JP5058754B2 - 架空地線用懸垂クランプ装置及びその取付方法 - Google Patents

架空地線用懸垂クランプ装置及びその取付方法 Download PDF

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Description

本発明は、架空地線を送電鉄塔の頂部に固定するための架空地線用懸垂クランプ装置及び同装置を送電鉄塔の頂部に取付ける方法に関する。
送電鉄塔(以下、鉄塔という。)の頂部に架空地線(以下、地線という。)を支持する形態には、送電線の耐張装置の一端を接続するための左右のアームの接続点を結ぶ直線と直交する状態で支持する第1形態と、前記直線に対して水平方向の角度(水平角)をもって支持する第2形態とがあり、また、前記直線に対して垂直方向の角度(カテナリ角)をもって支持する第3形態がある。
第2形態においては、第1形態の場合に用いられる地線用懸垂クランプ装置をそのまま使用すると、地線に対して過度な曲げ応力が加わる。そのため、例えば、断線の虞がある、情報伝達機能が損なわれるなどの不都合が生じるので、地線の支持形態が第2形態の場合は、懸垂クランプの取付角度をその水平角に対応する方向に傾くように調整して取り付けることが、行われている。
図9及び図10は、従来の地線用懸垂クランプ装置の一例を示す。同図において、Aは懸垂クランプ装置本体であり、U字形のフレームFの両側の立ち上がり部101の上端部の間に地線Wを挟持するクランプ100をセットし、そのクランプ100を立ち上がり部101の上端部に設けたピンPにより、支持される地線Wに直交する軸線周りに回転自在に支持してなるものである。
また、同図において、B01,B02は、懸垂クランプ装置本体Aを鉄塔頂部Tに固定する架台である。図9に示された架台B01は、水平角がない場合に使用される架台であり、図9の左部に拡大して示すように、上下の固定板201,202が平行な、すなわち、長方形状に形成されている。このため、鉄塔頂部Tに架台B01の下側の固定板202をボルトナット301,302で固定し、その架台の上側の固定板201の上面に懸垂クランプ装置本体Aを載せて、フレームFの底部102をボルトナット303,304で固定すると、懸垂クランプ装置本体Aが真上方向に向き、水平角がない地線Wを支持する。
これに対して、図10に示された架台B02は、水平角がある場合に使用されるものであり、図10の左部に拡大して示すように、下側の固定板202に対して上側の固定板201が水平角に応じた傾斜角度を有する台形状に形成されている。このため、鉄塔の頂部Tにボルトナット301,302;303,304を介して懸垂クランプ装置本体Aを取り付けたときは、水平角方向に傾き、水平角を有する地線Wを支持する。
上記従来技術の場合は、架台B01,B02がそれぞれ4枚の金属板同士を溶接して一体状に形成されている。従って、水平角がない場合に用いる架台のほか、水平角がある場合のため、上下の固定板のなす傾斜角度が当該水平角の大きさに対応する数種類の架台を、個々に製造する必要があるので、製造コストが高くなり、部品管理が非常に煩雑であるという問題がある。
実公平1−40274号公報
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、解決しようとする課題は、構造が簡単で、製造コストの低減、支持角度調整作業が容易にでき、しかも、地線の支持角度に水平角がある場合、カテナリ角がある場合のいずれにも適用できる地線用懸垂クランプ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、懸垂クランプ装置本体と、その懸垂クランプ装置本体を鉄塔の頂部に固定するための架台とからなる架空地線用懸垂クランプ装置において、(a)懸垂クランプ装置本体は、フレームの底部の両側から立ち上がる立ち上がり部の上端部の間に地線を挟持するクランプをその地線に対して直交する軸周りに回転自在に取り付けてなり、(b)架台は、上部パーツと下部パーツと両パーツを締結するボルトナットとからなり、(c)上