JP5063183B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は記録ヘッドから記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関するものである。
紙などの被記録媒体の搬送方向に対して垂直に往復運動をする記録ヘッドを搭載した記録装置は、各種の記録方式による記録ヘッドを搭載している。これらで使用されている記録ヘッドには、ワイヤードット方式、感熱方式、熱転写式、インクジェット方式などがある。なかでも、インクジェット方式は、記録ヘッドが記録媒体に対して非接触状態にあるために、記録媒体との擦れなどによる劣化が起こらず、かつ高速化の実現に有利である。さらに、記録ヘッドから吐出されたインク弾は、記録ヘッドと、ある距離だけ離れた記録媒体まで飛翔し着弾することで記録を行う。そのため記録時の騒音が小さく、効率よく色の出力が可能であるためにランニングコストの面からも有利である。
しかしながら、記録ヘッドのキャリッジに対しての装着位置、記録ヘッドが有するインク吐出口形成工程の公差などによって、インク吐出口配列がLF方向(記録媒体搬送方向)に対して傾いてしまう場合がある。この状態で縦罫線を記録すると、罫線が傾きずれを起こすという問題が発生する。この様な吐出口を複数並列に配置し、各吐出口配列において異なる色のインク吐出を行うことでカラー印刷を行う画像記録装置においては、わずかな偏差によっても粒状感悪化などの画像劣化が発生する。特に往復マルチパス印字による画像出力において出力画像品質の劣化が著しい。
従来このような記録装置において吐出口(ノズル)配列の傾きを取得し、インク吐出タイミングを主走査方向にシフトすることでドット着弾位置を理想状態に近くする補正方法が提案されている。特許文献1に開示される手法を以下に説明する。まず、1スキャン目でノズル最下部によりドット記録を行い、所定量の紙送りをした後、2スキャン目のノズル最上部によりドットを記録する。この記録されたドットに基づいて主走査方向への着弾位置のドット位置のずれ量(ヘッドの傾き量)を取得し、記録位置のオフセット量を決定する。そしてノズル内の少なくとも一部を決定されたオフセット量に依存する距離分だけシフトさせる傾き補正方法が提案されている。以下、図31と図32を参照して特許文献1による概念を適用した傾き補正方法について説明する。図31はノズル配列の先端と後端の主走査方向ずれ量が2dot/1200dpiである分だけ傾いたノズル列によって印字された縦罫線の出力結果模式図である。また図32は特許文献1の概念による従来の傾き補正を施した縦罫線の出力結果模式図である。この補正の場合、傾いたノズル列の最上段のノズル分割部3201をシフトせずに、3202を1200dpi分、主走査方向にシフトしている。すなわち、ノズル分割部3201の駆動タイミングは変更せず、ノズル分割部3202の駆動タイミングを1200dpi分ずらす。それぞれの場合での縦罫線の主走査方向着弾位置ずれ量の幅である図31の3100と図32の3200を比較すると、3200の幅<3100の幅となり、傾き補正により縦罫線の理想出力状態に近づくように補正されていることが分かる。
また、特許文献2には、ヘッドの回転による誤差を、記録イメージに対しノズル内でオフセットを付加する誤差修正回路を有することにより視覚的に回転誤差を低減させるインクジェットプリントシステムが提案されている。
特許文献3には、傾きに応じて、駆動ブロック順の変更、ブロック間隔の変更を行うインクジェット記録装置が提案されている。
特許文献4には、ヘッド傾きに応じて、ノズルに割り当てるデータを可変とする手段を持つインクジェット記録装置が提案されている。
特開平11−240143号公報 特開平07−309007号公報 特開平07−40551号公報 特開2004−9489号公報
前述した従来の傾き補正法には大きく分けて二つの問題点がある。
問題1:双方向レジずれによるバンドムラの発生
前記した従来の傾き補正法による効果は、ヘッドが傾くことで発生する主走査方向の着弾位置ずれ量の幅が小さくなることによる縦罫線印字の品位向上について主に述べられている。しかしながら、マルチパス印字時の印字結果については特に考慮されていない。ここで、マルチパス印字とは、ある領域を記録ヘッドが複数回走査することにより画像形成を完成させる印字方法を言う。また、その効果が得られる好適条件としては、往復印字時に往印字と復印字におけるドットの着弾位置が理想的な(往復レジが合っている)場合である。しかしながら画像出力高速化に重要である往復マルチパス印字において、往印字と復印字のドット着弾位置(往復レジ)が僅かにずれた場合において発生するバンドムラを考慮した補正が行われていない。往復レジずれは、一般にユーザー設定やセンサーを用いることによる設定では容易に発生してしまう。またバンドムラは画像劣化要素として敏感にユーザーが感知し、極端に画像品質レベルが低いものとして認識されてしまう恐れがある。そのためバンドムラ発生を抑制する印字制御方法を開発することは非常に重要である。
問題2:高い補正解像度を実現する際に発生するコスト問題
