JP5061988B2 - 隆線方向抽出装置および隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法 - Google Patents

隆線方向抽出装置および隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5061988B2
JP5061988B2 JP2008079294A JP2008079294A JP5061988B2 JP 5061988 B2 JP5061988 B2 JP 5061988B2 JP 2008079294 A JP2008079294 A JP 2008079294A JP 2008079294 A JP2008079294 A JP 2008079294A JP 5061988 B2 JP5061988 B2 JP 5061988B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
ridge
certainty factor
extracted
pixels
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008079294A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009237621A (ja
Inventor
雅範 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2008079294A priority Critical patent/JP5061988B2/ja
Priority to EP09154952.7A priority patent/EP2107501B1/en
Priority to US12/408,190 priority patent/US20090245648A1/en
Publication of JP2009237621A publication Critical patent/JP2009237621A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5061988B2 publication Critical patent/JP5061988B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V40/00Recognition of biometric, human-related or animal-related patterns in image or video data
    • G06V40/10Human or animal bodies, e.g. vehicle occupants or pedestrians; Body parts, e.g. hands
    • G06V40/12Fingerprints or palmprints
    • G06V40/1347Preprocessing; Feature extraction
    • G06V40/1359Extracting features related to ridge properties; Determining the fingerprint type, e.g. whorl or loop

Description

本発明は、指紋や掌紋の画像から画素単位で隆線の方向性を抽出するための隆線方向抽出装置および隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法に関する。
指紋や掌紋の画像から隆線の方向性を抽出するための装置や方法としては既に様々なものが提案されている。
例えば、特許文献1では、縞模様のある画像においては縞と同一方向で画素の濃淡の変動が小さく縞と直交する方向で画素の濃淡の変動が大きいことを利用し、予め定められた複数の量子化方向に対して濃淡の変動量の極値を求め、この極値から縞の方向つまり隆線の方向を決定している。
また、隆線方向を定める画素において、勾配ベクトルを算出して隆線方向を決定するものが特許文献2として提案され、更には、隆線方向を定める局所領域において二次元フーリエ変換を施し、その結果として得られたフーリエ変換面のピークを解析することで、当該局所領域の隆線方向を決定するものが特許文献3として知られている。
これらの公知技術は、最も濃度変化の大きい縞模様を抽出する構成であるので、隆線方向と異なる方向に周期的なノイズがある場合には、ノイズの方向を誤って隆線方向として抽出してしまう恐れがあった。
周期的なノイズが誤って隆線方向として抽出される場合の一例を図6(a),図6(b)に示す。
図6(a)は、右上がりに延びる線分状のインク滲みが上下方向に略一定の間隔を空けて何筋も付着した領域αと、略水平に延びる線分状のインク滲みが上下方向に略一定の間隔を空けて何筋も付着した領域βとを有する指紋の画像の一部を示した原画像である。
これらのインク滲みは、指紋隆線の周期に近い周期で波打って縞模様を形成しており、しかも、真の隆線方向に直交する方向における画素の濃度変化に比べてインク滲みの方向に直交する方向の画素の濃度変化の方が大きい。従って、前述の公知技術を適用して指紋の隆線の方向性を抽出すると、インク滲みの方向を隆線方向と誤って抽出しやすく、この結果、例えば図6(b)に示されるように、領域α,βの部分がインク滲みの方向による影響を受けて、正しい隆線方向が抽出できない場合がある。この例では、図6(a)の領域αから抽出された隆線の傾きがインク滲みの影響を受けて図6(b)に示されるように実際の隆線の傾きよりも小さくなり、また、図6(a)の領域βから抽出された隆線の傾きはインク滲みの影響を強く受けて、図6(b)に示されるように、実際の隆線の傾きとは殆ど関わりなく略水平の状態となってしまっている。
以上に述べたように、前述の公知技術では、周期性のあるノイズのある画像から隆線の方向性を正しく抽出することが難しく、ノイズの影響を受けにくい隆線方向抽出装置や隆線方向抽出プログラムあるいは隆線方向抽出方法が望まれている。
また、画像を複数のゾーンに分割して各ゾーン毎に公知技術を適用して隆線の方向と方向確信度を求める隆線方向抽出装置が特許文献4として提案されているが、画素毎の隆線方向を求めることはできないため、ゾーンの領域の狭小化に限度があり、隆線方向の検出精度の向上には自ずと制約があった。
特開昭52−97298号公報 特開平8−7097号公報 特開2002−288641号公報 特開2007−65900号公報(段落0029−0031,図6)
本発明の課題は、周期性のあるノイズの悪影響を抑制して隆線の方向性を正しく、しかも、精細に抽出することのできる隆線方向抽出装置および隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法を提供することにある。
本発明の隆線方向抽出装置は、入力された指紋や掌紋の画像から画素単位で隆線の方向性を抽出するための隆線方向抽出装置であり、前記課題を達成するため、特に、
画像から抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に隣接する画素の濃度と前記抽出された画素の濃度との差に基いて、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致している可能性を表す方向性確信度を予め設定された幾つかの方向毎に確信度として求め、予め設定された方向と確信度との対応関係を一時的にメモリのテーブルに記憶させる確信度抽出手段と、
前記抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に近接する画素の当該方向における確信度の値に基いて当該画素に近接する他の隆線の存在の可能性を周期性確信度として求め、該周期性確信度に比例した重み付けを前記選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して前記テーブルに記憶された確信度の値を更新する周期性評価手段と
前記テーブルから更新された確信度の最大値を検索し、確信度の最大値に対応する方向を前記抽出された画素の隆線の方向性として決定する隆線方向決定手段とを備えたことを特徴とした構成を有する。
本発明の隆線方向抽出プログラムは、入力された指紋や掌紋の画像から画素単位で隆線の方向性を抽出するための隆線方向抽出プログラムであり、前記と同様の課題を達成するため、特に、
コンピュータのマイクロプロセッサを、
入力された画像から画素を1つずつ抽出し、抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択し、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定して、前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に隣接する画素の濃度と前記抽出された画素の濃度との差に基いて、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致している可能性を表す方向性確信度を予め設定された幾つかの方向毎に確信度として求め、予め設定された方向と確信度との対応関係を一時的にメモリのテーブルに記憶させる確信度抽出手段、
前記抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に近接する画素の当該方向における確信度の値に基いて当該画素に近接する他の隆線の存在の可能性を周期性確信度として求め、該周期性確信度に比例した重み付けを前記選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して前記テーブルに記憶された確信度の値を更に更新する周期性評価手段、および
前記テーブルから更新された確信度の最大値を検索し、確信度の最大値に対応する方向を前記抽出された画素の隆線の方向性として出力する隆線方向決定手段として機能させることを特徴とした構成を有する。
本発明の隆線方向抽出方法は、指紋や掌紋の画像から画素単位で隆線の方向性を抽出するための隆線方向抽出方法であり、前記と同様の課題を達成するため、特に、
画像から画素を1つずつ抽出し、抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、
前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に隣接する画素の濃度と前記抽出された画素の濃度との差に基いて、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致している可能性を表す方向性確信度を予め設定された幾つかの方向毎に確信度として求め、予め設定された方向と確信度との対応関係を一時的に記憶した後
前記抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し
前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に近接する画素の当該方向における確信度の値に基いて当該画素に近接する他の隆線の存在の可能性を周期性確信度として求め、該周期性確信度に比例した重み付けを前記選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して記憶された確信度の値を更新し
更新された確信度の最大値を検索し、確信度の最大値に対応する方向を前記抽出された画素の隆線の方向性として決定することを特徴とした構成を有する。
本発明の隆線方向抽出装置および隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法は、予め設定された幾つかの方向に沿って隆線の方向性を仮定し、各画素単位で、仮定された方向と直交する方向で当該画素に隣接する画素の濃度と当該画素の濃度との差に基いて、仮定された方向が正しい可能性を表す確信度を予め設定された幾つかの方向毎に求め、更に、各画素単位で、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、画素の隆線の方向性が選択された方向と一致しているものと仮定し、選択された方向と直交する方向で近接する画素の選択方向における確信度の値に基いて当該画素に近接する他の隆線の存在の可能性を周期性確信度として求め、周期性確信度に比例した重み付けを選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して記憶された確信度の値を更新し、更新された確信度が最大となる方向を当該画素における隆線の方向性として決定するようにしたので、周期性のあるノイズがある場合であっても、幅が狭く谷線が連続している隆線溝とその近傍画素の隆線の方向性を適切に抽出することができ、特に、隆線の方向性を画素単位で抽出する構成であるため、隆線の方向性を精細に抽出することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して具体的に説明する。
図1は本発明を適用した一実施形態の隆線方向抽出装置1の構成の概略を示した機能ブロック図、また、図2は同実施形態の隆線方向抽出装置1を利用して構築された特徴点抽出システム2の構成を示したブロック図である。
特徴点抽出システム2は、指紋や掌紋の画像を読み込んで指紋や掌紋の特徴点データを得るためのもので、図2に示されるように、指紋や掌紋の画像を取り込むためのセンサやスキャナもしくは電子ファイル化された画像を読み込むためのデータ読み取り手段からなる指紋画像入力装置3と、指紋画像入力装置3で入力された画像から隆線方向を抽出するための隆線方向抽出装置1、および、隆線方向抽出装置1で抽出された隆線方向のデータを用いて指紋画像から指紋隆線を抽出する隆線抽出装置4と、隆線抽出装置4で抽出された隆線から特徴点を抽出する特徴点抽出装置5、ならびに、特徴点抽出装置5で抽出された特徴点データを出力する特徴点出力装置6を備える。
このうち、指紋画像入力装置3,隆線抽出装置4,特徴点抽出装置5,特徴点出力装置6に関しては既に公知であるので具体的な説明は省略する。
特徴点抽出システム2の主要部を構成する隆線方向抽出装置1は、指紋画像入力装置3から入力された指紋や掌紋の画像から画素単位で隆線、より具体的には隆線をなす谷線の方向性を抽出するためのもので、図1に示されるように、データ記憶用のメモリ7,コントラスト正規化手段8,確信度抽出手段9,連続性評価手段10,周期性評価手段11,隆線方向決定手段12,隆線方向合成手段13およびデータ処理制御手段14を備える。
メモリ7は、指紋画像入力装置3から入力された指紋や掌紋の画像を一時記憶するためのフレームメモリや演算データの一時記憶用メモリとして機能する。
更に、この実施形態においては、メモリ7の記憶領域の一部を利用して、画像を構成する各画素毎、更には、予め設定された幾つかの方向毎に、方向性確信度、および、連続性確信度に従って更新された方向性確信度や、周期性確信度、および、連続性確信度と周期性確信度に従って更新された最終的な確信度を一時記憶するためのテーブルCr(x,y)が生成されるようになっている(図13参照)。
コントラスト正規化手段8は、メモリ7に一時記憶された画像において指紋や掌紋の画像の濃淡差が小さい領域、つまり、ダイナミックレンジが狭い領域の画像を強調し、画像の全領域のコントラストを正規化して一様なダイナミックレンジを得るための手段である。その機能に関しては公知であり、例えば、局所的ヒストグラム平均化法や局所的コントラスト強調法等の技術が知られている。