部パーツは、懸垂クランプ装置本体のフレームの底部を固着する固定板と、その固定板に所定間隔をもって平行に設けられた複数の垂下板とを有し、前記垂下板には所定位置に複数個のボルト貫通孔を設けてあり、(d)下部パーツは、鉄塔頂部に固定するための固定板と、その固定板に前記垂下板の間隔よりもわずかに小さい又は大きい間隔をもって平行に設けられた複数の立ち上がり板とを有し、立ち上がり板には、所定位置に複数個のボルト貫通孔を設けてあり、(e)上部パーツの垂下板と前記下部パーツの立ち上がり板の一方を他方の間に嵌合し、両パーツのボルト貫通孔の少なくとも一組を合致させることができることを特徴としている。
また、上記課題を解決するため、本発明は、懸垂クランプ装置本体と、その懸垂クランプ装置本体を鉄塔の頂部に固定するための架台とからなる架空地線用懸垂クランプ装置において、
(a)懸垂クランプ装置本体は、フレームの底部の両側から立ち上がる立ち上がり部の上端部の間に地線を挟持するクランプをその地線に対して直交する軸周りに回転自在に取り付けてなり、(b)架台は、上部パーツと下部パーツと両パーツを締結するボルトナットとからなり、(c)上部パーツは、懸垂クランプ装置本体のフレームの底部を固着する固定板と、その固定板に所定間隔をもって平行に設けられた複数の垂下板とを有し、前記垂下板には、その垂下板の幅方向ほぼ中央の下方位置を第1中心とする円上の所定位置に複数個のボルト貫通孔を設けてあり、(d)下部パーツは、鉄塔頂部に固定するための固定板と、その固定板に前記垂下板の間隔よりもわずかに小さい又は大きい間隔をもって平行に設けられた複数の立ち上がり板とを有し、立ち上がり板には、立ち上がり板の幅方向ほぼ中央の下端位置を第2中心とする、前記上部パーツにおける円と等しい半径を有する円上の所定位置に複数個のボルト貫通孔を設けてあり、(e)上部パーツの垂下板と下部パーツの立ち上がり板の一方を他方の間に嵌合し、前記第1中心と第2中心を一致させた状態で両パーツをその一致させた中心まわりに相対的に回転することにより、両パーツのボルト貫通孔の少なくとも一組を合致させることができることを特徴としている。
本発明の好ましい一例は、(c’)上部パーツの垂下板のボルト孔は、第1中心を通る固定板に対して直角な直線の両側において、第1中心を共通の中心とする半径が異なる二つの円と、その円の円周方向に所定角度ずつ離間する第1中心からの放射線との交点であって、円周方向に交互に二つの円上に存在する交点に設けられ、(d’)下部パーツの立ち上がり板のボルト孔は、第2中心を通る固定板に対して直角な直線の両側において、第2中心を共通の中心とする半径が前記上部パーツの二つの円と等しい二つの円と、その円の円周方向に所定角度ずつ離間する第2中心からの放射線との交点に設けられていることを特徴としている。
本発明の別の好ましい例は、上部パーツには垂下板の下端部に枢軸部を設けるとともに、下部パーツには固定板の幅方向ほぼ中央であって、立ち上がり板の至近位置に前記上部パーツの枢軸部を回転自在に嵌合する孔を設け、前記上部パーツの垂下板のボルト孔は、、前記枢軸部の回転中心を中心とする円上の複数箇所に設けられ、前記下部パーツの立ち上がり板のボルト孔は、前記嵌合孔に嵌合された前記枢軸部の回転中心を中心とする円上の複数箇所に設けられていることを特徴としている。
本発明に係る架空地線用懸垂クランプ装置の取付方法は、下部パーツを鉄塔頂部に固定する工程と、上部パーツとフレームとを固定する工程と、前記上部パーツと前記下部パーツとを連結する工程とからなることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、上部パーツと下部パーツとをボルト貫通孔の少なくとも一組を合致させることにより、両パーツの固定板のなす角度を任意に調整することができるから、懸垂クランプ装置本体の取付角度を地線の水平角に応じて適切な角度に容易に設定することができる。すなわち、本発明は、いかなる水平角の場合でも使用できる地線用懸垂クランプ装置を提供することができる。
