ又は前ページを選択可能である。または、タブに記載されたテーマ等により所望のページを選択可能である。
【0113】
検索結果は、第1条若しくは1頁目から検索された順に結果を示すようにしてもよいが、その出現頻度の順に結果を示すようにしてもよい。出現頻度は例えば前後の数ページも含めて単語の出現頻度を計算する。
【0114】
但し、「補正」、「審判」等の複数の条文に関連する単語が検索された場合には、関連するすべての条文及び準用条文を抽出し表示可能なように予め設定しておく。複数のレジメが該当する場合にも同様に抽出する。このとき、次のレジメ、前のレジメを選択可能とする。
【0115】
また、検索キーワード欄33に「指定期間」と入力すると、この指定期間の定められているすべての条文が施行規則等も含めて表示される。但し、施行規則等も含めるか否かは設定可能としてもよい。条文の文言は「指定された期間」「相当の期間を指定して」等完全一致しない場合でも類似表記も検索にかかるようにする。但し、かかる類似表記をも検索するか否かを設定可能としてもよい。この際には、「指定期間」に相当する単語部分が色付きで表示され、既に登録されているその定義や内容等の法的意味が単語部分の側部等にポップアップ表示等される。
更に、各論文やレジメ等のテーマには、本試験で出題された旨の表示と出題年度が表示されており、例えば検索キーワード欄33に「試験」と入力すると、過去に本試験で出題の関連レジメ等が検索される。「試験 アンド 平成5年」と入力すると、平成5年度に出題された関連レジメ等が検索される。
【0116】
更に、キーワード検索で「特許料」を入力すると、特許料に関するすべての施行例等を含む条文が表示される。特例の経過措置等が存在すればこれらも表示されるのが望ましい。この際、後述する条文すっきり表示ボタンを選択すれば通常の平易な他の引用のない条文表現に変わる。
更に、キーワード検索される項目を予め登録しておき、選択可能としてもよい。かかる検索項目には、前述の各項目や、「主体」、「補正時期」、「送達」、「送付」、「副本」、「期間」、「請求項毎」、「指定商品毎」、「受理官庁」、「できる」、「しなければならない」、等である。法令選択スイッチ12により特許法が選択され、かつ検索項目として「主体」が選択された場合には、特許法で特許庁長官、審査官、審判官等が主体となる条文が抽出される。設定により、表示された主体がマスクされた状態として表示されてもよい。なお、設定により、準用条文をも含めて抽出されるようにしてもよい。また、法令選択スイッチ12によりパリ条約が選択され、かつ検索項目として「期間」が選択された場合には、パリ条約について期間の定めのある条文が抽出される。
【0117】
解説欄14の中の例えば特許料納付期限算出方法(図示せず)をクリックすれば、特許料の納付期限算出方法が解説される。特許料の納付期限算出方法は、実際のカレンダーに基づき出願日や査定の謄本送達日、登録日をキー入力若しくはカレンダーから指定することで存続期間を時系列バー方式により年度表示し算出するものである。従って、特許法第3条等の意味合いも理解し易く、受験勉強や実務上の確認にも利用可能である。以上は例示であり、異議申立等の他の期間計算についても同様である。
【0118】
各表示画面は表示された画面のそのままを印刷、若しくは画面に表れないが検索結果の一覧等に表示されているもののすべてを選択により印刷可能とする。画面が分割等されている場合には、予めクリックされた画面に含まれるデータの画面表示されていない部分も含めて印刷可能である。また、レジメと条文を併記して印刷する等の場合には、適宜大きさをA4サイズにすべく文字サイズを自由に可変したり、場所を移動させたりして調整可能である。印刷プレブュー画面で確認も可能である。
【0119】
更に、特許法、実用新案法、意匠法、商標法等のように、各法令が相互に深い関連のある場合には、対照条文ボタン23をクリックすることで、図5に示すように各法令を比較対照可能である。また、この際には、ドロップダウンリストボックスで審査と審判、審査と審査前置と延長登録出願等、審判と再審と異議申立、等のように、制度単位での組み合わせ対照が選択可能である。そして、例えば審査と審判が選択されると、画面の上段に審査の規定、下段に審判の規定が配列される。そして、審査の規定が審判で準用されているか否か図5と同様に各条単位に明記される。但し、準用を○、不準用を×等の記号表示としてもよい。更に、かかる対照において、各ユーザにとって又は各ユーザの学習段階如何によっては、準用の判断が容易な対照項目(条文)も存在する。従って、これらの対照項目については、設定により各ユーザ毎に消去自在としてもよい。
【0120】
なお、図5中に示すように、特許法、実用新案法、意匠法、商標法等の各条文の条、項、号を示す数字には、解説ボタンが隠されている。但し、解説ボタンは、条文の表題の下部等に、それぞれ配設されてもよい。そして、例えば意匠法第2条第1項の解説ボタンをクリックすると、画面左端に解説欄14が表示され、この解説欄14中に意匠法第2条第1項の解説である定義、趣旨やレジメ等が表示される。
【0121】
但し、図6に示すように、解説欄14は、縮小され、対照された法令の条文の存在しない空白の部分である、例えば空白51、53等に表示されるようにしてもよい。この場合、解説欄14は、特許法、実用新案法、意匠法、商標法のそれぞれについて配設する。そして、解説欄14には、画面表示された法律中の最も近い条文に関する解説等が開かれる。条文の条、項、号の数字をクリックすると、該当する内容が解説欄14に表示される。
【0122】
また、各解説欄14を空白51、53等に表示するのではなく、それぞれ特許法、実用新案法、意匠法、商標法の画面左端部に固定表示としてもよい。なお、解説欄14は、解説欄表示ボタンにより画面の表示と画面からの消去が可能である。条文のみを参照等したい場合や印刷したい場合があるからである。
【0123】
条文の趣旨、各キーワードに対応するポップアップ表示、定義、レジメ等は、予め標準的なものが用意されているが、ユーザが独自の資料として用意したり修正や変更を行うことが可能である。この場合、キーボード入力や音声入力等が可能な他に、スキャナ8により紙媒体からデータを入力する。
【0124】
スキャナ8から読み込まれたデータは、テキスト変換可能な他、図として張り付けることも可能である。標準データは、インターネットによるダウンロードにて更新可能である。なお、レジメ等には、脚注を付けることが可能である。テキスト文の適所には脚注番号等が付けられ、この脚注番号等に対応された注記が脚注エリアに表示される。この脚注は、ユーザによっても編集可能である。
