JP5066291B1 - 転写フィルムおよび金属調成形品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヘアライン金属調を所望の形状で部分的に形成することができる転写フィルム、および、部分的なヘアライン金属調の意匠を備えた金属調成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】 基材フィルム11の一方の面上に、離型層12、保護層13、金属薄膜層14、接着層15を順次積層して有するとともに、前記基材フィルム11の前記一方の面、または前記保護層13にヘアライン状凹凸を設けた転写フィルムであって、前記接着層15は、所望の形状で部分的に前記金属薄膜層14上に設け、前記金属薄膜層14上の前記接着層15の非形成部分には、前記接着層15の形状の逆パターン状に被覆層16を設けたことを特徴とする転写フィルム。そして、この転写フィルムを用いた金属調成形品の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ヘアライン金属調の意匠を形成するための転写フィルム、および、この転写フィルムを用いたヘアライン金属調の意匠を備えた成形品の製造方法に関する。
ヘアライン金属調の意匠は、その外観に高品位な印象を有するため、パソコンや携帯電話等の電気製品、テレビや冷蔵庫等の家電製品、自動車の内装部品や外装部品、化粧品容器など種々の製品の外装部を装飾する方法として採用されている。
従来、ヘアライン金属調の意匠を備えた成形品を得る方法として、ヘアライン金属調の意匠を予め転写シートとして設けておき、この転写シートからヘアライン金属調の意匠を転写で樹脂成形品に付与する方法がある。この様な方法に用いられるヘアライン金属調の意匠を有する転写シートとしては、例えば、特許文献1に開示されているように、基材シートの片面に切削加工等によりヘアライン状の凹凸を形成し、離型剤による離型層、樹脂等による保護層を設け、この保護層の上にアルミニウム蒸着等で金属薄膜層を形成し、その上に熱接着性の接着層を設けた転写シートが知られている。また、特許文献2に開示されているように、基材シートの片面に離型剤による離型層、樹脂等による保護層を設け、この保護層面に切削加工等によりヘアライン状の凹凸を形成し、この凹凸面にアルミニウム蒸着等で金属薄膜層を形成し、その上に熱接着性の接着層を設けた転写シートが知られている。
特開2010−194993号公報 特公昭59−49919号公報
近年は、例えば、携帯電話の液晶表示部は透明としその周囲の枠部のみをヘアライン金属調の意匠とする等、ヘアライン金属調を所望の形状で部分的に樹脂成形品に形成する方法が求められている、
しかしながら、特許文献1および特許文献2に開示の転写シートを用いた場合は、樹脂成形品の全面にヘアライン金属調の意匠を付与するには適しているが、ヘアライン金属調を所望の形状で部分的に樹脂成形品に形成することには適さない。すなわち、上記の転写シートを用いてヘアライン金属調を所望の形状で部分的に樹脂成形品に形成する方法としては、特許文献2に開示のように、所望の形状の加熱加圧板を用い上記転写シートの基材シート側から熱と圧力とを部分的に加えて、樹脂成形品に転写する方法が知られている。また、上記の転写シートを所望の形状に切断加工し、この加工した転写シートを樹脂成形品に転写する方法が知られている。しかし、上記の部分的に加熱加圧する方法や切断加工して転写する方法は、生産性が悪いばかりでなく、複雑な形状や微細な形状を転写して形成することが出来ないなど、意匠的に外観上望ましいものを得ることは困難であった。
本発明は、上記課題を解決するもので、複雑な形状や微細な形状でも生産性良く、ヘアライン金属調を所望の形状で部分的に形成することができる転写フィルム、および、部分的なヘアライン金属調の意匠を備えた金属調成形品の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の転写フィルムは、基材フィルムの一方の面上に、離型層、保護層、金属薄膜層、接着層を順次積層して有するとともに、前記基材フィルムの前記一方の面、または前記保護層にヘアライン状凹凸を設けた転写フィルムであって、前記接着層は、所望の形状で部分的に前記金属薄膜層上に設けて転写部とし、前記金属薄膜層上の前記接着層の非形成部分には、前記接着層の形状の逆パターン状に被覆層を設けて非転写部とし、前記被覆層の厚さは、前記接着層の厚さとほぼ等しくしたことを特徴とする。
