JP5075776B2 - 表示装置及び移動体 - Google Patents
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そこで、表示領域を必要な部分(例えば、操縦者の目の部分など)に限定することで表示輝度の低下を抑制し、また、低消費電力化、光源の長寿命化を図るようにしている(例えば、特許文献1を参照)。
を備えたことを特徴とする表示装置が提供される。
図1は、第1の実施形態に係る表示装置を例示するための模式図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る表示装置10は、光束生成部110、光束制御部120、画像検出部130、制御部140を備えている。なお、光束生成部110において生成される光束112には映像情報が含まれている。また、光束生成部110において生成された光束112は、投映板210を経て、観視者100の頭部104に到達するようになっている。
レンズ119bは、領域制御部114の出射側に設けられている。そして、領域制御部114から出射した光束112を集光し、反射体127に向けて出射させる。
また、設置時やメンテナンス時などに投映部113、領域制御部114、レンズ119a、レンズ119b、反射体127の位置を個々に調整することができるようになっている。
撮像部150は、反射体127の背面側に設けられている。そのため、撮像部150は、ハーフミラーである反射体127を透過して得られた観視者100の像101を撮像できるようになっている。
また、観視者100の瞳の位置を解析することで観視者100が観視している方向や位置を知ることができる。そのため、観視者100がどの表示を観視しようとしているのかを知ることができる。
制御部140は、画像処理部160において解析された観視者100の特定の部位の位置(特に目105の位置)に基づいて、駆動部125を制御する。すなわち、駆動部125を制御することで反射体127の角度等を変化させて、観視者100の特定の部位の位置(特に目105の位置)に光束112が入射するようにする。
まず、視覚的効果を考慮した表示について例示をする。
図2は、視覚的効果を例示するための模式図である。なお、図2(a)はいわゆる両眼視の場合、図2(b)はいわゆる単眼視の場合である。
図2(a)に示すように、観視者100が両方の目105で表示を観視する場合(両眼視の場合)には、右目と左目とでは視方向Pが異なる。この視方向Pの角度差が両眼視差となる。そして、両眼視差があると、観視者100は立体感を知覚することができる。
そのため、両眼視の場合には、両眼視差が大きくなる近距離の表示の方が立体感を感じやすくなる。一方、表示(虚像)が遠距離にある場合には両眼視差が小さくなるので立体感を感じ難くなる。例えば、3メートル程度以内の表示の場合には立体感を感じやすくなる。また、観視者100が両方の目105で表示を観視する場合(両眼視の場合)には、距離感が固定されやすくなる。
例えば、レンズ119aの焦点距離をf1、入射角をθ1、レンズ119bの焦点距離をf2、集光角をθ2とすれば、断面寸法(直径寸法)2aは以下の(1)式で表すことができる。
2a=f1×θ1=f2×θ2 ・・・(1)
また、反射体127の曲率半径をR、焦点距離をf3とすれば、焦点距離f3は以下の(2)式で表すことができる。
f3=R/2 ・・・(2)
そして、この様な光学系の場合、表示領域112aの断面寸法(直径寸法)2bは以下の(3)式で表すことができる。
2b=2a×(f3/f2) ・・・(3)
すなわち、(3)式から分かるように、領域制御部114により制御された光束112の光軸に直交する方向の断面寸法(直径寸法)2aと、表示領域112aの断面寸法(直径寸法)2bとは相似関係にある。
そのため、断面寸法(直径寸法)2aを制御することで、断面寸法(直径寸法)2bが所定の値となるように変化させることができる。
図4に示すように、領域制御部114aには、遮光部116a、透過部116b、偏光部116cが設けられている。遮光部116aは金属などの不透明体で形成され、投映部113から出射した光束112の一部を遮光する。透過部116bは、投映部113から出射した光束112を透過する。透過部116bは、ガラスなどの透明体とすることもできるし、孔とすることもできる。
偏光部116cには、図示しない駆動部が設けられている。また、図示しない駆動部と制御部140とが電気的に接続されている。そして、外部からの電気信号に基づいて図示しない駆動部を駆動することで、透光状態と遮光状態とが切り換えられるようになっている。この様なものとしては、例えば、電圧をかけることで分子の配列方向が変化するという液晶の性質を利用して、透光状態と遮光状態とを切り換えるようなものを例示することができる。
そのため、透過部116bの外径寸法(直径寸法)は、単眼視に適した大きさの表示領域112aが形成されるような大きさとされている。なお、観視者100に単眼視をさせる場合には、光束112が透過部116bのみを透過するように偏光部116cが遮光状態とされている。
そのため、偏光部116cの外径寸法(直径寸法)は、両眼視に適した大きさの表示領域112aが形成されるような大きさとされている。なお、観視者100に両眼視をさせる場合には、光束112が透過部116bと透光状態にある偏光部116cとを透過することになる。この場合、透過部116bと透光状態にある偏光部116cとが合わされて「透過部」となる。
