JP5073905B2 - ニッケル基超合金及び該超合金から製造したタービン部品 - Google Patents

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Description

本発明は、熱処理特性が改善され、良好な高温縦方向・横断方向クリープ強さ、及び良好な耐高温腐食性と耐酸化性を有する方向性凝固ニッケル基超合金に関する。本発明は、上記合金をタービン部品、特に大形タービンバケット及び航空機エンジン用タービンブレードの製造に使用することにも関する。
【0001】
【発明の背景】
航空機エンジン部品の製造にニッケル基超合金を用いることは公知である。かかる合金が受け入れられるには、熱処理割れのない良好な鋳造性、良好な高温縦方向及び横断方向クリープ強さ、及び良好な耐高温腐食性を呈するものでなければならない。
【0002】
かかるニッケル基超合金の一種で航空機エンジンのタービンブレード材として用いられるものとして、単結晶(SC)Rene N4合金がある。SC Rene N4の一形態は、米国特許第5154884号に、7〜12重量%のCr、1〜5重量%のMo、3〜5重量%のTi、3〜5重量%のAl、5〜15重量%のCo、3〜12重量%のW、10重量%以下のRe、2〜6重量%のTa、2重量%以下のCb、3重量%以下のV、2重量%以下のHfを含み、残部が基本的にニッケルと不可避不純物であるニッケル基超合金組成物として記載されている。米国特許第5399313号には、SC Rene N4の修正版が、9.5〜10.0重量%のCr、7.0〜8.0重量%のCo、1.3〜1.7重量%のMo、5.75〜6.25重量%のW、4.6〜5.0重量%のTa、3.4〜3.6重量%のTi、4.1〜4.3重量%のAl、0.4〜0.6重量%のCb、0.1〜0.2重量%のHf、0.05〜0.07重量%のC、及び0.003〜0.005重量%のBを含み、残部がニッケルと不可避不純物であるものとして記載されている。
【0003】
通例、航空機エンジンブレードは小形で、長さ数インチ程度であり、重量は数オンス、最大でも数ポンドである。対照的に、発電用タービンバケットは通例長さが最大約36インチで重さが最大約40ポンドもある。かかる大形部品に単結晶合金を使用するのは非現実的である。熱処理割れのない良好な鋳造性、良好な高温縦方向及び横断方向クリープ強さ、及び良好な耐高温腐食性を示す大形タービンブレード製造用超合金に対するニーズが存在する。本発明は、かかるニーズを満たすことを目的としたものである。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、バケットの長期使用(典型的には発電用タービンで最大約72000時間)を可能にするニッケル基超合金製バケット用の合金及び高温熱処理に関する。今般、合金でγ′相析出物の約60〜80%の溶体化を起こせば、かかる長期タービン寿命を達成できるという知見を得た。γ′相析出物は、合金に強化相を付与する。さらに、本発明では、本発明の合金のホウ素含量を約70〜130ppm、通常は約80〜130ppm、大抵は約80〜100ppm(約0.0080〜0.01重量%)、例えば約90ppm(約0.009重量%)に調整すれば、鋳造バケットでの熱処理割れの発生率が低減するという知見も得た。
【0005】
第一の態様では、大形陸上用ガスタービンエンジンでの使用に適した健全で割れのない大形ニッケル基超合金ガスタービンバケットの製造に適したニッケル基超合金であって、
7.0〜12.0重量%のクロム、
5.0〜15.0重量%のコバルト、
0.06〜0.10重量%の炭素、
3.0〜5.0重量%のチタン、
3.0〜5.0重量%のアルミニウム、
3.0〜12.0重量%のタングステン、
1.0〜5.0重量%のモリブデン、
0.0080〜0.013重量%のホウ素、
0〜10.0重量%のレニウム、
2.0〜6.0重量%のタンタル、
0〜2.0重量%のニオブ、
0〜3.0重量%のバナジウム、
0〜2.0重量%のハフニウム、及び
残部のニッケルと不可避不純物
を含むニッケル基超合金が提供される。
【0006】
本発明の典型的なニッケル基合金は、
9.50〜10.00重量%のクロム、
