JP5065093B2 - 携帯通信端末 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯通信端末に関するものである。
従来、移動体通信システムとして、PDC(Personal Digital Cellular)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、cdma2000 1x、PHS(Personal Handy-phone System)、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth等の種々の無線通信システムが運用されている。また、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの高速無線通信の規格化も進められている。これらの無線通信システムは、それぞれに異なった特徴を有する。
例えば、PHSは、セルの面積が狭いことから、単位面積辺りの使用可能な端末数を多く取ることができ、周波数の利用効率が高いという利点を有する。また、PHS端末は、基地局(CS:Cell Station)を捕捉している間は個別呼び出し信号(PCH:Paging Channel)のみを受信すれば良く、そのインターバルが長いことから、待ち受け時間が長いという利点もある。しかしながら、1つのセルがカバーするエリアが狭いため、速い速度で移動しながら通信を行うと、通信が途切れる可能性が高いという欠点がある。
これに対し、例えば、W−CDMAは、セルの面積が広いので、広い範囲を高速で移動しながらの使用が可能である。しかしながら、W−CDMA端末は、着信監視やセルの信号レベル監視等においても逆拡散処理等を行うため、待ち受け時間がPHS端末と比較して格段に短くなる。
さらに、広く利用されているIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11bに代表される無線LANは、ホットスポットがコーヒーショップや公共施設等に配置されており、最大11Mbpsの通信を行うことができる。しかしながら、かかる無線LANは、屋内での利用を前提としているため、セル面積は半径10m程度と小さい。
また、最近では、異なる無線通信システムをシームレスに利用可能なマルチモード対応の携帯通信端末も検討されている。例えば、端末の移動速度に応じて無線通信システムを切り替えたり、電池残量に基づいて、複数の無線通信システムにおける待ち受け時間の長短を判断して無線通信システムを切り替えたり、する携帯通信端末が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−235863号公報
従来提案されているマルチモード対応の携帯通信端末は、複数の無線通信システムに対応する複数の無線通信手段を端末に内蔵することを前提としている。
一方、上述したようなマルチモード対応の携帯通信端末として、主となる無線通信システム(以下、適宜、主システムとも言う)の無線通信手段は内蔵し、副となる無線LANやBluetooth等の無線通信システム(以下、適宜、副システムとも言う)の無線通信手段は、SDカード(Secure Digital card)の挿入やUSB(Universal Serial Bus)接続等によって、インターフェースを介して追加する構成のものも考えられる。
このような構成の携帯通信端末では、副システムはインターフェースを介して追加されるものであるため、一般に、副システムでの通信に要する消費電力は、主システムでの通信に要する消費電力よりも少なくなっているが、各々の通信システムは、独立したシステムであることから、同時に通信が実行可能である。このため、特に、電池電圧が低い場合には、いずれか一方のシステムでの通信であれば可能であったのに、両方のシステムでの通信が同時に行われたために、電池電圧の電圧降下が生じて、端末の電源がオフし、両方とも通信できなくなる場合がある。
例えば、副システムでブラウジング中に、主システムで電話をかけようと発呼した際、電源がオフになる場合がある。この場合、副システムより消費電力が多い主システムを起動しなければ、副システムでのブラウジングを継続できる場合もある。同様に、副システムでブラウジング中に、主システムの電話着信に応答した際、電源がオフになる場合もある。この場合も、副システムより消費電力が多い主システムを起動しなければ、副システムでのブラウジングを継続できる場合もある。
さらに、副システムでブラウジング中に、主システムがスケジュールに応じてブロードキャスト/マルチキャストサービス(Broadcast/Multicast Services:以下、適宜、BCMCSと略記する)のデータ受信を開始したが、BCMCSのデータ受信の途中で、電源がオフになる場合もある。この場合は、もともとの電池残量が少ないため、BCMCSのデータを最後まで取得することは難しく、後でユニキャストによりデータを取得しなければならなくなるとともに、ブラウジングもやり直しになることは容易に予測できるので、ユーザが現在使用したいサービスを利用できる方が有益である。この場合は、主システムによるBCMCSのデータ受信を控えていれば、端末の電源がオフしないで副システムでのブラウジングを継続することができる。
