JP4905672B2 - 画面切替型ホログラム作製方法及びその方法により作製された画面切替型ホログラム - Google Patents

画面切替型ホログラム作製方法及びその方法により作製された画面切替型ホログラム Download PDF

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Description

本発明は、画面切替型ホログラム作製方法及びその方法により作製された画面切替型ホログラムに関し、特に、見る方向により観察される3D画面が切り替わる体積ホログラムの作製方法とその方法により作製された体積ホログラムに関するものである。
見る方向により観察される画面が切り替わる画面切替型ホログラムとしては、レインボーホログラムがある。しかしながら、レインボーホログラムはレリーフホログラムであって、切り替わる画面は2D画面であり、各画面を3D(3次元)画面とすることはできない。
これに対して、各画面を3D画面とする方法に、特許文献1記載の方法が知られている。この方法は、各画面の物体をそれぞれ特定の参照光入射角でデニシュークの方法で記録した複数の原版体積ホログラムを1枚の体積ホログラム中に複製して記録する方法である。
しかしながら、この方法は、複数の原版体積ホログラムを用意しなければならない上に、それらの原版体積ホログラムを作製する際の参照光入射角を厳密に設定しなければならない。
これに対して、1段階でホログラム原版を作製するデニシュークの方法により再生像の位置を記録材料面にする場合、以上のような画面切替型ホログラムを作製することはできない。
特開平10−340038号公報 特開2002−39910号公報 特開2000−214751号公報 「3次元画像コンファレンス‘99−3D Image Conference‘99−」講演論文集CD−ROM(1999年6月30日〜7月1日 工学院大学新宿校舎)、論文「EB描画によるイメージ型バイナリCGH(3)−隠面消去・陰影付けによる立体感の向上−」
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、見る方向により観察される3D画面が切り替わる画面切替型ホログラムを簡単な構成で作製することができる方法とその方法により作製された画面切替型ホログラムを提供することである。
上記目的を達成する本発明の画面切替型ホログラム作製方法は、見る方向により観察画面が切り替わる画面切替型ホログラム作製方法であって、ホログラム記録材料を複数の領域に面積分割して、各分割領域に別々の画面に表示する物体を同一入射角の参照光を用いてホログラム記録することで1段階目のホログラムとして記録し、その記録した1段階目のホログラムから各分割領域に記録された物体像を同時に再生させ、その再生物体像近傍に2段階目のホログラム記録材料を配置して反射型あるいは透過型の体積ホログラムとして記録することを特徴とする方法である。
この場合に、前記ホログラム記録材料の各分割領域にホログラム記録する物体の少なくとも1つが計算機合成ホログラムから再生された再生像とすることができる。
本発明のもう1つの画面切替型ホログラム作製方法は、見る方向により観察画面が切り替わるフルカラーの画面切替型ホログラム作製方法であって、異なる色用の複数のホログラム記録材料各々を相互に対応するように複数の領域に面積分割して、各分割領域に別々の画面に表示する物体を同一入射角の参照光を用いてホログラム記録材料毎に別々の色の波長でホログラム記録することで1段階目のホログラムとして複数記録し、その記録した1段階目のホログラム各々から各分割領域に記録された対応する色成分の物体像を同時に再生させ、その再生物体像近傍に2段階目のホログラム記録材料を配置して反射型あるいは透過型の体積ホログラムとして記録することを特徴とする方法である。
この場合に、前記異なる色用の複数のホログラム記録材料各々の各分割領域にホログラム記録する物体の少なくとも1つがフルカラーの画像再生が可能な計算機合成ホログラムから再生された再生像とすることができる。
また、複数の1段階目のホログラムから順に各分割領域に記録された対応する色成分の物体像を同時に再生させ、その再生物体像近傍に対応する色成分が記録可能な2段階目のホログラム記録材料を順に配置して反射型あるいは透過型の体積ホログラムとして記録することができる。
そして、異なる色用の2段階目のホログラム記録材料を順に積層させながら、複数の1段階目のホログラムから順に異なる色成分の物体像を再生させて順に積層された2段階目のホログラム記録材料に記録することができる。
以上において、2段階目のホログラムを記録する際の参照光の入射方向を、その参照光を1段階目のホログラムの面上に投影した場合に、1段階目のホログラムの複数の分割領域の分割方向に略平行な方向とすることが望ましい。
また、1段階目のホログラム記録材料として銀塩感光材料を使用し、2段階目のホログラム記録材料としてフォトポリマーを使用することが望ましい。
また、1段階目のホログラム及び2段階目のホログラム記録時に用いる参照光として略平行な光を用いることが望ましい。
また、1段階目のホログラムから各分割領域に記録された物体像を同時に再生して2段階目のホログラム記録材料に反射型あるいは透過型の体積ホログラムとして記録する際に、1段階目のホログラムを2段階目のホログラム記録材料方向に位置調節可能であって、再生照明光に対して角度調節可能に支持することが望ましい。
また、前記2段階目のホログラム記録材料を1段階目のホログラムに対して面内の直交する2方向に歩進可能に支持し、前記2段階目のホログラム記録材料の各歩進領域に同一特性の画面切替型ホログラムを多面付けで記録することができる。
本発明の画面切替型ホログラムは、体積ホログラムからなり、所定の再生照明光を照射したときに、ホログラム面近傍に複数の物体像が再生され、また、ホログラム面から所定距離離間した位置に窓が再生されるように記録されており、前記複数の物体像各々を再生する回折光が前記窓の異なる領域に入射するように記録されていることを特徴とするものである。
この場合に、前記物体像の少なくとも1つが計算機合成ホログラムから再生された再生像であってもよい。
また、前記複数の物体像各々を再生する回折光が前記窓中で一部重なった領域に入射するように記録されているものとしてもよい。
また、フルカラーのホログラムとして記録されているものとすることができる。
本発明によると、見る方向により観察画面が切り替わる画面切替型ホログラムが2ステップ法により一括で作製することができ、3D画面の切り替えも可能な画面切替型ホログラムを簡単に作製することができる。また、本発明による画面切替型ホログラムは、偽造防止効果や意匠性に富んだホログラムとして使用可能であり、光学素子としても使用可能なものである。
以下、本発明の画面切替型ホログラム作製方法と作製された画面切替型ホログラムを実施例に基づいて説明する。
本発明の画面切替型ホログラム作製方法は、2ステップ法により体積ホログラムを作製する場合に、1段階目のホログラム(以下、H1ホログラムと呼ぶ。)を作製する際に、ホログラム記録材料面を面積分割して、各分割領域に別々の画面に表示する物体を同一入射角の参照光を用いて記録し、その記録したH1ホログラムから記録物体像を同時に再生させ、その再生物体像近傍に2段階目のホログラム用のホログラム記録材料を配置して反射型あるいは透過型の体積ホログラム(以下、H2ホログラムと呼ぶ。)として記録する方法である。
