JP5055517B2 - ポンプシステム - Google Patents

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Description

本発明は、例えば電気給湯器や燃料電池などの温水・燃料循環に用いられるポンプ及びポンプシステムに関し、特に、製品バラツキを抑え、信頼性を向上させることが可能なポンプ及びポンプシステムに関する。
例えば、電気給湯器や燃料電池などの温水・燃料循環には、小型化されたDCブラシレスポンプが用いられることが多い。この種のポンプでは、モータの固定子コイルと、永久磁石を固定した回転子と、を備えるとともに、回転子に羽根車(インペラー)が連結された構成となっており、このインペラーが回転することによって、温水・燃料を吸入・吐出し得るようになっている。
また、DCブラシレスポンプは、ポンプ起動時やインペラーロック時など過大な電流からモータドライバーICを保護する目的で、過電流保護機能を有しているのが一般的である。すなわち、モータドライバーICには過電流検出端子が設けられており、この過電流検出端子には電流検出抵抗が接続されている。そして、この電流検出抵抗の両端における降下電圧が設定電圧以上になると、出力パワー段(例えばIGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)がシャットダウンされ、過大な電流からモータドライバーICが保護されるようになっている。このような過電流保護機能について、図4を用いて詳述する。
図4は、従来のポンプシステム100の電気的構成を示すブロック図である。
図4において、従来のポンプシステム100は、大きく分けてポンプ101とポンプ制御用コントローラ106から構成されている。ポンプ101は、ステータに巻回された固定子コイル102と、インペラーを含むポンプ部103と、電流検出抵抗104と、ホール素子105と、モータドライバーIC110とを有している。更に、モータドライバーIC110は、三相分配ロジック111と、レギュレータ112と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部113と、三角波生成部114と、ハイサイドドライバー115及びローサイドドライバー117と、過熱保護回路116と、過電流保護回路118と、出力パワー段(IGBT)119とを有している。一方で、ポンプ制御用コントローラ106は、コントローラ制御部107と、モータ電源と制御回路電源を含む電源部108とを有している。
なお、ポンプ100には、端子P〜Pが設けられている。端子P及び端子Pは、それぞれモータドライバーIC110のIGBT119及びレギュレータ112に電力を供給するための端子であって、ポンプ制御用コントローラ106において、それぞれ電源部108(のモータ電源及び制御回路電源)に接続されている。端子Pは、モータドライバーIC110の三相分配ロジック111から回転パルス信号(例えばFG信号)を送信するための端子である。端子Pは、ポンプ制御用コントローラ106からのPWM方式による速度制御信号を受信するための端子である。端子Pは、モータドライバーIC110内で、アース接続されている端子である。
ここで、上述した過電流保護機能を発揮する電気要素は、図4に示す電流検出抵抗104である。より具体的に説明すると、ハイサイドドライバー115及びローサイドドライバー117からの制御信号に基づいて、電源部108からの電流がIGBT119を介して固定子コイル102に供給されるが、このとき、固定子コイル102を流れ終わった電流は、IGBT119及び過電流検出端子Tを介して電流検出抵抗104に流れるようになっている。従って、電流検出抵抗104の両端における降下電圧を過電流保護回路118において検出し、この降下電圧が予め設定した設定電圧以上になると、過電流保護回路118から三相分配ロジック111に電流規制信号が送信される。その結果、IGBTがシャットダウンされ、過大な電流からモータドライバーIC110が保護されるようになっている。
ところで、上述した固定子コイル102とモータドライバーIC110とが、樹脂等によって一体成型される場合がある(例えば特許文献1参照)。特許文献1に開示された車両用燃料供給装置(上述したポンプ100に相当)によれば、固定子コイル(上述した固定子コイル102に相当)と、制御回路(上述したモータドライバーIC110に相当)と、これらを接続する導電部とが樹脂材料(例えばBMCなどの熱硬化性樹脂)によって覆われている。
