JP5063918B2 - 合金の製造装置 - Google Patents

合金の製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5063918B2
JP5063918B2 JP2006106793A JP2006106793A JP5063918B2 JP 5063918 B2 JP5063918 B2 JP 5063918B2 JP 2006106793 A JP2006106793 A JP 2006106793A JP 2006106793 A JP2006106793 A JP 2006106793A JP 5063918 B2 JP5063918 B2 JP 5063918B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alloy
container
cast
stage
flakes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006106793A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007277655A (ja
Inventor
寛 長谷川
和也 上野
慎一 大澤
史郎 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko KK
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2006106793A priority Critical patent/JP5063918B2/ja
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to AT07741560T priority patent/ATE549113T1/de
Priority to KR1020087012330A priority patent/KR101004166B1/ko
Priority to CN2007800014248A priority patent/CN101356030B/zh
Priority to RU2008120603/02A priority patent/RU2389586C2/ru
Priority to PCT/JP2007/058124 priority patent/WO2007117037A1/en
Priority to US12/093,936 priority patent/US7958929B2/en
Priority to EP07741560A priority patent/EP2026923B1/en
Priority to TW096112320A priority patent/TWI437103B/zh
Publication of JP2007277655A publication Critical patent/JP2007277655A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5063918B2 publication Critical patent/JP5063918B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Description

本発明は、合金の製造装置に関するものであり、特に、RTB系合金(ただし、RはYを含む希土類元素のうちの少なくとも1種以上の元素であり、TはFeを必須とする金属であり、Bはホウ素である)からなる希土類元素含有合金の製造装置に関する。
永久磁石の中で最大の磁気エネルギー積を有するR−T−B系磁石は、その高特性からHD(ハードディスク)、MRI(磁気共鳴映像法)、各種モーター等に使用されている。近年、R−T−B系磁石の耐熱性向上に加え、省エネルギーへの要望が高まっていることから、自動車を含めたモーター用途の比率が上昇している。
R−T−B系磁石は、主成分がNd、Fe、Bである事からNd−Fe−B系、あるいはR−T−B系磁石と総称されている。R−T−B系磁石のRは、Ndの一部をPr、Dy、Tb等の他の希土類元素で置換したものが主であり、Yを含む希土類元素のうち少なくとも1種である。TはFeの一部をCo、Ni等の金属で置換したものである。Bは硼素であり、一部をCまたはNで置換できる。また、R−T−B系磁石には、添加元素としてCu、Al、Ti、V、Cr、Ga、Mn、Nb、Ta、Mo、W、Ca、Sn、Zr、Hfなどを1種または複数組み合わせて添加してもよい。
R−T−B系磁石となるR−T−B系合金は、磁化作用に寄与する強磁性相であるR14B相を主相とし、非磁性で希土類元素の濃縮した低融点のRリッチ相が共存する合金で、活性な金属であることから一般に真空又は不活性ガス中で溶解や鋳造が行われている。また、鋳造されたR−T−B系合金塊から粉末冶金法によって焼結磁石を作製するには、合金塊を3μm(FSSS:フィッシャーサブシーブサイザーでの測定)程度に破砕して合金粉末にした後、磁場中でプレス成形し、焼結炉で約1000〜1100℃の高温にて焼結し、その後必要に応じ熱処理、機械加工し、さらに耐食性を向上するためにメッキを施し、焼結磁石とするのが普通である。
R−T−B系焼結磁石において、Rリッチ相は、以下のような重要な役割を担っている。
1)融点が低く、焼結時に液相となり、磁石の高密度化、従って磁化の向上に寄与する。
2)粒界の凹凸を無くし、逆磁区のニュークリエーションサイトを減少させ保磁力を高める。
3)主相を磁気的に絶縁し保磁力を増加する。
従って、成形した磁石中のRリッチ相の分散状態が悪いと局部的な焼結不良、磁性の低下をまねくため、成形した磁石中にRリッチ相が均一に分散していることが重要となる。
ここでRリッチ相の分布は、原料であるのR−T−B系合金の組織に大きく影響される。
また、R−T−B系合金の鋳造において生じるもう一つの問題は、鋳造された合金中にα−Feが生成することである。α−Feは、変形能を有し、破砕されずに破砕機中に残存するため、合金を破砕する際の破砕効率を低下させるだけでなく、破砕前後での組成変動、粒度分布にも影響を及ぼす。さらに、α−Feが、焼結後も磁石中に残存すれば、磁石の磁気特性の低下をもたらす。そのため、α−Feは、原料合金からは極力排除されるべきものとして扱われてきた。そこで従来の合金では、必要に応じ高温で長時間にわたる均質化処理を行い、α―Feの消去を行っていた。原料合金中の少量のα−Feであれば、均質化熱処理によって除去することが出来る。しかし、α−Feは包晶核として存在するため、その消去には長時間の固相拡散が必要であり、厚さ数cmのインゴットで希土類量が33%以下となると、α−Feの消去は事実上不可能であった。
このR−T−B系合金中にα−Feが生成する問題を解決するため、より速い冷却速度で合金塊を鋳造するストリップキャスト法(SC法と略す。)が開発され実際の工程に使用されている。
SC法は、内部が水冷された銅ロール上に溶湯を流して0.1〜1mm程度の薄片を鋳造することにより、合金を急冷凝固させる方法である。SC法では、溶湯を主相R14B相の生成温度以下まで過冷却するため、合金溶湯から直接R14B相を生成することが可能であり、α‐Feの析出を抑制することができる。さらに、SC法を行なうことにより合金の結晶組織が微細化するため、Rリッチ相が微細に分散した組織を有する合金を生成することが可能となる。Rリッチ相は水素雰囲気中で水素と反応、膨張し脆い水素化物となる。この性質を利用すると、Rリッチ相の分散程度に見合った、微細なクラックが導入される。この水素化工程を経てから微破砕すると、水素化で生成した多量の微細クラックをきっかけに合金が壊れるため、破砕性が極めて良好となる。このように、SC法で鋳造された合金は、内部のRリッチ相が微細に分散しているため、破砕、焼結後の磁石中のRリッチ相の分散性も良好となり、磁石の磁気特性の向上に成功している(例えば、特許文献1参照)。
またSC法により鋳造された合金薄片は、組織の均質性も優れている。組織の均質性は、結晶粒径やRリッチ相の分散状態で比較することが出来る。SC法で作製した合金薄片では、合金薄片の鋳造用ロール側(以降、鋳型面側とする)にチル晶が発生することもあるが、全体として急冷凝固でもたらされる適度に微細で均質な組織を得ることが出来る。
以上のように、SC法で鋳造したR−T−B系合金は、Rリッチ相が微細に分散し、α−Feの生成も抑制されているため、焼結磁石を作製する場合には、最終的な磁石中のRリッチ相の均質性が高まり、またα−Feに起因する破砕、磁性への弊害を防止することができる。このように、SC法で鋳造したR−T−B系合金塊は、焼結磁石を作製するための優れた組織を有している。しかし、磁石の特性が向上するにつれて、R−T−B系合金の更なる改良が求められている。
特開平5−222488号公報
上述のように、R−T−B系合金は、Ndの一部をPr、Dy、Tb等の他の希土類元素で置換した元素Rと、Feの一部をCo、Ni等の金属で置換した元素Tと、B(硼素)を主として含む合金である。R−T−B系磁石の耐熱性は、一般的に保磁力の大小で評価される。この保磁力は、R−T−B系合金におけるDy、Tbの組成比が高まるにつれて向上するが、Dy及びTbは非常に高価な金属であるため、Dy、Tbの添加によってR−T−B系磁石が高コストになる問題がある。
また、Dy及びTbを添加すると、保磁力が向上する一方で、残留磁束密度が低下する傾向があり、硬磁気特性が低下する虞があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、保磁力が高い希土類磁石を製造することが可能な希土類元素含有合金の製造装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1] ストリップキャスト法により合金溶湯を鋳造する鋳造装置と、鋳造後の鋳造合金を破砕する破砕装置と、破砕後の鋳造合金薄片を保温または昇温する加熱装置とが備えられてなり、前記加熱装置には、コンテナと加熱ヒータとが備えられており、前記コンテナには、貯蔵容器と前記貯蔵容器の上部に配置された開閉式ステージとが備えられ、前記開閉式ステージは、「閉」のときに前記破砕装置から供給された前記鋳造合金薄片を載置させるとともに「開」のときに前記鋳造合金薄片を前記貯蔵容器に送出させるものであることを特徴とする合金の製造装置。