以下、図面を参照にして説明する。図1は、本発明に基づいて2ステップ法により画面切替型ホログラムを作製する際の1段階目のH1ホログラムの撮影配置を示す図である。1段階目のH1ホログラム記録用感光材料として、この実施例の場合、フォトポリマーに比べて感度が高い銀塩材料からなる感光材料11を用い、まず、図1(a)に示すように、第1の画面に記録する第1物体(ここでは、立方体で示してある。)O1 に面してその感光材料11を配置する。そして、その感光材料11の第1物体O1 のホログラムを記録する第1の分割領域111 以外の面をマスク12を用いて遮光する。第1物体O1 を所定波長のレーザ光で照明して第1物体O1 で散乱された物体光11 を感光材料11の第1の分割領域111 に入射させると共に、感光材料11の面に入射角θで物体光11 と可干渉な同一光源からの平行光からなる参照光21 を同時に入射させ、感光材料11の第1の分割領域111 に第1物体O1 のホログラムを露光する。
ここで、感光材料11にフォトポリマーに代えて銀塩材料(銀塩感材)を使用するのは、図1の配置でH1ホログラムを撮影する場合、物体O1 と感光材料11の間の距離をある程度離す必要があるが、物体O1 と感光材料11の距離を離すことにより物体光11 の強度が弱くなる。そのため、銀塩材料より感度の低いフォトポリマーでは露光時間が長くなってしまい、明るいホログラムを作製できない。また、フォトポリマーを使用した場合には、収縮により記録時と再生時での記録材料に対する入射角が変化するが、銀塩感材はフォトポリマーに比べて収縮の影響が小さい。そのため、感光材料11に銀塩材料を使用する。もちろん、感光材料11として銀塩材料以外のフォトポリマー等を用いることもできる。
次いで、図1(b)に示すように、感光材料11をそのままの位置に保ち、第1物体O1 の代わりに第2の画面に記録する第2物体(ここでは、三角錐で示してある。)O2 を配置する。そして、その感光材料11の第2物体O2 のホログラムを記録するための第2の分割領域112 を露出させそれ以外の領域を遮光するようにマスク12を移動させる。この第2の分割領域112 は第1の分割領域111 に隣接して配置されている。その配置で、第2物体O2 を第1物体O1 のホログラムを記録する際と同じ波長のレーザ光で照明して第2物体O2 で散乱された物体光12 を感光材料11の第2の分割領域112 に入射させると共に、感光材料11の面に同じ入射角θで物体光12 と可干渉な同一光源からの平行光からなる参照光22 を同時に入射させ、感光材料11の第2の分割領域112 に第2物体O2 のホログラムを露光する。
同様にして、図1(c)に示すように、感光材料11をそのままの位置に保ち、第2物体O2 の代わりに第3の画面に記録する第3物体(ここでは、円筒体で示してある。)O3 を配置する。そして、その感光材料11の第3物体O3 のホログラムを記録するための第3の分割領域113 を露出させそれ以外の領域を遮光するようにマスク12を移動させる。この第3の分割領域113 は第2の分割領域112 に隣接して配置されている。その配置で、第3物体O3 を第1、第2物体O1 、O2 のホログラムを記録する際と同じ波長のレーザ光で照明して第3物体O3 で散乱された物体光13 を感光材料11の第3の分割領域113 に入射させると共に、感光材料11の面に同じ入射角θで物体光13 と可干渉な同一光源からの平行光からなる参照光23 を同時に入射させ、感光材料11の第3の分割領域113 に第3物体O3 のホログラムを露光する。
ここで、感光材料11に面分割してホログラムとして記録される第1物体O1 、第2物体O2 、第3物体O3 の何れかあるいは全てを計算機合成ホログラム(CGH)から再生された再生像としてもよい。その例を図2に示す。この例では、第1物体O1 〜第3物体O3 の中、第2物体O2 がCGH8から再生された再生像としている。図2(a)は図1(a)と同様の図であり、図1(a)の場合と同様にして感光材料11の第1の分割領域111 に第1物体O1 のホログラムを露光する。次いで、図2(b)に示すように、第2の画面に記録する第2物体(ここでは、三角錐で示してある。)O2 として、CGH8に第1物体O1 のホログラムを記録する際と同じ波長の再生照明光9を照射したときの再生像を用い、この場合は、CGH8から回折された物体光12 を感光材料11の第2の分割領域112 に入射させると共に、感光材料11の面に同じ入射角θで物体光12 と可干渉な同一光源からの平行光からなる参照光22 を同時に入射させ、感光材料11の第2の分割領域112 にCGH8から再生された再生像としての第2物体O2 のホログラムを露光する。次いで、図2(c)に示すように、図1(c)の場合と同様にして感光材料11の第3の分割領域112 に第3物体O3 のホログラムを露光する。
ここで、CGH8としては、特許文献3で提案されているような計算機を用いた演算により所定の記録面上に干渉縞を形成して作製するCGH、あるいは、非特許文献1に記載されたA.W.Lohmann等の方法、Leeの方法等で振幅と位相を記録したCGH等、公知の何れのCGHでもよい。そのようなCGHには、3次元物体を水平、垂直の両方向に視差を持たせて記録したものがあり、そのような場合は、上記のように、単純にCGH8に再生照明光9を照射し、CGH8から回折された回折光を物体光12 として感光材料11の第2の分割領域112 に入射させればよいが、CGH8としては、それを作製する際に演算量を減らすために水平方向のみに視差を持たせて記録したものがある。このように水平方向のみに視差を持たせたCGHは、一次元方向(水平方向)にのみ広がる物体光を用いて記録されたCGHであり、再生するとやはりその一次元方向(水平方向)にのみ広がる回折光が回折される。そのため、このような水平方向のみに視差を持たせたCGHは、その一次元方向と直交する方向(垂直方向)の視域は狭いものとなってしまう。このような視域の狭さを補うためには、再生照明光9の光路中に垂直の一次元方向にのみ拡散するレンチキュラーシートやホログラム等の一軸方向拡散手段としての一軸方向拡散板101 を配置して、垂直方向に拡散する拡散照明光を再生照明光9としてCGH8に照射するか、あるいは、CGH8の回折側に同様に垂直の一次元方向にのみ拡散するレンチキュラーシートやホログラム等の一軸方向拡散手段としての一軸方向拡散板102 を配置することで、何れの場合も物体光12 としての回折光を垂直方向に拡散させることが望ましい。なお、図2(b)では、一軸方向拡散板101 、102 を破線で示してあるが、これは、CGH8が一次元方向のみに視差を持たせたCGHの場合に、何れかを配置して使用することを表すためである。
さて、このようにして、感光材料11の面を2つ以上の複数の分割領域111 〜113 に面分割して、各分割領域に同じ入射角θで同じ波長の参照光21 〜23 を用いて別々の物体O1 〜O3 のホログラムを露光記録する。なお、複数の分割領域111 〜113 の分割方法は任意でよい。
以上のように面分割した各領域に別々のホログラムが露光された感光材料11を現像、漂白してH1ホログラム11を作製する。ここで、感光材料11とH1ホログラム11を同じ符号11で示す。
次いで、図3に示すように、このH1ホログラム11に記録のときの参照光21 〜23 と反対に進む再生照明光3を、H1ホログラム11に対して記録のときの参照光21 〜23 が入射する側とは反対側から入射させると、H1ホログラム11の面に対して記録のときの物体O1 〜O3 の相対位置と同じ位置に回折光4により第1〜第3物体O1 〜O3 の像O1 ’〜O3 ’が再生結像される。第1〜第3物体O1 〜O3 の位置が空間的に相互に重なっていれば、像O1 ’〜O3 ’も空間的に重なって結像される。これら第1〜第3物体O1 〜O3 の像O1 ’〜O3 ’が結像される位置近傍に2段階目のH2ホログラム記録用感光材料21を配置し、再生照明光3と可干渉な同一光源からの平行光からなる参照光5を回折光4と反対側あるいは同じ側から任意の入射角で同時に入射させ、感光材料21中に2段階目のH2ホログラムを露光する。この実施例においては、2段階目のホログラム記録用感光材料21として、フォトポリマーを用いており、露光後の感光材料21を後処理として加熱、紫外線照射を行い、H2ホログラム21を作製する。ここで、感光材料21とH2ホログラム21を同じ符号21で示す。