そして、本発明の金属調成形品の製造方法は、上記本発明の転写フィルムを用い、転写フィルムの接着層および被覆層側を樹脂成形品の表面に密着させ、転写フィルムの基材フィルム側から熱を加えて接着層を樹脂成形品表面に接着させた後に基材フィルムを剥離することにより、樹脂成形品表面にヘアライン金属調を所望の形状で部分的に形成することを特徴とする。
また、本発明の金属調成形品の製造方法の他の方法は、上記本発明の転写フィルムを用い、転写フィルムの基材フィルム側が金型キャビティに面するように金型内に配置し、金型内に成形樹脂を流し込み、成形樹脂の冷却固化後に基材フィルムを剥離することにより、樹脂成形品表面にヘアライン金属調を所望の形状で部分的に形成することを特徴とする。
本発明の転写フィルムによれば、接着層は、所望の形状で部分的に金属薄膜層上に設けるとともに、金属薄膜層上の接着層の非形成部分には、前記接着層の形状の逆パターン状に被覆層を設けたので、接着層のみを部分的に設けた構成とは異なり、接着層を設けた転写部と被覆層を設けた非転写部との間に、明確な接着特性の差違が設定でき、複雑な形状や微細な形状のヘアライン金属調を、所望の形状で部分的に形成することができる転写フィルムとなる。
そして、本発明の金属調成形品の製造方法によれば、上記本発明の転写フィルムを用いるので、複雑な形状や微細な形状のヘアライン金属調を部分的に有する成形品を、生産性良く製造することができ、優れた金属調成形品の製造方法となる。
本発明の一実施の形態における転写フィルムの断面図 転写法による本発明の金属調成形品の製造方法を説明するための断面図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態の全体において、同一または対応する部分については、同一の符号を付す。
図1は、本発明の一実施の形態における転写フィルムの断面図である。図1に示すように、本発明の転写フィルム10は、基材フィルム11の一方の面上に、離型層12、保護層13、金属薄膜層14を順次積層して有するとともに、基材フィルム11の一方の面、または保護層13にヘアライン状凹凸(図示せず)を設けた転写フィルムであって、接着層15は、所望の形状で部分的に金属薄膜層14上に設け、金属薄膜層14上の接着層15の非形成部分には、接着層15の形状の逆パターン状に被覆層16を設けている。
なお、以下では主に、ヘアライン状凹凸を基材フィルム11の一方の面に設けた本発明の転写フィルムの例を説明するが、本発明の転写フィルムにおいては、ヘアライン状凹凸は保護層13に設けても良い。
以下、本発明の一実施の形態における転写フィルムとその製造方法について、図1を参照しながら各層毎に順に説明する。
基材フィルム11としては、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン樹脂、ビニロン樹脂、アセテート樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などのプラスチックフィルムを使用することができる。中でも、好ましくは、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等からなる2軸延伸ポリエステル樹脂フィルムである。特に、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは平坦性が良く、加工によって形成されるヘアライン状凹凸によるヘアライン意匠を、ムラの無い均一な品質で実現できる点、および、比較的安価な点等で好ましい。なお、基材フィルム11の厚さとしては、後述するヘアライン状凹凸の凹凸差よりも十分に大きければ、特に制限はなく、例えば、12〜250μmのものが使用できる。
基材フィルム11の一方の面にヘアライン状凹凸を形成する方法としては、例えば、連続的に送られる基材フィルム11の一方の表面をサンドペーパーベルトでヘアライン状に研削する方法がある。また、サンドペーパーベルトの代わりに、金属ブラシ、不織布に砥粒を付着させた研磨布、スチールウールなどを使用してもよい。