また、記憶媒体6により他人の作成したデータを読み込むことも可能である。データはユーザデータ領域に保存される。ファイルのインポートにより全データを予め用意された標準データと入れ換えることが可能な他に、特定の部分だけを入れ換えることも可能である。
【0125】
次に、特定の部分だけを入れ換える方法について説明する。
図7に示すように、画面上段に現在の編集可能なレジメや解説等の保存データを表示する。そして、画面下段に更新したいデータを表示する。条文に関連付けされたレジメ等のデータである場合には、当該条文を開けば自動的に同一条文のデータとして抽出され対比可能である。
【0126】
しかしながら、レジメ等によっては特定の条文にのみ関連せず、複数のレジメ等に関連するものも存在するので、この場合には検索キーワード欄33にレジメのテーマやキーワード等をデータ入力し、検索ボタン35を押すことで検索することもできる。キーワード等は論理指定が可能である。この結果、検索されたレジメが表示される。
【0127】
画面下段の更新したいデータの内から更新を希望するデータを選択する。このとき、複数のデータを選択することも可能である。例えば図7で、第2条のキーワードAに関連付けされたレジメ25aのA1部分の定義をレジメ25bのA2に更新したい場合には、A、A1、A2のいずれかをマウスにより選択する。このとき、A、A1、A2の各部分は共に同一色に色彩変化され、画面内の見やすい適所に表示される。
【0128】
A1、A2に続く更新対象箇所である内容部分も色彩変化される。更新対象の範囲は、次の単語の存在位置の前の句点までとして範囲を色彩表示してもよいし、当該単語に続く最初の句点までとして表示してもよい。予め範囲指定されてもよい。このとき、更新対象範囲を調整するため、カーソル移動キーにより前後の句点にまで更新対象箇所を移動可能である。
【0129】
更新内容を確認した後、OKであればデータ更新ボタン37を押す。条文中のキーワードAは画面上段と下段とも共通しており、レジメ25aのA1部分、レジメ25bのA2部分に対し共に関連付けされているので、A1部分の定義はA2部分の定義に直ちに置き換えられる。但し、修正の必要な場合には、置き換えを実行する前にA1部分の定義を参照しつつA2部分の定義を修正した上で、OKであればデータ更新ボタン37を押す。
【0130】
なお、この際条文を媒体とせずに、単にレジメ同士であってもA1部分、A2部分は、共通のキーワードAを介して既に関連付けられているので置き換え可能である。また、趣旨は、通常「起承転結」により記載されている。そして、承部と転部は「ところで、」や「しかしながら、」等の接続詞で始まり、結部は「そこで、」の接続詞で始まることが多い。このため、接続詞を媒体として同様に置き換えをすることが可能である。更に、定義、レジメの各内容、効果、法上の取り扱い、論点等の単位であっても、これらの項目や単語を媒体として置き換えをすることが可能である。
【0131】
次に、データの入れ換えの別方法について説明する。
条文中のキーワードは、通常は、いずれのレジメにも使用されるものである。従って、画面上段の条文中のキーワードを含むレジメ中の文字範囲を指定した後、データ更新ボタン37を押すと、本ソフトによりこの範囲中から条文中のキーワードをまず検出する。そして、このキーワードと同一のキーワードを画面下段のレジメから検索し、このキーワード部分をカーソル指示する。
【0132】
または、画面上段の条文中のキーワードは予め画面上段のレジメのキーワードと関連付けされているので、画面上段の条文中のキーワードを選択した後、データ更新ボタン37を押すと、本ソフトによりこのキーワードと同一のキーワードを画面下段のレジメから検索し、このキーワード部分をカーソル指示する。その後、この下段のキーワードに続く先の画面上段で行った文字範囲に相当する範囲をユーザに指定させ、確認が行われると置き換えが行われるようにしてもよい。
【0133】
更に、データの入れ換えの別方法について説明する。
データ更新ボタン37を押すと、まずレジメに関連付けされた条文やレジメ中から参照条文を抽出する。条文は、予めキーワードを含む単語に分解しておく。そして、本ソフトは、抽出された条文について、この条文から一つずつ単語を抽出しては、画面上段のレジメから当該単語が存在しないかどうかを検索する。
【0134】
検出された場合には、当該単語を含む一文(「。」で止められる一文)を色彩表示する。続いて、画面下段のレジメから当該単語が存在しないかどうかを検索する。検出された場合には、当該単語を含む一文を色彩表示する。そして、当該箇所のデータ変更を希望するか否かの問い合わせを行う。希望する旨の押キーを行うと、その後、画面上段のレジメ中の単語を含む範囲を調整するよう要求する。
【0135】
範囲の調整はカーソル移動キーで行い、右方向に一回カーソル移動キーを押すと次の一文までが範囲とされ、左方向に一回カーソル移動キーを押すと前の一文までが範囲とされる。更新したい範囲が調整された場合にはリターンキーを押す。続いて、画面下段のレジメ中の単語を含む範囲を調整するよう要求する。範囲の調整は同様にカーソル移動キーで行う。
【0136】
更新したい範囲が調整された場合にはリターンキーを押す。このとき、更新してよいかどうかの問い合わせが行われる。OKボタンを押せば更新が行われる。一方、データ変更を希望しない旨の押キーを行うと、レジメ中に当該単語が他に存在しないか否か検出され、同様の処理が行われる。レジメ中に当該単語が存在しない場合には、条文から次の単語が抽出され、同様の処理が行われる。
【0137】
図7において、ユーザ定義によるキーワードDに相当する部分は、画面上段には無いが、キーワードDを選択し、データ更新ボタン37を押すことで、キーワードDが現在のデータより検索され、新たにキーワードDとして設定される。この際、現在のデータ中にキーワードDが存在しない場合にはその旨の表示がされ、追加するか否かの問い合わせがされる。追加OKの場合にはキーワードDが追加される。そして、カーソル21側部への表示の内容が追加されると共に、キーワードDに相当する定義等がレジメ等に追加される。この際には、追加となる位置を指定させる。画面下段からのデータのコピー、張り付け等の編集も可能である。
【0138】