ここで、指紋画像入力装置3によって取り込まれてメモリ7に一時記憶された画像の一例を図4に示す。但し、この画像は正規化前の元画像である。
図4の画像は、米国National Institute of Standards and Technologyで標準化されたANSI/NIST-ITL-1-2000 Data Format for the Interchange of Fingerprint, Facial, & Scar Mark & Tattoo (SMT) Informationに従って、500dpiの解像度でディジタル化されたものである。この標準では、0から255迄の256階調の濃度値を持つように画像がディジタル化される。また、濃度値の表現は、輝度が大きい(明るい)ほど、数値が大きくなる輝度基準で定義されているが、この実施形態では、説明の都合上、濃度値の表現に関しては、濃度が大きいほど数値が大きくなる濃度基準を適用する。従って、濃度が大きい(濃い)隆線部は255の最大値に近く、濃度が小さい(薄い)紙地や谷線部は0に近い濃度値となる。また、フレームメモリとして機能するメモリ7に取り込まれた画像の画素は水平方向にX個、また、垂直方向にY個並んでいるものとする。
確信度抽出手段9は、コントラスト正規化手段8で正規化された指紋や掌紋の画像をメモリ7から読み込んで、この画像から抽出された画素(x,y)〔但し、x=0,1,2,・・・,X、y=0,1,2,・・・,Y〕の各々に対し、予め設定された幾つかの方向、つまり、この実施形態では、水平線に対して0πrad.に相当する方向コードr(0)から水平線に対して15/16πrad.に相当する方向コードr(15)に至る1/16πrad.の刻みで次々と16の方向コードr(i)〔但し、i=0,1,2,・・・,15〕を順に選択し、その都度、抽出された画素(x,y)の隆線の方向性が当該時点で選択されている方向コードr(i)と一致しているものと仮定し、選択されている方向コードr(i)と直交する方向つまり左右から画素(x,y)に隣接する幾つかの画素の濃度と当該画素(x,y)の濃度との差に基いて、該抽出された画素(x,y)の隆線の方向性が、方向コードr(i)と一致している可能性を表す方向性確信度C(i)を各方向コードr(i)毎に求め、予め設定された方向すなわち方向コードr(i)と方向性確信度C(i)との対応関係を、一時的に画素(x,y)毎のテーブルCr(x,y)に記憶させるようになっている。
但し、この実施形態にあっては、x=0,1,2,・・・,X、y=0,1,2,・・・,Yの全ての画素(x,y)に対して方向性確信度C(i)を求める処理を行なうわけではなく、周辺の画素と比較して明らかに濃度が高い画素つまり隆線溝の構成要素でない可能性が高い画素に関しては、処理の高速化のために方向性確信度C(i)を求める処理を省略し、また、この画素(x,y)のためのテーブルCr(x,y)をメモリ7内に生成するための処理も行なわない。
この方向性確信度C(i)は、隆線溝と見做される可能性を数値化したものだが、同時に、隆線を含めた近傍領域の隆線方向の確信度と見做すこともできる。
ここで、隆線方向について説明する。方向は、数学的には、向きを持った傾きと定義される。隆線の傾きには向きがないので、厳密には、それを方向という言葉で表現することは適切ではない。しかし、隆線の傾きを隆線方向と表現する例が多いので、ここでも隆線方向という語句を使用する。隆線方向は、π/8rad.毎に量子化されて8方向にコード化される例や、1/16πrad.毎に量子化されて16方向にコード化される例が多い。8方向より16方向の方が処理時間は多くかかるが精度は向上する。この実施形態では、既に述べた通り、図5に示されるような16の方向、つまり、水平線に対して0πrad.に相当する方向コードr(0)から水平線に対して15/16πrad.に相当する方向コードr(15)に至る1/16πrad.の刻みで隆線の方向性を特定するようにしている。尚、隆線方向に関して、正方向や逆方向というように向きを意味する場合には、図5に示されるように、原点から放射する方向が正方向であると規定する。
隆線方向は、各画素(x,y)毎に定義されることもあれば、4×4画素や8×8画素等のブロック単位で定義されることもあるが、この実施形態では1画素単位で定義するものとして説明する。また、隆線方向を図示するときは、見やすいように水平方向および垂直方向ともに8画素おきにサンプリングして図示する。
連続性評価手段10は、その時点で選択されている方向コードr(i)と一致する方向を有して画素(x,y)に連続する画素数に基いて当該画素(x,y)に関わる方向コードr(i)方向の連続性確信度を求め、連続性確信度に比例した重み付けを方向コードr(i)毎に行なって、方向コードr(i)と対応してテーブルCr(x,y)に記憶された方向性確信度C(i)の値を方向性確信度C2(i)に更新し、この値をテーブルCr(x,y)に更新記憶もしくは追加的に記憶させる。
つまり、特定の方向コードr(i)に対応する連続性確信度の値が大きければ、隆線溝を形成する画素群が、仮定された方向コードr(i)に沿って連続している可能性が高いということである。
周期性評価手段11は、画像から抽出された画素(x,y)の各々に対し、i=0,1,2,・・・,15の16の方向コードr(i)を順に選択し、その都度、画素(x,y)の隆線の方向性が、当該時点で選択されている方向コードr(i)と一致しているものと仮定し、方向コードr(i)と直交する方向つまり左右から画素(x,y)に近接する幾つかの画素の方向コードr(i)における方向性確信度C2(i)の値に基いて当該画素(x,y)に近接する他の隆線の存在の可能性を周期性確信度dF(i)として求め、周期性確信度dF(i)に比例した重み付けを方向コードr(i)毎に行なって、方向コードr(i)と対応してテーブルCr(x,y)に記憶された方向性確信度C2(i)の値を最終的な確信度eF(i)に更新し、この値をテーブルCr(x,y)に更新記憶もしくは追加的に記憶させる。
要するに、この処理は、画素(x,y)に対し、方向コードr(i)に直交する左右の方向に、同等の方向性を有する他の画素が存在するか否かを検査するためのものであり、もし、左右共に典型的な隆線間隔の範囲内でテーブルCrの生成対象となった画素つまり周辺の画素と比較して濃度が低く隆線溝の構成要素である可能性が高い画素が存在すれば、当該画素(x,y)を挟んで其の左右の画素間に隆線溝としての周期性があると判断され得る。
この実施形態では、当該画素(x,y)と其の左右あわせて3つの画素の方向性確信度C2(i)で決定される周期性確信度dF(i)を求め、その左右の画素間にある全ての画素のテーブルCrに対して周期性確信度を登録するようにしている。
隆線方向決定手段12は、画素(x,y)毎のテーブルCr(x,y)に記憶されたi=0,1,2,・・・,15の都合16の最終的な確信度eF(i)の中から最終的な確信度の最大値eFを検索し、最終的な確信度の最大値eFに対応する方向コードr(R1)を、当該画素(x,y)の隆線の方向性として決定し、画素(x,y)毎のテーブルCr(x,y)に記憶させる。
また、隆線方向決定手段12は、確信度が最大となる方向コードr(R1)の確信度eF(R1)と、確信度が最大となる方向コードr(R1)に直交する方向RVの隆線方向に対応する確信度eFとの差分〔eF(R1)−eF(RV)〕を求め、この値を画素(x,y)の確信度とし、確信度が設定値よりも小さい画素に関しては隆線の方向性が不明であると見做して、方向コードr(R1)に代えて方向が不明であることを意味するコードを記憶させる。
尚、本実施例においては16方向を採用しているので、RVは、以下の式で計算できる。但し、MODは(R1+8)を16で除した余りを求める関数である。
RV=MOD(R1+8,16)
隆線方向合成手段13は、公知の隆線方向抽出装置の機能を内蔵しており、隆線方向決定手段12によって方向性が不明であると見做された全ての画素(x,y)を原画像から抽出し、公知の隆線方向抽出方法のアルゴリズム、例えば、特許文献1,特許文献2等で開示されるような技術を適用して、方向性が不定となった画素(x,y)の隆線の方向性を求め、隆線方向決定手段12で得られた結果と組み合わせて最終結果としてメモリ7に一時記憶させ、隆線抽出装置4に引き渡す。
但し、隆線方向決定手段12で決定された隆線の方向性の信頼度と比較すれば、隆線方向合成手段13で求められた部分の隆線の方向性の信頼度は低い。
データ処理制御手段14は、コントラスト正規化手段8,確信度抽出手段9,連続性評価手段10,周期性評価手段11,隆線方向決定手段12,隆線方向合成手段13の処理動作のタイミングを制御する制御手段である。
位置(x,y)の画素に対応して生成されるテーブルCr(x,y)の論理構造の一例を図13に示す。
既に述べた通り、このテーブルCr(x,y)は、画像を構成する各画素(x,y)毎に生成されるもので、予め設定された幾つかの方向すなわちi=0,1,2,・・・,15の16の方向コードr(i)と、各方向コードr(i)毎の方向性確信度C(i)と、連続性確信度に基く重み付けで更新された方向性確信度C2(i)と、周期性確信度dF(i)と、連続性確信度と周期性確信度に従って更新された最終的な確信度eF(i)と、当該画素(x,y)の隆線方向を表す方向コードr(R1)もしくは方向が不明であることを意味するコードと、当該画素(x,y)の隆線方向を表す方向コードr(R1)の信頼性を表す確信度〔eF(R1)−eF(RV)〕が一時記憶される。
但し、これらのデータを全て一時記憶しておく必要はなく、例えば、連続性確信度に基く重み付けで更新される方向性確信度C(i)等に関しては方向性確信度C2(i)の演算が終った過程で消去しても構わない。
隆線方向抽出装置1は、具体的には、例えば、図3に示されるような一般的なパーソナルコンピュータ等によって構成することができる。
パーソナルコンピュータ等からなる隆線方向抽出装置1は、図3に示すように、演算処理用のマイクロプロセッサ15と、マイクロプロセッサ15の基本的な制御プログラムを格納したROM16と、データの一時記憶等に利用される大容量のRAM17、および、各種のアプリケーションプログラム等を格納したハードディスクドライブ等からなる記憶装置18と、指紋画像入力装置3や隆線抽出装置4と接続するためのインターフェイス19を備え、マイクロプロセッサ15の入出力回路20には、マン・マシン・インターフェイスとして機能するモニタ21とキーボード22およびマウス23等が接続されるようになっている。
パーソナルコンピュータ等によって構成された隆線方向抽出装置1にあっては、記憶装置18に隆線方向抽出プログラム24が格納され、実行対象プログラムとしてRAM17上に読み出された隆線方向抽出プログラム24によって制御されるマイクロプロセッサ15が、コントラスト正規化手段8,確信度抽出手段9,連続性評価手段10,周期性評価手段11,隆線方向決定手段12,隆線方向合成手段13およびデータ処理制御手段14として機能し、また、大容量のRAM17が前述したデータ記憶用のメモリ7として機能する。
図2においては、説明の都合上、隆線方向抽出装置1,隆線抽出装置4,特徴点抽出装置5,特徴点出力装置6を個別のハードウェアとして記載しているが、実際には、此れらの装置を纏めて1つのパーソナルコンピュータ等で構成することができる。
図14〜図19はコントラスト正規化手段8,確信度抽出手段9,連続性評価手段10,周期性評価手段11,隆線方向決定手段12,隆線方向合成手段13およびデータ処理制御手段14として機能するマイクロプロセッサ15の処理動作について具体的に示したフローチャートである。
次に、図14〜図19を参照して本実施形態における隆線方向抽出方法と隆線方向抽出プログラム24の全体的な処理の流れについて具体的に説明する。
まず、指紋画像入力装置3で指紋や掌紋の画像を読み込んでディジタル化し、ディジタル化された画像データをRAM17からなるメモリ7のフレームメモリに格納する(図14のステップa1)。
既に述べた通り、指紋画像入力装置3は使用せず、予め電子化されている画像ファイルをメモリ7のフレームメモリに格納しても構わない。
次に、コントラスト正規化手段8として機能するマイクロプロセッサ15が、画像の濃淡差が小さい領域、つまり、ダイナミックレンジが狭い領域の画像を強調してフレームメモリの画像の全領域に亘って一様なダイナミックレンジを与え、正規化された画像データをメモリ7のフレームメモリに再格納する(ステップa2)。
次に、データ処理制御手段14として機能するマイクロプロセッサ15が、メモリ7のフレームメモリから画素を抽出するための指標y,xの値を共に0に初期化し(ステップa3,ステップa4)、指標x,yの値で特定される画素(x,y)の濃度をメモリ7のフレームメモリから読み込む(ステップa5)。
そして、マイクロプロセッサ15が、画素(x,y)の濃度と其の周辺の画素の濃度とを比較し、この画素(x,y)の濃度が周辺の画素の濃度と比べて高くないかどうか、つまり、当該画素(x,y)が隆線溝の構成要素である可能性が高いかどうかを判定する(ステップa6)。
既に述べた通り、画素(x,y)の濃度が周辺の画素の濃度と比べて高ければ、当該画素(x,y)が隆線溝の構成要素である可能性が低く、また、画素(x,y)の濃度が周辺の画素の濃度と比べて低ければ、当該画素(x,y)が隆線溝の構成要素である可能性は高い。
ここで、ステップa6の判定結果が真となって画素(x,y)が隆線溝の構成要素である可能性が低いと判定された場合には、処理の高速化のためにステップa7〜ステップa14に至る処理は非実行とされ、当該画素(x,y)に対応するテーブルCr(x,y)の生成処理や当該画素(x,y)に関わる方向性確信度C(i)の算出および記憶に関わる処理が省略される。
この場合、データ処理制御手段14として機能するマイクロプロセッサ15は、メモリ7のフレームメモリから画素を抽出するための指標xの値を直ちに1インクリメントし(ステップa15)、次の画素(x,y)の濃度の読み込みに取り掛かることになる。
一方、ステップa6の判定結果が偽となった場合、つまり、画素(x,y)が隆線溝の構成要素である可能性が高いと判定された場合には、データ処理制御手段14として機能するマイクロプロセッサ15が、当該画素(x,y)に対応するテーブルCr(x,y)をメモリ7のデータ記憶領域内に生成する(ステップa7,図13参照)。
次いで、確信度抽出手段9として機能するマイクロプロセッサ15が、方向コードrを特定するための指標iの値を0に初期化し(ステップa8)、画素(x,y)における隆線の方向が方向コードr(i)と一致しているものと仮定して該指標iに対応する方向コードr(i)を読み込み、この方向コードr(i)と直交する方向、つまり、左右から画素(x,y)に隣接する幾つかの画素の濃度を読み込み(ステップa9)、これらの画素の濃度と当該画素(x,y)の濃度との差に基いて、画素(x,y)の隆線の方向性が方向コードr(i)と一致している可能性を表す方向性確信度C(i)の値を求める(ステップa10)。
特に、この実施形態では、評価対象となる画素(x,y)の濃度と、方向コードr(i)に直交する方向、つまり、左右から当該画素(x,y)に隣接する左右各2個の画素を利用し、ステップa10の処理において式1の演算処理を実行することで方向性確信度C(i)を求めるようにしている。
C(i)=min(f(1),f(-1))×k1+min(f(2),f(-2))×(1-k1)・・・(式1)
但し、
f(1)=max(d(1)-d(0),0)
f(-1)=max(d(-1)-d(0),0)