図5に示すように、領域制御部114bには、遮光部117a、透過部117b、透過部117cとが設けられている。また、領域制御部114bには、領域制御部114bを回転させるための駆動部118が設けられている。そして、駆動部118と制御部140とが電気的に接続されている。透過部117bの外径寸法(直径寸法)は、単眼視に適した大きさの表示領域112aが形成されるような大きさとされている。また、透過部117cの外径寸法(直径寸法)は、両眼視に適した大きさの表示領域112aが形成されるような大きさとされている。
また、透過部117b、透過部117cは、領域制御部114bの回転中心を中心とする同心円上に設けられている。なお、透過部117b、透過部117cの寸法、数、配設位置などは例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
図6に示すように、領域制御部114cには、遮光部118aと透過部118bとが設けられている。遮光部118aは金属などの不透明体で形成され、投映部113から出射した光束112の一部を遮光する。また、遮光部118aは複数の板状体118cを相互に重なり合わせることにより構成されている。それぞれの板状体118cは、支持部118dを中心に回転移動できるように構成されている。支持部118dが設けられた側の反対側には長穴118eが設けられている。この長穴118eには可動ピン118fが挿入されている。また、この可動ピン118fの位置よって、各板状体118cが支持部118dを中心として回転移動するようになっている。そして、各板状体118cが回転移動することで透過部118bの断面方向寸法(直径寸法)が変化するようになっている。また、可動ピン118fの位置を変化させるための図示しない駆動部が設けられ、図示しない駆動部と制御部140とが電気的に接続されている。なお、板状体118c、支持部118d、長穴118e、可動ピン118fの寸法、形状、数、配設位置などは例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
まず、図1に示すように、制御部140からの電気信号に基づいて、投映部113から領域制御部114に向けて光束112が出射される。また、投映部113から出射される光束112には映像情報が含まれている。
図8に示すように、本実施の形態に係る表示装置20は、光束生成部110a、反射体127、画像検出部130、制御部140を備えている。
また、光束生成部110aは、投映部113、投映部113の光束が出射する側と対向させて設けられた方向制御部144を備えている。
そして、これら画像形成部において使用領域を変化させることで、単眼視と両眼視とを切り換えることができる。つまり、画像形成部における使用領域を制御することで、右目に入射させるための位置と左目に入射させるための位置とからそれぞれ光束112を出射させて両眼視に供することができる。一方、画像形成部における使用領域を制御することで、片方の目(右目または左目)に入射させるための位置から光束112を出射させて単眼視に供することができる。
例えば、投映部113が液晶プロジェクタの場合には液晶パネル部分において電気的な切換が行われる。つまり、液晶パネル部分において、右目に入射させるための位置と左目に入射させるための位置にある画素を電気的に切り換えて、それぞれの位置から光束112を出射させることで両眼視に供することができる。また、片方の目(右目または左目)に入射させるための位置にある画素を電気的に切り換えて、その位置から光束112を出射させることで単眼視に供することができる。この場合、両眼視に供する光束112を形成する画素の数は、単眼視に供する光束112を形成する画素の数よりも多くなる。
一方、投映部113がデジタル・ライト・プロセッシング(DLP)プロジェクタの場合にはデジタル・マイクロ・デバイス(DMD)部分において電気的な切換が行われる。つまり、DMD部分において、使用領域を変化させることにより、右目および左目に入射させるための位置からそれぞれ光束112を出射させることで両眼視に供することができる。また、右目または左目に入射させるための位置から光束112を出射させることで単眼視に供することができる。この場合にも、両眼視に供する光束112を形成する画素の数は、単眼視に供する光束112の画素の数よりも多くなる。
あるいは、投映部113においてレーザ光を走査して画像を形成する場合には、レーザ光の走査範囲を電気的に切り換えて使用範囲を変化させる。そして、使用領域を変化させることにより、右目および左目に入射させるための位置からそれぞれ光束112を出射させることで両眼視に供することができる。また、レーザ光の走査範囲を電気的に切り換えて使用範囲を変化させることにより、右目または左目に入射させるための位置から光束112を出射させる。そのようにすれば、単眼視に供することができる。
レンチキュラーシートは、断面が円筒形状を呈しており、光束の一軸方向の方向制御に用いることができる。また、アレイレンズは、断面が球面形状を呈しており、光束の二軸方向の方向制御に用いることができる。この場合、レンチキュラーシートを二枚重ね合わせることでアレイレンズと同様の光学的な作用を生じさせることもできる。
なお、レンズ144aの数、形状、配置などは例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、投映部113から(1)に表す領域に向けて光束112が出射された場合には、虚像面170の所定の位置に虚像が見えることになる。
そのため、表示する情報の内容によって単眼視の場合と両眼視の場合との切り換えを行うことができる。その結果、表示する情報の内容に適した視覚的効果を得ることができる。
