JP5055461B1 - 電源コンセント - Google Patents

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【課題】構造が単純で、操作性に優れると共に、電源端子とプラグ端子とを確実に接触させることができる電源コンセントを提供する。
【解決手段】本発明の電源コンセント1は、一面が開放された直方体状の空間部20を有するコンセント本体2と、この空間部20内に挿入され、かつ開放面に向けて移動可能な直方体状の可動部材3とで構成されている。可動部材3に設けられた挿通孔31にプラグ端子61が挿入されたときに、コイルバネ27の付勢力によって、可動部材3に設けられた中間端子36の突起37をコンセント本体2の底板21に設けられた端子支持部材25の側面の電源端子24に押し付け、中間端子36をプラグ端子61と端子支持部材24とで挟むことにより、電源端子24とプラグ端子61とを中間端子36を介して電気的に接続する。
【選択図】図4

Description

本発明は、電源プラグと共に電気コネクタを構成し、各種電気機器を商用電源に接続する際に用いる電源コンセントに関する。
現在汎用されている商用電源用の電気コネクタは、2極あるいは3極のプラグ端子を有する電源プラグと、プラグ端子を差し込むことにより、プラグ端子に接触して電源を供給する電源コンセントとで構成されている。
一般的な電源コンセントは、プラスチックケースの内部にプラグ端子を挟み込むための電源端子を備えており、プラスチックケースの上面には電源端子の位置に対応させて、プラグ端子を挿通するための挿通孔が形成されている。
上述した従来の電源コンセントでは、電源端子がプラグ端子を挟み込む力が小さいと、プラグコードを引っ張った際に、電源コンセントから電源プラグが簡単に抜けてしまう恐れがある。逆に、電源端子がプラグ端子を挟み込む力が大きいと、電源コンセントから電源プラグを抜き取ることが困難な場合もある。
一方、電気コネクタにおいては、従来より、ソケットにプラグを固定するための技術や、ソケットからプラグを簡単に抜き取ることができる技術が種々提案されている。例えば、特許文献1には、コネクタのピンとソケットの嵌め合い強度を低減することなく、プラグ部の抜き差しを容易に行うことを可能にした電気コネクタが開示されている。
特許文献1に記載された電気コネクタは、操作レバーの回動に応じてソケット部に対して出入する押し棒をコネクタのプラグ部に設けたものである。そして、操作レバーを引き起こすと、押し棒がソケット部に突き当たり、プラグ部を押し上げる。また、操作レバーの突起に指をかけてそのまま引っ張ると、プラグ部を引き抜くことができるようになっている。
また特許文献2には、モジュラープラグに関する技術であるが、プラグをコネクタに差し込んだ際に、コネクタにプラグを係止することができると共に、プラグをコネクタからの引き抜く際の操作性を向上させた技術が開示されている。
特許文献2に記載されたモジュラープラグは、コネクタに挿入脱されるプラグ本体と、挿入されたプラグ本体をコネクタに係止するロック爪と、ロック爪によるプラグ本体とコネクタとの係止を解除させるレバー部とを有している。そして、挿入脱方向にスライド可能な構成でプラグ本体に配設されると共に、レバー部と対向する位置に傾斜面が形成されたロック解除部材を設け、このロック解除部材を挿入方向にスライドさせたとき、傾斜面がレバー部を操作してロック爪とコネクタとの係止を解除するようになっている。
特開2001−110517号公報 特開2008−10210号公報
しかし、上述した従来の電気コネクタは、構造が複雑であったり操作性が悪く、改良の余地があった。構造が複雑な場合には、製造コストが上昇するばかりでなく、故障が増加し、さらに故障が発生した場合に修理が困難である場合が多い。
一方、操作方法が複雑であると、操作が面倒となり使い勝手が悪い。また、操作方法が分からない場合には、そもそも電気コネクタとして役に立たないこともある。さらに、電源端子とプラグ端子との接触が十分でないと、電気機器の動作が不安定になったり、最悪の場合には故障の原因となったりする。
このように電気コネクタに採用された従来の技術は、構造が複雑であったり操作性が悪く、電源コンセントに適用することが難しかった。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、構造が単純で、操作性に優れると共に、電源端子とプラグ端子とを確実に接触させることができる電源コンセントを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明にかかる電源コンセントは、底板と側壁で囲まれ、一面が開放された空間部を有し、前記底板に、一対の電源コードとそれぞれ接続された一対の電源端子が取り付けられたコンセント本体と、
前記コンセント本体の空間部に移動可能な状態で収容され、電源プラグの一対のプラグ端子が挿入される一対の挿通孔が形成され、かつこの挿通孔に挿入された一対のプラグ端子と前記一対の電源端子とをそれぞれ接続する一対の中間端子が取り付けられた可動部材と、
前記コンセント本体の底板と前記可動部材との間に設置され、前記可動部材を前記空間部の開放面側に付勢するばね部材と、を備え、
前記コンセント本体の底板には、断面が矩形状であり、対向する一対の側面に前記電源端子が前記底板から延長する形で取り付けられ、かつ前記底板から離れるに従って側面間の幅が広くなる端子支持部材が固定され、
前記可動部材のうち前記端子支持部材と対向する箇所には、前記端子支持部材の前部が挿入される凹部が前記一対の挿通孔と一体となる形で形成され、