ヘアライン状凹凸の凹凸差は0.3〜10μmとするのが好ましい。0.3μmに満たないと十分な凹凸感を得ることができず、10μmを超えると基材フィルム11と離型層12との剥離性が悪くなり、離型層12、保護層13、および金属薄膜層14の一部が転写されずに基材フィルム11側に残るため、樹脂成形品に転写して形成すべきヘアライン金属調の一部が欠落して意匠性が損なわれてしまうからである。
離型層12としては、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂等の公知の離型性を有する樹脂を用いて形成することができる。離型層12の厚さとしては、0.01〜2μmの範囲が好ましい。離型層12の形成方法としては、グラビアコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法などの塗工法が使用できる。
保護層13としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂などを用いて形成することができる。特に、保護層13に硬度が必要な場合には、紫外線硬化性樹脂などの光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることが好ましい。保護層13の厚さとしては、0.5〜10μmの範囲が好ましい。なお、ヘアライン状凹凸を保護層13に設ける場合には、保護層13の厚さとしては、ヘアライン状凹凸の凹凸差よりも十分に大きければ良い。保護層13の形成方法としては、離型層12の形成と同様に、グラビアコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法などの塗工法が使用できる。
金属薄膜層14としては、アルミニウム、クロム、チタニウム、ニッケル、インジウム、錫、金、銀、銅等の金属を用い、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの公知の薄膜形成法により形成することができる。なお、本発明の転写フィルムを、フィルムの伸びが大きい樹脂成形品に転写する用途に適用する場合には、上記各種金属のなかでも、錫またはインジウムは、延性が大きく、伸びの大きい部分の金属薄膜層に微小なクラックが生じて外観不良となる不具合を防止できるので、好ましい。
なお、金属薄膜層14の厚さは、金属光沢感が得られる程度の厚みであれば良く、また厚すぎると金属薄膜層自体の延伸性が悪くなる。従って、具体的には、5〜200nmの範囲が好ましい。
接着層15は、後述する転写法や成形同時転写法などにより、本発明の転写フィルムを樹脂成形品に接着転写させるための層である。本発明の転写フィルムは、ヘアライン金属調を樹脂成形品に所望の形状で部分的に形成することを目的とする転写フィルムであるので、図1に示すように、接着層15は、金属薄膜層14上に所望の形状で部分的に設けている。
接着層15の材料としては、転写法や成形同時転写法などにより樹脂成形品に転写する際に、転写時の加熱温度により軟化して粘着性を生ずる接着剤が好ましく、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂が好ましい。樹脂成形品の材質がアクリル系樹脂の場合は、アクリル系樹脂接着剤を用いることが好ましい。また、樹脂成形品の材質がフェニレンオキシド・スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂接着剤、ポリスチレン系樹脂接着剤、ポリアミド系樹脂接着剤などを選択して使用することが好ましい。接着層15を所望の形状で部分的に形成する方法としては、グラビア印刷法やスクリーン印刷法などの印刷法が好ましい。接着層15の厚さは、0.5〜5μmの範囲が好ましい。
そして、被覆層16は、本発明の転写フィルムを用いて転写法や成形同時転写法などにより、ヘアライン金属調を樹脂成形品に部分的に形成する際に、接着層15の機能とは反対に、非転写部として転写されずに基材フィル側に残す機能を有する。このため、図1に示すように、被覆層16は、接着層15の形状の逆パターン状に、金属薄膜層14上の接着層15の非形成部分に設けている。被覆層16を設けることにより、接着層15のみを部分的に設けた構成とは異なり、接着層15を設けた転写部と被覆層16を設けた非転写部との間に、明確な接着特性の差違が設定でき、複雑な形状や微細な形状のヘアライン金属調を、所望の形状で部分的に形成することができる。