[2] 前記破砕装置の下方にホッパ及び前記加熱装置が配置されていることを特徴とする前項1に記載の合金の製造装置。
[3] 前記加熱ヒータの一部に開口部が設けられ、前記開口部に前記ホッパの排出口が配置されていることを特徴とする前項2に記載の合金の製造装置。
] 前記開閉式ステージは、前記鋳造合金薄片が載置されてから所定時間の経過後に、前記鋳造合金薄片を前記貯蔵容器に送出させるものであることを特徴とする前項1ないし前項3に記載の合金の製造装置。
] 前記加熱ヒータは、前記開閉式ステージに載置された前記鋳造合金薄片を保温または昇温するものであることを特徴とする前項1ないし前項のいずれかに記載の合金の製造装置。
] 前記コンテナを可動自在にする可動装置が備えられていることを特徴とする前項1ないし前項のいずれかに記載の合金の製造装置。
] 前記コンテナには複数の前記開閉式ステージが備えられており、前記複数の開閉式ステージは、前記コンテナの移動方向に沿って配置されていることを特徴とする前項に記載の合金の製造装置。
] 前記鋳造装置における前記鋳造合金薄片の調製に合わせて前記コンテナを移動させることにより、前記の各開閉式ステージ上に前記鋳造合金薄片を順次載置させるものであることを特徴とする前項に記載の合金の製造装置。
] 前記の各開閉式ステージは、前記鋳造合金薄片が載置されてから所定時間の経過後に、前記鋳造合金薄片を前記貯蔵容器に順次送出させるものであることを特徴とする前項または前項に記載の合金の製造装置。
10] 前記開閉式ステージは、ステージ板と、前記ステージ板を開閉する開閉機構とから構成され、前記開閉機構は、前記ステージ板の傾斜角度を制御するものであって、「閉」のときに前記ステージ板を水平状態または傾斜状態にして前記鋳造合金薄片を載置させ、「開」のときに前記ステージ板の傾斜角度を大きくさせて前記鋳造合金薄片を前記貯蔵容器に送出させるものであることを特徴とする前項ないし前項のいずれかに記載の合金の製造装置。
11] 前記開閉機構は、前記ステージ板に前記鋳造合金薄片を載置させてから所定時間の経過後に、前記ステージ板の傾斜角度を大きくさせて前記鋳造合金薄片を前記貯蔵容器に送出させるものであることを特徴とする前項10に記載の合金の製造装置。
12] 前記加熱ヒータが前記砕装置と前記開閉式ステージとの間に配置され、かつ前記コンテナの移動方向に沿って配置されていることを特徴とする前項ないし前項11のいずれかに記載の合金の製造装置。
13] 前記加熱ヒータと前記コンテナの間に、ベルトコンベアまたは押出装置が配置されていることを特徴とする請求項1ないし前項3のいずれかに記載の合金の製造装置。
14] 前記鋳造装置、前記砕装置及び前記加熱装置が、不活性ガス雰囲気のチャンバ内に設置されていることを特徴とする前項1ないし前項13のいずれかに記載の合金の製造装置。
15] 前記チャンバ内に放冷室が設けられ、前記コンテナが前記放冷室に移動可能とされていることを特徴とする前項14に記載の合金の製造装置。
16] 前記合金が希土類元素含有合金であることを特徴とする前項1ないし前項15のいずれかに記載の合金の製造装置。
17] 前記希土類元素含有合金が、R−T−B系合金(ただし、RはYを含む希土類元素のうちの少なくとも1種以上の元素であり、TはFeを必須とする金属であり、Bはホウ素である)からなることを特徴とする前項16に記載の合金の製造装置。
18] 前記合金が、水素吸蔵合金であることを特徴とする前項1ないし前項15のいずれかに記載の合金の製造装置。
19] 前記合金が、熱電半導体合金であることを特徴とする前項1ないし前項15のいずれかに記載の合金の製造装置。
20] 前項1ないし前項15のいずれかに記載の合金の製造装置によって製造されたことを特徴とする合金。
21] 前項1ないし前項15のいずれかに記載の合金の製造装置によって製造されたことを特徴とする希土類元素含有合金。
22] 前項1ないし前項15のいずれかに記載の合金の製造装置によって製造されたことを特徴とする水素吸蔵合金。
23] 前項1ないし前項15のいずれかに記載の合金の製造装置によって製造されたことを特徴とする熱電半導体合金。
24] 前項21に記載の希土類元素含有合金からなることを特徴とする希土類磁石。
以上説明したように、本発明の合金の製造装置によれば、鋳造、破砕後の鋳造合金薄片に対して保温処理または昇温処理を行うので、合金の諸特性を向上させることができる。
特に、合金がR−T−B系合金の場合は、保温処理によって保磁力を向上させることができ、保磁力が高い希土類磁石を製造することができる。
以下、本発明の実施形態である合金の製造装置について図面を参照して説明する。尚、以下の説明で参照する図は、合金の製造装置の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の合金の製造装置の寸法関係とは異なる場合がある。
「合金の製造装置の全体構成」
図1は、本実施形態の合金の製造装置の全体構成を示す正面模式図である。
図1に示す合金の製造装置1(以下、製造装置1と表記する)は、鋳造装置2と、破砕装置21と、加熱装置3ととから概略構成されている。また、加熱装置3は、加熱ヒータ31とコンテナ5とから構成されている。コンテナ5は、貯蔵容器4と、貯蔵容器4の上部に設置された開閉式ステージ群32とから構成されている。この構成により、加熱装置3の下方にコンテナ5(貯蔵容器4)が配置された状態になっている。また、製造装置1にはコンテナ5を可動自在にするベルトコンベア51(可動装置)が備えられており、ベルトコンベア51によってコンテナ5が図1中左右方向に移動できるようになっている。
また、図1に示す製造装置1には、チャンバ6が備えられている。チャンバ6は、鋳造室6aと、鋳造室6aの下方に設置されて鋳造室6aと連通する保温・貯蔵室6bとから構成されている。そして、鋳造室6aには鋳造装置2が収納され、保温・貯蔵室6bには加熱装置3が収納されている。このようにして、チャンバ6の内部に鋳造装置2及び加熱装置3がそれぞれ収納されている。また、この構成によって、鋳造装置2の下方に加熱装置3が配置された状態になっている。
また、保温・貯蔵室6bにはゲート6eが配置されており、コンテナ5が保温・貯蔵室6bの外部に搬送される以外はこのゲート6eによって保温・貯蔵室6bが密閉されている。
更に、チャンバ6内は不活性ガスの減圧雰囲気とされており、不活性ガスとしては例えばアルゴンが用いられている。
尚、ゲート6eを挟んで保温・貯蔵室6bの側方に、保温後の鋳造合金薄片を放冷するため放冷室を設けても良い。また、放冷室に別のゲートを設け、このゲートを開放することによってコンテナ5をチャンバ6の外部に搬送できるようにしても良い。
また、鋳造装置2には、鋳造によって形成された鋳造合金塊を破砕して鋳造合金薄片にする破砕装置21が備えられている。また、鋳造装置2と開閉式ステージ群32との間には、鋳造合金薄片を開閉式ステージ群32上に案内するホッパ7が備えられている。
以下、製造装置1を構成する各装置について詳細に説明する。
「鋳造装置の構成」
図2は、製造装置1に備えられた鋳造装置2の正面模式図である。
図2に示すように、本実施形態に係る鋳造装置2は、ストリップキャスト法により合金溶湯を鋳造してから破砕して鋳造合金薄片を調製する装置であり、合金溶湯Lを急冷して鋳造合金Mを鋳造する直径60〜80mm程度の冷却ロール22と、冷却ロール22に合金溶湯Lを供給するダンディッシュ23と、冷却ロール22によって鋳造された鋳造合金Mを破砕して鋳造合金薄片Nにする破砕装置21とから概略構成されている。
合金溶湯Lは、チャンバ6の外部に設置された図示しない高周波溶解炉において調製される。高周波溶解炉では、真空または不活性ガス雰囲気中で耐火物ルツボに原料が投入され、投入された原料を高周波溶解法によって溶解させて合金溶湯が調製される。合金溶湯Lの温度は、合金成分にもよるが1300℃〜1500℃の範囲に調整されている。調製された合金溶湯Lは、図2に示すように、耐火物ルツボ24ごと鋳造装置2に搬送される。そして、合金溶湯Lが、耐火物ルツボ24からタンディッシュ23に供給される。
タンディッシュ23には、必要に応じて整流機構やスラグ除去機構が設けられている。また、冷却ロール22には、内部に図示しない水冷機構が備えられており、この水冷機構によって冷却ロール22の周面22aが冷却されている。冷却ロール22の材質は、熱伝導性がよく入手が容易である点から銅、或いは銅合金が適当である。合金溶湯Lの供給速度と冷却ロール22の回転数は、鋳造合金Mの厚さに応じて制御されるが、冷却ロール22の回転数は周速度にして0.5〜3m/s程度が適当である。冷却ロール22の材質や周面22aの表面状態によっては、冷却ロール22の周面22aにメタルが付着しやすいため、必要に応じて清掃装置を設置すると、鋳造されるR−T−B系合金の品質が安定する。冷却ロール22上で凝固された鋳造合金Mはタンディッシュ23の反対側で冷却ロール22から離脱される。
破砕装置21は、図2及び図3に示すように、例えば一対の破砕ロール21aから構成され、回転する2個の破砕ロール21aの間に鋳造合金Mが挟み込まれることで鋳造合金Mが鋳造合金薄片Nに破砕される。破砕された鋳造合金薄片Nは、ホッパ7内を落下して加熱装置3に送出される。
「加熱装置の構成」
図3は、製造装置1に備えられた加熱装置3を示す正面模式図であり、図4は側面模式図であり、図5は平面模式図である。
