JP5061589B2 - 車両用防曇装置 - Google Patents

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本発明は、走行用の駆動源として設けられている電気モータなどへ供給する電力を蓄積する二次電池など、走行中に発熱する電装部品を備えた車両に係り、車両のリヤウインドガラスの曇りを防止する車両用防曇装置に関する。
車両には、走行用の駆動源としてエンジンに加えて電気モータが設けられたハイブリッド車や、電気モータの駆動力によって走行する電気自動車などがある。このような車両には、電気モータに供給する電力を蓄積する二次電池(以下、バッテリとする)を備えており、バッテリの充電電力を用いて電気モータが駆動されるようになっている。
このようなハイブリッド車では、エンジンを停止することにより燃費の向上と共に、エミッションの低減を図るようにしているが、エンジン冷却水を用いて車室内の暖房を行う場合、エンジンが停止することにより冷却水の水温が低下し、所望の暖房能力が得られなくなる。
ここから、特許文献1では、エンジンが停止されると、補助電池から電熱ヒータへ通電して、電熱ヒータによって加熱した空気を車室内へ吹き出すことにより車室内を暖房するように提案している。
一方、バッテリは充放電が行なわれることにより発熱し、また、温度上昇が生じると、充放電効率が低下する。ここから、ハイブリッド車などでは、バッテリの冷却装置が設けられており、この冷却装置によってバッテリの温度を、充放電効率が最も高くなる温度範囲に維持するようにしている。
近年、車両では、各種の廃熱利用が行われており、ここから、バッテリの廃熱利用として、例えば、特許文献2では、バッテリを冷却した空気を用いて、車室内を暖房するように提案しており、特許文献3では、バッテリの冷却装置を、バッテリを冷却した空気によってシートを加温するシートヒータとして用いる提案がなされている。
ところで、車両では、外気温が低い冬季などにおいて、車室内の湿度が高くなると、ウインドガラスに曇りが生じ易くなる。ウインドガラスに曇りが生じると視界が妨げられるため、車両には、ウインドガラスの曇り除去や曇り防止を行うためのウインドデフォッガーシステム(防曇装置)が設けられている。
車両のリヤウインドガラスに対する防曇装置は、リヤウインドガラスとして熱線入りガラスを用い、この熱線へ通電することにより、リヤウインドガラスの表面温度を高くして、リヤウインドガラスに結露が生じ難くすることにより曇りを防止するようにしている。
また、このようなリヤウインドガラスの熱線を、ラジオアンテナとして用いる提案がなされている(例えば、特許文献4参照。)。
特開2002−160515号公報 特開2005−88752号公報 特開2005−349864号公報 特開平6−239206号公報
しかしながら、熱線への通電は、タイマーなどによって所定時間が経過するとオフされるようになっているが、電力のみでリヤウインドガラスの加熱を行うために、大きな電力が消費され、エネルギーの有効利用がなされているといえるものではない。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、二次電池などのように走行中に発熱する電装部品を備えた車両で、電装部品が発熱することにより生じる廃熱を有効に利用して、ウインドガラスの曇りを防止する車両用防曇装置を提案することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、走行用の駆動源とする電気モータへ駆動用電力を供給する二次電池、及び前記二次電池の周囲の温度を所定の温度範囲に保つようにブロワファンを作動する冷却装置を備えた車両のウインドガラスの曇りを防止する車両用防曇装置であって、前記ウインドガラスに埋設され、電力が供給されることにより供給電力に応じて発熱して前記ウインドガラスを加熱する加熱手段と、切換手段により前記二次電池を冷却した空気を前記ウインドガラスへ案内するように切換えられることにより前記二次電池を冷却した空気を前記ウインドガラスへ向けて吹き出す吹出し手段と、前記二次電池を冷却した空気の温度を検出する温度検出手段と、前記ウインドガラスの温度及び車室内の湿度に基づき、前記ウインドガラスの曇りを予測する予測手段と、前記加熱手段へ所定の電力を供給するように制御する際、前記冷却装置の前記ブロワファンが作動され、前記温度検出手段により検出される温度が予め設定された温度を超え、かつ前記予測手段により前記ウインドガラスの曇りが予測される場合に、前記二次電池を冷却した空気を前記ウインドガラスへ吹き出すように前記切換手段を動作させると共に、前記ウインドガラスへ吹出す前記空気の温度が高いほど前記加熱手段への前記供給電力を低下させるように制御する制御手段と、を含む。
