JP5067724B2 - 超電導ケーブル送電線の中間接続構造、及び超電導ケーブル送電線の布設方法 - Google Patents

超電導ケーブル送電線の中間接続構造、及び超電導ケーブル送電線の布設方法 Download PDF

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Description

本発明は、超電導導体を有するケーブルコアと、ケーブルコアの端部同士を接続する中間接続箱と、を備える超電導ケーブル送電線の中間接続構造、及び超電導ケーブル送電線の布設方法に関する。
超電導ケーブルは、既存の常電導ケーブル(例、OFやCVケーブル)と比較して、大容量の電力を低損失で送電できることから、省エネルギー技術として期待されている。最近では、超電導ケーブルを布設し、実際の送電線に利用する実証試験が行われつつある。
超電導ケーブルは、超電導導体を有するケーブルコアを断熱管(二重コルゲート管)内に収納し、この断熱管内に冷媒(例、液体窒素(LN2))を流通させることで、超電導導体を超電導状態まで冷却する構造のものが代表的である。
また、超電導ケーブルは、製造上、輸送上、布設上などの理由によりケーブルの単位長が制限される。そのため、ケーブルの単位長を超える長距離に亘る超電導ケーブル送電線を布設する場合は、送電線の途中に超電導ケーブル同士を接続する中間接続構造が必要となる(例えば、特許文献1、2参照)。通常、この中間接続構造は、次のようにして施工される。送電線の経路設計に従って超電導ケーブルを布設した後、接続する互いの超電導ケーブルの断熱管端部からケーブルコア端部を引き出す。次に、引き出した両ケーブルコアの端部同士を突き合わせて超電導導体同士を接続し、この接続箇所の外側に補強絶縁層を設け、中間接続部を形成する。そして、中間接続部、及びケーブルコアの端部を収納する冷媒容器を取り付け、中間接続箱を組み立てる。
特開2005‐251570号公報 特開2006‐221877号公報
従来の中間接続構造は、ケーブルコアの端部同士を突き合わせて接続するため、作業上の観点から、接続されるケーブルコアの端部同士が同一直線上に並ぶ位置に設置することが基本と考えられていた。つまり、従来は、中間接続構造を送電線の曲がり部に設置することはせず、一般に送電線の直線部に中間接続構造が設置されている。一方、送電線の経路設計において、送電線の途中に曲がり部を設ける必要があるときは、超電導ケーブルの中間部を許容曲げ半径以上の曲率半径で曲げることで対応している。しかし、一般的な超電導ケーブルの許容曲げ半径は、5m程度であり、それに応じて送電線の曲がり部の曲率半径を大きくとる必要がある。そのため、例えばビルや橋梁などの構造物の壁面に沿って超電導ケーブルを直角に曲げ、構造物に合わせて送電線の経路を設計することはされていなかった。
また、現状では超電導ケーブルを主に、発電所から一次変電所までの一次送電線、或いは一次変電所から二次変電所までの二次送電線といった基幹送電用途に利用することが想定されている。そのため、ケーブルコアに高電圧(22kV以上)が課電されることから、ケーブルコアの端部同士の接続箇所に補強絶縁層が設けられている。今後は更なるCO2削減のため、配電用変電所以降の低電圧(6.6kV以下)を送電するような、大規模ビルや工場などの産業用途の配電にも超電導ケーブルを利用することが考えられる。しかし、産業用配電用途に超電導ケーブルを利用することは具体的に検討されていなかった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、低電圧の送電用途に適し、経路設計の自由度の向上を図ることができる超電導ケーブル送電線の中間接続構造、及び超電導ケーブル送電線の布設方法を提供することにある。
本発明の超電導ケーブル送電線の中間接続構造は、超電導導体を有するケーブルコアと、ケーブルコアの端部同士を接続する中間接続箱と、を備える。そして、ケーブルコアは、低電圧送電用である。中間接続箱は、冷媒が充填され、接続されるケーブルコアの端部が収納される冷媒容器と、冷媒容器内に固定され、ケーブルコアの端部が接続される接続用導体と、を備える。また、接続用導体により、ケーブルコアの端部同士電気的に接続され、この接続用導体を介して、電力供給側の少なくとも1つのケーブルコア端部の進行方向に対して需要側の少なくとも1つのケーブルコア端部の進行方向が変わることを特徴とする。