請求項2の発明によれば、上部パーツと下部パーツとを共通の中心周りに回転することにより、両パーツの固定板のなす角度を任意に調整することができるから、懸垂クランプ装置本体の取付角度を地線の水平角に応じて適切な角度に容易に設定することができる。すなわち、本発明は、いかなる水平角の場合でも使用できる地線用懸垂クランプ装置を提供することができる。
請求項3の発明によれば、各パーツの複数個のボルト孔が中心を共通にする二つの円上に、交互に所定角度ずつ隔てて設けてあるので、ボルト孔が円弧状に長い場合に生じる角度設定後のボルトの好ましくない摺動を完全に防止することができ、高い安全性が確保される。
請求項4の発明によれば、架台の角度調整の間はボルト貫通時まで、上部パーツの枢軸部が下部パーツの孔に回転自在に嵌合され保持されるので、角度調整及びボルト貫通作業を安定して容易に行うことができる。
請求項5の発明によれば、水平角の有無などに応じて高能率的に架空地線用懸垂クランプ装置を鉄塔頂部に取付ることができる。
次に、本発明の実施の形態について、図示した実施例に基づいて説明する。
図1は第一実施例を水平角のある地線の支持に用いている状態を示す斜視図、図2は架台のみの斜視図、図3は架台を上部パーツと下部パーツに分離した状態の正面図、図4は各パーツに設けたボルト孔(ボルト貫通孔)の位置関係を示す説明図、図5は各種の角度調整とその時に用いられるボルト貫通孔を示す説明図である。図9,10の部材と同一部材には同一の符号を用いる。
図2は、図1の懸垂クランプ装置本体Aを省略して、図9,10に示した架台B01,B02に対応する本発明による架台B1のみを示す。この架台B1は、上部パーツ10と、下部パーツ20と、これらを所定の角度で固着する複数個のボルトナット(図示省略)とからなっている。
上部パーツ10は、方形の固定板11の下面の互いに反対側の辺又はその至近位置から固定板11に対して直角にかつ平行に垂下する2枚の垂下板12を一体に接合してなっている。固定板11には、その上面に既知の懸垂クランプ装置本体A(図1参照)のフレームを固着するためのボルトナットのうちのボルトを貫通するボルト孔13が複数個、好ましくは4個が正方形の4頂点に対応する位置に設けられている。懸垂クランプ装置本体Aは、図9,10に示したものと同一物であっても、異なるものであっても良い。そして、両側の垂下板12は同一形状を有し、幅方向両側にそれぞれ複数個(図示の例では3個ずつ)のボルト孔14a,14b.14c;15a,15b,15cが、後述する所定の位置関係をもって設けられている。
下部パーツ20は、方形の固定板21の上面の互いに反対側の辺又はその至近位置から固定板21に対して直角にかつ平行に立ち上がる2枚の立ち上がり板22を一体に接合してなっている。固定板21には、この固定板を鉄塔の頂部(図示省略)に固着するためのボルトナットのうちのボルトを貫通するボルト孔23が複数個、好ましくは4個が正方形の4頂点に対応する位置に設けられている。そして、下部パーツ20においても、両側の立ち上がり板22は同一形状を有し、幅方向両側にそれぞれ複数個(図示の例では3個ずつ)のボルト孔24a,24b.24c;25a,25b,25cが、後述する所定の位置関係をもって設けられている。
上部パーツ10の一対の垂下板12の間隔及び形状と、下部パーツ20の一対の立ち上がり板22の間隔及び形状は、一方を他方の間に緊密に嵌合して、それらの垂下板12及び立ち上がり板22に直角で共通な軸周りに回転可能なように設定されている。
上部パーツ10のボルト孔14a,14b,14c;15a,15b,15c及び下部パーツ20のボルト孔24a,24b.24c;25a,25b,25cの位置関係について説明する。これらのボルト孔は、両パーツ10,20の垂下板12と立ち上がり板22を嵌合した状態で中心O1,O2周りに、それぞれ所定の角度まで回転したときに、上部パーツ10のボルト孔14a,14b,14cのグループの一つと、ボルト孔15a,15b,15cのグループの一つとの合計2つ(両垂下板では合計4個)が、下部パーツ20のボルト孔24a,24b.24cのグループの一つと、ボルト孔25a,25b,25cのグループの一つとの合計2つ(両立ち上がり板では合計4個)と位置的に合致して、それらの合致したボルト孔にボルトを貫通し、そのボルトにナットを螺合して締結することができるように、位置関係が設定されている。