7.00〜8.00重量%のコバルト、
4.10〜4.30重量%のアルミニウム、
3.35〜3.65重量%のチタン、
5.75〜6.25重量%のタングステン、
1.30〜1.70重量%のモリブデン、
4.60〜5.00重量%のタンタル、
0.06〜0.10重量%の炭素、
最大0.01重量%(下限なし)のジルコニウム、
0.008〜0.010重量%(80〜100ppm)のホウ素、
最大0.20重量%(下限なし)の鉄、
最大0.20重量%(下限なし)のケイ素、
最大0.01重量%(下限なし)のマンガン、
最大0.10重量%(下限なし)の銅、
最大0.005重量%(下限なし)のリン、
最大0.003重量%(下限なし)の硫黄、
0.40〜0.60重量%のニオブ、
最大0.002重量%(下限なし)の酸素、
最大0.0015重量%(下限なし)の窒素、
最大0.10重量%(下限なし)のバナジウム、
0.10〜0.20重量%のハフニウム、
最大0.15重量%(下限なし)の白金、
最大0.10重量%(下限なし)のレニウム、
最大6.25重量%(下限なし)の(レニウム+タングステン)、
最大0.0035重量%(下限なし)のマグネシウム、
最大0.10重量%(下限なし)のパラジウム、及び
残部のニッケル
を含む。
【0007】
別の態様では、本発明のニッケル基超合金から大形発電用タービンバケットのような鋳造熱処理製品を製造する方法であって、アルゴン雰囲気又は真空下で製品を加熱してγ′相析出物の60〜80%を溶体化し、次いで室温まで冷却する方法が提供される。通例、製品は約2260〜2300°Fの範囲内にあるが超合金の融解開始温度よりも少なくとも約25°F低い温度に加熱する。製品は、炉内冷却によって約35°F/分の速度で約2050°Fまで冷却した後、ガスファン冷却によって公称100°F/分の速度で1200°Fまで冷却し、次いで任意の冷却速度で室温まで冷却すればよい。
【0008】
さらに別の態様では、本発明の方法で製造した大形タービンバケットのような製品が提供される。
【0009】
さらに別の態様では、本発明の製品を含むガスタービンエンジンが提供される。
【0010】
本発明の合金は幾つかの利点を示す。第一に、90〜130ppmのホウ素含量で、本発明の合金はホウ素含量30〜50ppmのSC Rene N4よりも優れた鋳造性(大形タービンバケットに対して)を有する。第二に、90〜130ppmのホウ素含量で、DS形態の本発明の合金はホウ素含量30〜50ppmのSC Rene N4よりも向上した歩留りを有する。「歩留り」に関して、SC Rene N4は部品1個当たり結晶粒1個を意味する。SC Rene N4は通例小形タービンブレードの製造に用いられる。小形部品についていえば、真の「単結晶」を得ることが可能である。しかし、大形部品では、結晶粒が1つだけの部品を実際に製造するのは困難である。そのため、SC部品の「歩留り」は零に近い(すなわち、製造不可能である)。主にホウ素添加量を増すことによってSC Rene N4の組成を変化させれば、多結晶粒DS部品を製造することができる。こうした多結晶粒DS部品は、多数の結晶粒が部品の断面に収まるように設計される。このように製造すれば、「歩留り」は80〜100%に増す。
【0011】
第三に、90〜130ppmのホウ素含量で、本発明の合金はホウ素含量30〜50ppmのSC Rene N4と略等しい機械的性質(縦方向)を有する。第四に、90〜130ppmのホウ素含量で、本発明の合金はホウ素含量30〜50ppmのSC Rene N4よりも優れた横断方向クリープ特性を有する。第五に、90ppmのホウ素含量で、本発明の合金はホウ素含量30〜50ppmのSC Rene N4又はホウ素含量130ppmの本発明のDS合金よりも優れた耐熱処理割れ性を有する。ホウ素含量130ppmの合金は、DS Rene N4又はホウ素含量90ppmのDS Rene N4(融点約2315°F)、或いは融点2334°F付近のSC Rene N4よりも低い融点(約2301°F)を有する(ホウ素含量130ppmのDS Rene N4の融点は約2301°F、ホウ素含量90ppmのDS Rene N4の融点は約2315°F、ホウ素含量30〜50ppmのSC Rene N4の融点は約2334°Fである。)。
