JP5061408B2 - STACK FOR SOLID ELECTROLYTE FUEL CELL AND SOLID ELECTROLYTE FUEL CELL - Google Patents

STACK FOR SOLID ELECTROLYTE FUEL CELL AND SOLID ELECTROLYTE FUEL CELL Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
固体電解質を用い、電気化学反応により電気エネルギーを得る固体電解質型燃料電池及びこれに用いられるスタックに係り、更に詳細には、特に電極と固体電解質を形成したセル板の構造及びセル板を積層したスタックの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高エネルギー変換が可能で、環境に優しいクリーンエネルギー源として燃料電池が注目されているが、このうちの固体電解質型の燃料電池は、電解質としてイットリア安定化ジルコニアなどの酸化物イオン導電性固体電解質を用い、その両面に多孔性電極を取付け、固体電解質を隔壁として一方の側に水素や炭化水素などの燃料ガス、他方の側に空気又は酸素ガスを供給する形式の電池であり、一般的に約1000℃で動作する燃料電池である。
【0003】
かかる固体電解質の導電率は、リン酸型燃料電池や溶融炭酸塩型燃料電池の電解質の導電率に比較して約1桁低い値となることが知られている。一般に、電解質部分の電気抵抗は発電損失となるため、発電出力密度を向上させるためには、固体電解質を薄膜化して膜抵抗を極力低減させることが重要となるが、電解質部分には電池としての機能を確保すべく、ある程度以上の大きさの面積が要求されることから、固体電解質型燃料電池では、機械的強度を持つ支持体上に固体電解質膜を形成したセル構造(単セル構造)が採用されている。なお、具体的な燃料電池の構造としては、以下のような構造が提案されている。
【0004】
(1)円筒型
支持体として円筒状で多孔質の基体管を用い、基体管表面に燃料極層、電解質層及び空気極層を積層したセル構造を形成したものである。
一本の基体管に単セル構造を複数個配列した円筒横縞型と、一本の基体管に1個の単セルを形成した円筒縦縞型がある。どちらの形式においても、複数の円筒をインターコネクタによって電気的に接続して電池を構成し、基体管の内側に燃料ガス又は空気のどちらか一方のガスを導入し、基体管の外側に他方のガスを導入して発電する。このような円筒型固体電解質型燃料電池では、燃料ガスと空気の一方を基体管内に流すため、燃料ガスと空気との間に特にシールを必要としない特徴がある。また、円筒状であるため、燃料電池の起動・停止に伴う熱衝撃に強いという利点もあり、ガス配管と接続するマニホールド部分を比較的低温に保持したスタックを設計することができ、熱耐久性が高いという特徴がある。
【0005】
(2)平板型▲1▼
基本的にリン酸型や炭酸溶融塩型と同等の構造を有する。即ち、インターコネクター平板の両面に燃料ガス流路を形成した燃料極板と空気流路を形成した空気極板を貼り合わせたセパレータ板と、シート状電解質層の両面に燃料極層と空気極層を積層した平面状のセル板とを交互に貼り合わせた構造である。
発電出力のIR損失を低減して出力密度を向上させるためには、電解質層を薄膜化することが重要だとされており、多孔質の燃料極又は空気極のどちらか一方の電極層を支持体として電解質膜と他方の電極層を形成したセル構造が提案されている。例えば、1.5mm厚のNiサーメット製燃料極層上に真空スリップキャスティング法によって膜厚15μmの電解質層を形成した構成が開示されている(Proceedings of The 3rd International Fuel Cell Conference,P349)。
なお、かかる平板型では、円筒型に比較して、燃料電池の単位体積当たりに設置できる有効発電セル面積を大きくすることができるため、出力密度を向上させることができる。
【0006】
(3)平板型▲2▼
上述のような平板型▲1▼においては、セパレータ板を構成する燃料極板と空気極板とインターコネクタ平板の間の熱膨張係数差に起因する破損を防止して熱耐久性を向上すること、又はインターコネクタ平板の燃料ガス(還元雰囲気)と空気(酸化雰囲気)の両方に対する耐熱性を向上することが大きな技術課題となっている。
これを改善するため、燃料極同士及び空気極同士を互いに対向させて積層させるとともに、燃料極同士の間に燃料極材料で燃料ガス流路を、空気極同士の間に空気極材料で空気流路を形成した構成の燃料電池スタックが提案されている(特開平9−45355号公報)。かかる構成によれば、セパレータを用いなくてもよいので、更に小型化を図ることが可能であるとともに、熱耐久性を向上できることが記載されている。
【0007】
(4)モノリス型
平板型と類似する構造である。即ち、インターコネクタ平板の両面にガス流路を形成していない燃料極層と、空気極層を形成したセパレータ板と、波板形状の燃料極層、電解質層及び空気極層の三層一体のセル膜とを交互に貼りあわせた構造である。波形のセル板によって流路を形成するとともに、燃料電池スタックの単位体積当たりに設置できる有効発電セル面積を大きくすることができるため、出力密度を向上させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、燃料電池スタックを小型化して高出力密度にするためには、スタック単位体積当たりに設置することができる有効セル面積を大きくすることと、単位セル面積当たりの発電出力を大きくすることが重要である。
しかしながら、従来技術(1)においては、一般的に燃料電池スタックの単位体積当たりに設置できる有効発電セル面積を大きくすることが困難であるという課題がある。特に、自動車などの移動体に搭載するためには、燃料電池スタックの小型化は重要であり、また、車載するためには、起動性を向上させることが重要となり、スタックの体積が大きいと、発電が可能な温度に昇温するのに時間がかかり、燃料電池スタックの起動性が悪くなるという課題がある。
【0009】
一方、従来技術(2)は、一般的に有効セル面積の密度を大きく取り易い構成である。
しかしながら、セパレータ板の片面が燃料ガス、もう一方の面が空気に曝されるため、両方のガスに対する熱耐久性を向上させることが難しく、熱耐久性の向上に課題がある。また、セラミックス材料を主とするスタックと金属製ガス配管を連結するマニホールド部分のガスシール性が十分ではなく、更には、セラミックスと金属との異種材料の接合部を含むため、熱衝撃性に弱いという課題もある。
【0010】
従来技術(3)においては、セパレータを用いない構成とすることにより、従来技術(2)の課題である耐久性向上を図るとともに、単位スタック体積当たりの有効セル面積密度を向上することができる。
しかしながら、上記同様にマニホールド部のガスシール性や耐熱衝撃性が十分ではないという課題がある。またこの構成では、積層したセル板が全て電気的に並列に接続した構成となるため、燃料電池スタックとしては低電圧高電流型となり、高電圧が要求される場合には、スタックの発電出力を設計をするのが困難であり、昇圧する場合や送電する場合、配線部分において損失が大きくなるという課題がある。
【0011】
更に、従来技術(4)は、電解質層と両電極層から成るセル板部分を波型に形成してガス流路を分割している構成を採用しているため、単位スタック体積当たりの有効セル面積密度を向上することができる。
しかしながら、機械的強度が十分ではないという不具合があり、強度を向上するためには電解質厚さを厚くする必要があり、厚すぎる場合は、電解質部分での酸素イオン伝導の膜抵抗が大きくなることにより、単位セル面積当たりの発電出力を低下させてしまうという課題がある。
【0012】
本発明は、このような従来技術の有する課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、電解質層を薄膜化して膜抵抗を低減し、電極反応面積が十分に確保でき、起動・停止が頻繁に起きる使用態様に対して信頼性が高い固体電解質型燃料電池用のスタック及びこれを用いた固体電解質型燃料電池を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、所定の基板を用いて電極層などに特定形状を付与したり、各層の積層仕様を適宜選定することなどにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】
即ち、本発明の固体電解質型燃料電池用スタックは、固体電解質層に空気極層と燃料極層を挟着したセル板を積層して成る固体電解質型燃料電池用スタックにおいて、
上記セル板が、上面及び/又は下面に凹溝を有する基板と、この凹溝側の基板面上に燃料極層、固体電解質層及び空気極層、又は空気極層、固体電解質層及び燃料極層の順で、且つ上記凹溝の形状をほぼ転写するように積層されたこれらの層とを備え、
貫通した開口部が上記凹溝の底部に部分的に形成されており、この開口部から上記燃料極層又は空気極層が突出しており、
少なくとも1対の上記セル板が、上記燃料極層同士又は空気極層同士を対向させて接合するように積層され
上記燃料極層同士又は空気極層同士の接合により形成される管状溝が、燃料又は空気のガス流路として機能する、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の固体電解質型燃料電池用スタックの好適形態は、上記基板が多孔質材料から成り、上記管状溝が担当するガス流路とは極性が逆のガス流路として機能することを特徴とする。
【0017】
更にまた、本発明の固体電解質型燃料電池用スタックの好適形態は、上記基板の上面又は下面における、上記貫通開口部以外の領域、又はこの領域とこの貫通開口部の一部の領域とにおいて、この基板と上記空気極層又は燃料極層との間に絶縁応力緩和層を付加して成ることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の固体電解質型燃料電池は、上述の如き本発明の燃料電池用スタックを用いて成る固体電解質型燃料電池であって、
上記1対のセル板から成るセル板組と、流路を有するセパレータとを交互に積層して成ることを特徴とする。
【0020】
更に、本発明の他の固体電解質型燃料電池は、上述の如き本発明の燃料電池用スタックを用いて成る固体電解質型燃料電池であって、
上記1対のセル板から成るセル板組と、隣接するセル板組との間に、電気的絶縁層を介挿して成ることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の固体電解質型燃料電池用スタック、及び固体電解質型燃料電池について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を示すものとする。