f(2)=max(d(2)-d(0),f(1))
f(-2)=max(d(-2)-d(0),f(-1))
k1:荷重パラメータ(0から1の間の任意の数値で、本実施形態では0.6を採用)
d(0):画素(x,y)の濃度
d(1):画素(x,y)から方向コードr(i)の方向に対して右側に隣接する画素(走査距離1の画素)の濃度(ステップa9の処理で読み込み済み)
d(-1):画素(x,y)から方向コードr(i)の方向に対して左側に隣接する画素(走査距離1の画素)の濃度(ステップa9の処理で読み込み済み)
d(2):画素(x,y)から方向コードr(i)の方向に対して右側2番目に隣接する画素(走査距離2の画素)の濃度(ステップa9の処理で読み込み済み)
d(-2):画素(x,y)から方向コードr(i)の方向に対して左側2番目に隣接する画素(走査距離2の画素)の濃度(ステップa9の処理で読み込み済み)
ここで、f(1),f(-1)は、隣接画素との濃度差で、画素(x,y)の濃度が隣接画素の濃度より小さいときのみ正数となる。また、f(2),f(-2)は、隣接2画素の濃度により計算される値である。
隆線溝(谷線)の幅が狭いときには、上述の式1で計算すると、仮定した方向コードr(i)が実際の隆線方向に沿っている場合に方向性確信度C(i)の値が大きくなり、また、仮定した方向コードr(i)が実際の隆線方向に沿っていない場合では方向性確信度C(i)の値が小さくなる。従って、方向性確信度C(i)の大小に基いて、仮定した方向コードr(i)が実際の隆線方向に沿っているか否かを判定することが可能になる。
また、隆線溝(谷線)の幅が狭く、例えば、隆線溝の幅が1画素であるとした場合にあっては、隆線溝を形成する画素の濃度は、その左右に隣接する画素の濃度よりも小さいので、格別な計算を行なうことなく、明暗の比較のみで簡単に抽出することが可能である。また、このような狭い隆線溝が連続している場合には、抽出された画素の連続性を検査することで、比較的容易に隆線の方向を抽出できる。その結果、隆線方向を抽出できることになる。この実施形態では、隆線溝(谷線)の幅が3画素以内の細い隆線溝の抽出を前提としているので、画素(x,y)を含めて方向コードr(i)と直交する左右の各向きに2画素つまり合計で5画素の濃度の比較で隆線を抽出することが可能である。
また、式1の処理に代えて方向性確信度C(i)を求めるための最も単純な方法の一つは、該画素の濃度が左右の隣接画素4画素の濃度より小さい場合に隆線として抽出する方法である。この場合の方向性確信度の設定例は、該画素の濃度と、2番目に小さい濃度との差としてもよい。
次いで、確信度抽出手段9として機能するマイクロプロセッサ15は、方向性確信度C(i)の値が正の値であるか否かを判定し(ステップa11)、正であると判定された場合、つまり、画素(x,y)の隆線の方向性が方向コードr(i)と一致している可能性が高い場合に限り、演算結果である方向性確信度C(i)の値を方向コードr(i)に対応させて画素(x,y)用のテーブルCr(x,y)に一時記憶させる(ステップa12,図13参照)。
従って、仮に、指標x,yおよび指標iの現在値が共に0であるとすれば、画素(0,0)つまり原点に位置する画素が、方向コードr(0)要するに水平線に対して0πrad.の方向に沿っている可能性に相当する方向性確信度C(0)の値が、方向コードr(0)に対応して、画素(0,0)用のテーブルCr(0,0)に一時記憶されることになる。
なお、実際には画素(0,0)は画像の端部に位置するものではなく、画素(0,0)よりもマイナス側および画素(X,Y)よりもプラス側にも画素は存在するので、画素(0,0),画素(X,0),画素(0,Y),画素(X,Y)の周辺での演算処理に不都合を生じることはない。
次いで、確信度抽出手段9として機能するマイクロプロセッサ15は、方向コードrを特定するための指標iの現在値が、選択可能な最後の方向性つまり15/16πrad.に対応した指標値15に達しているか否かを判定する(ステップa13)。
指標iの現在値が15に達していなければ、他にも当該画素(x,y)の隆線の方向として仮定すべき方向コードが存在することを意味するので、確信度抽出手段9として機能するマイクロプロセッサ15は、指標iの値を1インクリメントした後(ステップa14)、当該画素(x,y)における隆線の方向が方向コードr(i)と一致しているものと仮定した上で前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標iの現在値が15に達した時点で、当該画素(x,y)に対し、予め設定された幾つかの方向、つまり、この実施形態では、水平線に対して0πrad.に相当する方向コードr(0)から水平線に対して15/16πrad.に相当する方向コードr(15)に至る1/16πrad.の刻みで16方向の方向コードr(i)の全てが選択され、その各々に対応した方向性確信度C(i)の値〔但し、i=0,1,2,・・・,15〕が当該画素(x,y)用のテーブルCr(x,y)に記憶されることになる(図13参照)。
そして、ステップa13の判定結果が真となり、1つの画素(x,y)に対する方向性確信度C(i)の全ての算出および記憶処理が完了したことが確認されると、確信度抽出手段9として機能するマイクロプロセッサ15は、メモリ7のフレームメモリから画素を抽出するための指標xの現在値が画像の横方向の幅に相当する画素数Xに達しているか否かを判定する(ステップa15)。
ここで、ステップa15の判定結果が偽となり、指標xの現在値が画素数Xに達していないことが明らかとなった場合には、確信度抽出手段9として機能するマイクロプロセッサ15が、指標xの値を1インクリメントした後(ステップa16)、更新された指標xと現在値を保持されている指標yの値に基いて、次の画素(x,y)に対して前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標xの現在値が画素数Xに達した時点で、x=0,1,2,・・・,Xの1行分の画素(x,y)の各々についてのテーブルCr(x,y)の生成と各画素(x,y)の各々に対する16方向の方向コードr(i)の全てに対応した方向性確信度C(i)の算出および記憶処理が完了する。
そして、ステップa15の判定結果が真となり、1行分の画素(x,y)の各々についてのテーブルCr(x,y)の生成と各画素(x,y)の各々に対する16方向の方向コードr(i)の全てに対応した方向性確信度C(i)の算出および記憶処理が完了したことが確認されると、確信度抽出手段9として機能するマイクロプロセッサ15は、メモリ7のフレームメモリから画素を抽出するための指標yの現在値が画像の縦方向の幅に相当する画素数Yに達しているか否かを判定する(ステップa17)。
ここで、ステップa17の判定結果が偽となり、指標yの現在値が画素数Yに達していないことが明らかとなった場合には、確信度抽出手段9として機能するマイクロプロセッサ15が、指標yの値を1インクリメントして指標xの値を0に初期化した後(ステップa18,ステップa4)、更新された指標x,yの値に基いて、次の行の画素(x,y)に対して前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標yの現在値が画素数Yに達した時点で、x=0,1,2,・・・,X、y=0,1,2,・・・,Yの全ての画素(x,y)の各々についてのテーブルCr(x,y)の生成と各画素(x,y)の各々に対する16方向の方向コードr(i)の全てに対応した方向性確信度C(i)の算出および記憶処理が完了する。
そして、ステップa17の判定結果が真となり、全ての画素(x,y)の各々についてのテーブルCr(x,y)の生成と各画素(x,y)の各々に対する16方向の方向コードr(i)の全てに対応した方向性確信度C(i)の算出および記憶処理が完了したことが確認されると、データ処理制御手段14として機能するマイクロプロセッサ15が、メモリ7のフレームメモリから画素を抽出するための指標y,xの値を改めて共に0に初期化する(図15のステップa19,ステップa20)。
図7(b)および図7(c)は、前述の確信度抽出手段9による処理が完了してステップa17の判定結果が真となった段階で得られる各画素(x,y)における方向コードr(i)と方向性確信度C(i)との対応関係のうち、方向コードr(6)つまり3/8πrad.に対応する各画素(x,y)の方向性確信度C(6)と、方向コードr(3)つまり3/16πrad.に対応する各画素(x,y)の方向性確信度C(3)の値の大小を画像の濃淡に置き換えて、図4の指紋の一部、より具体的には、図6(a)の領域αすなわち図7(a)に拡大して示される部分に範囲を制限して、各画素(x,y)の隆線の方向性の信頼度を画像表示した概念図である。
図7(b)では方向コードr(6)に対応する方向性確信度C(6)の値の大小と画像の濃淡の関係は、方向性確信度C(6)の値が大きいほど画像が濃くなる方向で表しており、また、図7(c)においても此れと同様に、方向コードr(3)に対応する方向性確信度C(3)の値の大小と画像の濃淡の関係は、方向性確信度C(3)の値が大きいほど画像が濃くなる方向で表している。
図6(a)の領域αすなわち図7(a)に相当する部分から公知技術を適用して隆線の方向を抽出した場合には、上下方向に略一定の間隔を空けて右上がりに延びる線分状のインク滲み、より具体的には、方向コードr(3)つまり3/16πrad.を有するインク滲みの影響により、図6(b)に示される通り、正しい隆線の方向である方向コードr(6)つまり3/8πrad.を抽出できず、誤った方向コードr(3)つまり3/16πrad.を抽出してしまっていることが分かる。
一方、本実施形態の確信度抽出手段9による処理を適用した場合にあっては、図7(b)に示されるように、正しい隆線の方向である方向コードr(6)つまり3/8πrad.に沿った方向の方向性確信度C(6)の値が大きくなる画素(x,y)の群が多く出現していることが分かる。
また、図7(c)に示されるように、本実施形態の確信度抽出手段9による処理を適用した場合にあっても、インク滲みの方向コードr(3)つまり3/16πrad.に沿った方向の方向性確信度C(3)の画素(x,y)の群は出現するものの、その濃度すなわち方向性確信度C(3)の値は比較的小さなもので、しかも、画素(x,y)の群はインク滲みの方向コードr(3)すなわち3/16πrad.の方向に沿って連続してはいないことが分かる。
つまり、全ての画素(x,y)の各々についてのテーブルCr(x,y)の生成と各画素(x,y)の各々に対する16方向の方向コードr(i)の全てに対応した方向性確信度C(i)の算出および記憶処理が完了した時点で、各画素(x,y)のテーブルCr(x,y)から方向性確信度C(i)が最大となる方向コードr(i)を求め、直ちに当該方向コードr(i)を当該画素(x,y)の隆線の方向として抽出してしまったとしても一定の精度で適正な隆線方向を抽出することが可能であるが、最大値となる方向性確信度C(i)に対応した方向コードr(i)が一致する画素(x,y)が連続しているか否かを評価することで、この方向コードr(i)の方向に沿って隆線が延びているか否かを更に正確に知ることが可能であるということである。
そこで、連続性評価手段10として機能するマイクロプロセッサ15は、まず、評価対象とするテーブルCr(x,y)を読み出すための指標x,yの現在値に基いてメモリ7を検索し、指標x,yの現在値に対応するテーブルCr(x,y)がメモリ7内に生成されているか否かを判定し(図15のステップa21)、対応するテーブルCr(x,y)が生成されていれば、指標x,yの現在値に対応する画素(x,y)のテーブルCr(x,y)を評価対象としてメモリ7から読み出す(ステップa22,図13参照)。
次いで、連続性評価手段10として機能するマイクロプロセッサ15は、連続性の評価対象とする方向コードr(i)を特定するための指標iの値を0に初期化し(ステップa23)、指標iで特定される方向コードr(i)に対応する方向性確信度C(i)がテーブルCr(x,y)に記憶されているか否かを判定する(ステップa24)。
方向コードr(i)に対応する方向性確信度C(i)がテーブルCr(x,y)に記憶されていれば、連続性評価手段10として機能するマイクロプロセッサ15は、指標x,yの現在値で決まる画素(x,y)を挟んで指標iで特定される方向コードr(i)の方向に並ぶ幾つかの画素、例えば、画素(x,y)を挟んで指標iで特定される方向コードr(i)の正逆の方向に並ぶ片側2つ都合4画素分の各々に対応した4つのテーブルCrをメモリ7から読み出し、4つのテーブルCrの各々から指標iで特定される方向コードr(i)に対応した方向性確信度C(i)の値を抽出し、此れらの平均値を求める(ステップa25)。
従って、仮に、指標x,yおよび指標iの現在値が共に0であるとすれば、画素(0,0)つまり原点に位置する画素を挟んで方向コードr(0)の正方向つまり水平線に対して0πrad.の正方向に隣接する2つの画素と方向コードr(0)の負方向つまり水平線に対して0πrad.の負方向に隣接する2つの画素の各々に対応した4つのテーブルCrがメモリ7から読み出され、これら4つのテーブルCrの各々から指標iで特定される方向コードr(0)に対応した方向性確信度C(0)が抽出され、テーブルCr(x,y)自体に記憶されていれる方向性確信度C(0)を併せた都合5つの方向性確信度C(0)の加算値が求められ、更に、この加算値を方向性確信度C(0)の総数5で除して平均値が求められることになる。
前述した通り、実際には画素(0,0)は画像の端部に位置するものではなく、画素(0,0)よりもマイナス側および画素(X,Y)よりもプラス側にも画素は存在するので、画素(0,0),画素(X,0),画素(0,Y),画素(X,Y)の周辺での演算処理に不都合を生じることはない。
次いで、マイクロプロセッサ15は、これらの画素に芯線化処理を施し(ステップa26)、芯線化された画素が方向コードr(i)の方向に沿って連結している画素数を求め、この値を連続画素数としてメモリ7のレジスタLに一時記憶する(ステップa27)。この芯線化処理は、方向コードr(i)の方向と直交する方向に3以上の画素がある場合に行なわれるもので、両端、あるいは、どちらか一方の1画素を除去する処理を繰り返すことで実現できる。
次いで、連続性評価手段10として機能するマイクロプロセッサ15は、連続画素数Lの値が閾値(例えば8)以下であるか否かを判定し(ステップa28)、閾値以下であれば、当該画素(x,y)が方向コードr(i)の方向に沿った隆線の一部を形成している可能性は低いものと見做してテーブルCr(x,y)における方向性確信度C(i)の値を削除し、これを無視する(ステップa29)。この処理は、隆線ではないノイズ(例えば、汗腺口や皺)の悪影響の緩和に有効である。
一方、ステップa28の判定結果が偽となって連続画素数Lの値が閾値を超えていることが判明した場合には、連続性評価手段10として機能するマイクロプロセッサ15は後述の式2の演算処理を実行し、連続画素数Lの値に基いて連続性確信度(L/100)を求め、方向コードr(i)と対応してテーブルCr(x,y)に記憶された方向性確信度C(i)に連続性確信度(L/100)を乗じることで連続性確信度に比例した重み付けを行い、新たな方向性確信度C2(i)を求め(ステップa30)、この値を方向コードr(i)に対応させてテーブルCr(x,y)に一時記憶させる(ステップa31,図13参照)。
C2(i)=C(i)×L/100・・・(式2)
C2(i):更新された方向性確信度
L:連結画素数
L/100:連続性確信度