図3〜図5に示すように、加熱装置3を構成する加熱ヒータ31は、ヒータカバー31aと、ヒータカバー31aの下側に取り付けられたヒータ本体31bとから構成されている。ヒータカバー31aは、ヒータ本体31bから発した熱をコンテナ5側に放射させ、かつヒータ本体31bからの熱が鋳造室6aに放射されるのを防止するために設けられる。また、ヒータカバー31aを設けることで、鋳造装置2から合金溶湯または鋳造合金の一部が落下した場合にヒータ本体31bの破損が防止される。
加熱方式としては、抵抗加熱、赤外線加熱、誘導加熱のいずれかの方式を採用することができる。また、ヒータ本体31bの具体例としては、金属線、炭化ケイ素、黒鉛等のどのような発熱体でも良い。
また、加熱ヒータ31には開口部31cが設けられており、この開口部31cにはホッパ7の排出口7aが配設されている。これにより、ホッパ7を通過して鋳造装置2から落下してきた鋳造合金薄片Nを、加熱ヒータ31の下方にあるコンテナ5の開閉式ステージ群32に供給できるようになっている。
更に加熱ヒータ31は、図1及び図3に示すように、保温・貯蔵室6b内に設置されたベルトコンベア51の長手方向(コンテナ5の移動方向)に沿って配置されている。この構成により、保温・貯蔵室6b内をコンテナ5が移動した場合でも、コンテナ5の開閉式ステージ群32上に載置された鋳造合金薄片Nが均一に保温または昇温されるようになっている。
次に、加熱装置3を構成する開閉式ステージ群32は、貯蔵容器4と一体になってコンテナ5を構成している。すなわち、図3〜5に示すコンテナ5は、貯蔵容器4と、貯蔵容器4の上方に設置された開閉式ステージ群32から構成されている。
開閉式ステージ群32には、複数の開閉式ステージ33が備えられており、各開閉式ステージ33はコンテナ5の移動方向に沿って配列されている。図3〜図5に示す開閉式ステージ群32には合計で10個の開閉式ステージ33が備えられている。また、開閉ステージ群32の周囲には、ガイド部材52が設置されており、このガイド部材52によってホッパ7を通って落下してきた鋳造合金薄片Nが保温・貯蔵室6b内に散乱するのを防止している。
各開閉式ステージ33は、鋳造装置2から供給された鋳造合金薄片Nを加熱ヒータ31によって所定時間保温または昇温するまで載置させ、保温時間または昇温時間の経過後に鋳造合金薄片Nを貯蔵容器4に落下させるものである。
開閉式ステージ33について更に詳細に説明すると、各開閉式ステージ33には、ステージ板33aと、ステージ板33aを開閉する開閉機構33bとがそれぞれ備えられている。各開閉機構33bは、ステージ板33aの一辺側に取り付けられた回転軸33bと、この回転軸33bを回転駆動する図示しない駆動源とからそれぞれ構成されている。各駆動源によって回転軸33bを回転させることで、各ステージ板33aの傾斜角度を個別に制御できるようになっている。各ステージ板33aの傾斜角度は、0°(ステージ板33aが水平の状態(図4中一点鎖線で示す状態))から時計回り方向に約90°(ステージ板33aがほぼ垂直の状態(図4中実線で示す状態))の範囲の間で任意に設定できるようになっている。
ステージ板33aが水平状態(傾斜角度約0°)または鋳造合金薄片Nが崩れ落ちない程度まで傾斜させた状態のときに開閉式ステージ33が「閉」の状態になり、ステージ板33aが例えば多少傾斜した状態から垂直状態(傾斜角度約90°)のときに開閉式ステージ33が「開」の状態になる。開閉式ステージ33が「閉」のときにはステージ板33a上に鋳造合金薄片Nを載置させることが可能であり、開閉式ステージ33が「開」のときにはステージ板33aが傾斜した状態になって鋳造合金薄片Nが崩れ落ちやすくなり、鋳造合金薄片Nを貯蔵容器4に落下させることが可能になる。
このように、開閉式ステージ33は、開閉機構33bを作動させることで、鋳造合金薄片Nを所定の保温時間が経過するまでステージ板33aに載置させた後に、ステージ板33aの傾斜角度を大きくさせて鋳造合金薄片Nを貯蔵容器4に落下させることが可能になる。
また、開閉式ステージ33は、貯蔵容器4の蓋の役割を果たす。つまり、開閉式ステージ33が「閉」の状態になると、貯蔵容器4が閉ざされた状態になる。これにより、貯蔵容器4には加熱ヒータ31の熱が届かず、貯蔵容器4の内部温度の上昇が妨げられる。このように、開閉式ステージ33によって加熱ヒータ31から伝熱が遮断されるので、貯蔵容器4に保温処理済みの鋳造合金薄片Nが収納されていたとしても、鋳造合金薄片Nが再度保温または昇温されることがなく、鋳造合金薄片Nの品質が一定に保たれる。
次に図3及び図4に示すように、貯蔵容器4の内部には複数枚の冷却板4aが設置されている。冷却板4aはその厚み方向に沿って一定の間隔を空けて配置されている。保温後の鋳造合金薄片Nが冷却板4aに接触することで、鋳造合金薄片Nに蓄積されていた熱が冷却板4aに吸熱されて、鋳造合金薄片Nの温度が低下するようになっている。
開閉式ステージ32及び貯蔵容器4の材質は、ステンレス、鉄、ハステロイ、インコネル等の高温下で使用可能な限りにおいて、各種金属を採用できる。
また図3及び図4に示すように、コンテナ5はベルトコンベア51の上に載せられている。このベルトコンベア51によってコンテナ5が図3中左右方向に移動できるようになっている。
「合金の製造装置の動作」
次に、上記の製造装置1の動作について説明する。図6〜図9はいずれも、合金の製造装置の動作を説明する正面模式図である。
まず、図6に示すように、開閉式ステージ群32の中の図中左端にある開閉式ステージ33Aがホッパ7の排出口7aの直下に位置するように、コンテナ5を移動させる。また、全ての開閉式ステージ33を「閉」の状態にしておく。
次いで、鋳造装置2を作動させて鋳造合金薄片Nを調製する。図2を参照して説明すると、図示しない溶解装置において合金溶湯Lを調製する。この合金溶湯Lをダンディッシュ23に供給し、更にダンディッシュ23から合金溶湯Lを冷却ロール22に供給して合金溶湯を凝固させ、鋳造合金Mとする。その後、鋳造合金Mを冷却ロール22から離脱させ、破砕ロール21aの間を通して破砕することにより、鋳造合金薄片Nとする。
合金溶湯Lの組成は、例えば、一般式R−T−Bで表される。ここでRは、Ndの一部をPr、Dy、Tb等の他の希土類元素で置換したものが主であり、Yを含む希土類元素のうち少なくとも1種である。TはFeの一部をCo、Ni等の金属で置換したものである。また、Bは硼素であり、一部をCまたはNで置換できる。更に、添加元素としてCu、Al、Ti、V、Cr、Ga、Mn、Nb、Ta、Mo、W、Ca、Sn、Zr、Hfなどを1種または複数組み合わせて添加されていてもよい。また、Rの組成比は28〜33質量%であり、Bは0.9〜1.3質量%であり、Tが残部である。Rの一部を15質量%のDy及び/または15質量%のTbで置換しても良い。尚、本発明に係る製造装置1に適用される合金溶湯の組成は、上述した範囲に限定されるものではなく、R−T−B系合金であればどのような組成であっても良い。
また、冷却ロール22上での合金溶湯の平均冷却速度は、毎秒300〜3000℃とすることが望ましい。毎秒300℃以上にすれば、冷却速度が十分となり、α−Feの析出、Rリッチ相、R17相などの組織の粗大化を防止できる。また、毎秒3000℃以下であれば、過冷度が過剰にならず、適度な温度で加熱装置3に鋳造合金薄片を供給できる。また、鋳造合金薄片が冷えすぎないので、再加熱の必要がない。尚、平均冷却速度は、溶湯の冷却ロール接触直前の温度と冷却ロール離脱時の温度との差を、冷却ロール上に接触している時間で除することで求められる。
更に、冷却ロール22を離脱する際の鋳造合金Mの平均温度は、冷却ロール22との接触程度の微妙な相違、厚さのゆらぎなどにより微妙に変化する。鋳造合金Mが冷却ロールを離脱する平均温度は、例えば鋳造開始時から終了時まで放射温度計で合金表面を幅方向に走査して測定し、得られた測定値を平均化することで得られる。
鋳造合金Mが冷却ロール22を離脱する平均温度は、合金溶湯のR14B相の平衡状態での凝固温度よりも100〜500℃低いことが好ましく、100〜400℃低いことがより好ましい。R14B相の溶解温度は、Nd−Fe−Bの3元系では1150℃とされているが、Ndの他の希土類元素への置換、Feの他の遷移元素への置換、その他の添加元素の種類、添加量に応じて変化する。冷却ロール22を離脱する鋳造合金Mの平均温度と、鋳造合金MにおけるR14B相の平衡状態での凝固温度との差が、100℃未満である場合は、冷却速度不足に相当する。一方、その差が500℃を超える場合は、冷却速度が速すぎるため、溶湯の過冷却が大きくなりすぎる。溶湯の過冷却の程度は合金内で一様ではなく、冷却ロールとの接触程度、冷却ロールとの接触部からの距離に応じて変化する。
次に図6に示すように、破砕された鋳造合金薄片Nは、ホッパ7内を通過してホッパ7の排出口7aの直下に位置する開閉式ステージ33A上に堆積(載置)される。この時、加熱ヒータ31は通電状態にあり、鋳造合金薄片Nは、開閉式ステージ33A上に堆積された直後から加熱ヒータ31によって保温または昇温される。
開閉式ステージ33Aに対する鋳造合金薄片Nの堆積量は、ステージ板33aの面積によって適宜設定すればよいが、鋳造装置2からは鋳造合金薄片Nが連続的に供給されるので、供給速度にもよるがいずれは開閉式ステージ33Aから鋳造合金薄片Nが溢れてしまう。
このため、本実施形態の製造装置1では、開閉式ステージ33Aに対する鋳造合金薄片Nの堆積量が設定値に達した場合に、図7に示すようにコンテナ5を図中左方向に移動させて、開閉式ステージ33Aの右隣にある開閉式ステージ33Bをホッパ7の排出口7aの直下に位置させ、この開閉式ステージ33Bに対して鋳造合金薄片Nを堆積させる。以後、同様にして、鋳造合金薄片Nの調製に合わせてコンテナ5を移動させつつ、各開閉式ステージ33C〜33Eに対して、順次、鋳造合金薄片Nを堆積させる。
