JP5074718B2 - 船舶用レーダ - Google Patents

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この発明は、船舶用レーダに関し、特に船体が動揺している状態での物標探知時の方位角精度および物標の追尾性能を向上させた船舶用レーダに関するものである。
船舶用として広く採用されているパルス方式のレーダは、アンテナを2〜3秒程度で1回転させ、全周(全方位)の物標を探知する。また、このようなレーダを用いて他船等との衝突を予防することを目的として、自動衝突予防援助装置(ARPA)が多数の船舶に搭載されている(例えば特許文献1,2参照。)。
特開2003−48595号公報 特開2003−337170号公報
このような船舶用レーダは、近年にはより小型の船舶にも搭載されるようになっている。ところが小型の船舶にレーダが搭載される場合に、以降に述べるように特有の問題が生じることを発明者は見いだした。
一般に船舶用レーダのアンテナは、船体上の見通しの良い場所に固定されているため、船体と同様の姿勢をとる。そのため、風雪波浪等によって船体の姿勢が変化する(すなわち動揺する)と、それとともにアンテナの回転軸も動揺することになる。アンテナの走査面が海面(水平面)と平行である時には、アンテナ方位角が実際のアンテナの指向方向を示すことになるが、船体の姿勢変化に伴ってアンテナの走査面が海面に対して非平行になると、水平面内で実際にビームが指向している方位とアンテナ方位角との間に誤差が生じる。
上記誤差はレーダ映像の精度を劣化させる原因となる。また、ARPAでは他船の測定位置の時間的変化から、その他船の速度および位置を推定するが、上記アンテナ方位角の誤差はそのまま他船の方位方向の測定位置の誤差として影響を受ける。特に遠方にある他船であるほど方位誤差の影響を大きく受け、他船の推定速度の誤差が大きくなる。そのため、遠方の物標について、いわゆるターゲットロスト(物標の追尾中にその物標の速度がが急激に変化したように見えて、物標の追尾を中断してしまう現象)やターゲット乗り移り(物標の追尾中に、その物標に近接する他の物標の位置を誤って追尾してしまう現象)等の追尾誤りが発生しやすくなり、追尾性能が劣化するという問題があった。
そこで、この発明の目的は、搭載される船舶の動揺に応じて変化するレーダアンテナの姿勢変化に起因するアンテナ方位角の誤差による問題を解消した船舶用レーダを提供することにある。
上記課題を解決するために、この発明は次のように構成する。
船体の進行方向である船首尾方向に平行で且つ正横方向に平行な船体基準面(船体座標系での基準面)内でビームの指向方向が旋回するアンテナを利用するレーダであって、前記アンテナからパルス状電波を一定周期で繰り返し送信するとともに、前記アンテナで前記パルス状電波の物標での反射波である受信信号を受信する送受信手段と、前記受信信号によって物標までの距離を検知する距離検知手段と、を備えた船舶用レーダにおいて、
水平面(大地)に対する前記船体基準面の姿勢角を検出する船体姿勢角検知手段と、
前記船体基準面内での前記ビームの指向方向であるアンテナ方位角と前記姿勢角とに基づいて前記アンテナ方位角を水平面に投影した角度である補正アンテナ方位角との差である方位誤差を、前記姿勢角と前記アンテナ方位角とに基づく正弦波関数用いた近似式で算出し、前記方位誤差と前記アンテナ方位角から前記補正アンテナ方位角を求める補正アンテナ方位角検知手段と、を設けたことを特徴としている。
記船体姿勢角検知手段は、前記船体のローリング角またはピッチング角を検知し、前記補正アンテナ方位角検知手段は、前記ローリング角または前記ピッチング角と前記アンテナ方位角とから前記方位誤差を求めるものである。
記補正アンテナ方位角検知手段は、前記ローリング角またはピッチング角が所定のしきい値を超えるときに、前記補正アンテナ方位角を求めるものである。