なお、連結画素数Lの値が予め定められた最大値(例えば100画素程度)を超えた場合には、ステップa27の処理で連結画素数Lの値を最大値(例えば100程度)に規制するようにしてもよい。
次いで、連続性評価手段10として機能するマイクロプロセッサ15は、方向コードrを特定するための指標iの現在値が、選択可能な最後の方向性つまり15/16πrad.に対応した指標値15に達しているか否かを判定する(ステップa32)。
指標iの現在値が15に達していなければ、当該画素(x,y)の隆線の方向として仮定すべき方向コードが他にも存在することを意味するので、連続性評価手段10として機能するマイクロプロセッサ15は、指標iの値を1インクリメントした後(ステップa33)、当該画素(x,y)における隆線の方向が指標iで特定される方向コードr(i)と一致しているものと仮定した上で前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標iの現在値が15に達した時点で、当該画素(x,y)に対し、予め設定された幾つかの方向、つまり、この実施形態では、水平線に対して0πrad.に相当する方向コードr(0)から水平線に対して15/16πrad.に相当する方向コードr(15)に至る1/16πrad.の刻みで16方向の方向コードr(i)の全てが選択され、その各々に対応した方向性確信度C(i)の値〔但し、i=0,1,2,・・・,15〕に対して当該方向における連続性確信度による重み付けが行なわれて、連続性確信度を考慮した新たな方向性確信度C2(i)が求められ、当該画素(x,y)用のテーブルCr(x,y)に記憶されることになる(図13参照)。
そして、ステップa32の判定結果が真となり、1つの画素(x,y)に対する方向性確信度C2(i)の全ての算出および記憶処理が完了したことが確認されると、連続性評価手段10として機能するマイクロプロセッサ15は、メモリ7から評価対象とするテーブルCr(x,y)を読み出すための指標xの現在値が画像の横方向の幅に相当する画素数Xに達しているか否かを判定する(ステップa34)。
ここで、ステップa34の判定結果が偽となり、指標xの現在値が画素数Xに達していないことが明らかとなった場合には、連続性評価手段10として機能するマイクロプロセッサ15は、指標xの値を1インクリメントした後(ステップa35)、更新された指標xと現在値を保持されている指標yの値に基いて、次の画素(x,y)のテーブルCr(x,y)に対して前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標xの現在値が画素数Xに達した時点で、x=0,1,2,・・・,Xの1行分の画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した方向性確信度C2(i)の算出および記憶処理が完了する。
そして、ステップa34の判定結果が真となり、1行分の画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した方向性確信度C2(i)の算出および記憶処理が完了したことが確認されると、連続性評価手段10として機能するマイクロプロセッサ15は、メモリ7から評価対象とするテーブルCr(x,y)を読み出すための指標yの現在値が画像の縦方向の幅に相当する画素数Yに達しているか否かを判定する(ステップa36)。
ここで、ステップa36の判定結果が偽となり、指標yの現在値が画素数Yに達していないことが明らかとなった場合には、連続性評価手段10として機能するマイクロプロセッサ15は、指標yの値を1インクリメントして指標xの値を0に初期化した後(ステップa37,ステップa20)、更新された指標x,yの値に基いて、次の行の画素(x,y)のテーブルCr(x,y)に対して前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標yの現在値が画素数Yに達した時点で、x=0,1,2,・・・,X、y=0,1,2,・・・,Yの画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した方向性確信度C2(i)の算出および記憶処理が完了する。
そして、ステップa36の判定結果が真となり、画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した方向性確信度C2(i)の算出および記憶処理が完了したことが確認されると、データ処理制御手段14として機能するマイクロプロセッサ15が、メモリ7からテーブルCr(x,y)を読み出すための指標y,xの値を改めて共に0に初期化する(図16のステップa38,ステップa39)。
図8(b)および図8(c)は、前述の連続性評価手段10による処理が完了してステップa36の判定結果が真となった段階で、各画素(x,y)における方向コードr(i)と連続性評価手段10で更新された方向性確信度C2(i)との対応関係のうち、方向コードr(6)つまり3/8πrad.に対応する各画素(x,y)の方向性確信度C2(6)と、方向コードr(3)つまり3/16πrad.に対応する各画素(x,y)の方向性確信度C2(3)の値の大小を画像の濃淡に置き換え、図6(a)の領域αすなわち図8(a)に拡大して示される部分に範囲を制限して、各画素(x,y)の隆線の方向性の信頼度を画像表示した概念図である。
確信度抽出手段9の処理で得られた図7(b)や図7(c)と比較すれば分かるように、連続性評価手段10で更新された方向性確信度C2(6),C2(3)で表された図8(b)や図8(c)の画像では、方向コードr(6),r(3)の各方向において連結画素数が短い成分が除去され、また、連結画素数が多い画素は、確信度が高くなっていることが分かる。
また、図8(b)に示される正しい隆線方向つまり方向コードr(6)に沿った方向では、確信度の高い画素が多くなり、逆に図8(c)示されるインク滲みの方向つまり方向コードr(3)に沿った方向では確信度の高い画素が少なくなっていることが分かる。
従って、画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した方向性確信度C2(i)の算出および記憶処理が完了した時点で、各画素(x,y)のテーブルCr(x,y)から方向性確信度C2(i)が最大となる方向コードr(i)を求め、この方向コードr(i)を当該画素(x,y)の隆線の方向として抽出するといったことも可能であり、そうした場合、確信度抽出手段9の処理で得られた方向性確信度C(i)を利用して画素(x,y)の隆線の方向を抽出した場合と比べ(図7(b),図7(c)参照)、この方向コードr(i)の方向に沿って隆線が延びているか否かを更に正確に知ることができる。
つまり、指紋の隆線が或る方向たとえば方向コードr(i)の方向に沿っているという仮定が正しければ、当該方向コードr(i)の方向に沿って確信度の高い画素が連続している筈であり、また、別の見方をすれば、特定の方向コードr(i)の方向に沿って確信度の高い画素が連続していれば、この方向が正しい隆線方向である可能性が大きいとも言える。従って、連続性を考慮した方向性確信度C2(i)を用いることで、隆線方向の抽出精度を向上させることができる。
更に、指紋の隆線は、ほぼ等間隔に並ぶものであり、周期性があることが特徴である。通常、隆線の左右にはほぼ等間隔で別の隆線が存在し、隆線溝の左右にはほぼ等間隔で別の隆線溝が存在するので、評価対象の画素に対し其の隆線の方向コードr(i)と直交する方向に等間隔で確信度の高い他の画素が存在すれば、その画素つまり評価対象の画素は隆線溝を構成する画素である可能性が高いと言える。
これと同様、評価対象の画素と方向性を同じくして其の近辺にある画素も、他の隆線溝の構成要素である可能性が高い。
そこで、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、まず、評価対象とするテーブルCr(x,y)を読み出すための指標x,yの現在値に基いてメモリ7を検索し、指標x,yの現在値に対応するテーブルCr(x,y)がメモリ7内に生成されているか否かを判定し(図16のステップa40)、対応するテーブルCr(x,y)が生成されていれば、指標x,yの現在値に対応するテーブルCr(x,y)をメモリ7から読み出す(ステップa41,図13参照)。
次いで、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、周期性の評価対象とする方向すなわち方向コードr(i)を特定するための指標iの値を0に初期化し(ステップa42)、指標iで特定される方向コードr(i)に対応する方向性確信度C2(i)がテーブルCr(x,y)に記憶されているか否かを判定する(ステップa43)。
方向コードr(i)に対応する方向性確信度C2(i)がテーブルCr(x,y)に記憶されていれば、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、指標x,yの現在値で決まる画素(x,y)を挟んで指標iで特定される方向コードr(i)と直交する方向に並ぶ幾つかの画素の各々に対応したテーブルCrをメモリ7から読み出し、各テーブルCrの各々から指標iで特定される方向コードr(i)に対応した方向性確信度C2(i)を抽出した後(ステップa44)、これらの方向性確信度C2(i)の値に基いて、画素(x,y)に近接する他の隆線の存在の可能性を例えば後述する式3の演算式により周期性確信度dFとして求める(ステップa45)。
従って、仮に、指標x,yおよび指標iの現在値が共に0であるとすれば、画素(0,0)つまり原点に位置する画素を挟んで方向コードr(0)つまり水平線に対して0πrad.と直交する方向コードr(8)すなわち1/2πrad.の正逆の方向に並ぶ幾つかの画素の各々に対応したテーブルCrがメモリ7から読み出され、各テーブルCrの各々から指標iで特定される方向コードr(0)つまり水平線に対応した方向性確信度C2(0)の値が抽出され、これらの方向性確信度C2(0)の値に基いて当該画素(x,y)における方向コードr(0)に対応した周期性確信度dFが求められることになる。
前述した通り、実際には画素(0,0)は画像の端部に位置するものではなく、画素(0,0)よりもマイナス側および画素(X,Y)よりもプラス側にも画素は存在するので、画素(0,0),画素(X,0),画素(0,Y),画素(X,Y)の周辺の画素に対応したテーブルCrの読み出しや演算処理に不都合を生じることはない。
典型的な隆線の間隔は6〜14画素分の間隔に相当するので、この点を勘案し、この実施形態では、指標x,yの現在値で決まる画素(x,y)を挟んで指標iで特定される方向コードr(i)と直交する方向に並ぶ左側の6番目〜14番目までの画素と右側の6番目〜14番目までの画素を抽出の対象としており、前述したステップa44の処理では、これらの画素の各々に対応したテーブルCrから指標iで特定される方向コードr(i)に対応する方向性確信度C2(i)が抽出されることになる。
ここで、ステップa45で実行される周期性確信度dFの演算処理について説明する。ここでは、画素(x,y)を挟んで指標iで特定される方向コードr(i)と直交する方向の左側n番目(負方向)に隣接する画素をnL、画素(x,y)を挟んで指標iで特定される方向コードr(i)と直交する方向の右側n番目(正方向)に隣接する画素をnRとし、それぞれの画素の方向性確信度C2(i)を左隣接確信度および右隣接確信度と呼ぶものとする。
つまり、画素(x,y)の隆線方向として方向コードr(i)を仮定した場合の周期性確信度dFは、
6≦nL≦14
6≦nR≦14
|nL-nR|≦2
dL(nL):左隣接確信度〔方向コードr(i)と直交する方向で画素(x,y)の左側nL番目に位置する画素の方向性確信度C2(i)〕
dR(nR):右隣接確信度〔方向コードr(i)と直交する方向で画素(x,y)の右側nR番目に位置する画素の方向性確信度C2(i)〕
の条件の下で、次の式3によって求められる。
dF=max(min(dL(nL),dR(nR)))・・・(式3)
但し、dFは、上述の条件を満たす任意のnLとnRの組み合わせの中で、左隣接確信度と右隣接確信度の小さい方の最大値である。
この例では方向性確信度C2(i)の値を利用して周期性確信度dFを算出しているが、方向性確信度C2(i)の値に代えて方向性確信度C(i)を利用して周期性確信度dFを算出することも可能である。
次いで、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、当該画素(x,y)に対応したテーブルCr(x,y)において指標iで特定される方向コードr(i)に対応する周期性確信度dF(i)が既に記憶されているか否かを判定し(ステップa46)、周期性確信度dF(i)が記憶されている場合には、記憶済みの周期性確信度dF(i)と今回のステップa45の処理で新たに求めた周期性確信度dFとの大小関係を比較する(ステップa47)。
そして、今回の処理で求めた周期性確信度dFの値が記憶済みの周期性確信度dF(i)の値を上回っている場合には、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、周期性確信度dF(i)の値を新たに求められた周期性確信度dFの値に置き換えてテーブルCr(x,y)に再記憶させ(ステップa48)、また、今回の処理で求めた周期性確信度dFの値が記憶済みの周期性確信度dF(i)の値を上回っていなければ、この時点で記憶されている周期性確信度dF(i)の値を其のまま保持する。
また、ステップa46の判定結果が偽となり、当該画素(x,y)に対応したテーブルCr(x,y)において指標iで特定される方向コードr(i)に対応する周期性確信度dF(i)が此の時点で未だ記憶されていないことが明らかとなった場合には、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、今回のステップa45の処理で求めた周期性確信度dFの値を、当該画素(x,y)に対応したテーブルCr(x,y)において指標iで特定される方向コードr(i)に対応する周期性確信度dF(i)として、無条件にテーブルCr(x,y)に一時記憶させる(ステップa48)。
次いで、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、前述した画素nLと画素nRの間に位置する画素に対応したテーブルCrを全て読み込み、各テーブルCrにおいて方向コードr(i)に対応して記憶されている周期性確信度dF(i)の値を抽出し、前述したステップa46〜ステップa48の処理と同様、既に各テーブルCrに記憶されている周期性確信度dF(i)の値と今回のステップa45の処理で新たに求めた周期性確信度dFとの大小関係を比較し、今回の処理で求めた周期性確信度dFの値が其のテーブルCrに記憶済みの周期性確信度dF(i)の値を上回っている場合には、このテーブルCrにおける周期性確信度dF(i)の値を新たに求められた周期性確信度dFの値に置き換える一方、今回の処理で求めた周期性確信度dFの値がテーブルCrに記憶済みの周期性確信度dF(i)の値を上回っていなければ、当該時点で此のテーブルCrの方向コードr(i)に対応して記憶されている周期性確信度dF(i)の値を其のまま保持し、また、このテーブルCrにおいて周期性確信度dF(i)の値が記憶されていなければ、今回のステップa45の処理で求めた周期性確信度dFの値を、此のテーブルCrにおいて指標iで特定される方向コードr(i)に対応する周期性確信度dF(i)として無条件に当該テーブルCrに一時記憶させる(ステップa49)。
