JP5062423B2 - 体積型ホログラムの作製方法及びその方法により作製された体積型ホログラム - Google Patents

体積型ホログラムの作製方法及びその方法により作製された体積型ホログラム Download PDF

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Description

本発明は、体積型ホログラムの作製方法及びその方法により作製された体積型ホログラムに関するものである。
従来、偽造防止のためホログラムを金券やクレジットカード等に設けるものが知られている。このホログラムとして、計算機を用いた演算により所定の記録面上に干渉縞を形成して作製する計算機合成ホログラム(CGH)がある(特許文献1参照)。
特開2001−013858号公報 特開2000−214750号公報 特開2002−72837号公報 特開2005−215570号公報 A. W. Lohmann and D. P. Paris: "Binary Fraunhofer Holograms, Generated by Computer",Appl. Opt., 6, 10, pp. 1739-1748(Oct. 1967) Wai Hon Lee: "Sampled Fourier Transform Hologram Generated by Computer", Appl. Opt., 9, 3, pp. 639-643(Mar. 1970)
しかしながら、これまでに提案されている上記従来の計算機合成ホログラムは、デザイン性やセキュリティ性に優れたホログラムであるが、レリーフ型のホログラムであり、体積型のホログラムと比較すると偽造されやすく、セキュリティ性の面で劣る部分がある。
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な方法でデザイン性やセキュリティ性に優れた体積型ホログラムの作製方法及びその方法により作製された体積型ホログラムを提供することである。
上記目的を達成する本発明は、計算機を用いた演算により所定の記録面上に振幅情報と位相情報を記録してなる計算機合成ホログラムを用いた体積型ホログラムの作製方法において、前記計算機合成ホログラムは、第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とを有し、前記第1方向のみの視差を有し、前記第2方向に所定の幅を有する各単位領域を有し、前記各単位領域内に、前記第2方向に異なる空間周波数の回折パターンが作製され、前記計算機合成ホログラムに第1再生照明光を照射して、前記計算機合成ホログラムから第1回折光を生じさせ第1再生像を再生させると共に、1段目のホログラム記録材料に前記第1回折光と第1参照光を同時に入射させて反射型あるいは透過型の1段目のホログラムを記録する体積型ホログラムの作製方法であって、 前記計算機合成ホログラムは、記録物体上に設定した点光源から前記第1方向に広がり、前記点光源と異なる位置から前記第2方向に広がる物体光を用いて記録されることを特徴とする。
また、上記目的を達成する本発明は、計算機を用いた演算により所定の記録面上に振幅情報と位相情報を記録してなる計算機合成ホログラムを用いた体積型ホログラムの作製方法において、前記計算機合成ホログラムは、第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とを有し、前記第1方向のみの視差を有し、前記第2方向に所定の幅を有する各単位領域を有し、前記各単位領域内に、前記第2方向に異なる空間周波数の回折パターンが作製され、前記計算機合成ホログラムに第1再生照明光を照射して、前記計算機合成ホログラムから第1回折光を生じさせ第1再生像を再生させると共に、1段目のホログラム記録材料に前記第1回折光と第1参照光を同時に入射させて反射型あるいは透過型の1段目のホログラムを記録する体積型ホログラムの作製方法であって、 前記計算機合成ホログラムは、記録物体上に設定した線光源から前記第1方向に広がり、前記第2方向に一定の幅の物体光を用い、前記第2方向に関して前記単位領域ごとに定めた所定の位置に集束する参照光を用いて記録されることを特徴とする。
