JP5074131B2 - L−アラビノース利用機能を有するコリネ型細菌形質転換体 - Google Patents
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Description
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、以下の微生物及び有機化合物の製造方法を提供する。本発明の組換え微生物は、優れたグルコースとL−アラビノースの同時利用性能を有しているので、セルロース系バイオマス原料からの有用な有機化合物の生産プロセス設計及び運転が容易な技術を提供することに繋がる技術となるものである。
(a)L−アラビノースイソメラーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子
(b)L−リブロキナーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子
(c)L−リブロース−5−ホスフェート4−エピメラーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子
(d)L−アラビノース輸送系のプロトンシンポーター活性を有するタンパク質をコードする外来性遺伝子
(2)(a)L−アラビノースイソメラーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子、(b)L−リブロキナーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子、及び(c)L−リブロース−5−ホスフェート4−エピメラーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子として、配列番号1もしくは配列番号6で示されるDNA配列、又は配列番号1もしくは配列番号6で示されるDNA配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつL−アラビノースイソメラーゼ活性を有するポリペプチド、L−リブロキナーゼ活性を有するポリペプチド、及びL−リブロース−5−ホスフェート4−エピメラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAを用いる上記(1)記載のコリネ型細菌形質転換体。
(3)(d)L−アラビノース輸送系のプロトンシンポーター活性を有するタンパク質をコードする外来性遺伝子として、配列番号7で示されるDNA配列、又は配列番号7で示されるDNA配列とストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつL−アラビノース輸送系のプロトンシンポーター活性を有するポリペプチドをコードするDNAを用いる上記(1)または(2)記載のコリネ型細菌形質転換体。
(5)(a)L−アラビノースイソメラーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子、(b)L−リブロキナーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子、及び(c)L−リブロース−5−ホスフェート4−エピメラーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子として、エシェリヒア コリ(Escherichia coli)、コリネバクテリウム グルタミカムATCC31831、バチラス サブチリス(Bacillus subtilis)、サルモネラ ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)、バチラス ハロデュランス(Bacillus halodurans)、ゲオバチラス ステアロサーモフィラス(Geobacillus stearothermophilus)、及びマイコバクテリウム スメグマティス(Mycobacterium smegmatis)からなる群より選ばれる微生物由来のaraA遺伝子、araB遺伝子、及びaraD遺伝子を用いる上記(1)記載のコリネ型細菌形質転換体。
(6)(d)L−アラビノース輸送系のプロトンシンポーター活性を有するタンパク質をコードする外来性遺伝子として、コリネバクテリウム グルタミカム ATCC31831、エシェリヒア コリ、バチラス サブチリス、クレブシエラ オキシトカ(Klebsiella oxytoca)、及びサルモネラ ティフィムリウムからなる群より選ばれる微生物由来のaraE遺伝子を用いる上記(1)または(5)記載のコリネ型細菌形質転換体。
(8)コリネ型細菌形質転換体が、コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Plac-araBAD(受託番号 FERM P-21332)である上記(1)記載のコリネ型細菌形質転換体。