本発明の中間接続構造によれば、中間接続箱の接続用導体により、電力供給側のケーブルコア端部の進行方向に対して需要側のケーブルコア端部の進行方向を変えることができる。そのため、送電線経路の所定の位置に本発明の中間接続構造を設置することで、その位置に曲がり部が形成され、送電線の進行方向を任意に変えることができる。また、送電線の曲がり部の曲率半径を超電導ケーブルの許容曲げ半径未満にすることができ、曲がり部の曲率半径を従来に比較して小さくすることが可能である。したがって、送電線の経路設計の自由度を向上させることができ、また、構造物に合わせた経路設計が可能となるため、特に、大規模ビルや工場などの産業用途の配電に適している。なお、本発明でいう低電圧送電とは、6.6kV以下の送電を意味する。
本発明では、接続用導体を介して接続される電力供給側と需要側のケーブルコアの本数が同じであっても、異なってもよい。つまり、電力供給側のケーブルコア対需要側のケーブルコアの本数が、1対1又は同数の複数対複数の対応関係であってもよく、1対複数又はその逆の対応関係であってもよい。
また、ケーブルコアが低電圧送電用であるため、冷媒容器内の冷媒により必要な絶縁を十分に確保することが可能であり、ケーブルコア端部と接続用導体との接続箇所の外側に補強絶縁層を必ずしも設ける必要がない。そのため、補強絶縁層を省略又は簡易化することができ、中間接続箱(中間接続構造)の小型化、簡易化を図ることができる。
本発明の中間接続構造において、電力供給側のケーブルコア端部の進行方向に対して需要側のケーブルコア端部の進行方向が変わる形態としては、次の形態が挙げられる。
形態1:電力供給側のケーブルコア端部の進行方向と需要側のケーブルコア端部の進行方向とが互いにずれて逆向きになる形態。
形態2:電力供給側のケーブルコア端部の進行方向と需要側のケーブルコア端部の進行方向とが交差する形態。
形態3:電力供給側のケーブルコア端部の進行方向と需要側のケーブルコア端部の進行方向とが互いにずれ、電力供給側のケーブルコア端部の進行方向の延長方向と需要側のケーブルコア端部の進行方向とが同じ向きになる形態。
上記の形態1を採用した場合は、電力供給側と需要側とのケーブルコア(超電導ケーブル)端部の進行方向が逆向きになり、送電線の途中にU字状の曲がり部を設けることができる。
上記の形態2を採用した場合は、電力供給側と需要側とのケーブルコア(超電導ケーブル)端部の進行方向が交差し、送電線の途中に任意角度の曲がり部を設けることができる。例えば、電力供給側と需要側とのケーブルコア端部の進行方向が直交する場合、送電線の途中にL字状(直角)の曲がり部を設けることができる。
上記の形態3を採用した場合は、電力供給側と需要側とのケーブルコア(超電導ケーブル)の進行方向が互いにずれ、かつ、進行方向が同じ向きになり、送電線の途中にZ字状の曲がり部を設けることができる。
また、上記の形態2では、電力供給側のケーブルコア端部の進行方向に対して需要側のケーブルコア端部の進行方向が三次元的に交差するようにしてもよい。
この場合、一方のケーブルコア(超電導ケーブル)端部の進行方向に対して他方のケーブルコア(超電導ケーブル)端部の進行方向を高さ方向に変更することができ、送電線の途中に傾斜や高低差を設ける必要があるときに対応することができる。例えば、両者の進行方向が直交するようにL字状(直角)の曲がり部を設けることで、進行方向を水平方向から鉛直方向に又はその逆に変更することができる。
本発明の中間接続構造において、中間接続箱を牽引するフックが取り付けられるフック取付部を備える形態が好ましい。
