JP5061313B2 - 温調機能付き攪拌装置 - Google Patents

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本発明は、攪拌対象物の温調機能を備える攪拌装置に関し、特に攪拌容器自体を回転させ、その内壁とのせん断力をもって攪拌対象物の攪拌を行う装置に関する。
薬品や食品の製造に際しては、複数の材料を混合したり、粒状物を粉砕したりする作業を伴うことがあり、当該作業には攪拌装置が使用される。攪拌装置としては、攪拌対象物を投入した攪拌容器内に攪拌用のスクリューを挿入し、これを回転させて攪拌を実行する種類の装置と(例えば、特許文献1を参照)、攪拌容器内にはスクリューを挿入することなく、攪拌容器自体を回転させて容器内壁と攪拌対象物との間に生じるせん断力を用い攪拌を実行する種類の装置とがある(例えば、特許文献2、3を参照)。
上記2種類の攪拌装置の内でも、後者のせん断力を用い攪拌対象物を攪拌する攪拌装置では、前者のスクリューの回転により攪拌する攪拌装置に比べ、攪拌作業後における清掃の手間が少なく、また、スクリューの破損などに伴う異物の混入という問題を生じることもない。
ところで、攪拌作業に際しては、攪拌作業中における攪拌対象物の温度を制御することが必要な場合がある。例えば、食品の製造においては、攪拌対象物を加熱しながら攪拌することが必要となる場合がある。攪拌装置における加熱手段としては、上記スクリューを用い攪拌する種類の攪拌装置において、容器にヒータを内蔵したものが提案されている(例えば、特許文献4、5を参照)。この文献に提案の攪拌装置では、ヒータにより攪拌対象物を加熱することができ、当該状態を維持しながら攪拌作業を実施できる。
特許3072467号公報 特開2005−028292号公報 特開2007−098292号公報 特開2001−178426号公報 特開2006−346112号公報
しかしながら、攪拌容器の内壁とのせん断力を用い攪拌対象物を攪拌する攪拌装置では、攪拌容器自体が回転するため上記特許文献4、5で提案の技術を採用しても、ヒータへの給電手段を確保することが困難である。特に、攪拌効率の向上を図るために攪拌容器の回転数を上昇させようとするような場合には、給電手段の確保は非常に困難となる。また、攪拌対象物によっては加熱だけでなく、冷却が必要な場合もあるが、上記特許文献4、5では、攪拌対象物を冷却することはできない。
本発明は、上記問題を解決しようとなされたものであって、攪拌容器の内壁とのせん断力を用い攪拌対象物を攪拌することができ、攪拌中における攪拌対象物の温調を行なうことができる温調機能付き攪拌装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、次の構成を採用することとする。
本発明に係る温調機能付き攪拌装置は、少なくとも駆動源と攪拌容器と加熱手段および冷却手段とを備える。駆動源は、回転駆動力を発生する。攪拌容器は、攪拌対象物を収納する収納空間を有するとともに、所要時間毎に回転方向を正逆切り換えながら駆動源が発生する回転駆動力を受けて自転する。冷却手段は、攪拌容器の外壁面に接触あるいは近接した状態で配置されており、加熱手段は、攪拌容器の外壁面に沿って配置されている。
ここで、攪拌容器は、その壁における少なくとも上記加熱手段が沿う部分に導電材料を含み、加熱手段は、磁場を形成し、攪拌容器の壁における前記導電材料を含む部分に渦電流を発生させることにより誘導加熱する。なお、攪拌容器の壁の少なくとも一部に含まれる導電材料としては、加熱手段からの磁界により高効率に渦電流が生じる材料を用いることが好ましい。即ち、加熱手段による誘導加熱のためには、鉄、鉄鋳物、鉄ホーロー、磁性ステンレス(壁の厚みによっては、非磁性ステンレス)などを上記導電材料として用いることが好ましい。
上記のように、本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、攪拌容器の外壁面に接触あるいは近接した状態で冷却手段が備えられ、また、攪拌容器の外壁面に沿って近接した状態で加熱手段が備えらている。本発明に係る温調機能付き攪拌装置の加熱手段は、攪拌容器の壁を誘導加熱するものであって、発生した熱は攪拌容器の壁から攪拌対象物へと伝達される。よって、本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、加熱手段を攪拌容器に直接配置しなくても、収納された攪拌対象物を高い効率で加熱することができ、給電手段などを考慮するときに,簡易な構成を採ることが可能である。
また、本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、攪拌容器に対して冷却手段が付帯されている。冷却手段は、例えば、冷却媒体(冷却液や冷却ガスなど)を流通させることができるジャケットを備える手段や、ぺルチェ素子を用いる手段などを採用することができる。このように、本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、加熱手段だけでなく冷却手段も備えるので、攪拌中における攪拌対象物を加熱・冷却することができる。