また、説明の便宜上、基板や電極層などの各層の一方の面を「表面」又は「上面」、他方の面を「裏面」又は「下面」、これに応じて、空気極層又は燃料極層などの電極層を「表面電極」又は「上部電極」、「裏面電極」又は「下部電極」などと記載するが、これらは等価な要素であり、相互に置換した構成も本発明の範囲に含まれる。
【0022】
上述の如く、本発明の燃料電池用スタックは、固体電解質層を空気極層と燃料極層で挟んだ構造、即ち空気極層−固体電解質層−燃料極層、又はこの積層順を逆転させた態様である、燃料極層−固体電解質層−空気極層の積層構造を有するセル板を用いて成るものである。
【0023】
ここで、本発明のスタックでは、上記積層構造の支持体として機能する基板に凹溝を形成し、この凹溝付き基板の上に電極層、固体電解質層及び電極層を順次積層して、これらの層に該基板の凹溝形状をほぼ転写させ、最表面に位置する電極層、即ち燃料極層又は空気極層にも凹溝を形成してセル板を形成する。
そして、かかるセル板を少なくとも1対準備し、両セル板の凹溝同士が対向するように両セル板を接合してセル板組を得、必要に応じてこのようなセル板組を複数個積層してスタックを形成する。この結果、セル板組では、凹溝同士で管状溝が形成されることになり、この管状溝は燃料極層同士又は空気極層同士で形成され、極性が一致しているので、この管状溝を燃料ガス流路又は空気ガス流路としても不具合は生じない。
【0024】
本発明のスタックは、上述のような構成を利用するものであり、セパレータを必須構成要件としないものである。なお、本発明においては、後述するように半導体集積技術を適用することにより、従来のセル板に比し軽薄短小なセル板を形成し得るものであり、更には、後述するように表裏面を貫通した開口部を有する基板(開口部付き基板)をも使用可能であり、これらの点においても上述した特開平9−45355号と異なる。
【0025】
一方、参考スタックは、空気極層及び燃料極層のいずれか一方の電極層又は双方の電極層に凹溝を形成するとともに、最表面に位置しない方の電極層に支持体としての機能も持たせたものであり、管状溝の形成やセル板組の積層などについては本発明のスタックの場合と同様である。
【0026】
上述のように、本発明のスタック及び固体電解質型燃料電池においては、燃料ガスと空気のうちの一方のガス、例えば、燃料ガスは凹溝付きセル板を接合して形成される管状路に流すようにし、固体電解質層によって空気と隔離されるようにしている。これにより、燃料ガスが燃料極層と固体電解質層で密閉された管状流路を流れる構成となっているため、燃料ガスと空気の両方に曝され、両方のガスに対する高温耐久性が要求されるセパレータを必要としない構成とすることができる。
【0027】
本発明において、セル板の凹溝の断面形状は、2つの凹溝を接合した際に管状流路を形成し得るような形状であれば特に限定されるものではないが、円形、楕円形、矩形及び多角形を適当に分割した形状、代表的には半円形、半楕円形、矩形又は多角形の半分の形状などとすることができる。
なお、2枚のセル板の凹溝を対向させて各セル板の電極層同士を接合する場合、接合材として機能させる目的、又は電極層の集電機能を補助する目的、機械的熱的応力を緩和する目的で、2つの電極層間の一部分に中間層を形成して積層することができる。
【0028】
また、本発明においては、上記セル板の基板として多孔質基板を使用することが可能であり、この場合、基板はセル板の強度を保持する機能、電極層や固体電解質層を膜形成する際の支持基板としての機能を果たす他に、管状流路を流れない方のガス、例えば、管状流路を燃料ガスが流れる場合は空気を流すガス流路としても機能することができる。
この場合、流路を形成したセパレータ板を用いないでセル板組みだけを積層した積層密度の高いスタックを形成することができる。また、この多孔質基板が電気導電性である場合は、セルで発電した電流を集電する機能を併有することも可能である。
更に、発電電圧を発電要求値に合わせるため、隣接するセル板組みの間に電気的絶縁層を挿入して積層し、セル板組みを電気的に直列に接続することもできる。
この場合の電気絶縁層の両面については、同種のガスが流れるため、やはり両方のガスに対する耐久性が要求されるセパレータを必要としない。
【0029】
一方、セル板の基板として、多孔質でガスは透過するがガス流路としての機能が不十分である場合や、ガス不透過性基板で開口部を有する基板を使用する場合は、セル板強度を保持する機能、電極層又は固体電解質層膜を支持する機能に優れることになる。特に、ガスの隔壁として機能する固体電解質層を緻密で且つ薄膜に形成することが容易になる利点がある。更に、基板が起動時に加熱された熱エネルギーを伝熱する機能に優れる利点もある。
【0030】
かかるガス不透過性や開口部付きの基板を用いてスタックを形成する場合、1対のセル板(セル板組)とガス流路を形成したセパレータとを交互に積層することができる。
即ち、セル板2枚ごとにセパレータが1枚積層された構成となり、従来のように、セル板1枚ごとにセパレータを挿入した構成よりも発電機能を有する部分の積層密度を向上させることができる。
セパレータの積層方向の両面が電気的に絶縁されている場合は、セパレータ上部のセル板組と下部のセル板組を電気的に絶縁することができ、セル板同士を電気的に直列に接続することが可能になる。例えば、セパレータを絶縁性セラミックスなどで形成したり、金属製のセパレータの少なくとも一方のセル板と接合又は接触する面を絶縁処理するなどして形成することができる。
【0031】
更に、上述の如く、参考スタックでは、セル板の基板を空気極又は燃料極層の一方が兼ねることができる。
ガス流路の機能を補助する目的や、発電電圧を制御する目的で、2枚から成るセル板組みごとに、セパレータや電気絶縁性ガス不透過層を挿入したスタック構成とすることができる。
【0032】
次に、本発明のスタック及び固体電解質型燃料電池における固体電解質層、電極層の材質及びこれらの製造方法について説明する。
本発明においては、固体電解質層や電極層の材料は、特に限定されるものではなく、それぞれ公知の材料を使用することができる。例えば、燃料極材料としては、公知のニッケル、ニッケルサーメット及び白金などを使用することができる。空気極としは、例えばLa1−xSrMnO、La1−xSrCoOなどのペロブスカイト型酸化物を使用することができる。
一方、固体電解質層としては、公知のNd、Sm、Y及びGdなどを固溶した安定化ジルコニアや、CeO系固溶体、酸化ビスマス及びLaGaOなどを使用することができる。
【0033】
また、固体電解質層や電極層の形成方法としては、公知のEVD法、溶射法、スパッタ法及び蒸着法などの成膜方法や、テープキャスティング法、ディッピング法、ゾルゲル法、塗布法及びスプレー法などを適用することができる。
なお、電極層の一方を基板として使用する場合は、公知の粉末冶金手法で形成した原料粉を押し出し形成法などで所望の凹溝付き基板に成形し、焼結することにより、凹溝付き基板兼電極層を製造することができる。
【0034】
更に、本発明で多孔質基板を用いることができるのは上述の通りであるが、かかる多孔質基板としては、ガス透過性を有する多孔質性の金属やセラミックスを使用することができる。例えば、公知のCaOを15mol添加した安定化ZrOやAlなどのセラミックス焼結体や、Ni、Ni合金、SUS及びFe合金などの発泡金属や、焼結体合金及び焼結体サーメットなどを使用することができる。
また、凹溝付きの多孔質基板も公知の製造方法で製造することができる。例えば、所望の形状に押し出し成形した後に焼成する方法や、公知の発泡金属を製造する方法で製造できる。
更に、多孔質基板は、ガス流路としての機能を主に果たす比較的気孔率が高い層と、電極層や固体電解質層を膜形成する場合の支持基板としての機能を主に果たす比較的気孔率の低い層との少なくとも2層以上の層から形成される基板とすることもできる。
【0035】
更にまた、本発明で使用される開口部を有する基板は、基板の上面及び下面の少なくとも一方に凹溝が形成され、この凹溝の一部に基板上面から下面に貫通する開口部が形成されている基板であり、ガス透過性又は不透過性のどちらでも使用することができる。例えば、石英、高融点ガラス、アルミナ、マグネシア、部分安定化ジルコニア、シリコン、Ni、Ni基合金、SUS及びFe基合金などを使用することができる。
【0036】
基板が電気導電性である場合は、基板と一方の電極を電気的に絶縁する目的で又は、基板と固体電解質層や電極層の熱応力を緩和する目的で、基板開口部以外の部分又は基板開口部の一部で少なくとも片面に、電気絶縁・熱応力緩和層を形成した構成とすることができる。
この場合、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、リン珪酸ガラス(PSG)、リンホウ珪酸ガラス(BPSG)、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア又はMgO及びこれらの任意の混合物を含有し、好ましくはこれらを主成分とする材料を使用することができる。また、シリコン、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、モリブデン、タングステン又はタンタル及びこれらの混合金属を主成分とする金属を使用することができる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を好適実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0038】
参考例1
図1に、本例で用いるセル板の製造工程を示す。
多孔質基板1は、公知の多孔質金属体の製造方法に従って、凸部を有する型材5上に作成した。即ち有機溶剤、水溶性樹脂結合剤、界面活性剤、可塑剤及び水とともに、平均粒径0.5〜5μmのNi製原料粉を主成分とする混合物をドクターブレード法により凸型5上に塗布して比較的気孔率が低い表面層を形成し、次いで、原料混合物の有機溶剤、水溶性樹脂結合剤及び界面活性剤の混合比率を変えることにより、比較的気孔率が高い基板層を同様に重ねて成形体を形成した。
更に、気泡形成工程、脱脂工程及び焼結工程から成る熱処理を行い、気孔率20%、膜厚10μmの比較的気孔率が低い表面層1aと、気孔率80%、最も薄い部分で膜厚が500μmである凹溝を有する多孔質基板層1bとから成る多孔質基板1を形成した。
【0039】