各開閉式ステージ33A…に対する鋳造合金薄片Nの堆積量は、各ステージ板33aに質量検知手段を設けて質量で管理しても良く、鋳造装置2における鋳造速度または破砕速度から時間当たりの鋳造合金薄片Nの生成量を求め、この生成量から各ステージ板33aに対する堆積時間を調整することで管理しても良い。
この間に、各開閉式ステージ33A〜33Eに堆積された鋳造合金薄片Nはそれぞれ、加熱ヒータ31によって保温または昇温される。保温温度はロール離脱温度より低いことが好ましく、具体的には(ロール離脱温度−100℃)以上ロール離脱温度以下の範囲が好ましく、(ロール離脱温度−50℃)以上ロール離脱温度以下の範囲が好ましく、より具体的には600℃以上900℃以下の範囲が好ましい。また、何らかの理由でロール離脱温度が低下した場合には、保温温度をロール離脱温度より高くして昇温保持させることもできる。好ましい昇温幅は100℃以内が好ましく、50℃以内がより好ましい。昇温幅が高すぎると生産効率が低下する。
また保温時間は30秒以上が好ましく、30秒〜数時間程度がより好ましく、30秒〜30分程度が最も好ましい。鋳造合金薄片Nに対して保温処理を行うことで、R−T−B系合金の保磁力を高めることができる。保温温度が600℃以上であれば、保磁力を十分に高めることができる。また、保温温度が900℃以下であれば、α−Feの析出、Rリッチ相、R17相などの組織の粗大化を防止できる。保温時間は30秒以上であれば保磁力を高めるのに十分であり、数時間に渡って保温しても良いが、生産効率の面からは30分以下にすることが望ましい。
尚、1000℃で保温しても、保磁力向上の効果はある。しかし、組織が粗大化し、微粉砕したときの粒度分布や微粉の流動性、さらに焼結温度が変化する。この1000℃で保温する場合は、後工程への影響を考慮する必要がある。
次に、図8に示すように、残りの開閉式ステージ33F〜33Jについても同様に、鋳造合金薄片Nの調製に合わせてコンテナ5を移動させることで、各開閉式ステージ33F〜33Hに対し、順次、鋳造合金薄片Nを堆積させる。
また、開閉式ステージ33A〜33Eに堆積された鋳造合金薄片Nについてそれぞれ、所定の保温時間または昇温時間が経過したならば、図9に示すように、各開閉式ステージ33A…を順次「開」の状態にして、鋳造合金薄片Nを順次、貯蔵容器4に落下させる。鋳造合金薄片Nを貯蔵容器4に落下させることで、加熱ヒータ31の熱が鋳造合金薄片Nに到達しなくなり、これにより保温処理が終了する。
図7で説明したように、各開閉式ステージ33A…上に鋳造合金薄片Nを順次載置することから、各開閉式ステージ33A…上の鋳造合金薄片Nに対する保温開始時間は、各開閉式ステージ33A毎に時間差がある。このため、各開閉式ステージ33A…上の鋳造合金薄片Nに対する保温時間を一定にするためには、各開閉式ステージ33A…を順次「開」の状態にして、鋳造合金薄片Nを順次、貯蔵容器4に落下させるのが好ましい。
貯蔵容器4に落下された鋳造合金薄片Nは、冷却板4aに接触することによって熱が冷却板4aに奪われ、これにより鋳造合金薄片Nが冷却される。
図9及び図10は、全ての開閉式ステージ33A…が「開」の状態になり、鋳造合金薄片Nが貯蔵容器4に収納された状態を示す。
この後、鋳造装置2よる鋳造、破砕工程を引き続き行う場合には、全ての開閉式ステージ33A…を「閉」の状態とし、コンテナ5を図中右方向に移動させつつ、鋳造合金薄片Nの調製に合わせて、各開閉式ステージ33A…上に鋳造合金薄片Nを順次載置させればよい。
また、鋳造装置2よる鋳造、破砕工程を終了する場合には、全ての開閉式ステージ33A…を「閉」の状態にして加熱ヒータ31の熱が貯蔵容器4に届かないようにする。そして、保温・貯蔵室6bのゲート6eを開いてコンテナ5をチャンバ6の外部に搬送する。
また、チャンバに放冷室を設けた場合には、保温・貯蔵室6bのゲート6eを開いてコンテナ5を放冷室に搬送し、コンテナ5内の鋳造合金薄片Nを放冷する。放冷が完了したならば、放冷室のゲートを開いてコンテナ5をチャンバ6の外部に搬送すればよい。
以上説明したように、上記の製造装置1には、鋳造合金薄片Nを保温または昇温する加熱装置3が備えられているので、R−T−B系合金からなる鋳造合金薄片Nの保磁力を向上させることができ、耐熱性に優れたR−T−B系磁石を製造することができる。
また、上記の製造装置1には、「閉」のときに鋳造装置2から供給された鋳造合金薄片Nを載置させるとともに「開」のときに鋳造合金薄片Nを貯蔵容器4に落下させる開閉式ステージ33と、開閉式ステージ33に載置された鋳造合金薄片Nを保温または昇温する加熱ヒータ31とが備えられているので、加熱ヒータ31をオンオフすることなく、開閉式ステージ32の開閉時間を調整することで鋳造合金薄片Nの保温時間を制御することができ、これにより装置の小型化を図ることができる。
また上記の製造装置1によれば、開閉式ステージ33によって、鋳造合金薄片Nが載置されてから所定の保温時間の経過後に、鋳造合金薄片Nを貯蔵容器4に送出させるので、鋳造合金薄片Nの保磁力をより向上させることができる。
また上記の製造装置1によれば、鋳造装置2の下方に加熱装置3が配置されているので、鋳造合金薄片Nを落下させるだけで各装置2〜3間を移動させることができ、鋳造合金薄片Nの搬送機構を別途設ける必要がなく、製造装置1の小型化、省スペース化を図ることができる。
また上記の製造装置1によれば、貯蔵容器4と開閉式ステージ33とが一体化されてコンテナ5が構成されるので、保温後の鋳造合金薄片Nの全量をロスすることなく貯蔵容器4に送出できる。また、貯蔵容器4と開閉式ステージ33とが一体化されることで、製造装置1の小型化、省スペース化が図られる。更に、コンテナ5を可動自在にするベルトコンベア51が備えられているので、保温後の鋳造合金薄片Nをすみやかに製造装置1から搬出させることができる。
また上記の製造装置1によれば、コンテナ5に複数の開閉式ステージ33が備えられ、各開閉式ステージ33がコンテナ5の移動方向に沿って配置されているので、鋳造装置2から鋳造合金薄片Nが連続的に供給された場合でも、コンテナ5を移動させることで、各開閉式ステージ33A…に順次鋳造合金薄片Nを載置させることができ、各開閉式ステージ33A…から鋳造合金薄片Nを溢れさせる虞がない。
また上記の製造装置1によれば、各開閉式ステージ33Aに鋳造合金薄片Nが載置されてから所定の保温時間の経過後に、鋳造合金薄片を貯蔵容器4に順次送出させるので、保温時間を一定に保つことができ、鋳造合金薄片Nの品質を均一にすることができる。
また上記の製造装置1によれば、開閉式ステージ33にステージ板33a及びステージ板33aを開閉する開閉機構33bが備えられ、開閉機構33bは、「閉」のときにステージ板33aを水平状態または傾斜状態にして鋳造合金薄片Nを載置させ、「開」のときにステージ板33aの傾斜角度を大きくさせて鋳造合金薄片Nを貯蔵容器4に送出させるので、開閉時間を調整することで、鋳造合金薄片Nに対する保温時間を一定に保つことができる。
また上記の製造装置1によれば、ステージ板33aに鋳造合金薄片Nを載置させてから保温時間の経過後に、ステージ板33aの傾斜角度を大きくさせて鋳造合金薄片Nを貯蔵容器4に送出させるので、保温時間を一定に保つことができ、鋳造合金薄片Nの品質を均一にすることができる。
また上記の製造装置1によれば、加熱ヒータ31が鋳造装置2と開閉式ステージ33との間に配置され、かつコンテナ5の移動方向に沿って配置されているので、コンテナ5の移動途中でも各開閉式ステージ33上の鋳造合金薄片Nと加熱ヒータ31との距離が一定に保たれ、これにより鋳造合金薄片Nを同じ条件で常時保温することができる。
また上記の製造装置1によれば、貯蔵容器4に鋳造合金薄片Nを冷却する冷却板4aが備えられているので、保温後の鋳造合金薄片Nをすみやかに冷却することができ、これにより保温時間が実質的に延長される虞がなく、鋳造合金薄片Nの品質を高めることができる。
また上記の製造装置1によれば、鋳造装置2に破砕装置21が備えられているので、鋳造合金塊をすみやかに破砕して鋳造合金薄片Nにすることができ、加熱装置3や貯蔵容器4における鋳造合金の取扱を容易に行うことができる。
また上記の製造装置1によれば、破砕装置22と開閉式ステージ33の間に、鋳造合金薄片Nを開閉式ステージ33上に案内するホッパ7が備えられているので、鋳造合金薄片Nを保温・貯蔵室6b内部に散乱させるおそれがなく、鋳造合金薄片Nの全量をロスすることなく開閉式ステージ33に送出できる。
また上記の製造装置1によれば、加熱ヒータ31の一部に開口部31cが設けられ、この開口部31cにホッパ7の排出口7aが配置されているので、ホッパ7の排出口7aからコンテナ5の開閉式ステージ33を望むことができ、鋳造合金薄片Nの全量をロスすることなく開閉式ステージ33に送出できると共に、製造装置1の小型化、省スペース化が図られる。
また上記の製造装置1によれば、鋳造装置2及び加熱装置3が不活性ガス雰囲気のチャンバ6内に設置されているので、R−T−B系合金の劣化を防止できる。
また上記の製造装置1によれば、チャンバ6内に放冷室が設けられ、コンテナ5が放冷室に移動可能とされているので、保温処理が終了した鋳造合金薄片Nをコンテナ5とともに保温・貯蔵室5bから搬出させて放冷させることができ、生産効率を高めることができる。
また上記の製造装置1によれば、希土類元素含有合金がR−T−B系合金であるので、保磁力が高く耐熱性に優れた磁石を製造することができる。
また、R−T−B系合金は、Ndの一部をPr、Dy、Tb等の他の希土類元素で置換した元素Rと、Feの一部をCo、Ni等の金属で置換した元素Tと、B(硼素)を主として含む合金であり、この合金から構成されるR−T−B系磁石の保磁力は、R−T−B系合金におけるDy、Tbの組成比が高まるにつれて向上するが、その一方で残留磁束密度が低下する傾向がある。