また、本発明に係る温調付き攪拌装置では、攪拌容器内にスクリューを挿入して攪拌を行うのではなく、攪拌容器自体を回転させて、その内壁面と攪拌対象物との間に発生するせん断力を用い攪拌を行う。よって、本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、攪拌容器内にスクリューを挿入して攪拌する従来の装置に比べて、攪拌対象物の種類を変更する際などにおける清掃の手間を低減することができ、また、スクリューの破損などに起因する攪拌対象物への異物の混入という問題を生じることがない。
また、本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、攪拌容器の回転方向を一定時間毎に正逆切り換えるので持続的に一方向に回転させる装置に比べて、高い攪拌効率を有する。これは、持続的に一方向に攪拌容器を回転させる装置では、回転動作を開始してから一定の時間においては、攪拌容器の内壁面と攪拌対象物との間に周速度の差異があり、両者の間にはせん断力が作用する。しかし、一定時間が経過した後には、有効なせん断力が働かず,攪拌効率が低下する。
これに対して、本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、一定時間毎に攪拌容器の回転方向を正逆切り換えるので、攪拌容器の内壁面と攪拌対象物との間には絶えず有効なせん断力が作用し、高い効率での攪拌が可能である。
従って、本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、攪拌容器の内壁とのせん断力を用い攪拌対象物を攪拌することができ、攪拌中における攪拌対象物の温調を行なうことができる。
なお、加熱手段を用い攪拌対象物を加熱する際には、冷却手段を併用することも可能ではあるが、加熱効率という観点から択一的な使用が望ましい。
上記本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、次のようなバリエーションを採用することができる。
・ 上記本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、冷却手段の具体的構成例として、攪拌容器の外壁に沿って形成されたジャケット部と、当該ジャケットと攪拌容器の外壁面との間を流通する冷却媒体とを含んだ構成を採用することができる。
・ 上記本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、冷却手段におけるジャケット部として非磁性の樹脂材料からなる構成を採用し、加熱手段が、電磁コイルを含んで構成されているとともに、当該電磁コイルが冷却手段におけるジャケット部の外側面に密着した状態で配されている、という構成を採用することができる。
・ 上記本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、攪拌容器の壁として、磁性ステンレスまたは非磁性ステンレスをベース材とし、当該ベース材の外壁面における加熱手段が沿う部分に鉄からなる層(酸化鉄、窒化鉄からなる層でもよい)が溶射または貼り付けにより形成されているという構成を採用することができる。
・ 上記本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、攪拌容器の壁として、磁性ステンレスまたは非磁性ステンレスからなる第一の層と、鉄からなる第二の層とが収納空間側から順に積層されてなる多層構造のものを採用することができる。
・ 上記本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、攪拌容器の壁における上記鉄(Fe)の外表面側にガラスまたはセラミックからなる皮膜が形成された構成を採用することができる。
・ 上記本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、ジャケット部の外壁が、攪拌容器の外壁面に対して5[mm]以上20[mm]以下の間隔をあけた状態で形成されている。即ち、冷却媒体の流通経路が、攪拌容器の外壁面に対する法線方向において、5[mm]以上20[mm]以下に設定されている。これは、5[mm]未満の場合には、冷却効率が低くなり、逆に、20[mm]よりも大きくなると、加熱手段の電磁コイルが攪拌容器の外壁面から遠くなりすぎて加熱効率が低下してしまうためである。
・ 上記本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、攪拌容器がその収納空間として球形空間を有し、加熱手段が攪拌容器の回転赤道を含む部分を少なくとも誘導過熱する、という構成を採用することができる。これは、球形空間を有する攪拌容器では、回転の際に内部に収納された攪拌対象物は、遠心力により赤道付近に流動してから内部を循環する。そして、この赤道付近を加熱することで、攪拌対象物の温度分布をより均一化することができる。
・ 上記本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、攪拌容器の収納空間に対して当該空間の内圧調整を行なう圧力調整手段が連結されている、という構成を採用することができる。