ここで、参照光5の入射方向は、参照光5をH1ホログラム11の面上に投影した場合に、H1ホログラム11の複数の分割領域111 〜113 の分割方向に略平行な方向とすることが好ましい。
ところで、感光材料21に感光材料11と同じ銀塩材料(銀塩感材)を使用せずにフォトポリマーを用いるのは、感光材料21に銀塩材料を使用すると、銀塩材料は非常に感度が良いため、H1ホログラム11からのノイズ成分も感光材料21に記録されてしまうが、フォトポリマーを使用すると、H1ホログラム11からのノイズ成分がほとんど記録されず、また、フォトポリマー自身が透明性が高くノイズが少ないためである。
以上のようにして記録されたH2ホログラム21は体積ホログラムであり、参照光5を回折光4と反対側から入射させる図3の場合は反射型ホログラムとして記録され、参照光5を回折光4と同じ側から入射させる場合は透過型ホログラムとして記録される。
図4に示すように、このようにして記録されたH2ホログラム21に記録のときの参照光5と反対に進む再生照明光6を、H2ホログラム21に対して記録のときの参照光5とは反対側から入射させると、回折光7により第1〜第3物体O1 〜O3 の像O1 ’〜O3 ’の像O1 ”〜O3 ”が空間的に重なって再生されると共に、元のH1ホログラム11の位置にH1ホログラム11の記録面と同じ大きさの窓25が再生される。そして、第1〜第3物体O1 〜O3 の像O1 ”〜O3 ”の中、第1物体O1 の像O1 ”は窓25中の第1の分割領域111 に対応する範囲251 に向かう回折光成分71 によって再生され、第2物体O2 の像O2 ”は窓25中の第2の分割領域112 に対応する範囲252 に向かう回折光成分72 によって再生され、第3物体O3 の像O3 ”は窓25中の第3の分割領域113 に対応する範囲253 に向かう回折光成分73 によって再生される。したがって、観察眼Eが図4の角度範囲α1 (窓25中の範囲251 がH2ホログラム21の参照光5が入射する位置を見込む角度範囲)にある場合には、第1物体O1 (立方体)の像O1 ”がH2ホログラム21近傍に見え、角度範囲α2 (窓25中の範囲252 がH2ホログラム21の参照光5が入射する位置を見込む角度範囲)にある場合には、第2物体O2 (三角錐)の像O2 ”がH2ホログラム21近傍に見え、角度範囲α3 (窓25中の範囲253 がH2ホログラム21の参照光5が入射する位置を見込む角度範囲)にある場合には、第3物体O3 (円筒体)の像O3 ”がH2ホログラム21近傍に見えることになり、見る方向により観察される画面が像O1 ”〜O3 ”と切り替わる。しかも、各物体の像O1 ”〜O3 ”は3次元(3D)のものであり、見る方向により立体画面が順に切り替わる。なお、図4において、角度範囲α1 〜α3 中に図示されている立方体、三角錐、円筒体は、対応する角度範囲で見える立体像を区別するために図示したものであり、それらの立体像が再生される位置を示しているものではない。再生位置は、H2ホログラム21近傍の像O1 ”〜O3 ”の位置である。
なお、H1ホログラム11の分割領域111 〜113 は、図1〜図4の場合、複数の分割領域111 〜113 を相互に接するように並列させていたが、隣接する分割領域は相互に一部で重なり合うように二重露光してもよく、あるいは、相互に隙間を介して並列させてもよい。例えば、H1ホログラム11の分割領域111 と分割領域112 が一部で重なり合い、分割領域112 と分割領域113 が隙間を介して並列している場合、そのようなH1ホログラム11から記録されたH2ホログラム21においては、図4において、窓25中の第1の分割領域111 に対応する範囲251 と第2の分割領域112 に対応する範囲252 とが相互に重なり合い、窓25中の第2の分割領域112 に対応する範囲252 と第3の分割領域113 に対応する範囲253 と離間している。それに対応して角度範囲α1 とα2 は一部で重なっており、角度範囲α2 とα3 は離間している。そのため、観察眼Eが図3がその重な範囲にある場合には、第1物体O1 (立方体)の像O1 ”と第2物体O2 (三角錐)の像O2 ”との両方がH2ホログラム21近傍に見え、離間した角度範囲にある場合には、何も見えない。したがって、図4において、観察眼Eを上から下へ移動する間、最初は立方体が見え、次いで立方体と三角錐の両方が見え、次に立方体が消え三角錐のみが見え、次に何も見えない範囲があり、その次に円筒体が見える。
また、複数の分割領域111 〜113 は同じ大きさの矩形形状のみならず、各々任意の大きさで任意の形状、配置でよい。図5はその例を示す図であり、図の(a)は分割領域111 〜119 を2次元マトリックス状に配置した場合であり、図の(b)は相互に異なる形状の分割領域111 〜113 を2次元に離して配置した場合である。
以上の図1、図2の配置において、H1ホログラム11撮影時の参照光21 〜23 として発散光を用いると、図3のH2ホログラム21を作製する際の再生照明光3として収束光を用いなければならず、感光材料11よりも大きな大口径の凸レンズを用いて感光材料11全域をカバーする収束光を発生させることが必要となり、記録装置が高価になってしまう。したがって、参照光21 〜23 、再生照明光3として平行光を用いることにより、感光材料11と同等サイズのレンズ若しくは放物面鏡を使用すればよいことになる。
なお、以上の説明では、見る方向により切り替わる画面の数が3個であったが、その数は2以上の何れでも可能であり、切り替わる画面数に応じてH1ホログラム11の分割領域111 〜113 の数を設定し、各分割領域に対応する物体O1 〜O3 のホログラムを記録すればよい。
ところで、以上説明した2ステップ法によって作製される画面切替型ホログラムは単色ホログラムである。この方法によりフルカラーの画面切替型ホログラムを作製する実施例の1つを以下に説明する。この実施例は、H1ホログラムとしてR(赤色)、G(緑色)、B(青色)3枚のホログラムを作製する実施例である。
図6は3枚の1段階目のH1ホログラムのそれぞれの第1の分割領域111 に第1物体O1 のホログラムを撮影する配置を示す図である。まず、図6(a)に示すように、Rの波長λR に感度の持つR用の1段階目のH1ホログラム感光材料11R を、第1の画面に記録する第1物体(立方体)O1 に面した一定位置に配置し、第1物体O1 のホログラムを記録する第1の分割領域111 以外の面をマスク12を用いて遮光し、第1物体O1 をRの特定波長λR (例えば647.1nm)のレーザ光で照明して第1物体O1 で散乱された物体光11Rを感光材料11R の第1の分割領域111 に入射させると共に、感光材料11R の面に所定の入射角θで物体光11Rと可干渉な同一光源からの同一波長の平行光からなる参照光21Rを同時に入射させ、感光材料11R の第1の分割領域111 に第1物体O1 のRホログラムを露光する。
次いで、図6(b)に示すように、R用の1段階目のH1ホログラム感光材料11R に代えて同一位置にGの波長λG に感度の持つG用の1段階目のH1ホログラム感光材料11G を配置し、同様に第1物体O1 のホログラムを記録する第1の分割領域111 以外の面をマスク12を用いて遮光し、第1物体O1 を今度はGの特定波長λG (例えば532nm)のレーザ光で照明して第1物体O1 で散乱された物体光11Gを感光材料11G の第1の分割領域111 に入射させると共に、感光材料11G の面にRの場合と同様の入射角θで物体光11Gと可干渉な同一光源からの同一波長の平行光からなる参照光21Gを同時に入射させ、感光材料11G の第1の分割領域111 に第1物体O1 のGホログラムを露光する。