記補正アンテナ方位角検知手段により検知された補正アンテナ方位角と、前記距離検知手段により検知された物標までの距離とによって、前記水平面内での複数の物標の2次元位置を繰り返し検知するとともに、それらの物標の位置を追尾する物標追尾手段と、
前記補正アンテナ方位角と前記受信信号とに基づいて前記水平面内での前記物標の映像を表示するための映像データを生成する映像データ生成手段と、
前記物標追尾手段により追尾されている物標の位置を表すマークの表示データを生成するマーク表示データ生成手段と、
前記映像データと前記マークの表示データとを表示する表示手段とを備える。
体姿勢角検知手段は、水平面に対する船体基準面(船体座標系の基準面であり、アンテナ走査面である)の姿勢角を検出し、補正アンテナ方位検知手段が前記船体基準面内でのビームの指向方向であるアンテナ方位角と姿勢角とに基づいて、アンテナ方位を水平面に投影した角度を求めるが、その角度は水平面内でのビームの指向方向であるので、船体の動揺等による船体基準面の傾きによる誤差を補正できる。そのため風雪や波浪等によって動揺しやすい小型船舶においても位置精度の高い物標探知が可能となる。
体姿勢角検知手段が船体のローリング角またはピッチング角を検知し、補正アンテナ方位角検知手段がローリング角またはピッチング角とアンテナ方位角とにより補正アンテナ方位角を求めるようにすることによって、船体のローリング角またはピッチング角を検知する従来のセンサ(通常の別の目的で設けられているセンサ)の出力を利用できるので、船体姿勢角検知手段の構成が容易となる。
体のローリング角またはピッチング角が所定のしきい値を超えるときに、補正アンテナ方位角検知手段が補正アンテナ方位角を求めるようにすることによって、船体の動揺の少ないときの演算処理量が削減でき、前記関数の演算を行う演算処理部はその分、他の処理を行うことができる。そのため、この船舶用レーダを用いる機器の総合的なパフォーマンスが向上する。
標追尾手段が、前記補正アンテナ方位角と、物標までの距離とによって水平面内での複数の物標の2次元位置を繰り返し検知するとともに、それらの物標の位置を追尾し、映像データ生成手段が、補正アンテナ方位角と受信信号とに基づいて水平面内での物標の映像を表示するための映像データを生成し、マーク表示データ生成手段が、追尾物標の位置を表すマークの表示データを生成し、表示手段が映像データとマーク表示データを表示するので、物標の追尾を確実に行えるとともに、物標の映像と追尾中物標の位置を表すマークのいずれについても方位方向の誤差の少ない表示を行うことができる。
この発明の実施形態に係る船舶用レーダの構成を、各図を参照して説明する。
図1は船舶用レーダ100の全体の構成を示すブロック図である。図1において、レーダアンテナ1は船体の進行方向である船首尾方向に平行で且つ正横方向に平行な船体基準面に平行な平面を走査面とするアンテナであり、全周囲方向に一定周期でビームの指向方向が旋回する。このレーダアンテナ1からは上記船体基準面(走査面)内でのビームの指向方向であるアンテナ方位角の信号が出力される。
姿勢角センサ2はローリング角とピッチング角を検出するセンサであり、例えば3つ以上のGPSアンテナを用いて、その3つのGPSアンテナが成す平面の姿勢角を検出するセンサである。
この姿勢角センサ2は、姿勢角を検出すべき平面とレーダアンテナの走査面とが平行となるようにレーダアンテナ1のユニットに対して一体的に設けてもよい。すなわち、「姿勢角センサ付きレーダアンテナユニット」を構成して、このユニットを船体に装備すればよい。このことによって、仮に上記姿勢角センサ付きレーダアンテナユニットの船体に対する取り付け角に多少の誤差があっても、姿勢角を検出すべき平面とレーダアンテナの走査面とは常に平行関係が保たれるので、船体に対する上記ユニットの取り付け角の誤差による影響は受けにくく、船体の姿勢角に応じたアンテナ方位角の補正を高精度に行うことができる。