上記の製造装置1よれば、加熱装置3を備えることでR−T−B系合金に対して保温処理を行うことが可能であり、これによりR−T−B系合金からなる磁石の保磁力を向上できるので、合金中のDy、Tbの組成比を少なくすることができる。また、合金中のDy、Tbの組成比を少なくすることで、残留磁束密度も改善できる。
また、加熱装置は、先に説明した構成に限定されるものではなく、図11〜図14に示す構成を採用しても良い。
図11には、加熱装置の別の例を示す。図11に示す加熱装置103と、図1及び図3〜5に示す加熱装置3との相違点は、加熱ヒータ131に保護カバー131cを取り付けた点である。
すなわち、図11に示す加熱ヒータ131は、ヒータカバー131aと、ヒータカバー131aの下側に取り付けられたヒータ本体131bと、ヒータカバー131aに取り付けられてヒータ本体131bを保護する保護カバー131cとから構成されている。ヒータカバー131aは、ヒータ本体131bから発した熱をコンテナ5側に放射させ、かつヒータ本体131bからの熱が鋳造室6aに放射されるのを防止するために設けられる。また、ヒータカバー131aを設けることで、鋳造装置2から合金溶湯または鋳造合金の一部が落下した場合にヒータ本体131bの破損が防止される。
また、保護カバー131cは、ヒータ本体131bとコンテナ5との間に配置されている。コンテナ5の開閉式ステージ32に対する鋳造合金薄片Nの落下時に、鋳造合金薄片Nが開閉式ステージ32にはね返されてヒータ本体131bに接触する場合があるが、この保護カバー131cを備えることによって、ヒータ本体131bが鋳造合金薄片Nによって保護される。尚、ヒータ本体131bからの熱は、保護カバー131cを介して開閉式ステージ33上の鋳造合金薄片Nに照射される。
保護カバー131cは、板状でも良くメッシュ状でも良い。板状の場合は、熱を鋳造合金薄片Nに照射するために、熱伝導性に優れるとともに熱放射効率に優れた材質が好ましい。メッシュ状の場合は鋳造合金薄片Nを通過させない程度の目開きを有するものがよい。
次に、図12には、加熱装置の他の例を示す。図12に示す加熱装置203と、図1及び図3〜5に示す加熱装置3との相違点は、開閉式ステージ群132の各開閉式ステージ133同士の間に、仕切板134を取り付けた点である。
すなわち、図12に示す開閉式ステージ群132には、複数の開閉式ステージ133が備えられており、各開閉式ステージ133はコンテナ5の移動方向に沿って配列されている。図12に示す開閉式ステージ群132には合計で10個の開閉式ステージ133が備えられている。また、開閉ステージ群132の周囲には、ガイド部材52が設置されており、このガイド部材52によってホッパ7を通って落下してきた鋳造合金薄片Nが保温・貯蔵室6b内に散乱するのを防止している。
また、各開閉式ステージ133の境界にはそれぞれ、仕切板134が備えられている。各仕切板134は、加熱ヒータ31側に向けて立設されている。
開閉式ステージ133に対する鋳造合金薄片Nの落下時に、鋳造合金薄片Nが開閉式ステージ133によりはね返されて、隣接する他の開閉式ステージ133に飛散する場合があるが、この仕切板134を設けることによって、鋳造合金薄片Nの飛散が防止される。
また、開閉式ステージ133の境界部分への鋳造合金薄片Nの堆積を防止することができ、鋳造合金薄片Nを境界部分に残すことなく、貯蔵容器4に落下させることができる。
尚、仕切板134には、開閉式ステージ133上の鋳造合金薄片Nの保温を補助するための補助ヒータを配設しても良い。補助ヒータを配設することによって、鋳造合金薄片Nの温度を均一にすることができる。
次に、図13には、加熱装置のその他の例を示す。図13に示す加熱装置303と、図1及び図3〜5に示す加熱装置3との相違点は、開閉式ステージ群132に代えて、加熱ヒータ331とコンテナ305の間にベルトコンベア306を配設した点である。
すなわち、図13に示す加熱装置302は、加熱ヒータ331と、コンテナ305と、加熱ヒータ31とコンテナ305の間に配設されたベルトコンベア306とから構成されている。ベルトコンベア306は、鋳造装置から供給された鋳造合金薄片Nを保温しつつコンテナ305に搬送するためのものである。また、コンテナ305には冷却板305aが設置されている。
加熱ヒータ331は、ヒータカバー331aと、ヒータカバー331aの下側に取り付けられたヒータ本体331bとから構成されている。ヒータカバー331a及びヒータ本体331bの機能及び材質等は、先に説明した加熱ヒータ31と同様である。
また、加熱ヒータ331の左端にはホッパ7の排出口7aが配設されている。これにより、ホッパ7を通過して鋳造装置2から落下してきた鋳造合金薄片Nを、ベルトコンベア306に送出できるようになっている。
更に加熱ヒータ331は、図13に示すように、ベルトコンベア306の長手方向に沿ってベルトコンベア306と等間隔に配置されている。この構成により、ベルトコンベア306によって搬送される鋳造合金薄片Nを均一に保温できるようになっている。
更に、図13に示す加熱装置303においては、ベルトコンベア306とコンテナ305の間に加熱ヒータを更に追加し、この加熱ヒータによってベルトコンベア306のベルトを加熱しても良い。
次に、ベルトコンベア306は、その一端306aがホッパ7の排出口7aの直下に配置され、他端306bがコンテナ305の直上に配置されている。そしてベルトコンベア306は、一端306aと他端306bの間を加熱ヒータ331に沿って延在している。また、ベルトコンベア306と加熱ヒータ331との間の距離はほぼ一定になっている。
以上の構成によって、ホッパ7を通過して鋳造装置2から落下してきた鋳造合金薄片Nを、ベルトコンベア306により搬送させながら加熱ヒータ331によって保温させ、その後、鋳造合金薄片Nをベルトコンベア306の他端306bからコンテナ305に送出できるようになっている。鋳造合金薄片Nの保温時間は、鋳造合金薄片Nがベルトコンベア306に送出された時点が開始時間となり、ベルトコンベア306の他端306bからコンテナ305に送出された時点が終了時間となる。従って保温時間の調整は、ベルトコンベア306の運転速度を制御することにより調整すればよい。
このように、図13に示す加熱装置303によれば、連続的に供給される鋳造合金薄片Nを保温または昇温することができ、かつ保温時間または昇温時間を一定にすることができる。
また、コンテナ305は別のベルトコンベア51上に設置されており、コンテナ305を図中左右方向両側に移動できるようになっている。この構成により、コンテナ305とベルトコンベア306の他端306bとの相対位置を可変にすることができ、コンテナ305の同一カ所に鋳造合金薄片Nが集中して堆積されるのを防止できる。
次に、図14には、加熱装置の更に別の例を示す。図14に示す加熱装置403と、図13に示す加熱装置303との相違点は、ベルトコンベア306に代えて、加熱ヒータ331とコンテナ305の間に押出装置406を配設した点である。
すなわち、図14に示す加熱装置402は、加熱ヒータ331と、コンテナ305と、加熱ヒータ31とコンテナ305の間に配設された押出装置406とから構成されている。押出装置406は、鋳造装置から供給された鋳造合金薄片Nを保温しつつコンテナ305に搬送するためのものである。また、コンテナ305には冷却板305aが設置されている。
加熱ヒータ331は、ヒータカバー331aと、ヒータカバー331aの下側に取り付けられたヒータ本体331bとから構成されている。ヒータカバー331a及びヒータ本体331bの機能及び材質等は、先に説明した加熱ヒータ31と同様である。
また、加熱ヒータ331の左端にはホッパ7の排出口7aが配設されている。これにより、ホッパ7を通過して鋳造装置2から落下してきた鋳造合金薄片Nを、押出装置406に送出できるようになっている。
更に加熱ヒータ331は、図14に示すように、押出装置406の長手方向に沿って配置されている。この構成により、押出装置406によって搬送される鋳造合金薄片Nを均一に保温できるようになっている。
更に、図14に示す加熱装置403においては、基板406aとコンテナ305の間に加熱ヒータを更に追加し、この加熱ヒータによって基板406aを加熱しても良い。
次に、押出装置406は、基板406aと、基板406a上をスライドする押出部材406bとから構成されている。基板406aは、その一端406aがホッパ7の排出口7aの直下に配置され、他端40aがコンテナ305の直上に配置されている。そして基板406aは、一端406aと他端406aの間を加熱ヒータ331に沿って延在している。また、基板406aと加熱ヒータ331との間の距離はほぼ一定になっている。次に押出部材406bは、基板406の一端406a側から他端側406aに向けて基板406に接触しつつ移動し、逆に他端406a側から一端406a側に戻る際には基板406から離間して移動するようになっている。
以上の構成によって、ホッパ7を通過して鋳造装置2から落下してきた鋳造合金薄片Nを基板406上に堆積させ、この鋳造合金薄片Nを押出部材406bによって基板の他端406a側に押し出して搬送させながら加熱ヒータ331によって保温させ、その後、鋳造合金薄片Nを基板406aの他端406aからコンテナ305に送出できるようになっている。鋳造合金薄片Nの保温時間は、鋳造合金薄片Nが基板406aに送出された時点が開始時間となり、基板406の他端406aからコンテナ305に送出された時点が終了時間となる。従って保温時間の調整は、押出部材406bの移動速度を制御することにより調整すればよい。
このように、図14に示す加熱装置403によれば、連続的に供給される鋳造合金薄片Nを保温または昇温することができ、かつ保温時間または昇温時間を一定にすることができる。
また、図13の場合と同様に、コンテナ305は別のベルトコンベア51上に設置されており、コンテナ305を図中左右方向両側に移動できるようになっている。この構成により、コンテナ305と押出装置406の基板406aの他端406aとの相対位置を可変にすることができ、コンテナ305の同一カ所に鋳造合金薄片Nが集中して堆積されるのを防止できる。