被覆層16の材料としては、転写法や成形同時転写法などによる転写時の加熱温度によっても軟化しない樹脂材料が好ましく、エポキシ樹脂、エポキシメラミン樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。被覆層16の形成方法としては、接着層15の形成と同様に、グラビア印刷法やスクリーン印刷法などの印刷法が好ましい。被覆層16の厚さは、接着層15の厚さとほぼ等しくすることが好ましい。
続いて、本発明の転写フィルムを用いて、本発明の金属調成形品を製造する方法について説明する。
本発明の金属調成形品を製造するための樹脂成形品に用いられる樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミド樹脂等の公知の熱可塑性樹脂がいずれも使用できる。
まず、転写法によって、本発明の金属調成形品を製造する方法について、図2を参照しながら説明する。本発明の転写フィルム10を用いて、樹脂成形品20にヘアライン金属調を所望の形状で部分的に転写形成する転写法は、次のようにして行う。まず、樹脂成形品20の表面に、転写フィルム10の接着層15および被覆層16側を密着させる。次に、シリコンラバーなどの耐熱ゴム状弾性体を備えたロール転写機、アップダウン転写機などの転写機を用い、耐熱ゴム状弾性体を介して転写フィルム10の基材フィルム11側から温度80〜260℃程度の条件で、熱を加える。これにより、接着層15が樹脂成形品20の表面に接着する(図2(A))。そして、樹脂成形品20が冷却した後に基材フィルム11を剥がすと、接着層15とともに、接着層15を設けた転写部の金属薄膜層14および保護層13が樹脂成形品20の表面に転写される(図2(C))。一方、被覆層16を設けた非転写部の金属薄膜層14および保護層13が転写されずに基材フィルム11側に残り、基材フィルム11とともに剥離される(図2(B))。以上により、転写工程が完了し、樹脂成形品20の表面にヘアライン金属調を所望の形状で部分的に形成した金属調成形品(図2(C))が得られる。
次に、成形同時転写法によって、本発明の金属調成形品を製造する方法について説明する。本発明の転写フィルムを用いて、樹脂成形品にヘアライン金属調を所望の形状で部分的に転写形成する成形同時転写法は、次のようにして行う。まず、可動型と固定型とからなる成形用金型内に、本発明の転写フィルムを基材フィルム11側が金型キャビティに面するように金型内に配置する。そして、成形用金型を閉じた後、ゲートから成形樹脂を金型内に射出充填させ、樹脂を固化して樹脂成形品を形成するとともに、その表面に転写フィルムを接着させる。樹脂成形品を冷却した後、成形用金型を開いて樹脂成形品を取り出す。最後に、樹脂成形品から基材フィルム11を剥がすと、接着層15とともに、接着層15を設けた転写部の金属薄膜層14および保護層13が樹脂成形品の表面に転写形成される。一方、被覆層16を設けた非転写部の金属薄膜層14および保護層13が転写されずに基材フィルム11とともに剥離される。以上により、成形同時転写工程が完了し、樹脂成形品の表面にヘアライン金属調を所望の形状で部分的に形成した金属調成形品が得られる。
上記の転写法および成形同時転写法によって得られる本発明の製造方法による金属調成形品は、複雑な形状や微細な形状のヘアライン金属調を、所望の形状で部分的に形成することができ、意匠性に優れ、多様な要望に応えられるものとなる。
以下に、本発明の転写フィルムおよび金属調成形品の製造方法について、実施例に基づき具体的に説明する。ただし、本発明は実施例に限定されるものではない。
まず、基材フィルム11として、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、品番E5001)を準備した。
この基材フィルム11の表面をサンドペーパーで削って凹凸差が1μmのヘアライン状凹凸を形成した。
次に、ヘアライン状凹凸を形成した基材フィルム11のヘアライン状凹凸側に、離型層12を形成した。離型層12は、メラミン樹脂を用い、グラビアコート法により塗工し乾燥して、0.1μmの厚さで形成した。
