JP5070534B2 - 無機・有機材の劣化防止材及び/又は施工方法。 - Google Patents

無機・有機材の劣化防止材及び/又は施工方法。 Download PDF

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Description

本発明は、ヨシ材、スギ等樹皮及びヤシガラ材の短繊維から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする金属等無機材及びプラスチック屋根材等有機材の腐食及び劣化防止材及び/又は施工方法に関するものである。
本発明の金属等の腐食及び劣化防止材の利用分野は特定されないが、主として、植物を植栽するために設置する植栽土と接する屋根材、壁面等の金属部分の腐食性防止、法面緑化に使用される金網、金属製アンカー、ボルト、金属性フェンス、支柱、パイプ等の金属腐食性防止を必要とする分野及び/又は塩化ビニル、ポリエチレン等の樹脂製屋根材やアスファルト防水材の強度や防水性劣化防止に使用出来る。無論、一般の植栽や表層土保護にも使用可能である。
近年、地球規模での環境汚染が社会的に問題視され、その解決策として植栽の重要性が増してきている。そのために、従来は種々の制約があり、植栽不可能として放置されていた屋上、法面、ビル壁面等にも植栽が実施され、又は、試みられるようになって来た。これら植栽地に金属や樹脂製品が使用されている場合には、塗装、メッキ、カバー等の対策により、金属の腐食や樹脂の劣化防止を図っていた。
しかしながら、植栽基盤土と直接接触するところの金属腐食性や樹脂の劣化を防止することは難しく、十分でなかった。特に、植物根が微細な隙間にも年月と共に深く侵入し、且つ、太り、多くの代謝物(老廃物)を放出するため、金属腐食や樹脂劣化の要因が複雑で、永年に渡り、金属の腐食性や樹脂劣化を防止することは不完全であった。
また、植栽基盤土と接する金属材料の腐食性を防止することが難しいために、その代替として、ステンレススチールを使用していたが、コスト高で、加工が難しく、防錆効果も不十分であった。また、金属の代替として、錆びないプラスチック材の使用も試みられたが、耐候性がなく、強度や防水性能が低下する欠点があった。
一方、水辺に生育するヨシ(アシ)は、持続的に水の浄化能力が大きいため、貴重な植物である。ヨシは毎年ヨシ刈りして、ヨシ焼きをしないと健全なヨシが育たず、汚水を浄化しない。
しかし、ヨシ刈りしても、今日ヨシの用途がなく、邪魔者扱いになっており、ヨシ栽培業が成立しなくなっている。同じ運命にあるスギ・ヒノキ国産材も安い外材に市場を奪われ、その上、スギ・ヒノキ等の樹皮は用途が少なく、石油による焼却処分を余儀なくされ、未利用資源の用途開発が社会的にも強く望まれている。
本発明の目的は、植栽基盤土及び/又は表層土保護土と直接接触しても優れた耐防錆及び耐劣化効果を有し、安価で施工しやすい金属腐食防止材及び樹脂劣化防止材及び/又は施工方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、ヨシ材、スギ等の樹皮、ヤシガラ材の短繊維が優れた金属腐食防止材及び樹脂劣化防止作用を有すること、並びに酸性雨、強酸性土、強アルカリ土、重金属高含有土の植栽に適することを知見し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