方位センサ3は船体の船首方位を検出するセンサであり、例えば2つまたは3つ以上のGPSアンテナを用いてそれらのアンテナの位置関係を測位することによって船首方位を求めるものである。GPSを利用する場合、上記姿勢角センサ2と方位センサ3は同じGPSアンテナを用いて上記姿勢角と船首方位を同時に検出することになる。
レーダ送受信器4はレーダアンテナ1を用いてパルス状電波を一定周期で繰り返し送信するとともに、パルス状電波の物標での反射波である受信信号を受信する。
ビデオ信号処理部5は、レーダ送受信器4から出力されるビデオ信号(上記パルス状電波の1回の送受信による1スイープ分のビデオ信号)を順次読み込み、それをレーダ映像として表示するための信号処理を行う。
方位誤差補正部6は、レーダアンテナ1から入力したアンテナ方位角を姿勢角センサ2から入力したローリング角およびピッチング角を基に補正し、補正アンテナ方位角信号を出力する。
レーダ映像データ生成部7はビデオ信号処理部5から読み取った各スイープのビデオ信号をレーダ映像として表示するための表示データを2次元画像メモリ上に展開する際、補正アンテナ方位角の各方向に各スイープのビデオ信号に相当する映像データを展開する。
物標追尾部8はビデオ信号処理部5から読み取った各スイープのビデオ信号と、方位誤差補正部6からの補正アンテナ方位角の情報と、方位センサ3からの船首方位の情報と、測位装置12からの自船速の情報とを基に物標の追尾を行う。
他船表示データ生成部9は、物標追尾部8が追尾している物標(他船)の位置をマークで表示するための表示データを生成する。
表示制御部10は、レーダ映像データ生成部7で生成されたレーダ映像のデータ、他船表示データ生成部9で生成された追尾中物標のマークの表示データ、方位センサ3による船首方位、さらには表示すべき表示モードの情報を基に、最終的に表示する画像の表示信号を作成し、表示器11へ出力する。
図2は図1に示した物標追尾部8が物標追尾のために行ういわゆるαβトラッカーのトラッキング方法を示す図である。
ここで、位置平滑化定数をα、速度平滑化定数をβとする直線予測器として、第nスキャンから第(n+1)スキャンを予測する様子を示している。第nスキャンでの予測位置をP(n)、測定位置をM(n)とすると、追尾誤差E(n)は、
E(n)=M(n)−P(n)
である。平滑位置S(n)と平滑速度V(n)は、
S(n)=P(n)+αE(n)
V(n)=V(n−1)+βE(n)/T
で求められる。ここで、Tはサンプル周期である。これから、(n+1)スキャンの予測位置P(n+1)は、
P(n+1)=S(n)+V(n)T
で求められる。
α=0は予測位置、α=1は測定位置を平滑位置とすることに相当し、αが小さいほど深く平滑化されることを意味している。このようにして物標nの運動量を推定するとともにその位置を追尾する。
測位装置12は、例えばGPS受信機からなり、自船の位置、速度を求めるものである。レーダで求められるエコーはターゲットの相対位置であり、それを基にして追尾部で求める速度は相対速度である。さらに真速度も求めるためには、その相対速度に測位装置12の自船速度を加算する。
次に、図1に示した方位誤差補正部6の処理内容について説明する。
まずローリングによる方位誤差について図3を基に説明する。
図3において、船首方向をO−x、船体基準面が水平であるときの右舷方向を(正横右舷方向)O−yとする。また、x軸とy軸を含むxy平面(水平面)に垂直な軸をz軸とする。このz軸は全体のローリング角およびピッチング角が0°のときのアンテナの回転軸に相当し、上記xy平面はアンテナの走査面に相当する。
xy平面上にある物標をTとし、その座標を(X,Y,O)とする。この物標の船首方向からの方位角をθとすると、
Figure 0005074718
である。ここで船体が左舷にローリング角Rだけ傾斜したとすると、y軸はy’軸に、z軸はz’軸に移るが、x軸は変化しない。アンテナの回転軸はzからz’に移り、電波の走査平面もxy平面からxy’平面に移る。