このように、副システムを追加可能な携帯通信端末では、電池電圧によっては、主システムおよび副システムの動作状況によって、端末自体の電源がオフしてしまったりする等、ユーザに対して不測の事態を招くことが懸念される。
このような問題を解決する方法として、主システムの無線通信手段(以下、適宜、主通信手段とも言う)では通信できない電池残量となった場合は、主通信手段よりも消費電力の低い副システムの無線通信手段(以下、適宜、副通信手段とも言う)のみを使用して通信を行うようにすることが考えられる。ところが、通常、携帯通信端末は、内蔵する主通信手段の使用に対して、表示部のピクト領域に、電池残量を表す電池表示として、電池残量に応じて3灯〜1灯の残量マークを表示するようにしている。また、主通信手段で通信できない電池残量となった場合は、端末の電源をOFFするようにしている。
このため、副通信手段のみを使用して通信を行う場合は、主通信手段では通信できない電池残量となっても、端末の電源をOFFすることなく、副通信手段での通信を可能とすることが要求される。また、このように、副通信手段のみを使用する場合は、副通信手段の使用に対して、電池残量に応じた電池表示を行うのが、ユーザにとって副通信手段の使用可能状態を把握し、電池残量低下による不意の電源OFFなどの不測の事態を避ける上で有効である。
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、ユーザに対して不測の事態を招くことなく、電池電圧に応じたマルチモード通信を、電池残量を容易に把握しながら効率よく実行できる携帯通信端末を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に係る携帯通信端末の発明は、
第1の無線通信システムに対応する第1無線通信手段と、
第2の無線通信システムに対応し、前記第1無線通信手段よりも消費電力の少ない第2無線通信手段を着脱自在に接続可能なインターフェースと、
電池を含む電源部の電池電圧を検出する電池電圧検出手段と、
前記第1無線通信手段および前記第2無線通信手段が通信中で、かつ、前記電池電圧検出手段で検出された前記電池電圧が第1所定値以下のときは、前記第1無線通信手段を使用停止状態に制御する制御手段と、
前記制御手段により前記第1無線通信手段を使用停止状態にした場合、電池残量を表す電池表示を、前記第1無線通信手段に基づく電池表示から前記第2無線通信手段に基づく電池表示に変更する表示変更手段と、
を有することを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の携帯通信端末において、
前記表示変更手段は、前記第2無線通信手段に基づく電池表示として、電池残量を表す残量マークを、前記第1無線通信手段に基づく電池表示におけるよりも細分化された表示態様で表示する、ことを特徴とするものである。
上記目的を達成する請求項3に係る携帯通信端末の発明は、
第1の無線通信システムに対応する第1無線通信手段と、
外部装置を着脱自在に接続可能なインターフェースと、
該インターフェースに接続された前記外部装置が、第2の無線通信システムに対応し、かつ前記第1無線通信手段よりも消費電力が少ない第2無線通信手段であるか否かを判定する判定手段と、
電池を含む電源部の電池電圧を検出する電池電圧検出手段と、
前記判定手段により前記第2無線通信手段の接続を判定したとき、前記第1無線通信手段が受信を主体とする通信中で、かつ、前記電池電圧検出手段で検出された前記電池電圧が第2所定値以下のときは、前記第1無線通信手段を使用停止状態に制御する制御手段と、
前記制御手段により前記第1無線通信手段を使用停止状態にした場合、電池残量を表す電池表示を、前記第1無線通信手段に基づく電池表示から前記第2無線通信手段に基づく電池表示に変更する表示変更手段と、
を有することを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の携帯通信端末において、
前記表示変更手段は、前記第2無線通信手段に基づく電池表示として、電池残量を表す残量マークを、前記第1無線通信手段に基づく電池表示におけるよりも細分化された表示態様で表示する、ことを特徴とするものである。
