JP5062729B2 - 潜熱蓄熱材組成物およびその製法 - Google Patents

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Description

本発明は、潜熱蓄熱材組成物およびその製法に関するものであり、さらに詳しくは、融解〜凝固サイクルを長時間繰り返しても相分離せず、安定して蓄熱〜放熱を繰り返すことができる耐久性および信頼性の高い潜熱蓄熱材組成物およびその製法に関するものである。
従来、酢酸ナトリウム3水塩などの潜熱蓄熱物質を主成分とする潜熱蓄熱材組成物は、融解潜熱が大きいことおとび融点が約60℃前後であることなどから、深夜電力利用や廃熱利用による暖房用などに有用であることが知られている。
しかしながら、従来の潜熱蓄熱材組成物は、融解〜凝固サイクルを繰り返すと比重の大きい成分が沈殿して2相に分離するという相分離が発生する問題があった。融解〜凝固、すなわち蓄熱〜放熱の繰り返しにより相分離が発生すると、蓄熱量が減少したり、極端な場合は蓄熱しなくなるばかりか、過冷却現象が大きくなり、所定の温度で凝固しなくなる問題が発生する。
この問題を解決するために、相分離防止剤として木材パルプ、メチルセルロース、アルギン酸塩などと多価アルコールなどを用いる提案(例えば、特許文献1〜3などを参照)や、有機物質でなくカオリン、ケイソウ土、ベントナイトなどの無機粘土質物質を用いる提案や、セピオライトやアタパルジャイトなどの無機繊維を用いる提案(例えば、特許文献4〜7などを参照)がある。
特開昭59−53578号公報 特開昭60−4583号公報 特開2001−3039 特許第2890197号公報 特開平08−209815号公報 特開平09−241624号公報 特開2006−131856
しかし相分離防止剤として木材パルプ、メチルセルロース、アルギン酸塩などと多価アルコールなどの有機物質を用いると融解〜凝固の繰り返しにより熱的影響を受ける結果、物性が変化してしまう問題があった。
またベントナイトはその性質上イオン交換能が大きいため共融状態下で高温におかれると凝集して安定した粘性をなくし機能をなくす問題があり、ケイソウ土やカオリンは可塑性に優れるがチクソトロピー性に欠けるので、添加量を増大する必要がある問題があった。
またセピオライトやアタパルジャイトなどの無機繊維を用いても、蓄熱〜放熱サイクルを繰り返すと2相分離が発生したり、冷却した際に結晶化せず過冷却現象が発生する問題があった。
本発明の第1の目的は、融解〜凝固サイクルを長時間繰り返しても相分離したり過冷却現象が発生せず安定して蓄熱〜放熱を繰り返すことができる耐久性および信頼性の高い潜熱蓄熱材組成物を提供することであり、
本発明の第2の目的は、そのような潜熱蓄熱材組成物を容易に製造できる方法を提供することである。
上記課題を解消するための本発明の請求項1記載の潜熱蓄熱材組成物は、潜熱蓄熱物質を主成分とし、100μm以上の長さの長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、必要に応じて融点調整剤および/または過冷却防止剤を配合した、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されて含まれている潜熱蓄熱材組成物であって、下記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないことを特徴とする。
融解〜凝固サイクルテスト:
(1)常温で凝固させた試料を試験管に封入し、恒温室内に入れ、常温より高いが凝固状態を維持できる所定の温度T1に10分間保持する。
(2)温度T1の凝固した試料を、融解温度以上の所定の温度T2に20分かけて昇温して融解する。
(3)融解した試料を温度T2に10分間保持する。
(4)そして、温度T2の融解した試料を20分かけて温度T1まで降温して凝固させる。
(5)前記(1)〜(4)を1サイクル(60分)として繰り返す。
本発明の請求項2記載の潜熱蓄熱材組成物は、請求項1記載の潜熱蓄熱材組成物において、潜熱蓄熱物質55〜95質量%、融点調整剤1〜40質量%、過冷却防止剤0.1〜10質量%および長繊維状パリゴルスカイト0.1〜10質量%を配合したことを特徴とする。
本発明の請求項3は、潜熱蓄熱物質を主成分とし、100μm以上の長さの長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、必要に応じて融点調整剤および/または過冷却防止剤を配合した潜熱蓄熱材組成物であって、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されて含まれているように制御して、下記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないように製造するかあるいは、前記組成物を50〜90℃で加熱溶融混合した後、湿式解綿粉砕加工法により、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されるように上部砥石と下部砥石の間隙を制御して通過させて剪断力により加熱解綿粉砕して、下記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないように製造することを特徴とする潜熱蓄熱材組成物の製法である。
融解〜凝固サイクルテスト:
(1)常温で凝固させた試料を試験管に封入し、恒温室内に入れ、常温より高いが凝固状態を維持できる所定の温度T1に10分間保持する。
(2)温度T1の凝固した試料を、融解温度以上の所定の温度T2に20分かけて昇温して融解する。
(3)融解した試料を温度T2に10分間保持する。
(4)そして、温度T2の融解した試料を20分かけて温度T1まで降温して凝固させる。
(5)前記(1)〜(4)を1サイクル(60分)として繰り返す。
