JP5072525B2 - 液晶パネル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶パネルの液晶注入口及びその近傍の機械的強度の補強を図った液晶パネル及びその製造方法に関するものである。
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話機やその他の携帯情報端末等の電子機器の表示装置として、液晶パネルが多く使用されている。これらの液晶パネルは、通常、半導体スイッチング素子及び画素電極等が形成されたアレイ基板と、このアレイ基板と略同じ大きさを有し、その表面に対向電極及びカラーフィルタ等が形成されたカラーフィルタ基板との間にシール材を介在して対向配置して貼り合せて、これらの間に所定大きさの空間を形成し、この空間に液晶を封入した構成を有している。
この液晶パネルへの液晶の注入は、通常、パネルの一辺に設けた液晶注入口から実施されるようになっている。そして、この液晶の注入方法を工夫した技術が多くの特許文献で紹介されている(例えば、下記特許文献1参照)。
図7Aは液晶注入工程における液晶注入直前の断面図、図7B液晶注入工程の液晶注入中の断面図、図7Cは液晶パネル辺の一部を拡大した断面図である。
下記特許文献1に開示された液晶パネルへの液晶注入方法について、図7を参照して、以下に説明する。
液晶パネル(空きセル)20は、対向面にそれぞれ所定の電極パターンが形成された2枚の第1、第2ガラス基板21、22の間にシール材23を介して所定の間隔を開けた状態で貼り合わされて、両基板間に形成された所定大きさの空間に液晶が封入された構成を有している。そして、シール材23は、第1、第2ガラス基板21、22のいずれか一方のガラス基板に対向面を縁取るように塗布されて、このシール材23の一部を途切れさせて両基板を貼り合せ、このシール材23が途切れた部分に注入口23aが形成されている。
この注入口が形成されたパネル組立て体(以下、空セルという)への液晶の注入は、所定構造の注入容器を使用して真空方式の注入装置により行われる。使用される注入容器24は、液晶を溜める所定深さの液晶溜め部と、液晶がこぼれない高さ及び上方に開口を有する周囲枠壁とを備え、上方の開口は額縁部25となり、全体がアルミニウムやステンレス等の金属部材で形成されている。
この空セル20への液晶の注入は、詳しくは以下の方法で行われる。
所定大きさの槽からなる注入装置27内に、液晶26を貯留した注入容器24及び複数個の空セル20が搬入される。この際、空セル20は、複数個の空セルをそれぞれの注入口23aが下向きの状態でカセット等の支持部材(不図示)で支持されて搬入される。注入装置27内では、床面に注入容器24が配設され、その真上に空セルが移動される。そして、不図示の真空ポンプが作動されて注入装置27内が真空状態にされて、カセットに支持された空セル20が注入容器24の上に降下される。空セル20が降下されると、各空セル20の注入口23aが設けられたそれぞれのパネル辺が注入容器24の額縁部25に載置されて、注入口23aが液晶26に接触される。なお、液晶26が貯留された注入容器24の表面は、液晶の表面張力により、盛り上っているので、この盛り上がり部分に注入口23aが接触する。その後、注入装置27内が大気圧に戻される。装置内が大気圧に戻されると、空セル20の表示領域DAは真空のために液晶26が押されて、毛細管現象によって表示領域DA内へ充填される。液晶26の注入が終了した後は、注入口23aに接着剤等が塗布されて熱や紫外線照射によって注入口23aが塞がれて液晶封入及び注入口封止工程が終了する。
特開2007−86671号公報(段落〔0002〕〜〔0005〕、図15) 特開平11−202349号公報(段落〔0013〕〜〔0015〕、図1)