次に、基板1の凹溝面側に、燃料極層2、電解質層3及び空気極層4を公知のスパッタ法により成膜した。即ち、RFマグネトロンスパッタ装置に基板1を設置し、まずArイオンビームにて、5分間基板上を逆スパッタ法によりクリーニングし、続いてNiとイットリア安定化ジルコニアのサーメットのターゲットを用いて、RF出力300W、成膜圧力5Pa条件下で5μm成膜した。次に、ターゲットをイットリア安定化ジルコニアに交換し、RF出力300W、圧力1Pa条件下にて2μm成膜した。更にターゲットをLSMに交換し、RF出力300W、成膜圧力5Pa条件で、5μm成膜し、セル板6を形成した。
【0040】
次に、本例のスタックを図2に示す要領で作成した。
2枚のセル板6を凹溝が相対するように積層し(a及びb)、凹溝以外の部分にリボン形状のPt線両面に低温焼き付けが可能なAg基ろう材を塗布した接合層7を挿入し積層し、900℃にて焼成してセル板組8を形成した。2枚のセル板6の凹溝で形成される管状ガス流路には、SUS製ガス導入管9を挿入し、同時に焼き付けした(c)。
次に、セル板組8を3層重ねた両端に厚さ1mmのSUS製端板10を設置し、SUS製端板10同士をボルト(図示せず)にて機械的に締結して、スタック11を形成した(d)。
【0041】
得られたスタック11につき、セル板組8により形成され、SUS製ガス導入管(図示せず)を設置した管状流路(X方向)に空気を導入し、これと直角をなす方向(Y方向)から多孔質基板1内に燃料水素ガスを導入し、600℃で発電特性の評価を行った(e)。セル有効面積に対し、0.1W/cmの発電を行うことができた。
なお、図2(e)に示すように、X−Y断面において、燃料を導入するセル板積層断面積を制限したり、SUS製ガス導入管を接続した部分が、比較的温度が低く急激な昇温に対して熱応力がかかりにくくなるように、スタック温度を調整することができる。
【0042】
以上のような本例のスタックによると、一方のガスをセル板組によって形成される管状流路に導入する構成とすることができるため、ガス導入部のガスシール性が向上するとともに、高温又は熱衝撃に対して耐久性が向上する利点が得られる。
また、耐久性を低下させる一つの原因であった燃料ガスと空気の両方に高温で曝されるセパレータを用いないので、高温耐久性が向上した固体電解質型燃料電池を得ることが可能になる。
更に、セパレータを使用しないので、図2(e)のZ方向につき、単位長さ当たりに積層できるセル板積層数を増加することができる。これにより、スタック容量当たり出力密度を向上することができ、小型で起動性に優れた燃料電池の製造が可能になる。
【0043】
(実施例
本実施例で用いるセル板の製造プロセスを図3を用いて説明する。図3は、各製造工程におけるセル板の部分断面図及び平面図である。
まず、図3に示すように、Si基板21の両面に絶縁応力緩和層22、例えばシリコン窒化膜を減圧CVD法により2000Å程度成膜した(a)。
次いで、この基板裏面のシリコン窒化膜22の所望の領域をフォトリソグラフィ及びCFガスを用いたケミカルドライエッチングによって除去し、シリコンエッチング口26を形成した(b)。
次いで、シリコンエッチング液、例えばヒドラジンを用いて80℃程度の温度でシリコンエッチングを行い、Si基板21の表面−裏面間に基板開口部27を形成するとともにシリコン窒化膜22のダイアフラム29を形成した(c)。
次いで、例えばYSZ(イットリア安定化ジルコニア)などの電解質膜23をRFスパッタ法により蒸着マスクを用いてダイアフラム29を覆うように1.5cm角の領域に厚さ2μm程度形成した(d)。
【0044】
次いで、図4に示すように、再びCFガスを用いたケミカルドライエッチングによりSi基板裏面よりエッチングを行い、電解質膜23の裏面と接するシリコン窒化膜ダイアフラム28を除去し、電解質膜23の裏面を露出させた。これと同時にSi基板21裏面のシリコン窒化膜も除去された(e)。
次いで、Si基板表面にLSMをRFスパッタ法により蒸着マスクを用いて電解質膜23を形成した領域を覆うように1.8cm角の領域に500nm程度成膜し、下部電極層24を形成した(f)。
次いで、Si基板21裏面よりEB蒸着法を用いてNi膜を500nm程度成膜し電解質膜23裏面に直接接触する上部電極25を形成し、上部電極25が凹溝25gを有するセル板29を作成した(g)。
【0045】
得られた2枚のセル板29を、図5に示すように基板エッチングにより形成した凹溝25gが相対するように積層してセル板組29Pとした。このセル板組29Pと、絶縁性セラミックス製で流路が形成されたセパレータ30とを交互に10層ずつ積層し、本実施例のスタックを作成した(a)。
得られたスタックの電気配線図を図5(b)に、斜視図を図5(c)に示す。
このスタックにつき、セル板凹溝により形成された管状流路に燃料Hガス、セパレータ側面に空気を導入して700℃で発電特性を評価した。スタックの発電電圧として11Vを得ることができた。
【0046】
以上のように、本実施例のスタックによると、一方のガスをセル板組によって形成される管状流路に導入する構成とすることができるため、ガスシール性が向上し、耐久性に優れたスタックを形成することができる。
また、従来のセル板とセパレータを交互に積層した構成のスタックに比較して、本実施例では、セル板2枚とセパレータ1枚とが交互に積層された構成とすることができるため、積層密度が高い燃料電池が製造可能になる。
更に、本実施例において、セパレータは燃料と空気の両方に高温下で曝されることがなくなるので、耐久性に優れた燃料電池を得ることができる。
【0047】
また、電気的絶縁性のセパレータを積層したことにより、セル板組を電気的直列に接続することが可能となり、発電要求に応じた高電圧発電を行うことが容易になる。更に、セル板の基板密度が高く平面性が良好なものを使用することができるため、より薄膜で緻密性の高い電解質層を形成することができ、これにより発電損失を低減することができる。そのため、出力密度が高く小型で起動性が向上した燃料電池の製造が可能になる。
なお、ガス不透過性基板を使用する場合は、電解質層を基板全面に形成しなくても、ガスの分離が可能であるため、熱衝撃に対し、各層の熱膨張係数差により破損する不具合を低減することができる効果が得られる。
【0048】
また、本実施例の変形例として、セル板の構成を図6に示すものとすることができる。
即ち、基板の凹溝が形成された面から電解質層が形成された構成や、電解質層の強度を向上させて凹溝を大きくする目的で、基板の片面に形成された絶縁応力緩和層が電解質層を補強した構成などを採用することができる。
【0049】
参考例2
本例で用いるセル板の製造プロセスを図7を用いて説明する。
参考例1と同様の型35を使用し、公知のテープキャスティング法及び塗布法で空気極層基板34の焼結体を形成した。原料粉平均粒径0.5〜1μmのLSMを含有する混合物を型35上にテープキャストし、1200℃の大気中で焼成を行った。膜厚は凹部分の最も薄い部分で200μm、気孔率20%であった。
凹溝側に実施例1と同様に電解質層33と燃料極層32を成膜して、セル板36を製造した。
得られた2枚のセル板36を相対するように積層して、セル板組37を形成し、このセル板組37とセパレータ38とを交互に積層してスタック39を形成した。
実施例と同様にして発電特性を評価したところ、0.15W/cmが得られた。
【0050】
本実施例によれば、凹溝を有し基板をも兼ねる空気極基板34を有する2枚のセル板を相対して積層し、管状流路を形成することにより、熱衝撃に強いチューブ型セルが配列したスタックに類似するスタックを構成することができる。
この一方で、製造工程が簡便で大量生産性に優れる平板型の製造方法に準じた製造工程を採用することができる優れた利点を有する。
【0051】
参考例3
参考例1と同様に製造したセル板組を、アルミナ系絶縁平板と交互に10層積層して、本例のスタックを作成した(図8)。
参考例1と同様に発電特性を評価し、発電電圧として8Vを得ることができた。
このように、本例のセル板及びスタックの構造とすることにより、高電圧の発電を行うことができ、且つセル板の積層密度が高い小型の固体電解質型燃料電池を製造することが可能になる。
【0052】
以上、本発明を若干の好適実施例により詳細に説明したが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、本発明のスタックに係るセル板につき、表面又は裏面(上面又は下面)のいずれか一方にのみ凹溝を有するセル板を用いたが、これに限定されるものではなく、表面及び裏面の双方に凹溝を有するセル板を用いて本発明のスタックを形成することも可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、所定の基板を用いて電極層などに特定形状を付与したり、各層の積層仕様を適宜選定することなどとしたため、電解質層を薄膜化して膜抵抗を低減し、電極反応面積が十分に確保でき、起動・停止が頻繁に起きる使用態様に対して信頼性が高い固体電解質型燃料電池用のスタック及びこれを用いた固体電解質型燃料電池を提供することができる。
別紙箇条書き参照
【図面の簡単な説明】
【図1】 固体電解質型燃料電池用スタックの一例に用いるセル板の製造工程を示す断面説明図である。
【図2】 図1に示すセル板を用いたスタックを示す断面及び斜視図である。
【図3】 本発明のスタックの実施例に用いるセル板の製造工程を示す部分断面及び平面説明図である。
【図4】 本発明のスタックの実施例に用いるセル板の製造工程を示す部分断面及び平面説明図である。
【図5】 図4に示すセル板を用いたスタックを示す断面、配線及び斜視図である。
【図6】 図4に示すセル板の変形例を示す部分断面図である。
【図7】 スタックの他の例に用いるセル板の製造工程及びこれを用いたスタックを示す断面図である。
【図8】 スタックの他の例を示す配線及び断面図である。
【符号の説明】
1、21 基板
1a 基板表面層
1b 基板層
2、32 燃料極層
3、33 電解質層
4、34 空気極層
5、35 型
6、36 セル板
7 接合層
8 セル板組
9 ガス導入管
10 端板
11、39 スタック
22 絶縁応力緩和層
23 電解質層
24 下部電極層
25 上部電極層
25g 凹溝
26 エッチング口
27 開口部
28 ダイアフラム
29 セル板
29P セル板組
30、38 セパレータ
37 セル板組
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a solid oxide fuel cell that uses a solid electrolyte to obtain electric energy by an electrochemical reaction and a stack used therefor, and more particularly, a cell plate structure and a cell plate in which an electrode and a solid electrolyte are formed. Concerning stack improvements.