本発明の請求項1記載の潜熱蓄熱材組成物は、潜熱蓄熱物質を主成分とし、100μm以上の長さの長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、必要に応じて融点調整剤および/または過冷却防止剤を配合した、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されて含まれている潜熱蓄熱材組成物であって、前記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないことを特徴とするものであり、長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されて含まれているので、融解〜凝固サイクルを長時間繰り返しても相分離したり過冷却現象が発生せず安定して蓄熱〜放熱を繰り返すことができ、また効率良く容易に製造できるので安価であり、かつ耐久性および信頼性が高いという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項2記載の潜熱蓄熱材組成物は、請求項1記載の潜熱蓄熱材組成物において、潜熱蓄熱物質55〜95質量%、融点調整剤1〜40質量%、過冷却防止剤0.1〜10質量%および長繊維状パリゴルスカイト0.1〜10質量%を配合したことを特徴とするものであり、
前記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離したり過冷却現象が発生するのを確実に抑制し、安定して蓄熱〜放熱を繰り返すことができるというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項3は、潜熱蓄熱物質を主成分とし、100μm以上の長さの長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、必要に応じて融点調整剤および/または過冷却防止剤を配合した潜熱蓄熱材組成物であって、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されて含まれているように制御して、下記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないように製造するかあるいは、前記組成物を50〜90℃で加熱溶融混合した後、湿式解綿粉砕加工法により、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されるように上部砥石と下部砥石の間隙を制御して通過させて剪断力により加熱解綿粉砕して、下記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないように製造することを特徴とする潜熱蓄熱材組成物の製法であり、
長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されて含まれているので、融解〜凝固サイクルを長時間繰り返しても相分離したり過冷却現象が発生せず安定して蓄熱〜放熱を繰り返すことができ、耐久性および信頼性が高い安価な潜熱蓄熱材組成物を効率良く容易に製造できるという顕著な効果を奏する。
次に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明で用いる長繊維状パリゴルスカイトを含む本発明の潜熱蓄熱材組成物の偏光顕微鏡写真(倍率100倍)である。
図2は、図1に示した本発明で用いる長繊維状パリゴルスカイトを湿式解綿粉砕加工法により加熱解綿粉砕した長繊維状パリゴルスカイトを含む本発明の潜熱蓄熱材組成物の偏光顕微鏡写真(倍率100倍)である。
図3は、比較例4で用いた短繊維状セピオライトを含む比較のための潜熱蓄熱材組成物の偏光顕微鏡写真(倍率100倍)である。
本発明で用いる長繊維状パリゴルスカイトは、図1に示した偏光顕微鏡写真に見られるように、長繊維状物100を確認することができ、また、肉眼でも長繊維状物100を確認することができる。
本発明で用いる加熱解綿粉砕した長繊維状パリゴルスカイトは、図2に示した偏光顕微鏡写真に見られるように、図1に示した長繊維状物100が長繊維状形態を維持しながら単長繊維状物200になっていることを確認することができ、また肉眼でも単長繊維状物200を確認することができる。
それに対して、図3に示した短繊維状セピオライトは、図1に示した長繊維状物100や、図2に示した単長繊維状物200を確認できず、替わりに短繊維の凝集物300が見られる。
パリゴルスカイトは、セピオライトと同様に、四面体シートの頂点方向の周期的な逆転によるリボン構造を持つ繊維状形態の粘土鉱物であり、セピオライトにおいては八面体陽イオンがほとんどマグネシウムにより占められているのに対して、パリゴルスカイトでは相当量のアルミニウムを含み、八面体位置に空所を含むのが特徴であり、そのため吸着性、レオロジー特性、触媒活性などに優れている[中華人民共和国貴州省における長繊維状パリゴルスカイトの産状とその鉱物学的性質について、後内 貴胤等、粘土科学(日本粘土学会誌)、第45巻、第3号、第200〜210頁、2006、参照]。
パリゴルスカイトは、産地によっては別名アタパルジャイト、凸凹棒ともいうが、浅海底や湖底などに堆積作用により生成した、一般的に結晶度が低く、繊維が発達していない、肉眼で繊維を確認できない短繊維状パリゴルスカイトと、蛇紋岩、石灰岩、ドロマイトおよび火山岩類を母岩とし、その割れ目に浸透したMg、SiO2 に富みAlを含む天水から直接長時間かけて沈殿し繊維が発達し長繊維化した、一般に結晶度が高く、肉眼で容易に繊維状であることを確認できる長繊維状パリゴルスカイトに大別される。
一般的に日本では比較的珍しい鉱物であり、その産出例は石灰岩の割れ目を充填して産出する例があり、わずかに生産が行われていることが報告されている程度であるが、諸外国では堆積性の短繊維状パリゴルスカイトが主体をなしており特に米国、オーストラリア、中国などに大規模な鉱床が存在し、商業的な生産が行われている。その繊維は数μm程度であり肉眼的にはほとんど繊維を確認できない。