(9)コリネ型細菌形質転換体が、コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Ptac-araBDA(受託番号 FERM P-21333)である上記(1)記載のコリネ型細菌形質転換体。
(10)コリネ型細菌形質転換体が、コリネバクテリウム グルタミカム R/Plac-araBAD(受託番号 FERM P-21331)である上記(1)記載のコリネ型細菌形質転換体。
(12)有機化合物が、乳酸、コハク酸、酢酸、アミノ酸及びエタノールからなる群より選ばれる1種以上である上記(11)記載の有機化合物の製造方法。
本発明で形質転換されるコリネ型細菌は、糖類の代謝変換機能を有していれば特に限定されない。糖類の種類や目的有機化合物の種類によっては、コリネ型細菌が本来有していない糖類の取り込み、代謝経路または目的有機化合物への変換経路等の新たな機能の導入を必要とする場合があるが、そのような場合には組換え技術や突然変異誘発処理等によりそれらの機能を付与すればよい。
また、これらコリネ型細菌は自然界に存在する野生株の変異株(例えば、FERM P-18977、FERM P-18978など)や人為的な遺伝子組換え体(例えば、FERM P-17887、FERM P-17888、FERM P-18979)であってもよい。本発明において特に好ましいコリネ型細菌は、コリネバクテリウム グルタミカムR(FERM P-18976)である。
本発明では、エシェリヒア コリ(Escherichia coli)に由来するaraA、araB、及びaraD遺伝子の使用が最も好ましい。
ベクターの構築
まず、上記(a)〜(c)の遺伝子、例えば、AraAをコードするDNA(araA)、AraBをコードするDNA(araB)、及びAraDをコードするDNA(araD)の配列をPCR(polymerase chain reaction)法により増幅するためのオリゴヌクレオチドプライマーを作製する。このようなプライマーとしては、例えば配列番号2、3の塩基配列で示されるものなどが挙げられる。PCR法は、公知のPCR装置、例えばサーマルサイクラーなどを利用することができる。PCRのサイクルは、公知の技術にしたがって行なわれてよく、例えば、変性、アニーリング、伸張を1サイクルとし、通常10〜100サイクル、好ましくは、約20〜50サイクルである。PCRの鋳型としては、L−アラビノースを代謝可能な微生物から単離したDNAを用いて、PCR法によりAraAをコードするDNA、AraBをコードするDNA、及びAraDをコードするDNAのcDNAを合成することができる。PCR法によって得られた遺伝子は、適当なクローニングベクターに導入することができる。クローニング法としては、pGEM-T easy vector system(Promega社製)、TOPO TA-cloning system(Invitrogen社製)、Mighty Cloning Kit(Takara社製)などの商業的に入手可能なPCRクローニングシステムなどを使用することもできる。また、方法の1つの例を実施例で詳記するが、該領域を含むDNA断片を、既知のAraAをコードするDNA、AraBをコードするDNA、及びAraDをコードするDNAの塩基配列に基づいて適当に設計された合成プライマーを鋳型として用いたハイブリダイゼーション法により取得することもできる。
上記(d)の遺伝子、例えば、araEも、上記(a)〜(c)の遺伝子と同様にPCR法を行うことによって増幅させることができる。araEをPCRにより増幅するためのオリゴヌクレオチドプライマーとしては、例えば、配列番号8、9で示されるものなどが挙げられる。得られた遺伝子は、適当なクローニングベクターに導入される。
目的遺伝子を含むプラスミドベクターのコリネ型細菌への導入方法としては、電気パルス法(エレクトロポレーション法)やCaC12法等コリネ型細菌への目的遺伝子導入が可能な方法であれば特に限定されるものではない。その具体例として、例えば電気パルス法としては、公知の方法〔Agric. Biol. Chem.、Vol. 54、443-447(1990)〕及び〔Res. Microbiol.、Vol. 144、181-185(1993)〕を用いることができる。
本発明のコリネ型細菌形質転換体を用いて有機化合物を製造する場合は、まず上述したコリネ型細菌形質転換体を好気条件下で増殖培養する。
コリネ型細菌形質転換体の培養は、炭素源、窒素源及び無機塩等を含む通常の栄養培地を用いて行うことができる。培養には、炭素源として、例えばグルコースまたは廃糖蜜等;窒素源として、例えばアンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムまたは尿素等をそれぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、無機塩として、例えば、リン酸一水素カリウム、リン酸ニ水素カリウムまたは硫酸マグネシウム等を使用することができる。この他にも必要に応じて、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスティープリカー、カザミノ酸;ビオチンまたはチアミン等の各種ビタミン等の栄養素を培地に適宜添加することもできる。