次に、図15には、加熱装置の更に別の例を示す。図15に示す加熱装置と、図13に示す加熱装置303との相違点は、加熱ヒータ331及びベルトコンベア306に代えて、縦型加熱炉451とテーブルフィーダーとを設置した点である。
図15に示す縦型加熱炉451は、薄片通路452と、薄片通路452の外周側に設置された外部ヒータ453とから構成されている。また、薄片通路452の入口側には、鋳造装置2から供給された鋳造合金薄片を通過させるためのホッパ7が配設されている。また、薄片通路452の出口側には、テーブルフィーダー461が配設されている。テーブルフィーダー461の下には、コンテナ305が配置されている。テーブルフィーダー461は、テーブル462と、テーブル462上に設置された回転羽根463と、テーブル462の下に設置されて回転羽根463を回転させる駆動部464とから構成されている。
上記の縦型加熱炉451に鋳造合金薄片Nが供給されると、薄片通路452の内部に鋳造合金薄片Nが充填され、薄片通路42の出口側から鋳造合金薄片が順次押し出される。押し出された鋳造合金薄片は、テーブルフィーダー461のテーブル462上に載置されるが、回転羽根463が回転することによってテーブル462の周囲に押し出され、コンテナ305に落下される。鋳造合金薄片Nは、薄片通路を通過する間に外部ヒータ453によって昇温乃至保温される。保温時間は、縦型加熱炉451に対する鋳造合金薄片の供給速度と、テーブルフィーダー461による鋳造合金薄片の排出速度のバランスによって調整される。
このように、図15に示す加熱装置によれば、連続的に供給される鋳造合金薄片Nを保温または昇温することができ、かつ保温時間または昇温時間を一定にすることができる。
次に、合金の製造装置の他の例として、鋳造装置と加熱装置の間に、粉砕直後の鋳造合金薄片の温度を均一化を目的として、加熱ヒータ付振動フィーダーを設置しても良い。図16にその構成を示す。
図16に示す製造装置には、鋳造装置と加熱装置の間に加熱ヒータ付振動フィーダー501が設置されている。この加熱ヒータ付振動フィーダー501は傾斜面502a を有する薄片通路502 と、傾斜面502aを振動させる振動発生装置503と、薄片通路502の上側に設置された加熱ヒータ504とから概略構成されている。
薄片通路502の上流側には、砕装置21によって粉砕された鋳造合金薄片の通路となるホッパ502bが設置されている。また、薄片通路502の下流側の傾斜面502aには排出口502cが開口されており、この排出口502cには金属網502dが嵌め込まれている。排出口502cの更に下流側には、金属網502dを通過できなかった粒度の大きな鋳造合金薄片を回収するための回収口502eが設けられ、回収口502eの下には回収皿502fが設置されている。
尚、傾斜面502a上に、滑り落ちる鋳造合金薄片を傾斜面502aの幅方向全体に拡散させるための突起を設けても良い。
この加熱ヒータ付振動フィーダー501に鋳造合金薄片が供給されると、振動発生装置503によって振動された傾斜面502a上を鋳造合金薄片が滑り落ちる。そして、粒度の小さな鋳造合金薄片は金属網502dを通過してホッパ7から加熱装置3に落下する。また、粒度の大きな鋳造合金薄片は金属網502dの上を更に滑り落ちて、回収口502eから回収皿502fに回収される。また、鋳造合金薄片が薄片通路502を滑り落ちる間に、加熱ヒータ504によって昇温乃至保温される。これにより、粉砕直後の鋳造合金薄片の温度を均一化することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば開閉式ステージ33の構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば図11に示す構成としても良い。
図17(a)は、ステージ板51の中央に回転軸52を設けた例である。この例では、回転軸52を一方向のみに回転させることで開閉動作を行うことができる。
また、図17(b)は、回転軸62を有するステージ板61をやや傾斜させて配置し、このステージ板61に傾斜面63を有する固定部材64を突き合わせて開閉式ステージを構成した例である。この例では、ステージ板61と固定部材64が突き合わされて溝65が形成され、この溝65に鋳造合金薄片が堆積されるので、薄片の飛散を防止できる。
また、可動装置としてベルトコンベア51を例示したが、この他にコンテナ5に車輪付の台車を取り付けて自走式のコンテナとしても良く、更にレールを敷設してこのレール上を台車が走行するようにしても良い。
更に、コンテナ内部に配置する冷却板に代えて、以下に説明する構成を採用しても良い。
第1の例として、貯蔵容器の底面から離間させてステンレス製網を底面と平行に設け、そこからヘリウム等の不活性の冷却ガスを流せるような容器とし、鋳造合金薄片の落下収納直後から、冷却ガスを流入することで鋳造合金薄片を冷却し、更に冷却ガス量を変えることにより鋳造合金薄片の冷却速度を変えることができる。
なお、上記の第1の例では、鋳造合金薄片が大きく堆積し、その堆積物の間に流すガスの気相接触による冷却であるので容器が大きい場合、堆積物が重なって冷却速度に限界があることもある。あるいは、容器内での冷却のばらつきが発生しやすくなる。
このような場合、第2の例として、貯蔵容器内を複数の中空仕切り板にて区切り、中空仕切り板内部に冷却媒体を流し、中空仕切り板と鋳造合金薄片との接触冷却をさせることにより鋳造合金薄片の冷却速度を速めることができる。この方法は冷却媒体と鋳造合金薄片が接触しないので、冷却媒体としては不活性ガスの外、空気等のガス、あるいは水等の液体も用いることができる。
さらに第3の例として、中空仕切り板の下部に通気口を設け、この通気口から冷却用の不活性ガスを一部貯蔵容器内に流して鋳造合金薄片を冷却する方法である。合金の内部組織が固まった後の冷却は出来るだけ急速に冷却する方が効率的であり、特に続けて鋳造を行う場合はそうすることが好ましい。
また、開閉式ステージ33のステージ板33aの裏側に別の加熱ヒータを設置し、この加熱ヒータによってステージ板33aを加熱しても良い。この加熱ヒータは、加熱ヒータ31と併用しても良い。尚、この構成は、上記の加熱装置103、203に採用しても良い。
また、開閉式ステージ33のステージ板33aの裏側に断熱構造を設け、加熱ヒータ31からの熱をコンテナ5内部に侵入させないようにしても良い。この場合の断熱構造としては、ステージ板33aの裏側にアルミナ、ジルコニア等のセラミックス製のブロックまたは繊維質の板を設置したり、ステージ板33aの裏側に複数の金属薄板を隙間を開けて重ね合わせても良い。金属薄板の材質は、鋳造合金薄片の温度よりも融点が低いものであれば良く、鉄やステンレスで良い。尚、この構成は、上記の加熱装置103、203に採用しても良い。
また、鋳造合金薄片の冷却抑制のために、ホッパ7にヒータを設置しても良い。
また、本発明の製造装置は、R−T−B系合金に限らず、熱電半導体合金や水素吸蔵合金に適用しても良い。
熱電半導体合金としては、一般式A3−xC(但し、AとBはFe、Co、Ni、Ti、V、Cr、Zr、Hf、Nb、Mo、Ta、Wなどの遷移金属のうち少なくとも一種、CはAl、Ga、In、Si、Ge、Snなど13族または14族の元素のうち少なくとも一種)で表される合金を例示できる。
また、一般式ABC(但し、AとBはFe、Co、Ni、Ti、V、Cr、Zr、Hf、Nb、Mo、Ta、Wなどの遷移金属のうち少なくとも一種、CはAl、Ga、In、Si、Ge、Snなど13族または14族の元素のうち少なくとも一種)で表される合金も例示できる。
更に、一般式RE(Fe1−ySb12(REはLa、Ceのうち少なくとも一種、MはTi、Zr、Sn、Pbからなる群から選ばれた少なくとも一種。0<x≦1、0<y<1)で表される希土類合金も例示できる。
更にまた、一般式RE(Co1−ySb12(REはLa、Ceのうち少なくとも一種、MはTi、Zr、Sn、Cu、Zn、Mn、Pbからなる群から選ばれた少なくとも一種。0<x≦1、0<y<1)で表される希土類合金も例示できる。
水素吸蔵合金としては、AB型合金(チタン、マンガン、ジルコニウム、ニッケルなどの遷移元素の合金をベースとしたもの)またはAB型合金(希土類元素、ニオブ、ジルコニウム1に対して、触媒効果を有する遷移元素(ニッケル、コバルト、アルミニウムなど)5を含む合金をベースとしたもの)を例示できる。
合金組成が質量比で、Nd22%、Dy9.5%、B0.96%、Co1.0%、Al10.15%、Cu0.10%、残部Feになるように、金属ネオジウム、金属ディスプロシウム、フェロボロン、コバルト、アルミニウム、銅、鉄を配合した原料を、アルミナ坩堝を使用して、アルゴンガスで1気圧の雰囲気中で、高周波溶解炉で溶解して合金溶湯を調製した。
次いで、この合金溶湯を図1に示す製造装置の鋳造装置に供給して、SC法にて鋳造、破砕することにより、鋳造合金薄片を作製した。
尚、冷却ロールの直径は600mmであり、材質は銅に微量のCr、Zrを混合した合金であり、内部は水冷されており、鋳造時のロールの周速度は1.3m/sであり、鋳造合金塊が冷却ロールを離脱する平均温度は放射温度計で測定したところ890℃であった。その測定値の最高温度と最低温度との相違は35℃であった。本合金のR14B相の融点が約1170℃であることから、平均離脱温度との差は280℃である。また、冷却ロール上での鋳造合金塊の平均冷却速度は、980℃/秒であり、平均厚さは0.29mmであった。
作成された鋳造合金薄片を、図1に示す製造装置のホッパ7を通過させて開閉式ステージ上に堆積させた。そして、700〜900℃の温度で1分間保温する条件で保温処理を行った。このようにして、実施例1〜3の希土類合金からなる鋳造合金薄片を製造した。