即ち、本発明は、(1)ヨシ材、スギ、ヒノキ、ヒバ若しくはユーカリの樹皮及びヤシガラ材の短繊維から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする金属腐食及び樹脂劣化防止材、(2)植栽基盤用及び/又は表層土保護用である上記(1)記載の材及び/又は施工方法、(3)屋上緑化用、ベランダ緑化用、壁面緑化用、法面緑化用又は吹付用である上記(1)記載の材及び/又は施工方法、(4)上記(1)記載の材及び天然土壌を含有してなる植栽基盤材用及び表層土保護用の金属腐食及び/又は樹脂劣化防止材及び/又は施工方法、(5)PH5.4〜9.7を有し、且つ粒子径200μm以下の天然土壌粒子を全体の2%以上含有する上記(4)記載の材及び/又は施工方法並びに酸性雨、強酸性土、強アルカリ土、重金属高含有土の植栽に適することを提供するものである。
本発明の金属腐食及び樹脂劣化防止材は、植物を植栽するために設置する植栽土と接する金属及び/又は樹脂部分の腐食及び/又は劣化に対して優れた防止効果を有する。
例えば、金属及び/又は樹脂製の屋根やベランダ、ビル等の金属及び/又は樹脂製の壁面、金属及び/又は樹脂製の防護壁・防音壁、金属及び/又は樹脂製網を張った法面、ピン・ボルト・ナット・アンカー・金属及び/又は樹脂製フェンス・支柱・パイプ等の金属及び又は樹脂を使用する場所等において植栽及び/又は表層土保護をする場合に、それら金属及び又は樹脂部分の腐食及び劣化を防止出来る。
また、本発明の腐食劣化防止材は、難腐敗性であり、強酸性又は強アルカリ性土壌、高含量重金属貪有土壌等、植栽地の不適合により、又、酸性雨等植物に好ましくない気象条件により、植栽出来ない場所において、植栽を可能にする。
さらに、本発明の腐食劣化防止材は、短繊維状物質に植栽基盤材が絡まり、植栽基盤材の崩壊や流亡を防止する効果を有するので、法面等の植栽基盤材が崩れや流亡する場所において、植栽や表層土保護を可能にする。
また、植栽することなく、単に本発明の金属腐食防止材を吹き付け、雑草発生防止や暑さ寒さを和らげたり、防音や保護のために利用してもよい。
本発明の腐食及び劣化防止材は、ヨシ材、スギ、ヒノキ、ヒバ、ユーカリの樹皮、ヤシガラ材の短繊維を含有することを特徴とするものである。
スギ、ヒノキ、ヒバ、ユーカリは、木質部は逆に金属腐食性を助長するために除き、樹皮部のみを常法(例えば、特開2001−078563号公報、特開平9−137401号公報に記載の方法)に従って取り出す。樹皮を短繊維状に加工したものが好ましい。その繊維長は50mm以下(好ましくは5〜35mm)、幅5mm以下(好ましくは0.5〜4mm)、厚さ5mm以下(好ましくは0.1〜3mm)のものが好ましい。
ヤシガラ及びヨシ材の調製法、サイズは、上記樹皮に同じである。ヨシ材はヨシの幹部を使用するが、この外に、穂・株元・葉・根部等、本来ヨシ材として使用不可の未利用部分が使用出来る。
本発明の金属腐食及び樹脂劣化防止材は、ヨシ材、スギ、ヒノキ、ヒバ若しくはユーカリの樹皮及びヤシガラ材の短繊維から選ばれる短繊維状物質を1種または2種以上併用してもよい。スギ、ヒノキ、ヒバの国産樹皮は使用出来、外材であるユーカリ、ヤシ、ヤシガラも利用出来る。
本発明の金属腐食及び樹脂劣化防止材は、金属類の無機材及び樹脂材の有機材の腐食及び劣化を防止する必要のあるあらゆる場所にそのまま施工することが出来る。通常は、植栽基盤材用及び/又は表層土保護用として用いる。即ち、本発明の金属等の腐食防止材は、特定の天然土壌と混合して、植栽基盤材用として、屋上緑化、ベランダ緑化、壁面緑化、法面緑化、吹付等を目的として使用してもよい。
本発明の金属腐食及び樹脂劣化防止材と天然土壌との混合割合は特に限定されないが、PH5.4〜9.7を有し、且つ粒子径500μm以下(好ましくは200μm以下)の天然土壌を全体の2%以上含有するものが特に好ましい。
金属の腐食性(錆)は、イオン化傾向の差に起因する電気分解、HS・CO・SiO等の成分変化、温度変化、固相・液相・気相の三相の複雑な境界点、大気汚染や酸性雨等、多種多様の要因により発生する。本発明の金属腐食防止作用は、電気分解の抑制や表面コーテイングや乾燥・湿潤を繰り返さない等、従来の研究成果のみでは説明のつかない複合作用が想定される。