更新したいデータが定義、趣旨、法上の取扱いの場合には、この定義等の題目を選択した後、データ更新ボタン37を押すことで可能である。選択は複数選択することも可能である。
【0139】
なお、趣旨については、この趣旨に属する接続詞を検索してまず起部、承部若しくは転部、結部を区分する。その後、本ソフトは、上段と下段の起部に属する文字列を表示し、更新するか否かの問い合わせを行う。OKボタンを押せば更新が行われる。以下、承部若しくは転部、結部についても同様に処理される。
【0140】
当該条文全体についてカーソル21側部への表示の内容を更新したい場合には、画面下段の第2条を選択し、データ更新ボタン37を押すことで可能である。レジメ全体を更新したい場合には、レジメ全体を範囲選択等してデータ更新ボタン37を押すことで可能である。
【0141】
以上により、合格者の保有していたレジメ、受験業界で提供される様々なレジメや定義、趣旨、メモ等を、適宜気に入った部分だけ自分のレジメ等に簡単に取り入れられる。従って、資料を一から手作りする必要はなくなり、必要な部分だけを自分の好みに適したレジメ等の形で簡単に補足出来る。各ユーザは、自分にとって最も覚えやすい形のレジメ等を作成できるので勉強の効率がよくなる。
【0142】
なお、ユーザ独自の趣旨集、定義集を作成可能である。このとき、趣旨・定義集作成ボタンを押した後、条文指定又は第m条〜第n条のように条文の範囲を指定する。そして、趣旨や定義等の必要とする項目を選択する。このことにより、条文番号や項、号若しくはレジメのテーマと、レジメ等から当該趣旨又は趣旨及び定義のみを抽出することも可能である。
【0143】
従って、ユーザ独自の趣旨集、定義集が簡単に作成可能である。また、作成された趣旨集、定義集は、ユーザ独自に作成された各ユーザの好みに応じた趣旨集等なので暗記の効率は高くなる。印刷はユーザの好みに応じた縮小サイズに設定可能なので持ち運びにも便利である。この場合でも、趣旨や定義中の重要なポイントは目隠しが可能である。また部分的に目隠しされた状態での印刷も可能である。
【0144】
次の条文に移行したい場合には、次条文選択ボタン38をクリックする。または、トップボタン39を押してもよい。トップ画面は図8のように構成されている。各条をダブルクリックすると図2の当該条文の詳細画面に移る。他法での準用がされている場合には、色彩41が施されている。
【0145】
例えば特許法第3条は、実用新案法第2条の5第1項、意匠法第68条1項、商標法第77条第1項で準用されているが、これらの該当箇所には色彩41を施す。一方、特許法第4条が実用新案法では準用されていないと便宜上仮定する。この場合には、当該箇所には色彩41を施さない。このことにより、他法で準用しているか否かを視覚により感覚的に把握することが出来、覚えやすい。
【0146】
特許法第3条に示すように、表題である「期間の計算」等を目隠ししたり、特許法第4条に示すように、何条かの数値を目隠しすることもできる。この場合、マスクボタン43を押した後、該当箇所をマウスで選択する。目隠しされた箇所は、カーソルを当該条文の上に移動することで正解が表示される。
【0147】
また、マスクボタン43を押した後、実用新案法42等の「実用新案法」項目を選択すると実用新案法の欄等の全体が目隠しされ、準用されているか否かを当てることもできる。この場合でも、カーソルを当該項の上に移動することで正解が表示される。更に、乱数発生により適当な項目を目隠ししたりしてもよい。
【0148】
あるいは、乱数発生により特許法第p条に対応する実用新案法、意匠法、商標法の項目を目隠しし、所定の時間(解答者が答えを出すことの可能な時間)を経過した後正解を表示し、その後所定の時間(解答者が答えを確認する時間)の後、次の問題である第r条に飛ぶ等してもよい。所定の時間は設定により学習の進度に応じて変えることができる。但し、時間以内に解答が思い浮かんだ場合には、時間節約のため、カーソル移動キーの左方向キーを押すことで次に進む。また、カーソル移動キーの右方向キーを押すことで前の箇所に戻れる。
【0149】
間違えた箇所を間違えの都度クリックするとその回数が累積される。または、間違えた場合には正解の表示されている時間内に例えば予め決められたF・1キーを押すことにする。このとき、本ソフトでは、直前の問いの箇所で間違ったことを認識する。そして、どの箇所で多く間違えを生ずるかリストアップすることができる。
【0150】
また、制限時間内で何回間違えたかをカウントして正答率を表示してもよい。その累積点や時間を最後に表示して理解の度合いを総合点にして確認出来るようにしたり、レベル判定等してもよい。また、履歴として残すことで進捗状況を把握出来る。更に、終了時には、ENDキーを押すようにし、制限時間内に終了しなかった場合には「OUT」等と表示してもよい。
【0151】
他人と楽しみながら競争することも出来る。総合点に加算しない休憩タイム等を設定することも可能である。この場合、例えばF・10キーをONしている間は休憩タイムとする。そして、再びF・10キーを押したとき休憩タイムが解除される。なお、条文以外のレジメ等についても本目隠し処理が可能である
【0152】
次に、似た者同士条文の対照方法について説明する。
例えば特許法17条の2、第120条の4、第126条、第134条等には、「願書に添付した明細書又は図面の訂正」、「特許請求の範囲の減縮」等、同一の文言や類似の文言が存在する。似た者同士条文対照ボタンを押すと、このような同一の文言等を有する条文を対比し易いようにグループ化し、上段と下段等の複数段に並べたり、同一の文言等に色付けを施す。
【0153】
また、同様にPCT(特許協力条約)の国際調査と国際予備審査、特許協力条約に基づく国際出願等に関する法律(以下、国願法と略する)の間、審査と審判の間、審判と異議の間、商標登録出願と防護標章登録出願の間等で似た者同士条文が対照可能である。
【0154】
操作は、例えば似た者同士条文対照ボタンをクリックした後、PCTの国際調査、国際予備審査、国願法の組み合わせ対照グループを選択すると、画面の上段に国願法の規定、画面の下段にPCTの国際調査や国際予備審査の規定が配列され、相互に似た条文、対応する条文同士が対照される。
【0155】