また、前記1段目のホログラムに第2再生照明光を照射して、前記1段目のホログラムから第2回折光を生じさせ第2再生像を再生させ、前記第2再生像近傍に配置した2段目のホログラム記録材料に前記第2回折光と第2参照光を同時に入射させて2段目のホログラムを反射型あるいは透過型の体積型ホログラムとして記録することを特徴とする。
また、前記回折パターンの空間周波数は、前記単位領域内で一方から他方へ徐々に変化することを特徴とする。
また、前記回折パターンは、干渉縞からなることを特徴とする。
また、前記回折パターンは、位相と振幅を変調するパターンからなることを特徴とする。
さらに、体積型ホログラムが前記体積型ホログラム作製方法により作製されたことを特徴とする。
本発明によれば、第1方向のみの視差を有し、単位領域内の第2方向の回折パターンの空間周波数が異なる計算機合成ホログラムを作製し、第2方向の視域を拡大した計算機合成ホログラムを用いて体積型ホログラムを作製するので、従来のように、レンチキュラーレンズや一軸方向拡散板を用いず、回折光の拡散角度を変更でき、第2方向の視域を拡大した体積型ホログラムとすることができる。
以下、図面を参照にして本実施形態のホログラムの作製方法を説明する。
本実施形態では、まず、計算機合成ホログラム1を作製する。図1〜図3は、計算機合成ホログラム1を作製する基本的な方法を示す。
まず、本実施形態では、計算機合成ホログラムとして原画像上に設定した点光源から所定の一次元方向にのみ広がる物体光を用いて記録されたものを用いる。この作製方法は、特許文献1の記載に基づく方法である。すなわち、図1に示すように、原画像O上の任意の点光源Piから発せられた物体光Oiが、図示の通り本実施形態では水平方向(XZ平面に平行な平面内)にのみ広がると仮定する。すると、物体光Oiは、記録媒体1上の線状領域Bだけに到達することになり、記録媒体1の他の領域には、物体光Oiは一切届かないことになる。光学的な方法でホログラムを作製する場合、このように物体光の広がりを制限することは極めて困難であるが、計算機を用いてホログラムを作製する場合であれば、演算式を修正するだけで物体光を容易に制御することができる。そこで、原画像Oを構成する全ての点光源から発せられる物体光について、同様の限定(物体光はXZ平面に平行な平面内にのみ広がるという限定)を付すようにする。本実施形態で作製した計算機ホログラムは、水平方向の視差のみを有する計算機合成ホログラムとなる。
図2は、上述した基本概念に基づく記録方法の具体例を示す斜視図である。この例では、原画像O及び記録媒体1(記録面)を、それぞれ多数の平行な平面によって水平方向に分割し、多数の線状の単位領域を定義している。すなわち、図示の通り、原画像Oは、合計M個の単位領域A1,A2,A3,…,Am,…AMに分割されており、記録媒体1は、同じく合計M個の単位領域B1,B2,B3,…,Bm,…BMに分割されている。原画像Oが立体画像の場合、各単位領域A1,A2,A3,…,Am,…AMは、この立体の表面部分を分割することによって得られる領域になる。ここで、原画像O上のM個の単位領域と記録媒体1上のM個の単位領域とは、それぞれが1対1の対応関係にある。例えば、原画像O上の第m番目の単位領域Amは、記録媒体1上の第m番目の単位領域Bmに対応している。
なお、この図2に示す例では、各単位領域A1,A2,A3,…,Am,…AMの幅は、原画像O上に定義された点光源の第2方向としてのY方向(本実施形態では鉛直方向)のピッチに等しく設定されており、個々の単位領域は、点光源が一列に並んだ線状の領域になっている。例えば、図示の例では、第m番目の単位領域Amには、N個の点光源Pm1〜PmNが一列に並んでいる。