例えば、スギ・ヒノキ等の樹皮は、他のカラマツやナラ等の広葉樹皮にはない芳香族系の化合物や耐腐食性特性があり、ヨシ材にしてもイネ科でありながら、他のイネ科植物に見られない2〜3ヶ月で草丈が3〜4m伸びる特別な化学構造式を持つ成長ホルモンを有する外、高分子の糖、クマリン誘導体やアルカロイド等、多くの特異な有機成分を含有している。
天然土壌についてもその種類は無限に等しい程、多様な土壌がこの地球表層に分布している。その土壌についても、余りにも、複雑なメカニズムで多種多様な作用を呈しており、樹脂製品の劣化防止のメカニズム等その多くは、理論的に解明されていない。
本発明者が長年に渡り、実証テストを繰り返し発明したものは、国際土壌学会及び日本農学会が余りにも多種多様な天然土壌を何とか統一した基準で品質を規定した土の粒子径で区分した基準で表現すると、土粒子径200mμ以下の微細粒子が多い土壌程、又、土粒子の特性として、土5gを100mlの水に懸濁させた時のPH値が5.4〜9.7のものが、本発明の効果が著しく高まることを知見した。
天然土壌は、黒土又は黒ボク土と俗称されるものが多く、この土壌は▲1▼Ca・Al等無機成分を置換する作用が大きく、▲2▼無限種の微生物が莫大な数、生息しており、腐植と称される複雑な構造・作用を呈する有機物を土壌で生産している。この腐植には、多糖類の重合体、多数の活性基を有するゴム状物質や水を寄せ付けない疎水性化合物等、物理的化学的に特異な特性を発揮する。これらの特性が黒土と称されるものにあり、本発明を構成する時に特異的に金属腐食防止材及び耐酸性雨材の作用が発揮するものと推察される。黒土の外、粘土・赤土・その他の鉱物質土壌も、その使用目的によって使用出来る。
そのために、天然の著しく変化する気候条件にも対応して、常に優れた金属腐食性及び又は樹脂劣化防止能を有するのは、この複合作用のためである。
本発明の効果は、寒冷地から熱帯的気候にあっても、又、金属や樹脂のいろいろな種類に対しても、実用的な金属腐食や樹脂劣化防止能を示している。そのために、今日、益々その社会的重要性が増してきた屋上緑化・壁面緑化・法面緑化において、金属腐食性、樹脂劣化を防止し、これらを永年に渡り、植栽が難しいと考えられ、緑化事業が進展しなかった分野・場所にも、経済的に利益のある緑化が出来、大都市及び地球温暖化防止に有益な緑化技術を提供出来る。植栽を目的としない表層土保護用は、本発明材を表層土の上にカバーすると、即ち、吹き付けると(吹付用)、表層土は表面から姿を消し、本発明品に表層土のひび割れや移動防止等で保護される効果が大きい。
【0012】
次に実施例を示すが、これらに限定されるものではない。部は容量部を示す。
【実施例2】
ヨシ茎葉5部に、スギ樹皮95部をハンマー式粉砕機で長さ35mm以下のものに、85%以上を占めるように短繊維状物質に破砕したもの100部に、黒ボク(200μm以下の粒子径のもの30%含有)20部に、肥料(グリーンエナジー株式会社大林環境具術研究所製)2部、芝生種子50gを加え、適量の水も加え混合し、圧空と共に、金網張り及びナイロン製ネット張り岩盤法面に吹付ける。
【実施例3】
スギ樹皮100部を長さ9mm以下80%以上細断し、赤土(200μm以下の粒子径のも67%含有)40部に、肥料(グリーンエナジー株式会社大林環境医術研究所製)5部、草花種子0.23部を加え、混合し、金属製及びアスファルトモルタル製屋根に植栽する。
【実施例4】
ヒノキ樹皮長さ15mm以下65%以上細断したもの150部、黒土(200μm以下の粒子径のも40%含有)6部、肥料(グリーンエナジー株式会社大林環境技術研究所製)6部、芝生種子0.95部を加え、混合し、適量の水も加え混合し、圧空と共に、金網張り金属アンカーピン止め法面に吹付ける。
【実施例5】