上記特許文献1に記載された液晶注入方法によれば、液晶注入口から液晶をスムーズに注入することができる。しかしながら、このような液晶注入方法においては、液晶を注入する際に、空セル20を、液晶注入口23aを下向きにした状態でカセット等の支持部材で支持して注入容器25の真上へ移送し、その後、空セル20を降下して注入容器24の上に載置する。このとき、空セル20は、液晶注入口23aが設けられたパネル辺が注入容器24の額縁部25に載置されるが、注入容器24は、金属材で形成されているため、ガラス材からなるパネル辺と金属材の額縁部とが衝突して、この衝突により、衝突した箇所或いはその近傍のパネル辺に、図7Cに示すような微小なキズ或いは亀裂Cr等が発生することがある。なお、注入容器24は、通常、貯留される液晶の表面張力による盛り上がりを助長するために、容器の外面が撥水性の樹脂材で覆われるが、このような樹脂材で覆われていても衝撃により亀裂等の損傷が発生することがある。このような微小なキズ或いは亀裂等が発生すると、次工程或いは表示装置等へ組み込まれた段階等で、大きなクラック(割れ目)となってガラス割れが発生し製品不良となることがある。
近年、液晶パネルは、より薄型及び軽量化が要求されている。薄型化は、これまでの肉厚0.6mmから更に薄い肉厚、例えば0.2mm程度が要求されてきている。そのため、基板が薄くなればなる程、キズ、亀裂、欠損等の発生頻度が高くなる。また、この基板は、構造上、額縁部25と衝突する箇所だけでなく、液晶注入口23a及びその近傍も機械的強度が弱くなっており、封止材塗布のディスペンサとの接触、2次分断時の位置決めピンとの接触、注入治具やセル洗浄治具との接触などにより、これらの箇所からも損傷が発生することがある。
なお、基板端面にテープを貼り付けた液晶パネルが上記特許文献2に記載されている。この液晶パネルは、シール材の塗布を不要にして小型化を図ったものであり、機械的補強の効果を狙ったものでないが、テープの貼着により、ある程度の機械的強度の増強を得ることができる。しかしながら、そのためにテープ及び接着剤の調達、更に特別な貼着作業が必要になる等の課題が潜在している。
本発明は、このような従来技術が抱える課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、液晶注入口の機械的強度を補強した液晶パネルを提供することにある。
本発明の他の目的は、少なくとも液晶注入口を設けた基板辺の機械的強度を補強した液晶パネルを提供することにある。
本発明のまた他の目的は、液晶注入口の近傍の機械的補強をするとともに、基板の切断工程等でこの注入口近傍で形成される段差部を滑らかにしてデザイン性をよくした液晶パネルを提供することにある。
本発明のまた他の目的は、液晶注入口を設けた基板辺の機械的強度を補強するとともに耐衝撃性を向上させた液晶パネルを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、液晶注入口の封止と該液晶注入口を設けた基板辺の機械的強度の補強とを製造工程を増やすことなく実現できる液晶パネルの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願の第1の態様に係る液晶パネルの発明は、互いに対向配置される一対の基板を用い、いずれか一方の基板の周縁部に、該周縁部の一部分を除いてシール材を所定幅長に塗布して一対の基板を貼り合せ、内部に所定大きさの空間を形成するとともにシール材を除いた箇所に液晶注入口を形成して、該液晶注入口から空間に液晶を注入した後に、液晶注入口に封止材を塗布して封止した液晶パネルにおいて、封止材には、硬度3H以上の材料からなるハードコート剤を用い、該ハードコート剤で液晶注入口を封止したことを特徴とする。
上記第1の態様に係る液晶パネルによれば、液晶パネルの製造工程において、液晶注入口が形成された基板に微小なキズ或いは亀裂等が形成されることがある。しかしながら、これらのキズは、液晶注入口の封止時にハードコート剤で埋められるので、この封止工程後の処理工程において、このキズ等によるクラックの進行が抑制されて基板の割れを防止でき品質の向上を図ることができる。また、硬度が鉛筆硬度で3H以上になるハードコート剤を使用することにより、液晶注入口を堅固に封止できるとともに、基板辺の機械的強度を補強することができる。