【0012】
以下、添付図面を参照しながら本発明をさらに詳しく説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明では、SC Rene N4規格の約30〜50ppmのホウ素量を最大130ppmに増やし、併せてバケット形状を始めとする部品構成に幾つかの変更を加えると、大形タービンバケットでの鋳造割れが実質的に解消されるという知見が得られた。ホウ素の追加は(オージェ電子分光法及びマイクロ回折分析法で測定して)結晶粒界その他の合金母材中の部位に「M53」相(ただし、MはNi)又はNi53共晶相を生じ、合金の融解特性は「M53」ホウ素相の存在に起因することが判明した。この共晶相の存在は、融解開始点(金属が融解し始める点)を2334°Fから2301°Fに下げる(示差熱分析(DTA)法で測定)。
【0014】
そこで、(SC Rene N4で一般的な)2320°Fの熱処理を施した後、DS合金はNi53としてのホウ素が濃縮した共晶池内の箇所で融解し始める。こうした共晶池の多くは結晶粒界にあり、結晶粒内部の共晶池より偏析を起こし易い。共晶の融解が始まってからバケットを室温に冷却すると、割れとして特徴付けられる線状欠陥が生じかねない。熱処理割れと呼ばれるこうした割れは数インチの長さを有することもあるが、肉眼では視認できないこともある。熱処理割れは、非破壊検査技術の蛍光浸透探傷検査(FPI)を用いて発見できる。
【0015】
本発明者らは、合金のホウ素含量に関する各種パラメータを決定すべく研究を行った。本発明の合金において30〜50ppmのホウ素は、大形バケットの鋳造性に特に適しているわけではないことが判明した。このレベルのホウ素で、2320°Fでの熱処理はγ′相を完全に溶体化し、バケットの長期寿命に最適な縦方向機械的性質を与える。しかし、こうした低いホウ素レベルでは、横断方向クリープ特性は大形バケットに最適とはいえない。
【0016】
対照的に、合金において130ppmのホウ素は鋳造性に適していることが判明したが、完全な溶体化熱処理に特に適しているわけではない。かかる合金の融点は約2301°Fに下がるので、融解を避けようとすれば、確実に施すことのできる最高熱処理温度は2280°Fである。温度2280°Fでの熱処理はγ′相の約60〜80%しか溶体化しないが、十分な寿命のバケットには概して満足できる。このように、溶体化が完全に達成される前に合金が融解し始めるため、ホウ素130ppmの材料中のγ′相を完全に溶体化することはできない。
【0017】
こうした130ppmという高いホウ素レベルでは、横断方向クリープ特性は許容できる。ただし、このホウ素レベルでは、熱処理割れに関して5%の破損率が認められた。
【0018】
約80〜100ppm(すなわち、約90±10ppm)のホウ素レベルが鋳造性に最適であることが判明した。縦方向クリープ特性を改善してバケット寿命に対する裕度を高めるため、γ′相の溶体化の割合を約60〜80%よりも高めるのが望ましい。これは、中間的ホウ素レベル(約90ppm)での融解温度の上昇によって可能となる。さらに、この90ppm程度のホウ素は熱処理割れに対する裕度を高め、溶体化熱処理作業時の歩留りを向上させる。
【0019】
米国特許第4169742号(その開示内容は援用によって本明細書の一部をなす)に記載の手順を用いて鋳造性実験を行った。BとZrを取り除き、(CとHf以外の)残りの元素は上記SC Rene N4と同じDSN4のマスター「貧」溶湯を作った。次いで、3水準・4因子実験計画(DOE)を実施した。以下の表に示す通り、下記レベルの(Zrは変えずに最低の水準に保った)粒界強化元素(及びTi)で上述の鋳造性試験を用いて鋳造性を調べた。
【0020】
【表1】
Figure 0005073905
【0021】
Hf及びTiを最高の水準にすると鋳造性が向上することが認められたが、鋳造性はB含量にも依存する。これは完全な要因実験(3×3×3×1×3つまり81の実験)ではなく、またハフニウム(0.65%−0.25%=0.45%)及びチタン(3.65%−3.37%=0.28%)の範囲に比べて炭素(0.14%−0.06%=0.08%)及びホウ素(0.015%−0.0075%=0.0075%)の範囲が限られていたことから、CとBとの差は十分に確認できなかった。