・ 上記本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、さらに、制御部、差動部、制動部および回転方向切換部を備える構成を採用することができる。ここで、制御部は、攪拌容器の回転方向の正逆切り換え、および駆動源の駆動を制御し、差動部は、駆動源からの回転駆動力を、2本の回転軸に対して差動的に伝達する。また、制動部は、上記2本の回転軸のうちの少なくとも一方に接続され、制御部からの指示に基づき、その回転を停止させ、回転方向切換部は、制動部が接続された側の回転軸に接続され、制動部により回転が停止されている状態でその回転方向を正逆切り換えて出力軸に回転駆動力を伝達する。なお、攪拌容器は、上記出力軸に接続されており、制動部および回転方向切替部が2つづつある場合には、攪拌容器は回転方向切替部に連結されている各出力軸に対してそれぞれ接続されていることになる。
・ 上記本発明に係る温調機能付き攪拌装置では、上記差動部として、デファレンシャルギアを含む構成を採用することができる。
以下では、本発明を実施するための資料の形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下の説明に係る実施の形態は、本発明の構成上の特徴および当該特徴的構成から奏される作用効果を分かりやすく説明するための一例として用いるものであって、本発明は、その技術的な本質的特徴部分を除き、以下の内容に何ら限定を受けるものではない。
[実施の形態]
1.温調機能付き攪拌装置1000の全体構成
本実施の形態に係る温調機能付き攪拌装置(以下では、単に「攪拌装置」と記載する。)1000の全体構成について、図1を用い説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る攪拌装置1000は、回転駆動力を供給する駆動モータ1と、2つの攪拌容器30a、30bとを備える。駆動モータ1は、駆動軸2でデファレンシャルブロック3に接続されている。デファレンシャルブロック3からは、2本の回転軸10a、10bが延出されており、各々が回転方向切替ブロック11a、11bに接続されている。なお、本実施の形態に係る攪拌装置1000では、駆動モータ1とデファレンシャルブロック3との間における回転駆動力の伝達経路中、具体的には、駆動軸2にフライホイール41が取り付けられている。フライホイール41については、後述する。なお、駆動モータ1には、インバータ制御方式のモータが用いられている。
各回転軸10a、10bは、回転方向切替ブロック11a、11bを突き抜ける状態で延設されており、各端部にブレーキブロック12a、12bが設けられている。各回転方向切替ブロック11a、11bからは、回転軸15a、15bが各々延出され、回転軸29a、29bなどを介して攪拌容器30a、30bに接続されている。
また、攪拌装置1000には、その駆動制御を実行する制御ユニット45を備える。制御ユニット45は、その中の駆動データ保存部(図1では、図示を省略。)に複数の駆動データが保存されており、その中から選択された一の駆動データに基づいて駆動制御を実行する。具体的な駆動制御については、後述する。
デファレンシャルブロック3は、乗用車等の駆動系に用いられているのと同様の公知の構造を有するものであり,リングギア5、ケース6、ピニオンシャフト7、デファレンシャルピニオン8a、8b、サイドギア9a、9bなどから構成されている。駆動モータ1からの駆動軸2には、その先端部分にドライブピニオン4が取り付けられており、リングギア5に噛合するようになっており、また、回転軸10a、10bは、各端がサイドギア9a、9bにそれぞれ接合されている。デファレンシャルブロック3は、駆動軸2からの駆動力を差動的に2本の回転軸10a、10bに伝達する。
回転方向切替ブロック11a、11bは、デファレンシャルブロック3に繋がる2本の回転軸10a、10bのそれぞれに接続されており、大径のギア14a、14bと、それより径の小さなギア13a、13bおよびギア16a、16bと、小径のギア17a、17bとを備える。また、ギア16a、16bを支持する回転軸15a、15bには、これらには直接接触しない状態で糸巻型のリング18a、18bが取り付けられており、各リング18a、18bには、電磁ソレノイド20a、20bに対し稼動シャフト21a、21bを介して接続された松葉状のレバー19a、19bが取り付けられた構成となっている。
ここで、レバー19a、19bの各々は、制御ユニット45からの制御信号に基づく電磁ソレノイド20a、20bの駆動により、図1のX軸方向に移動可能となっており、当該移動に伴ってリング18a、18bを介してギア16a、16bを左右方向に移動させる。そして、回転方向切替ブロック11a、11bにおいては、この移動によってギア16a、16bがギア14a、14bあるいはギア17a、17bの一方に対し噛合することになる。
ギア16a、16bが接合されてなる回転軸15a、15bの各々の回転駆動力は、ギア27a、27bおよびギア28a、28bを介して、回転軸29a、29bに伝達される。そして、各回転軸29a、29bの先端部分には、攪拌容器30a、30bがそれぞれ接合されている。