本発明では、ケーブルコアの端部を接続用導体に接続し、中間接続箱を予め組み立てた後、この中間接続箱を移動させ、送電線経路の所定の位置に設置してもよい。この場合、中間接続構造の施工を十分な作業スペースが確保できる場所で行うことができるので、例えば送電線経路の所定の位置に十分な作業スペースが確保できない場合にも対応でき、作業性の向上、工期の短縮を図ることができる。上記構成によれば、中間接続箱を移動する際、フック取付部にフックを取り付けて中間接続箱を牽引することが可能であり、中間接続構造の施工が完了した状態で、例えば中間接続箱を吊り上げたり、中間接続箱を先頭にして管路に引き込むことができる。
本発明の中間接続構造において、冷媒容器に冷媒を供給するための冷媒導入口と、冷媒容器の鉛直上方に設けられた開口で、この開口から冷媒が流出することをもって、冷媒容器に冷媒が充填されたことを検知するための冷媒排出口と、を備える形態が好ましい。
送電線経路に高低差がある場合、本発明の中間接続構造が高さ方向の最も高い位置に設置されることが考えられ、その場合、中間接続箱の冷媒容器から冷媒を供給して、超電導ケーブル送電線全体に冷媒を行き渡らせることが考えられる。上記構成によれば、冷媒導入口から冷媒を供給して送電線全体に冷媒を導入し、冷媒排出口から冷媒が流出することもって、送電線全体に冷媒が行き渡ったことを確認することができる。
一方、本発明の超電導ケーブル送電線の布設方法は、次の工程を備えることを特徴とする。
超電導導体を有する電力供給側のケーブルコアの端部を接続用導体に接続する工程。
超電導導体を有する需要側のケーブルコアの端部を、電力供給側のケーブルコアの端部の進行方向に対して進行方向が変わるように、接続用導体に接続する工程。
両ケーブルコアの端部を接続用導体に接続した状態で、両ケーブルコアの端部を冷媒容器に収納し、接続用導体を冷媒容器内に固定して、中間接続箱を組み立てる工程。
中間接続箱を移動させ、中間接続箱を送電線の所定の位置に設置する工程。
中間接続箱を設置した後、冷媒容器に冷媒を充填する工程。
本発明の布設方法によれば、中間接続構造の施工が完了した状態で送電線が布設されることになるので、中間接続構造の施工を十分な作業スペースが確保できる場所で行うことができ、作業性の向上、工期の短縮を図ることができる。
本発明の超電導ケーブル送電線の中間接続構造は、電力供給側のケーブルコア端部の進行方向に対して需要側のケーブルコア端部の進行方向を変えることができるので、経路設計の自由度の向上を図ることができる。特に、構造物に合わせた経路設計が可能となり、低電圧で受電するような例えば大規模ビルや工場などの産業用途の配電に適用する場合に好適である。
一方、本発明の超電導ケーブル送電線の布設方法は、中間接続箱を予め組み立てておいて布設現場で所定の位置に設置するので、作業性の向上、工期の短縮を図ることができる。
本発明の中間接続構造に用いる超電導ケーブルの構造の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態1に係る超電導ケーブル送電線の中間接続構造を示す概略正面断面図である。 図2のA‐A矢視の概略側面断面図である。 実施形態1の中間接続構造を備える超電導ケーブル送電線の布設方法の一例を説明する模式図である。 (A)は、実施形態1の中間接続構造を示す模式図であり、(B)、(C)は、その他の実施形態の中間接続構造を示す模式図である。 (D)、(E)は、本発明の実施形態に係る中間接続構造の変形例を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。また、図中において同一部材には同一符号を付している。ここでは、まず、本発明の実施形態に用いる超電導ケーブルの構造を図1を参照して説明し、次いで、本発明の実施形態に係る超電導ケーブル送電線の中間接続構造を図2〜6を参照して説明する。
図1に示す超電導ケーブル1は、3心のケーブルコア10を撚り合わせて断熱管20内に一括に収納した構造の、所謂3心一括型超電導ケーブルである。断熱管20は、内管21と外管22とからなる二重管構造のコルゲート管であり、両管21,22の間に真空断熱層が形成されている。この真空断熱層には、スーパーインシュレーション(商品名)などの断熱材を配置してもよい。また、外管22の外周面には防食層25が形成されている。