本発明で用いる長繊維状パリゴルスカイトの主な産地は中国、韓国であり、昨年、本発明の出願人が世界に先駆けて石綿代替材料として工業的に供給開始した新素材である。
類似鉱物である長繊維状セピオライトが微量ながら石綿を付着・含有する場合があるのに対して、本発明で用いる長繊維状パリゴルスカイトは石綿を全く含有しないという特徴がある。
本発明で用いる長繊維状パリゴルスカイトに対して、短繊維状パリゴルスカイト、長繊維状セピオライト、短繊維状セピオライト、ガラス繊維、炭素繊維、岩綿(ロックウール)、無機ウィスカー、珪灰石(合成珪酸カルシウムを含む)、ハロイサイトなどを長繊維状パリゴルスカイトの作用を損なわない範囲で、あるいは経済効果を目的として1種あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
本発明で使用する潜熱蓄熱物質としては、具体的には、例えば、酢酸ナトリウム3水塩、チオ硫酸ナトリウム5水塩、硫酸ナトリウム10水塩、塩化カルシウム6水塩、硝酸マグネシウム6水塩、塩化マグネシウム6水塩から選ばれる潜熱蓄熱物質を挙げることができる。これらは1種あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
例えば、酢酸ナトリウム3水塩などは、融解潜熱が大きいことおとび融点が約60℃前後であることなどから、深夜電力利用や廃熱利用による暖房用などに有用である上、入手が容易で安価であり、本発明において好ましく使用できる。
本発明で必要に応じて使用する融点調整剤は、具体的には、例えば、水、硝酸アンモニウム、塩化アンモウニウム、臭化アンモニウム、硫酸アンモニウム、尿素、多価アルコール類、チオ硫酸ナトリウム5水塩、硫酸ナトリウム10水塩から選ばれる融点調整剤を挙げることができる。
これらは比較的少量の添加で融点調整できる上、入手が容易で安価であり、本発明において好ましく使用できる。
これらの融点調整剤の中でも、硝酸アンモニウム、塩化アンモウニウム、尿素は、融点調整効果が大きく、入手も容易で安価であり本発明において好ましく使用できる。
本発明で必要に応じて使用する過冷却防止剤としては、具体的には、例えば、ピロリン酸ナトリウム10水塩、四ホウ酸ナトリウム10水塩、炭酸ナトリウム1水塩、臭素酸バリウム1水塩、硫酸カルシウム2水塩、ピロリン酸二水素二ナトリウム6水塩、塩化カルシウム、臭化カルシウム、リン酸水素第二ナトリウム12水塩、フッ化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化バリウム、塩化ストロンチウム、リン酸三ナトリウム12水塩、酒石酸カルシウム、臭化ナトリウムから選ばれる過冷却防止剤を挙げることができる。
これらは比較的少量の添加で過冷却を防止できる上、入手が容易であり、本発明において好ましく使用できる。
これらの過冷却防止剤は使用する潜熱蓄熱物質に対応して選定して使用することが好ましく、例えば潜熱蓄熱物質が酢酸ナトリウム3水塩の場合は、ピロリン酸ナトリウム10水塩、チオ硫酸ナトリウム5水塩や硫酸ナトリウム10水塩の場合は、四ホウ酸ナトリウム10水塩などである。
本発明の潜熱蓄熱材組成物は、潜熱蓄熱物質を主成分とし、長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、必要に応じて融点調整剤および/または過冷却防止剤を配合したものであるが、主成分の潜熱蓄熱物質および必須成分の長繊維状パリゴルスカイト、必要に応じて配合する融点調整剤、過冷却防止剤の配合量は特に限定されるものではない。
しかし潜熱蓄熱物質55〜95質量%、融点調整剤1〜40質量%、過冷却防止剤0.1〜10質量%および長繊維状パリゴルスカイト0.1〜10質量%の範囲で配合すると、相分離したり過冷却現象が発生するのを確実に抑制でき、安定して蓄熱〜放熱を繰り返すことができるので好ましい。
潜熱蓄熱物質が55質量%未満では蓄熱量が不足する恐れがあり、95質量%を超えると他の成分の量が少なくなって相分離したり過冷却現象が発生するのを確実に抑制できない恐れがある。
長繊維状パリゴルスカイトが0.1質量%未満では、相分離したり過冷却現象が発生するのを確実に抑制できない恐れがあり、10質量%を超えると粘性が増大して取り扱い性が悪化する恐れがある。
融点調整剤は配合しなくてもよい成分であるが、通常1質量%未満では融点調整できない恐れがあり、40質量%を超えても所定値以上の融点調整ができず不経済であり、相分離したり過冷却現象が発生するのを確実に抑制できない恐れがある。
過冷却防止剤は配合しなくてもよい成分であるが、通常0.1質量%未満では過冷却防止が不足する恐れがあり、10質量%を超えても所定値以上の過冷却防止ができず不経済であり、相分離したり過冷却現象が発生するのを確実に抑制できない恐れがある。
本発明の潜熱蓄熱材組成物を製造するには、潜熱蓄熱物質を主成分とし、100μm以上の長さの長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、必要に応じて融点調整剤および/または過冷却防止剤を配合した潜熱蓄熱材組成物であって、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されて含まれているように制御して、前記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないように製造するかあるいは、前記組成物を50〜90℃で加熱溶融混合した後、湿式解綿粉砕加工法により、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されるように上部砥石と下部砥石の間隙を制御して通過させて剪断力により加熱解綿粉砕して、前記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないように製造することが好ましい。