次いで、図6(c)に示すように、同様にして、G用の1段階目のH1ホログラム感光材料11G に代えて同一位置にBの波長λB に感度の持つB用の1段階目のH1ホログラム感光材料11B を配置し、同様に第1物体O1 のホログラムを記録する第1の分割領域111 以外の面をマスク12を用いて遮光し、第1物体O1 を今度はBの特定波長λB (例えば476.5nm)のレーザ光で照明して第1物体O1 で散乱された物体光11Bを感光材料11B の第1の分割領域111 に入射させると共に、感光材料11B の面にR、Bの場合と同様の入射角θで物体光11Bと可干渉な同一光源からの同一波長の平行光からなる参照光21Bを同時に入射させ、感光材料11B の第1の分割領域111 に第1物体O1 のBホログラムを露光する。
以上で、3枚の1段階目の感光材料11R 、11G 、11B それぞれの第1の分割領域111 への第1物体O1 のホログラム露光を終える。
次に、第1の分割領域111 の露光が終わった3枚の1段階目の感光材料11R 、11G 、11B の第2の分割領域112 に第2物体O2 のそれぞれR、G、Bホログラムを撮影する配置を図7に示す。同様に説明すると、まず、図7(a)に示すように、R用の1段階目のH1ホログラム感光材料11R を、第2の画面に記録する第2物体(三角錐)O2 に面した一定位置に配置し、第2物体O2 のホログラムを記録する第2の分割領域112 以外の面をマスク12を用いて遮光し、第2物体O2 を図6(a)の場合と同じRの波長λR のレーザ光で照明して第2物体O2 で散乱された物体光12Rを感光材料11R の第2の分割領域112 に入射させると共に、感光材料11R の面に図6(a)〜(c)と同じ入射角θで物体光12Rと可干渉な同一光源からの同一波長の平行光からなる参照光22Rを同時に入射させ、感光材料11R の第2の分割領域112 に第2物体O2 のRホログラムを露光する。
次いで、図7(b)に示すように、R用の1段階目のH1ホログラム感光材料11R に代えて同一位置にG用の1段階目のH1ホログラム感光材料11G を配置し、同様に第2物体O2 のホログラムを記録する第2の分割領域112 以外の面をマスク12を用いて遮光し、第2物体O2 を今度は図6(b)の場合と同じGの波長λG のレーザ光で照明して第2物体O2 で散乱された物体光12Gを感光材料11G の第2の分割領域112 に入射させると共に、感光材料11G の面に図6(a)〜(c)と同じ入射角θで物体光12Gと可干渉な同一光源からの同一波長の平行光からなる参照光22Gを同時に入射させ、感光材料11G の第2の分割領域112 に第2物体O2 のGホログラムを露光する。
次いで、図7(c)に示すように、同様にして、G用の1段階目のH1ホログラム感光材料11G に代えて同一位置にB用の1段階目のH1ホログラム感光材料11B を配置し、同様に第2物体O2 のホログラムを記録する第2の分割領域112 以外の面をマスク12を用いて遮光し、第2物体O2 を図6(c)の場合と同じBの波長λB のレーザ光で照明して第2物体O2 で散乱された物体光12Bを感光材料11B の第2の分割領域112 に入射させると共に、感光材料11B の面に図6(a)〜(c)と同じ入射角θで物体光12Bと可干渉な同一光源からの同一波長の平行光からなる参照光22Bを同時に入射させ、感光材料11B の第2の分割領域112 に第2物体O2 のBホログラムを露光する。
こうして、3枚の1段階目の感光材料11R 、11G 、11B それぞれの第2の分割領域112 への第2物体O2 のホログラム露光を終える。
次に、第1の分割領域111 、第2の分割領域112 の露光が終わった3枚の1段階目の感光材料11R 、11G 、11B の第3の分割領域113 に第3物体(円筒体)O3 のそれぞれR、G、Bホログラムを撮影する配置を図8に示す。図6、図7の場合と同様であるので説明は省く。ただし、この場合の物体光は13R、13G、13Bで、参照光は23R、23G、23Bで示してある。
この実施例の場合も、1段階目のH1ホログラム感光材料11R 、11G 、11B の何れかの分割領域111 、112 、113 に記録される第1物体O1 、第2物体O2 、第3物体O3 の何れかあるいは全てをCGHから再生されたR、G、Bの再生像としてもよい。1例として第1物体O1 〜第3物体O3 の中の第2物体O2 が白色光の下でフルカラーの画像再生が可能なCGH8RGB (特許文献1参照)から再生されたR、G、Bの再生像とする。その場合に、上記の図7の代わりに、図9のような露光が行われる。この図9について説明すると、第1の分割領域111 の露光が終わった3枚の1段階目の感光材料11R 、11G 、11B の第2の分割領域112 に、フルカラーの画像再生が可能なCGH8RGB からのフルカラーの再生像を第2物体O2 として、その第2物体O2 のそれぞれR、G、Bホログラムを撮影する配置を示したものが図9である。まず、図9(a)に示すように、R用の1段階目のH1ホログラム感光材料11R を、CGH8RGB の再生像である第2物体(三角錐)O2 に面した一定位置に配置し、第2物体O2 のホログラムを記録する第2の分割領域112 以外の面をマスク12を用いて遮光し、CGH8RGB に図6(a)の場合と同じRの波長λR の再生照明光9R を照射してCGH8RGB から回折されたRの物体光12Rを感光材料11R の第2の分割領域112 に入射させると共に、感光材料11R の面に図6(a)〜(c)と同じ入射角θで物体光12Rと可干渉な同一光源からの平行光からなる参照光22Rを同時に入射させ、感光材料11R の第2の分割領域112 にCGH8RGB から再生された再生像としての第2物体O2 のRホログラムを露光する。
次いで、図9(b)に示すように、R用の1段階目のH1ホログラム感光材料11R に代えて同一位置にG用の1段階目のH1ホログラム感光材料11G を配置し、同様にCGH8RGB からのフルカラーの再生像からなる第2物体O2 のホログラムを記録する第2の分割領域112 以外の面をマスク12を用いて遮光し、CGH8RGB に図6(b)の場合と同じGの波長λG の再生照明光9G を照射してCGH8RGB から回折されたGの物体光12Gを感光材料11G の第2の分割領域112 に入射させると共に、感光材料11G の面に図6(a)〜(c)と同じ入射角θで物体光12Gと可干渉な同一光源からの平行光からなる参照光22Gを同時に入射させ、感光材料11G の第2の分割領域112 にCGH8RGB から再生された再生像としての第2物体O2 のGホログラムを露光する。
次いで、図9(c)に示すように、同様にして、G用の1段階目のH1ホログラム感光材料11G に代えて同一位置にB用の1段階目のH1ホログラム感光材料11B を配置し、同様にCGH8RGB からのフルカラーの再生像からなる第2物体O2 のホログラムを記録する第2の分割領域112 以外の面をマスク12を用いて遮光し、CGH8RGB に図6(c)の場合と同じBの波長λB の再生照明光9B を照射してCGH8RGB から回折されたGの物体光12Bを感光材料11B の第2の分割領域112 に入射させると共に、感光材料11B の面に図6(a)〜(c)と同じ入射角θで物体光12Bと可干渉な同一光源からの平行光からなる参照光22Bを同時に入射させ、感光材料11B の第2の分割領域112 にCGH8RGB から再生された再生像としての第2物体O2 のBホログラムを露光する。
なお、図9の破線で示した一軸方向拡散板101 、102 の使用のし方は、図2の場合と同様である。