従って、これらの部分が燃料中に露出することはなく、これらの部分における電食が防止され、ひいては導電不良や導電部短絡による故障等を防ぐことができるようになっている。そして、このような絶縁性確保の趣旨から、上述した電流検出抵抗104(図4参照)も、固定子コイル102やモータドライバーIC110と併せて樹脂材料によって覆われるのが一般的である。また樹脂材料で一体的に覆われない場合でも、外枠ケースの中に封入される事が多い。
特開平05−71436号公報(段落番号[0007]、図1)
しかしながら、図4に示すポンプ100では、以下のような問題がある。
まず、電流検出抵抗104の抵抗値には、凡そ±5%のバラツキがある。また、モータドライバーIC110によって決まる(過電流保護のための)設定電圧にも、凡そ±5%のバラツキがある。そのため、これらのバラツキが相俟って(最大10%誤差)、ポンプ100におけるQ−H特性(流量−揚程特性)のバラツキを惹き起こし、ひいては製品バラツキが大きくなってしまうという問題がある。
この点、Q−H特性を調整するべく電流検出抵抗104を変えようとしても、上述のとおり電流検出抵抗104は樹脂材料によって覆われているため、または外枠ケースの中に封入されているため、これを簡易な方法によって変えることは困難である。そのため、製品完成後に許容範囲外の製品バラツキが判明した場合には、樹脂材料または外枠ケースを除去して電流検出抵抗104を取り替えるなど、煩雑な作業を強いられることになる。また、製品完成時には製品バラツキがなくても、長年の使用の結果、部品の劣化等により製品バラツキが生じる場合がある。この場合にも、樹脂材料または外枠ケースを除去しない限り、電流検出抵抗104を取り替えることができず、利便性に欠けることになる。
次に、図4に示すポンプ制御用コントローラ106は、モータドライバーIC110から端子Pを介して送信される回転パルス信号を受信しているが、この回転パルス信号に基づいてポンプ100の回転数を検知している。すなわち、ポンプ100の動作状態を知り得る情報源としては、主として、この回転パルス信号となっている(図4参照)。しかし、回転パルス信号によってポンプ100の動作状態を検知する方式では、例えばポンプ100の動作状態がインペラーロック状態になるとき、実際にインペラーロック状態に遷移するまで(すなわち事前に)システムの異常を検知することができず、システムの信頼性に欠ける面がある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、Q−H特性のバラツキを抑え、製品バラツキを小さくすることができ、加えてシステムの異常を事前に検知することが可能なポンプ及びポンプシステムを提供することにある。また、システムの利便性を高めることが可能なポンプ及びポンプシステムを提供することにある。
以上のような課題を解決するために、本発明は、以下のものを提供する。
(1) 永久磁石を固定した回転子と、前記回転子の周囲に設置された複数の固定子コイルと、前記固定子コイルへの通電を制御する制御回路と、前記制御回路と電気的に接続されるとともに、外部と接続可能な端子部と、を有するポンプ前記端子部に接続されたポンプ制御用コントローラと、を有するポンプシステムであって、前記端子部は、前記ポンプの外側に配置されるとともに前記固定子コイルに流れる電流を検出する第1電流検出抵抗が接続される電流検出端子を備え、前記固定子コイルに流れる電流は、前記電流検出端子を介して前記第1電流検出抵抗に流れ、前記ポンプ制御用コントローラは、抵抗値が調整可能な第1電流検出抵抗を備えることを特徴とするポンプシステム
本発明によれば、回転子と複数の固定子コイルと制御回路と端子部を有するポンプにおいて、端子部に、固定子コイルに流れる電流(駆動電流)を検出する電流検出端子を設けることとしたので、その電流検出端子から取り出される電流を用いて、上述した様々な問題を解決することができる。
すなわち、端子部に電流検出端子を設けることによって、例えば、電流検出端子に接続される電流検出抵抗をポンプ外(例えばポンプ制御用コントローラ)に設けて、固定子コイルに流れる電流をポンプ外で検出することができる。その結果、ポンプ外で電流検出抵抗を変え、Q−H特性を簡易に調整することができるので、ポンプにおけるQ−H特性のバラツキを抑え、簡易に製品バラツキを小さくすることができる。また、電流検出抵抗をポンプ外で簡易に変えることができることから、システムの利便性を高めるポンプを提供することができる。