ブレーキブロック12a、12bは、電磁ディスクブレーキであって、デファレンシャルブロック3から延びる各回転軸10a、10bの先端部分に設けられている。具体的には、電磁コイル22a、22bと、スプリング23a、23bと、ディスク24a、24bとパッド25a、25bと、コア26a、26bとから構成されている。ブレーキブロック12a、12bは、制御ユニット45からの指示信号に基づき、交互に回転軸10a、10bの回転を停止させるものであって、制御ユニット45からの制御信号に基づき電磁コイル22a、22bに電流が流されるとスプリング23a、23bの力に抗してディスク24a、24bがコア26a、26bの側に引き付けられ、ディスク24a、24bがパッド25a、25bから切り離されてブレーキ解除される。なお、電磁コイル22a、22bに電流が流されていない状態では、上記とは逆の作用を以ってブレーキがかかった状態となる。
本実施の形態に係る攪拌装置1000においては、概略、例えば、外殻がステンレス(SUS304など)からなる中空球体の攪拌容器30a、30bを採用している。そして、攪拌容器30a、30bには、上部開口を塞ぐ状態に投入口蓋33a、33bが取り付けられている。投入口蓋33a、33bは、開閉可能となっており、投入口蓋33a、33bが開状態のときに攪拌対象物の投入および取り出しが行われる。
本実施の形態に係る攪拌装置1000では、攪拌容器30a、30bに対して、冷却ジャケット31a、31bおよびIH(Induction Heating;電磁誘導加熱)部32a、32bが付帯されている。また、投入口蓋33a、33bには、それぞれロータリージョイント34a、34bが取り付けられており、脱気チューブ35a、35bが攪拌容器30a、30bの収納空間(内方空間)と連通している。なお、脱気チューブ35a、35bには、それぞれ弁機構が接続されている(図示を省略)。
また、冷却ジャケット31a、31bには、冷却液流入パイプ36a、36bと冷却液流出パイプ37a、37bとが、それぞれジャケット内方に連通する状態で接続されている。
2.攪拌容器30a、30bの付帯設備
攪拌容器30a、30bの付帯設備について、図2および図3を用い説明する。なお、図2および図3では、攪拌装置1000が備える2つの攪拌容器30a、30bの内の攪拌容器30aだけを示している。攪拌容器30bとその付帯設備の関係についても同様の構成となっている。
図2(a)に示すように、中空球体である攪拌容器30aの外側を囲む状態で冷却ジャケット31aが配されている。攪拌容器30aの外壁面と冷却ジャケット31aとの空間は、シール311aおよびシール312aにより液密に封止されている。そして、攪拌容器30aの外壁面と冷却ジャケット31aとの間の空間は、冷却液60で満たされている。冷却ジャケット31aは、絶縁性材料、例えば、FRP(Fiberglass Reinforced Plastics;繊維強化プラスチック)などから構成されている。
なお、冷却ジャケット31aは、その外壁が攪拌容器30aの外壁面から略5[mm]離れた状態で形成されている。即ち、冷却液60の流通経路として略5[mm]の隙間が確保されている。
冷却液60は、冷却液流入パイプ36a(図2(a)では図示を省略。)および冷却液流出パイプ37aを用い循環されるようになっている。本実施の形態では、冷却液60として冷却水を用いており、攪拌容器30aの内方に収納された液状体50の熱を、攪拌容器30aの壁を通して吸熱する。これにより、攪拌容器30a内に収納された液状体50の冷却がなされる。
また、本実施の形態に係る攪拌装置1000では、攪拌容器30aに取り付けられた投入口蓋33aにロータリージョイント34aを介して脱気チューブ35aが接合されている。脱気チューブ35aは、ロータリージョイント34aにより、攪拌容器30aの回転によっても静止状態を維持する。
脱気チューブ35aが接続されている理由は、攪拌動作中におけるキャビテーションなどに起因するガスなどの発生を考慮したものである。即ち、攪拌装置1000の攪拌動作においては、攪拌容器30aに収容された液状体50に流動による圧力の不均一を生じ、ガスポケットが生じる。これを脱気するために脱気チューブ35aが接続されている。
次に、IH部32aについて、図2(b)および図3を用い説明する。図3は、図2(b)に示すIH部32aをX−Z平面に垂直な平面で切断したところを示す断面図である。
図2(b)に示すように、IH部32aは、冷却ジャケット31aの外壁面に取り付けられており、内部にIHコイル321aを備える。図3に示すように、IHコイル321aは、冷却ジャケット31aの外壁面に沿う形状を有する。即ち、IHコイル321aは、攪拌容器30aの外壁面にも沿う形状を有する。なお、図2(b)では、IH部32aを一つだけ描いているが、紙面裏側に当る部分にも同じ構成のIH部が形成されている。
なお、IH部32a、32bは、それぞれが攪拌容器30a、30bの回転赤道に対向する部分を含む状態に配置されている。これは、攪拌動作において、攪拌容器30a、30bの内部を攪拌対象物である液状体50が循環するのであるが、遠心力を受けて回転赤道付近を通過することに着目したものである。即ち、IH部32a、32bを回転赤道に対向する部分を含む状態に配置することにより、液状体50を均一に加熱することができる。
3.温調機能付き攪拌装置1000の駆動方法
上記構成を有する攪拌装置1000の駆動方法について、図4を用いて説明する。