また、各単位領域B1,B2,B3,…,Bm,…BMの幅は、原画像O上に定義された点光源のY方向のピッチに等しく設定されており、個々の単位領域には、演算点が二次元に並んだ線状の領域になっている。図示の演算点Q(x,ym)は、第m番目の単位領域Bm内に位置する演算点を示しており、XY座標系において座標値(x,ym)で示される位置にある。
この例の場合、演算点Q(x,ym)についての干渉波強度は、次のようにして求められる。まず、この演算点Q(x,ym)が所属する単位領域Bmに対応する原画像O上の単位領域Amを演算対象単位領域として定める。そして、この演算対象単位領域Am内の点光源Pm1〜PmNから発せられた物体光Om1〜OmNと、参照光Lθmとによって形成される干渉波についての演算点Q(x,ym)の位置における振幅強度を求めれば、この振幅強度が、目的とする演算点Q(x,ym)についての干渉波強度である。ここで、参照光Lθmは、例えばYZ平面に平行な単色平行光線であり、何れの位置でも同じ角度で記録媒体1上に入射する。あるいは、参照光Lθmの入射角度θmは、観察環境を仮定した仮想照明及び仮想視点の設定に基づいて定められ、例えば、観察時に上方からの点光源を想定する場合には、上端の単位領域B1についての参照光Lθ1の記録媒体の法線方向からの入射角度θ1は小さな角度δとなり、下端の単位領域BMについての参照光LθMの入射角度θMは大きな角度βとなるように設定してもよい。
図3は、このような演算処理の概念を説明するための上面図であり、図2に示す原画像O及びCGH原版用記録媒体1を、図の上方から見た状態を示している。図示の通り、演算点Q(x,ym)における干渉波強度を求めるのに必要な物体光は、演算対象単位領域Am内のN個の点光源Pm1,…,Pmi,…,PmNから発せられた物体光Om1,…,Omi,…,OmNのみに限定され、原画像Oを構成する全点光源からの物体光を考慮する必要はない。こうして、CGH原版用記録媒体1上に定義した全ての演算点Q(x,ym)について、それぞれ所定の干渉波強度を求めれば、CGH原版用記録媒体1上に記録すべき干渉波の強度分布が得られ、得られた干渉波の強度分布を何らかの方法で物理的に記録すればCGH原版1となる。具体的には、特許文献2に記載のように、演算点に対応した位置に干渉波の強度に応じた占有率の矩形を記録することでCGH原版1を作製することができる。
以上、図1〜図3を参照しながら、原画像O上に定義された第m番目の単位領域Am上の光源の情報を、CGH原版用記録媒体1上に定義された第m番目の単位領域Bm上に記録する手法を述べた。この手法で述べたモデルでは、単位領域Am及びBmは、何れも細長い短冊状の領域であり、点光源は一次元的に、演算点は二次元的に並んでいる。
なお、以上の方法において、分割領域上の演算点Qでの物体光の振幅と位相の記録には、上記で説明したような参照光との干渉による干渉縞で記録する方法以外に、特許文献3、4に記載されているように1面に溝を持った3次元セルの溝の深さで位相を、溝の幅で振幅を記録する方法でもよい。
あるいは、非特許文献1に記載されたA.W.Lohmannの方法、非特許文献2に記載されたLeeの方法等で振幅と位相を記録するようにしてもよい。
図4は、本実施形態のCGH原版1の構成を示す図である。図4(a)は、図2に示した系を第1方向としてのX方向から観察した図、図4(b)は、X方向から観察したCGH原版1の拡大図である。
本実施形態のCGH原版1は、図4(a)に示す単位領域B1,B2,B3,…,Bm,…BM内のY方向のピッチ間隔(空間周波数)をそれぞれ異ならせるように回折パターンとしての干渉縞を作製することで、Y方向の視域を変更するものである。例えば、CGH原版1の単位領域BmのY方向の干渉縞間隔Cm1,Cm2,Cm3,…,Cmt,…CmTは、図4(b)に示すように、様々なパターンで作製することができる。図4(b)には概念図としてY方向の干渉縞間隔Cm1,Cm2,Cm3,…,Cmt,…CmTを図示したが、多くの場合、物理的な干渉縞パターンはCGH原版1の表面の凹凸として形成する。この場合、図5に示すように、凹凸の断面が矩形(図5(a))、曲線(図5(b))など種々の方法がある。また、断面の変化ではなく2次元パターンがY方向に周期的に変化することで干渉縞間隔を定めることもできる。なお、図5では、第Y方向に異なる干渉縞間隔は、単位領域内で一方から他方へ徐々に変化しているが、これに限らず、様々なパターンで作製することができる。