また、上記液晶パネルの発明においては、ハードコート剤を、液晶注入口に加えて一対の基板の液晶注入口が形成された基板辺にも塗布することにより、ハードコート膜を形成すると好ましい。
上述の本発明の好ましい一態様によれば、液晶パネルの製造工程において、液晶注入口を含む基板辺に微小なキズ或いは亀裂が生じても、これらのキズはハードコート剤で埋められてクラックの進行が抑制されてパネル割れを防止できるとともに、基板辺の機械的強度を補強することができる。なお、従来技術において必要とされていたテープの貼着を不要にできる。
また、上記液晶パネルの発明においては、切断工具により基板が切断された際に液晶注入口の近傍に形成される段差部は、ハードコー剤が塗布されることにより滑らかに成形されていることが好ましい。
上述の本発明の好ましい一態様によれば、液晶注入口の近傍にできた段差部は、ハードコード剤で滑らかに成形されるので、デザイン性に優れたものになる。特に、丸型或いは楕円型基板の基板辺に液晶注入口を形成すると、この液晶注入口近傍に段差ができ易くなるが、このような段差ができてもハードコート剤で体裁のよい形に成形できる。
また、上記液晶パネルの発明においては、一対の基板の少なくとも液晶注入口が形成された基板辺には、衝撃吸収効果を有するコーティング材を貼着することが好ましい。
上述の本発明の好ましい一態様によれば、少なくとも液晶注入口を含む基板辺に衝撃吸収効果のあるコーティング材、例えば、ポリエステル系やポリウレタン系のコーティング材を貼着することにより、耐衝撃性を向上させることができる。
また、本願の第2の態様にかかる液晶パネルの製造方法の発明は、以下の(i)〜(iv)の工程を有することを特徴とする。
(i)互いに対向配置される一対の基板を用い、いずれか一方の基板の周縁部に、該周縁部の一部分を除いてシール材を塗布する工程、
(ii)一対の基板を貼り合せて内部に所定大きさの空間を形成するとともにシール材を除いた箇所に液晶注入口を形成する工程、
(iii)液晶注入口から空間に液晶を注入する工程、
(iv)液晶注入口を含む基板辺に硬度3H以上の材料からなるハードコート剤を塗布して、液晶注入口を封止するとともに基板辺をハードコート膜で被覆する工程。
上記第2の態様にかかる液晶パネルの製造方法によれば、液晶注入口を含む基板辺にハードコート剤を塗布することにより、液晶注入口が封止される同時に、この基板辺がハードコート剤で被覆されるので、封止工程とコーティング工程が一工程になり、生産効率を上げることが可能になる。また、
また、基板辺にハードコートが塗布された後は、この基板辺の機械的な補強がなされているので、封止後の製造工程でこの基板辺に、例えば位置決めピン等が接触しても、この基板辺にキズ或いは亀裂等の発生を抑制できる。これにより、製品の歩留まりが向上する。
また、硬度が鉛筆硬度で3H以上のハードコート剤を使用したことにより、液晶注入口を堅固に封止できるとともに、基板辺の機械的強度を補強することができる。
また、上記液晶パネルの製造方法の発明においては、(iv)の工程の後に、以下に示す(v)の工程を行うと好ましい。
(v)一対の基板の少なくとも液晶注入口が形成された基板辺に衝撃吸収効果を有するコーティング材を貼着する工程。
上述の本発明の好ましい一態様によれば、少なくとも液晶注入口を含む基板辺に衝撃吸収効果のあるコーティング材、例えば、ポリエステル系やポリウレタン系のコーティング材を貼着することにより、耐衝撃性を向上させることができる
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための液晶パネル及びその製造方法を例示するものであって、本発明をこの液晶パネル及びその製造方法に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