さらに詳しくは、図4に示すように、下部パーツ20の立ち上がり板22の固定板21からの最大高さをHとすると、上部パーツ10の固定板11の垂下板12が設けられている辺の中央から垂直線に沿って距離Hを下がった位置に中心O1を有する半径r1の円S1上の垂下板12の所定の位置にボルト孔14a,14b;15a,15bが設けられ、半径r2の円S2上の垂下板12の所定の位置にボルト孔14c;15cが設けられている。半径r1は中心O1から垂下板12の下辺の端部までの距離より僅かに大きく設定され、半径r2はr1よりも大きく、Hよりも僅かに小さく設定されている。また、ボルト孔14a,14b,14c;15a,15b,15cは、円S1及びS2と、その円の円周方向に所定角度ずつ離間する中心O1からの放射線との交点であって、円周方向に交互に二つの円S1,S2上に存在する交点に設けられている。
一例として、中心O1を通る水平線から、ボルト孔14a,14b,14cのグループのうち、その水平線に最も近い位置にあるボルト孔14aの中心と中心O1とを結ぶ直線までの角度は35°に、各ボルト孔14a,14b,14cの中心と中心O1とを結ぶ各直線相互の間の角度は10°に設定され、中心O1を通る水平線から、ボルト孔15a,15b,15cのグループのうち、その水平線に最も近い位置にあるボルト孔15aの中心と中心O1とを結ぶ直線までの角度は40°に、各ボルト孔15a,15b,15cの中心と中心O1とを結ぶ各直線相互の間の角度は10°に設定されている。ボルト孔14a,14b,14cとボルト孔15a,15b,15cは、中心O1を通る固定板11に直角な直線L0の両側に配設されている。
下部パーツ20においては、固定板21の立ち上がり板22が設けられている辺の中央位置に中心O2を有する半径r1の円S1上の立ち上がり板22の所定の位置にボルト孔24a,24b;25a,25bが設けられ、半径r2の円S2上の立ち上がり板の所定の位置にボルト孔24c;25cが設けられている。半径r1,r2は上部パーツ10における半径と同一である。
そして、中心O2を通る水平線から、ボルト孔24a,24b,24cのグループのうち、その水平線に最も近い位置にあるボルト孔24aの中心と中心O2とを結ぶ直線までの角度が35°に、ボルト孔25a,25b,25cのグループのうち、その水平線に最も近い位置にあるボルト孔25aの中心と中心O2とを結ぶ直線までの角度が40°に設定され、中心O2を通る水平線から、ボルト孔24aよりも中央寄りに存在するボルト孔24bの中心と中心O2を結ぶ直線までの角度は55°に、中心O2を通る水平線から、ボルト孔25aよりも中央寄りに存在するボルト孔25bの中心と中心O2を結ぶ直線までの角度は60°に設定されている。ボルト孔24a,24b,24cとボルト孔25a,25b,25cは、中心O2を通る固定板21に直角な直線L0の両側に配設されている。
図5は、上記位置関係を有するボルト孔を備えた上下パーツ10,20の各ボルト孔の組合せの選択により、その選択されたボルト孔に挿通したボルトにナットを螺合して締結したときの下部パーツ20の固定板21と上部パーツ10の固定板11とのなす角度、換言すると、鉄塔頂部に固定される下部パーツ20の固定板21と懸垂クランプ装置本体を取り付ける上部パーツ10の固定板11との結合角度、すなわち、懸垂クランプ装置の取付角度を、例示した実施例の場合は、0°から最大25°まで6段階の角度に調整することができること、及びそれぞれ角度におけるボルト孔の組合せ例を示す。位置が合致してボルトが貫通されるボルト孔を、識別可能にするため、塗り潰して示してある。