図6は、本実施形態の実施例1のCGH原版1作製時の状態を示す図である。本実施例1では、物体光Omの光源のY方向の発散位置を、CGH原版1の観察者と反対側の発散位置Fm1に設定する。したがって、図7に示すように、物体光Omは、X方向に関しては、点光源P1…Pm…PMから広がり、Y方向には広がることなく発せられ、Y方向に関しては、発散位置F11…Fm1…FM1から発せられ広がるように設定される。このため、多少の非点収差が発生するが、原画像OとCGH原版1との間の距離が極めて短いので、ほとんど影響はない。
このように光源を設定し、所定の入射角で参照光Lを照射し、物体光Omと参照光Lが干渉するように設定すると、図6に示すCGH原版1の単位領域Bm内に干渉縞間隔Cm1,Cm2,Cm3,…,Cmt,…CmTの干渉縞が現れる。本実施例1では、干渉縞間隔は紙面に対して上から下に広がっていくように現れる。すなわち、CGH原版1は、干渉縞間隔Cm1側の空間周波数が高く、干渉縞間隔CmT側の空間周波数が低くなるように、作製される。
図8は、図6及び図7に示した実施例1のように作製されたCGH原版1に単色光からなる再生照明光2を照射した場合を示す図である。図6及び図7に示したCGH原版1に対して、単色光の再生照明光2を照射した場合、図8に示すように、CGH原版1で回折した回折光3は、側面から見ると円弧状に広がり、Y方向に視域を拡大しながら進行する。
図9は、本実施形態の実施例2のCGH原版1作製時の状態を示す図である。本実施例2では、物体光OmのY方向の集束位置をCGH原版に対して観察者側の集束位置Fm2に設定する。したがって、物体光Omは、紙面に垂直なX方向に関しては、点光源P1…Pm…PMからY方向に広がることなく発せられ、Y方向に関しては、集束位置F12…Fm2…FM2から発せられるように設定される。このため、多少の非点収差が発生するが、原画像OとCGH原版1との間の距離が極めて短いので、ほとんど影響はない。
このように光源を設定し、所定の入射角で参照光Lを照射し、物体光Omと参照光Lが干渉するように設定すると、図9に示すCGH原版1の単位領域Bm内に干渉縞間隔Cm1,Cm2,Cm3,…,Cmt,…CmTの干渉縞が現れる。本実施例2では、干渉縞間隔は紙面に対して上から下に狭まっていくように現れる。すなわち、CGH原版1は、干渉縞間隔Cm1側の空間周波数が低く、干渉縞間隔CmT側の空間周波数が高くなるように、作製される。
図10乃至図13は、Y方向に関する物体光の発散位置Fm1又は集束位置Fm2の他の例を示す図である。図10は、発散位置Fm1をCGH原版1の近くに配置した場合を示す図である。この場合、Y方向の視域の広がりが大きくなる。図11は、発散位置Fm1をCGH原版1から遠く離れて配置した場合を示す図である。この場合、Y方向の視域の広がりが小さくなる。図12は、すべての単位領域B1,B2,B3,…,Bm,…BMに対してCGH原版1と発散位置Fm1との位置関係が一定の場合を示す図である。この場合、設計が容易となり、計算負荷が小さくて済む。図13は、単位領域B1,B2,B3,…,Bm,…BM毎にCGH原版1と発散位置Fm1との位置関係が異なる場合を示す図である。この場合、単位領域B1,B2,B3,…,Bm,…BM毎にY方向の視域を変更することができる。図13に示す例では、上端や下端の単位領域から観察者に向かう再生光が同時に見える範囲が広くなっている。