【0022】
ハフニウム(Hf)は「バンド」として知られる鋳造欠陥を生じることが知られているが、これはFPI検査で測定すると横断方向に線状に表れる。0.75%のHfは、低ホウ素又は高ホウ素DS Rene N4(ホウ素30〜50ppm又は80〜130ppm)でバンドを生じるが、0.25重量%のHf及び0.45重量%のHfはバンドを生じないことが確認された。許容し得る横断方向クリープ延性という観点からすると、生産されるバケットにおけるHfレベルの下限は0.15重量%を下回ることは許されない。そこで、DS Rene N4に関しては、Hfは一般に約0.15〜0.45重量%の範囲内に保たれる。
【0023】
制御された量のホウ素及びハフニウムを基準N4マスター溶湯に添加して、割れ長さの全長(インチ)として表される鋳造性に対するそれらの効果を求めるための実験を行った。上記マスター溶湯の組成は、0.04重量%のC、9.77重量%のCr、7.49重量%のCo、5.92重量%のW、1.51重量%のMo、4.21重量%のAl、3.37重量%のTi、0.45重量%のNb、4.71重量%のTa、0.16重量%のHf、0.00重量%のB、0.005重量%未満のZr、及び残部のNiであった。薄肉鋳造品(厚さ約60ミル)及び厚肉鋳造品(厚さ約120ミル)に関する結果を以下の表に示す。割れの量(割れのインチとして表す)が最も少ないものが最良である。
【0024】
【表2】
Figure 0005073905
【0025】
上記の表は、薄肉品のデータと厚肉品のデータが同等であることを示しているとともに、ホウ素40ppm(0.004%)でHfを含まないDS Rene N4又はホウ素130ppm(0.013%)でHf0.45%のDS Rene N4で最良の鋳造性が認められ、データに「鞍点」が存在することを示している。Hfが全く存在しないのは、横断方向クリープ延性が低下しかねないため、妥当ではない。Hf0.15%でホウ素90ppmの合金の鋳造性は、Hf0.15%でホウ素130ppmの材料の鋳造性よりも向上していることが判明した。Hfレベルが高いと横断方向の「バンド」又はドロスを生じることがある。バンドは上述の通り公知の鋳造欠陥であり、「ドロス」は金属中の溶存酸素と金属中の遊離ハフニウムとの化学反応で生じる非金属夾雑物であり、これらは化合してHfO2 (酸化ハフニウム)のような安定な酸化物を生ずる。いずれにせよ、欠陥のない鋳造品を得るには低いHf含量(通例0.15〜0.45重量%)が望ましい。
【0026】
本発明の方法には、溶体化熱処理温度までの昇温熱処理と、室温への溶体化熱処理後冷却速度とが含まれる。熱処理割れを低減するには4つの因子が重要である。以下の通り、各々を2水準で検討した。
・HIP温度(2175°F又は2225°F)
・溶体化熱処理温度(2270°F又は2290°F)
・溶体化熱処理後冷却速度(約35°F/分での遅い炉内冷却又は約150°F/分での速いガスファン冷却、いずれの場合も次に約2050°Fの温度からガスファン冷却を行う)
・溶体化熱処理雰囲気(真空又はアルゴンガス)
【0027】
HIPつまり「熱間等方加圧」は、外圧を加えることで鋳造品の内部気孔をふさぐことのできる手段である。これはHIP容器内で達成される。SC又はDS Rene N4のような合金に関しては、2175〜2225°Fの範囲内の温度及び15000psiを加えることで気孔がふさがれる。
【0028】
溶体化熱処理の可能な最高温度として、2290℃の熱処理温度を選択した。以下の表に示す2290°FへのRAMP4サイクルの一部を用いて温度2290℃に達しせしめた。
【0029】
【表3】
Figure 0005073905
【0030】
この加熱サイクルを選択したのは、寸法の種々異なるバケット又はインゴットで融解又は熱処理割れの形跡がみられなかったからである。2290°Fの溶体化サイクルに関しては、上記RAMP4サイクルの(2290°F/2時間を含む)部分を選択した。2290°Fという温度を選択したのは、本発明者の以前の研究で2300°FではDS Rene N4に再結晶粒(RX)欠陥が生じるおそれことがあることが判明しており、RX結晶粒を避けるには温度を下げる必要があるからである。温度は10°F以内でしか制御できないので、最高実用熱処理温度として温度2290°Fを選択した。