一方、ケーブルコア10は、中心から順にフォーマ11、超電導導体12、絶縁層13、シールド層14、保護層15を配置した構造である。超電導導体12及びシールド層14は、Bi2223系超電導テープ線材を巻回することで形成されている。また、絶縁層13は、PPLP(登録商標、Polypropylene Laminated Paper)を巻回することで形成されている。
(実施形態1)
図2、3に示す本発明の実施形態1に係る超電導ケーブル送電線の中間接続構造は、上記した超電導ケーブル1と同じ構造の超電導ケーブル1a,1bの各ケーブルコア10a,10bの端部同士を接続する中間接続箱3aを備える。ここでは、超電導ケーブル1aと超電導ケーブル1bとが送電線の一部区間を構成し、電力供給側の超電導ケーブル1a(ケーブルコア10a)から需要側の超電導ケーブル1b(ケーブルコア10b)に向かって送電される。また、超電導ケーブル1a,1bは、3.3kV、1000A級の送電用ケーブルである。
ケーブルコア10a,10bは、低電圧送電用である。また、中間接続箱30aは、冷媒が充填され、接続されるケーブルコア10a,10bの端部が収納される冷媒容器30と、冷媒容器30内に固定され、ケーブルコア10a,10bの端部が接続される接続用導体50とを備える。ここでは、各超電導ケーブル1a,1bの3つのケーブルコア10a,10bのうち、1つのケーブルコアについてのみ図示する。
この例では、各超電導ケーブル1a,1bの断熱管20の端部からそれぞれケーブルコア10a,10bの端部が引き出され、各断熱管20の端部が冷媒容器30に設けられたケーブル導入口31a,31bに連結されることで、各ケーブルコア10a,10bが冷媒容器30に収納されている。また、冷媒容器30は、真空容器40に収納され、冷媒容器30と真空容器40との間に真空断熱層が形成されている。
冷媒容器30に収納された各ケーブルコア10a,10bの端部は、段剥ぎされ、超電導導体12が露出しており、接続用導体50に接続されている。接続用導体50は、銅製の部材であり、柱状の基部51と、この基部51から並列に突出する2つの接続部52とを有する。そして、各ケーブルコア10a,10bの超電導導体12が接続用導体50の接続部52に接続されることで、接続用導体50により、ケーブルコア10a,10bの端部同士が電気的に接続されている。具体的には、各ケーブルコア10a,10bの超電導導体12と接続用導体50の接続部52とがアタッチメント53(例、マルチコンタクト(商品名))を介して接続されている。アタッチメント53は、銅製の円柱状の部材であり、一端側にケーブルコアのフォーマ11を挿入可能な第一挿入穴と、他端側に接続用導体50の接続部52を挿入可能な第二挿入穴とを有する。アタッチメント53の第一挿入穴の内周面には、複数の弾性接触子を備え、これら弾性接触子の弾性により、挿入されたケーブルコア10a(10b)のフォーマ11を把持し、超電導導体12がアタッチメント53に半田接続されている。また、アタッチメント53の第二挿入穴も第一挿入穴と同様の構成であり、挿入された接続用導体50の接続部52を把持している。これにより、アタッチメント53を介して、各ケーブルコア10a,10bの端部が接続用導体50に電気的に接続され、接続用導体50により、各ケーブルコア10a,10bの端部同士が電気的に接続されている。
なお、接続用導体50は、図3に示すように、超電導ケーブル1a,1bのケーブルコア10a,10bと同数存在し、3つの接続用導体50により、各超電導ケーブル1a,1bの対応するケーブルコア10a,10bの端部同士が電気的にそれぞれ接続されている。これら接続用導体50は、絶縁性の保持部材54により間隔をあけて一括に保持され、接続用導体50間の絶縁が確保されており、この保持部材54が冷媒容器30にボルトで固定されることで、冷媒容器30内に固定されている。また、接続用導体50との接続箇所において、超電導ケーブル1a(1b)の各ケーブルコア10a(10b)端部間に隙間が形成されており、冷媒容器30に冷媒が充填されることで、冷媒により、ケーブルコア10a(10b)同士の絶縁を図ることができる。そのため、ケーブルコア10a,10b端部と接続用導体50との接続箇所の外側に補強絶縁層が設けられていない。