図1は本発明の実施例1に係る液晶パネルを示し、図1Aは液晶パネルの斜視図、図1Bは図1Aの液晶パネルの一部断面図、図1Cは図1Cは図1AのIC部分を拡大して示した一部断面図である。図2は液晶パネルの製造方法の工程図である。図3は図2の工程で貼り合せたマザー基板の平面図である。図4は図2の工程で分断された液晶パネルにハードコート剤12を塗布する工程図である。図5は本発明の実施例2に係る液晶パネルにおいて、マザー基板から分断された分断基板を示し、図5Aは2個分の液晶セルを設けた分断パネルの平面図、図5Bは図5AのVB部分の拡大平面図である。図6は図5の液晶パネルの液晶注入口を示し、図6Aは液晶注入口の平面図、図6Bは液晶注入口を封止した平面図である。
初めに、図1を参照して、本発明の実施例1に係る液晶パネルを説明する。
本実施例1の液晶パネル1は、アクティブマトリクス型の液晶パネルからなり、その表面に画素電極3及び液晶を駆動するスイッチング素子(TFT:薄膜トランジスタ)等が形成されたアレイ基板2と、このアレイ基板2と対向する面にカラーフィルタ及び対向電極等が形成されたカラーフィルタ基板(以下、CF基板という)6とを有する。これらの基板2、3は間にシール材10を介在させて貼り合わされ、内部に所定大きさの空間を形成し、この空間内に液晶13を注入した後に、注入口10aを封止材としてのハードコート剤12で封止するとともに、この注入口10aを設けた基板辺に同じ材料からなるハードコート剤12を塗布した構成を有している。以下、この液晶パネル1の各基板構造を説明する。
アレイ基板2は、対向する一対の短辺及び長辺を有する矩形状のガラス基板からなり、その表面は表示領域とこの表示領域の周囲を囲む周辺領域とに区画されている。表示領域には、複数本のゲート線とソース線とがマトリクス状に配線されて、これらの配線が交差する箇所に液晶を駆動するTFT(図示省略)が形成されている。また、絶縁膜からなる電極保護膜、画素電極等が形成されているが、図1Bにおいてはこれらの構成をまとめて第1構造物3として示している。また、この第1構造物3の表面には、配向膜4が設けられている。
このアレイ基板2の表示領域の周囲には、シール材10が所定幅で帯状に塗布される。この帯状のシール材10は、アレイ基板2の短辺の略中央部から長辺、対向する短辺、対向する長辺に沿って最初の短辺の略同じ箇所まで塗布されている。このシール材の塗布始点と塗布終点との間には所定の隙間が形成され、この隙間がCF基板6と貼り合せたときに液晶注入口10aを構成する。
一方、CF基板6は、アレイ基板2と略同じ大きさのガラス基板からなり、アレイ基板2と同様に表面が表示領域とこの表示領域の周囲を囲む周辺領域とに区画されている。表示領域にはアレイ基板2の画素に対応するようにブラックマトリクスがマトリクス状に配設されており、このブラックマトリクスに囲まれた領域にはカラーフィルタ、例えばR(赤)G(緑)B(青)の各色からなるカラーフィルタが配設され、このカラーフィルタを覆うように共通電極が形成されている。そして、アレイ基板2とCF基板6とは、対向させて貼り合わされて、両基板の間に液晶13が封入されるべき空間と、その空間内に液晶13を注入すべき液晶注入口10aが形成される。なお、この貼り合わせの際、CF基板6の共通電極はコンタクト材9を介してアレイ基板2の配線に電気的に接続される。なお、ガラス基板上に形成されるブラックマトリクス、カラーフィルタ、共通電極及び電極保護膜は、図1Bにおいてはまとめて第2構造物7として示している。