更なる問題点として、前述した傾き補正法のうちデータによる補正では、視覚的に記録位置のずれが目立たない程度までデータ解像度を上げると本体で扱う画像データが大きくなり記録速度の低下や本体コストアップが挙げられる。また、画像データ量を変えずに補正解像度を上げようとするヘッド駆動による補正では複数の駆動信号を生成・選択する必要が生じる。これも、構成が複雑となり本体コストアップの要因となってしまうなどの問題が生じる。
本発明の目的とするところは粒状感の悪化を抑制し、より好ましくはバンドムラによる画像品質劣化を最大限に抑制した画像出力を可能とすることである。そのために、記録ヘッドが傾いた状態のプリンターにおいて、往走査と復走査で記録位置補正量(ドット位置ずらし量)を変更する。その記録ドット位置ずらし量がヘッドの傾きによる先後端の主走査方向のずれ量に対して荒い場合においても、前述のような画像出力が可能となる。
すなわち、インクの吐出が可能な複数のノズルが配列されたノズル列を備える記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドを前記ノズルが配列された方向と交差する主走査方向に往復の走査をさせながら前記ノズルからインクを吐出する記録走査と、往走査と復走査との間に前記主走査方向と交差する副走査方向に記録媒体を前記ノズル列の長さより短い距離搬送する動作と、を繰り返して前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記ノズル列の前記搬送方向に対する傾きに関する情報を取得する手段と、連続して配置された複数のノズルを一つの区画として、前記ノズル列内に複数の前記区画を設定する区画設定手段と、前記傾きに関する情報に基づいて、異なる前記区画に属するノズル群同士による相対的な前記主走査方向の記録位置を前記区画を単位として所定の量シフトさせることにより前記ノズル列により記録される主走査方向の記録位置を補正する記録位置補正手段と、を備え、前記記録位置補正手段は、前記ノズル列による前記往走査による記録位置と前記復走査による記録位置とが所定の範囲内となるように少なくとも一組の隣接する前記区画同士の相対的な前記シフトの量を前記往走査と前記復走査とで変更することを特徴とするインクジェット記録装置である。
本発明によれば、記録ドット位置ずらし解像度がヘッドの傾きによる先後端の主走査方向のずれ量に対して荒い場合においても、粒状感の悪化とバンドムラによる画像品質劣化を最大限に抑制した画像出力が可能となる。
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット方式のシリアルプリンタのカバーを外した状態を示す外観斜視図である。キャリア1は、ガイドシャフト2及び不図示のガイドレールによって、LFローラ5、及びプラテンに対向して主走査方向に往復移動できるように支持されている。記録ヘッド7はキャリア1に搭載されており、ベルト9を介して伝達されるキャリアモータ8によりガイドシャフト2に沿って往復移動する。
記録に際しては、キャリア1は停止状態から、加速された後に一定の速度で移動をする。この状態のときに、プリンタ内部に送られてくる記録データに従って、記録ヘッド7を駆動して、LFローラによって搬送される記録媒体上にインクを吐出する。そして記録ヘッド7の1回の走査が終了後、キャリア1は減速されて停止し、記録媒体が記録ヘッド1回の走査で記録される分だけ副走査方向(主走査と交差する方向)に搬送される。この記録ヘッド7の走査と記録媒体の搬送とを交互に繰り返して1枚の記録媒体への記録が行われる。
また、キャリア1のホームポジションには、記録ヘッド7のメンテナンスのためにポンプベース30が設けられている。電源OFF時など長時間に渡って記録を行わないときには、キャリア1がこのポンプベース30の位置へ戻り、吐出面をキャップでカバーする。こうしてインクの水分の蒸発が防止されると共に、必要に応じて清掃や吸引などの回復動作を行うことで記録ヘッド7の吐出性能が維持される。
図2はキャリアの駆動機構の概略構成を示す部分斜視図である。ガイド軸2はシャーシに固定されていて、キャリア1が往復運動をするガイドとなる。
プリンタの左右に巻架されたベルト9はシャーシに固定されたキャリアモータ8に連結されるとともにキャリア1に固定されていて、キャリアモータ8の回転を往復運動に変換してキャリア1を移動させる役目をもつ。エンコーダスケール40には一定のピッチでマークがつけられていて、所定の張力をもってシャーシに保持されている。
エンコーダスケール40には、例えば、300LPI(Line Per inch)、すなわち、25.4mm/300=84.6μmの間隔でマークが設けられている。キャリア1に固定されたエンコーダセンサ45でそのマークを検知することで、キャリア1の位置を正確に取得することができる。エンコーダの方式としては光学式や磁気式が用いられる。
これらの位置情報は、後述する記録ヘッド7に設けられた吐出口配列(ノズル列)の記録位置の決定のためのウィンドウの開始、終了それぞれの設定値と比較される。ウィンドウとは、記録ヘッドの駆動が可能となる主走査方向の開始位置とその終了位置との間を指しており、イネーブル信号に相当する。開始位置と位置情報が合致した地点から該吐出口からインク吐出を開始し、終了位置と位置情報が合致した地点で吐出を終了するように構成されている。また、キャリア1の走査時には、リニアエンコーダスケール40のマークの連続的な検出の時間間隔からキャリア1の移動速度を算出することができる。