また、例えば電流検出端子から取り出される電流をポンプ外(例えばポンプ制御用コントローラ)で監視することによって、事前にシステムの異常を検知することができる。具体的に説明すると、一般的にインペラーロック状態になる前には、固定子コイルに流れる電流にリップル(脈動)が生じることが知られている。従って、電流検出端子に接続された装置(例えばポンプ制御用コントローラ)で、このリップルを検出することによって、インペラーロック状態に遷移する直前でシステムを停止(或いは電流規制)させることができ、ひいてはシステムの信頼性を向上させることができる。
(2) 前記固定子コイルおよび前記制御回路は、樹脂材料によって覆われることを特徴とする(1)のポンプシステム
上記のポンプと、前記端子部に接続されたポンプ制御用コントローラと、を有するポンプシステムであって、前記ポンプ制御用コントローラは、抵抗値が調整可能な第1電流検出抵抗を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上述したポンプと、上述した端子部に接続されたポンプ制御用コントローラと、を有するポンプシステムで、そのポンプ制御用コントローラは、ポンプの電流検出端子に接続されるとともに、固定子コイルに流れる電流を検出する第1電流検出抵抗を備えることとしたので、第1電流検出抵抗を適切な抵抗値をもつ抵抗に変えることで、ポンプのQ−H特性を調整することができる。従って、ポンプにおけるQ−H特性のバラツキを抑えることができ、ひいては簡易に製品バラツキを小さくすることができる。また、第1電流検出抵抗をポンプ制御用コントローラで簡易に変えることができるので、ポンプシステムの利便性を向上させることができる。
また、ポンプ制御用コントローラ側において、第1電流検出抵抗を電子回路的に切り替えることによって、より簡易性・優位性のあるシステムを構築することができる。更には、ポンプを1種類にして、ポンプ制御用コントローラ側で第1電流検出抵抗を適宜選択することによって、様々なポンプシステムに同一のポンプを使用することができる。
(3) 前記ポンプは、前記第1電流検出抵抗と並列に接続される第2電流検出抵抗を備えることを特徴とする(1)又は(2)のいずれか記載のポンプシステム。
本発明によれば、上述したポンプに、第1電流検出抵抗と並列に接続される第2電流検出抵抗を設けることとしたので、既存のポンプにおけるQ−H特性のバラツキを抑えることができる。すなわち、既に第2電流検出抵抗を備えるポンプから構成されるシステムにおいて、ポンプ制御用コントローラ側に、この第2電流検出抵抗と並列になるように第1電流検出抵抗を設けると、全体として抵抗値(合成抵抗値)が下がることから、その分だけ固定子コイルを流れる電流が増加する。このようにして、適切な抵抗値をもつ第1電流検出抵抗を設けることで、第2電流検出抵抗との合成抵抗を可変させ、既存のポンプにおけるQ−H特性のバラツキを抑えることができる。
(4) 前記ポンプ制御用コントローラは、前記第1電流検出端子において検出された電流に基づいて、前記ポンプの異常状態を検知する異常状態検知手段を備えることを特徴とする(1)から(3)のいずれか記載のポンプシステム。

本発明によれば、上述したポンプ制御用コントローラに、第1電流検出端子において検出された電流に基づいて、ポンプの異常状態を検知する異常状態検知手段を設けることとしたので、ポンプ制御用コントローラ側において、固定子を流れる電流を監視することがで、ひいては上述したようにポンプシステムの信頼性を高めることができる。
また、固定子を流れる電流を監視することによって、ポンプが異常状態に至るまでの初期段階でシステム全体をフェイルセーフすることができ、ひいてはポンプシステムの安全性を高めることができる。
本発明に係るポンプ及びポンプシステムは、以上説明したように、ポンプの端子部に電流検出端子が設けられているので、例えばポンプ制御用コントローラ等のポンプ外装置において、電流検出端子に接続された電流検出抵抗を設けると、Q−H特性を簡易に調整することができ、ひいては製品バラツキを簡易に抑えることができる。また、電流検出端子において得られる電流、すなわち固定子コイルに流れる電流を監視して、インペラーロック状態に遷移する直前で異常状態を検知し、ポンプシステムの信頼性を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
[ポンプシステムの構成]
図1は、本発明の実施の形態に係るポンプシステム1の構成を示すブロック図である。