液晶13が注入された後に、この液晶注入口10aが形成されている基板辺は、ハードコート剤12が塗布されてその表面が覆われる。このとき、ハードコート剤12が液晶注入口10aに詰め込まれるだけでなく、基板辺にも塗布されるので、液晶注入口10aの封止と基板辺の機械的強度を補強することができる。したがって、液晶パネル1の製造工程において、基板辺に微小なキズや亀裂等が発生しても、図1Cに示すように、これらの亀裂にハードコート剤12が侵入して、この基板辺を補強することができる。基板辺を補強するにあたり、ガラス基板は8H〜9H程度で、従来の封止材はF〜H程度。したがって、ガラスのキズや亀裂を補強するには現在の封止材よりも硬い材質が好ましい。ハードコート剤は従来から液晶のガラス表面のキズ防止として使用されており、封止の接着力は問題がなく、硬度は3H〜6H程度と、従来の封止材よりも大きい。そこで、本発明は液晶注入口10aとその基板辺にハードコート剤12を塗布する。これにより、液晶注入口10aを堅固に封止できるとともに、基板辺の機械的強度を補強して維持することが可能になる。また、従来技術のようなテープの貼着は不要となる。
また、基板辺にハードコート剤12からなるハードコート膜を形成した後あるいは形成する前に、衝撃吸収効果のあるコーティング材(ポリエステル系やポリウレタン系)を追加塗布するとさらに好ましい。これにより、基板辺の耐衝撃性が向上する。
組立てられた液晶パネル1は、駆動用ドライバ(不図示)から電気信号が入力されると、アレイ基板2の画素電極とCF基板6の共通電極にそれぞれ駆動電圧が加わり、駆動電圧に合わせて液晶13の配向が制御される。そして、光源の発する光がアレイ基板2、液晶13及びCF基板6を介して外部へ透過あるいは遮断されることにより、液晶パネル1に映像等が表示される。
次に、図2〜図4を参照して、液晶パネル1の製造方法を説明する。
先ず、アレイ基板2用のマザー基板(以下、TFTマザー基板という)が用意される(ステップS1)。このTFTマザー基板は、図3Aに示すように、その表面が複数(例えば4個)の液晶セルに区分されて、この区分された個々の領域それぞれに、ゲート線及びソース線及びTFT等のパターニングが行われる。なお、このパターン形成は公知のフォトリソグラフィ法等を用いて行われる(ステップS2)。これらの電極が形成されると、電極を覆うように電極保護膜が形成され(ステップS3)、この電極保護膜を含む第1構造物3を覆うように配向膜4が形成される(ステップS4)。その後に、表示領域の周囲に沿って、周縁部の一部分を除いたかたちでシール材10が形成される(ステップS5)。シール材10を塗布しない箇所には、アレイ基板2とCF基板6を貼り合せたときに液晶注入口10aとなる部分が形成される。
このシール材10は、所定の材料を所定値に制御したガス圧によりノズルから吐出させて、シールパターンを描画するディスペンサ方式或いはスクリーン印刷方式を採用した装置で塗布される。また、シール材10には、エポキシ系接着剤等の熱硬化型樹脂や紫外線硬化型樹脂等が使用される。
一方、ステップS6において、CF基板6用のマザー基板(以下、CFマザー基板という)が用意される。このCFマザー基板は、TFTマザー基板の個々の区分に対応して複数(例えば4個)の液晶セルに区分されて、その区分された個々の領域に所定の電極等のパターニングが行われ(ステップS7)、その上に順に電極保護膜及び配向膜8が形成される(ステップS8、S9)。
これらTFTマザー基板とCFマザー基板は、互いに対向配置されて貼り合わされ、次いでシール材10が硬化させられる(ステップS10)。この貼り合せは、使用されるシール材に合わせて、熱を加えたり紫外線を照射したりすることにより行われる。
TFTマザー基板とCFマザー基板とを貼り合わせてなる基板Pは、図3Aに示すx−x及びy−y線で切断して短冊状の基板Pに分断される(ステップS11)。この分断により、基板Pの端縁に液晶注入口10aが形成される(図3B参照)。分断された短冊状の基板Pは、液晶13が貯留された注入容器16が収容された不図示の注入装置内に搬入されて、各液晶注入口10aから液晶が注入される。この注入方法は、従来技術と同じ方法で行なわれる(図3C、及び図7参照)。すなわち、基板Pは、それぞれの注入口10a、10aが下向きになるように支持部材(不図示)で支持されて不図示の注入装置に搬入される。注入装置内では、床面に注入容器16が配設されて、その真上に基板Pが移動される。そして、不図示の真空ポンプが作動されて注入装置内が真空状態にされ、支持部材に支持された基板Pが注入容器16の上に降下される。基板Pが降下されると、この基板Pの注入口10aが設けられたそれぞれの基板辺が注入容器16の額縁部に載置されて、注入口10aが液晶13に接触される。その後、注入装置内が大気圧に戻される。装置内が大気圧に戻されると、基板Pの表示領域の空間は真空のために液晶17が引き込まれて、毛細管現象によって表示領域内へ充填される。