図4において、A部は攪拌容器30aの回転状況を、B部は攪拌容器30bの回転状況を、C部はブレーキブロック12aに印加されるブレ−キ電圧を、D部はブレーキブロック12bに印加されるブレーキ電圧を、E部およびF部は回転切換の電圧をそれぞれ示している。
図4に示すように、攪拌装置1000の駆動においては、先ず、攪拌容器30a、30bに液状体50を入れて投入口蓋33a、33bを閉める。次に、ユーザが装置の主電源スイッチ(図示を省略。)をオンにすると、駆動モータ1は停止したままの状態において、制御ユニット45からブレーキブロック12a、12bに制御電圧が印加され、ブレーキブロック12aがオフ(ブレーキが解除された状態)、ブレーキブロック12bがオン(ブレーキが掛かった状態)にされる。
上記状態において、ユーザは、装置に対して、駆動モードの選択した後にスタートスイッチ(図示を省略。)を押下する。スタートスイッチが押下されると、制御ユニット45からは、駆動モータ1に対して動作開始信号が出力され、駆動モータ1が回転駆動を開始する。
図4に示すように、駆動モータ1が駆動を開始し始めた状態では、ブレーキブロック12bのブレーキが掛かった状態となっているので、回転軸10bは回転せず、回転軸10aのみが回転を開始し、回転方向切替ブロック11aにおけるギア16a、および回転軸15a、ギア27a、28aを介して回転軸29aが回転し、図1における紙面向かって左側に配された攪拌容器30aが所定の回転数で回り始める(回転方向rot.2または回転方向rot.3)。
図4に示すように、攪拌装置1000では、上記駆動状態を所定時間継続した後、タイミングt1において、制御ユニット45からのブレーキ電圧が切り替わる。即ち、ブレーキブロック12aのブレーキが掛かり、ブレーキブロック12bのブレーキが解除される。すると、図4のA部に示すように、タイミングt2で攪拌容器30aの回転が停止する。一方、図4のB部に示すように、タイミングt1で攪拌容器30bが回転を開始し(図1の回転方向rot.4または回転方向rot.5)、タイミングt2で定常駆動状態に入る。図4のE部に示すように、タイミングt3において、制御ユニット45の駆動処理部451から電磁ソレノイド20aに電圧が加えられて、ギア16aが右方向に移動しギア17aと噛合するようになって、攪拌容器30aが逆回転する準備が整う。図4のC部およびD部に示すように、タイミングt4において、ブレーキ電圧が切り替わり、攪拌容器30bのブレーキが掛かり、タイミングt5において、攪拌容器30bは回転停止状態となる。一方攪拌容器30aは、それまでとは逆方向の回転を開始し(図1のrot.2からrot.3へ、またはrot.3からrot.2へ)、タイミングt5で定常駆動状態に入る。図4のF部に示すように、タイミングt6において、制御ユニット45からは、電磁ソレノイド20bに対し電圧が印加され、ギア16bが紙面の左側に滑ってギア16bがギア17bと噛合して、攪拌容器30bが逆方向に回転する準備が整えられる。以下同様にしてタイミングt7、t8で再び回転方向が切り替わる(図1のrot.4からrot.5へ、またはrot.5からrot.4へ)。なお、タイミングt3はタイミングt2とタイミングt4との間、タイミングt6はタイミングt5とタイミングt7との間であれば、図4に示したタイミングに制限されない。
4.温調機能付き攪拌装置1000の優位性
本実施の形態に係る攪拌装置1000では、攪拌容器30a、30bの外壁面に冷却手段の構成要素としての冷却ジャケット31a、31bが設けられ、各冷却ジャケット31a、31bの外側壁に加熱手段としてのIH部32a、32bが設けられている。攪拌装置1000では、ステンレス製の攪拌容器30a、30bの外殻において、IH部32a、32bが形成する磁場により渦電流を発生し、これにより誘導加熱される。これにより発生した熱は、攪拌容器30a、30bの外殻から攪拌対象物である液状体50へと伝達される。よって、本実施の形態に係る攪拌装置1000では、攪拌容器30a、30bに直接加熱手段を内蔵しなくても、収納された液状体50を高効率に加熱することができる。
また、本実施の形態に係る攪拌装置1000では、攪拌容器30a、30bに対して冷却手段の構成要素としての冷却ジャケット31a、31bが取り付けられている。冷却ジャケット31a、31bと攪拌容器30a、30bとの間には、冷却媒体としての冷却水60が流通するようになっており、冷却ジャケット31a、31bと冷却水60とを有し冷却手段が構成されている。このように、本実施の形態に係る攪拌装置1000では、加熱手段だけでなく冷却手段も備えるので、攪拌中における液状体50を加熱および冷却することができる。
また、本実施の形態に係る攪拌装置1000では、攪拌容器30a、30bの内部にスクリューを備えず、攪拌容器30a、30b自体の回転をもって、その内壁面と液状体50との間に発生するせん断力を用い攪拌を行う。よって、攪拌装置1000では、攪拌容器内にスクリューを挿入して攪拌する従来の装置に比べて、攪拌対象物の種類を変更する際などにおける清掃の手間を低減することができ、また、スクリューの破損などに起因する液状体50など攪拌対象物への異物の混入という問題を生じることがない。