本発明の携帯通信端末は、第1無線通信手段と第2無線通信手段とが同時に通信を行っている最中に、電池電圧が第1所定値以下に低下した場合は、消費電力の多い第1無線通信手段は使用停止状態とする。また、第1無線通信手段が受信を主体とする通信中で、電池電圧が第2所定値以下のとき、第2無線通信手段を備える外部装置がインターフェースを介して接続された場合は、消費電力の多い第1無線通信手段は使用停止状態とする。しかも、第1無線通信手段を使用停止状態とした場合は、電池残量を表す電池表示を、第1無線通信手段に基づく電池表示から第2無線通信手段に基づく電池表示に変更する。これにより、消費電力の少ない第2無線通信手段による通信を実行することができるので、電池電圧に応じたマルチモード通信を、電池残量を容易に把握しながら効率よく実行でき、端末の電源が不意にオフするのを回避して端末の使用時間を長くすることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る携帯通信端末の要部の構成を示す機能ブロック図である。この携帯通信端末100は、携帯電話端末で、アンテナ101、無線部102、電池を含む電源部103、電源部103の電池電圧を計測する電池電圧検出部104、入力キーやタッチパネル等の操作部105、LCD(Liquid Crystal Display)やOEL(Organic Electro Luminescence)等の表示部106、SD I/F対応カードを挿入するSD I/F107、SD I/F107へのSD I/F対応カードの挿入を検出する外部スロット検出部108、ソフトウェア等を書き込むROM109およびRAM110、全体の動作を制御する制御部111を有する。
無線部102は、通信事業者が提供する無線通信システムであるcdma2000 1xやW−CDMA等の第1の無線通信システム(主システム)に対応する第1無線通信手段(以下、適宜、主通信手段という)を構成するもので、送信手段および受信手段等を内蔵し、アンテナ101を介して電波の送受信が可能である。ここでは、説明の便宜上、主システムは、送受信を伴うcdma2000 1x通信(以下、適宜、1x通信と略称する)と、cdma2000 1xEV−DOによる通信とを行うものとする。なお、BCMCS(Broadcast/Multicast Services)は、cdma2000 1xEV−DOによりデータを受信することにより行われる。
また、SD I/F107には、SD I/F対応カードとして、SD無線カード200が挿脱可能である。SD無線カード200は、第2の無線通信システム(副システム)に対応するもので、SD I/F201、副システムによる通信を行うため第2無線通信手段(以下、適宜、副通信手段という)を構成する無線部202およびアンテナ203、副システムのソフトウェア等を書き込むROM204およびRAM205、全体の動作を制御する制御部206を有する。
このSD無線カード200は、携帯通信端末100のSD I/F107に挿入することで、携帯通信端末100と接続されて電源部103から電源が供給され、これにより主システムと独立して副システムによる通信が実行可能となる。したがって、主通信手段と副通信手段とは、同時に通信を実行することが可能である。ここでは、説明の便宜上、SD無線カード200は、無線LAN通信を行うものとする。
本実施の形態において、主システムの1x通信中における消費電流は、例えば、復調部で40mA、変調部で最大70mA、送信部で最大450mAである。したがって、電源電圧低下時の電池電圧が、例えば3.4Vとすると、このときの消費電力は、3.4×(40+70+450)=1904(mW)、となる。これに対し、副無線システムのSD無線カード200は、例えば、3.3Vで駆動され、無線LAN通信時の消費電流は、例えば送信モードで110mA、受信モードで50mAである。したがって、消費電力は、平均電流を80mAとすると、3.3×80=264(mW)、となり、1x通信よりも少ない。また、1x通信と無線LAN通信とを同時に行った場合の無線通信端末100の総消費電流は、例えば、700mA程度である。
図2は、図1に示した電源部103を構成する電池の放電率−電圧特性の一例を示す図である。ここでは、主通信手段で着信待ち受けを実行している場合(待ち受け時)、副通信手段で無線LAN通信のみを実行した場合(無線LAN使用時)、主通信手段でBCMCSのデータ受信のみを実行した場合(BCMCS時)、主通信手段で1x通信のみを実行した場合(1x使用時)、主通信手段で1x通信を実行すると同時に、副通信手段で無線LAN通信を実行した場合(1x+無線LAN使用時)を示している。なお、無線LAN使用時には、主通信手段で着信待ち受けを実行している。また、上述の「使用時」とは、通信を行う状態を示している。
図2からも明らかなように、電池は、一般に放電率が高くなるほど電圧が低下し、電流が多いほど電圧降下が多くなる。また、携帯電話端末では、通常、定格3.7Vのリチウム−イオン電池を使用しており、1xシステムの携帯電話端末の場合には、例えば電池電圧が3.4V前後で通信できなくなり、3.3V以下になると端末自体の電源を自動的にオフするように設計されている。このため、1xシステムの携帯電話端末では、電池残量をユーザに示すために、電池電圧から電池残量を予測して表示部に1〜3灯で表示したり、電池電圧が3.4V以下になった場合には「Low Batt」を表示したりしている。
本実施の形態では、電源部103に収容する電池として、例えば定格3.7Vのリチウム−イオン電池を用い、その電池電圧に対して第1閾値(Vth1)、第2閾値(Vth2)、第3閾値(Vth3)および第4閾値(Vth4)を設定して、それらの閾値と、電池電圧検出部104で検出される電池電圧との比較に基づいて動作を制御する。