スギ・ヒノキ(1:1)混合樹皮100部に鹿沼土20部を加え、長さ20mm以下85%以上に、ハンマー式粉砕機で短繊維状にしたもの100部に、肥料(グリーンエナジー株式会社大林環境医術研究所製)7部を金属製の屋根に植栽する。
【実施例6】
スギ・ヒノキ(1:1)混合樹皮を長さ30mm以下65%以上にカッター粉砕機で細かくしたもの199部に、黒ボク土(200μm以下の粒子径のもの66%含有)40部に、畜舎堆肥10部、肥料(グリーンエナジー株式会社大林環境技術研究所製)4部及び芝生種子を加え、75°傾斜屋根に植栽する。
[対照1]
真砂土(200μm以下の粒子径のもの10%含有)70部に、パーライト30部、肥料(化成肥料8−6−8)10部を加え、混合し金属製屋根に草花を植栽する。
[対照2]
赤土100部にピ−トモス20部、バーク堆肥20部、肥料(化成肥料10−10−10)7部を加え、芝生種子を35g加え、混合し、金網張り法面に吹付植栽する。
[試験例1](各種金属の腐食性試験方法)
一辺100cm深さ20cmの正方形の木製の植えマスを作り、底部に直径5mm排水口を100個設ける。一辺10cm厚み5mmの正方形の各種金属ピースを植えマスの底部及び内側壁面中間部に取り付ける。その中に、本発明による実施例2〜6及び本発明に属さない対照1、2の植栽土を入れ、転圧して、芝生を植栽する。芝生が枯れないように、散水は3日に1回行い、16ヶ月間経過後、テストピースを取り出し、水洗し、乾燥して、試験前後の重量差よりテストピース当りの腐食量を算出した。同時に肉眼観察を実施した。その結果を表1に示す。
Figure 0005070534
[各種金属腐食性試験結果の考察]
金属ピースの腐食性は、本発明に含まれない対照1、対照2では全面に錆が発生し、浮き出て、強度低下が懸念される状態であった。しかし、本発明の実施例2〜6は、錆の程度は著しく弱く、実用的に強度低下の心配のないものであった。
同時に、樹脂ピースは塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロンをテストに供したが、本発明のものは、表面のもろさが観察されず、強度低下が確認されなかったが、本発明に含まれないものはもろくなり、一見して、強度劣化が確認された。
[試験例2](金属屋根の植栽試験方法)
幅150cm長さ1,000cm勾配73°の鉄板屋根に、各種樹脂のテストピース(10cm×10cm×0.5cm)を取り付け、本発明による実施例2〜6及び本発明に属さない対照1、2の植栽土を入れ、転圧し、芝生を張芝した。施工後3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月後の鉄板屋根の腐食性・植栽基盤材の崩れ及び芝生の生育状況を観察した。その結果を表2に示す。
Figure 0005070534
[金属屋根の植栽試験結果の考察]
鉄板屋根の腐食性は、本発明に含まれない対照1、対照2では、全面に錆が発生し、浮き出て、強度低下が懸念される状態であった。しかし、本発明の実施例2〜6は、錆の程度は著しく弱く、実用的に強度低下の心配のないものであった。植栽した芝生の草丈も、本発明に含まれない対照は、著しく生長不良で、且つ、その原因は多くの要因が関与しているが、鉄板の錆の発生による金属の溶出量の増大による金属毒が主な原因と推測される。
本発明に属するものは、芝生の生育性にも優れ、屋上緑化・壁面緑化や法面緑化に優れ、大気中のCOガスの吸収に優れ、地表の照り返しによる地表面温度の上昇を防ぎ、地球温暖化防止にも役立つ。更に、植栽基盤材の法面での崩れもなく、崩れ防止用のネット張り・ラス張り・金網・土嚢袋に入れたりする必要がなく、安価に簡単に平地に加え、法面の植栽が出来る。又、同時に、樹脂ピースは塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロンをテストに供したが、本発明のものは、表面のもろさが観察されず、強度低下が確認されなかったが、本発明に含まれないものはもろくなり、一見して、強度劣化が確認された。
