JP5064838B2 - ハニカムフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はハニカムフィルタ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、ハニカムフィルタの下流側にハニカムフィルタの欠陥を検出するための装置を配置することなく、欠陥箇所及び欠陥原因を検出することが可能なハニカムフィルタ、及び、そのようなハニカムフィルタの製造方法に関する。
煙道排ガスやディーゼルエンジン排ガスには煤等の粒子状物質(Particulate Matter:PM)が含まれており、大気汚染の原因になっていた。これらを除去するために、セラミック等で作製されたフィルタ(ディーゼルパティキュレートフィルタ:DPF)が広く用いられている。セラミック製のDPFは、長期間の使用が可能であるが、熱劣化等によりクラック等の欠陥が発生することがあり、微量ではあるが粒子状物質が漏れる可能性がある。このような欠陥が発生した場合には、その欠陥の発生を即座に検知し、装置の異常を認識することが、大気汚染防止の観点から極めて重要である。
このような欠陥の発生を検知する方法として、DPFの下流側に粒子状物質検出装置を設ける方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開昭60−123761号公報
このように、DPFの下流側に粒子状物質を検出するための装置を設ける場合には、DPFとは別に、粒子状物質を検出するための複雑な装置を準備する必要があるためコストアップとなり、また、その装置を設けるスペースを余分に確保する必要があった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、ハニカムフィルタの下流側にハニカムフィルタの欠陥を検出するための装置を配置することなく、欠陥箇所及び欠陥原因を検出することが可能なハニカムフィルタ、及び、そのようなハニカムフィルタの製造方法を提供することを特徴とする。
上記課題を達成するため、本発明によって以下のハニカムフィルタ及びハニカムフィルタの製造方法が提供される。
[1] 軸方向に貫通する複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム構造部と、前記ハニカム構造部の内部及び外表面おいて電気的に並列に配設された線状及び/又は帯状の複数の導電性部材を有する欠陥検出部とを備え、前記ハニカム構造部の内部に配設された前記導電性部材が、前記隔壁の内部に配設され、前記欠陥検出部の抵抗値の変化を検知することにより前記ハニカム構造部の欠陥を検出することが可能なハニカムフィルタ。
] 前記導電性部材が、前記隔壁が交差する部分に、軸方向に並行になるように配設された[]に記載のハニカムフィルタ。
] 前記ハニカム構造部の内部に前記導電性部材が複数配設され、前記ハニカム構造部の内部に配設された前記導電性部材が、前記ハニカム構造部の外表面に配設された前記導電性部材により連結されている[又は2]に記載のハニカムフィルタ。
] 前記欠陥検出部が、前記ハニカム構造部の外表面に外部端子を有するものである[1]〜[]のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
] 前記欠陥検出部が、欠陥の発生に伴う前記導電性部材の切断又は変形により、抵抗値が変化するものである[1]〜[]のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
] 前記欠陥検出部の抵抗値の変化を検知することにより、欠陥箇所及び/又は欠陥原因を特定することが可能な[1]〜[]のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
] 前記ハニカム構造部の材質が、セラミックスである[1]〜[]のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