前記解綿粉砕加工は、湿式解綿粉砕加工方式が長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造を破壊せず維持しつつ加熱解綿粉砕して均一混合し、相分離したり過冷却現象が発生するのを確実に抑制できるので好ましい。
長繊維状パリゴルスカイト原石を使用することができ、長繊維状パリゴルスカイト原石を使用すると、飛散せず取り扱い性に優れ、良く混合でき、経済性、製品特性、加工性の観点から好ましい。
図4は本発明の潜熱蓄熱材組成物の製法の例を説明する説明図である。
図4を用いて、本発明の潜熱蓄熱材組成物の製法の1例について説明する。工程(1)で潜熱蓄熱物質を主成分とし、長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、必要に応じて融点調整剤および/または過冷却防止剤を配合して前記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないように制御して、すなわち、長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されるように制御して本発明の潜熱蓄熱材組成物を製造するが、好ましくは、潜熱蓄熱物質と融点調整剤と長繊維状パリゴルスカイトを所定量常温で攪拌・混合した後、加熱して攪拌・混合しつつ溶融させる。
そして溶融状態を維持する程度の温度に維持しながら過冷却防止剤粉末を所定量攪拌・混合し、そして溶融状態の本発明の潜熱蓄熱材組成物を調製し、溶融状態の本発明の潜熱蓄熱材組成物を所定の形態(例えば、床暖房に適した形態)の容器に注入・充填・封入して製品とする。
図4を用いて、本発明の潜熱蓄熱材組成物の製法の他の例について説明する。工程(1)で潜熱蓄熱物質を主成分とし、長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、必要に応じて融点調整剤および/または過冷却防止剤を配合して前記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないように制御してすなわち、長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されるように制御して本発明の潜熱蓄熱材組成物を製造するが、好ましくは、潜熱蓄熱物質と融点調整剤と長繊維状パリゴルスカイトを所定量常温で攪拌・混合した後、加熱して攪拌・混合しつつ溶融させる。そして溶融状態を維持する程度の温度に維持しながら過冷却防止剤粉末を所定量攪拌・混合する。
そして工程(2)で溶融状態を維持しつつ長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されないような条件下で湿式解綿粉砕加工法により加熱解綿粉砕して本発明の潜熱蓄熱材組成物を調製し、溶融状態の本発明の潜熱蓄熱材組成物を所定の形態(例えば、床暖房に適した形態)の容器に注入・充填・封入して製品とする。
溶融させる温度は、本発明の潜熱蓄熱材組成物が均一に溶融する温度であればよく、通常約50〜90℃から選択して決められる。過冷却防止剤粉末を添加する際の温度は、特に限定されないが約60℃以下が好ましい。
雰囲気は特に限定されず、大気中で行うこともできる。
湿式解綿粉砕時間は例えば約数秒〜10分程度であり、剪断力は間隙の大きさによって制御するが、長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されずに解綿粉砕されて、図2に示したように、図1に示した長繊維状物1が、単長繊維状物2になるような時間および剪断力を選定して決めることが肝要である。
図5は、本発明で使用する湿式解綿粉砕加工装置の例を説明する断面説明図である。
図5に示した湿式解綿粉砕加工装置10は、ホッパー1、上部固定砥石2、この上部固定砥石2に間隙5隔てて対面させて回転軸7によって駆動される下部回転砥石3、装置温度を制御するためのジャケット4、製品流出口6などを備えている。
湿式解綿粉砕加工装置10(例えば、T.K.マイコロイダーCM−S、プライミクス(株)、回転数3600rpm、砥石サイズ(径)100インチ、滞留時間30秒)を用いて本発明の潜熱蓄熱材組成物を加熱解綿粉砕するには、本発明の潜熱蓄熱材組成物の溶融状態を維持させるために、ジャッケト4中に所定温度の水などの流体を循環させて湿式解綿粉砕加工装置10を加熱する。そしてホッパー1より溶融状態の本発明の潜熱蓄熱材組成物を供給する。上部固定砥石2と下部回転砥石3の間隙5を通過させることにより短時間で大きな剪断力を加えて加熱解綿粉砕する。加熱解綿粉砕した溶融状態の本発明の潜熱蓄熱材組成物を製品流出口6から取り出して図示しない所定の形態(例えば、床暖房に適した形態)の容器に注入・充填・封入して製品とする。
間隙5が、小さければ剪断力が大きく、間隙5が、大きければ剪断力が小さくなる。そこで剪断力の大きさは下部回転砥石3を上下させることにより間隙5を調整することにより決める。
間隙5が小さ過ぎると(例えば200μm未満)長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊される恐れがあり、逆に間隙5が大き過ぎると(例えば400μmを超える)剪断力が小さ過ぎて、図1に示した長繊維状物1が、図2に示した単長繊維状物2まで解綿粉砕されない恐れがある。したがって、湿式解綿粉砕加工装置10を用いる場合は、間隙5は200μm〜400μmで加熱解綿粉砕するのが好ましい。
なお、上記実施形態の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮するものではない。又、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