この発明によれば、ウインドガラスに埋設されて通電されることにより発熱する加熱手段と、電気モータの駆動用電力を蓄積する二次電池の廃熱をウインドガラスに吹き出す吹出し手段によってウインドガラスを加熱することにより、ウインドガラスの表面温度を上昇させ、ウインドガラスの曇りの除去及び曇りの防止(防曇)を行う。
ここで、本発明では、ウインドガラスの温度及び車室内の湿度に基づいてウインドガラスに曇りが生じ易い状態か否かを予測し、ウインドガラスの曇りが予測されると、二次電池を冷却する冷却装置が作動しているか否か、及び冷却装置が作動している場合の二次電池を冷却した空気の温度に応じ、加熱手段への供給電力を制御する。すなわち、ウインドガラスの曇りが予測されかつ冷却装置が作動している場合に、温度検出手段によって検出される二次電池を冷却した空気の温度が予め設定された温度を超えていれば、二次電池を冷却した空気がウインドガラスへ案内されるよう切換手段を作動させる。また、二次電池の廃熱が多く、吹出し手段によってウインドガラス吹き付ける空気の温度が高いときには、加熱手段への供給電力を少なくする。
これにより、ウインドガラスの曇り除去及び防曇を図りながら、加熱手段の消費電力を抑えることができる。
この発明によれば、ウインドガラスの曇りが予測される場合に二次電池の廃熱をウインドガラスに吹き付ける
これにより、例えば、ウインドガラスを加熱できない空気や、車室内を冷房しているときに、温風が吹き出されるなどして、乗員に不快感を生じさせてしまうのを確実に防止することができる。
このような本発明が適用される電装部品としては、走行用の電気モータへ電力を供給する二次電池などの各種の電池など、車両走行中に廃熱が発生する任意の電装部品を適用することができる。
以上説明したように本発明によれば、電気モータの駆動用電力を蓄積する二次電池の廃熱を有効に利用して、ウインドガラスの防曇を図りながら、電力消費を抑えることができるという優れた効果が得られる。
また、本発明では、不必要に廃熱を含んだ空気が車室内へ吹き出されることにより、車室内の乗員に不快感を生じさせてしまうのを確実に防止することができる。
以下に図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。図2には、本発明の実施の形態に係る車両10の要部の概略を示している。車両10は、走行用の駆動源としてエンジンに加えて電気モータ(何れも図示省略)を備えたハイブリッド車となっている。
この車両10には、電気モータを駆動する電力を蓄積する二次電池(以下、バッテリ12とする)が設けられている。
車両10には、例えば、リヤシート14とトランクルーム16の間にバッテリ室18が設けられており、このバッテリ室18にバッテリ12が配設されている。このバッテリ室18は、リヤシート14のシートバック14A、シートバック14Aの上端部とリヤウインドガラス20の下端部を閉塞するように配設されたパッケージトリム22及びトランクルーム16側を閉塞するトリム24によって囲われて、車室26及びトランクルーム16と区画されている。
一方、バッテリ12は、充放電によって発熱し、温度上昇が生じると充放電効率が大きく低下する。特に、走行用の電気モータへ供給する電力を蓄積するバッテリ12は、大容量であるために高温になり易い。ここから、車両10には、バッテリ12を冷却する冷却装置28が設けられている。
図1及び図2に示されるように、バッテリ12は、ケーシング30内に収容されている。このケーシング30には、給気ダクト32及び排気ダクト34が連結されている。
図2に示されるように、給気ダクト32は、例えば、リヤシート14のシートクッション14Bの下方から車室26内に開口されており、これにより、車室26内の空気をケーシング30内に導入可能となっている。また、排気ダクト34は、例えば、トランクルーム16を経て車外に開口されており、これにより、ケーシング30内の空気を車外へ排出可能となっている。