一例を挙げれば、国願法2条(国際出願)とPCT9条(出願人)、国願法4条(国際出願日の認定等)とPCT11条(国際出願日及び国際出願の効果)、PCT16条(国際調査機関)とPCT32条(国際予備審査機関)等が対照される。あるいは、例えば国願法8条第4項、PCT17条(3)(a)、PCT34条(3)(a)、国願法12条第3項は対応する規定であり、4段に分けて対応される。
【0156】
このように、図5の配列形式の例のように国際調査、国際予備審査、国願法を4段に分けて、全条文あるいは重要な条文をすべて対比すれば各制度の一致する部分と相違する部分が明確となり学習効率が向上する。制度を理解し易く、暗記もし易い。この際の配列は、一致する条文や項目同士を縦に揃えて整列させるのが望ましい。従って、一致するものが存在しない場合には空欄になる部分が生ずる。また、各法毎にすべての条文が対応された順に配列されているとは限らず、各法毎に配列順が異なる場合には、対応する各項同士を優先して抜き出して対比するようにしてもよい。
なお、似た者同士条文対照設定ボタンをクリックした後、第1の条文と、この第1の条文に似ている他の第2の条文とを選択する。このことにより、ユーザ自身が似た者同士条文を設定可能としてもよい。
【0157】
次に、読み替え規定が存在する条文について説明する。
条文すっきり表示ボタンをクリックすると、例えば特許法第184条の13、特許法第184条の15第3項、第4項、商標法第68条第1項等読み替え規定の存在する条文が通常の読み替えの無い平易な条文表現に変わるようにする。
【0158】
特許法第184条の13を例にすれば、例えば読み替えの中に特許法第29条の2の「出願公開又は」とあるのを第184条の13で「出願公開、」と読み替える等種々規定されている。そこで、特許法第29条の2の条文に対し、かかる読み替えを第184条の13の規定通りに予め行い、読み替えの無い平易な条文を新たに作成してデータ提供し、インストール等により法令データ領域に保存されるようにする。
【0159】
読み替えの行われた部分は明示のため色彩を付す。そして、条文すっきり表示ボタンがクリックされたときには、この保存されていた条文を読み替え前の条文の下段等に表示する。第184条の18等のように、複数条文にわたって読み替えの行われている場合を考慮し、条文は複数個表示されることも可能である。読み替えのされた部分には色彩を付する。表示方法は、好みに応じて縦文字、横文字表記に変更可能とするのが望ましい。
【0160】
また、図5に示すように対照法令の形式で表示される場合、例えば特許法第33条第1項は、「特許を受ける権利は移転することができる。」という規定であり、実用新案法第11条第2項、意匠法第15条第2項、商標法第13条第2項で準用され、その旨の記載がされている。例えば商標法第13条第2項で準用されている旨の記載箇所部分を選択し、条文すっきり表示ボタンをクリックすると、この記載箇所は、「商標登録出願により生じた権利は移転することができる。」と通常の条文表現に変わる。
【0161】
商標法第13条第2項で準用されている旨の記載箇所部分をダブルクリックしても同様に通常の条文表現に変わる。一方、この商標法第13条第2項で準用されている旨の記載箇所部分をクリックした場合には、準用元である商標法第13条第2項の条文に飛ぶ。更に、この準用元の条文において、特許法第33条をクリックすれば再び準用箇所に戻ることができる。
【0162】
かかる通常の条文表現は予め作成しデータ提供し、インストール等により法令データ領域に保存されるようにする。その他も同様に変わる。従って、特許法を消去して、実用新案法、意匠法、商標法のみの表示や、実用新案法と意匠法の組み合わせでも表示可能となる。意匠法、実用新案法、商標法等の順にも表示可能である。
【0163】
このようにすることで、準用条文がなぜ準用されているのかその明確な理由付けと共に学習されていなければ、準用箇所が目隠しされたり、法令の配列順等が変更された場合には答えられず、単なる暗記ではなく、条文に対する総合的な力を養うことができる。
【0164】
次に、改正された条文の履歴について説明する。
改正条文履歴表示では、選択された法律である例えば特許だけの全履歴が改正年度毎に全条文にわたり表示される。改正法一覧項目の中より昭和60年法、昭和62年法、平成2年法、平成5年法、・・・改正年毎対照が選択可能である。平成5年法を選択すると、平成5年法の条文が表示される。但し、選択されないときの表示は現行法が表示される。
【0165】
改正年毎対照を選択し、昇順(降順)表示すると、図9のように表示される。次条文選択ボタン38により左方、右方に移動可能である。一方、前後年ボタン40を押すと前の改正年度又は後の改正年度が表示される。
【0166】
表示の際には、変更のあった箇所が改正年度毎に対照されて色分け表示される。図9において、例えば昭和60年法の改正前部分E1と昭和62年法の改正後部分E2とは同一の色彩Aが施され、昭和62年法の改正前部分F1と平成2年法の改正後部分F2とは同一の色彩Bが施される。平成2年法における改正後部分F2と改正前部分G1とは重複されて表示されるが、色彩が異なるので容易に区別を付けることができる。
【0167】
この色分け表示部分に対し、クリック又はカーソルを合わせると改正の要約された趣旨がポップアップ等により表示される。この趣旨等もユーザにより編集可能である。なお、この色分け表示部分は、条文の解説のために、条文中に範囲指定された各キーワード部分と共存されてもよい。
【0168】
また、解説欄14と基本書表示ブロック29の両方又はいずれか一方を表示するように設定すれば、改正の詳細な趣旨や内容が、解説欄14や基本書表示ブロック29等に改正箇所との関連付けのもとに表示される。このとき、条文中の改正部分をクリックすると、当該改正箇所に関する詳細な趣旨等が解説欄14に表示され、当該改正箇所に関する改正解説書データ中の記載部分が基本書表示ブロック29に表示される。条文中の改正部分と、解説欄14における当該改正部分中の詳細な趣旨等、改正解説書データ中の記載部分は予め関連付けされている。
【0169】
従って、改正解説書データが、例えば工業所有権法逐条解説とした場合には、各改正年度毎にどのように内容が変遷したのかを図9と同様に表示することができる。
【0170】
対照条文全改正履歴表示では、改正年度を選択すると、特許法、実用新案法、意匠法、商標法の対照条文の内容に、この年度に相当する改正部分を四法すべてに明示する。改正年度が選択されない通常表示状態では、現行法が表示され、改正部分が明示される。この改正部分は、次条文選択ボタン38により左方又は右方に移動可能である。