仮にビームがアンテナの回転軸に直角な平面すなわちxy’平面にしか発射されないとすれば、xy平面にある物標Tからの反射波は返ってこない。しかし実際にはレーダの垂直ビーム幅は20°程度あるから、電波が当たり、反射波が返ってくる。
ビームはxy’平面に垂直な広がりを持っているから、Tからxy’平面に垂線を下し、その足をT’とすると、アンテナがxy’平面内でO−T’方向に指向したとき物標Tの映像がスコープ上に現れる。この場合、アンテナは船首方向から∠BOT’だけ回っている。この角をθ’とすると、このθ’が補正前のアンテナ方位角である。
以上より
Figure 0005074718
となる。(2)式を整理すると、
Figure 0005074718
の関係が成り立つ。ここで(θ−θ′)が方位誤差である。
次に、ピッチングによる方位誤差について図4を基に説明する。
図4において、各軸の取り方は図3の場合と同様であり、船首方向をO−x、船体基準面が水平であるときの右舷方向を(正横右舷方向)O−yとする。また、x軸とy軸を含むxy平面(水平面)に垂直な軸をz軸とする。また、xy平面上にある物標をTとし、その座標を(X,Y,O)とする。
ここで、船首方向で後方にピッチング角Pだけ傾いた場合、電波の走査平面はx’y平面に移る。Tからx’y平面に垂線を下し、その足をT’とすると、アンテナがx’y平面内でO−T’方向を指向したとき物標Tの映像が現れる。この場合、アンテナは∠B’OT’だけ回っている。この角度をθ’とすると、このθ’が補正前のアンテナ方位角である。
以上より
Figure 0005074718
となる。(4)式を整理すると、
Figure 0005074718
の関係が成り立つ。
次に、ローリングとピッチングが合わさったときの方位誤差について説明する。
ここで、ローリング角をR、ピッチング角をP、アンテナ方位角をθ、求めるべき補正アンテナ方位角をθ″とすると、
Figure 0005074718
Figure 0005074718
の関係が成り立つ。
上記(6)式の証明は次のとおりである。
xy平面で考えた場合、原点をそのままにして、座標軸を角度θだけ回転した時の旧座標(x,y)と新座標(x’,y’)の関係は
Figure 0005074718
である。例えば点A(1,0)はxy座標軸が45度回転することにより、新座標では A’(√2/2, −√2/2 )になる。
ピッチング角Pは y軸回りにP回転したもので、座標 (x,y,z)→(x’,y’,z’)に変換されるとすると、
Figure 0005074718
となる。
さらにローリング角R は x’軸回りにR回転したもので、座標 (x’,y’,z’)→(x”,y”,z”)に変換されるとすると、
Figure 0005074718
つまり点(X,Y,Z)はピッチング角Pのピッチング、ローリング角Rのローリングが発生することにより(X”,Y”,Z”)に変換される。座標関係を纏めると、
Figure 0005074718
になる。
(10)式.より、点T(X,Y,0)は
Figure 0005074718
になる。
(X”,Y”)とtanθ”の関係を求めると、
Figure 0005074718
になる。すなわち、(13)式は(6)式に一致する。
図5は(3)式においてローリング角Rを2.5°,5.0°,10.0°,20.0°とした時の補正前のアンテナ方位角θ’と補正のアンテナ方位角θとの差(方位誤差)θeの関係を示している。
方位誤差θeが最大になるのはθ=45°,135°の時であり、ローリング角Rには依存しない。
この図5から明らかなように、ローリングによる方位誤差θerとアンテナ方位角θとは次の関係式で近似できる。
θer=Asin(2θ) …(14)
ここでAはローリング角Rが定まった時のθerの最大値であり、(3)式から求められる。