本発明における還元状態とは、反応系の酸化還元電位で規定され、反応培地の酸化還元電位は、好ましくは約−200mV〜−500mV程度、より好ましくは約−250mV〜−500mV程度である。
具体的には、糖類としては、グルコース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、フルクトースまたはマンノースなどの単糖類;セロビオース、ショ糖またはラクトース、マルトースなどの二糖類;デキストリンまたは可溶性澱粉などの多糖類などが挙げられる。特に、C6糖やC5糖などの単糖類が好ましい。コリネ型細菌にはキシロース等のC5単糖類を資化することができない場合もあるが、そのような場合には、それらの糖類を資化する機能を細菌に付与すればよい。なお、本発明においては、2種以上の糖の混合糖を用いることもできる。
培地のpHは、約6〜8が好ましい。
(1)微生物からの染色体DNAの抽出
エシェリヒア コリ(Escherichia coli)JM109を、L培地(トリプトン 10g、イーストエキストラクト 5g、NaCl 5gを蒸留水1Lに溶解)に、白金耳を用いて植菌後、対数増殖期まで37℃で振盪培養し、菌体を集めた。DNAゲノム抽出キット(商品名:GenomicPrep Cells and Tissue DNA Isolation Kit、アマシャム社製)を用いて、取扱説明書に従い、集めた菌体から染色体DNAを回収した。
コリネバクテリウム グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)R(FERM P-18976)からの染色体DNAの抽出は、培地として表1に示すA液体培地を使用すること、培養温度が33℃であること以外は、上記と同様の条件で行なった。
コリネバクテリウム グルタミカム ATCC31831からの染色体DNA抽出は、培養温度が30℃であること以外は、上記のコリネバクテリウム グルタミカムRと同様の条件で行なった。
エシェリヒア コリのL−アラビノースイソメラーゼ(araA)、L−リブロキナーゼ(araB)及びL−リブロース−5−ホスフェート4−エピメラーゼ(araD)の3つの遺伝子は、araB、araA及びaraDが順に連結したオペロン(araBAD)を形成している〔Gene、Vol. 47、231-244(1986)〕。araBAD遺伝子を含むDNA断片を以下のPCR法により増幅した。
araBAD遺伝子増幅用プライマー
Eco_ara_fw4_EcoI; 5’- CTCTGAATTCACCCGTTTTTTTGGATGGAG -3’ (配列番号2)
Eco_ara_Rv2_Sal; 5’- CTCTGTCGACGCCAGTGTCGGGTTAAGATA -3’ (配列番号3)
尚、前者はEcoRIサイトが、後者はSalIサイトがそれぞれ末端に付加されている。
鋳型DNAは、上記(1)項にて抽出したエシェリヒア コリ JM109の染色体DNAを用いた。PCRは、パーキンエルマーシータス社製の「DNAサーマルサイクラー」を用い、反応試薬として、DNAポリメラーゼ(商品名:PrimeSTAR HS DNA polymerase、宝酒造株式会社製)を用いて下記の条件で行なった。
(5×)PCR緩衝液:10μl
2.5mM dNTP混合液:4μl
鋳型DNA:1μl(DNA含有量200ng以下)
上記の2種のプライマー:各々 1μl(最終濃度0.2μM)
PrimeSTAR HS DNA polymerase:0.5μl
滅菌蒸留水:33.5μl
以上を混合し、この50μlの反応液をPCRにかけた。
デナチュレーション過程: 98℃、10秒
アニーリング過程: 55℃、10秒
エクステンション過程: 72℃、5分
以上を1サイクルとし、30サイクル行なった。
上記で生成した反応液の一部を1%(W/V)アガロースゲルにより電気泳動を行ない、araBAD遺伝子を含む、約4.5kbのDNA断片が検出できた。
この培地上で白色を呈する生育株を常法により液体培養し、培養液よりaraBAD遺伝子(配列番号1)を含有する長さ約4.5kbのDNA断片が挿入されたプラスミドを、プラスミド抽出キット(商品名:QIAprep Spin Miniprep Kit、キアゲン社製)を用いて抽出した。
該araBAD遺伝子を含むプラスミドをPlac-araBADと命名した(図1参照)。
L−アラビノースを単一炭素源として良好な増殖を示したコリネバクテリウム グルタミカム ATCC31831よりL−アラビノース代謝に関与する遺伝子のクローニングを試みた。データベースのホモロジー検索の結果より、3種のL−アラビノース代謝酵素をコードする遺伝子araA、araB、araDの内、araAが最も異種間での保存性が高かった。そこで、このaraAにおける保存領域の配列から以下の一対のプライマーを、アプライド・バイオシステムズ社製「394 DNA/RNAシンセサイザー」を用いて合成し、PCRに使用した。
araA相同領域増幅用プライマー