] 前記ハニカム構造部が、一方の端部が開口され且つ他方の端部が目封止された所定の前記セルと、前記一方の端部が目封止され且つ前記他方の端部が開口された残余の前記セルとが交互に配設されたものである[1]〜[]のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
[9] 成形用原料を含有する坏土を導電性材料と共に口金を用いて押出成形して、軸方向に貫通する複数のセルを区画形成する隔壁と、線状及び/又は帯状の導電性材料とを有するハニカム成形体を作製する第1工程と、前記ハニカム成形体を焼成して、ハニカム構造部と、線状及び/又は帯状の導電性部材を有する欠陥検出部とを備えたハニカムフィルタを作製する第2工程と、を有し、前記第1工程においては、前記口金の裏孔に、前記導電性材料を供給するための導電性材料供給管を配設し、前記坏土を押出すと同時に前記導電性材料供給管から前記導電性材料を供給し、前記導電性材料を前記ハニカム成形体の前記隔壁の内部に埋設するようにして、前記成形原料を押出成形するハニカムフィルタの製造方法。
[1前記第2工程においては、前記導電性材料を前記ハニカム成形体の隔壁の内部に埋設するようにして、前記成形原料を押出成形し、前記導電性部材の端部を前記ハニカム構造部の表面に露出させ、前記導電性部材の端部を連結するように前記ハニカム構造部の外表面に導電性部材を印刷して、欠陥検出部を作製する[]に記載のハニカムフィルタの製造方法。
本発明のハニカムフィルタによれば、ハニカム構造部に配設された線状及び/又は帯状の導電性部材を有する欠陥検出部を備え、欠陥検出部の抵抗値の変化を検知することによりハニカム構造部の欠陥、すなわちハニカムフィルタの欠陥を検出することが可能であるため、ハニカムフィルタの下流側にハニカムフィルタの欠陥を検出するための装置を配置することなく、欠陥箇所及び欠陥原因を検出することが可能となる。そして、本発明のハニカムフィルタの製造方法によれば、このような本発明のハニカムフィルタを効率的に製造することが可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
図1は、本発明のハニカムフィルタの一実施形態を模式的に示し、図1(a)は斜視図であり、図1(b)は軸方向Pにおける一方の端部からみた正面図であり、図1(c)は図1(b)のA−A’断面図である。
図1(a)〜図1(c)に示すように、本実施形態のハニカムフィルタ100は、軸方向Pに貫通する複数のセル3を区画形成する隔壁2を有するハニカム構造部1と、ハニカム構造部1に配設された線状及び/又は帯状の導電性部材4,5を有する欠陥検出部7とを備えるものである。そして、欠陥検出部7の抵抗値の変化を検知することによりハニカム構造部1の欠陥、すなわちハニカムフィルタ100の欠陥を検出することが可能なハニカムフィルタである。尚、図1(a)においては、ハニカム構造部1の内部に配設された導電性部材4、及びハニカム構造部1の他方の端部1b側の外表面に配設された導電性部材5bについては、破線で示しているが、セル3については、ハニカム構造部1の一方の端部1a側の開口部分のみを示し、ハニカム構造部1の内部を貫通する空間部分(隠れて見えない部分)については省略している。また、導電性部材4,5における、「線状」と「帯状」との区別については、長さ方向に垂直な断面形状において、「幅(長径)/厚さ(短径)」の値が2以上の場合を帯状、2未満の場合を線状とする。
このように、ハニカム構造部1に線状及び/又は帯状の導電性部材4,5を配設したため、ハニカム構造部1に欠陥が発生した場合に、その欠陥の位置に配設された導電性部材4,5にも欠陥が生じることになる。そして、その導電性部材4,5の欠陥により欠陥検出部7の抵抗値が変化し、その抵抗値の変化を検知することによりハニカムフィルタ100の欠陥を検出することが可能となる。例えば、ハニカム構造部1にクラックが発生した場合には、そのクラックが発生した位置に配設された導電性部材4,5にもそのクラックの影響が及ぶことになる。そのため、導電性部材4,5に断線(切断)、変形(一部が破損した場合等を含む)が生じることになり、欠陥検出部7の抵抗値が変化し、その抵抗値の変化を検知することによりハニカムフィルタ100の欠陥を検出することが可能となる。つまり、本実施形態のハニカムフィルタ100は、欠陥検出部7が欠陥の発生に伴う導電性部材4,5の切断又は変形(一部破損等を含む)により抵抗値が変化し、その抵抗値の変化を検出することにより欠陥を検出し、欠陥箇所及び欠陥原因を特定することが可能となる。