次に実施例および比較例により本発明を詳しく説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
潜熱蓄熱物質として酢酸ナトリウム3水塩70質量部を用い、融点調整剤として尿素24質量部を用い、両者を常温で攪拌・混合し、そして長繊維状パリゴルスカイト(商品名:ポレイシイPF−A、昭和KDE(株)製)5質量部を添加して常温で攪拌・混合した後、60℃以上に加熱して攪拌・混合しつつ溶融させた。そして60℃未満で溶融状態を維持する程度の温度に維持しながら過冷却防止剤粉末としてピロリン酸ナトリウム12水塩1質量部を攪拌・混合して本発明の潜熱蓄熱材組成物100質量部を調製した。
そしてこのようにして調製した潜熱蓄熱材組成物を用いて下記の融解〜凝固サイクルテストを行って相分離の発生の有無を観察した。
融解〜凝固サイクルテストの結果を表1に示す。
表1中の◎は3試料ともに相分離の発生がなかったことを示し、△は3試料の内1本でも相分離の発生があったことを示し、×は3試料の3本全部に相分離の発生があったことを示す。
表1から、720サイクル後も3試料ともに相分離の発生がなかったことが判る。
なお、1日1サイクルの融解〜凝固(相変化)が行われるとし、1シーズン120日(4ケ月)とすると、6年以上相分離の発生がなく、安定して蓄熱〜放熱を繰り返すことができることになる。
融解〜凝固サイクルテスト:
(1)55℃に加熱して溶融させた試料9mlを3本の試験管(ポリプロピレン製試験管)にそれぞれ封入し、常温で凝固させ、30℃にセットした恒温室内に入れ、30℃(温度T1)に10分間保持する。
(2)30℃(温度T1)の凝固した試料を、55℃(温度T2)に20分かけて昇温して融解する。
(3)融解した試料を55℃(温度T2)に10分間保持する。
(4)そして、55℃(温度T2)の融解した試料を20分かけて30℃(温度T1)まで降温して凝固させる。
(5)前記(1)〜(4)を1サイクル(60分)として繰り返す。
(実施例2)
実施例1で調製した本発明の潜熱蓄熱材組成物が溶融状態を維持したまま、図5に示した湿式解綿粉砕加工装置10(T.K.マイコロイダーCM−S、プライミクス(株)、回転数3600rpm、砥石サイズ(径)100インチ、滞留時間30秒)を用いて加熱解綿粉砕した。
ジャッケト4中に60℃の水を循環させて湿式解綿粉砕加工装置10を加熱した。そしてホッパー1より溶融状態の本発明の潜熱蓄熱材組成物を供給し、上部固定砥石2と下部回転砥石3の間隙5を400μmにセットして通過させ、5秒間で加熱解綿粉砕した以外は、実施例1と同様にして、前記の融解〜凝固サイクルテストを行って相分離の発生の有無を観察した。
融解〜凝固サイクルテストの結果を表1に示す。
表1から、1200サイクル後も3試料ともに相分離の発生がなかったことが判る。
1日1サイクルの融解〜凝固(相変化)が行われるとし、1シーズン120日(4ケ月)とすると、10年以上相分離の発生がなく、安定して蓄熱〜放熱を繰り返すことができることになる。
(実施例3)
実施例1で調製した本発明の潜熱蓄熱材組成物が溶融状態を維持したまま、図5に示した湿式解綿粉砕加工装置10(T.K.マイコロイダーCM−S、プライミクス(株)、回転数3600rpm、砥石サイズ(径)100インチ、滞留時間30秒)を用いて加熱解綿粉砕した。
ジャッケト4中に60℃の水を循環させて湿式解綿粉砕加工装置10を加熱した。そしてホッパー1より溶融状態の本発明の潜熱蓄熱材組成物を供給し、上部固定砥石2と下部回転砥石3の間隙5を200μmにセットして通過させ、5秒間で加熱解綿粉砕した以外は、実施例1と同様にして、前記の融解〜凝固サイクルテストを行って相分離の発生の有無を観察した。
融解〜凝固サイクルテストの結果を表1に示す。
表1から、1200サイクル後も3試料ともに相分離の発生がなかったことが判る。
1日1サイクルの融解〜凝固(相変化)が行われるとし、1シーズン120日(4ケ月)とすると、10年以上相分離の発生がなく、安定して蓄熱〜放熱を繰り返すことができることになる。
(比較例1)
潜熱蓄熱物質として酢酸ナトリウム3水塩70質量部を用い、融点調整剤として尿素24質量部を用い、両者を常温で攪拌・混合し、そして有機ベントナイト5質量部を添加して常温で攪拌・混合した後、60℃以上に加熱して攪拌・混合しつつ溶融させた。そして60℃未満で溶融状態を維持する程度の温度に維持しながら過冷却防止剤粉末としてピロリン酸ナトリウム12水塩1質量部を攪拌・混合して比較のための潜熱蓄熱材組成物100質量部を調製した。
そしてこのようにして調製した潜熱蓄熱材組成物を用いて前記の融解〜凝固サイクルテストを行って相分離の発生の有無を観察した。
融解〜凝固サイクルテストの結果を表1に示す。
表1から、調製した直後に既に相分離の発生があったことが判る。
(比較例2)
比較例1で調製した比較のための潜熱蓄熱材組成物が溶融状態を維持したまま、図5に示した湿式解綿粉砕加工装置10(T.K.マイコロイダーCM−S、プライミクス(株)、回転数3600rpm、砥石サイズ(径)100インチ、滞留時間30秒)を用いて加熱解綿粉砕した。
ジャッケト4中に60℃の水を循環させて湿式解綿粉砕加工装置10を加熱した。そしてホッパー1より溶融状態の潜熱蓄熱材組成物を供給し、上部固定砥石2と下部回転砥石3の間隙5を400μmにセットして通過させ、5秒間で加熱解綿粉砕した以外は、比較例1と同様にして、前記の融解〜凝固サイクルテストを行って相分離の発生の有無を観察した。
融解〜凝固サイクルテストの結果を表1に示す。
表1から、調製した直後に既に相分離の発生があったことが判る。
(比較例3)
比較例1で調製した比較のための潜熱蓄熱材組成物が溶融状態を維持したまま、図5に示した湿式解綿粉砕加工装置10(T.K.マイコロイダーCM−S、プライミクス(株)、回転数3600rpm、砥石サイズ(径)100インチ、滞留時間30秒)を用いて加熱解綿粉砕した。