次に、図4を参照して、ハードコート剤12の塗布工程を説明する。なお、図4は短冊状基板Pを更に分断した1個の液晶パネル1を示している。
液晶13の注入された液晶パネル1は、各液晶注入口10aがハードコート剤12によって封止される。この封止工程では、この注入口10aが形成された基板辺にも同じハードコート剤12が塗布される。基板Pが分断されて形成された液晶パネル1は、液晶注入口10aが形成された辺を上方に向けて不図示の支持部材で支持して立設配設し、上端に位置する液晶注入口10aが形成された基板辺にハードコート剤12が塗布される。この塗布は、ディスペンサ方式を採用した装置15を使用して、基板辺の一端から他端に向けて行われる。このディスペンサ方式の装置15は、ハードコート剤12を所定値に制御されたガス圧によりノズルから吐出させて塗布するものである。ハードコート剤12には、ポリシロキサン系樹脂、多官能アクリレート系樹脂、アミノ系樹脂等が使用される。このハードコート剤12の塗布によって形成されるハードコード膜は、鉛筆硬度で3H〜6Hの範囲に設定される。この硬度は、樹脂にシリカ系物質の添加量を調節することによって調節される。また、このハードコート膜は紫外線の照射や、加熱によるシラノール基、アミノ基、アクリル基、イソシアネート基等による付加反応、縮合反応等により硬化される。
基板辺へのハードコート剤12の塗布により、液晶注入口10aにハードコート剤12が詰め込まれて、液晶注入口10aが封止されるとともに、基板辺にもハードコート膜が形成されて、基板辺の機械的強度が補強される。その結果、液晶パネル1の製造工程で基板辺等に微小なキズや亀裂等が発生しても、図1Cに示すように、亀裂等にハードコート剤12が侵入して、この基板辺を補強することができる。また、所定の硬度を有しているので、割れ等がなく、機械的強度が向上する。さらに、基板辺にハードコート膜を形成した後に、衝撃吸収効果のあるコーティング材(ポリエステル系やポリウレタン系)を追加塗布するのが好ましい。これにより、耐衝撃性を向上させることができる。
次に、図5及び図6を参照して、本発明の実施例2に係る液晶パネルを説明する。
液晶パネルはその用途に応じて種々の形状のものが要求されている。そして、以下に示す実施例2の液晶パネル1Aは、全体形状が円形乃至楕円形状をなすパネルであって、このパネルは、実施例1の液晶パネル1の製造方法と同じように、大判のマザー基板を用いて製造される。なお、図5Aに示す基板Pは、大判のマザー基板を貼り合わせた後に複数個に分断された短冊状のもので、この基板は図3Bに対応したものとなっている。
分断された基板Pは、短冊状をなし2個分の液晶パネル1Aが形成されるもので、各液晶パネル1Aは、楕円形、言わば卵型をなし、内部にシール材10が塗布されて、図5A及び図5Bに示される点線に沿って切断される。シール材10は、一部を途切れさせて、この箇所が液晶注入口10aとなっている。また、基板Pから個々の液晶パネル1Aに切断する際は、公知のホイールカッターを使用して曲線状に切断される。この種のカッターとして、周囲に所定間隔に間歇的に刃先を有する算盤玉型のホイールカッターが知られている。このようなカッターを使用して、基板Pを曲線状に切断すると、基板の液晶注入口10aの近傍に段差Bが形成される。このような段差部Bを残しておくと、見栄えが悪くなり、しかも装置に組込む際にこの段差部Bの角が装置部材に衝突して欠け、液晶注入口10aを損傷することがある。そこで、実施例1の液晶パネルと同様に、封止時にハードコート剤12を使用して、液晶注入口10aを埋めるとともに、液晶注入口10a近傍、すなわち段差部Bにも塗布して、ハードコート剤でその表面が滑らかになるよう成形する。この成形により、液晶パネルはデザイン性に優れたものとなるとともに、段差部Bが衝突して欠け等が発生することがなくなるので、機械的強度も高まる。また、この液晶パネル1Aにおいては、液晶注入口10aの近傍に衝撃吸収効果のあるコーティング材を塗布することにより耐衝撃性を向上させることもできる。