そのため、観視者100が頭部を上下左右に動かしたような場合でも、光束112をそれらの動きに追随させることができる。その結果、表示を観視させ続けることが可能となる。また、自動車などの移動体の操縦席に表示装置20を設けるような場合には、観視者100(操縦者)の背の高さなどに合わせて目105の位置に適正に光束112が入射するようにすることができる。
図11に示すように、本実施の形態に係る表示装置30は、光束生成部110、光束制御部120a、画像検出部130、制御部140を備えている。
光束制御部120aは、反射体122、レンズ126、反射体127、駆動部125を備えている。
反射体122は、ハーフミラーとなっている。そのため、入射する光束の一部を反射し、一部を透過させることができる。また、反射体122の背面側に設けられた撮像部150により観視者100の像101を撮像することができるようになっている。この様に、光束112の光軸上に反射体122などを設けるようにすれば、光束制御部や画像検出部の配置を適宜変更することができる。そのため、表示装置が配設される環境に合わせて最適な配置を選択することができるようになる。なお、反射体122の配設位置や数などは例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、反射体122の背面側に撮像部150を設けなければ、反射体122をハーフミラーとする必要はない。
レンズ126は、反射体127からの反射光を集光させる。レンズ126は必ずしも必要ではなく、必要に応じて適宜設けるようにすればよい。
図12に示すように、本実施の形態に係る表示装置40は、光束生成部110b、光束制御部120b、画像検出部130、制御部140を備えている。
光束制御部120bは、反射体122、レンズ126、反射体124、駆動部125を備えている。
反射体124は、平面状の反射面を備えている。
図13は、本実施の形態に係る移動体を例示するための模式図である。
図13に示すように、例えば、自動車、列車、船舶、ヘリコプター、飛行機など各種の移動体510の、例えば窓を、投映板210とすることができる。すなわち、本実施の形態に係る表示装置と、その表示装置により各種の映像情報(例えば、運行情報など)が投映される投映板210と、を有する移動体を構成することができる。
本実施の形態によれば、表示する情報の内容によって単眼視の場合と両眼視の場合との切り換えを行うことができる。そのため、表示する情報の内容に適した視覚的効果を得ることができる。また、画像処理部160により観視者100の目の位置を解析し、その位置に合わせて光束を入射させることができる。そのため、良好な視認性を実現することができるとともに、安全で、効率の高い運行が可能な移動体を提供することができる。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、表示装置10、表示装置20、表示装置30、表示装置40などが備える各要素の形状、大きさ、材質、配置、数などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
Claims (10)
- 映像情報を含む光束を出射する投映部と、
前記投映部から出射した光束の方向を変化させる反射体と、
前記投映部から出射した光束の光軸に直交する方向の断面寸法を変化させて、単眼視と両眼視との切換を可能とした領域制御部と、
を備え、
前記領域制御部は、前記映像情報の内容に応じて、前記単眼視と前記両眼視との切換を行うことを特徴とする表示装置。
- 映像情報を含む光束を形成する画像形成部を有し、前記画像形成部における使用領域を変化させることにより前記光束の出射位置を変化させて、単眼視と両眼視との切換を可能とした投映部と、
前記投映部から出射した前記光束の方向を変化させる反射体と、
を備えたことを特徴とする表示装置。 - 前記反射体は、凹状の反射面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
- 観視者の像を撮像する撮像部と、
前記撮像された像に基づいて、前記観視者の特定の部位の位置に前記光束を入射させるように前記反射体の位置を変化させる駆動部と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の表示装置。 - 観視者の像を撮像する撮像部をさらに備え、
前記投映部は、前記撮像された像に基づいて、前記観視者の特定の部位の位置に前記光束を入射させるように前記光束の出射位置を電気的に制御すること、を特徴とする請求項2記載の表示装置。 - 前記投映部は、前記光束を前記単眼視の場合の映像情報と、前記両眼視の場合の映像情報と、に時間分割して出射すること、を特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の表示装置。
- 前記撮像部は、前記光束の光軸の延長上において前記像を撮像すること、を特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の表示装置。
- 前記撮像部は、前記像を赤外光により撮像すること、を特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の表示装置。
- 請求項1〜8のいずれか1つに記載の表示装置と、
前記表示装置により映像情報が投映される投映板と、
を備えたことを特徴とする移動体。 - 前記投映板には高反射部が設けられていること、を特徴とする請求項9記載の移動体。
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