ジャッケト4中に60℃の水を循環させて湿式解綿粉砕加工装置10を加熱した。そしてホッパー1より溶融状態の潜熱蓄熱材組成物を供給し、上部固定砥石2と下部回転砥石3の間隙5を200μmにセットして通過させ、5秒間で加熱解綿粉砕した以外は、比較例1と同様にして、前記の融解〜凝固サイクルテストを行って相分離の発生の有無を観察した。
融解〜凝固サイクルテストの結果を表1に示す。
表1から、調製した直後に既に相分離の発生があったことが判る。
(比較例4)
潜熱蓄熱物質として酢酸ナトリウム3水塩70質量部を用い、融点調整剤として尿素24質量部を用い、両者を常温で攪拌・混合し、そして短繊維状セピオライト(商品名:ミルコンS−15、昭和KDE(株)製)5質量部を添加して常温で攪拌・混合した後、60℃以上に加熱して攪拌・混合しつつ溶融させた。そして60℃未満で溶融状態を維持する程度の温度に維持しながら過冷却防止剤粉末としてピロリン酸ナトリウム12水塩1質量部を攪拌・混合して比較のための潜熱蓄熱材組成物100質量部を調製した。
そしてこのようにして調製した潜熱蓄熱材組成物を用いて前記の融解〜凝固サイクルテストを行って相分離の発生の有無を観察した。
融解〜凝固サイクルテストの結果を表1に示す。
表1から96サイクル後に3試料ともに相分離の発生があったことが判る。
(比較例5)
比較例4で調製した比較のための潜熱蓄熱材組成物が溶融状態を維持したまま、図5に示した湿式解綿粉砕加工装置10(T.K.マイコロイダーCM−S、プライミクス(株)、回転数3600rpm、砥石サイズ(径)100インチ、滞留時間30秒)を用いて加熱解綿粉砕した。
ジャッケト4中に60℃の水を循環させて湿式解綿粉砕加工装置10を加熱した。そしてホッパー1より溶融状態の潜熱蓄熱材組成物を供給し、上部固定砥石2と下部回転砥石3の間隙5を400μmにセットして通過させ、5秒間で加熱解綿粉砕した以外は、比較例1と同様にして、前記の融解〜凝固サイクルテストを行って相分離の発生の有無を観察した。
融解〜凝固サイクルテストの結果を表1に示す。
表1から、120サイクル後に3試料ともに相分離の発生があったことが判る。
(比較例6)
比較例4で調製した比較のための潜熱蓄熱材組成物が溶融状態を維持したまま、図5に示した湿式解綿粉砕加工装置10(T.K.マイコロイダーCM−S、プライミクス(株)、回転数3600rpm、砥石サイズ(径)100インチ、滞留時間30秒)を用いて加熱解綿粉砕した。
ジャッケト4中に60℃の水を循環させて湿式解綿粉砕加工装置10を加熱した。そしてホッパー1より溶融状態の潜熱蓄熱材組成物を供給し、上部固定砥石2と下部回転砥石3の間隙5を200μmにセットして通過させ、5秒間で加熱解綿粉砕した以外は、比較例1と同様にして、前記の融解〜凝固サイクルテストを行って相分離の発生の有無を観察した。
融解〜凝固サイクルテストの結果を表1に示す。
表1から、144サイクル後に3試料ともに相分離の発生があったことが判る。
(比較例7)
潜熱蓄熱物質として酢酸ナトリウム3水塩70質量部を用い、融点調整剤として尿素24質量部を用い、両者を常温で攪拌・混合し、そして長繊維状セピオライト(商品名:ミルコンSS−2、昭和KDE(株)製)5質量部を添加して常温で攪拌・混合した後、60℃以上に加熱して攪拌・混合しつつ溶融させた。そして60℃未満で溶融状態を維持する程度の温度に維持しながら過冷却防止剤粉末としてピロリン酸ナトリウム12水塩1質量部を攪拌・混合して比較のための潜熱蓄熱材組成物100質量部を調製した。
そしてこのようにして調製した潜熱蓄熱材組成物を用いて前記の融解〜凝固サイクルテストを行って相分離の発生の有無を観察した。
融解〜凝固サイクルテストの結果を表1に示す。
表1から96サイクル後に3試料ともに相分離の発生があったことが判る。
(比較例8)
比較例7で調製した比較のための潜熱蓄熱材組成物が溶融状態を維持したまま、図5に示した湿式解綿粉砕加工装置10(T.K.マイコロイダーCM−S、プライミクス(株)、回転数3600rpm、砥石サイズ(径)100インチ、滞留時間30秒)を用いて加熱解綿粉砕した。
ジャッケト4中に60℃の水を循環させて湿式解綿粉砕加工装置10を加熱した。そしてホッパー1より溶融状態の潜熱蓄熱材組成物を供給し、上部固定砥石2と下部回転砥石3の間隙5を400μmにセットして通過させ、5秒間で加熱解綿粉砕した以外は、比較例1と同様にして、前記の融解〜凝固サイクルテストを行って相分離の発生の有無を観察した。
融解〜凝固サイクルテストの結果を表1に示す。
表1から、120サイクル後に3試料ともに相分離の発生があったことが判る。
(比較例9)
比較例7で調製した比較のための潜熱蓄熱材組成物が溶融状態を維持したまま、図5に示した湿式解綿粉砕加工装置10(T.K.マイコロイダーCM−S、プライミクス(株)、回転数3600rpm、砥石サイズ(径)100インチ、滞留時間30秒)を用いて加熱解綿粉砕した。
ジャッケト4中に60℃の水を循環させて湿式解綿粉砕加工装置10を加熱した。そしてホッパー1より溶融状態の潜熱蓄熱材組成物を供給し、上部固定砥石2と下部回転砥石3の間隙5を200μmにセットして通過させ、5秒間で加熱解綿粉砕した以外は、比較例1と同様にして、前記の融解〜凝固サイクルテストを行って相分離の発生の有無を観察した。
融解〜凝固サイクルテストの結果を表1に示す。
表1から、120サイクル後に3試料ともに相分離の発生があったことが判る。
実施例1の本発明の潜熱蓄熱材組成物の製造直後の試料および融解〜凝固サイクルテスト(720サイクル)後の試料について凝固点(℃)および融解潜熱(cal/g)を測定した結果、および実施例2、3の本発明の潜熱蓄熱材組成物の製造直後の試料および融解〜凝固サイクルテスト(1200サイクル)後の試料について凝固点(℃)および融解潜熱(cal/g)を測定した結果を表2に示す。