図1において、ポンプシステム1は、主として、ポンプ11とポンプ制御用コントローラ31から構成されている。ポンプ11は、永久磁石を固定した回転子(及びインペラー)を含むポンプ部13と、この回転子の周囲に設置された複数の固定子コイル12と、固定子コイル12への通電を制御する制御回路の一例としてのモータドライバーIC14と、永久磁石の位置検出を行うホール素子15とを有している。また、モータドライバーIC14は、レギュレータ16と、三相分配ロジック17と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部18と、三角波生成部19と、ハイサイドドライバー20及びローサイドドライバー22と、過熱保護回路21と、過電流保護回路23と、出力パワー段(IGBT)24とを有している。一方で、ポンプ制御用コントローラ31は、コントローラ制御部32と、モータ電源と制御回路電源を含む電源部33とを有している。
ポンプ部13に設けられたインペラー(図示せず)は、その外周に複数の羽根が形成されており、インペラーの回転によって温水などの液体が羽根を介して遠心力で吐出されてポンプとして作用する。また、回転子に固定された永久磁石には、固定子コイル12が発生する磁界に応じて回転力が生じるようになっている。すなわち、固定子コイル12に電流を流すことによって、固定子コイル12の近傍に磁界を発生させ、電磁的相互作用によって永久磁石に回転力が生じるようになっている。
固定子コイル12はIGBT24に接続され、電源部33からの電力(例えば給湯器であれば280V、燃料電池であれば24V)がIGBT24を介して固定子コイル12に供給されるようになっている。また、IGBT24による電流供給を制御するのが、ハイサイドドライバー20及びローサイドドライバー22である。これらのドライバーは、複数のトランジスタによってバイポーラ通電を行い、IGBT24に対して適切なタイミングで制御信号を送信する。なお、IGBT24を含むモータドライバーI14と固定子コイル12とは、樹脂にて一体成型されてもよいし、外部ケース内に封入されていてもよい。
三相分配ロジック17は、レギュレータ16,ハイサイドドライバー20,過熱保護回路21,ローサイドドライバー22,過電流保護回路23,PWM制御部18,ホール素子15とそれぞれ接続されており、モータドライバーIC14の統合的な制御を行う。なお、三相分配ロジック17には、電源部33からレギュレータ16を介して電力が供給され、ハイサイドドライバー20には、電源部33から直接電力が供給される。また、ホール素子15としては、InSbを使用したタイプのものや、GaAsを使用したタイプのもの等があるが、その種類の如何は問わない。またホールICであってもかまわない。
ポンプ11には、モータドライバーIC14と電気的に接続されるとともに、外部と接続可能な端子部(P〜P)が設けられている。個々の端子について詳述すると、まず、端子P及び端子Pは、それぞれモータドライバーIC14のIGBT24及びレギュレータ16に電力を供給するための端子であって、ポンプ制御用コントローラ31において、それぞれ電源部33(のモータ電源及び制御回路電源)に接続されている。
端子Pは、モータドライバーIC14の三相分配ロジック17から回転パルス信号(例えばFG信号)を送信するための端子である。FG信号とは、周波数発電(Frequency Generator)信号をいい、インペラーの回転数に応じて周期的に変化する信号である。このFG信号は、三相分配ロジック17において、例えばホール素子15から受信した電気信号に基づいて生成される。
端子Pは、ポンプ制御用コントローラ31からのPWM方式による速度制御信号を受信するための端子である。速度制御信号とは、PWM(Pulse Width Modulation)信号を生成する為の電圧入力信号のことであり、この速度制御信号によって、PWM方式によりインペラーの回転数を変化させることができる。PWM方式とは、電圧パルスの幅比(いわゆるデューティ比)を変化させて供給電力を制御する方式をいう。なお、端子Pは、モータドライバーIC14内で、アース接続されている端子である。
ここで、本発明の実施の形態に係るポンプシステム1では、ポンプ11の端子部に、上述したP〜Pとは別に端子Pが設けられている。この端子Pは、固定子コイル12に流れる電流を検出する電流検出端子の一例である。そして、この端子Pは、ポンプ制御用コントローラ31のコントローラ制御部32と電気的に接続されるとともに、ポンプ制御用コントローラ31内の第1電流検出抵抗50と接続されている。一方、ポンプ11内において、端子Pは、IGBT24及び過電流保護回路23に電気的に接続されている。第1電流検出抵抗50による過電流保護機能について、以下詳述する。