ここで、Vth1は、本発明の第1所定値で、使用限界の電圧である。Vth2は、本発明の第2所定値で、無線LAN使用時や待ち受け時に、1x通信を行うと、Vth1以下になる電圧である。Vth3は、無線LAN使用時や待ち受け時に、BCMCSのデータ受信を行うと、Vth1以下になる電圧である。Vth4は、本発明の第2所定値で、1x通信中(1x使用時)や待ち受け時やBCMCSのデータ受信に、無線LANの通信を行うと、Vth1以下になる電圧である。なお、Vth1、Vth2、Vth3、Vth4は、上記概念を示す電圧であって、実際には、上述したそれぞれの電圧に対して少し高めのマージンを持った電圧(所定値)を使用するのが好ましい。本実施の形態では、Vth1<Vth4<Vth3<Vth2として、これらの閾値を予めROM109またはRAM110に格納しておく。
また、電源部103の電池電圧は、電池電圧検出部104によって常時検出して、制御部111において所要の閾値と比較するか、あるいは、所定の周期で検出して、その検出した電池電圧をRAM110に更新しながら記憶することにより、制御部111においてRAM110に記憶されている最新の電池電圧と所要の閾値とを比較する。
次に、本実施の形態に係る携帯通信端末100の動作例について、図3〜図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図3は、SD I/F107へのカードの挿入検出を含む動作例を示すフローチャートである。先ず、外部スロット検出部108は、SD I/F107にカードが挿入されたか否かを監視する(ステップS101)。外部スロット検出部108がカードの挿入を検出すると、制御部111は、そのカードが無線機能を有する通信カードか否かを判定する(ステップS102)。したがって、制御部111は、SD I/F107に接続された外部装置が、主システムよりも消費電力が少ない副システムに対応する副通信手段を備えるかを判定する判定手段も構成する。
その結果、通信カードでない場合には、例えばメモリカードの場合には、当該メモリカードに対応するシーケンスを動作させる(ステップS103)。これに対し、SD無線カード200の場合には、制御部111は、主通信手段が1x通信中(例えば、ブラウジング中)であるか否かの通信状態をチェックする(ステップS104)。
ここで、主通信手段が1x通信中であるときは、次に、制御部111は、電池電圧検出部104で計測された電池電圧がVth4以下か否かを判定する(ステップS105)。その結果、電池電圧がVth4以下の場合には、制御部111は、主通信手段による通信を停止する旨を表示部106に表示し(ステップS106)、その後、SD無線カード200を抜く等の操作が無ければ(ステップS107)、1x通信(ブラウジング)のアプリケーションは動作させたまま、主通信手段を使用停止状態とする(ステップS108)。その後、制御部111は、アプリケーションの操作を待って(ステップS109)、通信を必要とする操作があると、副システムによる無線LAN通信を開始させる。これにより、主システムの1x通信で実行していたブラウジングを、副システムの無線LANで継続する(ステップS110)。
なお、制御部111は、ステップS104で、主通信手段が1x通信中(使用中)でないと判定した場合は、ステップS109に移行して、副システムの無線LANによるアプリケーションを実行し、また、ステップS105で、電池電圧がVth4を超えている場合には、ステップS109に移行して、両システムの独立した同時通信を許可する。また、制御部111は、ステップS107でSD無線カード200をSD I/F107から抜く操作をした場合には(ステップS107のYes)、主通信手段によるブラウジングを継続する。
このように、本実施の形態に係る携帯通信端末100は、主通信手段による通信中(ブラウジング中)に、副通信手段が追加された場合は、電池電圧がVth4以下となった時点で、主通信手段が通信を行っているアプリケーションは終了せずに、副通信手段に比べて消費電力の多い主通信手段を使用停止状態として、主通信手段が通信を行っていたアプリケーションを、主通信手段に比べて消費電力の少ない副通信手段に引き継ぐ。これにより、両方を同時に使用することによって、不意に携帯通信端末100が使用不能になるのを防止することができ、ユーザに対して不測の事態を招くことがなくなるとともに、携帯通信端末100の使用時間も長くできる。例えば、1x通信と無線LAN通信とを同時に行った場合の無線通信端末100の総消費電流は、上述したように700mA程度なので、主通信手段を使用停止にすれば、消費電流を70%以上削減することが可能となる。
また、SD無線カード200は挿入済みで無線LANを使用する場合においても、同様に、ステップS104以降の処理を行うことにより、副通信手段の通信の開始によって、携帯通信端末100が使用不能になるのを防止することができ、同様の効果を得ることができる。