図3は本発明に係るインクジェット方式のシリアルプリンタの制御構成を示すブロック図である。
図中、301は、プリンタ全体を制御するCPU−P(中央演算処理装置)である。ROM−P303内の制御プログラムにより、2つのセンサ(キャリアエンコーダセンサ312、紙検出センサ313)や操作パネルに設けられた各種スイッチ(電源SW309、カバーオープンSW311など)から複合制御ユニット(ASIC)305を介して入力される各種の指示信号を処理する。また、I/Fコントローラ320から読みだしたホスト機器からインターフェース321へ送られてくる記録コマンドに基づいて、モータドライバー314〜316を介して3つのモータ(キャリアモータ317、紙送りモータ318、給紙モータ319)の回転制御を行う。複合制御ユニット305を介して記録ヘッド(インクジェットヘッド)306に記録データを転送し、コマンドに対応した記録制御を行う。
302は、RAM−P(プリンタRAM:一時記憶メモリ)である。記録のための展開データ、ホストからの受信データ(記録コマンドや記録データ)を一時蓄えておく受信バッファ、記録速度などの必要な情報を格納するためのワークメモリ、CPU−P301のワークエリア等として使用される。
303は、ROM−P(プリンタROM:読み出し専用メモリ)である。CPU−P301が実行する記録データを記録ヘッドに転送し、記録を行わせる記録制御プログラムやキャリアや紙送りを制御するためのプログラム、プリンタエミュレーションプログラム、あるいは記録フォント等を格納している。
305は、複合制御ユニット(ASIC)であり、記録ヘッド306、電源LED307の点灯、消灯、点滅動作や、電源S/W309、カバーオープンS/W311の検知、紙挿入センサ313の検知機能などを有する。
314〜316は、各々のモータを駆動制御するモータドライバである。317〜319は、前記モータドライバーに接続されたモータで、CPU−Pの指示により、モータドライバーによって駆動制御される。
キャリアモータ317としては、後述するようにサーボ制御を行うためDCサーボモータが、紙送りモータ318、給紙モータ319としては、CPU−P301で制御しやすいステッピングモータが用いられている。
320は、I/Fコントローラであり、I/F321を介してコンピュータ等のホスト機器(不図示)に接続される。ホスト機器から送信された記録コマンドおよび記録データを受信し、プリンタ側のエラー情報などを送信する双方向インターフェースである。これには、セントロインターフェースやUSBインターフェースなどの各種インターフェースが用いられる。なお、ホスト機器では画像記録装置の印字モードの設定が可能となっており、その設定情報は記録データやコマンドなどと共に画像記録装置側に送られる。
330は、おのおののレジ調整値、記録枚数、記録吐出ドット数、インクタンク交換回数、記録ヘッド交換回数、ユーザー命令クリーニング動作実行回数、などを記憶するための不揮発性の随時書き込みメモリEEPROMである。書き込まれた内容は、電源が切れても保持される。
まず、従来技術における問題点を説明する。
ヘッドが傾くことによる出力画像の粒状感悪化とバンドムラ発生の原因、従来傾き補正の原理と効果について、以下(1)〜(6)の具体例により説明する。さらに(7)〜(9)により本件で特に問題としている、ヘッドが傾いた状態で往復レジがずれた場合に、従来の傾き補正法の適用ではバンドムラが発生してしまうことを説明する。
(1)ノズル列の傾き:なし、往復レジずれ:なし→粒状感○、バンドムラ○
(2パス、ノズル先端と後端でのXずれ:なし、往復レジずれ量:0)
図4にノズル数が192であるノズル列が理想的(LF方向に平行)に配置された場合における縦罫線の2パス出力による印字結果模式図を示す。2パス印字動作とは、バンド1に対して、ノズル列の下半分の96ノズルで往路走査で印字を行い、96ノズル分のLFの後、ノズル列の上半分の96ノズルで復印字を行い再び96ノズル分のLFを繰り返す動作である。バンド2に対しても同じ様に2回の走査で記録が行われる。また、図5にその際のドットの重なり状態を示す。この場合、往復各々の走査における印字による主走査方向の着弾位置が、401と402(または図5の501,502)で完全に重なり理想的な罫線出力が得られていることがわかる。
(2)ノズル列の傾き:なし、往復レジずれ:あり→粒状感×、バンドムラ○
(2パス、ノズル先端と後端でのXずれ:なし、往復レジずれ量:1200dpi)
図6に、ノズル列が理想的(LF方向に平行)に配置され、往復レジがずれた状態での縦罫線の2パス出力による印字結果模式図を示す。また図7にその際のドットの重なり状態を示す。この場合、往復印字による主走査方向の着弾位置が、601と602(または図7の701と702)から理解されるように均一にずれている。つまりマルチパス印字結果にはドット着弾位置のずれによる粒状感の悪化が現れてしまうが、バンド1と2を比較した場合バンドムラは発生しない。
(3)ノズル列の傾き:あり、往復レジずれ:なし→粒状感×、バンドムラ○
(2パス、ノズル先端と後端でのXずれ:600dpi、往復レジずれ量:0)