このような処理(ステップa47〜ステップa49)を行なうのは、既に述べた通り、評価対象の画素(x,y)と方向性すなわち方向コードr(i)を同じくして画素(x,y)の近辺、より具体的には、前述した画素nLと画素nRの間に位置する画素も、評価対象の画素(x,y)と同等に、同一の隆線方向を有している可能性が高いからである。
次いで、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、方向コードrを特定するための指標iの現在値が、選択可能な最後の方向性つまり15/16πrad.に対応した指標値15に達しているか否かを判定する(ステップa50)。
指標iの現在値が15に達していなければ、当該画素(x,y)の隆線の方向を仮定して周期性確信度dF(i)を求めるべき方向コードが他にも存在することを意味するので、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、指標iの値を1インクリメントし(ステップa51)、当該画素(x,y)における隆線の方向が方向コードr(i)と一致しているものと仮定した上で前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標iの現在値が15に達した時点で、当該画素(x,y)に対し、予め設定された幾つかの方向、つまり、この実施形態では、水平線に対して0πrad.に相当する方向コードr(0)から水平線に対して15/16πrad.に相当する方向コードr(15)に至る1/16πrad.の刻みで16方向の方向コードr(i)の全てが選択され、その各々に対応した周期性確信度dF(i)が求められ、当該画素(x,y)用のテーブルCr(x,y)に記憶されることになる(図13参照)。
そして、ステップa50の判定結果が真となり、1つの画素(x,y)に対する周期性確信度dF(i)の全ての算出および記憶処理が完了したことが確認されると、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、メモリ7から評価対象となるテーブルCr(x,y)を読み出すための指標xの現在値が画像の横方向の幅に相当する画素数Xに達しているか否かを判定する(ステップa52)。
ここで、ステップa52の判定結果が偽となり、指標xの現在値が画素数Xに達していないことが明らかとなった場合には、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、指標xの値を1インクリメントした後(ステップa53)、更新された指標xと現在値を保持されている指標yの値に基いて、次の画素(x,y)のテーブルCr(x,y)に対して前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標xの現在値が画素数Xに達した時点で、x=0,1,2,・・・,Xの1行分の画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した周期性確信度dF(i)の算出および記憶処理が完了する。
そして、ステップa52の判定結果が真となり、1行分の画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した周期性確信度dF(i)の算出および記憶処理が完了したことが確認されると、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、メモリ7から評価対象となるテーブルCr(x,y)を読み出すための指標yの現在値が画像の縦方向の幅に相当する画素数Yに達しているか否かを判定する(ステップa54)。
ここで、ステップa54の判定結果が偽となり、指標yの現在値が画素数Yに達していないことが明らかとなった場合には、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、指標yの値を1インクリメントして指標xの値を0に初期化した後(ステップa55,ステップa39)、更新された指標x,yの値に基いて、次の行の画素(x,y)のテーブルCr(x,y)に対して前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標yの現在値が画素数Yに達した時点で、x=0,1,2,・・・,X、y=0,1,2,・・・,Yの画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した周期性確信度dF(i)の算出および記憶処理が完了する。
そして、ステップa54の判定結果が真となり、画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した周期性確信度dF(i)の算出および記憶処理が完了したことが確認されると、データ処理制御手段14として機能するマイクロプロセッサ15が、メモリ7からテーブルCr(x,y)を読み出すための指標y,xの値を改めて共に0に初期化する(図17のステップa56,ステップa57)。
図9(b)および図9(c)は、前述の周期性評価手段11による処理が完了してステップa54の判定結果が真となった段階で、各画素(x,y)における方向コードr(i)と周期性評価手段11で求められた周期性確信度dF(i)との対応関係のうち、方向コードr(6)つまり3/8πrad.に対応する各画素(x,y)の周期性確信度dF(6)と、方向コードr(3)つまり3/16πrad.に対応する各画素(x,y)の周期性確信度dF(3)の値の大小を画像の濃淡に置き換え、図6(a)の領域αすなわち図9(a)に拡大して示される部分に範囲を制限して、各画素(x,y)の隆線の方向性の信頼度を画像表示した概念図である。
図9(b)の正しい隆線方向つまり方向コードr(6)の方向では確信度の高い画素が多く出現し、逆に図9(c)のインク滲みの方向すなわち方向コードr(3)の方向では確信度の高い画素が少ないことが分かる。
次いで、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、評価対象とするテーブルCr(x,y)を読み出すための指標x,yの現在値に基いてメモリ7を検索して指標x,yの現在値に対応するテーブルCr(x,y)がメモリ7内に生成されているか否かを判定し(図17のステップa58)、対応するテーブルCr(x,y)が生成されていれば、指標x,yの現在値に対応するテーブルCr(x,y)をメモリ7から読み出す(ステップa59,図13参照)。
次いで、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、連続性と周期性を共に考慮した最終的な確信度の算出対象とする方向コードr(i)を特定するための指標iの値を0に初期化し(ステップa60)、指標iで特定される方向コードr(i)に対応する周期性確信度dF(i)がテーブルCr(x,y)に記憶されているか否かを判定する(ステップa61)。
方向コードr(i)に対応する周期性確信度dF(i)がテーブルCr(x,y)に記憶されていれば、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、方向コードr(i)に対応する方向性確信度C2(i)の値を読み込み、この値に周期性確信度dF(i)の値を乗じて周期性確信度dF(i)に比例した重み付けを行なうことで連続性と周期性を共に考慮した最終的な確信度eF(i)の値を求め、この値をテーブルCr(x,y)に更新記憶もしくは追加的に記憶させる(ステップa62)。
従って、仮に、指標x,yおよび指標iの現在値が共に0であるとすれば、画素(0,0)つまり原点に位置する画素が、方向コードr(0)すなわち水平線に対して0πrad.の方向に沿っている可能性に相当する最終的な確信度eF(0)の値が、方向コードr(0)に対応して、画素(0,0)用のテーブルCr(0,0)に一時記憶されることになる。
次いで、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、方向コードrを特定するための指標iの現在値が、選択可能な最後の方向性つまり15/16πrad.に対応した指標値15に達しているか否かを判定する(ステップa63)。
指標iの現在値が15に達していなければ、当該画素(x,y)の隆線の方向を仮定して最終的な確信度eF(i)を求めるべき方向コードが他にも存在することを意味するので、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、指標iの値を1インクリメントした後(ステップa64)、当該画素(x,y)における隆線の方向が更新された方向コードr(i)と一致しているものと仮定した場合の最終的な確信度eF(i)を求めるために前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標iの現在値が15に達した時点で、当該画素(x,y)に対し、予め設定された幾つかの方向、つまり、この実施形態では、水平線に対して0πrad.に相当する方向コードr(0)から水平線に対して15/16πrad.に相当する方向コードr(15)に至る1/16πrad.の刻みで16方向の方向コードr(i)の全てが選択され、その各々に対応した最終的な確信度eF(i)が求められ、当該画素(x,y)用のテーブルCr(x,y)に記憶されることになる(図13参照)。
そして、ステップa63の判定結果が真となって、1つの画素(x,y)に対応した全ての方向コードr(i)に対する最終的な確信度eF(i)の算出および記憶処理が完了したことが確認されると、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、メモリ7から評価対象となるテーブルCr(x,y)を読み出すための指標xの現在値が画像の横方向の幅に相当する画素数Xに達しているか否かを判定する(ステップa65)。
ここで、ステップa65の判定結果が偽となり、指標xの現在値が画素数Xに達していないことが明らかとなった場合には、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、指標xの値を1インクリメントした後(ステップa66)、更新された指標xと現在値を保持されている指標yの値に基いて、次の画素(x,y)のテーブルCr(x,y)に対して前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標xの現在値が画素数Xに達した時点で、x=0,1,2,・・・,Xの1行分の画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した最終的な確信度eF(i)の算出および記憶処理が完了する。
そして、ステップa65の判定結果が真となり、1行分の画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した最終的な確信度eF(i)の算出および記憶処理が完了したことが確認されると、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、メモリ7から評価対象となるテーブルCr(x,y)を読み出すための指標yの現在値が画像の縦方向の幅に相当する画素数Yに達しているか否かを判定する(ステップa67)。
ここで、ステップa67の判定結果が偽となり、指標yの現在値が画素数Yに達していないことが明らかとなった場合には、周期性評価手段11として機能するマイクロプロセッサ15は、指標yの値を1インクリメントして指標xの値を0に初期化した後(ステップa68,ステップa57)、更新された指標x,yの値に基いて、次の行の画素(x,y)のテーブルCr(x,y)に対して前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標yの現在値が画素数Yに達した時点で、x=0,1,2,・・・,X、y=0,1,2,・・・,Yの画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した最終的な確信度eF(i)の算出および記憶処理が完了する。
そして、ステップa67の判定結果が真となり、画素(x,y)の各々に対応するテーブルCr(x,y)の全てに対し、16方向の方向コードr(i)に対応した最終的な確信度eF(i)の算出および記憶処理が完了したことが確認されると、データ処理制御手段14として機能するマイクロプロセッサ15が、メモリ7からテーブルCr(x,y)を読み出すための指標y,xの値を改めて共に0に初期化する(図18のステップa69,ステップa70)。
次いで、隆線方向決定手段12として機能するマイクロプロセッサ15は、評価対象とするテーブルCr(x,y)を読み出すための指標x,yの現在値に基いてメモリ7を検索し、指標x,yの現在値に対応するテーブルCr(x,y)がメモリ7内に生成されているか否かを判定し(図18のステップa71)、対応するテーブルCr(x,y)が生成されていれば、指標x,yの現在値に対応するテーブルCr(x,y)をメモリ7から読み出す(ステップa72,図13参照)。
次いで、隆線方向決定手段12として機能するマイクロプロセッサ15は、評価対象とする方向コードr(i)を特定するための指標iの値を0に初期化し(ステップa73)、メモリ7の最大値記憶レジスタeFの値を0に初期化した後(ステップa74)、指標iで特定される方向コードr(i)に対応する最終的な確信度eF(i)がテーブルCr(x,y)に記憶されているか否かを判定する(ステップa75)。
方向コードr(i)に対応する最終的な確信度eF(i)がテーブルCr(x,y)に記憶されていれば、隆線方向決定手段12として機能するマイクロプロセッサ15は、方向コードr(i)に対応する最終的な確信度eF(i)をテーブルCr(x,y)から読み込み、最大値記憶レジスタeFの現在値と確信度eF(i)との大小関係を比較して(ステップa76)、確信度eF(i)の値が最大値記憶レジスタeFの現在値を超えている場合に限り、確信度eF(i)の値を最大値記憶レジスタeFに更新記憶させて(ステップa77)、指標iの現在値をメモリ7の方向性記憶レジスタR1に更新記憶させる(ステップa78)。
従って、仮に、指標x,yおよび指標iの現在値が共に0であるとすれば、画素(0,0)つまり原点に位置する画素が、方向コードr(0)すなわち水平線に対して0πrad.の方向に沿っている可能性に相当する最終的な確信度eF(0)の値が、最大値記憶レジスタeFの現在値(この場合は初期値0)と比較され、確信度eF(0)の値が最大値記憶レジスタeFの現在値を超えている場合には、確信度eF(0)の値が現時点における確信度の最大値として最大値記憶レジスタeFに更新記憶され、同時に、確信度の最大値に対応した方向コードr(0)が方向性記憶レジスタR1に記憶されることになる。
次いで、隆線方向決定手段12として機能するマイクロプロセッサ15は、方向コードrを特定するための指標iの現在値が、選択可能な最後の方向性つまり15/16πrad.に対応した指標値15に達しているか否かを判定する(ステップa79)。
指標iの現在値が15に達していなければ、当該画素(x,y)における確信度の最大値となる可能性のある確信度eF(i)が他にも存在することを意味するので、隆線方向決定手段12として機能するマイクロプロセッサ15は、指標iの値を1インクリメントした後(ステップa80)、前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標iの現在値が15に達した時点で、当該画素(x,y)に対し、予め設定された幾つかの方向、つまり、この実施形態では、水平線に対して0πrad.に相当する方向コードr(0)から水平線に対して15/16πrad.に相当する方向コードr(15)に至る1/16πrad.の刻みで16方向の方向コードr(i)に対応する全ての確信度eF(i)の大小関係が比較され、ステップa79の判定結果が真となった時点で、方向性記憶レジスタR1に記憶されている方向コードrが、確信度の最大値eFに対応した方向コード、つまり、当該画素(x,y)の隆線方向となる(ステップa81)。