[0002]
[Prior art]
In recent years, fuel cells have attracted attention as environmentally friendly clean energy sources capable of high energy conversion. Among them, solid electrolyte type fuel cells are oxide ion conductive solids such as yttria-stabilized zirconia as electrolytes. It is a battery of the type that uses an electrolyte, attaches porous electrodes on both sides, supplies fuel gas such as hydrogen and hydrocarbons on one side and air or oxygen gas on the other side with the solid electrolyte as a partition, The fuel cell operates at about 1000 ° C.
[0003]
It is known that the conductivity of such a solid electrolyte is about an order of magnitude lower than the conductivity of electrolytes of phosphoric acid fuel cells and molten carbonate fuel cells. In general, since the electrical resistance of the electrolyte part becomes a power generation loss, in order to improve the power generation output density, it is important to reduce the film resistance as much as possible by reducing the thickness of the solid electrolyte. In order to ensure the function, an area larger than a certain size is required. Therefore, in a solid oxide fuel cell, a cell structure (single cell structure) in which a solid electrolyte membrane is formed on a support having mechanical strength is used. It has been adopted. As a specific fuel cell structure, the following structure has been proposed.
[0004]
(1) Cylindrical type
A cylindrical and porous base tube is used as a support, and a cell structure is formed by laminating a fuel electrode layer, an electrolyte layer, and an air electrode layer on the surface of the base tube.
There are a cylindrical horizontal stripe type in which a plurality of single cell structures are arranged on one base tube, and a cylindrical vertical stripe type in which one single cell is formed on a single base tube. In either type, a battery is constructed by electrically connecting a plurality of cylinders with an interconnector, and either one of fuel gas or air is introduced into the inside of the substrate tube, and the other is introduced outside the substrate tube. Power is generated by introducing gas. Such a cylindrical solid oxide fuel cell has a feature that does not particularly require a seal between the fuel gas and the air because one of the fuel gas and the air flows in the base tube. In addition, because it is cylindrical, it has the advantage of being resistant to thermal shocks associated with starting and stopping of the fuel cell, and it is possible to design a stack that maintains the manifold part connected to the gas piping at a relatively low temperature, which is durable. Is characterized by high.
[0005]
(2) Flat plate type (1)
Basically, it has the same structure as phosphoric acid type or carbonated molten salt type. That is, a separator plate in which a fuel electrode plate having a fuel gas flow path formed on both sides of an interconnector plate and an air electrode plate having an air flow path bonded together, and a fuel electrode layer and an air electrode layer on both sides of a sheet-like electrolyte layer It is the structure which stuck together the planar cell board which laminated | stacked.
In order to reduce the IR loss of the power generation output and improve the output density, it is considered important to make the electrolyte layer thin, and support either the porous fuel electrode or the air electrode. A cell structure in which an electrolyte membrane and the other electrode layer are formed as a body has been proposed. For example, a configuration in which an electrolyte layer having a film thickness of 15 μm is formed on a 1.5 mm thick Ni-cermet fuel electrode layer by a vacuum slip casting method (Proceedings of The 3rd International Fuel Cell Conference, P349) is disclosed.
In this flat plate type, the effective power generation cell area that can be installed per unit volume of the fuel cell can be increased as compared with the cylindrical type, and thus the output density can be improved.
[0006]
(3) Flat plate type (2)
In the flat plate type {circle around (1)} described above, damage due to the difference in thermal expansion coefficients among the fuel electrode plate, air electrode plate, and interconnector plate constituting the separator plate is prevented to improve the thermal durability. Alternatively, improving the heat resistance of the interconnector flat plate against both fuel gas (reducing atmosphere) and air (oxidizing atmosphere) is a major technical issue.