【0031】
第二の溶体化熱処理温度は2270°Fであった。これはγ′相溶体化の割合を示す金属組織写真に基づくもので、十分な寿命のバケットを与え得る最低許容温度であると考えられた。
【0032】
結果を図1に示す。2270°F±10°Fでの熱処理は2260〜2280°Fの範囲内での熱処理に等しく、2290°F±10°Fでの熱処理は2280〜2300°Fの範囲内での熱処理に等しかった。
【0033】
熱処理割れの原因を求めるのが難しいのは、割れの有無について溶体化熱処理温度でバケットを調べることができないためである。検査にはバケットを室温まで冷却することが必要とされる。さらに、バケットの断面寸法も残留応力に幾分影響し、そのため熱処理割れの問題はさらに複雑になる。
【0034】
HIP温度は融解開始温度よりも十分に低いので、重要でないと思われる。さらに、HIPサイクルは熱サイクルでもあるので、DS Rene N4にある程度の均質化をもたらす可能性がある。この場合、2225°Fサイクルは2175°Fサイクルよりも均質化の程度が大きいと考えられる。しかし、実験の解析によれば、いずれのHIPサイクルで生ずる均質化の量も熱処理割れに影響を与えるには不十分であることが分かった。
【0035】
以上のHIP及び溶体化熱処理サイクルに加えて、冷却速度も熱処理割れに影響を与えると考えられた。これを検討するため、2通りの冷却速度を用いた。第一の速度は、大半の真空炉で利用可能なガスファン冷却で生じる100〜150°F/分の範囲内のものである。第二の速度は、開発試験で利用したことを理由として選んだものであり、具体的には、ガスファン冷却が利用できず、(炉内冷却と呼ばれる)自然冷却しか利用できないRamp4熱処理から選択したものである。炉内冷却は、単に炉の電源を切って自然に冷却させることで達成される。この場合、範囲は35〜75°F/分であると測定された。
【0036】
最後に、炉内雰囲気が重要であると思われた。一般に2種の雰囲気が利用可能である。第一のものは、真空に若干のアルゴンを満たして400〜800ミクロンの範囲とした真空雰囲気である。一般に用いられる(かつRAMP4熱処理でも用いた)第二の雰囲気は100%アルゴン(真空ではない)であった。
【0037】
熱処理実験時の炉内環境は重要な因子でないことが判明した。当初、真空環境又は部分真空環境は粒界元素を揮発させて熱処理割れを起こす可能性があると考えられた。この場合、真空熱処理時に、蒸気圧の低い一部の元素が合金から除去され、例えば結晶粒界に沿ってボイド(割れと解釈できる)が残るおそれがある。しかし、いずれの雰囲気(アルゴン分圧を有する真空又は100%アルゴン)もDS Rene N4バケットの熱処理割れに有意の影響を示さなかった。
【0038】
図1は、冷却速度が熱処理割れに最大の影響を与え、次いで溶体化熱処理温度の影響が大きいことを示している(勾配が大きいほど、影響が大きい)。他の2つの因子(HIP温度及び炉内雰囲気)は副次的な因子であると考えられる。このように、遅い冷却速度と低い溶体化熱処理温度で最良の結果(熱処理割れの量が最小)が得られた。
【0039】
合金がホウ素130ppmのDS Rene N4合金の場合、熱処理割れを防ぐのに最適な熱処理には、2175〜2225°Fの範囲内の温度及び15000psiで4時間のHIPサイクル、次いで2270〜2290°Fの範囲内の溶体化熱処理温度、次いで約35°F/分で約2050°Fまでの炉内冷却及び1200°F未満までのガスファン冷却が含まれる。
【0040】
溶体化温度は熱処理割れに最大の影響を有しており、溶体化温度は一般に2280°F±10°F(すなわち、2270〜2290°F)であり、大抵は2280°Fである。これは、γ′相析出物を適度に溶体化しつつ、熱処理割れの発生率を低下させる。
【0041】
冷却速度は一般に25〜45°F/分の範囲内にあり、例えば35°F/分である。ガスファン冷却は温度が約2050°F±50°Fに達したら開始できる。