次いで、隆線方向決定手段12として機能するマイクロプロセッサ15は、確信度が最大となる方向コードr(R1)に直交する方向の隆線方向に対応する確信度eFをテーブルCr(x,y)から読み込み(ステップa82)、確信度が最大となっている方向コードr(R1)の確信度eF(R1)と、確信度が最大となっている方向コードr(R1)に直交する方向の隆線方向RVに対応する確信度eF(RV)との差分〔eF(R1)−eF(RV)〕を求め、この値を画素(x,y)が方向コードr(R1)に沿っていると仮定した場合の方向確信度として決定する(ステップa83,図13参照)。
前述した通り、本実施例においては16方向を採用しているので、RVは、以下の式で計算できる。
RV=MOD(R1+8,16)
従って、仮に、指標x,yの現在値が共に0で方向性記憶レジスタR1の値が方向コードr(6)であるとすれば、画素(0,0)に対応したテーブルCr(0,0)における方向コードr(6)つまり水平線に対して3/8πrad.の方向に沿った方向の確信度eF(6)と、此れに直交する方向の方向コードr(14)つまり水平線に対して7/8πrad.の方向に沿った方向の確信度eF(14)との差分〔eF(6)−eF(14)〕が求められ、画素(0,0)に対応した隆線方向として方向コードr(6)が記憶されると共に、画素(0,0)の隆線方向が方向コードr(6)である方向確信度として〔eF(6)−eF(14)〕の値が記憶されることになる。
更に、隆線方向決定手段12として機能するマイクロプロセッサ15は、確信度〔eF(R1)−eF(RV)〕の値が予め設定された設定値を超えているか否かを判定し(ステップa84)、確信度〔eF(R1)−eF(RV)〕の値が予め設定された設定値を超えていれば、当該画素(x,y)における隆線方向が方向コードr(R1)に沿っているとした判定結果を適当なものと見做し、画素(x,y)に対応させて其の隆線方向として方向コードr(R1)を登録すると共に画素(x,y)の確信度として方向確信度〔eF(R1)−eF(RV)〕の値を登録する一方(ステップa85)、確信度〔eF(R1)−eF(RV)〕の値が予め設定された設定値に達していなければ、当該画素(x,y)における隆線方向が方向コードr(R1)に沿っているとした判定結果は必ずしも適当ではないと見做して、画素(x,y)に対応させて其の隆線方向が不明であることを意味するコードを記憶させる(ステップa86)。
このようにして、1つの画素(x,y)に対する隆線方向r(R1)と其の確信度〔eF(R1)−eF(RV)〕の値を求め、画素(x,y)に対応させて登録した後、隆線方向決定手段12として機能するマイクロプロセッサ15は、指標xの現在値が画像の横方向の幅に相当する画素数Xに達しているか否かを判定する(ステップa87)。
ここで、ステップa87の判定結果が偽となり、指標xの現在値が画素数Xに達していないことが明らかとなった場合には、隆線方向決定手段12として機能するマイクロプロセッサ15は、指標xの値を1インクリメントした後(ステップa88)、更新された指標xと現在値を保持されている指標yの値に基いて、次の画素(x,y)のテーブルCr(x,y)に対して前記と同様の処理操作を繰り返し実行し、新たな画素(x,y)に対応する隆線方向のコードr(R1)と確信度〔eF(R1)−eF(RV)〕を求める。
最終的に、指標xの現在値が画素数Xに達した時点で、x=0,1,2,・・・,Xの1行分の画素(x,y)の各々に対応する隆線方向r(R1)と其の確信度〔eF(R1)−eF(RV)〕の値を求めて登録する処理が完了する。
そして、ステップa87の判定結果が真となり、1行分の画素(x,y)の各々に対応する隆線方向r(R1)と其の確信度〔eF(R1)−eF(RV)〕の値を求めて登録する処理が完了したことが確認されると、隆線方向決定手段12として機能するマイクロプロセッサ15は、メモリ7から評価対象となるテーブルCr(x,y)を読み出すための指標yの現在値が画像の縦方向の幅に相当する画素数Yに達しているか否かを判定する(ステップa89)。
ここで、ステップa89の判定結果が偽となり、指標yの現在値が画素数Yに達していないことが明らかとなった場合には、隆線方向決定手段12として機能するマイクロプロセッサ15は、指標yの値を1インクリメントして指標xの値を0に初期化した後(ステップa90,ステップa70)、更新された指標x,yの値に基いて、次の行の画素(x,y)のテーブルCr(x,y)に対して前記と同様の処理操作を繰り返し実行する。
最終的に、指標yの現在値が画素数Yに達した時点で、x=0,1,2,・・・,X、y=0,1,2,・・・,Yの画素(x,y)の各々に対応する隆線方向r(R1)と其の確信度〔eF(R1)−eF(RV)〕の値が全て求められて登録の処理が完了する。
そして、ステップa89の判定結果が真となり、画素(x,y)の全てに対して隆線方向r(R1)と其の確信度〔eF(R1)−eF(RV)〕の値を求めて登録する処理が完了したことが確認されると、データ処理制御手段14として機能するマイクロプロセッサ15が、メモリ7からテーブルCr(x,y)を読み出すための指標y,xの値を改めて共に0に初期化する(図19のステップa91,ステップa92)。
図10(a)は、前述の隆線方向決定手段12による処理が完了してステップa89の判定結果が真となった段階で、各画素(x,y)の位置と各画素(x,y)毎の隆線方向r(R1)との対応関係を画像表示した概念図であり、図10(b)は各画素(x,y)の位置と各画素(x,y)毎の確信度〔eF(R1)−eF(RV)〕の値との対応関係を画像表示した概念図である。前記と同様、表示範囲は、図6(a)の領域αすなわち図9(a)に拡大して示される部分に制限している。
図10(b)においては確信度が大きい部分を濃く表示しており、白抜きの画素は方向不明のコードを記憶した画素である。前述した通り、確信度が設定値に満たない部分に関しては隆線方向r(R1)の値を登録せずに方向不明として登録するようにしているので(ステップa84,ステップa86参照)、確信度が設定値に満たない部分では、例えば、図10(a)の略中央部の上方位置と略中央部の下方位置に見られるように、隆線方向を現す方向が存在しなくなる。
ステップa89の判定結果が真となった段階、つまり、隆線方向決定手段12によって方向不明とされた画素に対応する隆線方向を方向不明としたままの状態で出力された隆線方向の抽出結果を全範囲つまり図6(a)と同じ範囲で出力して得られる結果を図11に示す。
図11と図6(a)の比較から分かるように、少なくとも、明確に隆線方向が求められた領域に関しては、公知技術を適用して隆線の方向を抽出した図6(a)の場合よりも、この実施形態の処理操作で抽出された図11のものの方が、抽出に関わる精度が高いことが分かる。
この実施形態は、専ら、隆線方向の抽出に関わる精度を優先する結果として、方向性が疑わしい画素に関しては方向性不明と判定するようにしているが、更に、公知の技術を組み合わせることで、部分的な精度の劣化は伴うものの、図6(a)に示されるような指紋の全範囲に亘って隆線方向を抽出することが可能となる。
そこで、本実施形態では、更に、公知の隆線方向抽出装置の機能を内蔵した隆線方向合成手段13として機能するマイクロプロセッサ15が、指標x,yの現在値に対応するテーブルCr(x,y)をメモリ7から読み出し(図19のステップa93)、このテーブルCr(x,y)に画素(x,y)に対応する方向性が不定であることを示すコードが記憶されているか否かを判定し(ステップa94)、方向性が不定であることを示すコードが記憶されている場合に限って当該画素(x,y)にラベリングを施す(ステップa95)。
隆線方向合成手段13として機能するマイクロプロセッサ15は、以下、x=0,1,2,・・・,X、y=0,1,2,・・・,Yの全ての画素(x,y)の各々について、テーブルCr(x,y)の全てを順に読み出し、方向性が不定であることを示すコードが記憶されている全ての画素(x,y)にラベリングを施す処理を繰り返し実行する(ステップa92〜ステップa99のループ状の処理)。
そして、最終的に、ステップa98の判定結果が真となって、方向性が不定であることを示すコードが記憶されている全ての画素(x,y)にラベリングが施されたことが確認されると、隆線方向合成手段13として機能するマイクロプロセッサ15は、RAM17からなるメモリ7のフレームメモリからラベリング済みの画素(x,y)の濃度を全て読み込み、隆線方向決定手段12によって方向性が不明であると見做された全ての画素(x,y)に対し、公知の隆線方向抽出方法のアルゴリズム、例えば、特許文献1,特許文献2等で開示されるような技術を適用して、各画素(x,y)の隆線の方向性を求め、隆線方向決定手段12で得られた結果と組み合わせて方向不明部分の隆線方向を補完したデータをメモリ7に一時記憶させ、これを隆線抽出装置4に引き渡す(ステップa100)。
これにより、より広い領域において隆線方向の抽出が可能になる。隆線方向合成手段13から最終的に出力された隆線方向の抽出画像を図12に示す。
図6(b)と図12を比較すれば分かる通り、隆線方向決定手段12によって方向性が不定であると判定された箇所に関しては、公知技術による隆線方向の抽出処理が行われる結果、そのような箇所に関しては、図12の画像でも図6(b)の画像でも、隆線方向の精度は同等である。
ここでは、一例として、画像を構成する各画素(x,y)毎にテーブルCr(x,y)を生成し、このテーブルに方向コードr(i)〔但し、i=0,1,2,・・・,15〕毎の方向性確信度や周期性確信度および最終的な確信度等を一時記憶させて各画素(x,y)毎の方向性を抽出する処理について説明したが、方向コードr(i)毎のテーブル(確信度平面と称する)を生成し、この確信度平面の各々に全ての画素(x,y)の方向コードr(i)に対応する各データつまり方向性確信度や周期性確信度および最終的な確信度を一時記憶させるようにしても、上記と同等の処理操作が可能である。
つまり、この実施形態において処理すべきデータの組み合わせは、例えば図13に示されるように、画素の位置情報(x,y)〔但し、x=0,1,2,・・・,X、y=0,1,2,・・・,Y〕と、隆線の方向性を仮定するための方向コードr(i)〔但し、i=0,1,2,・・・,15〕と、方向性確信度C(i)と、連続性を考慮した方向性確信度C2(i)と、周期性確信度dF(i)と、最終的な確信度eF(i)であり、これは要するに〔(x,y),r(i),C(i),C2(i),dF(i),eF(i)〕を1セットする6次元の配列データであるから、画素(x,y)毎にテーブルCr(x,y)を生成して当該テーブルCr(x,y)に〔r(i),C(i),C2(i),dF(i),eF(i)〕の5次元の配列データを記憶させても、また、方向コードr(i)毎に確信度平面を生成し、当該確信度平面に〔(x,y),C(i),C2(i),dF(i),eF(i)〕を1セットする5次元の配列データを記憶させても、その内容は完全に同一であり、どのようなテーブル構造を用いるかは設計上の問題に過ぎない。
以上に述べた通り、本実施形態では、予め設定された幾つかの方向、例えば、水平線に対して0πrad.に相当する方向コードr(0)から水平線に対して15/16πrad.に相当する方向コードr(15)に至る1/16πrad.の刻みで次々と16の方向コードr(i)〔但し、i=0,1,2,・・・,15〕を順に選択し、画像を形成する画素(x,y)の各々が方向コードr(i)に沿った隆線溝の一部を構成しているものと仮定し、各画素(x,y)の単位で、仮定された方向コードr(i)と直交する方向で当該画素(x,y)に隣接する幾つかの画素の濃度と当該画素(x,y)の濃度との差に基いて、当該画素(x,y)が方向コードr(i)に沿った隆線溝の一部を構成している可能性を表す方向性確信度C(i)を各方向コードr(i)毎に求め、方向性確信度C(i)が最大となる方向コードr(i)を当該画素(x,y)における隆線の方向性として決定することができるので、周期性のあるノイズがある場合であっても、幅が狭く連続している隆線溝とその近傍画素の隆線の方向性を適切に抽出することができ、特に、隆線の方向性を画素単位で抽出する構成であるため、隆線の方向性を精細に抽出することができる。
実際に、方向性確信度C(i)のみに基いて画素(x,y)における隆線の方向を決定する場合には、図14のステップa17の判定結果が真となった時点で、図13に示されるような各画素(x,y)毎のテーブルCr(x,y)を参照し、方向性確信度C(i)の最大値をテーブルCr(x,y)毎に抽出し、方向性確信度C(i)の最大値に対応した方向コードr(i)を当該画素(x,y)の隆線方向として決定することになる。
谷線によって形成される隆線溝はインク滲み等のノイズによる悪影響を受け難いので、インク滲みのノイズに指紋の隆線に似た周期性があっても、この実施形態のように谷線の特徴を利用することで、正確に隆線方向を抽出することができる。
この実施形態では、更に、仮定された方向コードr(i)と一致する方向を有して画素(x,y)に連続する画素数に基いて当該画素(x,y)に関わる方向コードr(i)方向の連続性確信度を求め、連続性確信度に比例した重み付けを行なうこと、つまり、画素の連続性が高いほど確信度が大きくなるような重み付けを行なうことで連続性を勘案した方向性確信度C2(i)を求め、方向性確信度C2(i)が最大となる方向コードr(i)を当該画素(x,y)における隆線の方向性として決定することも可能であるので、誤った方向性が隆線の方向性として認識される可能性を減らして、隆線の方向性の抽出精度を向上させることができる。
実際に、方向性確信度C2(i)のみに基いて画素(x,y)における隆線の方向を決定する場合には、図15のステップa36の判定結果が真となった時点で、図13に示されるような各画素(x,y)毎のテーブルCr(x,y)を参照し、方向性確信度C2(i)の最大値をテーブルCr(x,y)毎に抽出し、方向性確信度C2(i)の最大値に対応した方向コードr(i)を当該画素(x,y)の隆線方向として決定することになる。
画素の連続性は指紋の隆線の特徴の1つなので、連続性を評価して方向性確信度を更新すること隆線方向抽出精度が向上する。
但し、隆線の周期性を考慮しない方向性確信度C2(i)あるいは方向性確信度C(i)にのみ基いて隆線を抽出する場合にあっては、周期性確信度dF(i)の登録も実施しないので、図8(b)や図8(c)に図示されるように、指紋の谷線の領域のみに方向性確信度の画素が定義される。この場合、谷線以外の領域の確信度が不明となるので、方向性の決定が困難になる。
従って、このような場合には、まず、方向性確信度が未定義の部分の画素(x,y)の近傍で方向性確信度が定義されている最も近い画素を探索し、その距離が典型的な隆線の間隔の範囲内(例えば14画素程度)ならば、この最も近い画素の方向性確信度を当該画素(x,y)の方向性確信度として登録する膨張処理を実行する。この処理は、具体的には、テーブルCr(x,y)を生成されていない画素(x,y)に対対応するテーブルCr(x,y)を新たに生成し、このテーブルCr(x,y)に、近接する画素のテーブルCrの内容を書き写すといった処理となる。この処理の結果、既に方向性確信度を登録された画素の近傍では、谷線の領域以外の画素も含めて方向性確信度が登録されるので、谷線の領域以外の領域でも方向性の決定が可能になる。これ以降の処理は、最初に述べた実施形態と同様である。