primer 1 araA; 5'- GGIGAYAMIATGMGIIAIGTIGCIGTIAC -3' (配列番号4)
primer 2 araA; 5'- GTYTTCCARTCICCYTC -3' (配列番号5)
鋳型DNAは、上記(1)項にて抽出したコリネバクテリウム グルタミカム ATCC 31831の染色体DNAを用いた。PCRは、パーキンエルマーシータス社製の「DNAサーマルサイクラー」を用い、反応試薬として、DNAポリメラーゼ(商品名:Takara LA Taq HS DNA polymerase、宝酒造株式会社製)を用いて下記の条件で行なった。
(10×)PCR緩衝液:5μl
2.5 mM dNTP混合液:8μl
鋳型DNA:5μl(DNA含有量1μg以下)
上記の2種のプライマー:各々 0.5μl(最終濃度0.25μM)
Takara LA Taq HS DNA polymerase:0.5μl
DMSO:5μl(最終濃度10%)
滅菌蒸留水:26μl
以上を混合し、この50μlの反応液をPCRにかけた。
デナチュレーション過程: 94℃、1分
アニーリング過程: 37℃、1分
エクステンション過程: 72℃、1分
以上を1サイクルとし、30サイクル行なった。
上記で生成した反応液を1%(W/V)アガロースゲルにより電気泳動を行ない、araA相同領域を含む、約390bpのDNA断片が検出できた。
PCR増幅産物は、pGEM-T easy vector system(Promega社製)を用いて取扱説明書に従い反応させた。
コリネバクテリウム グルタミカム ATCC31831のaraE遺伝子を含むDNA断片を以下のPCR法により増幅した。
PCRに際しては、以下の一対のプライマーを、アプライド・バイオシステムズ社製「394 DNA/RNAシンセサイザー」を用いて合成し、使用した。
araE遺伝子増幅用プライマー
araE(EcoRI)-Fw; 5'-CTCTGAATTCCGGCCAATCGAAGGAGTAAT-3' (配列番号8)
araE(EcoRI)-Rv; 5'-CTCTGAATTCAGGCTAAGGAGTGTTTAAGA-3' (配列番号9)
尚、いずれのプライマーにもEcoRIサイトが末端に付加されている。
鋳型DNAは、上記(1)項にて抽出したコリネバクテリウム グルタミカム ATCC 31831の染色体DNAを用いた。PCRは、パーキンエルマーシータス社製の「DNAサーマルサイクラー」を用い、反応試薬として、DNAポリメラーゼ(商品名:Pyrobest DNA polymerase、宝酒造株式会社製)を用いて下記の条件で行なった。
(10×)PCR緩衝液:10μl
2.5mM dNTP混合液:8μl
鋳型DNA:2μl(DNA含有量500ng以下)
上記の2種のプライマー:各々 0.5μl(最終濃度0.2μM)
Pyrobest DNA polymerase:0.5μl
滅菌蒸留水:79μl
以上を混合し、この100μlの反応液をPCRにかけた。
デナチュレーション過程: 98℃、10秒
アニーリング過程: 55℃、30秒
エクステンション過程: 72℃、2分
以上を1サイクルとし、30サイクル行なった。
上記で生成した反応液を1%(W/V)アガロースゲルにより電気泳動を行ない、araE遺伝子を含む、約1.7kbのDNA断片が検出できた。
このライゲーション溶液を用い、塩化カルシウム法によりエシェリヒア コリ JM109を形質転換し、アンピシリン50μg/mlを含むL寒天培地〔組成:寒天が1.5%(W/V)含まれていることを除けば上記L培地と同一成分組成〕に塗布した。
この培地上の生育株を常法により液体培養し、培養液よりaraE遺伝子(配列番号7)を含有する長さ約1.7kbのDNA断片が挿入されたプラスミドを、QIAprep Spin Miniprep Kit(キアゲン社製)を用いて抽出した。
該araE遺伝子遺伝子を含むプラスミドをpKK223-3-araEと命名した(図2参照)。
PCRに際しては、以下の一対のプライマーを、アプライド・バイオシステムズ社製「394 DNA/RNAシンセサイザー」を用いて合成し、使用した。
araE遺伝子導入用Indel11領域増幅用プライマー
Indel11(XbaI)-Fw1; 5'-CTCTTCTAGACCTCAATAGAGTCTTCAGAT-3' (配列番号10)
Indel11(XbaI)-Rv1; 5'-CTCTTCTAGATGCTCAGTATGAATGGCCTT-3' (配列番号11)
尚、いずれのプライマーにもXbaIサイトが末端に付加されている。
鋳型DNAは、実施例1(1)項にて抽出したコリネバクテリウム グルタミカム Rの染色体DNAを用いた。PCRは、Takara LA Taq HS DNA polymeraseを使用し、反応液にDMSOを使用しないことと、PCRサイクルを以下に示す条件で行なったこと以外は上記と同様の条件で行なった。
デナチュレーション過程: 94℃、30秒
アニーリング過程: 55℃、30秒
エクステンション過程: 72℃、3分
以上を1サイクルとし、30サイクル行なった。