【0042】
炉内雰囲気は100%アルゴンでも、アルゴン分圧(400〜800ミクロン)を加えた真空でもよい。一般に、アルゴン分圧(400〜800ミクロン)を加えた真空が使用される。こうした少量のアルゴンの使用は、熱処理サイクル時のクロムの揮発(減損)の低減に役立つ。
【0043】
このホウ素130ppmのグループでは、全部で19個のバケットのうちの1個に熱処理割れによる割れが生じた(破損率5.2%)。その理由の一部は、熱処理温度(2280°F)とこの合金の融解開始点(2301°F)との間の誤差裕度が小さいことである。熱処理温度と融点との温度差は2301−2280°F=21°Fである。この僅かな裕度は熱電対の誤差よりも小さい(熱電対の誤差は実際の温度の1%程度で、2280°Fでは22.8°Fとなる。)。これは、炉の作業員の知らないうちに、実際の熱処理温度が合金の真の融点を超えるおそれがあることを意味している。こうしたことが起きると、融解が始まって、残留応力の存在下では熱処理割れを招きかねない。これに比べ、ホウ素40ppmの材料では、融解開始及び熱処理割れを起こす可能性のある温度と熱処理温度との間の裕度は54°F(2334°F−2280°F=54°F)である。
【0044】
2280°Fの熱処理についての温度誤差に関する裕度を以下の表に示す。
【0045】
【表4】
Figure 0005073905
【0046】
80〜100ppm域の中間レベルのホウ素を用いる利点は、(合金が融解し始める)融解開始点と2280°Fでの熱処理温度との間の裕度にある。例えば、B含量130ppmでは、融解開始点と2280°Fの熱処理温度との差は21°Fにすぎない。熱電対(TC)のみによる誤差が22.8°F(2280°Fの1%)であるので、これは許容し得る範囲でない。しかし、B含量90ppmでは、融解開始点と熱処理温度との差は31°Fに増加する。そこで、22.8°FというTC誤差を考慮に入れても、融解開始点と2280°Fの熱処理温度との間にはなお8.2°Fの温度裕度(31°F−22.8°F)がある。8.2°Fの裕度は大きくはないが、他のハイテクSC又はDS合金と同程度の裕度である。
【0047】
ホウ素90ppmの溶湯から製造したバケットは2280°Fで成功裡に熱処理され、熱処理割れによる破損率は0%であった。ホウ素90ppmの材料については、融点は2311°Fであった。そこで、2280°Fの熱処理温度では、熱処理温度と融点との温度差は2311−2280°F=31°Fである。熱処理温度と融解開始点との温度差が熱電対の誤差(2280°Fの1%つまり22.8°F)より大きいので、知らないうちに融解開始点よりも高い温度でバケットを熱処理して熱処理割れを引起こす機会は少なくなる。
【0048】
ホウ素の量は合金の融解開始温度に影響を与え、ホウ素が少ないほど良いことが判明した。ホウ素の量は横断方向クリープ延性にも影響を与え、ホウ素は多いほど良い(ただし、ホウ素は縦方向クリープ延性には影響しない)。さらに、溶体化温度が高いとγ′相溶体化は多くなり、γ′相溶体化が多いほど縦方向クリープ寿命は延びる。しかし、溶体化温度は横断方向クリープ延性にも影響を与え、温度が低いほど良い。
【0049】
そこで、合金の最適化には、これらの特徴を可変因子で表す伝達関数(方程式)が必要となる。さらに、クリープ強さと鋳造歩留りは同じような単位では測定できない。従って、伝達関数は熱処理歩留りに関する最良の事例(100%)とクリープ強さに関する最良の事例(100%)に対する百分率として表される。以下、伝達関数の生成について説明する。
【0050】
熱処理歩留りは、ホウ素含量と溶体化熱処理温度の2つの変数の関数である。B含量が高すぎると、鋳造品の偏析領域で融解開始又は熱処理割れが起こり、スクラップを生じる。溶体化熱処理温度が高すぎると、融解開始及び再結晶(RX)によって歩留りが制限される。再結晶粒は相転移に起因し、加熱時の材料の残留ひずみによって強度がほとんど或いは全くない無ひずみの結晶粒の生成(すなわち、臨界欠陥)を引起こすようなする。以下の表に、熱処理歩留り伝達関数方程式1の生成に用いたデータを示す。
【0051】
【表5】
Figure 0005073905
【0052】