In order to improve this, the fuel electrodes and the air electrodes are stacked so as to face each other, and the fuel gas flow path is made of the fuel electrode material between the fuel electrodes, and the air flow is made of the air electrode material between the air electrodes. A fuel cell stack having a configuration in which a path is formed has been proposed (Japanese Patent Laid-Open No. 9-45355). According to this configuration, it is not necessary to use a separator, so that it is possible to further reduce the size and improve the thermal durability.
[0007]
(4) Monolith type
The structure is similar to the flat plate type. That is, a fuel electrode layer in which gas flow paths are not formed on both surfaces of the interconnector flat plate, a separator plate in which an air electrode layer is formed, a corrugated fuel electrode layer, an electrolyte layer, and an air electrode layer are integrated into three layers. It is a structure in which cell films are alternately bonded. The flow path is formed by the corrugated cell plate, and the effective power generation cell area that can be installed per unit volume of the fuel cell stack can be increased, so that the output density can be improved.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in order to reduce the size of the fuel cell stack and increase the output density, the effective cell area that can be installed per stack unit volume is increased, and the power generation output per unit cell area is increased. This is very important.
However, in the prior art (1), there is a problem that it is generally difficult to increase the effective power generation cell area that can be installed per unit volume of the fuel cell stack. In particular, miniaturization of the fuel cell stack is important for mounting on a moving body such as an automobile, and for vehicle mounting, it is important to improve start-up performance. There is a problem that it takes time to raise the temperature to a temperature where power generation is possible, and the startability of the fuel cell stack is deteriorated.
[0009]
On the other hand, the prior art (2) generally has a configuration in which the density of the effective cell area can be easily increased.
However, since one surface of the separator plate is exposed to fuel gas and the other surface is exposed to air, it is difficult to improve the heat durability against both gases, and there is a problem in improving the heat durability. In addition, the gas sealability of the manifold part that connects the stack mainly made of ceramic material and the metal gas pipe is not sufficient, and furthermore, since it includes the joint part of different materials of ceramics and metal, it is weak against thermal shock. There is also a problem.
[0010]
In the prior art (3), by using a configuration that does not use a separator, it is possible to improve the durability, which is a problem of the prior art (2), and to improve the effective cell area density per unit stack volume.
However, similarly to the above, there is a problem that the gas sealability and thermal shock resistance of the manifold portion are not sufficient. In this configuration, all the stacked cell plates are electrically connected in parallel, so the fuel cell stack is a low voltage, high current type, and when a high voltage is required, the power generation output of the stack is It is difficult to design, and when boosting or transmitting power, there is a problem that loss is increased in the wiring portion.
[0011]
Furthermore, since the prior art (4) employs a configuration in which the cell plate portion composed of the electrolyte layer and both electrode layers is formed in a corrugated shape to divide the gas flow path, the effective cell per unit stack volume is adopted. The area density can be improved.
However, there is a problem that the mechanical strength is not sufficient, and in order to improve the strength, it is necessary to increase the thickness of the electrolyte. If it is too thick, the membrane resistance of oxygen ion conduction in the electrolyte portion will increase. Therefore, there is a problem that the power generation output per unit cell area is reduced.
[0012]
The present invention has been made paying attention to such problems of the prior art, the purpose of which is to reduce the membrane resistance by reducing the thickness of the electrolyte layer, it is possible to sufficiently ensure the electrode reaction area, It is an object of the present invention to provide a stack for a solid oxide fuel cell and a solid oxide fuel cell using the same, which are highly reliable for use modes in which starting and stopping frequently occur.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive investigations to achieve the above object, the present inventors have given a specific shape to an electrode layer using a predetermined substrate, or appropriately selected the lamination specifications of each layer, etc. Has been achieved, and the present invention has been completed.
[0014]
  That is, the present inventionSolidThe body electrolyte fuel cell stack is a solid oxide fuel cell stack formed by laminating a cell plate sandwiching an air electrode layer and a fuel electrode layer on a solid electrolyte layer.
  The cell plate has a substrate having a groove on the upper surface and / or the lower surface, and a fuel electrode layer, a solid electrolyte layer and an air electrode layer, or an air electrode layer, a solid electrolyte layer and a fuel electrode on the substrate surface on the groove side. These layers laminated in order of layers and substantially transferring the shape of the groove,
  A penetrating opening is partially formed at the bottom of the concave groove, and the fuel electrode layer or the air electrode layer protrudes from the opening,
  At least one pair of the cell plates is laminated so that the fuel electrode layers or the air electrode layers are opposed to each other.,
  The tubular groove formed by joining the fuel electrode layers or the air electrode layers functions as a fuel or air gas flow path.TheIt is characterized by that.
[0015]
  In addition, the present inventionSolidA preferred form of the stack for the body electrolyte fuel cell is characterized in that the substrate is made of a porous material and functions as a gas flow channel having a polarity opposite to that of the gas flow channel handled by the tubular groove.
[0017]
  Furthermore,Of the present inventionA preferred embodiment of the stack for a solid oxide fuel cell is that the substrate and the air electrode are formed in a region other than the through opening, or in this region and a partial region of the through opening, on the upper or lower surface of the substrate. An insulating stress relaxation layer is added between the fuel layer and the fuel electrode layer.
[0019]
  The solid oxide fuel cell of the present invention is as described above.Of the present inventionA solid oxide fuel cell using a fuel cell stack,
  It is characterized in that the cell plate assembly composed of the pair of cell plates and separators having flow paths are alternately laminated.
[0020]
  Furthermore, another solid oxide fuel cell of the present invention is as described above.Of the present inventionA solid oxide fuel cell using a fuel cell stack,
  An electrical insulating layer is interposed between the cell plate assembly composed of the pair of cell plates and the adjacent cell plate assembly.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the stack for a solid oxide fuel cell and the solid oxide fuel cell of the present invention will be described in detail. In the present specification, “%” indicates a mass percentage unless otherwise specified.
For convenience of explanation, one surface of each layer such as a substrate or an electrode layer is a “front surface” or “upper surface”, and the other surface is a “back surface” or “lower surface”. The electrode layer such as “surface electrode” or “upper electrode”, “back electrode” or “lower electrode” is described as an equivalent element, and a configuration in which the electrode layers are replaced with each other is also included in the scope of the present invention. It is.
[0022]
As described above, the fuel cell stack of the present invention has a structure in which the solid electrolyte layer is sandwiched between the air electrode layer and the fuel electrode layer, that is, the air electrode layer-solid electrolyte layer-fuel electrode layer, or the stacking order thereof is reversed. The cell plate having a laminated structure of fuel electrode layer-solid electrolyte layer-air electrode layer, which is an embodiment, is used.
[0023]
  here,Of the present inventionIn the stack, a concave groove is formed in a substrate that functions as a support of the laminated structure, and an electrode layer, a solid electrolyte layer, and an electrode layer are sequentially laminated on the substrate with the concave groove, and the layer of the substrate is laminated on these layers. The shape of the groove is substantially transferred, and the groove is formed in the electrode layer located on the outermost surface, that is, the fuel electrode layer or the air electrode layer to form a cell plate.
  Then, at least one pair of such cell plates is prepared, both cell plates are joined so that the concave grooves of both cell plates are opposed to each other, and a cell plate set is obtained. Stack to form a stack. As a result, in the cell plate assembly, tubular grooves are formed by the concave grooves, and the tubular grooves are formed by the fuel electrode layers or the air electrode layers, and the polarities are the same. No problem occurs even if the fuel gas channel or the air gas channel is used.
[0024]
  The present inventionNoThe tack uses the configuration as described above, and does not require a separator as an essential component. In the present invention, it is possible to form a cell plate that is lighter, thinner, and shorter than conventional cell plates by applying semiconductor integrated technology as will be described later. A substrate having a penetrating opening (a substrate with an opening) can also be used, and these points are also different from the above-mentioned JP-A-9-45355.
[0025]
  on the other hand,referenceThe stack has a groove formed in one or both of the air electrode layer and the fuel electrode layer, and the electrode layer not located on the outermost surface also has a function as a support. For the formation of tubular grooves and lamination of cell plate assemblies, etc.Of the present inventionThe same as in the case of stack.