図1に示されるように、冷却装置28には、給気ダクト32にブロワファン36が配設されており、ブロワモータ38の駆動によってブロワファン36が作動されることにより、車室26内の空気が給気ダクト32を介しケーシング30内に導入され、ケーシング30内の空気が排気ダクト34を介して車外に排気可能となっている。
これにより、冷却装置28では、車室26内の空気を導入しながら、バッテリ12の発熱によって温度が上昇したケーシング30内の空気を車外に排気することにより、バッテリ12の冷却を図り、ケーシング30内の空気、すなわち、バッテリ12の周囲の空気の温度を予め設定した所定の温度範囲に保つようにしている。
一方、車両10では、例えば、外気温が低く車室26内の湿度が高い状態では、リヤウインドガラス20にも曇りが生じ易く、リヤウインドガラス20の曇りによって後方視界が悪化することがある。
ここから、車両10には、リヤウインドデフォッガ40が設けられている。図2に示されるように、リヤウインドデフォッガ40は、リヤウインドガラス20に熱線42が埋め込まれている。また、図1に示されるように、車両10には、例えば、図示しないインストルメントパネルにリヤデフォッガスイッチ44が設けられている。
リヤウインドデフォッガ40は、リヤデフォッガスイッチ44がオンされることにより、熱線42へ通電する。これにより、熱線42が発熱してリヤウインドガラス20を加熱することにより、リヤウインドガラス20の表面温度を上昇させ、リヤウインドガラス20の曇りの除去及び、リヤウインドガラス20の曇りを防止するようにしている。
なお、リヤウインドデフォッガ40は、例えばタイマー機能を備えており、所定時間(例えば15分程度の予め設定された時間)が経過することにより、熱線42の通電が停止される(リヤデフォッガ40のオフ)。
ところで、車両10には、本発明を適用した防曇装置50が設けられている。この防曇装置50は、冷却装置28及びリヤデフォッガ40を含んで形成されており、電装部品であるバッテリ12の廃熱を用いたリヤウインドガラス20の防曇を行う。
防曇装置50は、マイクロコンピュータ及び各種のインターフェイス、駆動回路を含んで形成されたECU52を備えており、このECU52に、冷却装置28のブロワモータ38が接続されている。また、ECU52には、リヤデフォッガ40のリヤデフォッガスイッチ44に接続されていると共に、熱線42が給電回路54を介して接続されている。
これにより、ECU52によって冷却装置28及びリヤデフォッガ40の作動が制御されるようになっている。
一方、冷却装置28の排気ダクト34には、送風ダクト56が分岐されている。図2に示されるように、送風ダクト56は、バッテリ室18内を上方へ向けて延設され、パッケージトリム22からリヤウインドガラス20へ向けて開口されて、リヤデフロスタ吹出し口58を形成している。
このリヤデフロスタ吹出し口58は、例えば、リヤウインドガラス20の下端部近傍に、車幅方向(図2の紙面表裏方向)に沿った略スリット状に開口されており、送風ダクト56内を案内された空気を、リヤウインドガラス20の略全面へ向けて吹出し可能となっている。
図1に示されるように、排気ダクト34には、送風ダクト56の分岐部に切換ダンパ60が配設されている。この切換ダンパ60は、排気ダクト34側の開口と送風ダクト56側の開口を選択的に開閉可能となっている。
ECU52には、切換ダンパ60を駆動するアクチュエータ62が接続されており、ECU52は、アクチュエータ62の駆動によって切換ダンパ60を作動させることにより、バッテリ12の冷却風の排気を、排気ダクト34を介した車外と、送風ダクト56を介したリヤデフロスタ吹出し口58とに切換える。
これにより、防曇装置50では、バッテリ12の廃熱を用いたリヤウインドガラス20の加熱が可能となっている。
ECU52には、バッテリ12の温度(バッテリ温度T)を検出するバッテリ温度センサ64が接続されており、ECU52は、バッテリ温度センサ64によって検出するバッテリ温度Tに基づいて、ブロワモータ38のオン/オフを制御することにより、バッテリ温度Tが上昇したときに、バッテリ12の冷却を行う。