【0171】
改正条文のみ表示では、改正のあった条文だけが前回からの改正部分を色分けして履歴表示される。但し、この際、前回に改正が行われ、今回に改正が行われていない場合にはこの条文は今回はそのまま表示する。
【0172】
また、基本書表示ブロック29を表示し、条文中の改正のあった箇所に対応付された基本書の改正趣旨部分を色付表示するようにしてもよい。変遷部分は色彩で明示するのが望ましい。また、図5又は図6に示すような画面左端に解説欄14を表示し、複数の改正年度に対応した改正趣旨や内容の変遷を表示可能とする。更に、各改正年度毎に基本書中のすべての改正箇所を抽出し表示することも可能である。この改正趣旨部分は、図示しない改正趣旨部分選択ボタンにより前方、後方に移動可能である。このとき、条文が表示されている場合には条文も連動されて移動する。従って、改正内容が容易に分かる。
【0173】
また、改正条文の表示は、複数の年度指定が可能であり、昭和60年法と平成2年法が指定されたときには、昭和60年法を平成2年法と比較してどこが異なるのかを色分け表示する。更に、前回の改正法との対比ボタンをクリックすれば前回の改正との比較が出来る。異なる箇所は色分け表示される。
【0174】
更に、補正や異議申立、特許無効審判等の制度単位に履歴表示を指定することも可能である。そして、各制度毎に履歴表示が指定された場合であって、当該制度が、例えば出願日を基準にいずれの改正法の適用を受けるか判断される場合にはその旨の表示がされ、日入力欄に出願日の入力が要求される。出願日の入力がされた場合には、適用対象となる改正法が自動選択され、その改正年度と共に表示される。一方、登録日や請求日を基準にいずれの改正法の適用を受けるか判断される場合にはその旨の表示がされ、日入力欄に登録日等の入力が要求される。
【0175】
なお、日入力欄に日付けをキー入力するのではなく、ハードディスク内に保存されている願書等のファイルを選択させる。そして、本ソフトによりこのファイルから提出日を検索させ、日付けを文字認識させるようにしてもよい。または、所定の位置(例えば日付け認識起動用アイコン等)まで願書等のファイルをドラッグアンドドロップさせることで、この日付け認識起動用アイコンを起動させ、自動的に提出日等の本ソフトへの入力を行うようにしてもよい。
【0176】
このことにより、本ソフトを利用することで、容易に適用となる改正法が判断でき、またその改正の趣旨も分かる。更に、理解を容易にするため、解説欄14には参考図、図表等や趣旨の出典及びそのページ等を挿入するようにしてもよい。
【0177】
従来、改正が行われると、改正内容を含む法令集、改正法令、改正により改定された基本書、改正部分の解説書等の書籍をすべて入手する必要があった。また、時節を逸すると、入手に時間を要したり入手困難となる場合もあった。しかしながら、本ソフトに適用可能な改正法や改正の趣旨は、インターネットによりダウンロード可能である。
【0178】
データは補充で済み、ユーザは、迅速かつ安価にかかる改正法等を入手可能である。補充ですむ分データも軽い。従って、改正の都度忘れずに法令集を購入する等の手間が省けると共に、書籍保管のスペースも省略可能である。各改正年度毎の全く異なるものとしてではなく、一つのまとまった集合として改正を捉えることができる。改正条文に対し、初心者であっても迅速かつ確実に到達できる。
【0179】
次に、様式について説明する。
様式はそのまま実務にも使用出来る。用意されている様式は図示しない項目リストに表示されている。そして、施行規則等から選択可能な他、この項目リストからも選択可能である。例えば、特許法施行規則第69条の様式第69の特許料納付書を選択した場合について説明する。
【0180】
特許印紙の納付金額欄をダブルクリックすると、請求項の数や出願日等を入力する問い合わせがされる。そして、この問い合わせに答えることで、出願日等より適合される金額表が選択された後、金額が自動計算され、適所に表示される。
その計算過程が料金表と共に確認及び勉強のため表示される。
【0181】
また、この問い合わせに代えて、様式を開いた後、適用対象となる願書等の含まれるファイルを選択することで、様式に必要な項目(出願人、請求項の数等)を検索により自動取得し、この様式に読み込むようにしてもよい。この際、請求人と出願人が異なる場合等を考慮して確認の問い合わせを行うようにしてもよい。
【0182】
更に、様式を開いた後、自動入力アイコンに対し一太郎、ワード、HTML等で作った必要な願書等をドラッグアンドドロップすることで、自動入力アイコンを起動させ、様式に必要な項目を検索により自動取得し、この様式に読み込むようにしてもよい。
【0183】
この様式の備考は、法令集等においてすべてがこの様式の下部にまとめて表示されている。この点、本ソフトでは、設定により各項目毎に対応する備考等がクリック又はカーソル合わせにより表示可能である。例えば特許法施行規則第31条の2の様式第44の出願審査請求書を例にすれば、特許印紙の欄にカーソルを合わせることで、備考1の内容が様式の欄外に表示される。特許印紙の欄をダブルクリックすると料金計算の問い合わせがされる。また、出願人との関係の項目にカーソルを合わせることで、備考2の内容が様式の欄外に表示される。従って、入力及び確認作業が楽で、かつ確実となる。
【0184】
備考5の内容は、その他として、例えば「様式第1の備考1、2、9、12及び13等が同様に適用される」旨表示されているが、設定を全表示とすることで、参照表現ではなく通常の表記により、様式第1の備考1、2、9、12及び13等の内容を省略せずに様式の欄外に表示することが可能である。従って他の様式欄をその都度参照することなく理解可能である。また、読み替え規定は読み替え後の規定が表示可能であり、先述の通り関連する条文が併記される。
【0185】
また、特許法第64条あるいは特許法第66条を選択し、かつ関連事項ボタンを選択すると公開特許公報や特許公報の実例が表示される。これにより、公報がどういうものか見ることが出来る。また、特許法第27条では、登録原簿がどのようなものかその例を見ることが出来る。特許法第48条の2で関連事項ボタンを選択すると審査請求書の実例が表示される。その他、補正書の例、意見書の例等も同様である。従って、実務を行っていない受験者等や実務経験の少ない人にとって有効である。
【0186】