本実施形態のハニカムフィルタ100においては、欠陥検出部7は、隔壁2の内部に配設された導電性部材(内部配線)4、及びハニカム構造部1の外表面(両端面)に配設された導電性部材(外部配線)5とを有し、ハニカム構造部1の外表面に電圧を印加する外部端子を有するものである。そして、上記外部端子には、外部との配線を行うためのパッド6,6が配設され、パッド6,6を通じて欠陥検出部7に電圧が印加され、欠陥検出部7の抵抗を測定することが可能に形成されている。内部配線4は、隔壁2の内部に配設されているが、ハニカム構造部1の内部に配設されていればよい。ハニカム構造部1の内部とは、隔壁の内部、隔壁の表面(セル3の内表面)、及びセル3の空間部分をいう。また、ハニカム構造部1の外表面とは、ハニカム構造部1の両端面及び側面をいう。
本実施形態のハニカムフィルタ100においては、欠陥検出部7の導電性部材(内部配線)4は、クラック等の欠陥が発生し易い位置に配設することが好ましく、予め、クラック等の欠陥が発生し易い位置を特定しておき、その位置に内部配線4を配設することが好ましい。例えば、図1(a)に示すように、隔壁2が交差する部分に、軸方向(中心軸方向)Pに並行になるように配設することが好ましい。ここで、「並行」とは、内部配線4と軸方向Pとが完全に平行である場合だけでなく、15°程度以内の範囲で角度が付いた状態も含む。ハニカムフィルタ100の使用時においては、隔壁2が交差する部分がクラック等の欠陥が発生し易いため、この位置に内部配線4を配置することにより、効果的に欠陥の検出を行うことが可能となる。内部配線4を配設する位置は、隔壁2が交差する部分でなくてもよく、隔壁2の表面であってもよい。また、内部配線4を、隔壁2が交差する部分に配設した場合、その配設位置は、図1(a)に示す位置に限定されず、更に他の位置に配設してもよいし、より少ない本数であっても良い。
本実施形態のハニカムフィルタ100においては、図1(a)〜図1(c)に示すように、ハニカム構造部1の内部に導電性部材(内部配線)4が複数配設され、ハニカム構造部1の内部に配設された導電性部材(内部配線)4が、ハニカム構造部1の外表面に配設された導電性部材(外部配線)5により連結されていることが好ましい。本実施形態においては、軸方向Pに並行に並ぶ複数の内部配線4を、ハニカム構造部1の一方の端部1aに配設された外部配線5aと、ハニカム構造部1の他方の端部1bに配設された外部配線5bとにより、連結している。このように形成することにより、ハニカム構造部1内に内部配線4を配設した後に、外部配線5を印刷等により形成し、容易に内部配線4と外部配線5とを連結することが可能となる。
本実施形態のハニカムフィルタ100においては、図1(a)に示すように、内部配線4と外部配線5とが連結されて一本の配線として形成されたものの両端部をハニカム構造部1の外表面に露出させて外部端子としている。そして、この外部端子にパッド6,6がそれぞれ接続されている。
内部配線4及び外部配線5の幅及び厚さは、特に限定されるものではないが、ハニカムフィルタ100に欠陥が発生したときに、同時に切断、変形等の欠陥が発生する厚さ及び幅であることが好ましい。従って、厚過ぎたり、幅が広すぎたりすることは、欠陥を検出し難いため好ましくない。また、内部配線4及び外部配線5は、機械的強度が強すぎても、欠陥を検出し難いため好ましくない。また、内部配線4及び外部配線5は、ハニカムフィルタ100が振動等したときに、「ハニカムフィルタ100には欠陥が発生しないが、内部配線4及び外部配線5には断線等が発生する」ということのないような厚さ及び幅を有することが好ましい。従って、薄すぎたり、幅が狭すぎたりすることは、ハニカムフィルタに欠陥が生じていないのに欠陥が発生したと認識する可能性があるという点で好ましくない。また、内部配線4は直線であることが好ましいが、曲がった部分を含むものであってもよい。また、内部配線4は太さが一定であることが好ましいが、一定でない部分があってもよい。