なお、ECU52としては、ブロワモータ38のオン/オフのみでなく、バッテリ温度Tに応じてブロワモータ38の回転数を制御するものであっても良い。すなわち、バッテリ温度Tが低いときには、ブロワモータ38の回転数を低くして、ケーシング30内に導入する冷却風の風量及びケーシング30から排出する排気風の風量を抑え、バッテリ温度Tが高くなることにより、ブロワモータ38の回転数を高くして、冷却風及び排気風の風量を増加させるものであっても良い。
一方、防曇装置50では、環境条件を検出して、リヤウインドガラス20に曇りが生じ易いか否かを予測するようにしている。また、防曇装置50では、リヤウインドガラス20の曇りを予測するときの環境条件の一例として、リヤウインドガラス20の表面温度Ts及び車室26内の湿度Hを用い、湿度Hと表面温度Tsから、リヤウインドガラス20の表面温度Tsが露点温度又は露点温度の近傍の温度に達しているかを判断する。このときに、表面温度Tsが露点温度又は露点温度に近い温度であれば、リヤウインドガラス20に曇りが生じ易い状態であると判断する。
ここから、ECU52には、車室26内の湿度Hを検出する湿度センサ66及び、リヤウインドガラス20の表面温度Tsを検出する表面温度センサ68が接続されている。
ECU52は、リヤデフォッガスイッチ44がオンされてリヤウインドガラス20の加熱を行うときに、湿度センサ66によって検出する湿度H及び、表面温度センサ68によって検出するリヤウインドガラス20の表面温度Tsに基づいて、リヤウインドガラス20に曇りが生じ易い環境となっているか否かを確認する。
このときに、リヤウインドガラス20に曇りが生じ易い環境であると判断されると、ECU52は、アクチュエータ62を駆動して、バッテリ12を冷却した空気(ケーシング30からの排気風)が、リヤデフロスタ吹出し口58へ案内されるように切換ダンパ60を作動する。
これにより、バッテリ12の冷却が行われているときに、バッテリ12を冷却することにより加熱された排気風が、リヤウインドガラス20へ吹き出されるようにして、バッテリ12の排熱によってリヤウインドガラス20の昇温を図るようにしている。
また、防曇装置50では、給電回路54を介してリヤウインドデフォッガ40の熱線42への給電を行うようにしており、ECU52は、給電回路54から熱線42へ出力する供給電圧Vを制御することにより、熱線42の発熱量を制御可能となっている。
ECU52には、ケーシング30から排出される排気風の温度Tを検出する温度センサ70が接続されており、ECU52は、この温度センサ70によって検出する排気風の温度Texに基づいて、熱線42への供給電圧Vを制御する。このときに、排気風の温度Texが低いときには供給電圧Vを高くし、排気風の温度Texが高くなることにより、供給電圧Vを低くするようにしている。
すなわち、図3に示されるように、排気風の温度Texが、設定温度T(例えば20°C)より低いとき(Tex≦T)には、通常の電圧V(例えば、電圧V=12v)の電力を熱線42に供給する。これにより、熱線42で所定の電力P(W)(例えば、150W)が消費される。
また、温度Texが、設定温度T(T<T、例えば40°C)よりも高いとき(Tex≧T)には、供給電圧Vを、電圧V(例えばV=4.8V)に低下させる。これにより、熱線42の電力Pが電力Pの4割となる(例えば、P=60w)まで低下するようにしている。
さらに、温度Texが設定温度T〜Tの範囲では、温度Texが高くなるにしたがって、供給電圧Vが低下するようにしている。
熱線42は、供給電圧Vに応じて発熱量が変化し、消費電力も変化する。これにより、ECU52では、リヤデフロスタ吹出し口58からリヤウインドガラス20へ向けて吹き出される排気風の温度Texが高くなるしたがって、熱線42の消費電力を抑えるようにしている。
以下に、本実施の形態の作用を説明する。
車両10では、図示しないイグニッションスイッチがオンされて走行を開始することにより、バッテリ12の充放電が行われる。バッテリ12は、充放電によって発熱し、これにより、バッテリ12が収容しているケーシング30内の温度が上昇する。
ここで、車両10に設けている冷却装置28(ECU52)は、バッテリ温度センサ64によって検出するバッテリ温度Tが予め設定されている温度に達すると、ブロワモータ38をオンする。