図8にノズル列が傾いた場合における縦罫線の2パス出力による印字結果模式図を示し、図9にその際のドットの重なり状態を示す。往復レジずれはない。802に着目すると、復路走査でノズルの下半分で記録が行われ、LFが行われた後に往路走査でノズルの上半分で記録が行われる。ノズル列が傾いているため、ノズルの下半分と上半分とで同じタイミングで記録しても走査方向で記録結果にズレが生じる。803においても同様の記録結果となる。つまり、802と803(または図9の901と902)を比較すると往復印字による着弾位置がずれ、理想とする完全なドットの重なりが得られていないこと分かる。つまりマルチパス印字結果にはドット着弾位置のずれによる粒状感の悪化が現れてしまう。ただし、バンド1とバンド2を比較してみると、粒状感の劣化の度合は変わらず一様である。したがってバンド毎に見た場合のムラは発生していない。
(4)ノズル列の傾き:あり、往復レジずれ:あり→粒状感×、バンドムラ×
(2パス、ノズル先端と後端でのXずれ:600dpi、往復レジずれ量:1200dpi)
図10にノズル列が傾いたまま、さらに往復レジがずれた場合における縦罫線の2パス出力による印字結果模式図を示し、図11にその際のドットの重なり状態を示す。図10において、往路走査でバンド1の上側に全ノズルを使用して記録がなされる。次にLFを実行後、復路走査にてバンド1とその上側に全ノズルを使用して記録が行われる。さらにLF実行後、再び往路走査でバンド1、バンド2にまたがって全ノズルを使用して記録が行われる。最後に、復路走査にてバンド2とその下側に全ノズルによる記録が行われる。図10によると、この場合の往復レジのずれ量においては、1001では往印字と復印字がほぼ完全に重なり、1002では往印字と復印字の記録位置がずれていることが分かる。この様子は、図11の1101と1102のドットの重なり状態からも明らかである。すなわち、1101においては往復走査によるドットが完全に重なっているが、1102においてはドットの着弾位置がずれている。したがって、ヘッド傾きがありさらに往復レジがずれることにより、ドットの重なり状態つまり粒状度が異なる画像がLF幅バンド毎に出現する。その結果、出力画像には粒状感悪化と共にバンドムラが発生する。このバンドムラは本例で挙げた往復レジずれ量が1200dpiより小さい非常に微小な量であっても顕著に現れる。そのうえ画像劣化要素としては敏感にユーザーが感知し、極端に画像品質レベルが低いものとして認識されてしまう恐れがある。
以上の(1)〜(3)により、ノズル列が傾いていない時に往復レジがずれた場合と、往復レジはあっているがノズル列が傾いた場合には粒状感が悪化することが分かった。また(4)によりノズル列が傾き、さらに往復レジがずれた場合にはバンドムラも発生してしまうことがわかった。
次に従来の傾き補正により、ノズル列が傾いた場合における印字結果が理想状態に近くなることを説明する。
(5)ノズル列の傾き:あり、往復レジずれ:なし、傾き補正:従来補正あり→粒状感○、バンドムラ○
(2パス、ノズル先端と後端でのXずれ:600dpi、往復レジずれ量:0)
図12に、先に述べた(3)の条件において従来の傾き補正を実施した場合の縦罫線の2パス出力による印字結果模式図を示し、図13にはその際の傾き補正方法つまりノズル区画(区画数はパス数と一致)毎の記録位置補正量(ドット位置ずらし量)の設定を示す。図13を参照すると、ノズル列を駆動制御対象として2つに分割し、上側ノズル群をノズル区画1301、下側ノズル群をノズル区画1302としている。従来技術による傾き補正を適用した場合、ノズル区画1301の駆動タイミングをシフトせず、1302を主走査方向に1200dpi分シフトすることにより補正を行っている。図13における右の図は、傾き補正を行った結果記録される罫線の模式図である。図12の傾き補正を実施した場合の着弾位置ずれ量幅1201と、図8の傾き補正を行ってない場合の着弾位置ずれ量幅801を比較すると、1201の幅<801の幅となり補正後の主走査方向の着弾位置ずれ量が小さくなっていることが分かる。つまり理想の縦罫線に近づくように傾き補正の効果が現れていることがわかる。言い換えれば、傾き補正によって粒状感の悪化を抑制する効果がある。
(6)ノズル列の傾き:あり、往復レジずれ:あり、傾き補正:従来補正あり→粒状感×、バンドムラ○
(2パス、ノズル先端と後端でのXずれ:600dpi、往復レジずれ量:1200dpi)
図14に、先に述べた(5)の条件にさらに往復レジが1200dpiずれた場合に従来の傾き補正を施した時の縦罫線の2パス出力による印字結果模式図を示す。この場合1402,1403で示されるように、バンド1,2での着弾位置ずれ量が等しいことが分かる。つまり往復レジがずれることにより粒状感は悪化しているが、バンドムラは発生しない。
以上(5),(6)により、ノズル列が傾いた場合に従来の傾き補正を実施することで主走査方向の着弾位置ずれ量の幅が小さくなり、理想状態に近づくように出力画像が補正されることが分かった。さて、ここで以上の知見を踏まえ、従来の傾き補正法の適用では往復レジずれ時にバンドムラが発生することを4パス往復マルチパス印字における具体的例(7)〜(9)で説明する。
(7)ノズル列の傾き:あり、往復レジずれ:なし→粒状感×、バンドムラ○
(4パス、ノズル先端と後端でのXずれ:300dpi、往復レジずれ量:0)