内部配線4、外部配線5及びパッド6の材質は特に限定されないが、室温で固体であって、導電性の金属で構成されていることが好ましい。例えば、アルミニウム、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、銀、スズ、タンタル、タングステン、イリジウム、白金、金、鉛等を含有する金属単体又は合金が挙げられる。内部配線4は、粉末状の金属もしくは金属を含有するペーストを焼成等により固めたものであってもよいし、金属の線材を使用しても良い。外部配線5は、印刷等により形成したものが好ましいが、粉末状の金属を含有するペーストをハニカム構造部1の外表面に塗布して焼成等により固めたものや、金属の線材であってもよい。パッド6は、印刷等により形成したものが好ましいが、粉末状の金属を含有するペーストをハニカム構造部1の外表面に塗布して焼成等により固めたものであってもよい。
図1(a)〜図1(c)及び図2に示すように、本実施形態のハニカムフィルタ100においては、欠陥検出部7は、内部配線4及び外部配線5が連結されて形成される一本の配線の両端部(外部端子)がパッド6,6に接続されている。図2は、本実施形態のハニカムフィルタ100に配設される欠陥検出部7のみを模式的に示した斜視図である。これに対し、本発明のハニカムフィルタの他の実施形態は、ハニカムフィルタを構成する欠陥検出部7が、図3に示すように、電気的に並列に配設された2本の導電性部材(第1の並列配線11a、第2の並列配線11b)を有するものである。ここで、電気的に並列に配設された複数本の導電性部材の一本ずつを、それぞれ「並列配線」と称する。本実施形態においては、導電性部材(並列配線)は2本であるが、3本以上であってもよい。このように、欠陥検出部7が、複数の電気的に並列に配設された導電性部材(複数本の並列配線)を有することにより、導電性部材が切断等されたときに、その切断が生じた並列配線を特定することができ、それにより欠陥箇所を特定することが可能となる。欠陥検出部7を一本の配線とした場合でも、その配線を配置する位置を、ハニカムフィルタ内の特定の位置とすることにより、欠陥箇所を特定することは可能であるが、並列配線を複数本配設した場合のほうが、より広範囲に亘って、欠陥箇所を特定することが可能となる。ここで、図3は、本発明のハニカムフィルタの他の実施形態に配設される欠陥検出部のみを模式的に示した斜視図である。
このように、本発明のハニカムフィルタによれば、欠陥の生じる場所(欠陥箇所)を特定することが可能であるが、同時に欠陥の原因(欠陥原因)についても特定することが可能である。「導電性部材が完全に切断された場合」、「導電性部材が変形(一部破損等を含む)した場合」、「導電性部材は切断又は変形しているが、ハニカムフィルタの振動等により分離した部分が接触したり離れたりする場合」等のように、欠陥の発生の状態には種々のものがあり、その欠陥の状態によって抵抗の変化の仕方が異なるため、抵抗の変化の様子によって、どのような欠陥が生じているか(欠陥の状態)を特定することが可能になる。ここで、欠陥原因というときは、生じている欠陥の状態をいう。
本発明のハニカムフィルタの一実施形態において、ハニカム構造部1の材質はセラミックスであることが好ましく、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、ジルコニア、コーディエライト、ムライト、スピネル、マグネシウム−カルシウム−チタン系酸化物、バリウム−チタン−亜鉛系酸化物、及びバリウム−チタン系酸化物からなる群から選択される少なくとも一種を含むものであることが更に好ましい。
ハニカム構造部は、一方の端部が開口され且つ他方の端部が目封止された所定のセルと、一方の端部が目封止され且つ他方の端部が開口された残余のセルとが、交互に配設されたものであることが好ましい。この場合、両端部において、セルの開口部と目封止部とが市松模様を形成するように配置されることになる。これにより、DPFとして、粒子状物質を効率的に捕集することが可能となる。