冷却装置28では、ブロワモータ38が駆動されることによりブロワファン36が作動し、車室26内の空気が吸気ダクト32を介してケーシング30内に導入され、バッテリ12によって加熱された空気が排気ダクト34を介して車外に排気される。すなわち、冷却装置26では、車室26内の空気を吸引し、この空気とバッテリ12との間で熱交換を行うことによりバッテリ12を冷却し、熱交換によって加熱された空気を排気風として車外に排出される。
これにより、冷却装置28では、バッテリ12の温度を充放電効率が最も高い温度範囲に維持するようにしている。
一方、冬季などにおける走行中には、リヤウインドガラス20においても表面温度Tsが低下して、車室26内の空気中の水分が結露することによる曇りが生じ易くなる。
車両10には、リヤウインドデフォッガ40が設けられており、乗員は、リヤウインドガラス20に曇りが生じていると、リヤデフォッガスイッチ44をオンする。これにより、リヤウインドデフォッガ40では、リヤウインドガラス20に埋め込まれている熱線42に通電されて、リヤウインドガラス20を加熱し、リヤウインドガラス20の表面温度を上昇させて、曇りを除去する。
ところで、車両10には、バッテリ12の冷却装置28とリヤウインドデフォッガ40を用いて形成した防曇装置50が設けられており、この防曇装置50によってリヤウインドガラス20の曇り除去及び曇り防止を図るようにしている。
ここで、図4を参照しながら、本実施の形態に係る防曇装置50を用いたリヤウインドガラス20の防曇処理を説明する。
このフローチャートは、図示しなしイグニッションスイッチがオンされることにより実行され、イグニッションスイッチのオフによって終了し、最初のステップ100では、切換ダンパ60を初期位置に設定する。
冷却装置28では、通常、バッテリ12を冷却した後の排気風を、排気ダクト34から車外に排出するようになっており、ECU52は、切換ダンパ60によって排気ダクト34が開口されるように設定する。
これにより、通常状態で、冷却装置28が作動してバッテリ12の冷却が行われるときには、バッテリ12を冷却した排気風が車外へ排出される。
次のステップ102では、リヤウインドガラス20の曇りを予測するための環境条件を読み込む。本実施の形態に適用した防曇装置50では、この環境条件として車室26内の湿度Hと、リヤウインドガラス20の表面温度Tsを用いるようにしており、ここから、ステップ102では、湿度センサ66によって検出する湿度H及び、表面温度センサ68によって検出する表面温度Tsを読み込む。
この後、ステップ104では、読み込んだ環境条件からリヤウインドガラス20に曇りが生じ易い環境であるいか否かを確認する。このとき、例えば、湿度Hが高いか、表面温度Tsが低いために、表面温度Tsが湿度Hに対する露点温度又は露点温度に近い温度となっているときには、リヤウインドガラス20に曇りが生じ易いと予測する。
ここで、車室26内の湿度Hが低いか、夏季などでリヤウインドガラス20の表面温度Tsが高く、リヤウインドガラス20に曇りが生じない環境であると予測されるときには、ステップ104で否定判定してステップ106へ移行し、リヤデフォッガスイッチ44がオンされたか否かを確認する。
これにより乗員がリヤデフォッガスイッチ44をオンすると、ステップ106で肯定判定してステップ108へ移行する。このステップ108では、熱線42への通常の通電制御を行う。すなわち、予め設定された電圧Vを供給電圧Vとして、熱線42へ通電を行う。また、この通常制御では、図示しないタイマーによって熱線42への通電時間を計測し、所定時間が経過すると、リヤウインドデフォッガ40をオフするタイミングに達したと判断してステップ110で肯定判定して、熱線42への通電を停止して、リヤウインドデフォッガ40をオフする(ステップ112)。なお、リヤデフォッガスイッチ44のオフ操作がなされたときにも、ステップ110で肯定判定して、リヤウインドデフォッガ40をオフする。
これに対して、車室26内の湿度Hが高かったり、リヤウインドガラス20の表面温度Tsが低いために、リヤウインドガラス20に曇りが生じると予測されるときには、ステップ104で肯定判定してステップ114へ移行し、リヤデフォッガスイッチ44がオンされたか否かを確認する。