なお、図5において、(a’),(b’),(c’)はそれぞれ(a),(b),(c)における上部パーツ10を左右逆転して結合されている。上記ボルト孔の設置位置及び相互角度は、この左右逆転後の結合が可能なように設定されている。垂下板12及び立ち上がり板22にそれぞれ左右3個ずつ、合計6個のボルト孔を設け、しかも、左右逆転結合を可能にしたことにより、同一の架台B1で懸垂クランプ装置の取付角度を6種類もの中から選択することができる。しかも、ボルト孔を半径r1,r2の円に沿って延びる円弧状に形成した場合は、懸垂クランプには強大な荷重が加わるので、ボルトがその円弧の中で摺動する虞があるが、本発明においては各ボルト孔が独立しているので、ボルトがずれる懸念がない。
図5から判るように、上部パーツと下部パーツの固定板が平行な図5(a)の角度0から図5(c’)の最大角度(図示の例では25°)までの範囲のO1,O2を共通の中心とした回転を可能にし、かつ、材料使用量を最小限に抑えるという条件を満たす垂下板12及び立ち上がり板22の形状は、図3に示すような上辺が下辺に対して傾斜する台形に帰着する。なお、上部パーツと下部パーツの間隔を広くした場合は、上辺を下辺に対して傾斜させずに対応できる。
上記架台B1は、これを水平角を有する地線を支持するために用いる場合は、上部パーツ10の固定板11がその水平角側に傾斜するように鉄塔頂部に取り付けられる。また、カテナリ角を有する地線を支持するために用いる場合は、上部パーツ10の固定板11がそのカテナリ角側に傾斜するように鉄塔頂部に取り付けられる。この場合、下部パーツ20の固定板のボルト孔が正方形の頂点に対応する位置に設けてある場合は、同一のボルト孔を用いて鉄塔頂部に対する取付角度を90°変えることができる。また、上部パーツ10の固定板のボルト孔を正方形の角頂点に対応する位置に設けてある場合は、上部パーツに対する懸垂クランプ装置本体の取付方向も容易に変えることができる。
続いて、第二実施例について図6図8に基づいて説明する。
図6は第二実施例に係る架台の分解斜視図、図7はボルト孔の設置位置を示す説明図、図8は作用説明図である。
第二実施例に係る架台B2は、上部パーツ10’と、下部パーツ20’と、これらを所定角度で固着する複数個のボルトナット(図示省略)とからなっている。
上部パーツ10’は、方形の固定板11’の下面の互いに反対側の辺又はその至近位置から固定板11’に対して直角にかつ平行に垂下する2枚の垂下板12’を一体に接合してなっている。固定板11’には、その上面に既知の懸垂クランプ装置本体(図示省略)のフレームを固着するためのボルトナットのうちのボルトを貫通するボルト孔13’が複数個、好ましくは4個が正方形の4頂点に対応する位置に設けられている。
垂下板12’は、逆三角形状又は半楕円状の基部12aの下端に径が小さい半円状の枢軸部12bを一体に有している。そして、基部12aの固定板11’に近い側に複数個、図示の例では2個のボルト孔16a,16bが所定の位置関係をもって設けられている。すなわち、ボルト孔16a,16bは枢軸部12bの中心を中心O1とする半径r3の円上に、かつ、ボルト孔16aは中心O1を通る固定板11’に対して垂直な直線L0の互いに反対側の位置であって、その直線L0からボルト孔16aの中心と中心O1を結ぶ直線L1までの角度が5°となるように設定され、ボルト孔16bは直線L0からボルト孔16bの中心と中心O1を結ぶ直線L2までの角度が15°となるように設定されている。
下部パーツ20’は、方形の固定板21’の上面の互いに反対側の辺から上部パーツ10’の垂下板12’の厚みの2倍以上中央側に寄った位置に、固定板21’に対して直角にかつ平行に立ち上がる、2枚の立ち上がり板22’を一体に接合してなっている。立ち上がり板22’は、頂部が円弧状のほぼ三角形に形成されている。
固定板21’には、この固定板を鉄塔の頂部(図示省略)に固着するためのボルトナットのうちのボルトを貫通するボルト孔23’が複数個、好ましくは4個が正方形の4頂点に対応する位置に設けられている。
また、固定板21’には、立ち上がり板22’が設けられている側の辺のほぼ中央に、上下方向に貫通する孔26が、その一辺を立ち上がり板22’の外側面に近接させた状態で設けられている。この孔26は、上部パーツの垂下板の下端部の枢軸部12bを嵌合して、その枢軸部の中心周りに回転自在に保持するものである。