ハニカム構造部の大きさについては特に制限なく、DPF等の用途によって適宜選択することができる。ハニカム構造部の隔壁の厚さについては特に制限はなく、DPF等の用途によって適宜選択することができる。ハニカム構造部のセル密度及びセル数については、特に制限はなく、DPF等の用途によって適宜選択することができる。
本実施形態のハニカムフィルタにおいて、ハニカム構造部1の中心軸に垂直な断面の形状は、図1(a)、図1(b)に示すように四角形であってもよいが、五角形、六角形等の他の多角形であってもよいし、また、円形、楕円形、トラック形状等の他の形状であってもよい。また、セル3の中心軸に垂直(長手方向に垂直)な断面の形状は、図1(a)、図1(b)に示すように四角形であってもよいが、五角形、六角形等の他の多角形であってもよいし、また、円形、楕円形、トラック形状等の他の形状であってもよい。
次に、本発明のハニカムフィルタの製造方法の一実施形態について説明する。
本発明のハニカムフィルタの製造方法の一実施形態は、まず、成形用原料を含有する坏土を作製する。これは、上述したハニカム構造部1の材料として挙げたものの原料を用い、その原料を混合、混練して坏土を形成するものである。例えば、セラミックス等の粉体原料に、水等の分散媒、有機バインダ、分散剤等を加えて成形原料とし、これを混練し、粘土状の坏土を形成する。
有機バインダとしては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を使用することができる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
分散剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等を使用することができる。これらは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
成形原料を混練して坏土を調製する方法としては特に制限はなく、例えば、ニーダー、真空土練機等を用いる方法を挙げることができる。
次に、得られた坏土を導電性材料と共に押出成形して、軸方向に貫通する複数のセルを区画形成する隔壁と、線状及び/又は帯状の導電性材料とを有するハニカム成形体を作製する。これにより、図1(a)〜図1(c)に示すハニカムフィルタ100の構造のうち、ハニカム構造部1及び導電性部材(内部配線)4を含む構造のハニカム成形体を得ることができる。坏土を導電性材料と共に押出成形する方法は特に限定されないが、例えば、図4(a)、図4(b)に示すように、ハニカム形状を形成するための口金21の裏孔22に、導電性材料32を供給するための導電性材料供給管24を配設し、坏土31を押出すと同時に導電性材料供給管24から導電性材料32を供給する方法が好ましい。このとき、導電性材料供給管24の先端(導電性材料32が吐出される部分)を、図4(a)、図4(b)に示すように、スリット23が交差する部分の中央部に位置させることが好ましい。これにより、導電性材料をハニカム成形体の隔壁の内部に埋設することが可能になり、更に、導電性部材を隔壁が交差する部分に、軸方向に並行になるように配設させることが可能になる。口金21の形状、大きさは、作製するハニカム成形体の構造に合わせて適宜決定することができる。導電性材料32としては、上記本発明のハニカムフィルタの一実施形態における、導電性部材(内部配線、外部配線)及びパッドの材質として挙げた金属の粉末を、水、アルコール、有機バインダ等と混合したペースト状の材料等を挙げることができる。導電性材料32の供給量(速度)は、坏土31の押出量(速度)に合わせて、所望の太さの導電性部材が形成されるように調節することが好ましい。ここで、図4(a)は、導電性材料供給管24が配置された口金の一部を模式的に示し、口金の表面(坏土が排出される側の面であり、スリットが形成される側の面)側からみた平面図である。図4(b)は、図4(a)のB−B’断面図である。図4(b)においては、口金21と導電性材料供給管24とを示している。導電性材料を軸方向に対して垂直方向に伸びる様に形成する方法としては、ハニカムフィルタの一方の端面に、配線を施したい部分を除いてマスクを施した後に導電性ペースト液に浸漬して乾燥させて、マスクをはがした後に焼成する方法がある。また端部にスクリーン印刷法を用いて導電性ペーストでパターンを印刷した後に焼成する方法もある。さらに、端部を導電性ペースト液に浸漬した後に乾燥し、レーザートリミング法にて不要な部分を除去した後に焼成する方法もある。