また、本実施の形態に係る攪拌装置1000では、攪拌容器30a、30bの回転方向を一定時間毎に正逆切り換えるので(rot.2⇔rot.3、rot.4⇔rot.5)、持続的に一方向に回転させる装置に比べて、高い攪拌効率を有する。これは、持続的に一方向に攪拌容器を回転させる従来の装置では、回転動作を開始してから一定の時間においては、攪拌容器の内壁面と攪拌対象物との間に周速度の差異があり、両者の間にはせん断力が作用する。しかし、一定時間が経過した後には、有効なせん断力が働かず,攪拌効率が低下する。
これに対して、本実施の形態に係る攪拌装置1000では、一定時間毎に攪拌容器30a、30bの回転方向を正逆切り換えるので、攪拌容器30a、30bの内壁面と攪拌対象物である液状体50との間には絶えず有効なせん断力が作用し、高い効率での攪拌が可能である。
従って、本実施の形態に係る攪拌装置1000では、攪拌容器30a、30bの内壁との間のせん断力を用い攪拌対象物である液状体50を攪拌することができ、攪拌中における攪拌対象物の温調を行なうことができる。
[変形例1]
変形例1に係る攪拌装置の構成について、図5(a)を用い説明する。なお、変形例1に係る攪拌装置は、IH部の構成だけが上記実施の形態に係る攪拌装置1000と相違するため、冷却ジャケット71aおよびIH部72aだけを図5(a)に示し、以下で説明する。
図5(a)に示すように、本変形例1に係る攪拌装置の冷却ジャケット71aの外壁面には、合計8箇所のIH部72aが取り付けられている。なお、図5(a)では、4つのIH部72aだけを示しており、残りの4つのIH部は、紙面裏側に同様の形態で設けられている。
各IH部72aには、IHコイル721aが内蔵されている。また、冷却ジャケット71aには、上記実施の形態に係る冷却ジャケット31aと同様に、冷却液流入パイプ76aと冷却液流出パイプ77aとが接続されている。
本変形例に係る攪拌装置では、IH部72aが8箇所設けられており、上記実施の形態に係る攪拌装置1000に比べて、攪拌容器30a、30bに収納された攪拌対象物をより均一に加熱することができる。また、8つのIH部72a毎に加熱の制御を行うシステムを採用すれば、部分的な加熱も可能である。
なお、本変形例に係る攪拌装置でも、上記実施の形態に係る攪拌装置1000が有する優位性をそのまま有する。
[変形例2]
次に、変形例2に係る攪拌装置について、図5(b)を用い説明する。本変形例に係る攪拌装置は、攪拌容器80aの外殻の構成を除き、上記実施の形態に係る攪拌装置1000と同様の構成を有する。このため、図5(b)では、攪拌容器80aのみを示している。
図5(b)に示すように、本変形例に係る攪拌容器80aは、その外殻800aが3層構造を有する。具体的には、攪拌容器80aの外殻800aは、ステンレス層800aと鉄層802aとセラミック層803aとを有する。外殻800aにおけるステンレス層801aは、攪拌容器80aの内方に露出し、セラミック層803aは、冷却ジャケットの冷却液に触れる状態となる。
なお、攪拌容器80aの外殻800aは、3層構造のクラッド板を用いることもできるし、ステンレス製の中空球体の外表面に鉄を溶射あるいは貼り付け、さらにその外表面にセラミック製の皮膜を形成することとしても構成することができる。
また、溶射法を用い鉄層802aを形成する場合には、溶射条件により酸化鉄や窒化鉄を含むことにもなるが、本変形例では、これらも含み”鉄層802a”としている。
本変形例に係る攪拌容器80aでは、上記実施の形態に係る攪拌容器30a、30bと異なり、外殻800aを鉄層802aを含む3層構造としている。このため、ステンレス製の攪拌容器30a、30bよりも誘導加熱の効率が高い。よって、本変形例に係る攪拌装置では、攪拌容器80aの外殻800aとIHコイルとの間隔を大きくとることができる。例えば、ステンレス製の攪拌容器30a、30bを用いる場合にはIHコイル32a、32bとの間隔を5[mm]程度しか確保できない場合には、他の条件を同一として鉄層802aの層厚みを0.5[mm]程度とするとき、IHコイルとの間隔を15[mm]〜20[mm]確保することができる。
従って、本変形例に係る攪拌装置では、上記実施の形態に係る攪拌装置1000に比べて、冷却性能の向上を図ることが可能である。
なお、本変形例に係る攪拌装置でも、上記実施の形態に係る攪拌装置1000が有する優位性をそのまま有する。
[その他の事項]
上記実施の形態および変形例1、2では、2つの攪拌容器30a、30b、80aなどを備える構成を採用したが、攪拌容器の構成数は、必ずしも2つである必要はなく、1つであっても、逆に3つ以上であってもよい。攪拌容器の構成数に応じて、駆動系を適宜変更すればよい。
また、上記実施の形および変形例1、2では、攪拌容器30a、30b、80aの回転方向を所要時間ごとに正逆切り換えるために、デファレンシャルブロック3と回転方向切替ブロック11a、11bとブレーキブロック12a、12bとを備える構成を採用した。このような構成を採用することにより、装置駆動中における駆動モータ1の回転方向を一方向に維持しながら、攪拌容器30a、30b、80aの回転方向を所要時間ごとに正逆切り換えることが可能となるので、エネルギロスの低減という観点から望ましい。
しかしながら、本発明では、回転方向の切り替えに係る構成を上記実施の形態および変形例1、2の方法に限定されるものではない。例えば、多少エネルギロスは増加するものの、駆動モータ1の回転方向を所要時間ごとに正逆切り換えることとしてもよい。