しかも、この実施形態では、画像から抽出された画素(x,y)の各々に対して16の方向コードr(i)を順に選択し、その都度、画素(x,y)の隆線の方向性が方向コードr(i)と一致しているものと仮定して、方向コードr(i)と直交する方向から画素(x,y)に近接する幾つかの画素の方向コードr(i)に対応する方向性確信度C2(i)あるいは方向性確信度C(i)の値に基いて当該画素(x,y)に近接する他の隆線の存在の可能性を周期性確信度dF(i)として求め、周期性確信度dF(i)に比例した重み付けを行なうこと、つまり、周期性が高いほど確信度が大きくなるように方向性確信度C2(i)あるいは方向性確信度C(i)の値を更新して最終的な確信度eF(i)を得て、この確信度eF(i)が最大となる方向コードr(i)を当該画素(x,y)における隆線の方向性として決定することも可能であるので、隆線の方向性の抽出精度を更に向上させることができる。
隆線が周期的に存在することは指紋の隆線の特徴の1つであるから、隆線の周期性を評価して最終的な確信度を得ることで隆線方向の抽出精度を向上させることができる。
特に、典型的な隆線間隔である6〜14画素分の間隔内で確信度の高い画素が存在すれば、その左右の画素間には周期性があると判断され、この場合には、当該画素(x,y)と左右の画素の3つの画素の確信度で決定される新しい確信度を計算して、その左右の画素間のすべての画素に対して確信度を更新するようにしているので(図16のステップa45〜ステップa49参照)、周期性を重要視した重み付けが可能となる。
しかも、公知の隆線方向抽出装置の機能を内蔵した隆線方向合成手段13を備え、隆線方向決定手段12によって方向性が不明であると見做された全ての画素(x,y)に対し、公知の隆線方向抽出方法のアルゴリズム、例えば、特許文献1,特許文献2等で開示されるような技術を適用して、各画素(x,y)の隆線の方向性を求め、隆線方向決定手段12で得られた結果と組み合わせて方向不明部分の隆線方向を補完するようにしているので、より広い領域における隆線方向の抽出が可能である。
この実施形態では、連続性を考慮した方向性確信度C2(i)と周期性を考慮した周期性確信度dF(i)の直積をとって最終的な確信度eF(i)を求めるようにしているが、方向性確信度C2(i)と周期性確信度dF(i)を独立事象的に評価し、各方向コードr(i)に対応する方向性確信度C2(i)と周期性確信度dF(i)のうち小さな方の値を最終的な確信度eF(i)として利用し、確信度eF(i)が最大となる方向コードr(i)を当該画素(x,y)における隆線の方向性として決定してもよい。
このような構成を適用する場合には、図17に示されるステップa62の処理に代えて、方向性確信度C2(i)と周期性確信度dF(i)の大小関係を比較し、小さい方の値を最終的な確信度eF(i)に代入する処理を実行することになるが、その他の処理に関しては最初に述べた実施形態と全く同様である。
本発明を適用した一実施形態の隆線方向抽出装置の構成の概略を示した機能ブロック図である。 同実施形態の隆線方向抽出装置を利用して構築された特徴点抽出システムの構成を示したブロック図である。 一般的なパーソナルコンピュータによって構成された隆線方向抽出装置について簡略化して示したブロック図である。 メモリに一時記憶された原画像の一例を示した図である。 隆線方向の定義について示した概念図である。 周期的なノイズが誤って隆線方向として抽出される場合の一例を示した図で、図6(a)は指紋の原画像について、図6(b)は誤って抽出された隆線方向について示している。 確信度抽出手段による処理が終った時点での隆線方向の抽出について示した概念図で、図7(a)は抽出領域について示した図、図7(b)は画素(x,y)毎の方向性確信度C(6)に基いて方向コードr(6)に相当する隆線方向を抽出した結果を画像の濃淡に置き換えて示した概念図、図7(c)は画素(x,y)毎の方向性確信度C(3)に基いて方向コードr(3)に相当する隆線方向を抽出した結果を画像の濃淡に置き換えて示した概念図である。 連続性評価手段による処理が終った時点での隆線方向の抽出について示した概念図で、図8(a)は抽出領域について示した図、図8(b)は画素(x,y)毎の方向性確信度C2(6)に基いて方向コードr(6)に相当する隆線方向を抽出した結果を画像の濃淡に置き換えて示した概念図、図8(c)は画素(x,y)毎の方向性確信度C2(3)に基いて方向コードr(3)に相当する隆線方向を抽出した結果を画像の濃淡に置き換えて示した概念図である。 周期性評価手段による処理が完了した時点での周期性確信度について示した概念図で、図9(a)は抽出領域について示した図、図9(b)は画素(x,y)毎の周期性確信度dF(6)に基いて方向コードr(6)に相当する方向の周期性確信度を画像の濃淡に置き換えて示した概念図、図9(c)は画素(x,y)毎の周期性確信度dF(3)に基いて方向コードr(3)に相当する方向の周期性確信度を画像の濃淡に置き換えて示した概念図である。 隆線方向決定手段による処理が完了した時点での隆線方向と方向確信度について示した概念図で、図10(a)は各画素の位置と各画素毎の隆線方向との対応関係を画像表示した概念図、図10(b)は各画素の位置と各画素毎の方向確信度の値との対応関係を示した概念図である。 隆線方向決定手段による処理が完了した時点での隆線方向について全範囲に亘って示した概念図である。 隆線方向合成手段による処理が完了した時点での隆線方向について全範囲に亘って示した概念図である。 テーブルの論理構造の一例を示した概念図である。 本実施形態における隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法における全体的な処理の流れについて示したフローチャートであり、主に、「コントラスト正規化手段」および「確信度抽出手段」として機能するマイクロプロセッサの処理動作を示している。 隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法における全体的な処理の流れについて示したフローチャートの続きであり、主に、「連続性評価手段」として機能するマイクロプロセッサの処理動作を示している。 隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法における全体的な処理の流れについて示したフローチャートの続きであり、主に、「周期性評価手段」として機能するマイクロプロセッサの処理動作を示している。 隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法における全体的な処理の流れについて示したフローチャートの続きであり、主に、「周期性評価手段」として機能するマイクロプロセッサの処理動作を示している。 隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法における全体的な処理の流れについて示したフローチャートの続きであり、主に、「隆線方向決定手段」として機能するマイクロプロセッサの処理動作を示している。 隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法における全体的な処理の流れについて示したフローチャートの続きであり、主に、「隆線方向合成手段」として機能するマイクロプロセッサの処理動作を示している。
符号の説明
1 隆線方向抽出装置
2 特徴点抽出システム
3 指紋画像入力装置
4 隆線抽出装置
5 特徴点抽出装置
6 特徴点出力装置
7 メモリ
8 コントラスト正規化手段
9 確信度抽出手段
10 連続性評価手段
11 周期性評価手段
12 隆線方向決定手段
13 隆線方向合成手段
14 データ処理制御手段
15 マイクロプロセッサ(コントラスト正規化手段,確信度抽出手段,連続性評価手段,周期性評価手段,隆線方向決定手段,隆線方向合成手段,データ処理制御手段)
16 ROM
17 RAM
18 記憶装置
19 インターフェイス
20 入出力回路
21 モニタ
22 キーボード
23 マウス
24 隆線方向抽出プログラム
Cr(x,y) テーブル

Claims (6)

  1. 入力された指紋や掌紋の画像から画素単位で隆線の方向性を抽出するための隆線方向抽出装置であって、
    画像から抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に隣接する画素の濃度と前記抽出された画素の濃度との差に基いて、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致している可能性を表す方向性確信度を予め設定された幾つかの方向毎に確信度として求め、予め設定された方向と確信度との対応関係を一時的にメモリのテーブルに記憶させる確信度抽出手段と、
    前記抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に近接する画素の当該方向における確信度の値に基いて当該画素に近接する他の隆線の存在の可能性を周期性確信度として求め、該周期性確信度に比例した重み付けを前記選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して前記テーブルに記憶された確信度の値を更新する周期性評価手段と
    前記テーブルから更新された確信度の最大値を検索し、確信度の最大値に対応する方向を前記抽出された画素の隆線の方向性として決定する隆線方向決定手段とを備えたことを特徴とした隆線方向抽出装置。
  2. 入力された指紋や掌紋の画像から画素単位で隆線の方向性を抽出するための隆線方向抽出装置であって
    画像から抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に隣接する画素の濃度と前記抽出された画素の濃度との差に基いて、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致している可能性を表す方向性確信度を予め設定された幾つかの方向毎に確信度として求め、予め設定された方向と確信度との対応関係を一時的にメモリのテーブルに記憶させる確信度抽出手段と
    前記選択された方向と一致する方向を有して前記抽出された画素に連続する画素数に基いて連続性確信度を求め、該連続性確信度に比例した重み付けを前記選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して前記テーブルに記憶された確信度の値を更新する連続性評価手段と、
    前記抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に近接する画素の当該方向における確信度の値に基いて当該画素に近接する他の隆線の存在の可能性を周期性確信度として求め、該周期性確信度に比例した重み付けを前記選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して前記テーブルに記憶された確信度の値を更新する周期性評価手段と
    前記テーブルから更新された確信度の最大値を検索し、確信度の最大値に対応する方向を前記抽出された画素の隆線の方向性として決定する隆線方向決定手段とを備えたことを特徴とした隆線方向抽出装置
  3. 入力された指紋や掌紋の画像から画素単位で隆線の方向性を抽出するための隆線方向抽出プログラムであって、
    コンピュータのマイクロプロセッサを、
    入力された画像から画素を1つずつ抽出し、抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択し、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定して、前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に隣接する画素の濃度と前記抽出された画素の濃度との差に基いて、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致している可能性を表す方向性確信度を予め設定された幾つかの方向毎に確信度として求め、予め設定された方向と確信度との対応関係を一時的にメモリのテーブルに記憶させる確信度抽出手段、
    前記抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に近接する画素の当該方向における確信度の値に基いて当該画素に近接する他の隆線の存在の可能性を周期性確信度として求め、該周期性確信度に比例した重み付けを前記選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して前記テーブルに記憶された確信度の値を更に更新する周期性評価手段、および
    前記テーブルから更新された確信度の最大値を検索し、確信度の最大値に対応する方向を前記抽出された画素の隆線の方向性として出力する隆線方向決定手段として機能させることを特徴とした隆線方向抽出プログラム。
  4. 入力された指紋や掌紋の画像から画素単位で隆線の方向性を抽出するための隆線方向抽出プログラムであって、
    コンピュータのマイクロプロセッサを、
    入力された画像から画素を1つずつ抽出し、抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択し、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定して、前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に隣接する画素の濃度と前記抽出された画素の濃度との差に基いて、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致している可能性を表す方向性確信度を予め設定された幾つかの方向毎に確信度として求め、予め設定された方向と確信度との対応関係を一時的にメモリのテーブルに記憶させる確信度抽出手段、
    前記選択された方向と一致する方向を有して前記抽出された画素に連続する画素数に基いて連続性確信度を求め、該連続性確信度に比例した重み付けを前記選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して前記テーブルに記憶された確信度の値を更新する連続性評価手段、
    前記抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に近接する画素の当該方向における確信度の値に基いて当該画素に近接する他の隆線の存在の可能性を周期性確信度として求め、該周期性確信度に比例した重み付けを前記選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して前記テーブルに記憶された確信度の値を更に更新する周期性評価手段、および、
    前記テーブルから更新された確信度の最大値を検索し、確信度の最大値に対応する方向を前記抽出された画素の隆線の方向性として出力する隆線方向決定手段として機能させることを特徴とした隆線方向抽出プログラム。
  5. 指紋や掌紋の画像から画素単位で隆線の方向性を抽出するための隆線方向抽出方法であって、