更に、住所変更届は特許法施行規則第9条の様式第7、工業所有権に関する手続等の特例に関する法律施行規則第4条の様式第3、特許登録令施行規則第10条様式第9のように同様の様式が複数存在する場合がある。かかる場合には、項目リストでこの住所変更届をクリックすると問い合わせが行われる。この問い合わせは、例えば、出願中のものか、登録後のものかまず問い合わせが行われ、登録後が選択された場合には特許登録令施行規則第10条様式第9が表示される。
【0187】
出願中が選択された場合には、当該出願の出願日の入力若しくはカレンダーによる出願日の選択が求められる。そして、入力等された出願日を予め設定された設定出願日と比較し、設定出願日以降のときには工業所有権に関する手続等の特例に関する法律施行規則第4条の様式第3が表示される。一方、設定出願日以前のときには特許法施行規則第9条の様式第7が表示される。
【0188】
かかる問い合わせを行うことで、簡単に必要な様式を選択可能である。なお、特許登録令施行規則第10条様式第9には収入印紙が必要であるが、この収入印紙の欄をクリックすると金額が表示される。その他、複数件にわたり届出をする場合や各法令毎に作成する必要がある等の実務上必要な注意点や記載のひな型等も記載される。
【0189】
同一の書類名であっても年度対応に異なる様式の存在する場合があったり、拘束される関連条文が改正年度毎に異なる場合がある。例えば手続補正書の必要なとき、ユーザが予めいずれの様式を選択すればよいのか、またいずれの改正法令が適用となるのか分かっている場合には、直ちにその様式を選択すればよい。
【0190】
しかしながら、様式を選択することが困難な場合等がある。かかる場合、まず項目リストの中からこの「手続補正書」を選択させたりキー入力させる。キー入力は、キーワード入力され、文言は完全一致でなくてもよい。候補をあげるようにしてもよい。その後、様式等自動判断ボタンをクリックすると出願日入力の要求画面が出現する。
【0191】
このとき、入力された出願日は様式の施行開始日等と比較され、その結果、適用対象となる書類が選択される。また、この出願日は改正法令の施行開始日等と比較され、当該年度に適用対象となる補正関係の条文のみが抽出されて書類と共に画面表示される。条文は当該様式に関連するもののみを予め指定し、関連付けておくのが望ましい。
【0192】
この場合であっても、願書等のファイルを読み込ませたり、様式等自動判断ボタンに対しファイルをドラッグアンドドロップさせることで、様式等の判断を自動起動させ、当該様式に必要な他の項目を自動抽出して様式に取り込むようにしてもよい。このことにより、様式の選択及び作成が楽に行えると共に、拘束される条文及びこの条文についての改正趣旨や内容が即座に把握でき、実務の効率が上がる。
【0193】
なお、本ソフトを利用することで、実務を経験していない受験者等にとっては、パソコンにも習熟できる機会が得られる。現行の実務は、いずれの分野でもパソコン抜きには語れないようになっており、かかる意味からも本ソフトを利用することで実務に直結するスキルを自然に学習することができる。
【0194】
また、本ソフトは、実務者用と勉強者用と機能を分離させ、ボタン等により選択可能としてもよい。また、別々のソフトとすることも可能である。この場合、例えば実務者向けの判例と受験用の判例とを区別する等することが望ましい。更に、勉強者用には上級、中級、初級等のレベルを異ならせてもよい。
【0195】
そして、初級レベルには、図10のようなフローを最初の画面に出す。フローは、例えば審査フロー、審判フロー、訴訟フローや会計処理フロー等である。この際には、各条文毎に法律解釈を具体例や漫画、挿絵等をまじえながらわかり易く説明する。また、例えば、「補正」をクリックすれば補正に関する関連条文が抽出され、すべて表示される。補正に関する規定のみについて、特許法、実用新案法、意匠法、商標法の対照表示も行われる。
【0196】
更に、補正、異議申立、拒絶査定不服審判等の主要な制度がドロップダウンリストボックスから選択可能である。そして、例えば補正が選択されたとき、補正に関する規定のみが抽出され、特許法、実用新案法、意匠法、商標法について対照された表示が行われる。この状態から、改正条文履歴表示や改正年毎対照、改正条文のみ表示等も可能である。また、制度の概要を解説欄14に表示することも可能である。
【0197】
更に、初級においては、キーワード等の目隠しに対し複数の選択肢を予め用意し、この中から答えを選択させるようにしてもよい。また、趣旨や内容からその条文を答えさせるように目隠ししてもよい。
【0198】
また、条文番号にカーソルを合わせると、語呂が表示されるようにしてもよい。初心者にとって、第何条がどういう表題であるか覚えることは大変であり、その助けとするため語呂を提供する。例えば、49条(拒絶の査定)は「よくよく」だから拒絶査定、等と表示させる。語呂は標準的に用意されるが、ユーザ自身で編集が可能である。
【0199】
更に、本ソフトでは、設定によりテキスト文を音声読み上げ可能である。読み上げスピードも調整可能である。従って、読み上げたものをテープ等に録音して持ち運び、通勤等の際に聞くことが可能である。
更に、本ソフトでは、解説欄14に表示されたレジメや解説、基本書表示ブロック29に表示されたテキスト、条文欄10に表示された条文等について、ユーザにより選択された色彩に基づき所定範囲をマーキングすることが可能である。このことにより、レジメ等が図柄として視覚認識可能となり、記憶し易くなる。マーキングは、例えば定義を緑色、理由付を茶色、多枝試験等に出題されそうな箇所を黄色、趣旨を水色、論点を赤等とする。マーキングは予め標準的に設定されてもよい。そして、この色彩による検索を可能とし、例えば多枝試験等に出題されそうな箇所のみを抽出可能とする。
また、基本書表示ブロック29に表示された基本書テキストからレジメにより掲載されている重複箇所を所定のマーキングを施すことにより削除可能である。但し、削除せずに文字を目立たない灰色等に滅色させてもよい。このことにより、基本書について、レジメとの重複箇所以外の残された部分のみを重点学習可能となり、学習効率が向上する。なお、このマーキング箇所について、基本書テキストとレジメとの間に関連付けを施すようにしてもよい。
【0200】
更に、本ソフトは、移動情報端末等でも適用可能である。また、インターネット接続可能な携帯電話により条文やレジメ、解説欄を参照可能としてもよい。この場合、本ソフトや各データをホスト側のコンピュータに用意し、携帯電話によりWebデータ若しくはメールデータとしてダウンロードし参照可能である。このことにより、レジメや条文を持ち歩かなくてすむ。