図4は、主通信手段による1x通信と副通信手段による無線LAN通信とが同時に行なわれる場合の動作例を示すフローチャートである。先ず、制御部111は、電池電圧検出部104で計測された電池電圧がVth1以下になったか否かを監視して(ステップS201)、Vth1以下となったら、主通信手段および副通信手段が通信中か否かの通信状態をチェックする(ステップS202)。ここで、主通信手段および副通信手段が通信中にあるときは(ステップS202のYes)、制御部111は、表示部106に主通信手段を停止させなければならない旨を表示して、主通信手段による通信を停止させて圏外とする。これにより、消費電力の多い主通信手段は、使用停止状態として、その旨をユーザに通知する(ステップS203)。
その後、制御部111は、副通信手段による無線LAN通信(例えば、ブラウジング)が終了したら(ステップS204)、電池電圧検出部104により電池残量をチェックする(ステップS205)。ここでは、主通信手段を停止し、副通信手段も通信していないので、待ち受け時の電池電圧と近似するものとする。電池電圧がVth2以下か否かを判定する(ステップS206)。その結果、Vth2以下でなければ、制御部111は、主通信手段を自動的にサーチさせて待ち受けを行うか、あるいは、ユーザに主通信手段の通信の可否を選択させる(図示せず)。図4は、自動的にサーチさせて待ち受けを行う場合を示し、これにより主通信手段の待ち受けを再開して、その旨をユーザに通知する(ステップS207)。なお、制御部111は、ステップS206で、電池電圧がVth2以下と判定した場合には、主通信手段を待ち受け状態に復帰させないようにする。また、上述において、待ち受け時の電池電圧と近似するものとして、Vth2を用いて説明したが、新たに閾値を記憶・設定して、その新たな閾値と電池電圧を用いて判定してもよい。なお、ステップS202において、主通信手段および副通信手段のいずれか一方が通信中の場合は(ステップS202のNo)、その通信中の通信手段のシャットダウンシーケンスを実行する(ステップS208)。
これにより、主通信手段による1x通信と副通信手段による無線LAN通信とを同時に行っている最中に、電池電圧の低下により電源部103がオフとなって、両方の通信が同時に異常終了されることなく、電池電圧がVth1以下に低下した時点で、消費電力の少ない副通信手段によるブラウジングを継続することができる。したがって、通信機器としての機能を最大限利用することができるとともに、携帯通信端末100の使用時間も長くできる。
図5は、図4において説明した主通信手段による1x通信(音声通話)と副通信手段による無線LAN通信(例えば、ブラウジング)とが同時に行なわれる場合に、電池電圧がVth1以下に低下したとき、主通信手段による音声通話を、消費電力の少ない副通信手段で実現する場合の動作例を示すフローチャートである。先ず、制御部111は、電池電圧検出部104で計測された電池電圧がVth1以下になったか否かを監視して(ステップS301)、Vth1以下となったら、主通信手段および副通信手段が通信中か否かの通信状態をチェックする(ステップS302)。
ここで、主通信手段および副通信手段が通信中にあるときは(ステップS302のYes)、制御部111は、主通信手段を用いて音声通話を行っている相手先の端末のアドレスを参照して(ステップS303)、副システムでVoIP通信が可能か否かを判定する(ステップS304)。その結果、相手先端末においてVoIP通信が可能な場合には、制御部111は、副システムにより相手先へ発呼する(ステップS305)。その後、相手先が応答したら、制御部111は、副システムでのVoIP通信を開始し(ステップS306)、主通信手段は音声通話を終了させて圏外とする。これにより、消費電力の多い主通信手段を使用停止状態として、その旨をユーザに通知する(ステップS307)。なお、制御部111は、ステップS304において副通信手段でVoIP通信ができないと判定した場合や、ステップS306において相手先が一定時間VoIPに応答しない場合にも、同様にステップS307を実行する。
その後、制御部111は、副通信手段による無線LAN通信(VoIPまたはブラウジング)が終了したら(ステップS308)、電池電圧検出部104により電池残量をチェックする(ステップS309)。ここでは、主通信手段を停止し、副通信手段も通信していないので、待ち受け時の電池電圧と近似するものとする。電池電圧がVth2以下か否かを判定する(ステップS310)。その結果、Vth2以下でなければ、制御部111は、主通信手段を自動的にサーチさせて待ち受けを行うか、あるいは、ユーザに主通信手段の通信の可否を選択させる(図示せず)。図5は、図4の場合と同様に、自動的にサーチさせて待ち受けを行う場合を示し、これにより主通信手段の待ち受けを再開して、その旨をユーザに通知する(ステップS311)。なお、制御部111は、ステップS310で、電池電圧がVth2以下と判定された場合には、主通信手段を待ち受け状態に復帰させないようにする。また、上述において、待ち受け時の電池電圧と近似するものとして、Vth2を用いて説明したが、新たに閾値を記憶・設定して、その新たな閾値と電池電圧を用いて判定してもよい。なお、ステップS302において、主通信手段および副通信手段のいずれか一方が通信中の場合は(ステップS302のNo)、その通信中の通信手段のシャットダウンシーケンスを実行する(ステップS312)。