図6は、(5)式においてピッチング角Pを2.5°,5.0°,10.0°,20.0°とした時の補正前のアンテナ方位角θ’と補正のアンテナ方位角θとの差(方位誤差)θeの関係を示している。
方位誤差θeが最大になるのはθ=45°,135°の時であり、ピッチング角Pには依存しない。
この図6から明らかなように、ピッチングによる方位誤差θepとアンテナ方位角θとは次の関係式で近似できる。
θep=−Bsin(2θ) …(15)
ここでBはピッチング角Pが定まった時のθepの最大値であり、(5)式から求められる。
このように、船体の動揺に伴い、ローリングによる方位誤差とピッチングによる方位誤差はそれぞれ正弦波状に変化するので、その波形の最大値と位相を検知して、上記(14)式または(15)式によってローリングによる方位誤差θerまたはピッチングによる方位誤差θepを求めてもよい。但し、ローリングとピッチングが合わさった場合、上記方位角誤差θeはθerとθepの足しあわせとはならない。
例えばローリング角とピッチング角が同じ比率である場合、真の方位が0°または180°の時に方位誤差θeが最大になる。その最大値はローリング角、ピッチング角のみの場合のそれぞれの方位誤差最大値を足しあわせた値より大きくなる。またθeが最大値をとる方位はローリングとピッチング角の比率で変わってくる。
したがって、ローリング角とピッチング角とがそれぞれ所定角以上である場合には、ローリング角Rとピッチング角Pを個別に検出して、(6)式により補正アンテナ方位角θ″を求めればよい。
次に別の実施形態に係る船舶用レーダの2つの構成例を図7・図8を参照して説明する。
図1に示した例では、物標追尾部8およびレーダ映像データ生成部7に対する方位誤差を補正するようにしたが、通常、レーダ映像については方位誤差の影響があまり目立たず、レーダ映像の観測上問題とならない場合もあるので、物標追尾部8が処理する方位データだけについて補正してもよい。図7はその船舶用レーダ101の構成を示すものである。
図7において、レーダ映像データ生成部7はビデオ信号処理部5から読み取った各スイープのビデオ信号をレーダ映像として表示するための表示データを2次元画像メモリ上に展開する際、アンテナ方位角の各方向に各スイープのビデオ信号に相当する映像データを展開する。
その他の構成・作用は図1に示したものと同様である。このように構成することによって、レーダ映像の方位補正処理を省略しても、方位誤差による影響が大きいARPA追尾部の精度を上げることができる。
また、図1に示した例では、物標追尾部8を備えたARPA機能を備えるレーダについて示したが、物標追尾部の無い(ARPA機能の無い)レーダに適用してもよい。図8はその船舶用レーダ102の構成を示すものである。
図8において、方位誤差補正部6は、レーダアンテナ1から入力したアンテナ方位角を姿勢角センサ2から入力したローリング角およびピッチング角を基に補正し、補正アンテナ方位角信号を出力する。レーダ映像データ生成部7はビデオ信号処理部5から読み取った各スイープのビデオ信号をレーダ映像として表示するための表示データを2次元画像メモリ上に展開する際、補正アンテナ方位角の各方向に各スイープのビデオ信号に相当する映像データを展開する。その他の構成・作用は図1に示したものと同様である。
このようにして、方位角精度の高いレーダ映像を表示することができる。
なお、以上に示した例ではローリング角とピッチング角の何れか一方を検出し、その角度で方位誤差を補正するか、ローリング角とピッチング角の両方を検出して、その両方の角度で方位誤差を補正する例を示したが、ローリング角とピッチング角の両方を検出する場合であっても、その一方の角度だけで方位誤差を補正するようにしてもよい。
例えば、ローリング角とピッチング角のうち角度の大きな方だけを利用して方位誤差を補正するようにしてもよい。これにより処理に要する演算量を削減することができる。