【0201】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本発明の第2実施形態は、本ソフトを用い、都心等の受験環境の整った地域に在住しない受験者等に対し勉強の機会を提供するものである。
【0202】
まず、ユーザは、本ソフトで問題入手ボタンを押す。問題は、多枝選択式や論文に関する問題である。多枝選択式の問題は、例えば1問当たり5つの枝問があり、その内から正解を選択するものである。論文の問題は、例えば「特許法第29条第2項について論ぜよ。」等の設問である。
【0203】
問題入手ボタンを押すと、自動的にインターネットを介して予め設定されたサーバに接続され、問題がダウンロードされる。論文の問題の場合、問題がダウンロードされると、条文欄10及び解説欄14の表示は消え、基本書表示ブロック29にダウンロードされた問題が表示される。但し、問題は画面表示されないよう設定することも可能である。このとき、問題は印刷することが可能である。問題の表示又は印刷完了後、本ソフト内にてタイマー機能が開始し、解答時間を管理する。
【0204】
多枝の場合、基本書表示ブロック29に問題が表示され、解答用紙も問題と共にダウンロードされ、解説欄14に表示される。問題及び解答用紙は印刷可能である。多枝の解答は解答用紙の正解欄をクリックすることで行う。このとき、選択された部分が色彩表示される。解答終了時間になったとき警告がされ、解答作業を終了する。解答完了ボタンを押すと電子メールが開かれ、解答データはファイル化され、メールに添付される。但し、解答終了時間の経過後又は解答完了ボタンの押された後には、解答の変更等をできないようにデータをロックするのが望ましい。解答を印刷により記入した場合には、スキャナ8によりデータをイメージ読み込みした上でファイルを電子メールに添付するか、ファックスにて送信する。
【0205】
サーバ側では、受信したファイルを開き、正解と比較する。そして、各人の取得点を合計する。また、複数人の集計を行い偏差値を出したり、各問毎に正答率を計算する。解答、解説、注意点、集計データ及び採点結果等はファイル化され、電子メールに添付され送信される。ユーザは電子メールの受信後、ファイルを予め本ソフトに登録したディレクトリ下に保存する。その後、ユーザが本ソフトの解答要求ボタンをクリックすると、ファイルが読み込まれる。このため、ユーザは、記憶の新しい内に間違った箇所等の確認が行え、勉強の効率が上がる。
【0206】
多枝の問題は基本書表示ブロック29に表示され、解答、解説、注意点、集計データ及び採点結果等は解説欄14に表示される。問題の番号と解説の番号とは、関連付けが行われており、例えば12番目の問題を開けば、12番目の解説が開かれる。解説には、付箋又は脚注によりユーザのメモ書きが可能である。
【0207】
また、この解説には条文が予め関連付けられており、解説が開かれた場合には、条文欄10に関連条文が開かれる。但し、条文は、解説欄14内から検索し、必要な条文を抽出することで表示されるようにしてもよい。解説欄14内で基本書の参照ページが記載されている場合、当該記載欄をクリックすると、基本書データが読み込まれ、基本書データの当該ページが基本書表示ブロック29に表示される。基本書データのキーワード等から関連付けされた問題を開くこともできる。逆に問題から基本書データを開くこともできる。
【0208】
なお、講師による解説は、映像及び音声のファイルを電子メールに添付して行う。または、サーバよりWEBページを介してダウンロードすることで専用ソフトを介して聴講等可能である。専用ソフトは本ソフトに組み込まれ、解説欄14、条文欄10、基本書表示ブロック29を開きながら、同時に画面に部分的に表示可能である。また、専用ソフトによる映像画面のみを画面一杯に拡大することも可能である。
【0209】
更に、映像及び音声のファイルは、過去の講義分もWEBページにすべて掲載されており、随時ダウンロード可能である。このとき、同時に過去の出題問題と解答もダウンロード可能である。従って、聴講できなかった講義も聴講可能である。
【0210】
なお、過去に本試験等で出題された推定問題と推定解答等についても同様の処理を行うことが可能である。この場合、予め問題の番号と解説の番号とに、関連付けを行ったり、解説の番号等と条文の関連付けを行っておく。この関連付けはユーザにても行える。一度、関連付けを行った場合、次に解答の確認作業を行う際には、任意の番号の問題を開いたときに該当する解説や条文も開かれるので便利である。
【0211】
また、かかる関連付けが条文と、問題、解説の間で行われているので、条文毎問題整理ボタンを押すことで、各条文毎(例えば特許法第29条第2項)に多枝や論文の問題等を簡単に整理収集可能である。また、この際には、条文の順序に従い整列される。各問題には、枝となる問いが5問程度存在する。かかる場合、枝問題毎にばらして整理されてもよい。各問題、解説には、本試験や受験機関等の出典(年度等も含む)等が付記されるのが望ましい。そして、この出典や年度等により整列されるのが望ましい。
【0212】
このことにより、多枝や論文を条文毎に勉強を進められるので、初心者には勉強し易く、また上級者にとっても深い理解を得ることができるので効果的である。
【0213】
更に、各問題番号の前には、間違えチェックボックスを配設する。そして、間違えた問題にはこのチェックボックスに記しを入れる。重要な問題に対しても、チェックボックスに記しをするようにしてもよい。問題の範囲(例えば過去の本試験平成9年の問題等)を選択して、間違え等問題ボタンを押すと、間違えた問題や重要な問題のみが収集される。あるいは、間違え問題が次々にサーチされ、表示されるようにしてもよい。印刷も可能である。
【0214】
但し、間違えた問題を累積データとして蓄積し、間違えの多い問題のみを抽出したり、最近間違えた問題と組み合わせて収集可能としてもよい。本試験と同様にこれらの間違え問題のみを複数年度等にわたり50問収集してもよい。問題の年度等を指定した後、本ソフトの解答開始ボタンを押すと、終了時間になったとき警告がされる。従って、緊迫状態を実現できる。
【0215】
また、終了時間より早く解答の終了した場合には、解答終了ボタンを押す。このとき、本問題の解答作業に要した時間が計測される。この時間は、履歴をとりグラフに表示できる。このことにより、ユーザは自分の進度や理解の程度を把握できる。