上記で生成した反応液を1%(W/V)アガロースゲルにより電気泳動を行ない、Indel11領域を含む、約2.0kbのDNA断片が検出できた。
このライゲーション溶液を用い、形質転換体選定用培地の抗生物質をクロラムフェニコールの代わりに、カナマイシン50μg/ml使用すること以外は、上記(2)項と同様の条件、方法にてIndel11領域を含有する長さ約2.0kbのDNA断片が挿入されたプラスミド取得した。
該araE遺伝子導入用Indel11領域を含むプラスミドをInd11LKS2-4と命名した(図2参照)。
この培地上の生育株を常法により液体培養し、培養液よりaraE遺伝子(配列番号7)を含有する長さ約1.7kbのDNA断片が挿入されたプラスミドを、QIAprep Spin Miniprep Kit(キアゲン社製)を用いて抽出した。
該araE遺伝子導入用プラスミドをInd11-araEと命名した(図2参照)。
araE遺伝子導入用プラスミドInd11-araEは、コリネバクテリウム グルタミカム R内で複製不可能なプラスミドである。Ind11-araEを、電気パルス法〔Agric. Biol. Chem.、 Vol. 54、443-447(1990)及びRes. Microbiol.、 Vol. 144、181-185(1993)〕の方法に従って、コリネバクテリウム グルタミカム Rへ導入し、カナマイシン50μg/mlを含むA寒天培地〔組成:寒天が1.5%(W/V)含まれていることを除けば上記A液体培地と同一成分組成〕に塗布した。
さらに、上記の培地で得られた株を、スクロース10%(W/V)を含有した表2に示すBT寒天培地〔組成:寒天が1.5%(W/V)含まれていることを除けばBT液体培地と同一成分組成〕に塗布した。
カナマイシン感受性、スクロース含有培地生育性を示した株をコリネバクテリウム グルタミカム Ind-araEと命名した。
プラスミドPlac-araBADを上記(5)項に示した電気パルス法に従って、コリネバクテリウム グルタミカムInd-araEへ導入し、クロラムフェニコール5μg/mlを含むA寒天培地〔組成:寒天が1.5%(W/V)含まれていることを除けば上記A液体培地と同一成分組成〕により、形質転換株コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Plac-araBADを得た。コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Plac-araBADは、日本国筑波県つくば市東1丁目1番地1中央第6(郵便番号305-8566)の独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託した(受付日:2007年7月30日、受託番号 FERM P-21332)。
尚、この株はL−アラビノースを唯一の炭素源として含有するBT液体培地で、増殖が可能となった。
(1)好気培養増殖
冷凍庫にて-80℃で保存してある実施例1で創製したコリネバクテリウム グルタミカムInd-araE/Plac-araBADを、プレート培養用培地であるクロラムフェニコール5μg/mlを含むA寒天培地〔組成:寒天が1.5%(W/V)含まれていることを除けば上記A液体培地と同一成分組成〕に塗布し、33℃、12時間暗所に静置した。
上記の条件で生育した菌株を、好気培養増殖用培地であるクロラムフェニコール5μg/mlを含むA液体培地500mlが入っている容量1Lの三角フラスコに移し、33℃、13時間、200rpmの条件で好気的に培養した。このようにして培養増殖された菌体は、遠心分離(4℃、10分、5,000 × g)によって回収し、次の還元条件下の乳酸生成反応に供した。
上記(1)項の好気培養増殖工程により回収された湿潤菌体 4g(Dry cell換算約0.8g)を、BT-U培地(組成:尿素が含まれていないことを除けば上記BT液体培地と同一成分組成)80mlに懸濁後、100ml容のバイアルに入れ、L-アラビノース100mMを利用炭素源として加え、炭酸水素ナトリウム100mMを添加後、密閉した状態で33℃にてゆるく攪拌し、還元条件下の乳酸生成反応を行なった。
この間、2.5N(規定)濃度のNH4OH水溶液(5 N アンモニア水溶液)を使用して反応槽内のpHを7.5に常時維持した。
反応槽内のL−アラビノースと及び乳酸濃度は、逐次少量をサンプリングして液体クロマトグラフィーによる分析を行ない、経時的な消費量及び生成量の変動をそれぞれ調べた。
実施例2で使用したコリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Plac-araBADに代えて、コリネバクテリウム グルタミカム ATCC31831を用い、好気培養を30℃で行なう以外は、実施例2と同様の条件、方法にて好気培養増殖及び還元条件下の糖消費を行なった。
その結果、コリネバクテリウム グルタミカム ATCC31831のL−アラビノース消費速度は20.8 mM/hであった。