以上のようにして、3枚の1段階目の感光材料11R 、11G 、11B 各々の面を2つ以上の複数の分割領域111 〜113 に面分割して、各分割領域111 〜113 に全て同じ入射角θでR、G、B3つの波長λR 、λG 、λB の参照光21R、21G、21B;22R、22G、22B;23R、23G、23Bを用いて同一物体O1 〜O3 の各々R、G、Bホログラムを露光記録する。なお、R、G、Bの記録順はどのような順であってもよい。このように、面分割した各領域に別々のホログラムが露光されたR、G、B用の感光材料11R 、11G 、11B を各々現像、漂白してR、G、BのH1ホログラム11R 、11G 、11B を作製する。ここで、感光材料11R 、11G 、11B とH1ホログラム11R 、11G 、11B を同じ符号で示す。
次いで、以上のH1ホログラム11R 、11G 、11B を用いて2段階目のH2ホログラムを作製する方法の1例を説明する。まず、図10に示すように、図6〜図8あるいは図6、図9、図8のようにして作製したRのH1ホログラム11R に記録のときの参照光21R〜23Rと反対に進む波長λR の再生照明光3R を、RのH1ホログラム11R に対して記録のときの参照光21R〜23Rが入射する側とは反対側から入射させると、RのH1ホログラム11R の面に対して記録のときの物体O1 〜O3 の相対位置と同じ位置に回折光4R により第1〜第3物体O1 〜O3 のR成分の像O1R’〜O3R’が再生結像される。第1〜第3物体O1 〜O3 の位置が空間的に相互に重なっていれば、像O1R’〜O3R’も空間的に重なって結像される。これら第1〜第3物体O1 〜O3 のR成分の像O1R’〜O3R’が結像される位置近傍に透明基板22上に貼り付けられた2段階目のRの波長λR に感度の持つR用のH2ホログラム記録用感光材料21R を配置し、再生照明光3R と可干渉な同一光源からの同一波長の平行光からなる参照光5R を回折光4R と反対側あるいは同じ側から任意の入射角で同時に入射させ、感光材料21R 中に2段階目のRのH2ホログラムを露光する。
その後、感光材料21R を後処理して感光性を消失させ(この実施例においては、2段階目のホログラムH2記録用感光材料21R 、21G 、21B として、フォトポリマーを用いており、露光後のそれら感光材料を後処理として加熱、紫外線照射を行う。)、その上に、図11に示すように、2段階目のGの波長λG に感度の持つG用のH2ホログラム記録用感光材料21G を貼り付ける。そして、この透明基板22位置を図10の相対位置と同じ位置に配置して、図10のRのH1ホログラム11R の代わりに同じ位置に、図6〜図8あるいは図6、図9、図8のようにして作製したGのH1ホログラム11G を配置し、同様に、そのGのH1ホログラム11G に記録のときの参照光21G〜23Gと反対に進む波長λG の再生照明光3G を、GのH1ホログラム11G に対して記録のときの参照光21G〜23Gが入射する側とは反対側から入射させると、GのH1ホログラム11G の面に対して記録のときの物体O1 〜O3 の相対位置と同じ位置に回折光4G により第1〜第3物体O1 〜O3 のG成分の像O1G’〜O3G’が再生結像される。これらのG成分の像O1G’〜O3G’近傍に透明基板22上に貼り付けられた2段階目のG用のH2ホログラム記録用感光材料21G が位置しており、再生照明光3G と可干渉な同一光源からの同一波長の平行光からなる参照光5G をRの場合の参照光5R と同一方向、同一入射角で同時に入射させ、感光材料21G 中に2段階目のGのH2ホログラムを露光する。
その後、感光材料21G を後処理して感光性を消失させ、その上に、図12に示すように、2段階目のBの波長λB に感度の持つB用のH2ホログラム記録用感光材料21B を貼り付ける。そして、この透明基板22位置を図10、図11の相対位置と同じ位置に配置して、図11のGのH1ホログラム11G の代わりに同じ位置に、図6〜図8あるいは図6、図9、図8のようにして作製したBのH1ホログラム11B を配置し、同様に、そのBのH1ホログラム11B に記録のときの参照光21B〜23Bと反対に進む波長λB の再生照明光3B を、BのH1ホログラム11B に対して記録のときの参照光21B〜23Bが入射する側とは反対側から入射させると、BのH1ホログラム11B の面に対して記録のときの物体O1 〜O3 の相対位置と同じ位置に回折光4B により第1〜第3物体O1 〜O3 のB成分の像O1B’〜O3B’が再生結像される。これらのB成分の像O1B’〜O3B’近傍に透明基板22上に貼り付けられた2段階目のB用のH2ホログラム記録用感光材料21B が位置しており、再生照明光3B と可干渉な同一光源からの同一波長の平行光からなる参照光5B をR、Gの場合の参照光5R 、5G と同一方向、同一入射角で同時に入射させ、感光材料21B 中に2段階目のBのH2ホログラムを露光する。
最後に、感光材料21B を同様に後処理して感光性を消失させることで、透明基板22上に順に2段階目のRのH2ホログラム(21R )、GのH2ホログラム(21G )、BのH2ホログラム(21B )が積層されてなるフルカラーのH2ホログラム21’が得られる。
このフルカラーのH2ホログラム21’も、図4を用いて説明したように、H2ホログラム21’に記録のときの参照光5R 、5G 、5B と反対に進む再生照明光6、この場合は白色光を、H2ホログラム21’(図4のH2ホログラム21に対応)に対して記録のときの参照光5R 、5G 、5B とは反対側から入射させると、回折光7により第1〜第3物体O1 〜O3 のRGB3色カラー像O1 ”〜O3 ”が空間的に重なって再生されると共に、元のH1ホログラム11R 、11G 、11B の位置にH1ホログラム11R 、11G 、11B の記録面と同じ大きさの窓25が再生される。そして、第1〜第3物体O1 〜O3 の像O1 ”〜O3 ”の中、第1物体O1 の像O1 ”は窓25中の第1の分割領域111 に対応する範囲251 に向かう回折光成分71 によって再生され、第2物体O2 の像O2 ”は窓25中の第2の分割領域112 に対応する範囲252 に向かう回折光成分72 によって再生され、第3物体O3 の像O3 ”は窓25中の第3の分割領域113 に対応する範囲253 に向かう回折光成分73 によって再生される。したがって、観察眼Eが図4の角度範囲α1 (窓25中の範囲251 がH2ホログラム21の参照光5R 、5G 、5B が入射する位置を見込む角度範囲)にある場合には、第1物体O1 (立方体)のフルカラーの像O1 ”がH2ホログラム21(21’)近傍に見え、角度範囲α2 (窓25中の範囲252 がH2ホログラム21(21’)の参照光5R 、5G 、5B が入射する位置を見込む角度範囲)にある場合には、第2物体O2 (三角錐)のフルカラーの像O2 ”がH2ホログラム21(21’)近傍に見え、角度範囲α3 (窓25中の範囲253 がH2ホログラム21の参照光5R 、5G 、5B が入射する位置を見込む角度範囲)にある場合には、第3物体O3 (円筒体)のフルカラー像O3 ”がH2ホログラム21近傍に見えることになり、見る方向により観察される画面がフルカラー像O1 ”〜O3 ”と切り替わる。しかも、各物体の像O1 ”〜O3 ”は3次元(3D)のものであり、見る方向により立体画面が順に切り替わる。
なお、図10〜図12において、H1ホログラム11R 、11G 、11B からの記録順はR、G、Bの順に限定されずどのような順であってもよい。
なお、フルカラーのH2ホログラム21’の作製方法としては、以上のように、共通の透明基板22上にRGB用のホログラム記録用感光材料21R 、21G 、21B を順に積層しながら順に対応する色のホログラムを露光するのではなく、R、G、B3色に感光性を持つ単一の感光材料に順にあるいは同時に露光するようにしてもよい。ただし、同時に露光するには、H1ホログラム11R 、11G 、11B も積層して同時に再生する必要があるが、H1ホログラム11R 、11G 、11B は透過型であり、波長依存性が高くなく色分散があるため、H2ホログラムとしてノイズの多いホログラムが記録される。ただし、H1ホログラム11R 、11G 、11B を体積型で反射型として作製することで、そのようなノイズを減らすことができる。