これらのデータによる回帰分析で以下の回帰方程式が得られる。
熱処理歩留り=5448−2.34(温度)−(0.340)×(ホウ素含量)
(方程式1)
これは歩留りに関する第一の伝達関数である。
【0053】
上記データで統計的分析を行い、以下の標準値表を得た。
【0054】
【表6】
Figure 0005073905
【0055】
S=11.59R−Sq=95.6%R−Sq(Adj)=92.6%
(R−Sq=R2 つまりRの二乗、Adjは「調整済み」の意味である。)
【0056】
次の伝達関数は、縦方向クリープ強さに関するものである。100%クリープ強さを得るための唯一の方法は材料を完全に溶体化することであるので、これは溶体化熱処理温度に対するγ′相析出物溶体化の関数である。以下は、DS Rene N4について熱処理温度と最大クリープ強さに対する百分率との関係を示すデータである。
【0057】
【表7】
Figure 0005073905
【0058】
縦方向クリープ強さは達成し得る最大値に対する百分率で表し、熱処理温度(t)は°F単位で表した溶体化熱処理温度である。
【0059】
上記データを用いて方程式2(図2の回帰プロット参照)を解いた。この曲線は、溶体化熱処理温度に対するクリープ強さの正確な依存性を示している。鋳放しのDS Rene N4は可能なクリープ強さの約40%クリープ強さを有し、DS Rene N4の2320°Fでの溶体化熱処理は100%クリープ強さを与えることが認められる。これが第二の伝達関数である。
【0060】
合金のさらもう一つの重要な特徴は、結晶粒界に対して横断方向のクリープ強さ(横断方向クリープ強さ)である。これは、負荷の加わる方向が部品の半径方向でない先端シュラウドその他の領域で重要である。以下のデータは、横断方向クリープ強さについて抽出したものである。
【0061】
【表8】
Figure 0005073905
【0062】
この情報で図3に示す非線形回帰プロットが得られた。方程式3は以下の通りである。
【0063】
Y=−40.7431+2.9113X−1.54E-02X2
これら3つの伝達関数(方程式)は、以下に示す最適化表計算を用いて同時に解くことができる。
【0064】
【表9】
Figure 0005073905
【0065】
熱処理歩留り、縦方向クリープ強さ及び横断方向クリープ強さに関する解は以下の通りである。
【0066】
【表10】
Figure 0005073905
【0067】
「1」はこの要求度に関する最適化が最初で、続いて「2」、最後が「3」であることを意味する。
【0068】
その結果、ホウ素含量94.5±10ppm及び熱処理温度2280±20°Fで最適化合金が得られる。
【0069】
図4は、クリープ伸びを試験温度の関数として示すプロットである。図5は、SC又はDS Rene N4の融解開始点にホウ素量の変化の影響を示すプロットである。
【0070】
図6は、本発明の合金から製造した第3段及び第4段バケットを示す。図7はガスタービンエンジンで、本発明のバケットを使用する部位を示す。
【0071】
以上、現時点で最も実用的で好ましいと考えられる実施形態について本発明を説明してきたが、本発明は開示した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の要旨及び技術的範囲に属する様々な変更及び均等な構成も包含する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 MS7001Hタービンバケットの割れ長さに対する各種加工条件の影響を示す一連のプロットである。
【図2】 クリープ強さを温度の関数として示す回帰プロットである。
【図3】 横断方向クリープ強さ(%)をホウ素含量(ppm)の関数として示す回帰プロットである。
【図4】 クリープ伸びを試験温度の関数として示すプロットである。
【図5】 SC又はDS Rene D4の融解開始点に対するホウ素含量の影響を示すプロットである。
【図6】 本発明の合金で製造した第3段及び第4段バケットである。
【図7】 ガスタービンエンジンであり、本発明のバケットの使用部位を示す。

Claims (9)