さらに、離型層12の上に保護層13を形成した。保護層13は、アクリル樹脂を用い、グラビアコート印刷法により塗工し乾燥して、1μmの厚さで形成した。
そして次に、保護層13の上に真空蒸着法によりアルミニウムを蒸着して、厚さ50nmの金属薄膜層14を形成した。
続いて、金属薄膜層14の上にグラビア印刷法により、接着層15を部分的に形成した。接着層15は、樹脂成形品にヘアライン金属調を形成する目的の形状で部分的に設けた。接着層15は、アクリル樹脂を用い、2μmの厚さで形成した。
同様に、金属薄膜層14の上にグラビア印刷法により、被覆層16を形成した。被覆層16は、接着層15の形状の逆パターン状に、金属薄膜層14上の接着層15の非形成部分に設けた。被覆層16は、メラミン樹脂を用い、2μmの厚さで形成した。
以上により、本発明の実施例における転写フィルム10の完成品が得られた。そして、この本発明の実施例における転写フィルム10を用い、以下のようにして、樹脂成形品の表面にヘアライン金属調を所望の形状で部分的に形成した金属調成形品を作製した。
上記で得られた転写フィルム10を、可動型と固定型とからなる射出成形用金型内に、転写フィルム10を基材フィルム11側が金型キャビティに面するように金型内に配置し、型締めした後、金型内に成形樹脂を流し込み、冷却固化して樹脂成形品を得た。得られた樹脂成形品から基材フィルム11を剥離することによって、接着層15を設けた転写部の金属薄膜層14および保護層13が樹脂成形品の表面に転写形成され、被覆層16を設けた非転写部の金属薄膜層14および保護層13が転写されずに基材フィルム11とともに剥離された。以上により、樹脂成形品の表面にヘアライン金属調を所望の形状で部分的に形成した金属調成形品を得た。
上記で得られた本発明の製造方法による金属調成形品は、複雑な形状や微細な形状のヘアライン金属調を、所望の形状で部分的に形成することができ、意匠性に優れたものとなった。
本発明に係る転写フィルムおよびこの転写フィルムを用いた金属調成形品の製造方法は、比較的簡易に、従来困難であったヘアライン金属調を複雑な形状や微細な形状で部分的に樹脂成形品に形成することでき、様々な技術分野、例えば、パソコンや携帯電話等の電気製品、テレビや冷蔵庫等の家電製品、自動車の内装部品や外装部品、化粧品容器など種々の製品の外装部を装飾する方法として、特に有用である。
10 転写フィルム
11 基材フィルム
12 離型層
13 保護層
14 金属薄膜層
15 接着層
16 被覆層
20 樹脂成形品

Claims (4)

  1. 基材フィルムの一方の面上に、離型層、保護層、金属薄膜層、接着層を順次積層して有するとともに、前記基材フィルムの前記一方の面、または前記保護層にヘアライン状凹凸を設けた転写フィルムであって、前記接着層は、所望の形状で部分的に前記金属薄膜層上に設けて転写部とし、前記金属薄膜層上の前記接着層の非形成部分には、前記接着層の形状の逆パターン状に被覆層を設けて非転写部とし、前記被覆層の厚さは、前記接着層の厚さとほぼ等しくしたことを特徴とする転写フィルム。
  2. 接着層は熱可塑性樹脂であり、被覆層は熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の転写フィルム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の転写フィルムを用い、転写フィルムの接着層および被覆層側を樹脂成形品の表面に密着させ、転写フィルムの基材フィルム側から熱を加えて接着層を樹脂成形品表面に接着させた後に基材フィルムを剥離することにより、樹脂成形品表面にヘアライン金属調を所望の形状で部分的に形成することを特徴とする金属調成形品の製造方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の転写フィルムを用い、転写フィルムの基材フィルム側が金型キャビティに面するように金型内に配置し、金型内に成形樹脂を流し込み、成形樹脂の冷却固化後に基材フィルムを剥離することにより、樹脂成形品表面にヘアライン金属調を所望の形状で部分的に形成することを特徴とする金属調成形品の製造方法。
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