これにより、主通信手段による音声通話と副通信手段によるブラウジングとを同時に行っている最中に、電池電圧の低下により電源部103がオフとなって、両方の通信が同時に異常終了されることなく、電池電圧がVth1以下に低下した時点で、主通信手段による音声通話を、消費電力の少ない副通信手段で継続することが可能となる。したがって、電話としての機能を最大限利用することができる。
図6は、副通信手段を使用して無線LAN通信(例えば、ブラウジング)を行っているときに、電池電圧がVth2以下になった場合の動作例を示すフローチャートである。先ず、制御部111は、電池電圧検出部104で計測された電池電圧がVth2になったら(ステップS401)、表示部106等によりユーザに主通信手段での待ち受けを終了する旨を通知する(ステップS402)。さらに、制御部111は、無線部102の送信部(図示せず)への電源供給を終了して、着呼があっても基地局に対してAck等のメッセージを返信しないなどして、圏外状態として、主通信手段での送信を禁止して使用停止状態とする(ステップS403)。
その後、制御部111は、副通信手段でのブラウジングが終了したら(ステップS404)、電池電圧検出部104により電池残量をチェックする(ステップS405)。ここでは、主通信手段を停止し、副通信手段も通信していないので、待ち受け時の電池電圧と近似するものとする。電池電圧がVth2以下か否かを判定する(ステップS406)。その結果、Vth2以下でなければ、制御部111は、ユーザに主通信手段の待ち受け再開の有無を選択させ(ステップS407)、待ち受けの再開が選択された場合には、主通信手段を自動的に圏内サーチさせて(ステップS408)、待ち受け状態に復帰させる(ステップS409)。なお、制御部111は、ステップS406で、電池電圧がVth2以下と判定した場合や、ステップS407で待ち受け再開が選択されなかった場合には、主通信手段を待ち受け状態に復帰させないようにする。なお、電池電圧がVth2以上と判定すると、自動的に主通信手段の待ち受けを再開させるようにしてもよい(図示せず)。また、上述において、待ち受け時の電池電圧と近似するものとして、Vth2を用いて説明したが、新たに閾値を記憶・設定して、その新たな閾値と電池電圧を用いて判定してもよい。
この動作例によると、例えば、副通信手段でブラウジング中に、電池電圧がVth2以下に低下すると、主通信手段が使用停止状態となるので、待機中の主通信手段がアイドルハンドオフ(基地局切り替え)や着信応答などの送信を伴う処理を開始したことが原因で、電源部103がオフになって、無線通信端末100が使えなくなることを防ぐことができる。これにより、消費電力の少ない副通信手段でのブラウジングを正常に終了させることができる。
図7は、主通信手段によるBCMCSのデータ受信と副通信手段による無線LAN通信(例えば、ブラウジング)とが同時に行われる場合の動作例を示すフローチャートである。先ず、BCMCSのデータ受信中において、外部スロット検出部108は、SD I/F107にカードが挿入されたか否かを監視する(ステップS501)。外部スロット検出部108がカードの挿入を検出すると、制御部111は、そのカードが無線機能を有する通信カードか否かを判定する(ステップS502)。その結果、通信カードでない場合には、例えばメモリカードの場合には、当該メモリカードに対応するシーケンスを動作させる(ステップS503)。これに対し、SD無線カード200の場合には、制御部111は、電池電圧検出部104で計測された電池電圧がVth4以下になったか否かを監視する(ステップS504)。その結果、Vth4以下となったら、制御部111は、表示部106に主通信手段を停止させなければならない旨を表示するとともに(ステップS505)、主通信手段による通信を停止して、主通信手段を使用停止状態とする(ステップS506)。
その後、制御部111は、副通信手段でのブラウジングが終了したら(ステップS507)、電池電圧検出部104により電池残量をチェックする(ステップS508)。ここでは、主通信手段を停止し、副通信手段も通信していないので、待ち受け時の電池電圧と近似するものとする。電池電圧がVth2以下か否かを判定する(ステップS509)。その結果、Vth2以下でなければ、制御部111は、ユーザに主通信手段による通信再開の有無を選択させて(ステップS510)、通信再開が選択された場合には、主通信手段の通信(待ち受け)を再開する(ステップS511)。なお、制御部111は、ステップS509で、電池電圧がVth2以下と判定した場合や、ステップS510で主通信手段の通信再開が選択されなかった場合には、主通信手段を使用停止状態のままとする。なお、電池電圧がVth2以上と判定すると、自動的に主通信手段の待ち受けを再開させるようにしてもよい(図示せず)。また、上述において、待ち受け時の電池電圧と近似するものとして、Vth2を用いて説明したが、新たに閾値を記憶・設定して、その新たな閾値と電池電圧を用いて判定してもよい。