ここで、リヤウインドガラス20の曇りを除去するか、リヤウインドガラス20に曇りが生じるのを防止するために、乗員がリヤデフォッガスイッチ44をオンすると、ステップ114で肯定判定してステップ116へ移行する。
このステップ116では、冷却装置28のブロワファン36が作動しているか否かを確認する。すなわち、冷却装置28によるバッテリ12の冷却が行われているか否かを確認する。
このときに、ブロワファン36が作動してバッテリ12の冷却が行われていると、ステップ114で肯定判定してステップ116へ移行する。このステップ116では、排気風の温度Texが予め設定している設定温度Texsを越えているか否かを確認する。このときの設定温度Texsとしては、排気風をリヤデフロスタ吹出し口58から吹き出したときに、リヤウインドガラス20の曇りを防止できる温度としている。
また、リヤウインドガラス20の曇りは冬季などの外気温が低いときに生じ易く、このときには、車室26内が図示しない空調装置によって暖房されていることが多く、リヤデフロスタ吹出し口58から吹き出す空気の温度が低いと、車室26内の乗員に不快感を生じさせてしまう。
ここから、設定温度Texsは、乗員に不快感などを生じさせない温度であることが好ましく、これらの条件に基づいて予め設定されて温度(例えば、20°C)としている。
ここで、排気風の温度Texが設定温度Texsを超えていると(Tex≧Texs)、ステップ116で肯定判定してステップ118へ移行する。なお、バッテリ温度Tが高くなっていないときには、ステップ114で否定判定され、また、排気風の温度Texが設定温度Texsに達していないとき(Tex<Texs)にはステップ116で否定判定される。これにより、ステップ108へ移行し、熱線42への通常の通電制御が行われる。
一方、ステップ118では、アクチュエータ62を駆動して切換ダンパ60によって送風ダクト56を開口し、排気ダクト34を閉塞する。これにより、バッテリ12を冷却した排気風が、リヤデフロスタ吹出し口58からリヤウインドガラス20へ吹き出され、バッテリ12を冷却することにより生じる廃熱によるリヤウインドガラス20の加熱が開始される。
また、ステップ120では、熱線42への通電を開始し、これにより、熱線42によるリヤウインドガラス20の加熱が開始され、リヤウインドガラス20の表面温度Tsが上昇されることにより、リヤウインドガラス20からの曇りの除去、リヤウインドガラス20に曇りが生じるのが防止される。
これと共に、ステップ122では、熱線42の供給電圧Vの制御を開始する。図5には、熱線42の供給電圧Vの制御の概略を示しており、供給電圧Vの制御は、ステップ130で、温度センサ70によって検出する排気風の温度Texを読込み、次のステップ132では、温度Texと温度Texに対する供給電圧Vのマップ(図3参照)に基づいて、供給電圧Vを設定する。
この後、ステップ134では、給電回路54の出力電圧を制御することにより、給電回路54の出力電圧が、設定された給電電圧Vとなるようにする。すなわち、排気風の温度Texが低いときには、給電電圧Vを高くするが、温度Texが高いときには、給電電圧Vを低くする。
このようにして、熱線42への供給電圧Vを制御することにより、リヤウインドガラス20の確実な防曇をはかりながら、バッテリ12の廃熱量が多く、バッテリ12の廃熱によるリヤウインドガラス20の防曇が可能であるときには、熱線42による電力消費を抑えて、省動力化を図ることができる。
なお、図4のフローチャートでは、ステップ124でリヤウインドデフォッガ40のオフタイミングとなったか否かを確認し、例えば、乗員がリヤデフォッガスイッチ44のオフ操作が行われたり、予め設定された時間が経過することにより、ステップ124で肯定判定されてステップ126へ移行し、熱線42への通電停止(リヤウインドデフォッガ40のオフ)を行うと共に、ステップ128では、切換ダンパ60を作動させて、バッテリ12を冷却した排気風の排出先を、車外(排気ダクト34)に切換える。
このように、防曇装置50では、バッテリ12の廃熱を用いてリヤウインドガラス20の防曇を行うので、廃熱の有効利用が図られる。また、防曇装置50では、バッテリ12の廃熱が多く、排気風の温度Texが高くなっているときには、熱線42へ供給する電力を抑えることにより、熱線42による電力消費を抑えた省動力が可能となっている。