図14は、参照光Lは単位領域毎に所定の集束位置Gに集束し、物体光はY方向には広がらない場合を示す図である。図15に示すように、参照光Lは単位領域BmごとにY方向の所定の集束位置Gに集束し、物体光OmはY方向には広がらない線光源として設定した場合、CGH原版1の単位領域Bm内の干渉縞は、Y方向の干渉縞間隔Cm1,Cm2,Cm3,…,Cmt,…CmTが紙面に対して上から下に広がっていくように現れる。すなわち、CGH原版1は、干渉縞間隔Cm1側の空間周波数が高く、干渉縞間隔CmT側の空間周波数が低くなるように、作製される。また、Y方向の集束位置Gは、ホログラムの観察者と反対側でもよく、この場合、Y方向の間隔はCm1側の空間周波数が高く、CmT側の空間周波数が低くなるように、作製される。
次に、上記のようにして得られたCGH原版1から、本発明に基づいて体積型ホログラムを作製する方法について説明する。まず、得られたCGH原版1からH1ホログラム11を作製する実施形態について説明する。図15はCGH原版1から1段目のH1ホログラム11を作製する際の撮影配置を示す図である。
まず、CGH原版1から1段目のH1ホログラム11を作製するには、図15に示すように、CGH原版1に面して離間してフォトポリマー、銀塩材料等のH1ホログラム記録用感光材料11を配置する。そして、CGH原版1に第1再生照明光2をCGH原版1のH1ホログラム記録用感光材料11とは反対側から所定の入射角で照射し、CGH原版1から第1回折光3を生じさせ、H1ホログラム記録用感光材料11にその第1回折光3を入射させる。
そして、その第1回折光3と共にH1ホログラム記録用感光材料11の面に入射角θで第1回折光3と可干渉な同一光源からの平行光からなる第1参照光4を同時に入射させ、H1ホログラム記録用感光材料11に第1再生像O’のホログラムを露光する。この際、第1再生照明光2の0次光(CGH原版1で回折されずに透過した光)がH1ホログラム記録用感光材料11に被らないようにすると、ノイズが減り好ましい。そして、このホログラムが露光されたH1ホログラム記録用感光材料11を後処理してH1ホログラム11を作製する。ここで、H1ホログラム記録用感光材料11とH1ホログラム11を同じ符号11で示す。
このように、第1方向Xのみの視差を有し、単位領域B1,B2,B3,…,Bm,…BM内のY方向の回折パターン間隔Cm1,Cm2,Cm3,…,Cmt,…CmTが異なる計算機合成ホログラム1を作製し、Y方向の視域を拡大した計算機合成ホログラム1を用いて体積型のH1ホログラム11を作製するので、従来のように、レンチキュラーレンズや一軸方向拡散板を用いず、回折光の拡散角度を変更でき、Y方向の視域を拡大した反射型あるいは透過型の体積型ホログラムとすることができる。
なお、得られたH1ホログラム11から他の異なる体積型ホログラムを作製することも可能である。図16は1段目のH1ホログラム11から2段目のH2ホログラム21を作製する際の撮影配置を示す図、図17は反射型として作製したH2ホログラム21からそれと同一特性の3段目のH3ホログラム31を複製する際の撮影配置を示す図である。
図16に示すように、得られたH1ホログラム11の記録のときのCGH原版1側に離間してフォトポリマー、銀塩材料等のH2ホログラム記録用感光材料21を配置し、記録のときの第1参照光4と反対に進む第2再生照明光5をH1ホログラム11に対して記録のときの第1参照光4が入射する側とは反対側から入射させる。この際、第2再生照明光5の0次光がH2ホログラム記録用感光材料21に被らないようにすると、ノイズが減り好ましい。
すると、H1ホログラム11から第2回折光6が生じ、その第2回折光6と共にH2ホログラム記録用感光材料21の面に所定の入射角で第2回折光6と可干渉な同一光源からの平行光からなる第2参照光7を同時に入射させ、H2ホログラム記録用感光材料21に再生像O’のホログラムを露光する。この際、H2ホログラム21を透過型とする場合、第2参照光7を第2回折光6と同じ側から入射させ、H2ホログラム21を反射型とする場合には、第2参照光7を第2回折光6と反対側から入射させる。このホログラムが露光されたH2ホログラム記録用感光材料21を後処理してH2ホログラム21を作製する。ここで、H2ホログラム記録用感光材料21とH2ホログラム21を同じ符号21で示す。