また、図1などに示すように、実施の形態および変形例1、2に係る攪拌容器30a、30b、80aについては、中空球体としたが、攪拌効率のより一層の向上を図るために、内壁に羽根やディンプルなどの凹凸を設けることとしてもよい。ただし、羽根を付ける場合には、その分だけ清掃に係る手間が増加する。
上記実施の形態および変形例に係る攪拌装置1000、・・では、駆動軸2にフライホイール41を取り付けて、ブレーキブロック12a、12b作動の際の駆動モータ1への負荷を低減することとしたが、十分に大きなトルクを発生するモータなどの駆動源を採用する場合には、フライホイールを取り付けることは必須ではない。また、フライホイールの代わりにモータバイクで採用されることがあるバックトルクリミッタやビスカスカップリングなどを採用することもできる。
本発明に係る攪拌装置では、例えば、化粧クリームやリキッドファンデーションなどの粘性のある化粧品や、味噌やケチャップなどの食品等の製造に用いることができる。また、攪拌対象物は、液状体50に限らず、例えば、ゲル状あるいはゾル状のものや、粉体物や、液体と固形物との混合物などに対しても上記同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態および変形例1、2に係る攪拌装置1000、・・では、攪拌のために攪拌容器30a、30b、80aを備える構成としたが、一斗缶やドラム缶をそのまま攪拌容器として用いることもできる。ただし、IH部32a、32b、72aが形成する磁場により誘導加熱される材質からなるものを使う必要がある。
また、上記実施の形態および変形例1、2では、制御特性などの観点から駆動モータ1を駆動源として採用したが、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、さらにはガスタービンエンジンなどを採用することもできる。
また、上記実施の形態および変形例1、2では、冷却ジャケット31a、31b、71aをFRPからなるものとしたが、構成材料はこれに限定を受けるものではなく、IH部32a、32b、72aが形成する磁場に影響を与えないものあれば用いることができる。
また、上記変形例2では、攪拌容器80aの外殻800aを3層構造としたが、4層以上の構造とすることもできるし、冷却媒体として水を用いない場合には、セラミックス層803aを省略することもできる。あるいは、非磁性ステンレスを用いる場合でも、その厚みを十分に厚くすれば、上記同様に誘導加熱することができる。
また、上記実施の形態および変形例1、2では、冷却手段として冷却液(冷却水)60を流す方法を採用したが、冷却媒体としては、水以外の液体や、ガスなどを採用することもできる。さらには、冷却手段としては、ぺルチェ素子やヒートパイプを用いることもできる。
また、図1に示すように、上記実施の形態および変形例1、2では、攪拌容器30a、30b、80aの回転中心軸をZ軸(鉛直軸)と合致するような構成としたが、必ずしもZ軸に合致させる必要はなく、斜めあるいは水平(X軸あるいはY軸)となるようにすることもできる。このように回転中心軸を重力が作用するZ軸と交差させることにより、攪拌対象物には遠心力と重力との合成された力が作用することになり、攪拌効率の向上を図ることができる。
また、上記実施の形態および変形例1、2では、脱気チューブ35a、35bを用いた脱気の実施タイミングについては特に限定していないが、攪拌容器30a、30b、80aが回転している期間においては、ガスと一緒に攪拌対象物も吸出してしまうことも考えられる。このような事態を防止するには、攪拌容器30a、30b、80aの回転が停止している間だけ脱気を行えばよい。即ち、上記実施の形態および変形例1、2に係る攪拌装置1000、・・では、2つの攪拌容器の内の一方が回転している期間には、もう一方の攪拌容器は停止している。この停止している方の攪拌容器に対して脱気を行うことにすれば、攪拌対象物の吸出しを抑制することができる。
また、脱気チューブ35a、35bを用い、ガスなどを攪拌容器30a、30b、80aの内方空間へ供給することにすれば、内圧を上昇させることができ、沸点の上昇を図ることもできる。
さらに、IH部32a、32b、72aに備えられているIHコイル321a、321b、721aの形状については、円形の巻回形状に限定を受けるものではない。
本発明は、薬品や化粧品あるいは食品などの製造に用いられ、対象物の温調を行いながら高効率に攪拌が可能な温調機能付き攪拌装置を実現するのに有効である。
実施の形態に係る温調機能付き攪拌装置1000の全体構成を示す模式平面図である。 (a)は、攪拌容器30aとこれに付帯する冷却ジャケット31aなどを示す模式平面図(一部断面図)であり、(b)は、冷却ジャケット31aの外壁に取り付けられたIH部32aの構成を示す模式平面図(一部切り欠き図)である。 冷却ジャケット31aに対するIH部32aの取り付け形態を示す模式平面図(一部断面図)である。 温調機能付き攪拌装置1000の駆動方法を示すタイミングチャートである。 (a)は、変形例1に係る温調機能付き攪拌装置における冷却ジャケット71aへのIH部72aの取り付け形態を示す模式平面図であり、(b)は、変形例2に係る温調機能付き攪拌装置が備える攪拌容器80aの構成を示す模式平面図(一部断面図)である。
符号の説明
1.駆動モータ