図16の1601は、ノズル列が傾き、往復レジが合っている状態での印字結果模式図である。従来技術で述べた傾き補正は行っていない。1601に示すように主走査方向の着弾位置ずれ幅が均一であることがわかる。この印字結果を往路走査と復路走査とで印字された結果に分けて表したのが右の図である。復路走査(1603の模式図)にてバンド1が記録される。LFした後に、往路走査(1602の模式図)にてバンド1,2が記録される。再びLFした後に、復路走査にてバンド1,2,3が記録される。このようにして、記録走査とLFを繰り返し、図1601のようになる。結果として、画像劣化としては粒状感の悪化が現れるのみでバンドムラは発生しない。
(8)ノズル列の傾き:あり、往復レジずれ:なし、傾き補正:従来補正あり→粒状感○、バンドムラ○
(4パス、ノズル先端と後端でのXずれ:300dpi、往復レジずれ量:0)
図17は(7)のノズル傾きの条件において、図15の(h)および(h’)で示すように、従来の傾き補正処理を行った場合の印字結果を模式的に示している。すなわち、ノズル区画1〜2(1501)の駆動タイミングをシフトせずにノズル区画3〜4(1502)の駆動タイミングを主走査方向に600dpiずらした場合の印字結果模式図である。この傾き補正は従来の補正であり、往路走査と復路走査とでノズル区画ごとの補正量は同じである。また、右図は(7)で述べたのと同様に、印字結果を往路走査と復路走査とで印字された結果に分けて表したものである。マルチパス印字結果の主走査方向着弾位置ずれ幅1701と、傾き補正を施さなかった場合のそれである1601と比較すると、1701<1601となり、傾き補正により理想的な着弾状態に近づくように補正されたことが分かる。また主走査方向の着弾位置ずれ量が均一であることからバンドムラは発生しない。
(9)ノズル列の傾き:あり、往復レジずれ:あり、傾き補正:従来補正あり→粒状感○、バンドムラ×
(4パス、先端と後端でのXずれ:300dpi、往復レジずれ量:1200dpi)
図18は(8)の条件において、更に往復レジが1200dpiずれた場合での印字結果模式図を示している。右の図で往路走査と復路走査の印字結果1805,1806を個別に見れば、図17の印字結果1702と1703の記録結果と等しい。ところが、この場合は往復レジのずれがあるために、左に示す記録結果の模式図のように各バンド毎での着弾位置ずれ量が異なっていることが分かる。つまりバンドムラが発生してしまう。
以上の(7),(8)により、往復レジが合っている場合に限っては、従来の傾き補正処理によりマルチパス画像の出力結果が理想的状態に充分近づくことが分かる。しかし(9)に述べたように、往復レジがずれた場合には、従来の傾き補正ではバンドムラが発生してしまう。このバンドムラは、(9)の条件である往復レジずれが1200dpiより小さい非常に微小なずれ量であっても顕著に現れてしまう上、画像劣化要素としては敏感にユーザーが感知し、極端に画像品質レベルが低いものとして認識されてしまう恐れがある。
以上より、(9)の条件において本発明を適用した場合について説明する。
ここで前提としてノズル数が192ノズル、ノズル列の傾き量が300dpiであり、記録ドット位置ずらし量解像度(ドット位置調整が可能な解像度)が600dpiである画像記録装置を例にとる。本件の制御を実行する際のシーケンスを示す図30のフローチャートに従って説明する。まず任意の画像を出力する前段階として、ノズル列の傾き量検出(取得)が実行される(H3000)。具体的にはノズルの傾き量を検知することができる傾き量検出パターンを出力し、その結果をユーザーまたはセンサが読み取り、画像記録装置に自動または手動で入力されることでノズル列の傾き量が検知され画像記録装置に記憶される。続いて所望する画像の印字命令時H3001には、ユーザーによりパス数、データ解像度、駆動解像度、記録ドット位置ずらし解像度、記録メディア、印刷品位などの条件が印字モードとして設定される。その情報が付加された画像データを画像記録装置が受信する(H3002)。
続いて、前記傾き量検出手段により記憶されている傾き量を検出し(H3003)、印字モード検出手段により、受信した画像データから印字モードを検出する(H3004)。ここでは、傾き量検出手段により検出されたノズル列の傾き量が300dpiであり、メディアとしてフォト画像専用紙に4パス往復マルチパス印字が指定され実行されたとする。
次に、分割されたノズル区画(区画のことを、群とも呼ぶ)それぞれの記録位置補正量(ドット位置ずらし量)条件が記憶されている傾き補正テーブル表1を参照(H3005)することで、各区画の記録位置補正量(ドット位置ずらし量)が設定される(H3006)。ここで分割される区画は、パス数と等しい数に分割される。今回の条件では図15の(jf)と(jr)で模式的に示されるように、往路走査においては区画1〜2をシフトせずに区画3〜4を600dpiシフトする。また復路走査では区画1はシフトせず区画2〜3を600dpi、区画4を300dpi(600dpi×2)主走査方向にシフトされる。つまり、往路走査における各区画ごとに設定するシフト量と、復路走査において各区画ごとに設定するシフト量とを異ならせている。(jf’)と(jr’)この傾き補正を施した結果記録される画像を示している。