次に、得られたH2ホログラム21からさらに他の異なる体積型ホログラムを作製する例を説明する。図17は、反射型として作製したH2ホログラム21からそれと同一特性のH3ホログラム31を複製する際の撮影配置を示す図である。図17に示すように、体積型反射型ホログラムからなるH2ホログラム21にフォトポリマー等の体積型のH3ホログラム感光材料31を密着するかあるいは屈折率整合液を介して密着させて配置する。そして、H3ホログラム感光材料31側からH2ホログラム21に、図16に示したH2ホログラム作製時の第2参照光7と反対に進む第3再生照明光8をH2ホログラム作製時の第2参照光7が入射する側とは反対側から入射させる。そして、H3ホログラム感光材料31に入射した第3再生照明光8とH2ホログラム21からの第3回折光9(第2回折光6と反対に進む)とをH3ホログラム感光材料31中で干渉させて、H3ホログラム感光材料31にH3ホログラム31としてH2ホログラム21を複製する。
従来、CGH原版1からH1ホログラム11、H2ホログラム21又はH3ホログラム31を作製する際には、記録時に点光源の広がる一次元方向としての横方向の視域に比べて、その一次元方向に直交する縦方向の視域が狭いため、各再生照明光や回折光を、レンチキュラーレンズや一軸方向拡散板等の拡散要素を用いて、その一次元方向に直交する縦方向に所定角度拡散させていた。
このように、第1方向Xのみの視差を有し、単位領域B1,B2,B3,…,Bm,…BM内のY方向の回折パターン間隔Cm1,Cm2,Cm3,…,Cmt,…CmTが異なる計算機合成ホログラム1を作製し、Y方向の視域を拡大した計算機合成ホログラム1を用いて体積型のH1ホログラム11を作製し、そのH1ホログラム11から体積型のH2ホログラム21、体積型のH3ホログラム31を次々に作製することが可能となり、従来のように、レンチキュラーレンズや一軸方向拡散板を用いず、回折光の拡散角度を変更でき、Y方向の視域を拡大した反射型あるいは透過型の体積型ホログラムを容易に作製するができる。
以上、本発明の体積型ホログラムの作製方法及びその方法により作製された体積型ホログラムを実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施形態に限定されず種々の変形が可能である。
本発明に係る計算機合成ホログラムの記録方法の概念を示す斜視図である。 図1の演算処理の概念に基づく具体例を示す図である。 図1の演算処理の概念を説明するための上面図である。 本実施形態のCGH原版の構成を示す図である。 本実施形態のCGH原版の具体的な構造を示す図である。 本実施形態の実施例1のCGH原版作製時の状態を示す図である。 本実施形態の実施例1のCGH原版作製時の状態を示す斜視図である。 実施例1のCGH原版に単色光からなる再生照明光を照射した場合を示す図である。 本実施形態の実施例2のCGH原版作製時の状態を示す図である。 Y方向の発散位置Fm1の他の例を示す図である。 Y方向の発散位置Fm1の他の例を示す図である。 Y方向の発散位置Fm1の他の例を示す図である。 Y方向の発散位置Fm1の他の例を示す図である。 参照光Lを所定の集束位置Gに集束する光とし、物体光はY方向には広がらない光とした場合を示す図である。 CGH原版1から第1体積型ホログラムを作製する方法の実施形態を説明するための図である。 第1体積型ホログラムから第2体積型ホログラムを作製する方法の実施形態を説明するための図である。 第2体積型ホログラムから反射型の第3体積型ホログラムを複製する際の撮影配置を示す図である。
符号の説明
1…CGH原版(CGH原版用記録媒体)
2…再生照明光、第1再生照明光
3…回折光、第1回折光
4…第1参照光
5…第2再生照明光
6…第2回折光