これにより、主通信手段によるBCMCSのデータ受信と副通信手段によるブラウジングとを同時に行っている最中に、電池電圧の低下により電源部103がオフして、両方の通信が同時に異常終了されることなく、電池電圧がVth4以下に低下した時点で、消費電力の少ない副システムによるブラウジングのみは継続することができる。
次に、図8を参照して、本実施の形態の携帯通信端末100による表示部106への電池残量の表示例について説明する。
上述したように、本実施の形態の携帯通信端末100は、例えば、主通信手段および副通信手段が通信中で、電池電圧がVth1以下になると、主通信手段が停止状態(OFF)となり、副通信手段が通信状態(ON)となる。また、主通信手段がBCMCSのデータ受信中で、電池電圧がVth4以下のとき、SD I/F107にSD無線カード200が挿入されると、主通信手段がOFFとなり、副通信手段がONとなる。また、主通信手段および副通信手段は、それぞれ独立した通信システムに対応するので、電池残量が充分ある場合は、主通信手段および副通信手段による同時通信が可能である。なお、当然のことながら、SD I/F107にSD無線カード200が挿入されていない場合は、主通信手段による通信のみが可能である。
そこで、本実施の形態では、主通信手段のみが使用される場合、あるいは、主通信手段および副通信手段の双方が同時に使用される場合は、制御部111は、主通信手段に基づく通常の電池表示として、電池残量に応じて、3灯〜1灯の電池マークを表示部106のピクト領域に表示するように制御する。これに対し、副通信手段のみが使用される場合は、制御部111は、副通信手段に基づく1x_OFF時の電池表示に変更して、通常の電池表示とは異なる表示態様で、電池残量に応じて、8灯〜1灯の電池マークを表示部106のピクト領域に表示する。すなわち、副通信手段に基づく電池表示では、電池残量を表す残量マークを、主通信手段に基づく電池表示よりも細分化された表示態様で表示する。したがって、図1に示す携帯通信端末100において、制御部111および表示部106は、表示変更手段を構成する。
図8は、主通信手段のみが使用される態様として、1x使用時を示し、主通信手段および副通信手段の双方が同時に使用される態様として、1x+無線LAN使用時を示し、副通信手段のみが使用される態様として、無線LAN使用時を示す。また、図8において、通常の電池表示は、1x使用時に対応し、1x_OFF時の電池表示は、無線LAN使用時に対応する。
ここで、1x使用時の場合、電池電圧は、1x使用時の放電率特性に基づいて低下する。したがって、この場合は、例えば、電池電圧が放電率0%〜70%に対応する電圧では、3灯の電池マーク(図示せず)を表示し、放電率70%〜90%に対応する電圧では、2灯の電池マークを表示し、放電率90%に対応する電圧から端末の使用限界電圧であるVth1までは、1灯の電池マークを表示する。そして、電池電圧がVth1に達したら、端末の電源をOFFにする。
また、1x_OFF時の無線LAN使用時の場合、電池電圧は、同様に、無線LAN使用時の放電率特性に基づいて低下する。したがって、この場合は、例えば、電池電圧が放電率0%〜58%に対応する電圧では、8灯の電池マーク(図示せず)を表示し、放電率58%〜70%に対応する電圧では、7灯の電池マークを表示し(図示せず)、放電率70%〜80%に対応する電圧では、6灯の電池マークを表示し(図示せず)、放電率80%〜88%に対応する電圧では、5灯の電池マークを表示し、放電率88%〜90%に対応する電圧では、4灯の電池マークを表示し、放電率90%〜92%に対応する電圧では、3灯の電池マークを表示し、放電率92%〜94%に対応する電圧では、2灯の電池マークを表示し、放電率94%に対応する電圧から電池電圧Vth1までは、1灯の電池マークを表示する。そして、電池電圧がVth1に達したら、端末の電源をOFFにする。
このように、本実施の形態の携帯通信端末100は、1x_OFF時の無線LAN使用時は、1x使用時では端末の電源をOFFにする放電率(電池残量)に達しても、電池電圧はVth1に達していないので、端末の電源をOFFにすることなく、無線LAN使用に対して、電池残量に応じた電池マークを表示する。なお、上記の主通信手段および副通信手段の使用態様に対応する電池電圧と、表示する電池マークとの関係は、予めROM109またはRAM110に記憶し、電池電圧検出部104で検出される電池電圧に基づいて、制御部111により、表示部106への電池マークの表示を制御する。このように、上述の実施の形態の動作に合わせて、第1無線通信手段を使用停止状態にした場合に、第1無線通信手段(1x)に基づく電池表示から、第2無線通信手段(無線LAN)に基づく電池表示に変更すると好適である。もちろん、第1無線通信手段と第2無線通信手段のいずれかが動作しているかを判定して、それに基づいて電池表示を選択するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、主通信手段よりも消費電力が少ない副通信手段が追加された場合には、電池電圧に応じて、副通信手段による通信を優先するようにしたので、電池電圧の低下による主通信手段および副通信手段の異常終了を防止することが可能になり、その結果として携帯通信端末100の待ち受け時間を延長することが可能となる。