また、各ケーブルコア10a,10bの端部が接続用導体50に接続されることで、ケーブルコア10a端部の進行方向に対してケーブルコア10b端部の進行方向が変わっている。具体的には、ケーブルコア10a端部の進行方向とケーブルコア10b端部の進行方向とが互いにずれて逆向きになる(図5(A)参照。図中の矢印はケーブルコア端部の進行方向を示す)。この場合、送電線における中間接続構造の設置位置にU字状の曲がり部が設けられる。
さらに、中間接続箱3aには、冷媒容器30に冷媒を供給するための冷媒導入口32と、冷媒容器30に冷媒が充填されたことを検知するための冷媒排出口33が設けられている。これら冷媒導入口32及び冷媒排出口33はいずれも、冷媒容器30に連通し、冷媒容器30の鉛直上方に開口している。
真空容器40の上面及び正面に、中間接続箱3aを牽引するフックが取り付けられるフック取付部41が設けられている。一方、真空容器40の下面及び背面に、中間接続箱3aを所定位置に固定設置するための脚部42が設けられている。また、冷媒容器30と真空容器40との間の真空断熱層に連通する真空ポート43が設けられており、中間接続箱3aを組み立てた後、真空断熱層を真空引きすることができる。
次に、上記した実施形態1の中間接続構造を備える超電導ケーブル送電線の布設方法の一例を図4を参照して説明する。
ここでは、図4に示すような、地上から高さ方向に延び、建屋100の屋上から水平方向に突き出した載置部110の位置にU字状の曲がり部uが設けられ、再び地上に戻る送電線経路Pを考え、この経路設計に従って超電導ケーブル送電線を布設する場合を例に説明する。
まず、予め地上で中間接続箱3aの組み立てを行い、中間接続構造の施工を行う。具体的には、超電導ケーブル1a,1bの断熱管端部からケーブルコア10a,10b端部を引き出し、ケーブルコア10a,10b端部を段剥ぎして超電導導体を露出させる。次いで、超電導導体を露出させた各ケーブルコア10a,10b端部をそれぞれ接続用導体50に接続する。次に、両ケーブルコア10a,10bの端部を接続用導体50に接続した状態で、両ケーブルコア10a,10bの端部を収納するように冷媒容器を取り付け、接続用導体50を冷媒容器内に固定する。最後に、この冷媒容器を収納するように真空容器を取り付け、中間接続箱3aを組み立てる。
中間接続箱3aを組み立てた後、中間接続箱3a(真空容器40)の上面に設けられたフック取付部41にフックを引っ掛け、中間接続箱3aをクレーンで吊り上げて所定の位置(この例では、建屋100の載置部110)に設置し、中間接続箱3aの下面に設けられた脚部42を載置部110に固定する。次に、中間接続箱3aに設けられた冷媒導入口32から冷媒を供給し、超電導ケーブル1a,1bの断熱管内にも冷媒を行き渡らせると共に、冷媒容器に冷媒を充填する。以上により、中間接続構造が設置される載置部110の位置にU字状の曲がり部が設けられた送電線の布設が完了する。
この例では、中間接続箱3aが送電線経路Pの最も高い位置に設置されるため、中間接続箱3aの冷媒導入口32から冷媒を供給することで、送電線全体に冷媒を行き渡らせることができる(図2、3参照)。その際、中間接続箱3aの冷媒排出口33の開口から冷媒が流出することをもって、送電線全体に冷媒が行き渡ったことを確認することができる。
このような布設方法を採用することで、中間接続構造の施工を十分な作業スペースが確保できる地上で行うことができるので、建屋100の載置部110に十分な作業スペースが確保できない場合にも対応でき、作業性の向上、工期の短縮を図ることができる。また、この実施形態1の中間接続箱3aから分岐を取って、屋上から建屋の各階に配電することも可能である。
(その他の実施形態)
上記した実施形態1の中間接続構造とは別の、その他の実施形態の中間接続構造について説明する。