また、共通の透明基板22上にRGB用のホログラム記録用感光材料21R 、21G 、21B を順に積層しながら順に対応する色のホログラムを露光するのではなく、ホログラム記録用感光材料21R 、21G 、21B を順に交換しながら対応する色のH2ホログラムを露光記録し、その記録したRGB3枚のH2ホログラムを記録後に積層して一体化することでフルカラーのH2ホログラム21’としてもよい。この場合は、積層に伴って各ホログラムの厚さ分ホログラム間の相対位置がずれ、再生される各色成分の像位置がその分相対的にずれるのを補償するために、各H2ホログラムを露光するとき、H1ホログラム11R 、11G 、11B との距離を色毎に調整する必要がある。
また、H1ホログラムについても、以上のように、各色毎に別々の感光材料11R 、11G 、11B を使用するものとしたが、もちろんR、G、B3色に感光性を持つ単一の感光材料中に多重記録するようにしてもよい。ただし、その場合には、上記したように、透過型として作製する場合、波長依存性が高くなく色分散があるため、H2ホログラムとしてノイズの多いホログラムが記録されることになるが、H1ホログラムを体積型で反射型として作製することで、そのようなノイズを減らすことができる。
さて、次に、以上のようなH1ホログラム11を用いて多面付けした多くの同様なH2ホログラム21を作製する記録装置の1実施例の構成を図13を参照にして説明する。H1ホログラム11を設置する原版支持台31を備え、原版支持台31の上に図の左右の1次元方向へ位置調節可能な結像位置移動調整台32が設けられ、その上に回転調整台33が設けられており、その回転調整台33にH1ホログラム11を取り付けられるように構成されている。結像位置移動調整台32が移動する方向の前方に、H2ホログラム記録用感光材料21を取り付ける透明な板からなる感光材料支持台34が配置されており、その感光材料支持台34はその面内の直交する2方向に所定ピッチで歩進させる2軸ステッパー機構35に連結されている。感光材料支持台34に取り付けられたH2ホログラム記録用感光材料21の原版支持台31側の前方には、原版支持台31に取り付けられたH1ホログラム11からの回折光4を記録領域に対応する開口内に制限する回折光制限マスク36が配置され、感光材料支持台34の裏側には、回折光制限マスク36の開口に対応する開口を持つ参照光制限マスク37が配置されている。
このような構成であるので、H1ホログラム11からH2ホログラム21を作製する場合は、H1ホログラム11を原版支持台31の回転調整台33に取り付ける。そして、H1ホログラム11からの再生像O1 ’〜O3 ’が感光材料支持台34の表面近傍に結像するように結像位置移動調整台32の位置を調節し、次いで、その再生像O1 ’〜O3 ’が回折光制限マスク36の開口内に入るように回転調整台33の回転角度を調節する。そのような1次元方向位置調節と回転角度調節を行った後、感光材料支持台34上にH2ホログラム記録用感光材料21を取り付け、2軸ステッパー機構35を調節してH2ホログラム記録用感光材料21の露光開始位置を設定する。その状態で再生照明光3をH1ホログラム11に所定の入射角で入射させると共に、感光材料支持台34の裏側の回折光制限マスク36の開口を経て参照光5を入射させると、H1ホログラム11から回折光4が生じて回折光制限マスク36を通してH2ホログラム記録用感光材料21の回折光制限マスク36の開口に対応する領域に入射し、その領域で参照光5と干渉して1つのH2ホログラムが露光される。次いで、再生照明光3と参照光5を遮断すると共に、2軸ステッパー機構35を動作させて感光材料支持台34を1コマ分所定方向へ歩進させてH2ホログラム記録用感光材料21のマスク36、37の開口に対応する領域を変更し、その後上記と同様にして新たな領域に同様のH2ホログラムが露光される。以下、2軸ステッパー機構35を面内の直交する2方向に順に歩進させて、同様にして同一特定のH2ホログラムがH2ホログラム記録用感光材料21上に多面付けで露光される。多面付け露光後、H2ホログラム記録用感光材料21を外して後処理することで、多数の画面切替型ホログラムが多面付けされた体積ホログラムが得られる。
なお、上記において、回転調整台33でH1ホログラム11の回転角度を調節する必要があるのは、再生照明光3を記録のときの参照光21 〜23 と同じ入射角θで入射させても、再生される像O1 ’〜O3 ’はH1ホログラム記録用感光材料11の収縮により元の物体O1 〜O3 の相対位置に結像されないことがあり、これを元の位置に調整するためにH1ホログラム11の回転角度を調節する必要があるからである。
以上の図13の多面付けしたH2ホログラム21を作製する記録装置に関しては、図3の単色のホログラム画面切替型ホログラムを2ステップ法により作製する場合について説明してきたが、図10〜図12のフルカラーのホログラム画面切替型ホログラムを2ステップ法により作製する場合についても同様に適用できることは明らかである。
さて、次に、上記のような2ステップ法により作製されたフルカラーホログラムの色再現性、視域の評価結果を、従来(特許文献1)の方法によって作製されたフルカラーホログラムの評価結果との対比の形で説明する。
作製されたホログラムの色再現性、視域の角度依存性の測定は、特許文献2に記載のホログラム評価装置を用いて行った。このホログラム評価装置は、ホログラムへの照明光の入射角及びホログラム回折光の観測角を変化させて測定することを可能とするため、評価すべきホログラムを保持可能なサンプル台を、保持したホログラムが略基準軸線上に位置するように配置すると共に、そのサンプル台と、そのサンプル台に保持されたホログラムを照明する光源装置、具体的には、所定波長のレーザと、そのサンプル台に保持されたホログラムからの回折光の情報を測定する測定機器、具体的には、色彩輝度計の少なくとも2つを上記基準軸線を中心として旋回可能とするという構成としたものである。この構成により、サンプル台と光源装置の一方を他方に対して所望角度位置に旋回させることによって、ホログラムの任意の部位への入射角を所望の角度とすることができ、また、サンプル台と測定機器の一方を他方に対して所望の角度位置に旋回させることによって、観測角を所望の角度とすることができ、したがって、ホログラムの任意の部位の縦横方向の入射角、観測角を容易に所望の値に設定してホログラムの色や明るさ等の情報を測定でき、変角特性を容易に求めることができるものである。
また、色再現性の評価方法については、フルカラーリップマンホログラムの色調補正は、RGBのレーザの露光比を調整して行うが、一般には、オリジナルに対する白色の再現が容易ではない。このため、測定データの補正は、白色の色度は補正せず、輝度のみを補正する。また、立体模型(物体)とホログラムは角度により輝度比が大きく異なるため、オリジナルはオリジナルの白色輝度を基準として輝度補正を行い、ホログラムはホログラムに再生された白色(N9.5)の輝度を基準に輝度補正を行う。
具体的な輝度補正方法、及び、CIE1976(L* * * )の座標L* ,a* ,b* の算出、及び、色再現性の評価方法を説明する。
標準白色面の測定結果より、以下の(1)式に従い、輝度補正係数KY を算出する。
Y =YW /YWi ・・・(1)
ここで、KY :輝度を反射率にするための補正係数、
W :標準光源下での標準白色面のJIS Z8722(分光立体反射率0.9)に準じた刺激値Y
Wi:オリジナルの場合は測定したオリジナルの白色の輝度Y、
ホログラムの場合はホログラムに再現された白色の輝度Y、
である。
以上のようにして算出された輝度補正係数KY より、以下の(2)式に従い、三刺激値X,Y,Zを算出する。