しかも、副通信手段のみを使用する場合は、副通信手段に基づく電池表示に変更するので、ユーザは、電池残量低下による電源OFFを予測でき、不意の電源OFFなどの不測の事態を避けることが可能となり、利便性を向上することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、主通信手段による通信システムは、cdma2000 1xやBCMCSのデータ受信を行うシステムに限らず、その他の無線通信システムとすることができるとともに、副通信手段による副システムも無線LANに限らず、主システムと異なる任意の通信システムとすることができる。また、副通信手段は、一つに限らず、通信システムの異なる複数の副通信手段を接続可能な場合にも、本発明を有効に適用することができる。また、外部装置も、SDカードに限らず、USB接続される装置等でもよい。
本発明の一実施の形態に係る携帯通信端末の要部の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示した電源部を構成する電池の放電率−電圧特性の一例を示す図である。 図1に示した携帯通信端末の、SD I/Fへのカードの挿入検出を含む動作例を示すフローチャートである。 図1に示した携帯通信端末の、主通信手段による1x通信と副通信手段による無線LAN通信とが同時に行われる場合の動作例を示すフローチャートである。 図4において、主通信手段の通信を副通信手段で実現する場合の動作例を示すフローチャートである。 図1に示した携帯通信端末の、副通信手段でブラウジング中に、電池残量がVth2以下になった場合の動作例を示すフローチャートである。 図1に示した携帯通信端末の、主通信手段によるBCMCSのデータ受信と副通信手段による無線LAN通信とが同時に行われる場合の動作例を示すフローチャートである。 図1に示した携帯通信端末の電池残量の表示例を説明する図である。
符号の説明
100 携帯通信端末
101 アンテナ
102 無線部
103 電源部
104 電池電圧検出部
105 操作部
106 表示部
107 SD I/F
108 外部スロット検出部
109 ROM
110 RAM
111 制御部
200 SD無線カード
201 SD I/F
202 無線部
203 アンテナ
204 ROM
205 RAM
206 制御部

Claims (4)

  1. 第1の無線通信システムに対応する第1無線通信手段と、
    第2の無線通信システムに対応し、前記第1無線通信手段よりも消費電力の少ない第2無線通信手段を着脱自在に接続可能なインターフェースと、
    電池を含む電源部の電池電圧を検出する電池電圧検出手段と、
    前記第1無線通信手段および前記第2無線通信手段が通信中で、かつ、前記電池電圧検出手段で検出された前記電池電圧が第1所定値以下のときは、前記第1無線通信手段を使用停止状態に制御する制御手段と、
    前記制御手段により前記第1無線通信手段を使用停止状態にした場合、電池残量を表す電池表示を、前記第1無線通信手段に基づく電池表示から前記第2無線通信手段に基づく電池表示に変更する表示変更手段と、
    を有することを特徴とする携帯通信端末。
  2. 前記表示変更手段は、前記第2無線通信手段に基づく電池表示として、電池残量を表す残量マークを、前記第1無線通信手段に基づく電池表示におけるよりも細分化された表示態様で表示する、ことを特徴とする請求項1に記載の携帯通信端末。
  3. 第1の無線通信システムに対応する第1無線通信手段と、
    外部装置を着脱自在に接続可能なインターフェースと、
    該インターフェースに接続された前記外部装置が、第2の無線通信システムに対応し、かつ前記第1無線通信手段よりも消費電力が少ない第2無線通信手段であるか否かを判定する判定手段と、
    電池を含む電源部の電池電圧を検出する電池電圧検出手段と、
    前記判定手段により前記第2無線通信手段の接続を判定したとき、前記第1無線通信手段が受信を主体とする通信中で、かつ、前記電池電圧検出手段で検出された前記電池電圧が第2所定値以下のときは、前記第1無線通信手段を使用停止状態に制御する制御手段と、
    前記制御手段により前記第1無線通信手段を使用停止状態にした場合、電池残量を表す電池表示を、前記第1無線通信手段に基づく電池表示から前記第2無線通信手段に基づく電池表示に変更する表示変更手段と、
    を有することを特徴とする携帯通信端末。
  4. 前記表示変更手段は、前記第2無線通信手段に基づく電池表示として、電池残量を表す残量マークを、前記第1無線通信手段に基づく電池表示におけるよりも細分化された表示態様で表示する、ことを特徴とする請求項3に記載の携帯通信端末。
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