比較例4〜6の比較のための潜熱蓄熱材組成物の製造直後の試料および相分離の発生があった時点の試料について凝固点(℃)および融解潜熱(cal/g)を測定した結果を表2に示す。
なお凝固点(℃)および融解潜熱(cal/g)の測定はJIS K0065(化学製品の凝固点温度測定法)に準じて行った。
図6は融解潜熱測定装置を説明する説明図である。
図6において、Aは潜熱蓄熱材組成物、Bは冷水、Cはステンレス製魔法ビン、Dはステンレス製断熱容器、Eはかきまぜ棒、Fは蓋、Gは潜熱蓄熱材組成物の温度測定用の温度計、Hは冷水の温度測定用の温度計を示す。
温度測定器は、AM−8010K(分解能0.1℃、K熱電対)、アンリツ計器(株)製データコレクターを使用した。
PPチューブ容器(13mm×100mm)に潜熱蓄熱材組成物(A)9gを入れ、これを55℃以上の水槽(電気ウオーマー、1.5kWステンレス製、エイシン電気(株)製)に2時間以上入れ、蓄熱させる。冷水(4±0.5℃)260gをステンレス製魔法ビンCに入れ、さらにそれをステンレス製断熱容器D(120φ×195mm)に入れ、室温からの影響を抑えた。50.0℃になった潜熱蓄熱材組成物(A)をステンレス製魔法ビンCに入れその上部から蓋Fをして、1/10℃精度の温度計G、Hにて潜熱蓄熱材組成物(A)と冷水Bの温度変化を測定し記録した。温度計Gは潜熱蓄熱材組成物(A)の表面から15mm挿入した。
潜熱蓄熱材組成物(A)の温度が45.0℃まで冷却された時点で、かきまぜ棒Eで水槽C内をかきまぜ、35.0℃まで温度下降したらかきまぜを止める。 冷水Bと潜熱蓄熱材組成物(A)の温度変化が10分以上表れなかった時点で測定を終了する。
融解潜熱Qは下記式(1)で求めた。
Q=[(W-W')(T2-T1)・Cw]-[Cpl・S・(T0-T3)]-[Cps・S・(T3-T2)]/S 式(1)
各試料の製造直後のQ1と融解〜凝固サイクルテスト後の試料のQ2(相分離の発生があった試料は相分離の発生があった時点の試料のQ2)を測定した。
W:ステンレス製魔法ビンC内の冷水熱量(cal/g)
W’:PPチューブ容器の水当量
CW:水比熱(cal/g・℃)
Cpl:潜熱蓄熱材組成物(A)の液体比熱(cal/g・℃)
Cps:潜熱蓄熱材組成物(A)の固体比熱(cal/g・℃)
T0:潜熱蓄熱材組成物(A)の初期温度(50.0℃)
T1:ステンレス製魔法ビンC内の冷水初期温度(4±0.5℃)
T2:ステンレス製魔法ビンC内の冷水最終温度(℃)
T3:潜熱蓄熱材組成物(A)の凝固点温度(℃)
図7は、実施例1で調製した本発明の潜熱蓄熱材組成物の製造直後の試料Xおよび融解〜凝固サイクルテスト後(720サイクル)の試料Yを用いて、下記の測定法で測定した温度(融解〜凝固)と時間との関係を示すグラフである。
図8は、比較例4で調製した比較のための潜熱蓄熱材組成物の製造直後の試料Jおよび融解〜凝固サイクルテスト後(96サイクル)の試料K(沈降部分および上澄部分)を用いて、下記の測定法で測定した温度(融解〜凝固)と時間との関係を示すグラフである。
(測定法):
55℃に加熱して溶融させた試料9mlを試験管(ポリプロピレン製試験管)に入れ、常温に放置して凝固させ、その際の試料の温度を測定し記録する。
表1から、実施例1の本発明の潜熱蓄熱材組成物は720サイクル後も相分離の発生がなかったことが判り、実施例2、3の本発明の潜熱蓄熱材組成物は1200サイクル後も相分離の発生がなかったことが判り、表2から、実施例1〜3の本発明の潜熱蓄熱材組成物は製造直後の試料および融解〜凝固サイクルテスト後の試料Yの凝固点(℃)および融解潜熱(cal/g)はほぼ同じレベルに維持されることが判る。
そして実施例1〜3の本発明の潜熱蓄熱材組成物の中から代表サンプルとして選択した実施例1で調製した本発明の潜熱蓄熱材組成物は、図7に示したように製造直後の試料Xおよび融解〜凝固サイクルテスト後(720サイクル)の試料Yのいずれも融解状態から凝固が始まると徐々に潜熱が良好に発生し、全体として大きな融解潜熱が得られることが判る。
それに対して、表1から、比較例4〜9の比較のための潜熱蓄熱材組成物は96〜144サイクルで相分離が発生することが判り、表2から、比較例4〜6の比較のための潜熱蓄熱材組成物は製造直後の試料は実施例1〜3の本発明の潜熱蓄熱材組成物の凝固点(℃)および融解潜熱(cal/g)とほぼ同じレベルであるが、相分離の発生があった時点の試料の凝固点(℃)および融解潜熱(cal/g)は、製造直後の試料に比較して大きく低下しているとともに、比較のための潜熱蓄熱材組成物の中から代表サンプルとして選択した比較例4の潜熱蓄熱材組成物は、図8に示したように、製造直後の試料Jは、融解状態から凝固が始まると徐々に潜熱が良好に発生し、全体として大きな融解潜熱が得られるが、相分離の発生があった試料Kは融解状態から冷却が進んでも凝固が開始せず、過冷却現象が発生し、過冷却が相当進行した時点で急激な潜熱の発生が見られることが判る。
比較例4〜9の比較のための潜熱蓄熱材組成物は融解〜凝固サイクルを繰り返すと短時間で相分離し、過冷却現象が発生するので、安定して蓄熱〜放熱を繰り返すことができず、実用的に使用できない。
図9は、実施例1で使用した長繊維状パリゴルスカイトのX線回折チャート(一部を拡大して示す)および実施例2で用いた加熱解綿粉砕された長繊維状パリゴルスカイトのX線回折チャート(一部を拡大して示す)である。
X線回折測定は下記の条件で行った。
(粉末X線回折測定条件)
装置:Rint2100(リガク社製)
測定条件:
管球 Cu
管電圧=40kv
電流=40mA
カウンターモノクロメータ:全自動モノクロメータ
スリット:発散1deg、散乱1deg、受光0.3mm
測定範囲:2θ=3〜70°
スキャンスピード:4°/min
スキャンステップ:0.02°