図19には(jf)+(jr)に示す傾き補正を適用した場合の縦罫線出力を示している。1901はその主走査方向着弾位置ずれ量の幅である。ここで傾き補正を実施しなかった場合の主走査方向着弾位置ずれ量幅である1601(図16)と比較すると1901の幅<1601の幅となり、傾き補正を施すことでマルチパス印字を行った際の粒状感の悪化が抑制されていることがわかる。
また本件の最大の特徴である往復レジがずれた場合のバンドムラ抑制効果について説明する。今回は往復レジが1200dpiずれた場合を仮定し、その印字結果を図20に示す。2001から2004で示すように、各バンド毎での着弾位置ずれ量が均一であることが分かる。つまりバンドムラは発生しない。これは、図15で模式的に示したように、往走査と復走査で記録位置補正量(ドット位置ずらし量)を必要に応じて異ならせ、出力結果として重ね合わされる往印字出力2005と復印字出力2006を等しい形にすることを実現したことでもたらされた効果である。比較例として本実施例と同様のノズル列の傾き量、往復レジずれ量、ドット位置ずらし解像度600dpiの条件において、図15(h)(=(jf))で示すように従来補正である往走査と復走査で同様の記録位置補正量(ドット位置ずらし量)による補正を施した場合を説明する。その印字結果である図18の1801から1804で示されるように、往復レジずれにより各バンド毎で着弾位置ずれ量が異なってしまい、従来の補正方法ではバンドムラが発生してしまうことが分かる。
なお、記録位置を補正するためにデータをシフトする手法として、補正量に相当する分だけメモリに格納される記録データの読み出すタイミングを補正するか、記録データを格納するメモリアドレスを制御することが挙げられる。
次に本発明の第2の具体的実施例を示す。
ここで前提としてノズル数が192ノズル、ノズル列の傾き量が300dpiであり、記録ドット位置ずらし解像度が900dpiである画像記録装置において、本件の制御を実行する際のシーケンスを示す図30のフローチャートに従って補正処理を行う。ここでは、傾き量検出手段により検出されたノズル列の傾き量が300dpiであり、メディアとしてフォト画像専用紙に6パス往復マルチパス印字が指定され実行されたとする。
次に、ノズルの傾きに応じて分割されたノズル区画それぞれのドット位置ずらし量条件が記憶されている傾き補正テーブル表2を参照(H3005)する。これにより各区画のドット位置ずらし量が設定される(H3006)。ここで分割される区画は、パス数と等しい数に分割される。今回の条件では図21の(ff),(fr)で示すように、往路走査では区画1〜2(2104)はシフトせず、区画3〜4(2105)を900dpi、区画5〜6(2106)を450dpi(900dpi×2)分主走査方向にシフトしている。復走査では区画1(2107)はシフトせず、区画2〜3(2108)は900dpi、区画4〜5(2109)を450dpi(900dpi×2)、区画6(2110)を300dpi(900dpi×3)主走査方向にシフトされる。
図22には(ff)+(fr)に示す傾き補正を適用した場合の縦罫線出力を示し、2201はその画像幅である。ここで傾き補正を実施しなかった場合の主走査方向着弾位置ずれ量幅2301(図23)と比較すると2201の幅<2301の幅となり、本願の傾き補正を施すことで、マルチパス印字を行った際の粒状感の悪化を抑制したことがわかる。
また本件の特徴である往復レジがずれた場合のバンドムラ抑制効果について説明する。今回は往復レジが1200dpiずれた場合を仮定し、その印字結果を図24に示す。2401〜2406で示すように、バンド毎での着弾位置ずれ量が均一であることが分かる。つまりバンドムラが発生しない。これは、往走査と復走査でドット位置ずらし量を異ならせ、出力結果として重ね合わされる往印字出力2407と復印字出力2408を等しい形にすることを実現したことでもたらされた効果である。比較例として本実施例と同様のノズル列の傾き量、往復レジずれ量、ドット位置ずらし解像度900dpiの条件において、図21(c)(=(ff))で示すように従来補正である往走査と復走査で同様のドット位置ずらし量による補正を施した場合を説明する。その印字結果である図25の2501から2506で示すように、往復レジずれによりバンド毎で着弾位置ずれ量が異なってしまい、従来の補正方法ではバンドムラが発生してしまっていることが分かる。
次に本発明の第3の具体的実施例を示す。ここで前提としてノズル数が192ノズル、ノズル列の傾き量が300dpiであり、記録ドット位置ずらし解像度が300dpiである画像記録装置において、本件の制御を実行する際のシーケンスを示す図30のフローチャートに従って補正処理を行う。ここでは、傾き量検出手段により検出されたノズル列の傾き量が300dpiであり、メディアとしてフォト画像専用紙に6パス往復マルチパス印字が指定され実行されたとする。
次に、ノズルの傾きに応じて分割されたノズル区画それぞれのドット位置ずらし量条件が記憶されている傾き補正テーブル表3を参照(H3005)することで、各区画のドット位置ずらし量が設定される(H3006)。ここで分割される区画は、パス数と等しい数に分割される。今回の条件では図26の(ef),(er)で示すように、往走査では区画1〜3(2603)はシフトせず、区画4〜6(2604)を300dpi、復走査では区画1〜2(2605)はシフトせず、区画3〜6(2606)が300dpi主走査方向にシフトされる。