実施例2の結果との比較において、コリネバクテリウム グルタミカム Plac-araBAD/Ind-araEはL−アラビノースを、この株よりも良好に消費できることが明らかとなった。
実施例2で使用した基質をL−アラビノースからグルコース及びL−アラビノースの混合物(40g/l及び20g/l;存在比率2:1)に代えて行なう以外は、実施例2と同様の条件、方法にて好気培養増殖及び還元条件下の糖消費を行なった。
結果は図4に示すように、グルコースとL−アラビノースを8時間以内に完全に消費することができた。さらにこの株は、グルコースとL−アラビノースを同時利用することが可能であった。
実施例3で使用したコリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Plac-araBADに代えて、コリネバクテリウム グルタミカム ATCC31831を用い、実施例3と同様の条件、方法にて好気培養増殖及び還元条件下の糖消費を行なった。
結果は図5に示すように、グルコースとL−アラビノースを同時利用することは可能であったが、12時間反応後も両方の基質を完全に消費することはできなかった。
実施例3の結果との比較において、コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Plac-araBADはグルコース及びL−アラビノースの両方を、この株よりも、良好に同時利用できることが明らかとなった。
(1)コリネバクテリウム グルタミカム ATCC31831からのaraA、araB、araDのクローニング
コリネバクテリウム グルタミカム ATCC31831のaraA、araB、araDの3つの遺伝子はaraB、araD、araAが順に連結したオペロン(araBDA)を形成している。このaraBDA遺伝子を含むDNA断片を以下のPCR法により増幅した。PCRに際して、araBDA遺伝子をクローン化するべく、実施例1(3)項の配列(配列番号6)を基に、下記の一対のプライマーを、アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)社製「394 DNA/RNAシンセサイザー(synthesizer)」を用いて合成し、使用した。
araBDA遺伝子増幅用プライマー
araB_Fw_DraI; 5'- CTCTTTTAAAATCGAATGGACCCCAGATCA -3' (配列番号12)
araD_Rv_HindIII; 5'- CTCTAAGCTTTTGACAATGTCACACCACAC -3' (配列番号13)
鋳型DNAは、実施例1(1)項にて抽出したコリネバクテリウム グルタミカム ATCC31831の染色体DNAを用いた。PCRは、Takara LA Taq HS DNA polymeraseを使用し、PCRサイクルを以下に示す条件で行なったこと以外は実施例1(4)項と同様の条件で行なった。
デナチュレーション過程: 95℃、30秒
アニーリング過程: 55℃、30秒
エクステンション過程: 70℃、4分10秒
以上を1サイクルとし、25サイクル行なった。
上記で生成した反応液を1%(W/V)アガロースゲルにより電気泳動を行い、araBDA遺伝子を含む、約4.1kbのDNA断片が検出できた。
PCRに際しては、以下の一対のプライマーを、アプライド・バイオシステムズ社製「394 DNA/RNAシンセサイザー」を用いて合成し、使用した。
pCRB1増幅用プライマー
Lsv-s-f2; 5'-CTCGAGAATTCGAGCTCGGTACC-3' (配列番号14)
LSV-S-R1; 5'-CTCGAGCTGTTTCCTGTGTGAAATTG-3' (配列番号15)
鋳型DNAは、抽出したプラスミドpCRB1のDNAを用いた。PCRは、Takara LA Taq HS DNA polymeraseを使用し、上記と同様の条件で行なった。
上記で生成した反応液を1%(W/V)アガロースゲルにより電気泳動を行ない、約4.0kbのDNA断片が検出できた。この断片をXhoIで処理後、セルフライゲーションさせて、プラスミドLSVsを作製した(図6参照)。
PCRに際しては、以下の一対のプライマーを、アプライド・バイオシステムズ社製「394 DNA/RNAシンセサイザー」を用いて合成し、使用した。
tacプロモーター増幅用プライマー
TacF; 5'-GTCGACTAGTTATCGACTGCACGGTGCAC-3' (配列番号16)
TacRfusion; 5'-CCGAGCTCGAATTCTCGAGGTCTTGCCTGCTTTATCAATTC-3' (配列番号17)
尚、前者はSalIサイトが、後者はXhoIサイトがそれぞれ付加されている。
鋳型DNAは、プラスミドpGEX4T-1(アマシャム社製)のDNAを用いた。PCRは、Takara LA Taq HS DNA polymeraseを使用し、PCRサイクルのエクステンション過程を30秒で行なったこと以外は上記と同様の条件で行なった。
上記で生成した反応液を1%(W/V)アガロースゲルにより電気泳動を行ない、約300bpのDNA断片が検出できた。