図9のX線回折チャートから、実施例1で使用した長繊維状パリゴルスカイトは長繊維状パリゴルスカイトに特有のピークがあり、実施例2で用いた加熱解綿粉砕された長繊維状パリゴルスカイトも長繊維状パリゴルスカイトに特有のピークがあり、結晶構造が壊れておらず維持されていることが判る。
本発明の潜熱蓄熱材組成物は、潜熱蓄熱物質を主成分とし、100μm以上の長さの長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、必要に応じて融点調整剤および/または過冷却防止剤を配合した、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されて含まれている潜熱蓄熱材組成物であって、前記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないことを特徴とするものであり、100μm以上の長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されて含まれているので、融解〜凝固サイクルを長時間繰り返しても相分離したり過冷却現象が発生せず安定して蓄熱〜放熱を繰り返すことができ、また効率良く容易に製造できるので安価であり、かつ耐久性および信頼性が高いという顕著な効果を奏するので、産業上の利用価値が高い。
本発明で用いる長繊維状パリゴルスカイトを含む本発明の潜熱蓄熱材組成物の偏光顕微鏡写真(倍率100倍)である。 図1に示した本発明で用いる長繊維状パリゴルスカイトを湿式解綿粉砕加工法により加熱解綿粉砕した長繊維状パリゴルスカイトを含む本発明の潜熱蓄熱材組成物の偏光顕微鏡写真(倍率100倍)である。 比較例4で用いた短繊維状セピオライトを含む比較のための潜熱蓄熱材組成物の偏光顕微鏡写真(倍率100倍)である。 本発明の潜熱蓄熱剤組成物を製造する方法の例を説明する説明図である。 湿式解綿粉砕加工装置を説明する断面説明図である。 融解潜熱測定装置を説明する説明図である。 実施例1で調製した本発明の潜熱蓄熱材組成物の製造直後の試料Xおよび融解〜凝固サイクルテスト後(720サイクル)の試料Yを用いて、前記の測定法で測定した温度(融解〜凝固)と時間との関係を示すグラフである。 比較例4で調製した比較のための潜熱蓄熱材組成物の製造直後の試料Jおよび融解〜凝固サイクルテスト後(96サイクル)の試料K(沈降部分および上澄部分)を用いて、前記の測定法で測定した温度(融解〜凝固)と時間との関係を示すグラフである。 実施例1で使用した長繊維状パリゴルスカイトのX線回折チャートおよび実施例2で用いた加熱解綿粉砕された長繊維状パリゴルスカイトのX線回折チャートである。
100 繊維状物
200 単長繊維状物
300 凝集物
1 ホッパー1
2 上部固定砥石
3 下部回転砥石
4 ジャケット
5 間隙
6 製品流出口
7 回転軸
10 湿式解綿粉砕加工装置10

Claims (3)

  1. 潜熱蓄熱物質を主成分とし、100μm以上の長さの長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、必要に応じて融点調整剤および/または過冷却防止剤を配合した、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されて含まれている潜熱蓄熱材組成物であって、下記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないことを特徴とする潜熱蓄熱材組成物。
    融解〜凝固サイクルテスト:
    (1)常温で凝固させた試料を試験管に封入し、恒温室内に入れ、常温より高いが凝固状態を維持できる所定の温度T1に10分間保持する。
    (2)温度T1の凝固した試料を、融解温度以上の所定の温度T2に20分かけて昇温して融解する。
    (3)融解した試料を温度T2に10分間保持する。
    (4)そして、温度T2の融解した試料を20分かけて温度T1まで降温して凝固させる。
    (5)前記(1)〜(4)を1サイクル(60分)として繰り返す。
  2. 潜熱蓄熱物質55〜95質量%、融点調整剤1〜40質量%、過冷却防止剤0.1〜10質量%および長繊維状パリゴルスカイト0.1〜10質量%を配合したことを特徴とする請求項1記載の潜熱蓄熱材組成物。
  3. 潜熱蓄熱物質を主成分とし、100μm以上の長さの長繊維状パリゴルスカイトを必須成分として配合し、必要に応じて融点調整剤および/または過冷却防止剤を配合した潜熱蓄熱材組成物であって、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されて含まれているように制御して、下記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないように製造するかあるいは、前記組成物を50〜90℃で加熱溶融混合した後、湿式解綿粉砕加工法により、前記長繊維状パリゴルスカイトの長繊維状形態および結晶構造が破壊されず維持されるように上部砥石と下部砥石の間隙を制御して通過させて剪断力により加熱解綿粉砕して、下記の融解〜凝固サイクルテストを長時間行っても相分離しないように製造することを特徴とする潜熱蓄熱材組成物の製法。
    融解〜凝固サイクルテスト:
    (1)常温で凝固させた試料を試験管に封入し、恒温室内に入れ、常温より高いが凝固状態を維持できる所定の温度T1に10分間保持する。
    (2)温度T1の凝固した試料を、融解温度以上の所定の温度T2に20分かけて昇温して融解する。
    (3)融解した試料を温度T2に10分間保持する。
    (4)そして、温度T2の融解した試料を20分かけて温度T1まで降温して凝固させる。
    (5)前記(1)〜(4)を1サイクル(60分)として繰り返す。
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