  1. ニッケル基超合金の鋳造熱処理製品の製造方法であって、当該方法が、
    (a)以下の組成を有する超合金を準備する段階、
    7.0〜12.0重量%のクロム、
    0.06〜0.10重量%の炭素、
    5.0〜15.0重量%のコバルト、
    3.0〜5.0重量%のチタン、
    3.0〜5.0重量%のアルミニウム、
    3.0〜12.0重量%のタングステン、
    1.0〜5.0重量%のモリブデン、
    0.0080〜0.0130重量%のホウ素、
    0〜10.0重量%のレニウム、
    2.0〜6.0重量%のタンタル、
    0〜2.0重量%のニオブ、
    0〜3.0重量%のバナジウム、
    0〜2.0重量%のハフニウム、及び
    残部のニッケルと不可避不純物
    (b)上記超合金を加熱してγ′相析出物の少なくとも60%を溶体化する段階、及び
    (c)室温まで冷却する段階
    を含んでおり、上記段階(c)に際してまず炉内冷却によって5°F/分(19.4℃/分)の速度で2050°F(1121℃)まで冷却する、方法。
  2. 前記製品を、2260〜2300°F(1238〜1260℃)の範囲内にあるが超合金の融解開始温度よりも少なくとも25°F(13.9℃)低い温度に加熱する、請求項1記載の方法。
  3. 前記製品を2050°F(1121℃)未満の温度からガスファン冷却によって100〜150°F/分(55.6〜83.3℃/分)の速度で冷却する、請求項1又は請求項2記載の方法。
  4. 前記加熱をアルゴン雰囲気中で実施する、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記製品が大形タービンバケットである、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記製品が大形航空機エンジン用タービンブレードである、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法。
  7. ニッケル基超合金の鋳造熱処理製品の製造方法であって、当該方法が、
    (a)以下の組成を有する超合金を準備する段階、
    7.0〜12.0重量%のクロム、
    0.06〜0.10重量%の炭素、
    5.0〜15.0重量%のコバルト、
    3.0〜5.0重量%のチタン、
    3.0〜5.0重量%のアルミニウム、
    3.0〜12.0重量%のタングステン、
    1.0〜5.0重量%のモリブデン、
    0.0080〜0.0130重量%のホウ素、
    0〜10.0重量%のレニウム、
    2.0〜6.0重量%のタンタル、
    0〜2.0重量%のニオブ、
    0〜3.0重量%のバナジウム、
    0〜2.0重量%のハフニウム、及び
    残部のニッケルと不可避不純物
    (b)上記超合金を加熱してγ′相析出物の少なくとも60%を溶体化する段階、及び
    (c)室温まで冷却する段階
    を含んでおり、上記段階(b)における加熱が、
    b1)上記製品を5°F/分(13.9℃/分)の速度で1400°F(760℃)の温度に加熱してから0分間保持する段階、
    b2)段階(b1)の製品を5°F/分(13.9℃/分)の速度で2225°F(1218℃)の温度に加熱してから時間保持する段階、
    b3)段階(b2)の製品を5°F/分(13.9℃/分)の速度で2250°F(1232℃)の温度に加熱してから時間保持する段階、及び
    b4)段階(b3)の製品を0°F/分(16.7℃/分)の速度で2280°F(1249℃)の温度に加熱してから時間保持する段階
    を含む、法。
  8. 前記製品を炉内冷却によって5°F/分(19.4℃/分)の速度で2050°F(1121℃)まで冷却する、請求項7記載の方法。
  9. 前記製品を2050°F(1121℃)未満の温度からガスファン冷却によって100〜150°F/分(55.6〜83.3℃/分)の速度で冷却する、請求項7又は請求項8記載の方法。
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