まず、ハイサイドドライバー20及びローサイドドライバー22からの制御信号に基づいて、電源部33からの電力がIGBT24を介して固定子コイル12に供給されるが、このとき、固定子コイル12を流れ終わった電流は、IGBT24及び端子Pを介してポンプ制御用コントローラ31内の第1電流検出抵抗50に流れ込むようになっている。そして、第1電流検出抵抗50の両端における降下電圧をコントローラ制御部32及び過電流保護回路23において検出し、この降下電圧が予めコントローラ制御部32で設定した設定電圧以上になると、コントローラ制御部32から端子P4を介して速度制御信号が送信され電流規制された回転数に制御される。また、過電流保護回路23で予め設定された電圧以上になると、三相分配ロジック17に電流規制信号(例えばデューティ比を小さくしたPWM信号)が送信される。その結果、例えばインペラーロック時などに過大な電流からモータドライバーIC14が保護される。
このようにして、端子Pから取り出される電流をポンプ制御用コントローラ31で監視することによって、事前にシステムの異常を検知することができる。具体的には、一般的にインペラーロック状態になる前には、インペラーの振動などにより固定子コイル12に流れる電流にリップル(電流の脈動)が生じることが知られている。従って、ポンプ制御用コントローラ31側で、このリップルを検出することによって、インペラーロック状態に遷移する直前でシステムを停止(或いは電流規制)させることができ(システム・フェイルセーフが可能になり)、ひいてはシステムの信頼性を向上させることができる。
また、ポンプ制御用コントローラ31側において、第1電流検出抵抗50の抵抗値を電子回路的に切り替えることによって、より簡易性・優位性のあるシステムを構築することができる。具体的には、例えばポンプ1をシステムに組み込んだ最初の時は、ポンプ1を含めたシステム全体を液体で満たしておく必要がある。このような場合、ある決められた時間だけ第1電流検出抵抗50を電子回路で切り替えてから起動させることによって(電流制限が掛からない抵抗値に設定することによって)、ポンプ1のインペラーを高速で回転させ、より短時間に効率良く液体で満たすことができ、ひいてはシステムのスタンバイ状態をより短時間で実現することができる。
更には、ポンプ11を1種類にして、ポンプ制御用コントローラ31側での第1電流検出抵抗50を適宜選択することによって、様々なポンプシステムに同一のポンプ11を使用することができる。この点、従来のポンプシステムでは、システムが異なれば別種類のポンプが必要であった。なお、本実施形態では、コントローラ制御部32は、端子Pにおいて検出された電流に基づいて、ポンプ11の異常状態を検知することになるので、異常検知手段の一例として機能する。
一方で、本実施形態に係るポンプシステム1によれば、ポンプ制御用コントローラ31側で第1電流検出抵抗50の抵抗値を変え、Q−H特性を簡易に調整することができるので、ポンプにおけるQ−H特性のバラツキを抑え、簡易に製品バラツキを小さくすることができる。このQ−H特性のバラツキ低減に関し、図2を用いて詳述する。
図2は、ポンプ11のQ−H特性を説明するための図である。特に、第1電流検出抵抗50の抵抗値を変えることによって、ポンプ11のQ−H特性が変化する様子を示している。なお、グラフの横軸は流量(L/min)を示しており、グラフの縦軸は、左側が揚程(Kpa)、右側が電流(A)を示している。
図2において、第1電流検出抵抗50の抵抗値が、電流制限が掛からない抵抗(例えば1.2Ω)である場合、流量が多くなるほど電流が上昇していき、電流グラフはzのような直線となる。また、このときのポンプ1のQ−H特性は、右肩下がりであって、本来の性能を表すD1のような曲線となる。
ここで、電流制限を掛けるために、第1電流検出抵抗50の抵抗値を1.2Ωから、2.4Ω,2.7Ω,2.8Ω,3.0Ωと次第に上昇させていくと、電流制限の掛かる図中のY点以降、固定子コイル12には制限された電流しか流れず(図中のx参照)、インペラーの回転数は電流制限が掛かっていない場合(曲線D1の場合)と比べて降下する。その結果、図中のD2〜D5に示すように、ポンプ1のQ−H特性は右肩下がりの勾配が大きくなって、ポンプ1のQ−H特性が悪化する。なお、D2の曲線は、第1電流検出抵抗50の抵抗値が2.4Ωの場合におけるポンプ1のQ−H特性であって、D3の曲線は、第1電流検出抵抗50の抵抗値が2.7Ωの場合におけるポンプ1のQ−H特性であって、D4の曲線は、第1電流検出抵抗50の抵抗値が2.8Ωの場合におけるポンプ1のQ−H特性であって、D5の曲線は、第1電流検出抵抗50の抵抗値が3.0Ωの場合におけるポンプ1のQ−H特性である。