X=Xi ・KY
Y=Yi ・KY
Z=Zi ・KY
・・・(2)
ここで、Xi ,Yi ,Zi :測定した三刺激値、
である。
上記の輝度補正した三刺激値X,Y,Zから座標L* ,a* ,b* を以下の(3)式に従い算出する。
* =116(Y/Yn 1/3 −16
* =500{(X/Xn 1/3 −(Y/Yn 1/3
* =200{(Y/Yn 1/3 −(Z/Zn 1/3
・・・(3)
ここで、Xn ,Yn ,Zn :標準光源下での完全散乱面の三刺激値。ここでは、標準光源はD50相当であるとし、Xn =96.42,Yn =100.00,Zn =82.51としている。
(3)式にて算出したL* ,a* ,b* より、ホログラムとオリジナルの明度差ΔL* 、彩度差ΔC* 、色相差ΔH* を以下(4)式の関係から求める。
ΔL* =L* h −L* o
ΔC* =(a* h 2 +b* h 2 1/2 −(a* o 2 +b* o 2 1/2
ΔH* =tan-1(b* h /a* h )−tan-1(b* o /a* o
ここで、L* h ,a* h ,b* h はホログラムのL* ,a* ,b* の値、
* o ,a* o ,b* o はオリジナルのL* ,a* ,b* の値、
である。
ホログラムに記録するオリジナルとして、白色(N9.5)、赤色(5R5/14)、イエロー(5Y8/12)、緑色(5G5/10)、青色(5PB4/10)の5つの色チップ(カッコ内の記号はマンセル表色法による。)を並列したものを用い、これを本発明の2ステップ法によりフルカラーのホログラムとて作製し(ただし、評価の目的から、H1ホログラム作製時にH1ホログラム記録用感光材料の記録領域の分割は行わない。)、また、比較としてそのオリジナルをデニシュークの方法でフルカラーのホログラムとて作製し、それぞれの作製されたホログラムを原版として、ホログラム複製法により複製したものをサンプルホログラムとした。ただし、オリジナルをデニシュークの方法でフルカラーのホログラムとて作製したものを複製するときに、特許文献1記載の方法により視域を制限するように複製照明光の入射角を選んだ。複製したサンプルホログラムの再生照明光の設計入射角は、本発明の2ステップ法によるものの場合、垂直上方の52°とし、デニシュークの方法でかつ特許文献1記載の方法により視域を制限したものの場合、垂直上方の35°としている。
図14は、本発明により2ステップ法でフルカラーのホログラムを作製し、そのH2ホログラムを原版にしてホログラム複製法により複製したサンプルホログラムの色再現性を測定した結果を示す図であり、図14(a)は、再生照明光の入射角を44°から67°の間で変化させたときの5つの色チップに対応するホログラム部分(それぞれH1H2−W(白色)、H1H2−R(赤色)、H1H2−Y(イエロー)、H1H2−G(緑色)、H1H2−B(青色)として示してある。)から観察角0°位置への回折光の座標値a* ,b* を示す図であり、オリジナルの座標値a* ,b* も示してある。
また、図14(b)は、観察角0°位置で再生照明光の入射角を変化させたときの5つの色チップに対応するホログラム部分からの回折光の輝度値変化を示す図である。
また、図14(c)は、再生照明光の入射角52°、観察角0°での各色チップのサンプルホログラムとオリジナルの明度差ΔL* 、彩度差ΔC* 、色相差ΔH* を示す図である。
図14(a)、(b)から、本発明によるサンプルホログラムにおいては、再生照明光が設計入射角52°を挟む44°から67°の範囲では、各色チップの再現色は大きくは変化しないと言え、輝度は入射角44°で最も高く、色再現域は設計入射角52°のそれに近いと言える。
また、図14(c)から、本発明によるサンプルホログラムにおいては、明度差ΔL* については、白色輝度を基準として輝度補正を行うと、各色はオリジナルより高い明度を示し、彩度差ΔC* については、イエローが悪化し、色相差ΔH* については、青色がオリジナルと異なったものとなると言える。
次に、本発明の2ステップ法によるフルカラーホログラムと、デニシュークの方法で作製したホログラムを複製するときに特許文献1記載の方法により視域を制限した比較例のフルカラーホログラムとの色再現性の比較をするために、再生照明光の入射角をパラメータにしてとったa* * 色度図を図15に示す。図15(a)は本発明の場合、(b)は比較例の場合であり、図中に示した角度は再生照明光の垂直方向入射角であり、設計入射角は、本発明の場合52°、比較例の場合35°である。
図15(a)、(b)から、本発明によるサンプルホログラムの設計入射角52°の色再現域はオリジナルの色再現域に近く、比較例より大きい(広い)と言うことが言える。したがって、本発明の2ステップ法によるフルカラーホログラムの色再現性は比較例と比較しても極めて良好であると言える。
次に、図16は、本発明の2ステップ法によるフルカラーホログラムと、デニシュークの方法で作製したホログラムを複製するときに特許文献1記載の方法により視域を制限した比較例のフルカラーホログラムとのオリジナルの白色チップ部位の垂直方向(a)、水平方向(b)の観察角依存性を示す図である。このときの設計観察角は何れも垂直方向、水平方向とも0°である。
図16(a)、(b)から、本発明の2ステップ法によるフルカラーホログラムは垂直方向、水平方向共に観察角範囲を制限することができ、また、設計観察角における明るさは本発明の2ステップ法によるフルカラーホログラムの方が比較例のホログラムより明るい。
観察角依存性の輝度分布形状は、本発明の2ステップ法によるフルカラーホログラムと比較例とでは異なっており、本発明のフルカラーホログラムでは、設計観察角0°近傍で垂直方向、水平方向とも広いのに対して、比較例のホログラムでは、垂直方向にピークを持ち、水平方向ではフラットである。これは、本発明の方法と比較例の方法の観察角範囲(視域)制限の原理が異なることに基づくものである。
さらに、本発明の2ステップ法によるフルカラーホログラムにおいては、観察角依存性の曲線は矩形であって平坦で広く、両端で観察角が急激に落ちるので、画面切替型ホログラムに適していることが分かる。
以上、本発明の画面切替型ホログラム作製方法及びその方法により作製された画面切替型ホログラムを実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。例えば、H1ホログラムの異なる分割領域にそれぞれ別の物体(立方体、三角錐、円筒体)を記録するものとしたが、同一の物体を各分割領域に記録するようにしてもよい。あるいは、例えば同一人物、動物等の連続する運動の一連の異なるコマ(シーン)を記録したものであってもよい。図17はその1例の一連のシーンを示す図であり、図の上段のコマの並びの左から右へ、次いで中段の左から右へ、そして次に、下段の左から右へ移るに連れて馬の走る様子を示している。これらの一連のシーンを、H1ホログラムの上から下への複数の分割領域にそれぞれ記録すると、図18に示すように、観察眼Eを上から下へ移動する間にH2ホログラム21からの再生像が連続的に切り替わり、馬が走るように見える動画的効果を得ることができる。また、フルカラーホログラムの場合、画面の切り替えである画面ではフルカラーで記録物体像が再生され、別の画面ではモノクロの記録物体像が再生されるようにしてもよい。なお、本発明による画面切替型ホログラムは、偽造防止効果や意匠性に富んだホログラムとして使用可能であり、また、光学素子としても使用可能である。