また、保温処理を行わなかったこと以外は上記実施例1〜3と同様にして、比較例1の鋳造合金薄片を製造した。
次に、得られた鋳造合金薄片を100%窒素雰囲気中で横磁場中成型機でプレス成型した。成型圧は0.8t/cmであり、金型のキャビティ内の磁界は15kOeとした。得られた成型体を、1.33×10−5hPaの真空中、500℃で1時間保持し、次いで1.33×10−5hPaの真空中、800℃で2時間保持した後、さらに1.33×10−5hPaの真空中、1030℃で2時間保持して焼結させた。焼結密度は7.67〜7.69g/cm以上であり十分な大きさの密度となった。さらに、この焼結体をアルゴン雰囲気中、530℃で1時間熱処理し、実施例1〜3及び比較例1のR−T−B系磁石を作製した。
得られたR−T−B系磁石の磁気特性をパルス型BHカーブトレーサーで測定した。その結果を図18に示す。図18は、実施例1〜3及び比較例1のR−T−B系磁石の保温温度と保磁力との関係を示すグラフである。
図18に示すように、保温処理を行った実施例1〜3のR−T−B系磁石は、保温処理を行わない比較例1に対して、保磁力が3%程度増大していることがわかる。
図1は、本発明の実施形態である合金の製造装置の構成を示す正面模式図である。 図2は、合金の製造装置に備えられた鋳造装置を示す正面模式図である。 図3は、合金の製造装置に備えられた加熱装置を示す正面模式図である。 図4は、合金の製造装置に備えられた加熱装置を示す側面模式図である。 図5は、合金の製造装置に備えられた開閉式ステージ及び貯蔵容器(コンテナ)を示す平面模式図である。 図6は、合金の製造装置の動作を説明する正面模式図である。 図7は、合金の製造装置の動作を説明する正面模式図である。 図8は、合金の製造装置の動作を説明する正面模式図である。 図9は、合金の製造装置の動作を説明する正面模式図である。 図10は、合金の製造装置の動作を説明する側面模式図である。 図11は、合金の製造装置に備えられた加熱装置の別の例を示す正面模式図である。 図12は、合金の製造装置に備えられた加熱装置の他の例を示す正面模式図である。 図13は、合金の製造装置に備えられた加熱装置のその他の例を示す正面模式図である。 図14は、合金の製造装置に備えられた加熱装置の更に別の例を示す正面模式図である。 図15は、合金の製造装置に備えられた加熱装置の更に別の例を示す正面模式図である。 図16は、合金の製造装置の他の例を示す正面模式図である。 図17は、開閉式ステージのその他の例を示す模式図である。 図18は、実施例1〜3及び比較例1のR−T−B系磁石の保温温度と保磁力との関係を示すグラフである。
符号の説明
1…製造装置(合金の製造装置)、2…鋳造装置、3…加熱装置、4…貯蔵容器、4a…冷却板、5…コンテナ、6…チャンバ、6c…放冷室、7…ホッパ、7a…ホッパの排出口、21…破砕装置、31…加熱ヒータ、31c…加熱ヒータの開口部、33…開閉式ステージ、33a…ステージ板、33b…開閉機構、51…ベルトコンベア(可動装置)、L…合金溶湯、N…鋳造合金薄片

Claims (24)

  1. ストリップキャスト法により合金溶湯を鋳造する鋳造装置と、鋳造後の鋳造合金を破砕する破砕装置と、破砕後の鋳造合金薄片を保温または昇温する加熱装置とが備えられてなり、
    前記加熱装置には、コンテナと加熱ヒータとが備えられており、
    前記コンテナには、貯蔵容器と前記貯蔵容器の上部に配置された開閉式ステージとが備えられ、
    前記開閉式ステージは、「閉」のときに前記破砕装置から供給された前記鋳造合金薄片を載置させるとともに「開」のときに前記鋳造合金薄片を前記貯蔵容器に送出させるものであることを特徴とする合金の製造装置。
  2. 前記破砕装置の下方にホッパ及び前記加熱装置が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の合金の製造装置。
  3. 前記加熱ヒータの一部に開口部が設けられ、前記開口部に前記ホッパの排出口が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の合金の製造装置。
  4. 前記開閉式ステージは、前記鋳造合金薄片が載置されてから所定時間の経過後に、前記鋳造合金薄片を前記貯蔵容器に送出させるものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載の合金の製造装置。
  5. 前記加熱ヒータは、前記開閉式ステージに載置された前記鋳造合金薄片を保温または昇温するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の合金の製造装置。
  6. 前記コンテナを可動自在にする可動装置が備えられていることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の合金の製造装置。
  7. 前記コンテナには複数の前記開閉式ステージが備えられており、前記複数の開閉式ステージは、前記コンテナの移動方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項に記載の合金の製造装置。
  8. 前記鋳造装置における前記鋳造合金薄片の調製に合わせて前記コンテナを移動させることにより、前記の各開閉式ステージ上に前記鋳造合金薄片を順次載置させるものであることを特徴とする請求項に記載の合金の製造装置。
  9. 前記の各開閉式ステージは、前記鋳造合金薄片が載置されてから所定時間の経過後に、前記鋳造合金薄片を前記貯蔵容器に順次送出させるものであることを特徴とする請求項または請求項に記載の合金の製造装置。
  10. 前記開閉式ステージは、ステージ板と、前記ステージ板を開閉する開閉機構とから構成され、
    前記開閉機構は、前記ステージ板の傾斜角度を制御するものであって、「閉」のときに前記ステージ板を水平状態または傾斜状態にして前記鋳造合金薄片を載置させ、「開」のときに前記ステージ板の傾斜角度を大きくさせて前記鋳造合金薄片を前記貯蔵容器に送出させるものであることを特徴とする請求項ないし請求項のいずれかに記載の合金の製造装置。
  11. 前記開閉機構は、前記ステージ板に前記鋳造合金薄片を載置させてから所定時間の経過後に、前記ステージ板の傾斜角度を大きくさせて前記鋳造合金薄片を前記貯蔵容器に送出させるものであることを特徴とする請求項10に記載の合金の製造装置。
  12. 前記加熱ヒータが前記砕装置と前記開閉式ステージとの間に配置され、かつ前記コンテナの移動方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項ないし請求項11のいずれかに記載の合金の製造装置。
  13. 前記加熱ヒータと前記コンテナの間に、ベルトコンベアまたは押出装置が配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の合金の製造装置。
  14. 前記鋳造装置、前記砕装置及び前記加熱装置が、不活性ガス雰囲気のチャンバ内に設置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の合金の製造装置。
  15. 前記チャンバ内に放冷室が設けられ、前記コンテナが前記放冷室に移動可能とされていることを特徴とする請求項14に記載の合金の製造装置。
  16. 前記合金が希土類元素含有合金であることを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の合金の製造装置。
  17. 前記希土類元素含有合金が、R−T−B系合金(ただし、RはYを含む希土類元素のうちの少なくとも1種以上の元素であり、TはFeを必須とする金属であり、Bはホウ素である)からなることを特徴とする請求項16に記載の合金の製造装置。
  18. 前記合金が、水素吸蔵合金であることを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の合金の製造装置。
  19. 前記合金が、熱電半導体合金であることを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の合金の製造装置。
  20. 請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の合金の製造装置によって製造されたことを特徴とする合金。
  21. 請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の合金の製造装置によって製造されたことを特徴とする希土類元素含有合金。
  22. 請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の合金の製造装置によって製造されたことを特徴とする水素吸蔵合金。
  23. 請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の合金の製造装置によって製造されたことを特徴とする熱電半導体合金。
  24. 請求項21に記載の希土類元素含有合金からなることを特徴とする希土類磁石。
JP2006106793A 2006-04-07 2006-04-07 合金の製造装置 Active JP5063918B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006106793A JP5063918B2 (ja) 2006-04-07 2006-04-07 合金の製造装置
KR1020087012330A KR101004166B1 (ko) 2006-04-07 2007-04-06 합금 및 희토류 원소 합금 제조 장치
CN2007800014248A CN101356030B (zh) 2006-04-07 2007-04-06 用于生产合金的设备以及稀土元素合金