具体例を挙げると、例えば第1電流検出抵抗50の抵抗値を2.7Ωに設定した場合であっても、そのバラツキ(2.7Ω±5%とすると、2.57〜2.84Ω)を考慮すると、実際の抵抗値が2.8Ωとなることがある。実際の抵抗値が2.8Ωとなった場合、図2に示すように、ポンプ1のQ−H特性はD3の曲線となり、想定していたD2の曲線と異なることになる。その結果、第1電流検出抵抗のバラツキに起因して、Q−H特性にバラツキが生じることになる。また、実際には、過電流保護回路23で予め設定された電圧のバラツキも加算され、より一層ポンプ1のQ−H特性はバラツキをもってしまう。
本実施形態に係るポンプシステム1は、このような問題を解決することができる。すなわち、ポンプ1の端子部に端子Pが付加され、この端子Pにポンプ制御用コントローラ31における第1電流検出抵抗50が接続される。そして、この第1電流検出抵抗50は、ポンプ制御用コントローラ31側で自由に微調整が可能である。従って、ポンプ1におけるQ−H特性のバラツキを抑えることができ、ひいては簡易に製品バラツキを小さくすることができる。
[変形例]
図3は、本発明の他の実施の形態に係るポンプシステム1Aの構成を示すブロック図である。
図3に示すポンプシステム1Aが図1に示すポンプシステム1と異なる点は、電流検出抵抗として、第1電流検出抵抗50のみならず、第2電流検出抵抗51が設けられている点である。すなわち、既に第2電流検出抵抗51を備えるポンプ1から構成されるポンプシステム1Aにおいて、ポンプ制御用コントローラ31側に、この第2電流検出抵抗51と並列になるように第1電流検出抵抗50を設けると、全体として抵抗値(合成抵抗値)が下がることから、その分だけ固定子コイル12を流れる電流が増加する。このようにして、適切な抵抗値をもつ第1電流検出抵抗50を設けることで、第2電流検出抵抗51との合成抵抗を可変させ、既存のポンプ1におけるQ−H特性のバラツキを抑えることができる。
本発明に係るポンプ及びポンプシステムは、Q−H特性のバラツキを抑え、製品バラツキを小さくすることが可能なものとして有用である。
本発明の実施の形態に係るポンプシステムの構成を示すブロック図である。 ポンプのQ−H特性を説明するための図である。 本発明の他の実施の形態に係るポンプシステムの構成を示すブロック図である。 従来のポンプシステムの電気的構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 ポンプシステム
11 ポンプ
12 固定子コイル
13 ポンプ部
14 モータドライバーIC
15 ホール素子
31 ポンプ制御用コントローラ
32 コントローラ制御部
33 電源部
〜P 端子

Claims (4)

  1. 永久磁石を固定した回転子と、
    前記回転子の周囲に設置された複数の固定子コイルと、
    前記固定子コイルへの通電を制御する制御回路と、
    前記制御回路と電気的に接続されるとともに、外部と接続可能な端子部と、を有するポンプ
    前記端子部に接続されたポンプ制御用コントローラと、を有するポンプシステムであって、
    前記端子部は、前記ポンプの外側に配置されるとともに前記固定子コイルに流れる電流を検出する第1電流検出抵抗が接続される電流検出端子を備え、
    前記固定子コイルに流れる電流は、前記電流検出端子を介して前記第1電流検出抵抗に流れ
    前記ポンプ制御用コントローラは、抵抗値が調整可能な第1電流検出抵抗を備えることを特徴とするポンプシステム
  2. 前記固定子コイルおよび前記制御回路は、樹脂材料によって覆われることを特徴とする請求項1記載のポンプシステム
  3. 前記ポンプは、前記第1電流検出抵抗と並列に接続される第2電流検出抵抗を備えることを特徴とする請求項1又は2のいずれか記載のポンプシステム。
  4. 前記ポンプ制御用コントローラは、前記第1電流検出端子において検出された電流に基づいて、前記ポンプの異常状態を検知する異常状態検知手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のポンプシステム。
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