そして、立ち上がり板22’の頂部に近い側に複数個の孔、図示の例では2個のボルト孔27a,27bが所定の位置関係をもって設けられている。すなわち、ボルト孔27a,27bは孔26の中央を中心O2とする半径r3の円上に、かつ、中心O2を通る固定板21’に対して垂直な直線L0の同一側に設けられ、直線L0からボルト孔27bの中心と中心O2を結ぶ直線L1までの角度が5°となるように、直線L1からボルト孔27aの中心と中心O2を結ぶ直線L2までの角度が15°となるように、設定されている。
図8は、上記位置関係を有するボルト孔を備えた上下パーツ10’,20’の各ボルト孔の組合せの選択により、その選択されたボルト孔に挿通したボルトにナットを螺合して締結したときの下部パーツ20’の固定板21’に対して上部パーツ10’の固定板11’のなす角度、換言すると、鉄塔頂部に固定される下部パーツ20’の固定板21’に対する懸垂クランプ装置本体を取り付ける上部パーツ10’の固定板11’の結合角度、すなわち、懸垂クランプ装置の取付角度を、例示した実施例の場合は、0°から最大25°まで6段階の角度に調整することができること、及びそれぞれの角度におけるボルト孔の組合せ例を示す。位置が合致してボルトが貫通されるボルト孔を、識別可能にするため、塗り潰して示してある。
上部パーツ10’に対する懸垂クランプの取付要領、下部パーツ20’の鉄塔頂部に対する取付要領は、上述した第一実施例の場合と同様である。従って、本実施例も、懸垂クランプ装置に支持される架空地線に水平角がある場合、又はカテナリ角がある場合は、それらの角度に対応する適切な角度を、上部パーツ10’を下部パーツ20’に対して孔26に嵌合された枢軸部12bを中心に回転することにより選択して、合致したボルト孔にボルトを貫通し、そのボルトにナットを螺合して、適切な角度に固定することができる。
第二実施例では、上部パーツ10’の枢軸部12bを下部パーツ20’の孔26に嵌合したままの状態で相対的に回転して適切な結合角度の選択を行うことができるので、ボルトの挿入が容易である。
上記実施例においては、上部パーツ10,10´を懸垂クランプ本体に固定するために、また、下部パーツ20,20´を鉄塔頂部に固定するために使用したが、これとは逆に、上部パーツ10,10´を鉄塔頂部に固定するために、下部パーツ20,20´を懸垂クランプ本体に固定するために使用することもできる。とくに、各固定板11,11´、21,21´のボルト孔をいずれも等しい正方形の頂点に設けた場合は、同一の架台を天地を選ばずに使用することができる。
本発明の第一実施例の使用状態を示す斜視図。 第一実施例の架台のみの斜視図。 分解した上部パーツと下部パーツの正面図。 各パーツに設けたボルト孔の位置関係を示す説明図。 各種の角度調整とその時に用いられるボルト貫通孔を示す説明図。 第二実施例の架台のみの分解斜視図。 第二実施例におけるボルト孔の位置関係を示す説明図。 作用説明図。 従来の地線用懸垂クランプ装置の正面図。 従来の地線用懸垂クランプ装置の正面図。
A 懸垂クランプ装置本体
B1,B2 架台
10 上部パーツ
11 固定板
12 垂下板
14a,14b,14c 1群のボルト孔
15a,15b,15c 1群のボルト孔
20 下部パーツ
21 固定板
22 立ち上がり板
24a,24b,24c 1群のボルト孔
25a,25b,25c 1群のボルト孔
10’ 上部パーツ
11’ 固定板
12’ 垂下板
16a,16b ボルト孔
20’ 下部パーツ
21’ 固定板
22’ 立ち上がり板
27a,27b ボルト孔

Claims (5)

  1. 懸垂クランプ装置本体と、その懸垂クランプ装置本体を送電鉄塔の頂部に固定するための架台とからなる架空地線用懸垂クランプ装置において、
    前記懸垂クランプ装置本体は、フレームの底部の両側から立ち上がる立ち上がり部の上端部の間に地線を挟持するクランプをその地線に対して直交する軸周りに回転自在に取り付けてなり、
    前記架台は、上部パーツと下部パーツと両パーツを締結するボルトナットとからなり、