[0026]
As described above, in the stack and the solid oxide fuel cell according to the present invention, one of the fuel gas and the air, for example, the fuel gas flows through a tubular path formed by joining the grooved cell plates. And separated from the air by the solid electrolyte layer. As a result, the fuel gas is configured to flow through the tubular flow path sealed with the fuel electrode layer and the solid electrolyte layer, so that it is exposed to both the fuel gas and the air, and high temperature durability is required for both gases. It can be set as the structure which does not require a separator.
[0027]
In the present invention, the cross-sectional shape of the concave groove of the cell plate is not particularly limited as long as it can form a tubular flow path when the two concave grooves are joined. A shape obtained by appropriately dividing a rectangle and a polygon, typically a semicircular shape, a semi-elliptical shape, a rectangular shape or a half shape of a polygon can be used.
In addition, when joining the electrode layers of each cell plate with the concave grooves of the two cell plates facing each other, the purpose of functioning as a bonding material or the purpose of assisting the current collecting function of the electrode layer, mechanical thermal stress In order to alleviate this, an intermediate layer can be formed and laminated in a part between two electrode layers.
[0028]
In the present invention, it is possible to use a porous substrate as the substrate of the cell plate. In this case, the substrate has a function of maintaining the strength of the cell plate, and forms an electrode layer or a solid electrolyte layer. In addition to fulfilling the function as the support substrate, it can also function as a gas flow path for flowing air when the fuel gas flows through the tubular flow path, for example, a gas that does not flow through the tubular flow path.
In this case, it is possible to form a stack having a high lamination density in which only the cell plate assembly is laminated without using the separator plate in which the flow path is formed. Moreover, when this porous substrate is electrically conductive, it is also possible to have a function of collecting current generated by the cell.
Furthermore, in order to adjust the generated voltage to the required power generation value, an electrical insulating layer can be inserted between adjacent cell plate assemblies and stacked, and the cell plate assemblies can be electrically connected in series.
In this case, since the same kind of gas flows on both surfaces of the electrical insulating layer, a separator that also requires durability against both gases is not required.
[0029]
On the other hand, if the substrate of the cell plate is porous and allows gas to pass through but has insufficient function as a gas flow path, or if a gas impermeable substrate with an opening is used, the cell plate strength It is excellent in the function which hold | maintains, and the function which supports an electrode layer or a solid electrolyte layer film | membrane. In particular, there is an advantage that it is easy to form a solid electrolyte layer functioning as a gas partition in a dense and thin film. Furthermore, there is an advantage that the substrate is excellent in the function of transferring the heat energy heated at the time of startup.
[0030]
When a stack is formed using such a substrate having gas impermeability or an opening, a pair of cell plates (cell plate assembly) and a separator having a gas flow path can be alternately stacked.
That is, one separator is stacked for every two cell plates, and the stacking density of the portion having the power generation function can be improved as compared with the conventional configuration in which the separator is inserted for each cell plate. .
When both sides of the separator in the stacking direction are electrically insulated, the upper cell plate assembly and the lower cell plate assembly can be electrically insulated, and the cell plates are electrically connected in series. It becomes possible. For example, the separator can be formed of insulating ceramics or the like, or can be formed by insulating the surface that is bonded or in contact with at least one cell plate of a metallic separator.
[0031]
  Furthermore, as mentioned above,referenceIn the stack, one of the air electrode and the fuel electrode layer can serve as the cell plate substrate.
  For the purpose of assisting the function of the gas flow path and for the purpose of controlling the generated voltage, a stack configuration in which a separator and an electrically insulating gas-impermeable layer are inserted into each of the two cell plate assemblies can be used.
[0032]
Next, the materials of the solid electrolyte layer and the electrode layer in the stack and the solid oxide fuel cell of the present invention and the production methods thereof will be described.
In the present invention, materials for the solid electrolyte layer and the electrode layer are not particularly limited, and known materials can be used for each. For example, as the fuel electrode material, known nickel, nickel cermet, platinum and the like can be used. As an air electrode, for example, La1-xSrxMnO3, La1-xSrxCoO3Perovskite type oxides such as can be used.
On the other hand, as the solid electrolyte layer, known Nd2O3, Sm2O3, Y2O3And Gd2O3Stabilized zirconia and CeO2-Based solid solution, bismuth oxide and LaGaO3Etc. can be used.
[0033]
In addition, as a method for forming a solid electrolyte layer or an electrode layer, a film forming method such as a known EVD method, thermal spraying method, sputtering method or vapor deposition method, a tape casting method, a dipping method, a sol-gel method, a coating method, a spray method, or the like Can be applied.
When one of the electrode layers is used as a substrate, the raw material powder formed by a known powder metallurgy technique is formed into a desired grooved substrate by an extrusion method or the like, and sintered to form a substrate with a groove. A cum electrode layer can be manufactured.
[0034]
Furthermore, as described above, the porous substrate can be used in the present invention, but as the porous substrate, a porous metal or ceramic having gas permeability can be used. For example, stabilized ZrO to which 15 mol of known CaO is added2And Al2O3Ceramic sintered bodies such as Ni, Ni alloys, SUS, and Fe alloys can be used, and sintered alloys and sintered cermets can be used.
A porous substrate with a concave groove can also be manufactured by a known manufacturing method. For example, it can be manufactured by a method of extruding into a desired shape and then firing, or a method of manufacturing a known foam metal.
Furthermore, the porous substrate is a layer having a relatively high porosity that mainly functions as a gas flow path, and a relatively porous layer that mainly functions as a support substrate when forming an electrode layer or a solid electrolyte layer. It can also be a substrate formed of at least two layers with a low rate layer.
[0035]
Furthermore, in the substrate having an opening used in the present invention, a concave groove is formed on at least one of the upper surface and the lower surface of the substrate, and an opening penetrating from the upper surface of the substrate to the lower surface is formed in a part of the concave groove. Which can be used either gas permeable or impermeable. For example, quartz, refractory glass, alumina, magnesia, partially stabilized zirconia, silicon, Ni, Ni-based alloy, SUS, and Fe-based alloy can be used.
[0036]
When the substrate is electrically conductive, a portion other than the substrate opening or the substrate for the purpose of electrically insulating the substrate and one of the electrodes or for reducing the thermal stress between the substrate and the solid electrolyte layer or the electrode layer An electrical insulation / thermal stress relaxation layer may be formed on at least one side of a part of the opening.
In this case, for example, containing silicon oxide, silicon nitride, phosphosilicate glass (PSG), phosphoborosilicate glass (BPSG), alumina, titania, zirconia, ceria or MgO and any mixture thereof, preferably these A material having a main component can be used. Moreover, the metal which has silicon, titanium, chromium, iron, cobalt, nickel, zirconium, molybdenum, tungsten, or tantalum, and these mixed metals as a main component can be used.
[0037]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to preferred examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0038]
(Reference example 1)
  In FIG.This exampleThe manufacturing process of the cell board used in is shown.
  The porous substrate 1 was produced on the mold 5 having a convex portion according to a known method for producing a porous metal body. That is, a mixture composed mainly of Ni raw material powder having an average particle size of 0.5 to 5 μm together with an organic solvent, a water-soluble resin binder, a surfactant, a plasticizer and water is applied onto the convex mold 5 by the doctor blade method. To form a surface layer having a relatively low porosity, and then changing the mixing ratio of the organic solvent, water-soluble resin binder and surfactant in the raw material mixture to form a substrate layer having a relatively high porosity in the same manner. A molded body was formed by overlapping.
  Furthermore, a heat treatment comprising a bubble forming process, a degreasing process, and a sintering process is performed, and the surface layer 1a having a porosity of 20% and a film thickness of 10 μm is relatively low, and the film thickness is 80% and the film thickness is the thinnest part. A porous substrate 1 composed of a porous substrate layer 1b having a concave groove of 500 μm was formed.
[0039]
Next, the fuel electrode layer 2, the electrolyte layer 3, and the air electrode layer 4 were formed on the concave groove surface side of the substrate 1 by a known sputtering method. That is, the substrate 1 is set in an RF magnetron sputtering apparatus, and the substrate is first cleaned with an Ar ion beam for 5 minutes by a reverse sputtering method, followed by RF output using a target of Ni and yttria stabilized zirconia cermet. A film thickness of 5 μm was formed under the conditions of 300 W and a film forming pressure of 5 Pa. Next, the target was replaced with yttria-stabilized zirconia, and a film having a thickness of 2 μm was formed under the conditions of an RF output of 300 W and a pressure of 1 Pa. Further, the target was replaced with LSM, and a cell plate 6 was formed by forming a film of 5 μm under the conditions of an RF output of 300 W and a film forming pressure of 5 Pa.