図27には(ef)+(er)に示す傾き補正を適用した場合の縦罫線出力を示し、2701はその画像幅である。ここで傾き補正を実施しなかった場合の主走査方向着弾位置ずれ量幅(図23)と比較すると2701の幅=2301の幅となり傾き補正を実施したところ、マルチパス印字を行った際の粒状感の程度は変わらないことがわかる。
しかし、ここで本件の特徴である往復レジがずれた場合のバンドムラ抑制効果について説明する。今回は往復レジが1200dpiずれた場合を仮定し、その印字結果を図28に示す。2801から2806で示されるように、バンド毎での着弾位置ずれ量が均一であることが分かる。つまりバンドムラが発生しない。これは、往走査と復走査でドット位置ずらし量を変更し、出力結果として重ね合わされる往印字出力2807と復印字出力2808を等しい形にすることを実現したことでもたらされた効果である。比較例として本実施例と同様のノズル列の傾き量、往復レジずれ量、ドット位置ずらし解像度300dpiの条件において、図26(d)(=(ef))で示すように従来補正である往走査と復走査で同様のドット位置ずらし量による補正を施した場合を説明する。その印字結果である図29の2901から2906で示すように、往復レジずれによりバンド毎で着弾位置ずれ量が異なってしまい、従来の補正方法ではバンドムラが発生してしまっていることが分かる。
ここで表4に本件で提案した傾き補正と従来の傾き補正の効果の比較として、ノズル列傾き量が300dpiの場合に、(1)300dpi(実施例2)、(2)900dpi(実施例3)の二通りのドット位置ずらし解像度での傾き補正結果を示す。この比較より、ドット位置ずらし解像度が同じであるにも関わらず、本件で提案する傾き補正方法を適用することにより、バンドムラ発生と、粒状感悪化の抑制が可能になっていることが分かる。
以上、本発明によれば、記録ヘッドが傾いた状態の画像記録装置において、往走査と復走査でドット位置ずらし量を変更することにより、粒状感の悪化とバンドムラによる画像品質劣化を最大限に抑制した画像出力が可能となる。
Figure 0005063183
Figure 0005063183
Figure 0005063183
Figure 0005063183
プリンタのカバーを外した状態を示す外観斜視図 キャリアの駆動機構の概略構成を示す部分斜視図 インクジェット方式のシリアルプリンタの制御構成を示すブロック図 傾きなしでの2パス印字結果模式図 傾きなしでの2パス印字結果のドットの重なりを示す図 傾きなし、往復レジずれありの2パス印字結果模式図 傾きなし、往復レジずれありの2パス印字結果のドットの重なりを示す図 傾きありの2パス印字結果模式図 傾きありの2パス印字結果のドットの重なりを示す図 傾きあり、往復レジずれありの2パス印字結果模式図 傾きあり、往復レジずれありの2パス印字結果のドットの重なりを示す図 傾きあり、従来傾き補正ありの2パス印字結果模式図 傾き補正実施時のドット位置ずらし状態の模式図 傾きあり、往復レジずれあり、従来傾き補正ありの場合での2パス印字結果模式図 傾き補正実施時のドット位置ずらし状態の模式図 傾き補正なしでの4パス印字結果模式図 傾きあり、往復レジずれなし、従来傾き補正ありの4パス印字結果模式図 従来補正(h)による補正で往復レジがずれた場合の4パス印字結果模式図 (jr)+(jf)による補正での6パス印字結果模式図 (jr)+(jf)による補正で往復レジがずれた場合に本発明を適用した場合の6パス印字結果模式図 傾き補正実施時のドット位置ずらし状態の模式図 (ff)+(fr)による補正での6パス印字結果模式図 傾き補正なしでの6パス印字結果模式図 (ff)+(fr)による補正で往復レジがずれた場合に本発明を適用した場合の6パス印字結果模式図 従来補正(c)による補正での6パス印字結果模式図 傾き補正実施時のドット位置ずらし状態の模式図 (ef)+(er)による補正での6パス印字結果模式図 (ef)+(er)による補正で往復レジがずれた場合に本発明を適用した場合の6パス印字結果模式図 従来補正(d)による補正で往復レジがずれた場合の6パス印字結果模式図 本体実施シーケンスのフローチャート 2dot/1200dpiノズル列が傾いた例 従来の傾き補正を適用した例
符号の説明
301 CPU
302 RAM
303 ROM
305 ASIC
306 記録ヘッド
312 キャリアエンコーダセンサ
320 I/Fコントローラ
321 I/F

Claims (12)

  1. インクの吐出が可能な複数のノズルが配列されたノズル列を備える記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドを前記ノズルが配列された方向と交差する主走査方向に往復の走査をさせながら前記ノズルからインクを吐出する記録走査と、往走査と復走査との間に前記主走査方向と交差する副走査方向に記録媒体を前記ノズル列の長さより短い距離搬送する動作と、を繰り返して前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記ノズル列の前記搬送方向に対する傾きに関する情報を取得する手段と、
    連続して配置された複数のノズルを一つの区画として、前記ノズル列内に複数の前記区画を設定する区画設定手段と、