    前記上部パーツは、前記懸垂クランプ装置本体のフレームの底部を固着する固定板と、その固定板に所定間隔をもって平行に設けられた複数の垂下板とを有し、前記垂下板には所定位置に複数個のボルト貫通孔を設けてあり、
    前記下部パーツは、前記送電鉄塔の頂部に固定するための固定板と、その固定板に前記垂下板の間隔よりもわずかに小さい又は大きい間隔をもって平行に設けられた複数の立ち上がり板とを有し、前記立ち上がり板には、所定位置に複数個のボルト貫通孔を設けてあり、
    前記上部パーツの垂下板と前記下部パーツの立ち上がり板の一方を他方の間に嵌合し、両パーツのボルト貫通孔の少なくとも一組を合致させることができる、
    ことを特徴とする架空地線用懸垂クランプ装置。
  2. 懸垂クランプ装置本体と、その懸垂クランプ装置本体を送電鉄塔の頂部に固定するための架台とからなる架空地線用懸垂クランプ装置において、
    前記懸垂クランプ装置本体は、フレームの底部の両側から立ち上がる立ち上がり部の上端部の間に地線を挟持するクランプをその地線に対して直交する軸周りに回転自在に取り付けてなり、
    前記架台は、上部パーツと下部パーツと両パーツを締結するボルトナットとからなり、
    前記上部パーツは、前記懸垂クランプ装置本体のフレームの底部を固着する固定板と、その固定板に所定間隔をもって平行に設けられた複数の垂下板とを有し、前記垂下板には、その垂下板の幅方向ほぼ中央の下方位置を第1中心とする円上の所定位置に複数個のボルト貫通孔を設けてあり、
    前記下部パーツは、前記送電鉄塔の頂部に固定するための固定板と、その固定板に前記垂下板の間隔よりもわずかに小さい又は大きい間隔をもって平行に設けられた複数の立ち上がり板とを有し、前記立ち上がり板には、前記立ち上がり板の幅方向ほぼ中央の下端位置を第2中心とする、前記上部パーツにおける円と等しい半径を有する円上の所定位置に複数個のボルト貫通孔を設けてあり、
    前記上部パーツの垂下板と前記下部パーツの立ち上がり板の一方を他方の間に嵌合し、前記第1中心と第2中心を一致させた状態で両パーツをその一致させた中心まわりに相対的に回転することにより、両パーツのボルト貫通孔の少なくとも一組を合致させることができる、
    ことを特徴とする架空地線用懸垂クランプ装置。
  3. 請求項2に記載の架空地線用懸垂クランプ装置において、
    上部パーツの垂下板のボルト孔は、第1中心を通る固定板に対して直角な直線の両側において、第1中心を共通の中心とする半径が異なる二つの円と、その円の円周方向に所定角度ずつ離間する第1中心からの放射線との交点であって、円周方向に交互に二つの円上に存在する交点に設けられ、
    下部パーツの立ち上がり板のボルト孔は、第2中心を通る固定板に対して直角な直線の両側において、第2中心を共通の中心とする半径が前記上部パーツの二つの円と等しい二つの円と、その円の円周方向に所定角度ずつ離間する第2中心からの放射線との交点に設けられていること、
    を特徴とする架空地線用懸垂クランプ装置。
  4. 請求項2に記載の架空地線用懸垂クランプ装置において、
    上部パーツには垂下板の下端部に枢軸部を設けるとともに、下部パーツには固定板の幅方向ほぼ中央であって、立ち上がり板の至近位置に前記上部パーツの枢軸部を回転自在に嵌合する孔を設け、
    前記上部パーツの垂下板のボルト孔は、前記枢軸部の回転中心を中心とする円上の複数箇所に設けられ、
    前記下部パーツの立ち上がり板のボルト孔は、前記嵌合孔に嵌合された前記枢軸部の回転中心を中心とする円上の複数箇所に設けられていることを特徴とする架空地線用懸垂クランプ装置。
  5. 下部パーツを送電鉄塔の頂部に固定する工程と、上部パーツとフレームとを固定する工程と、前記上部パーツと前記下部パーツとを連結する工程とからなる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の架空地線用懸垂クランプ装置の取付方法。
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