    画像から画素を1つずつ抽出し、抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、
    前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に隣接する画素の濃度と前記抽出された画素の濃度との差に基いて、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致している可能性を表す方向性確信度を予め設定された幾つかの方向毎に確信度として求め、予め設定された方向と確信度との対応関係を一時的に記憶した後
    前記抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し
    前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に近接する画素の当該方向における確信度の値に基いて当該画素に近接する他の隆線の存在の可能性を周期性確信度として求め、該周期性確信度に比例した重み付けを前記選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して記憶された確信度の値を更新し
    更新された確信度の最大値を検索し、確信度の最大値に対応する方向を前記抽出された画素の隆線の方向性として決定することを特徴とした隆線方向抽出方法。
  6. 指紋や掌紋の画像から画素単位で隆線の方向性を抽出するための隆線方向抽出方法であって、
    画像から画素を1つずつ抽出し、抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、
    前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に隣接する画素の濃度と前記抽出された画素の濃度との差に基いて、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致している可能性を表す方向性確信度を予め設定された幾つかの方向毎に確信度として求め、予め設定された方向と確信度との対応関係を一時的に記憶した後、
    前記選択された方向と一致する方向を有して前記抽出された画素に連続する画素数に基いて連続性確信度を求め、該連続性確信度に比例した重み付けを前記選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して記憶された確信度の値を更新し、
    更に、前記抽出された画素の各々に対し、予め設定された幾つかの方向から方向を順に選択して、前記抽出された画素の隆線の方向性が前記選択された方向と一致しているものと仮定し、
    前記選択された方向と直交する方向で前記抽出された画素に近接する画素の当該方向における確信度の値に基いて当該画素に近接する他の隆線の存在の可能性を周期性確信度として求め、該周期性確信度に比例した重み付けを前記選択された方向毎に行なって、当該方向に対応して記憶された確信度の値を更に更新し、
    更新された確信度の最大値を検索し、確信度の最大値に対応する方向を前記抽出された画素の隆線の方向性として決定することを特徴とした隆線方向抽出方法。
JP2008079294A 2008-03-25 2008-03-25 隆線方向抽出装置および隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法 Active JP5061988B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008079294A JP5061988B2 (ja) 2008-03-25 2008-03-25 隆線方向抽出装置および隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法
EP09154952.7A EP2107501B1 (en) 2008-03-25 2009-03-12 Ridge direction extracting device, ridge direction extracting program, and ridge direction extracting method
US12/408,190 US20090245648A1 (en) 2008-03-25 2009-03-20 Ridge direction extracting device, ridge direction extracting program, and ridge direction extracting method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008079294A JP5061988B2 (ja) 2008-03-25 2008-03-25 隆線方向抽出装置および隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009237621A JP2009237621A (ja) 2009-10-15
JP5061988B2 true JP5061988B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=40940459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008079294A Active JP5061988B2 (ja) 2008-03-25 2008-03-25 隆線方向抽出装置および隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20090245648A1 (ja)
EP (1) EP2107501B1 (ja)
JP (1) JP5061988B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5534411B2 (ja) * 2010-01-20 2014-07-02 日本電気株式会社 画像処理装置
WO2015145591A1 (ja) * 2014-03-25 2015-10-01 富士通フロンテック株式会社 生体認証装置、生体認証方法、及びプログラム
EP3125195B1 (en) * 2014-03-25 2020-03-11 Fujitsu Frontech Limited Biometric authentication device, biometric authentication method, and program
JP6117988B2 (ja) * 2014-03-25 2017-04-19 富士通フロンテック株式会社 生体認証装置、生体認証方法、及びプログラム
JP6242726B2 (ja) * 2014-03-25 2017-12-06 富士通フロンテック株式会社 生体情報登録方法、生体認証方法、生体情報登録装置、生体認証装置及びプログラム
JP6069581B2 (ja) * 2014-03-25 2017-02-01 富士通フロンテック株式会社 生体認証装置、生体認証方法、及びプログラム
CN107346411A (zh) * 2016-05-06 2017-11-14 曦威科技股份有限公司 光学感测模块及指纹感测装置
KR102625444B1 (ko) 2016-08-03 2024-01-15 삼성전자주식회사 반도체 장치
CN108062816B (zh) * 2018-01-10 2020-05-29 杭州锐嵌科技有限公司 一种驾驶员身份识别系统
EP4357946A1 (en) * 2021-08-26 2024-04-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Electronic device and fingerprint recognition guide provision method using same

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5927945B2 (ja) 1975-12-29 1984-07-09 日本電気株式会社 シマモンヨウホウコウケツテイソウチ
DE68928154T2 (de) * 1988-04-23 1997-10-30 Nec Corp Fingerabdruckverarbeitungssystem, geeignet für das Ermitteln des Kernes eines Fingerabdruckbildes durch Krümmungsparameter
US5572597A (en) * 1994-03-29 1996-11-05 Loral Corporation Fingerprint classification system
JP2725599B2 (ja) 1994-06-21 1998-03-11 日本電気株式会社 隆線方向抽出装置
JP2739856B2 (ja) * 1995-12-18 1998-04-15 日本電気株式会社 指掌紋画像処理装置
US5869822A (en) * 1996-10-04 1999-02-09 Meadows, Ii; Dexter L. Automated fingerprint identification system
JP4193163B2 (ja) 2001-03-26 2008-12-10 日本電気株式会社 指掌紋画像処理装置及び方法
JP3597148B2 (ja) * 2001-06-15 2004-12-02 Necソフト株式会社 指紋特徴抽出装置、指紋特徴抽出方法及び指紋抽出プログラム
US20040125993A1 (en) * 2002-12-30 2004-07-01 Yilin Zhao Fingerprint security systems in handheld electronic devices and methods therefor
JP4020202B2 (ja) * 2003-06-16 2007-12-12 三菱電機株式会社 縞状パターン抽出システムおよび縞状パターン抽出方法
US7512256B1 (en) * 2004-07-22 2009-03-31 Odi Security; Llc System, method, and computer program product for ridge map formation
KR100825773B1 (ko) * 2005-08-23 2008-04-28 삼성전자주식회사 방향 추정 방법 및 장치
JP4375308B2 (ja) * 2005-08-30 2009-12-02 日本電気株式会社 隆線方向抽出装置、隆線方向抽出方法、隆線方向抽出プログラム
JP2008073234A (ja) 2006-09-21 2008-04-03 Denso Corp 車両用シート温熱装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20090245648A1 (en) 2009-10-01
EP2107501B1 (en) 2013-05-15
EP2107501A1 (en) 2009-10-07
JP2009237621A (ja) 2009-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5061988B2 (ja) 隆線方向抽出装置および隆線方向抽出プログラムと隆線方向抽出方法
US8582836B2 (en) Face recognition in digital images by applying a selected set of coefficients from a decorrelated local binary pattern matrix
US9202284B2 (en) Image processing method, image processing apparatus and non-transitory computer-readable storage medium therefor
CN100357958C (zh) 指纹图像的二进制编码方法
US8363983B2 (en) Real-time face detection apparatus
US8811725B2 (en) Learning device, learning method, identification device, identification method, and program
KR101761586B1 (ko) 홍채와 공막의 경계선 검출 방법
JP2011053953A (ja) 画像処理装置及びプログラム
US8014574B2 (en) Character noise eliminating apparatus, character noise eliminating method, and character noise eliminating program
US20170111576A1 (en) Image processing apparatus, method, and medium for extracting feature amount of image
KR102655789B1 (ko) 얼굴 검출 방법 및 장치
KR101177626B1 (ko) 물체 검출 장치 및 방법
JPWO2011092865A1 (ja) 物体検出装置及び物体検出方法
EP2528037A1 (en) Image processing device
US20140294301A1 (en) Image processing apparatus and image processing method
US8693740B1 (en) System and method for face detection in digital images
JP2012150730A (ja) 特徴抽出装置、特徴抽出方法、特徴抽出プログラム、および画像処理装置
CN113255648B (zh) 一种基于图像识别的滑动窗口框选方法及终端
JP6887154B2 (ja) 画像処理システム、評価モデル構築方法、画像処理方法及びプログラム
JP2014010633A (ja) 画像認識装置、画像認識方法、及び画像認識プログラム
JP6546385B2 (ja) 画像処理装置及びその制御方法、プログラム
JP5761353B2 (ja) 隆線方向抽出装置、隆線方向抽出方法、隆線方向抽出プログラム
KR101407070B1 (ko) 영상기반 사람 검출을 위한 특징 추출 방법 및 장치
US11301962B2 (en) Image processing method, image processing apparatus, and medium
KR20180072517A (ko) 홍채와 공막의 경계선 검출 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120525

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120710

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120723

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5061988

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3