図5(B)に示す実施形態に係る中間接続構造は、ケーブルコア10a,10bの端部と接続用導体50との接続形態が、実施形態1の中間接続構造と異なり、ケーブルコア10a端部の進行方向とケーブルコア10b端部の進行方向とが交差する例である(図中の矢印は、ケーブルコア端部の進行方向を示す。図5(C)、図6も同じ)。中間接続箱3bは、接続用導体50の接続部がL字状に配されており、各ケーブルコア10a,10bの端部が接続用導体50に接続されることで、ケーブルコア10a端部の進行方向とケーブルコア10b端部の進行方向とが直交している。この場合、送電線における中間接続構造の設置位置にL字状の曲がり部が設けられる。例えば、各ケーブルコア10a,10bを同一水平面上に配置して、水平方向に布設した送電線の途中にL字状の曲がり部を設けることができる。
また、この例では、ケーブルコア10a端部の進行方向に対してケーブルコア10b端部の進行方向が三次元的に交差するように中間接続箱3bを設置することも可能である。この場合、ケーブルコア10a端部の進行方向に対してケーブルコア10b端部の進行方向を高さ方向に変更することができ、送電線の途中に高低差を設ける必要があるときに対応することができる。例えば送電線経路の途中に鉛直方向の高低差がある場合、高低差を設ける位置にこの中間接続箱3bを設置することで、進行方向を水平方向から鉛直方向に又はその逆に変更することができる。特に、送電線をビルや橋梁などの構造物の壁面に沿って布設するときに好適に利用可能である。
図5(C)に示す実施形態に係る中間接続構造は、ケーブルコア10a,10bの端部と接続用導体50との接続形態が、ケーブルコア10a端部の進行方向とケーブルコア10b端部の進行方向とが互いにずれ、かつ、ケーブルコア10a端部の進行方向の延長方向とケーブルコア10b端部の進行方向とが同じ向きになる例である。中間接続箱3cは、接続用導体50の接続部が互いに反対向き、かつ、平行に配されている。この場合、送電線における中間接続構造の設置位置にZ字状の曲がり部が設けられる。
以上説明した本発明の実施形態に係る中間接続構造は、送電線経路の設計の自由度を向上させることができ、また、構造物に合わせた経路設計が可能となるため、例えば大規模ビルや工場などの産業用途の配電に適している。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上記した実施形態では電力供給側と需要側のケーブルコアの本数が同じである場合を例に説明したが、電力供給側と需要側のケーブルコアの本数が異なってもよい。
図6(D)に示す実施形態の変形例に係る中間接続構造は、電力供給側の1つのケーブルコア10aの端部と需要側の2つのケーブルコア10bの端部とが接続用導体50に接続されている例である。中間接続箱3dは、接続用導体50の3つの接続部がY字状に配されており、ケーブルコアの端部がそれぞれ接続されることで、送電線における中間接続構造の設置位置にY字状の分岐部を設けることができる。この例では、接続用導体50の接続部をY字状に配置しているが、接続部をT字状に配置して、T字状の分岐部を実現してもよい。また、ケーブルコア10aの端部と接続する接続部を変更してもよい。さらに、少なくとも1つのケーブルコア端部の進行方向に対して、他の少なくとも一つのケーブルコア端部の進行方向を高さ方向に変更するように、各ケーブルコア端部を接続用導体に接続してもよい。
図6(E)に示す実施形態の変形例に係る中間接続構造は、電力供給側の2つのケーブルコア10aの端部と需要側の2つのケーブルコア10bの端部とが接続用導体50に接続されている例である。中間接続箱3eは、接続用導体50の4つの接続部がH字状に配されており、ケーブルコアの端部がそれぞれ接続されることで、送電線における中間接続構造の設置位置にH字状の分岐部を設けることができる。この例では、接続用導体50の接続部をH字状に配置しているが、接続部をX字状(十字状)に配置して、X字状(十字状)の分岐部を実現してもよい。さらに、少なくとも1つのケーブルコア端部の進行方向に対して、他の少なくとも一つのケーブルコア端部の進行方向を高さ方向に変更するように、各ケーブルコア端部を接続用導体に接続してもよい。
本発明の超電導ケーブル送電線の中間接続構造、及び超電導ケーブル送電線の布設方法は、例えば大規模ビルや工場などの産業用途の配電の分野に好適に利用可能である。
1,1a,1b 超電導ケーブル