次に、得られたハニカム成形体を焼成して、ハニカム構造部と、線状及び/又は帯状の導電性部材(内部配線)を有する欠陥検出部とを備えたハニカムフィルタを作製する。焼成条件(温度・時間)は、特に限定されず、成形原料の種類により異なるため、その種類に応じて適当な条件を選択すればよい。焼成の前に、ハニカム成形体を乾燥させてもよい。乾燥の方法も特に制限はなく、例えば、熱風乾燥、マイクロ波乾燥、誘電乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の従来公知の乾燥法を用いることができる。中でも、成形体全体を迅速かつ均一に乾燥することができる点で、熱風乾燥と、マイクロ波乾燥又は誘電乾燥とを組み合わせた乾燥方法が好ましい。さらに、乾燥後、焼成前に、ハニカム成形体を仮焼して、ハニカム成形体中の有機物(有機バインダ、分散剤等)を燃焼させて除去してもよい。
次に、焼成して得られたハニカムフィルタのハニカム構造部の外表面に、線状及び/又は帯状の導電性部材(外部配線)を、内部配線と連結するように配設して、欠陥検出部を形成することが好ましい。外部配線は、図1(a)〜図1(c)に示すように、ハニカム構造部1の両端面に配設することが好ましい。外部配線は、ハニカム構造部の端面等の外表面に印刷により形成することが好ましい。このように、外部配線を内部配線と連結させるために、外部配線と連結させるべき内部配線の端部は、ハニカム構造部の外表面に露出していことが好ましい。内部配線をハニカム構造部の外表面に露出させる方法としては、ハニカム成形体を押出成形した時点で内部配線の端部が露出するように形成してもよいし、ハニカム成形体を押出成形した時点では、露出していないが、ハニカム成形体を形成した後に、端面等を研削することにより内部配線の端部を露出させてもよい。そして、ハニカム構造部の外表面に露出する外部端子に接続するように、パッドを印刷することが好ましい。パッドの材料としては、上記本発明のハニカムフィルタの一実施形態において、パッドの材質として挙げた金属を挙げることができる。これにより、図1(a)〜図1(c)に示すような本発明のハニカムフィルタの一実施形態を得ることができる。
次に、ハニカムフィルタの両端面に市松模様を形成するように、各セルの端部に目封止部を形成することが好ましい。目封止部を形成する方法としては、まず、上記ハニカム成形体の作製に使用するセラミックスの原料等の粉末、水またはアルコール、及び有機バインダを含む目封止スラリー(又は、目封止ペースト)を、貯留容器に貯留しておく。そして、ハニカムフィルタの一方の端面に、セルの開口部を交互に塞いで市松模様状にマスクを施す。上記マスクを施した側の端部を、貯留容器中に浸漬して、マスクを施していないセルの開口部に目封止スラリーを充填して目封止部を形成する。他方の端部については、一方の端部において目封止されたセルについてマスクを施し、上記一方の端部に目封止部を形成したのと同様の方法で目封止部を形成する。これにより、上記一方の端部において目封止されていないセルについて、他方の端部において目封止され、他方の端部においても市松模様状にセルが交互に塞がれた構造となる。尚、目封止部は、上記外部配線を配設する前に、ハニカム成形体に配設してもよい。また、ハニカム成形体を焼成する前に目封止部を形成してもよいし、焼成した後に目封止部を形成してもよい。
本発明は、DPFの欠陥の発生を即座に検知し、装置の異常を認識するために好適に利用することができ、これにより大気汚染の防止に貢献することができる。
本発明のハニカムフィルタの一実施形態を模式的に示し、図1(a)は斜視図であり、図1(b)は軸方向Pにおける一方の端部からみた正面図であり、図1(c)は図1(b)のA−A’断面図である。 本実施形態のハニカムフィルタ100に配設される欠陥検出部7のみを模式的に示した斜視図である。 本発明のハニカムフィルタの他の実施形態に配設される欠陥検出部のみを模式的に示した斜視図である。 図4(a)は、導電性材料供給管が配置された口金の一部を模式的に示し、口金の表面側からみた平面図であり、図4(b)は、図4(a)のB−B’断面図である。