このライゲーション溶液を用い、塩化カルシウム法によりエシェリヒア コリ JM109を形質転換し、クロラムフェニコール50μg/mlを含むL寒天培地〔組成:寒天が1.5%(W/V)含まれていることを除けば上記L培地と同一成分組成〕に塗布した。
この培地上の生育株を常法により液体培養し、培養液よりtacプロモーターを含有する長さ約300bpのDNA断片が挿入されたプラスミドを、QIAprep Spin Miniprep Kit(キアゲン社製)を用いて抽出した。
該tacプロモーター制御下で目的遺伝子の発現が可能なコリネ型細菌-大腸菌シャトルベクターをLSVsTacと命名した(図6参照)。
このライゲーション溶液を用い、実施例1(1)項と同様の条件、方法にてaraBDA遺伝子を含有する長さ約4.1 kbのDNA断片が挿入されたプラスミド取得した。
該araBDA遺伝子を含むプラスミドをPtac-araBDAと命名した(図6参照)。
上記(1)項のプラスミドPtac-araBDAを実施例1(6)に示した電気パルス法に従って、コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araEへ導入し、形質転換株コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Ptac-araBDAを得た。コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Ptac-araBDAは、日本国筑波県つくば市東1丁目1番地1中央第6(郵便番号305-8566)の独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託した(受付日:2007年7月30日、受託番号:FERM P-21333)。
尚、この株はL−アラビノースを唯一の炭素源として含有するBT液体培地で、増殖が可能となった。
実施例2で使用したコリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Plac-araBADに代えて、コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Ptac-araBDAを用い、実施例2と同様の条件、方法にて好気培養増殖及び乳酸生成反応を行なった。
コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Ptac-araBDAのL−アラビノース消費速度と乳酸生成速度は、それぞれ12.1mM/h及び6.0mM/hであった。
さらに、エシェリヒア コリ以外のaraA、araB、araD遺伝子であっても、本発明の効果が生み出されていることも明らかである。
(1)コリネバクテリウム グルタミカム R株へのL−アラビノース利用能の付与
プラスミドPlac-araBADを実施例1(6)に示した電気パルス法に従って、コリネバクテリウム グルタミカム Rへ導入し、形質転換株コリネバクテリウム グルタミカム R/Plac-araBADを得た。コリネバクテリウム グルタミカム R/Plac-araBADは、日本国筑波県つくば市東1丁目1番地1中央第6(郵便番号305-8566)の独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託した(受付日:2007年7月30日、受託番号:FERM P-21331)。
尚、この株はL−アラビノースを唯一の炭素源として含有するBT液体培地で、増殖が可能となった。
実施例2で使用したコリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Plac-araBADに代えて、コリネバクテリウム グルタミカム R/Plac-araBADを用い、実施例2と同様の条件、方法にて好気培養増殖及び乳酸生成反応を行なった。
コリネバクテリウム グルタミカム R/Plac-araBADのL−アラビノース消費速度と乳酸生成速度は、それぞれ11.4mM/h及び4.7mM/hであった。
実施例3で使用した基質のグルコース及びL−アラビノースの混合物40g/l及び20g/l(存在比率2:1)を、40g/l及び20g/l(存在比率5:1)に代えて行なう以外は、実施例2と同様の条件、方法にて好気培養増殖及び還元条件下の糖消費を行なった。
結果は図7に示すように、グルコースとL−アラビノースの比率を変えてもこれらの糖を同時利用することが可能であった。
実施例6で使用したコリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Plac-araBADに代えて、コリネバクテリウム グルタミカム R/Plac-araBAD株を用い、実施例6と同様の条件、方法にて好気培養増殖及び還元条件下の糖消費を行なった。
結果は図8に示すように、グルコースとL−アラビノースを同時利用することは可能であったが、12時間反応後もグルコースの基質を完全に消費することはできなかった。