本発明の実施例1に係る液晶パネルを示し、図1Aは液晶パネルの斜視図、図1Bは図1Aの液晶パネルの一部断面図、図1Cは図1AのIC部分を拡大して示した一部断面図である。 液晶パネルの製造方法の工程図である。 図2の工程で貼り合せたマザー基板の平面図である。 図2の工程で分断された液晶パネルにハードコート剤12を塗布する工程図である。 本発明の実施例2に係る液晶パネルにおいて、マザー基板から分断された分断基板を示し、図5Aは2個分の液晶セルを設けた分断パネルの平面図、図5Bは図5AのVB部分の拡大平面図である。 図5の液晶パネルの液晶注入口を示し、図6Aは液晶注入口の平面図、図6Bは液晶注入口を封止した平面図である。 従来技術として紹介されている液晶注入方法を説明する図である。
符号の説明
1、1A:液晶パネル 2:アレイ基板 3:第1構造物 4、8:配向膜 6:カラーフィルタ(CF)基板 7:第2構造物 10:シール材 10a:液晶注入口 12:ハードコート剤 13:液晶

Claims (6)

  1. 互いに対向配置される一対の基板を用い、いずれか一方の基板の周縁部に、該周縁部の一部分を除いてシール材を所定幅長に塗布して前記一対の基板を貼り合せ、内部に所定大きさの空間を形成するとともに前記シール材を除いた箇所に液晶注入口を形成して、該液晶注入口から前記空間に液晶を注入した後に、前記液晶注入口に封止材を塗布して封止した液晶パネルにおいて、
    前記封止材には、硬度3H以上の材料からなるハードコート剤を用い、該ハードコート剤で前記液晶注入口を封止したことを特徴とする液晶パネル。
  2. 前記ハードコート剤前記液晶注入口に加えて前記一対の基板の前記液晶注入口が形成された基板辺にも塗布することにより、ハードコート膜を形成したことを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
  3. 切断工具により基板が切断された際に前記液晶注入口の近傍に形成される段差部は、前記ハードコー剤が塗布されることにより滑らかに成形されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
  4. 前記一対の基板の少なくとも前記液晶注入口が形成された基板辺には、衝撃吸収効果を有するコーティング材を貼着したことを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
  5. 以下の(i)〜(iv)の工程を有することを特徴とする液晶パネルの製造方法。
    (i)互いに対向配置される一対の基板を用い、いずれか一方の基板の周縁部に、該周縁部の一部分を除いてシール材を塗布する工程、
    (ii)前記一対の基板を貼り合せて内部に所定大きさの空間を形成するとともに前記シール材を除いた箇所に液晶注入口を形成する工程、
    (iii)前記液晶注入口から前記空間に液晶を注入する工程、
    (iv)前記液晶注入口を含む基板辺に硬度3H以上の材料からなるハードコート剤を塗布して、前記液晶注入口を封止するとともに前記基板辺をハードコート膜で被覆する工程。
  6. 前記(iv)の工程の後に、以下に示す(v)の工程を行うことを特徴とする請求項5に記載の液晶パネルの製造方法。
    (v)前記一対の基板の少なくとも前記液晶注入口が形成された基板辺に衝撃吸収効果を有するコーティング材を貼着する工程。
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