本発明に基づいて2ステップ法により画面切替型ホログラムを作製する際の1段階目のH1ホログラムの撮影配置を示す図である。 1段階目のH1ホログラムに計算機合成ホログラムから再生された再生像をホログラムとして記録する変形例の撮影配置を示す図である。 2段階目のH2ホログラムの撮影配置を示す図である。 作製された画面切替型ホログラムの作用を説明するための図である。 H1ホログラムの分割領域の他の配置例を示す図である。 本発明に基づいてフルカラーの画面切替型ホログラムを作製する際に、3枚の1段階目のH1ホログラムのそれぞれの第1の分割領域に第1物体のホログラムを撮影する配置を示す図である。 3枚の1段階目のH1ホログラムのそれぞれの第2の分割領域に第2物体のホログラムを撮影する配置を示す図である。 3枚の1段階目のH1ホログラムのそれぞれの第3の分割領域に第3物体のホログラムを撮影する配置を示す図である。 3枚の1段階目のH1ホログラムのそれぞれの第2の分割領域に計算機合成ホログラムから再生された再生像のホログラムを撮影する変形例の配置を示す図である。 2段階目の第1の色のH2ホログラムの撮影配置を示す図である。 2段階目の第2の色のH2ホログラムの撮影配置を示す図である。 2段階目の第3の色のH2ホログラムの撮影配置を示す図である。 多面付けした多くの同様な画面切替型ホログラムを作製する記録装置の1実施例の構成を示す図である。 本発明によるフルカラーホログラムから複製したサンプルホログラムの色再現性の測定結果を示す図である。 本発明によるフルカラーホログラムと比較例のフルカラーホログラムとの色再現性の比較を示すa* * 色度図である。 本発明によるフルカラーホログラムと比較例のフルカラーホログラムとの観察角依存性を示す図である。 複数の分割領域に記録する連続する運動の一連のシーンの例を示す図である。 図17の分割領域を持つH1ホログラムを用いて作製された画面切替型ホログラムから動画的効果が得られることを説明するための図である。
符号の説明
1 〜13 …物体光
1R、12R、13R…Rの物体光
1G、12G、13G…Gの物体光
1B、12B、13B…Bの物体光
1 〜23 …参照光
1R、22R、23R…Rの参照光
1G、22G、23G…Gの参照光
1B、22B、23B…Bの参照光
3…再生照明光
R …Rの再生照明光
G …Gの再生照明光
B …Bの再生照明光
4…回折光
R …Rの回折光
G …Gの回折光
B …Bの回折光
5…参照光
R …Rの参照光
G …Gの参照光
B …Bの参照光
6…再生照明光
7…回折光
1 〜7N …回折光成分
8…CGH
RGB …フルカラーの画像再生が可能なCGH
9…再生照明光
R …Rの再生照明光
G …Gの再生照明光
B …Bの再生照明光
101 、102 …一軸方向拡散板
11…H1ホログラム記録用感光材料(H1ホログラム)
11R …R用のH1ホログラム記録用感光材料(RのH1ホログラム)
11G …G用のH1ホログラム記録用感光材料(GのH1ホログラム)
11B …B用のH1ホログラム記録用感光材料(BのH1ホログラム)
111 〜119 …分割領域
12…マスク
21…H2ホログラム記録用感光材料(H2ホログラム)
21’…フルカラーのH2ホログラム
21R …R用のH2ホログラム記録用感光材料
21G …G用のH2ホログラム記録用感光材料
21B …B用のH2ホログラム記録用感光材料
22…透明基板
25…窓
251 〜25N …窓の分割領域に対応する範囲
31…原版支持台
32…結像位置移動調整台
33…回転調整台
34…感光材料支持台
35…2軸ステッパー機構
36…回折光制限マスク
37…参照光制限マスク
1 〜O3 …物体
1 ’〜O3 ’…物体の像
1 ”〜O3 ”…物体の像の像
1R’〜O1R’…物体のR成分の像
1G’〜O1G’…物体のG成分の像
1B’〜O1B’…物体のB成分の像

Claims (10)

  1. 見る方向により観察画面が切り替わる画面切替型ホログラム作製方法であって、ホログラム記録材料を複数の領域に面積分割して、各分割領域に別々の画面に表示する物体を同一入射角の参照光を用いてホログラム記録することで1段階目のホログラムとして記録し、その記録した1段階目のホログラムから各分割領域に記録された物体像を同時に再生させ、その再生物体像近傍に2段階目のホログラム記録材料を配置して反射型あるいは透過型の体積ホログラムとして記録する画面切替型ホログラム作製方法であって、1段階目のホログラムから各分割領域に記録された物体像を同時に再生して2段階目のホログラム記録材料に反射型あるいは透過型の体積ホログラムとして記録する際に、1段階目のホログラムを2段階目のホログラム記録材料方向に位置調節可能であって、再生照明光に対して角度調節可能に支持することを特徴とする画面切替型ホログラム作製方法。
  2. 前記ホログラム記録材料の各分割領域にホログラム記録する物体の少なくとも1つが計算機合成ホログラムから再生された再生像であることを特徴とする請求項1記載の画面切替型ホログラム作製方法。
  3. 見る方向により観察画面が切り替わるフルカラーの画面切替型ホログラム作製方法であって、異なる色用の複数のホログラム記録材料各々を相互に対応するように複数の領域に面積分割して、各分割領域に別々の画面に表示する物体を同一入射角の参照光を用いてホログラム記録材料毎に別々の色の波長でホログラム記録することで1段階目のホログラムとして複数記録し、その記録した1段階目のホログラム各々から各分割領域に記録された対応する色成分の物体像を同時に再生させ、その再生物体像近傍に2段階目のホログラム記録材料を配置して反射型あるいは透過型の体積ホログラムとして記録する画面切替型ホログラム作製方法であって、1段階目のホログラムから各分割領域に記録された物体像を同時に再生して2段階目のホログラム記録材料に反射型あるいは透過型の体積ホログラムとして記録する際に、1段階目のホログラムを2段階目のホログラム記録材料方向に位置調節可能であって、再生照明光に対して角度調節可能に支持することを特徴とする画面切替型ホログラム作製方法。
  4. 前記異なる色用の複数のホログラム記録材料各々の各分割領域にホログラム記録する物体の少なくとも1つがフルカラーの画像再生が可能な計算機合成ホログラムから再生された再生像であることを特徴とする請求項3記載の画面切替型ホログラム作製方法。
  5. 複数の1段階目のホログラムから順に各分割領域に記録された対応する色成分の物体像を同時に再生させ、その再生物体像近傍に対応する色成分が記録可能な2段階目のホログラム記録材料を順に配置して反射型あるいは透過型の体積ホログラムとして記録することを特徴とする請求項3又は4記載の画面切替型ホログラム作製方法。
  6. 異なる色用の2段階目のホログラム記録材料を順に積層させながら、複数の1段階目のホログラムから順に異なる色成分の物体像を再生させて順に積層された2段階目のホログラム記録材料に記録することを特徴とする請求項5記載の画面切替型ホログラム作製方法。
  7. 2段階目のホログラムを記録する際の参照光の入射方向を、その参照光を1段階目のホログラムの面上に投影した場合に、1段階目のホログラムの複数の分割領域の分割方向に略平行な方向とすることを特徴とする請求項1から6の何れか1項記載の画面切替型ホログラム作製方法。
  8. 1段階目のホログラム記録材料として銀塩感光材料を使用し、2段階目のホログラム記録材料としてフォトポリマーを使用することを特徴とする請求項1から7の何れか1項記載の画面切替型ホログラム作製方法。
  9. 1段階目のホログラム及び2段階目のホログラム記録時に用いる参照光として略平行な光を用いることを特徴とする請求項1から8の何れか1項記載の画面切替型ホログラム作製方法。
  10. 前記2段階目のホログラム記録材料を1段階目のホログラムに対して面内の直交する2方向に歩進可能に支持し、前記2段階目のホログラム記録材料の各歩進領域に同一特性の画面切替型ホログラムを多面付けで記録することを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の画面切替型ホログラム作製方法。
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