10,10a,10b 超電導ケーブルコア
11 フォーマ 12 超電導導体 13 絶縁層
14 シールド層 15 保護層
20 断熱管
21 内管 22 外管 25 防食層
3a,3b,3c,3d,3e 中間接続箱
30 冷媒容器
31a,31b ケーブル導入口
32 冷媒導入口 33 冷媒排出口
40 真空容器
41 フック取付部 42 脚部 43 真空ポート
50 接続用導体
51 基部 52 接続部 53 アタッチメント
54 保持部材
100 建屋 110 載置部
P 送電線経路 u 曲がり部

Claims (8)

  1. 超電導導体を有するケーブルコアと、前記ケーブルコアの端部同士を接続する中間接続箱と、を備える超電導ケーブル送電線の中間接続構造であって、
    前記ケーブルコアは、低電圧送電用であり、
    この中間接続箱は、
    冷媒が充填され、接続される前記ケーブルコアの端部が収納される冷媒容器と、
    前記冷媒容器内に固定され、前記ケーブルコアの端部が接続される接続用導体と、
    を備え、
    前記接続用導体により、前記ケーブルコアの端部同士電気的に接続され
    この接続用導体を介して、電力供給側の少なくとも1つのケーブルコア端部の進行方向に対して需要側の少なくとも1つのケーブルコア端部の進行方向が変わることを特徴とする超電導ケーブル送電線の中間接続構造。
  2. 電力供給側の前記ケーブルコア端部の進行方向と需要側の前記ケーブルコア端部の進行方向とが互いにずれて逆向きになることを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブル送電線の中間接続構造。
  3. 電力供給側の前記ケーブルコア端部の進行方向と需要側の前記ケーブルコア端部の進行方向とが交差することを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブル送電線の中間接続構造。
  4. 電力供給側の前記ケーブルコア端部の進行方向と需要側の前記ケーブルコア端部の進行方向とが互いにずれ、電力供給側の前記ケーブルコア端部の進行方向の延長方向と需要側の前記ケーブルコア端部の進行方向とが同じ向きになることを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブル送電線の中間接続構造。
  5. 電力供給側の前記ケーブルコア端部の進行方向に対して需要側の前記ケーブルコア端部の進行方向が三次元的に交差することを特徴とする請求項3に記載の超電導ケーブル送電線の中間接続構造。
  6. 前記中間接続箱を牽引するフックが取り付けられるフック取付部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の超電導ケーブル送電線の中間接続構造。
  7. 前記冷媒容器に前記冷媒を供給するための冷媒導入口と、
    前記冷媒容器の鉛直上方に設けられた開口で、この開口から前記冷媒が流出することをもって、前記冷媒容器に前記冷媒が充填されたことを検知するための冷媒排出口と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の超電導ケーブル送電線の中間接続構造。
  8. 超電導導体を有する電力供給側のケーブルコアの端部を接続用導体に接続する工程と、
    超電導導体を有する需要側のケーブルコアの端部を、前記電力供給側のケーブルコアの端部の進行方向に対して進行方向が変わるように、前記接続用導体に接続する工程と、
    前記両ケーブルコアの端部を前記接続用導体に接続した状態で、前記両ケーブルコアの端部を冷媒容器に収納し、前記接続用導体を冷媒容器内に固定して、中間接続箱を組み立てる工程と、
    前記中間接続箱を移動させ、前記中間接続箱を送電線の所定の位置に設置する工程と、
    前記中間接続箱を設置した後、前記冷媒容器に冷媒を充填する工程と、
    を備えることを特徴とする超電導ケーブル送電線の布設方法。
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