[試験例3](高含量金属含有土地の植栽試験)
1,800ppmの亜鉛及び2,560ppmの銅含有50°の法面に、本発明による実施例2、4、6及び対照2の植栽土に、芝生種子として、トールフェスク及びバミューダグラス種子を100リットル当り各30g配合し、厚さ3cmに吹き付けた。
吹付施工後、6ヶ月、1年後の芝生の生育性及び植栽基盤材の崩れの植栽試験結果の程度を調査した。その結果を表3に示す。
Figure 0005070534
[高含量金属含有土地の植栽試験結果の考察]
本発明に含まれない対照2では、芝生の草丈が短く、生育不良を起し、植栽基盤材の崩れも大きかった。しかし、本発明の実施例2、4、6は、植栽した芝生の草丈も本発明に含まれない対照と比べ、著しく生長に優れ、且つ、その原因は多くの要因が関与しているが、金属の溶出量の抑制による金属毒の軽減が主な原因と推測される。本発明に属するものは、芝生の生育性にも優れ、法面緑化に優れ、大気中のCOガスの吸収に優れ、地表の照り返しによる地表面温度の上昇を防ぎ、地球温暖化防止にも役立つ。更に、植栽基盤材の法面で崩れもない。
[試験例4](アルカリ性土壌の植栽試験方法)
pH10.6を示すアルカリ性土壌の50°法面に、本発明による実施例2、4、6及び対照2の植栽土に、芝生種子として、トールフェスク及びバミューダグラス種子を100リットル当り各30g配合し、厚さ3cmに吹付けた。吹付施工後、6ヶ月、1年後の芝生の生育性及び植栽基盤材の崩れの植栽試験結果の程度を調査した。その結果を表4に示す。
Figure 0005070534
[試験例5](酸性土壌の植栽試験方法)
pH3.6を示す酸性土壌の50°法面に、本発明による実施例2、4、6及び対照2の植栽土に、芝生種子として、トールフェスク及びバミューダグラス種子を100リットルに当り各30g配合し、厚さ3cmに吹付けた。吹付施工後、6ヶ月、1年後の芝生の生育性及び植栽基盤材の崩れの植栽試験結果の程度を調査した。その結果を表5に示す。
Figure 0005070534
[試験例6](酸性雨に対する植栽試験方法)
50°の法面に、本発明による実施例2、4、6及び対照2の植栽土に、芝生種子として、トールフェスク及びバミューダグラス種子を100リットル当り各30g配合し、厚さ3cmに吹付けた。1日に1回、pH4.1の酸性雨を7mm降雨させた。施工後、6ヶ月、1年後の芝生の生育性及び植栽基盤材の崩れの植栽試験結果の程度を調査した。その結果を表6に示す。
Figure 0005070534
[アルカリ性土壌・酸性土壌・酸性雨に対する植栽試験結果の考察]
本発明の実施例2、4、6は植栽した芝生の草丈も大きく優れた。本発明に含まれない対照は、著しく生長不良で、且つ、その原因は多くの要因が関与して、そのメカニズムは十分に究明されていない。本発明に属するものは、酸・アルカリに対する緩衝能力の大きいことも、一つの要因としてプラスし、芝生の生育性に優れ、屋上緑化・壁面緑化や法面緑化にも優れ、大気中のCOガスの吸収に優れ、地表の照り返しによる地表面温度の上昇を防ぎ、気球温暖化防止にも役立つ。更に、植栽基盤材の法面での崩れもなかった。

Claims (2)

  1. (1)ヨシ材、スギ及びヒノキの樹皮から選ばれる少なくとも1種及び(2)PH5.4〜9.7を有し、且つ、土の粒子径200μm以下の天然土壌を全体の2%以上含有してなる植栽基盤材用及び/又は表層土保護用の金属腐食防止材。
  2. 屋上緑化用、ベランダ緑化用、壁面緑化用、法面緑化用又は吹付用である請求項1記載の防止材。
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