また、以上に示した例では検出したローリング角および/またはピッチング角で方位誤差を補正するようにしたが、ローリング角とピッチング角が所定のしきい値以内である場合は方位誤差の補正をせず、ローリング角とピッチング角が所定のしきい値より大きいときだけ方位誤差の補正を行うように構成してもよい。すなわち、上記方位誤差が問題にはならない程度にローリング角とピッチング角が小さい場合(例えば3°以内である場合)、方位誤差の補正を行わない。
ことによって、船体の動揺の少ないときの演算処理量が削減でき、前記関数の演算を行う演算処理部はその分、他の処理を行うことができる。そのため、この船舶用レーダを用いる機器の総合的なパフォーマンスが向上する。
本発明の実施形態に係る船舶用レーダの構成を示すブロック図である。 物標追尾部が行うαβトラッカーの方法を示す図である。 ローリングによる方位誤差について示す図である。 ピッチングによる方位誤差について示す図である。 ローリング角を4通りに変化させたときのアンテナ方位角と方位誤差について示す図である。 ピッチング角を4通りに変化させたときのアンテナ方位角と方位誤差について示す図である。 本発明の別の実施形態に係る船舶用レーダの構成を示すブロック図である。 本発明の別の実施形態に係る船舶用レーダの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1−レーダアンテナ
100〜102−船舶用レーダ

Claims (5)

  1. 船体の進行方向である船首尾方向に平行で且つ正横方向に平行な船体基準面内でビームの指向方向が旋回するアンテナを利用するレーダであって、前記アンテナからパルス状電波を一定周期で繰り返し送信するとともに、前記アンテナで前記パルス状電波の物標での反射波である受信信号を受信する送受信手段と、前記受信信号によって物標までの距離を検知する距離検知手段と、を備えた船舶用レーダにおいて、
    水平面に対する前記船体基準面の姿勢角を検出する船体姿勢角検知手段と、
    前記船体基準面内での前記ビームの指向方向であるアンテナ方位角と前記アンテナ方位角を水平面に投影した角度である補正アンテナ方位角との差である方位誤差を、前記姿勢角と前記アンテナ方位角とに基づく正弦波関数を用いた近似式で算出し、前記方位誤差と前記アンテナ方位角から前記補正アンテナ方位角を求める補正アンテナ方位角検知手段と、を設けた船舶用レーダ。
  2. 前記補正アンテナ方位角検知手段は、前記アンテナ方位角の2倍角の前記正弦波関数で前記方位誤差を算出する、請求項1に記載の船舶用レーダ。
  3. 前記船体姿勢角検知手段は、前記船体のローリング角またはピッチング角を検知し、前記補正アンテナ方位角検知手段は、前記ローリング角または前記ピッチング角と前記アンテナ方位角とから前記方位誤差を求めるものである請求項1または請求項2に記載の船舶用レーダ。
  4. 前記補正アンテナ方位角検知手段は、前記ローリング角またはピッチング角が所定のしきい値を超えるときに、前記補正アンテナ方位角を求めるものである請求項3に記載の船舶用レーダ。
  5. 前記補正アンテナ方位角検知手段により検知された補正アンテナ方位角と、前記距離検知手段により検知された物標までの距離とによって、前記水平面内での複数の物標の2次元位置を繰り返し検知するとともに、それらの物標の位置を追尾する物標追尾手段と、
    前記補正アンテナ方位角と前記受信信号とに基づいて前記水平面内での前記物標の映像を表示するための映像データを生成する映像データ生成手段と、
    前記物標追尾手段により追尾されている物標の位置を表すマークの表示データを生成するマーク表示データ生成手段と、
    前記映像データと前記マークの表示データとを表示する表示手段とを備えた請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の船舶用レーダ。
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