[0040]
  next,This exampleThe stack was created as shown in FIG.
  Two cell plates 6 are laminated so that the concave grooves are opposed to each other (a and b), and a bonding layer 7 in which an Ag-based brazing material capable of low-temperature baking is applied to both sides of the ribbon-shaped Pt line on portions other than the concave grooves. Were inserted, laminated, and fired at 900 ° C. to form a cell plate assembly 8. A SUS gas introduction pipe 9 was inserted into the tubular gas flow path formed by the concave grooves of the two cell plates 6 and baked at the same time (c).
  Next, SUS end plates 10 having a thickness of 1 mm are installed at both ends of the three stacked cell plate assemblies 8, and the SUS end plates 10 are mechanically fastened with bolts (not shown) to form a stack. 11 was formed (d).
[0041]
About the obtained stack 11, air is introduced into a tubular flow path (X direction) formed by the cell plate assembly 8 and provided with a SUS gas introduction pipe (not shown), and a direction perpendicular to this (Y direction) ), Fuel hydrogen gas was introduced into the porous substrate 1 and the power generation characteristics were evaluated at 600 ° C. (e). 0.1 W / cm for cell effective area2Was able to generate electricity.
As shown in FIG. 2 (e), in the XY cross section, the cell plate laminated cross sectional area for introducing the fuel is limited, or the portion where the SUS gas introduction pipe is connected has a relatively low temperature and is abrupt. The stack temperature can be adjusted so that thermal stress is hardly applied to the temperature rise.
[0042]
  Like the aboveThis exampleAccording to the stack, since one gas can be introduced into the tubular flow path formed by the cell plate assembly, the gas sealing property of the gas introduction part is improved and it is durable against high temperature or thermal shock. The advantage that the property is improved is obtained.
  In addition, since a separator that is exposed to both fuel gas and air, which is one cause for reducing durability, is not used, it is possible to obtain a solid oxide fuel cell with improved high-temperature durability.
  Furthermore, since no separator is used, the number of stacked cell plates can be increased per unit length in the Z direction in FIG. As a result, the power density per stack capacity can be improved, and a small-sized fuel cell with excellent startability can be manufactured.
[0043]
(Example1)
  A manufacturing process of the cell plate used in this embodiment will be described with reference to FIG. FIG. 3 is a partial cross-sectional view and a plan view of the cell plate in each manufacturing process.
  First, as shown in FIG. 3, an insulating stress relaxation layer 22, such as a silicon nitride film, was formed on both sides of the Si substrate 21 by a low pressure CVD method (a).
  Next, a desired region of the silicon nitride film 22 on the back surface of the substrate is formed by photolithography and CF.4The silicon etching port 26 was formed by removing by chemical dry etching using gas (b).
  Next, silicon etching is performed using a silicon etching solution, for example, hydrazine at a temperature of about 80 ° C. to form a substrate opening 27 between the front and back surfaces of the Si substrate 21 and a diaphragm 29 of the silicon nitride film 22 ( c).
  Next, an electrolyte film 23 such as YSZ (yttria stabilized zirconia), for example, was formed in a 1.5 cm square region with a thickness of about 2 μm so as to cover the diaphragm 29 using an evaporation mask by RF sputtering (d).
[0044]
Then again as shown in FIG.4Etching was performed from the back surface of the Si substrate by chemical dry etching using gas to remove the silicon nitride film diaphragm 28 in contact with the back surface of the electrolyte film 23, thereby exposing the back surface of the electrolyte film 23. At the same time, the silicon nitride film on the back surface of the Si substrate 21 was also removed (e).
Next, LSM was deposited on the Si substrate surface to a thickness of about 500 nm in a 1.8 cm square region so as to cover the region where the electrolyte film 23 was formed using the vapor deposition mask by RF sputtering, and the lower electrode layer 24 was formed (f ).
Next, an Ni film is formed to a thickness of about 500 nm from the back surface of the Si substrate 21 by using the EB vapor deposition method, and the upper electrode 25 that directly contacts the back surface of the electrolyte film 23 is formed. (G).
[0045]
The obtained two cell plates 29 were laminated so that the concave grooves 25g formed by substrate etching face each other as shown in FIG. The cell plate set 29P and the separator 30 made of insulating ceramics and having a flow path formed thereon were alternately stacked 10 layers at a time to form a stack of this example (a).
An electric wiring diagram of the obtained stack is shown in FIG. 5B, and a perspective view is shown in FIG.
About this stack, the fuel H is added to the tubular flow path formed by the cell plate groove.2Gas and air were introduced into the side of the separator, and the power generation characteristics were evaluated at 700 ° C. It was possible to obtain 11V as the power generation voltage of the stack.
[0046]
As described above, according to the stack of the present embodiment, since one gas can be introduced into the tubular flow path formed by the cell plate assembly, the gas sealing property is improved and the durability is excellent. A stack can be formed.
In addition, compared with a stack having a configuration in which conventional cell plates and separators are alternately stacked, in this embodiment, a configuration in which two cell plates and one separator are alternately stacked can be used. A fuel cell having a high density can be manufactured.
Furthermore, in this embodiment, the separator is not exposed to both fuel and air at high temperatures, so that a fuel cell having excellent durability can be obtained.
[0047]
In addition, by stacking electrically insulating separators, it is possible to connect cell plate assemblies in electrical series, and it is easy to perform high-voltage power generation according to power generation requirements. In addition, since the cell plate having a high substrate density and good planarity can be used, it is possible to form a thinner and more dense electrolyte layer, thereby reducing power generation loss. Therefore, it is possible to manufacture a fuel cell having a high output density, a small size, and improved startability.
When using a gas-impermeable substrate, gas separation is possible without forming an electrolyte layer on the entire surface of the substrate. The effect which can be reduced is acquired.
[0048]
As a modification of the present embodiment, the configuration of the cell plate can be as shown in FIG.
That is, an insulating stress relaxation layer formed on one surface of the substrate is used for the structure in which the electrolyte layer is formed from the surface of the substrate where the groove is formed or for the purpose of increasing the groove by increasing the strength of the electrolyte layer. A configuration in which the layer is reinforced can be employed.
[0049]
(Reference example 2)
  In this exampleThe manufacturing process of the cell plate to be used will be described with reference to FIG.
  Reference example1 was used to form a sintered body of the air electrode layer substrate 34 by a known tape casting method and coating method. A mixture containing LSM having a raw material average particle size of 0.5 to 1 μm was tape-cast on a mold 35 and fired in the atmosphere at 1200 ° C. The film thickness was 200 μm at the thinnest portion of the concave portion and the porosity was 20%.
  In the same manner as in Example 1, the electrolyte layer 33 and the fuel electrode layer 32 were formed on the concave groove side to manufacture the cell plate 36.
  The obtained two cell plates 36 were laminated so as to face each other to form a cell plate assembly 37, and the cell plate assembly 37 and the separator 38 were alternately laminated to form a stack 39.
  Example1When the power generation characteristics were evaluated in the same manner as described above, 0.15 W / cm2was gotten.
[0050]
According to the present embodiment, two cell plates having an air electrode substrate 34 that also has a concave groove and also serves as a substrate are laminated so as to form a tubular flow path, whereby a tube-type cell that is resistant to thermal shock. A stack can be constructed that is similar to the stack in which
On the other hand, it has the outstanding advantage that the manufacturing process according to the manufacturing method of the flat plate type which is simple and excellent in mass productivity can be adopted.
[0051]
(Reference example 3)
  Reference exampleThe cell plate assembly manufactured in the same manner as 1 is laminated with 10 layers of alumina insulating flat plates alternately,This example(Fig. 8).
  Reference exampleThe power generation characteristics were evaluated in the same manner as in Example 1, and 8 V was obtained as the power generation voltage.
  in this way,This exampleWith this cell plate and stack structure, it is possible to produce a small solid oxide fuel cell that can generate high voltage power and has a high cell plate stacking density.
[0052]
  Although the present invention has been described in detail with some preferred embodiments, the present invention is not limited to these embodiments, and various modifications are possible within the scope of the gist of the present invention.
  For example,Of the present inventionFor the cell plate related to the stack, a cell plate having a groove on only one of the front surface and the back surface (upper surface or lower surface) was used, but the present invention is not limited to this. With cell plate havingOf the present inventionIt is also possible to form a stack.