【0216】
更に、本試験では、繰り返し同一の問題が一問全体若しくは部分的に枝単位に出題されることがある。これらの繰り返し問題を抽出して表示可能とし、出題傾向を探れるようにする。この場合、問題中の一文をまず抽出し、この一文と完全同一か若しくは所定文字数以上一致する文を検索するという処理を繰り返す。
【0217】
また、多枝ポイント解説ボタンを押すと、解説欄14の内容やカーソル21の側部のポップアップ表示26には、多枝問題に対するポイントを表示することができる。ポイントは、各キーワードや範囲毎に対応され、過去に問われた年度、問われ方、注意点等を説明するものである。
【0218】
しかしながら、標準的に用意されたものではなく、ユーザ自身によってポイントを最初から記載することも可能である。各ユーザ毎に残したいポイントが異なることも想定されるからである。
【0219】
論文についても同様に、答案はスキャナ8で読み込み、データを送信する。ダウンロードされた模範答案、解説、注意点、集計データ及び採点結果等は解説欄14に表示される。データはハードディスク内のユーザデータ領域に保存され、検索やデータの入れ替え等が可能である。論文テーマに係る条文や参照条文等の条文が条文欄10に開かれる。また、条文中のキーワード等との関連付けも行われている。従って、過去に本試験で出題された論文のレジメ等を、条文毎に整理収集も可能である。解説中の基本書の参照ページをクリックすると、基本書データの当該ページが基本書表示ブロック29に表示される。
【0220】
更に、レジメの各項目の前には、間違えチェックボックスを配設するようにしてもよい。そして、間違えたり思い出せなかった箇所に対してはこのチェックボックスに記しを入れる。間違え問題ボタンを押すと、間違えた箇所のみがテーマ等の必要事項と共に収集される。当該箇所は、目隠しも可能である。レジメには付箋や脚注によりユーザのメモ等も記載可能である。問題の範囲(例えば過去の本試験平成9年の問題等)を選択して、間違え問題ボタンを押すと、間違えた問題のみが収集される。印刷も可能である。
【0221】
以上により、法令集等を逐次開かなくてもよいので、煩雑さは無くなり、時間の節約になる。また、簡単な問題でも必ず条文や基本書データで確認する習慣を付けることができる。
【0222】
なお、以上に述べた本ソフトの手法は、大学受験等の他の受験や学校外においての勉強においても適用可能である。但し、大学受験等に適用される場合においては、条文欄10の表示等は不要である。
【0223】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、法律等の学習を効率良く、学習者のレベルに応じて学べる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の全体システム構成図
【図2】 本ソフトの画面構成例
【図3】 条文の表記方法の一例を示す図
【図4】 本ソフトの画面構成の別例
【図5】 本ソフトの画面構成の別例(解説欄の例)
【図6】 本ソフトの画面構成の別例(解説欄の別例)
【図7】 データの入れ換え方法を説明する図
【図8】 本ソフトの画面構成の別例(トップ画面に準用関係等を明示)
【図9】 本ソフトの画面構成の別例(改正年毎対照)
【図10】 本ソフトの画面構成の別例(フロー図)
【符号の説明】
1 パソコン
2 インターネット
3 法令データ
4 改正法令データ
5 標準データ
6 記憶媒体
7 ユーザデータ
8 スキャナ
9 CD−ROM
10 条文欄
11 プリンタ
12 法令選択スイッチ
14 解説欄
21 カーソル
22 関連付けボタン
23 対照条文ボタン
24 レジメボタン
25 レジメ
26 ポップアップ表示
29 基本書表示ブロック
30 タブ
31 次ボタン
33 検索キーワード欄
35 検索ボタン
37 データ更新ボタン
38 次条文選択ボタン
39 トップボタン
40 前後年ボタン
43 マスクボタン
51、53 空白
Claims (1)
- 情報処理装置の法令データ領域よりデータ取得され、若しくは該情報処理装置に対しセンターよりダウンロードによりデータ取得され、該情報処理装置の画面に表示される条文と、
該条文中に存在する第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲と、
該第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲に対応する第2のキーワード及び/又は第2の所定範囲の文言を含む論点、判例の解説、レジメ、模範答案、基本書、問題、ユーザによって記載されたメモ等の少なくとも一つの文書データが保存された文書データベースと、
前記第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲と前記第2のキーワード及び/又は第2の所定範囲間の関連付けがデータ化された関連付けデータベースとを備えた学習システムであって、
学習者により前記条文中の第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲が入力装置を介して選択されたときに前記第2のキーワード及び/又は第2の所定範囲を含む文書データが前記文書データベースから抽出されて該第2のキーワード及び/又は第2の所定範囲部分が少なくとも一箇所マーキングされた形で画面表示され、
学習者により前記文書データ中の第2のキーワード及び/又は第2の所定範囲が入力装置を介して選択されたときに第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲を含む少なくとも一つの条文が第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲部分のマーキングされた形で画面表示され、
または、
学習者により入力装置を介して選択された文書データが前記文書データベースより読まれて画面に表示されるときに自動的に前記文書データ中の第2のキーワード及び/又は第2の所定範囲に関連付けられた第1のキーワード及び/又は第1の所定範囲を含む少なくとも一つの条文が抽出されて画面表示されることを特徴とする学習システム。
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