2.駆動軸
3.デファレンシャルブロック
10a、10b.回転軸
11a、11b.回転方向切替ブロック
12a、12b.ブレーキブロック
20a、20b.電磁ソレノイド
30a、30b、80a.攪拌容器
31a、31b、71a.冷却ジャケット
32a、32b、72a.IH部
33a、33b.蓋
34a、34b.ロータリージョイント
35a、35b.脱気チューブ
36a、36b、76a、冷却液流入パイプ
37a、37b、77a.冷却液流出パイプ
38a.フレーム
41.フライホイール
45.制御ユニット
50.液状体
311a、312a.シール
321a、721a.IHコイル
800a.容器壁
801a.ステンレス層
802a.鉄層
803a.セラミック層
1000.温調機能付き攪拌装置

Claims (11)

  1. 回転駆動力を発生する駆動源と、
    攪拌対象物を収納する収納空間を有するとともに、所要時間毎に回転方向を正逆切り替えながら前記回転駆動力を受けて自転する攪拌容器と、
    前記攪拌容器の外壁面に接触した状態で配置されてなる冷却手段と、
    前記攪拌容器の外壁面に沿って配置されてなる加熱手段とを有し、
    前記攪拌容器は、その壁における少なくとも前記加熱手段が沿う部分に導電材料を含み、
    前記加熱手段は、磁場を形成し、前記攪拌容器の壁における前記導電材料を含む部分を誘導加熱し、
    前記冷却手段は、前記攪拌容器の外壁面に沿って形成されたジャケット部と、当該ジャケット部と前記攪拌容器の外壁面との間を流通する冷却溶媒とを含んで構成されており、
    前記冷却手段における前記ジャケット部は、非磁性の材料からなり、
    前記加熱手段は、電磁コイルを含んで構成されているとともに、当該電磁コイルは、前記冷却手段における前記ジャケット部の外壁面に密着した状態で配されている
    ことを特徴とする温調機能付き攪拌装置。
  2. 前記冷却手段における前記ジャケット部は、非磁性の樹脂材料からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の温調機能付き攪拌装置。
  3. 前記攪拌容器の壁は、磁性ステンレスまたは非磁性ステンレスをベース材とし、当該ベース材の外壁面における前記加熱手段が沿う部分に鉄からなる層が溶射または貼り付けにより形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の温調機能付き攪拌装置。
  4. 前記攪拌容器の壁は、磁性ステンレスまたは非磁性ステンレスからなる第一の層と、鉄からなる第二の層とが前記収納空間側から順に積層されてなる多層構造を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の温調機能付き攪拌装置。
  5. 前記攪拌容器の壁は、外壁面側にガラスまたはセラミックからなる皮膜を有する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の温調機能付き攪拌装置。
  6. 前記ジャケット部の外壁は、前記攪拌容器の外壁面に対して5mm以上20mm以下の間隔をあけた状態で形成されている
    ことを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の温調機能付き攪拌装置。
  7. 前記攪拌容器は、その収納空間として球形空間を有し、
    前記加熱手段は、前記攪拌容器の回転赤道を含む部分を少なくとも誘導加熱する
    ことを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の温調機能付き攪拌装置。
  8. 前記攪拌容器の前記収納空間には、当該空間の内圧調整を行う圧力調整手段が連結されている
    ことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の温調機能付き攪拌装置。
  9. 前記回転方向の正逆切り替え、および前記駆動源の駆動を制御する制御部と、
    前記駆動源からの回転駆動力を、2本の回転軸に対して差動的に伝達する差動部と、
    前記2本の回転軸のうちの少なくとも一方に接続され、前記制御部からの指示に基づき、その回転を停止させる制動部と、
    前記制動部が接続された回転軸に接続され、前記制動部により回転が停止されている状態でその回転方向を正逆切り替えて出力軸に回転駆動力を伝達する回転方向切替部とを有し、
    前記攪拌容器は、前記出力軸に接続されている
    ことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の温調機能付き攪拌装置。
  10. 前記差動部は、デファレンシャルギアを含む構成である
    ことを特徴とする請求項9に記載の温調機能付き攪拌装置。
  11. 前記駆動源と前記差動部との間の回転駆動力の伝達経路中には、駆動トルクの平滑化を図るトルク平滑部として、フライホイールまたはバックトルクリミッタまたはビスカスカップリングが介挿されている
    ことを特徴とする請求項9または10に記載の温調機能付き攪拌装置。
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