RU2008120603/02A RU2389586C2 (ru) 2006-04-07 2007-04-06 Аппарат для производства сплава и сплава с редкоземельными элементами
AT07741560T ATE549113T1 (de) 2006-04-07 2007-04-06 Vorrichtung zur herstellung einer legierung und seltenerdelementlegierung
PCT/JP2007/058124 WO2007117037A1 (en) 2006-04-07 2007-04-06 Apparatus for producing alloy and rare earth element alloy
US12/093,936 US7958929B2 (en) 2006-04-07 2007-04-06 Apparatus for producing alloy and rare earth element alloy
EP07741560A EP2026923B1 (en) 2006-04-07 2007-04-06 Apparatus for producing alloy and rare earth element alloy
TW096112320A TWI437103B (zh) 2006-04-07 2007-04-09 生產合金的設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006106793A JP5063918B2 (ja) 2006-04-07 2006-04-07 合金の製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007277655A JP2007277655A (ja) 2007-10-25
JP5063918B2 true JP5063918B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=38679393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006106793A Active JP5063918B2 (ja) 2006-04-07 2006-04-07 合金の製造装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5063918B2 (ja)
CN (1) CN101356030B (ja)
AT (1) ATE549113T1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100230013A1 (en) 2007-12-13 2010-09-16 Showa Denko K.K. R-t-b alloy, process for production of r-t-b alloy, fine powder for r-t-b rare earth permanent magnets, and r-t-b rare earth permanent magnet
JP5613856B1 (ja) * 2011-07-08 2014-10-29 昭和電工株式会社 R−t−b系希土類焼結磁石用合金、r−t−b系希土類焼結磁石用合金の製造方法、r−t−b系希土類焼結磁石用合金材料、r−t−b系希土類焼結磁石、r−t−b系希土類焼結磁石の製造方法およびモーター
JP5572673B2 (ja) * 2011-07-08 2014-08-13 昭和電工株式会社 R−t−b系希土類焼結磁石用合金、r−t−b系希土類焼結磁石用合金の製造方法、r−t−b系希土類焼結磁石用合金材料、r−t−b系希土類焼結磁石、r−t−b系希土類焼結磁石の製造方法およびモーター
JP2018078183A (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 Tdk株式会社 希土類磁石の製造方法
JP6939338B2 (ja) * 2017-09-28 2021-09-22 日立金属株式会社 R−t−b系焼結磁石の製造方法
JP6939337B2 (ja) * 2017-09-28 2021-09-22 日立金属株式会社 R−t−b系焼結磁石の製造方法
CN110153409B (zh) * 2019-06-17 2021-02-19 铜陵国传电子材料科技有限公司 一种具有抗氧化功能的热导管铜粉的制备方法
CN111359515A (zh) * 2020-03-17 2020-07-03 东莞理工学院 一种阵列式高通量铝合金熔体成分的逐级配置装置
CN113817910B (zh) * 2021-10-08 2023-04-07 昆山晶微新材料研究院有限公司 均质化处理装置、铸造设备和高均质性铸锭的制备方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6347301A (ja) * 1986-08-15 1988-02-29 Matsushita Electric Works Ltd 永久磁石粉末の製法
JP3845461B2 (ja) * 1995-04-06 2006-11-15 株式会社Neomax ボンド磁石用永久磁石合金粉末の製造方法及びその装置
WO2002072900A2 (en) * 2001-03-12 2002-09-19 Showa Denko K.K. Method for controlling structure of rare earth element-containing alloy, powder material of the alloy and magnet using the same
JP3628282B2 (ja) * 2001-07-03 2005-03-09 独立行政法人科学技術振興機構 希土類酸化物の還元による極低酸素含有量でかつ微細で均質な結晶組織の希土類系合金の製造方法
WO2003052778A1 (en) * 2001-12-18 2003-06-26 Showa Denko K.K. Alloy flake for rare earth magnet, production method thereof, alloy powder for rare earth sintered magnet, rare earth sintered magnet, alloy powder for bonded magnet and bonded magnet
CN1242427C (zh) * 2003-11-12 2006-02-15 浙江大学 氢化热处理法制备双相稀土永磁材料的方法
CN100366363C (zh) * 2004-04-30 2008-02-06 株式会社新王磁材 稀土类磁铁用原料合金、粉末以及烧结磁铁的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN101356030A (zh) 2009-01-28
JP2007277655A (ja) 2007-10-25
ATE549113T1 (de) 2012-03-15
CN101356030B (zh) 2010-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5063918B2 (ja) 合金の製造装置
JP4219390B1 (ja) 合金の製造装置
KR100562680B1 (ko) 마그네트용 급속 응고 합금 및 마그네트 분말 제조방법 및 그 장치
KR101036968B1 (ko) R-t-b계 합금 및 그 제조 방법, r-t-b계 희토류 영구자석용 미분말 및 r-t-b계 희토류 영구 자석
EP2589445A1 (en) Method for producing alloy cast slab for rare earth sintered magnet
JP5124586B2 (ja) 冷却装置、鋳造装置
JP3845461B2 (ja) ボンド磁石用永久磁石合金粉末の製造方法及びその装置
KR101004166B1 (ko) 합금 및 희토류 원소 합금 제조 장치
JP4329318B2 (ja) 希土類焼結磁石およびその製造方法
JP2002030378A (ja) 結晶化発熱温度制御による鉄基永久磁石合金の製造方法
JP4120253B2 (ja) ナノコンポジット磁石用急冷合金およびその製造方法
TW567104B (en) The method for controlling inside texture of alloy containing rare earth elements, the powder of aforementioned alloy and the magnetic stone made by it
JP4000620B2 (ja) 永久磁石合金粉末の製造方法
JP5344296B2 (ja) タンディッシュとそれを用いたr−t−b系合金の製造方法
CN201952479U (zh) R-t-b系稀土类合金的制造装置
JP4600041B2 (ja) 冷却装置及びストリップキャスティング装置並びにネオジウム系焼結磁石用合金鋳造薄片の冷却方法
JP2003320442A (ja) 急冷合金の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120704

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120731

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5063918

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350