7…第2参照光
8…第3再生照明光
9…第3回折光
11…H1ホログラム記録用感光材料(H1ホログラム)
21…H2ホログラム記録用感光材料(H2ホログラム)
31…H3ホログラム記録用感光材料(H3ホログラム)

Claims (7)

  1. 計算機を用いた演算により所定の記録面上に振幅情報と位相情報を記録してなる計算機合成ホログラムを用いた体積型ホログラムの作製方法において、
    前記計算機合成ホログラムは、
    第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とを有し、
    前記第1方向のみの視差を有し、
    前記第2方向に所定の幅を有する各単位領域を有し、
    前記各単位領域内に、前記第2方向に異なる空間周波数の回折パターンが作製され、
    前記計算機合成ホログラムに第1再生照明光を照射して、前記計算機合成ホログラムから第1回折光を生じさせ第1再生像を再生させると共に、1段目のホログラム記録材料に前記第1回折光と第1参照光を同時に入射させて反射型あるいは透過型の1段目のホログラムを記録する体積型ホログラムの作製方法であって、
    前記計算機合成ホログラムは、
    記録物体上に設定した点光源から前記第1方向に広がり、
    前記点光源と異なる位置から前記第2方向に広がる物体光を用いて記録される
    ことを特徴とする体積型ホログラムの作製方法。
  2. 計算機を用いた演算により所定の記録面上に振幅情報と位相情報を記録してなる計算機合成ホログラムを用いた体積型ホログラムの作製方法において、
    前記計算機合成ホログラムは、
    第1方向と、前記第1方向に直交する第2方向とを有し、
    前記第1方向のみの視差を有し、
    前記第2方向に所定の幅を有する各単位領域を有し、
    前記各単位領域内に、前記第2方向に異なる空間周波数の回折パターンが作製され、
    前記計算機合成ホログラムに第1再生照明光を照射して、前記計算機合成ホログラムから第1回折光を生じさせ第1再生像を再生させると共に、1段目のホログラム記録材料に前記第1回折光と第1参照光を同時に入射させて反射型あるいは透過型の1段目のホログラムを記録する体積型ホログラムの作製方法であって、
    前記計算機合成ホログラムは、
    記録物体上に設定した線光源から前記第1方向に広がり、前記第2方向に一定の幅の物体光を用い、前記第2方向に関して前記単位領域ごとに定めた所定の位置に集束する参照光を用いて記録される
    ことを特徴とする体積型ホログラムの作製方法。
  3. 前記1段目のホログラムに第2再生照明光を照射して、前記1段目のホログラムから第2回折光を生じさせ第2再生像を再生させ、前記第2再生像近傍に配置した2段目のホログラム記録材料に前記第2回折光と第2参照光を同時に入射させて2段目のホログラムを反射型あるいは透過型の体積型ホログラムとして記録することを特徴とする請求項1または2に記載の体積型ホログラムの作製方法。
  4. 前記回折パターンの空間周波数は、前記単位領域内で一方から他方へ徐々に変化することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の体積型ホログラムの作製方法。
  5. 前記回折パターンは、干渉縞からなることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の体積型ホログラムの作製方法。
  6. 前記回折パターンは、位相と振幅を変調するパターンからなることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の体積型ホログラムの作製方法。
  7. 請求項1乃至請求項に記載の体積型ホログラム作製方法により作製されたことを特徴とする体積型ホログラム。
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