実施例6の結果との比較において、コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Plac-araBADはグルコース及びL−アラビノースの両方を、この株よりも、良好に同時利用できることが明らかとなった。
実施例1で創製したコリネバクテリウム グルタミカムInd-araE/Plac-araBADを用い、実施例2と同様の条件、方法にて好気培養増殖及び還元条件下の糖消費及び有機酸生成反応を行なった。
その結果を図9に示す。6時間反応後にコハク酸と酢酸がそれぞれ68.9mM及び32.9mM生成した。
Claims (10)
- 以下の(a)〜(d)の遺伝子をコリネバクテリウム・グルタミカムに導入したことを特徴とする、L−アラビノース利用機能を有するコリネバクテリウム・グルタミカム形質転換体。
(a)L−アラビノースイソメラーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子
(b)L−リブロキナーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子
(c)L−リブロース−5−ホスフェート4−エピメラーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子
(d)L−アラビノース輸送系のプロトンシンポーター活性を有するタンパク質をコードする外来性遺伝子
但し、(a)、(b)、及び(c)の遺伝子は、配列番号1若しくは配列番号6で示される塩基配列からなるDNA、又は配列番号1若しくは配列番号6で示される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつL−アラビノースイソメラーゼ活性を有するポリペプチド、L−リブロキナーゼ活性を有するポリペプチド、及びL−リブロース−5−ホスフェート4−エピメラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAであり、
(d)の遺伝子は、配列番号7で示される塩基配列からなるDNA、又は配列番号7で示される塩基配列と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつL−アラビノース輸送系のプロトンシンポーター活性を有するポリペプチドをコードするDNAである。 - コリネバクテリウム・グルタミカムが、コリネバクテリウム グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)R(FERM P-18976)、セロビオース利用性組換え株もしくは変異株(FERM P-18979、FERM P-18977、FERM P-18978)、又はエタノール生産組換え株(FERM P-17887)である請求項1に記載のコリネバクテリウム・グルタミカム形質転換体。
- (a)L−アラビノースイソメラーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子、(b)L−リブロキナーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子、及び(c)L−リブロース−5−ホスフェート4−エピメラーゼ活性を有する酵素をコードする外来性遺伝子として、エシェリヒア コリ(Escherichia coli)、又はコリネバクテリウム グルタミカム由来のaraA遺伝子、araB遺伝子、及びaraD遺伝子を用いる請求項1記載のコリネバクテリウム・グルタミカム形質転換体。
- (d)L−アラビノース輸送系のプロトンシンポーター活性を有するタンパク質をコードする外来性遺伝子として、コリネバクテリウム グルタミカム由来のaraE遺伝子を用いる請求項1または5記載のコリネバクテリウム・グルタミカム形質転換体。
- グルコースとアラビノースを同時利用することができる請求項1記載のコリネバクテリウム・グルタミカム形質転換体。
- コリネバクテリウム・グルタミカム形質転換体が、コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Plac-araBAD(受託番号 FERM P-21332)である請求項1記載のコリネバクテリウム・グルタミカム形質転換体。
- コリネバクテリウム・グルタミカム形質転換体が、コリネバクテリウム グルタミカム Ind-araE/Ptac-araBDA(受託番号 FERM P-21333)である請求項1記載のコリネバクテリウム・グルタミカム形質転換体。
- コリネバクテリウム グルタミカム R/Plac-araBAD(受託番号 FERM P-21331)。
- L−アラビノースを含有する糖質培地中で請求項1〜8のいずれか一項記載のコリネバクテリウム・グルタミカム形質転換体を用いて有機化合物を生成させる工程と、同培地より有機化合物を回収する工程とを含む有機化合物の製造方法。
- 有機化合物が、乳酸、コハク酸、酢酸、アミノ酸及びエタノールからなる群より選ばれる1種以上である請求項9記載の有機化合物の製造方法。
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