[0053]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a specific shape is imparted to an electrode layer or the like using a predetermined substrate, or a lamination specification of each layer is appropriately selected. Providing a stack for a solid oxide fuel cell that can reduce resistance, secure a sufficient electrode reaction area, and is highly reliable for usage that frequently starts and stops, and a solid oxide fuel cell using the same can do.
See separate bullet
[Brief description of the drawings]
[Figure 1]An example of a stack for a solid oxide fuel cellIt is sectional explanatory drawing which shows the manufacturing process of the cell board used for.
2 is a cross-sectional and perspective view showing a stack using the cell plate shown in FIG. 1. FIG.
Fig. 3 Stack of the present inventionThe fruitIt is a partial cross section and plane explanatory drawing which show the manufacturing process of the cell board used for an Example.
FIG. 4 Stack of the present inventionThe fruitIt is a partial cross section and plane explanatory drawing which show the manufacturing process of the cell board used for an Example.
5 is a cross-sectional view, wiring, and perspective view showing a stack using the cell plate shown in FIG. 4. FIG.
6 is a partial cross-sectional view showing a modified example of the cell plate shown in FIG. 4;
[Fig. 7]Other examples of stacksIt is sectional drawing which shows the manufacturing process of the cell board used for and a stack using the same.
[Fig. 8]Other examples of stacksFIG.
[Explanation of symbols]
    1,21 substrate
    1a Substrate surface layer
    1b Substrate layer
    2, 32 Fuel electrode layer
    3, 33 Electrolyte layer
    4, 34 Air electrode layer
    5, 35 type
    6, 36 cell plate
    7 Bonding layer
    8 cell board assembly
    9 Gas introduction pipe
  10 End plate
  11, 39 stacks
  22 Insulation stress relaxation layer
  23 Electrolyte layer
  24 Lower electrode layer
  25 Upper electrode layer
  25g groove
  26 Etching port
  27 opening
  28 Diaphragm
  29 Cell plate
  29P cell board assembly
  30, 38 Separator
  37 cell board assembly

Claims (9)

固体電解質層に空気極層と燃料極層を挟着したセル板を積層して成る固体電解質型燃料電池用スタックにおいて、
上記セル板が、上面及び/又は下面に凹溝を有する基板と、この凹溝側の基板面上に燃料極層、固体電解質層及び空気極層、又は空気極層、固体電解質層及び燃料極層の順で、且つ上記凹溝の形状をほぼ転写するように積層されたこれらの層とを備え、
貫通した開口部が上記凹溝の底部に部分的に形成されており、この開口部から上記燃料極層又は空気極層が突出しており、
少なくとも1対の上記セル板が、上記燃料極層同士又は空気極層同士を対向させて接合するように積層され
上記燃料極層同士又は空気極層同士の接合により形成される管状溝が、燃料又は空気のガス流路として機能する、ことを特徴とする固体電解質型燃料電池用スタック。
In a stack for a solid oxide fuel cell, which is formed by laminating a cell plate sandwiching an air electrode layer and a fuel electrode layer on a solid electrolyte layer,
The cell plate has a substrate having a groove on the upper surface and / or the lower surface, and a fuel electrode layer, a solid electrolyte layer and an air electrode layer, or an air electrode layer, a solid electrolyte layer and a fuel electrode on the substrate surface on the groove side. These layers laminated in order of layers and substantially transferring the shape of the groove,
A penetrating opening is partially formed at the bottom of the concave groove, and the fuel electrode layer or the air electrode layer protrudes from the opening,
At least one pair of the cell plates is laminated so that the fuel electrode layers or the air electrode layers are opposed to each other ,
Tubular groove formed by the junction between the fuel electrode layer or between the air electrode layer is, that acts as a gas flow path for fuel or air, a solid oxide fuel cell stack, characterized in that.
上記基板が多孔質材料から成り、上記管状溝が担当するガス流路とは極性が逆のガス流路として機能することを特徴とする請求項1に記載の固体電解質型燃料電池用スタック。  2. The solid oxide fuel cell stack according to claim 1, wherein the substrate is made of a porous material and functions as a gas channel having a polarity opposite to that of a gas channel handled by the tubular groove. 上記固体電解質層と空気極層又は燃料極層とが、上記凹溝側と反対側の基板面から上記貫通開口部を閉塞するように積層され、燃料極層又は空気極層が上記凹溝側の基板面から積層され、
この貫通開口部の断面において、上記凹溝側の基板面から順に、燃料極層−固体電解質層−空気極層、又は空気極層−固体電解質層−燃料極層の積層構造を有することを特徴とする請求項に記載の固体電解質型燃料電池スタック。
The solid electrolyte layer and the air electrode layer or the fuel electrode layer are laminated so as to close the through opening from the substrate surface opposite to the groove side, and the fuel electrode layer or the air electrode layer is on the groove side. Layered from the substrate surface,
The cross section of the through-opening has a stacked structure of a fuel electrode layer-solid electrolyte layer-air electrode layer or an air electrode layer-solid electrolyte layer-fuel electrode layer in order from the substrate surface on the concave groove side. The solid oxide fuel cell stack according to claim 1 .
上記空気極層又は燃料極層が上記凹溝側と反対側の基板面から上記貫通開口部を閉塞するように積層され、上記燃料極層又は空気極層と固体電解質層とが上記凹溝側の基板面から積層され、
この貫通開口部の断面において、上記凹溝側の基板面から順に、燃料極層−固体電解質層−空気極層、又は空気極層−固体電解質層−燃料極層の積層構造を有することを特徴とする請求項に記載の固体電解質型燃料電池スタック。
The air electrode layer or the fuel electrode layer is laminated so as to close the through opening from the substrate surface opposite to the groove side, and the fuel electrode layer or air electrode layer and the solid electrolyte layer are on the groove side. Layered from the substrate surface,
The cross section of the through-opening has a stacked structure of a fuel electrode layer-solid electrolyte layer-air electrode layer or an air electrode layer-solid electrolyte layer-fuel electrode layer in order from the substrate surface on the concave groove side. The solid oxide fuel cell stack according to claim 1 .
上記基板の上面又は下面における、上記貫通開口部以外の領域、又はこの領域とこの貫通開口部の一部の領域とにおいて、この基板と上記空気極層又は燃料極層との間に絶縁応力緩和層を付加して成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の固体電解質型燃料電池用スタック。Insulating stress relaxation between the substrate and the air electrode layer or the fuel electrode layer in a region other than the through-opening portion on the upper surface or the lower surface of the substrate, or in this region and a partial region of the through-opening portion. The stack for a solid oxide fuel cell according to any one of claims 1 to 4 , further comprising a layer. 上記多孔質材料から成る基板は、その断面において、上記凹溝側の基板面近傍の気孔率が基板内部の気孔率よりも低く形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の固体電解質型燃料電池用スタック。Substrate made of the porous material, in its cross-section, any one of claims 1 to 5, the porosity of the substrate surface near the groove side, characterized in that it is formed lower than the porosity in the substrate The stack for a solid oxide fuel cell according to one item. 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の燃料電池用スタックを用いて成る固体電解質型燃料電池であって、
上記1対のセル板から成るセル板組と、流路を有するセパレータとを交互に積層して成ることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
A solid oxide fuel cell comprising the fuel cell stack according to any one of claims 1 to 6 ,
A solid oxide fuel cell, wherein the cell plate assembly comprising the pair of cell plates and a separator having a flow path are alternately laminated.
請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の燃料電池用スタックを用いて成る固体電解質型燃料電池であって、
上記1対のセル板から成るセル板組と、隣接するセル板組との間に、電気的絶縁層を介挿して成ることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
A solid oxide fuel cell comprising the fuel cell stack according to any one of claims 1 to 6 ,
A solid oxide fuel cell, wherein an electrical insulating layer is interposed between a cell plate assembly comprising the pair of cell plates and an adjacent cell plate assembly.
請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の燃料電池用スタックを用いて成る固体電解質型燃料電池であって、
上記1対のセル板から成るセル板組と、隣接するセル板組との間に、セパレータと電気的絶縁層を介挿して成ることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
A solid oxide fuel cell comprising the fuel cell stack according to any one of claims 1 to 6 ,
A solid oxide fuel cell, wherein a separator and an electrically insulating layer are interposed between a cell plate assembly composed of a pair of cell plates and an adjacent cell plate assembly.
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