符号の説明
1:ハニカム構造部、1a:一方の端部、1b:他方の端部、2:隔壁、3:セル、4:導電性部材(内部配線)、5:導電性部材(外部配線)、5a、一方の端部に配設された外部配線、5b:他方の端部に配設された外部配線、6:パッド、7:欠陥検出部、11a:第1の並列配線、11b:第2の並列配線、21:口金、22:裏孔、23:スリット、24:導電性材料供給部、31:坏土、32:導電性材料、100:ハニカムフィルタ、P:軸方向。

Claims (10)

  1. 軸方向に貫通する複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム構造部と、
    前記ハニカム構造部の内部及び外表面おいて電気的に並列に配設された線状及び/又は帯状の複数の導電性部材を有する欠陥検出部とを備え、
    前記ハニカム構造部の内部に配設された前記導電性部材が、前記隔壁の内部に配設され、
    前記欠陥検出部の抵抗値の変化を検知することにより前記ハニカム構造部の欠陥を検出することが可能なハニカムフィルタ。
  2. 前記導電性部材が、前記隔壁が交差する部分に、軸方向に並行になるように配設された請求項に記載のハニカムフィルタ。
  3. 前記ハニカム構造部の内部に前記導電性部材が複数配設され、前記ハニカム構造部の内部に配設された前記導電性部材が、前記ハニカム構造部の外表面に配設された前記導電性部材により連結されている請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
  4. 前記欠陥検出部が、前記ハニカム構造部の外表面に外部端子を有するものである請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカムフィルタ。
  5. 前記欠陥検出部が、欠陥の発生に伴う前記導電性部材の切断又は変形により、抵抗値が変化するものである請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカムフィルタ。
  6. 前記欠陥検出部の抵抗値の変化を検知することにより、欠陥箇所及び/又は欠陥原因を特定することが可能な請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカムフィルタ。
  7. 前記ハニカム構造部の材質が、セラミックスである請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカムフィルタ。
  8. 前記ハニカム構造部が、一方の端部が開口され且つ他方の端部が目封止された所定の前記セルと、前記一方の端部が目封止され且つ前記他方の端部が開口された残余の前記セルとが交互に配設されたものである請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカムフィルタ。
  9. 成形用原料を含有する坏土を導電性材料と共に口金を用いて押出成形して、軸方向に貫通する複数のセルを区画形成する隔壁と、線状及び/又は帯状の導電性材料とを有するハニカム成形体を作製する第1工程と
    前記ハニカム成形体を焼成して、ハニカム構造部と、線状及び/又は帯状の導電性部材を有する欠陥検出部とを備えたハニカムフィルタを作製する第2工程と、を有し、
    前記第1工程においては、前記口金の裏孔に、前記導電性材料を供給するための導電性材料供給管を配設し、前記坏土を押出すと同時に前記導電性材料供給管から前記導電性材料を供給し、前記導電性材料を前記ハニカム成形体の前記隔壁の内部に埋設するようにして、前記成形原料を押出成形するハニカムフィルタの製造方法。
  10. 前記第2工程においては、前記導電性部材の端部を前記ハニカム構造部の表面に露出させ、前記導電性部材の端部を連結するように前記ハニカム構造部の外表面に導電性部材を印刷して、欠陥検出部を作製する請求項に記載のハニカムフィルタの製造方法。
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