また、防曇装置50では、リヤウインドガラス20に曇りが生じ易い環境か否かを予測し、リヤウインドガラス20に曇りが生じ易い環境であると予測されるときにのみ、リヤデフォッガスイッチ44がオンされると、バッテリ12の排気風をリヤウインドガラス20へ向けて吹き出すようにしており、これにより、例えば、夏季などで車室内を冷房している状態で誤ってリヤデフォッガスイッチ44がオンされたときに、リヤデフロスタ吹出し口58から温度の高い空気が吹き出されて、乗員に不快感を生じさせてしまうのを確実に防止することができる。
なお、本実施の形態では、表面温度センサ68によって検出するリヤウインドガラス20の表面温度及び、湿度センサ66によって検出する車室26内の湿度Hからリヤウインドガラス20に曇りが生じ易い環境であるか否かを予測するようにしたが、これに限らず、例えば、外気温を検出し、外気温が低ければ、リヤウインドガラス20の表面温度も低く、曇りが生じ易いと判断するようにしても良く、また、これに限らず、リヤウインドガラス20の曇りを予測可能であれば、任意の方法を適用することができる。
また、本実施の形態では、温度センサ70によって排気風の温度Texを検出して、排気風がリヤウインドガラス20の防曇可能な温度となっているか否かを確認するようにしたが、これに限らず、例えば、バッテリ温度Tから判断するようにしても良く、これにより、温度センサ70を省略することができる。
また、以上説明した本実施の形態では、ハイブリッド車を例に、電装部品としてバッテリ12を適用して説明したが、本発明はこれに限らず、電気モータのみで走行する電気自動車などバッテリ12を備えた車両など、走行中に発熱する電装部品を備えた任意の構成の車両に適用することができる。
さらに、本発明は、リヤウインドガラス20に限らず、フロントウインドガラス、ドアガラスなどの防曇に適用することができる。
本実施の形態に適用した防曇装置の概略構成図である。 本実施の形態に係る車両の要部の概略構成図である。 排気風の温度に対する熱線への供給電圧の一例を示す線図である。 防曇制御の一例を示す流れ図である。 熱線への供給電圧の制御の一例を示す流れ図である。
符号の説明
10 車両
12 バッテリ(電装部品)
20 リヤウインドガラス(ウインドガラス)
28 冷却装置(吹出し手段)
36 ブロワファン(吹出し手段)
40 リヤウインドデフォッガ(加熱手段)
42 熱線(加熱手段)
50 防曇装置(車両用防曇装置)
52 ECU(制御手段、予測手段))
54 給電回路(制御手段)
58 リヤデフロスタ吹出し口(吹出し手段)
60 切換ダンパ(切換手段)
64 バッテリ温度センサ
66 湿度センサ(予測手段)
68 表面温度センサ(予測手段)
70 温度センサ(温度検出手段)

Claims (1)

  1. 走行用の駆動源とする電気モータへ駆動用電力を供給する二次電池、及び前記二次電池の周囲の温度を所定の温度範囲に保つようにブロワファンを作動する冷却装置を備えた車両のウインドガラスの曇りを防止する車両用防曇装置であって、
    前記ウインドガラスに埋設され、電力が供給されることにより供給電力に応じて発熱して前記ウインドガラスを加熱する加熱手段と、
    切換手段により前記二次電池を冷却した空気を前記ウインドガラスへ案内するように切換えられることにより前記二次電池を冷却した空気を前記ウインドガラスへ向けて吹き出す吹出し手段と、
    前記二次電池を冷却した空気の温度を検出する温度検出手段と、
    前記ウインドガラスの温度及び車室内の湿度に基づき、前記ウインドガラスの曇りを予測する予測手段と、
    前記加熱手段へ所定の電力を供給するように制御する際、前記冷却装置の前記ブロワファンが作動され、前記温度検出手段により検出される温度が予め設定された温度を超え、かつ前記予測手段により前記ウインドガラスの曇りが予測される場合に、前記二次電池を冷却した空気を前記ウインドガラスへ吹き出すように前記切換手段を動作させると共に、前記ウインドガラスへ吹出す前記空気の温度が高いほど前記加熱手段への前記供給電力を低下させるように制御する制御手段と、
    を含む車両用防曇装置。
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