    前記傾きに関する情報に基づいて、異なる前記区画に属するノズル群同士による相対的な前記主走査方向の記録位置を前記区画を単位として所定の量シフトさせることにより前記ノズル列により記録される主走査方向の記録位置を補正する記録位置補正手段と、を備え、
    前記記録位置補正手段は、前記ノズル列による前記往走査による記録位置と前記復走査による記録位置とが所定の範囲内となるように少なくとも一組の隣接する前記区画同士の相対的な前記シフトの量を前記往走査と前記復走査とで変更することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 印字の品位が異なる複数の印字モードの中の一つの印字モードを設定する印字モード設定手段をさらに有し、
    前記区画設定手段は、前記印字モード設定手段により設定された前記印字モードに基づいて設定する前記区画の数を決定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記録媒体の所定領域に対する前記走査の回数が異なる複数の印字モードの中の一つの印字モードを設定する印字モード設定手段をさらに有し、
    前記区画設定手段は、前記印字モード設定手段により設定された前記印字モードに基づいて設定する前記区画の数を決定することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録位置補正手段は、区画ごとの記録用のデータを格納するメモリアドレスを変更すること、または前記記録用のデータを読み出すタイミングを変更することにより前記シフトを行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の画像記録装置。
  5. 前記記録位置補正手段は、前記区画ごとの駆動タイミングを変更することにより前記シフトを行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録された印字パターンを読み取るためのセンサーを有し、
    前記記録ヘッドにより記録された印字パターンを前記センサーで読み取ることにより前記傾きに関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 前記傾きに関する情報をユーザーからの入力により取得することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像記録装置。
  8. インクの吐出が可能な複数のノズルが配列されたノズル列を備える記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドを前記ノズルが配列された方向と交差する主走査方向に往復の走査をさせながら前記ノズルからインクを吐出する記録走査と、往走査と復走査との間に前記主走査方向と交差する副走査方向に記録媒体を前記ノズル列の長さより短い距離搬送する動作と、を繰り返して前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記ノズル列の前記搬送方向に対する傾きに関する情報を取得する取得工程と、
    連続して配置された複数のノズルを一つの区画として、前記ノズル列内に複数の前記区画を設定する区画設定工程と、
    前記傾きに関する情報に基づいて、異なる前記区画に属するノズル群同士による相対的な前記主走査方向の記録位置を前記区画を単位として所定の量シフトさせることにより前記ノズル列により記録される主走査方向の記録位置を補正する記録位置補正工程と、を備え、
    前記記録位置補正工程は、前記ノズル列による前記往走査による記録位置と前記復走査による記録位置とが所定の範囲内となるように少なくとも一組の隣接する前記区画同士の相対的な前記シフトの量を前記往走査と前記復走査とで変更することを特徴とするインクジェット記録方法。
  9. 前記記録位置補正工程は、区画ごとの記録用のデータを格納するメモリアドレスを変更すること、または前記記録用のデータを読み出すタイミングを変更することにより前記シフトを行うことを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録方法。
  10. 前記記録位置補正工程は、前記区画ごとの駆動タイミングを変更することにより前記シフトを行うことを特徴とする請求項8または9に記載のインクジェット記録方法。
  11. 前記インクジェット記録方法を行う記録装置が前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録された印字パターンを読み取るためのセンサーを有し、前記記録ヘッドにより記録された印字パターンを前記センサーが読み取ることにより前記傾きに関する情報を取得することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  12. 前記傾きに関する情報を、ユーザーからの入力により取得することを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
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