この凹部の底部に、前記一対の挿通孔に沿うように延び、かつ前記端子支持部材と対向する面に突起が形成された、金属板製の一対の中間端子が固定され、
前記一対の挿通孔に前記一対のプラグ端子がそれぞれ挿入されたときに、前記ばね部材の付勢力によって前記一対の中間端子の突起を前記端子支持部材の一対の電源端子にそれぞれ押し付け、前記一対の中間端子のそれぞれを前記一対のプラグ端子と前記端子支持部材とで挟むことにより、前記一対の電源端子と前記一対のプラグ端子のそれぞれを電気的に接続することを特徴とする。
ここで、前記コンセント本体の対向する側壁に形成された矩形状の一対の開口部に、前記可動部材の対向する側面に形成された一対の突片がそれぞれ挿入され、前記可動部材が移動したときに前記一対の突片がそれぞれ前記一対の開口部の端部に当接することで前記可能部材の移動が制限されることが好ましい。
また、前記ばね部材としてコイルばねを用い、前記底板に、前記コイルばねの中空部を貫通する状態で支柱が取り付けられ、かつ前記可動部材に前記支柱を挿入する穴が形成されていることが好ましい。同様に、前記コイルバネが前記端子支持部材を中心として対称となる位置にそれぞれ配置され、この一対のコイルバネのそれぞれに対応する支柱が前記底板に取り付けられていることが好ましい。
また、前記一対の中間端子の突起は、その中間端子を構成する金属板の一部を打ち出すことにより形成されたものであることが好ましい。
また、前記端子支持部材の先端部は断面が台形状に形成され、かつ前記側面に前記電源端子が取り付けられていないことが好ましい。
本発明の電源コンセントによれば、電源端子に対してプラグ端子が確実に押し付けられるので、接触不良が発生する恐れがなく、電気機器に確実に電力を供給できる。
また、前後方向に移動可能な可動部材を介在させることにより、電源コンセントに対して電源プラグを確実に固定することができる一方、電源コンセントから電源プラグを簡単に取り外すことができる。
このように、本発明の電源コンセントは、構造が単純でありながら、操作性に優れると共に、電源端子とプラグ端子とを確実に接触させることができるかりでなく、電源プラグの取り外しも容易である。
本発明の実施の形態にかかる電源コンセントの正面図である。 図1の電源コンセントをA−A線で切断した断面図である。 電源プラグのプラグ端子を電源コンセントの挿通孔に挿入した状態を示す断面図である。 電源プラグのプラグ端子が電源コンセントによって保持された状態を示す断面図である。 電源プラグのプラグ端子を電源コンセントの挿通孔から引き出した状態を示す断面図である。 電源コンセントの破損防止機構の動作を説明する断面図(その1)である。 電源コンセントの破損防止機構の動作を説明する断面図(その2)である。
以下、本発明の実施の形態にかかる電源コンセントについて、図面を参照しながら説明する。
<電源コンセントの構成>
図1は、本実施の形態にかかる電源コンセント1を正面から見た図、図2は、図1の電源コンセント1をA−A線で切断した断面図である。電源コンセント1は、通常、建物の壁面に埋め込まれた状態、もしくは延長用の電源コードの先端に取り付けられた状態で使用される。
なお、図1に示す電源コンセント1では、一対のプラグ端子挿通孔31を備えた2個の可動部材3が、ケースである直方体状のコンセント本体2に収容されたコンセントを示している。コンセント本体2に収容される稼動部材3の数は用途に応じて変わり、1個もしくは3個以上の稼動部材3がコンセント本体2に収容されたものであってもよい。
図2に示すように、本実施の形態にかかる電源コンセント1は、一面が開放された直方体状の空間部20を有するコンセント本体2と、この空間部20内に挿入され、かつ開放面に向けて移動可能な直方体状の可動部材3とで構成されている。前述したように可動部材3には一対のプラグ端子挿通孔(以降「挿通孔」と略記する)31が形成されている。
コンセント本体2は絶縁性かつ難燃性のプラスチックを成型したもので、空間部20は底板21と角筒状の側板22で囲まれ、開放面の周囲はケースの一部である外板23で覆われている。なお、図2に示す例では、側板22をコンセント本体2の側壁とは別に形成しているが、側板22を側壁と一体に構成してもよい。
コンセント本体2の底板21の一方の面(紙面に向かって左側)には商用電源に接続された一対の電源コード4が、他方の面(紙面に向かって右側)には一対の電源端子24が取り付けられ、これらはそれぞれ金属製のボルト51とナット52で接続されている。
また底板21の他方の面(紙面に向かって右側)には、可動部材3と協動して、電源プラグ6のプラグ端子61を保持する端子支持部材25が形成されている。端子支持部材25は断面が矩形状に形成され、また図2に示すように底板側より開放面側の幅が広く、かつその上下両側の側面には、一対の電源端子24が底板21から延長する形で取り付けられ、接着剤で側面に貼り付けられている。この一対の電源端子24は銅板等の導電性の板材で作製され、それぞれの端部は底板21に沿うように折り曲げられ、また前述したようにボルト51とナット52を介して電源コード4と接続されている。
端子支持部材25の先端部26は断面が台形状に形成され、先端に向かって幅が狭くなっている。台形状に形成された先端部26の側面には電源端子24が取り付けられていない。端子支持部材25の機能については、後に図面を参照して詳述する。
底板21の開放面側の上部および下部には、それぞれ開放面に向けて円柱状の支柱27が固定され、また支柱27が中空部を貫通するようにコイルばね28が配置されている。支柱27の開放面側の端部は可動部材3に設けられた円筒状の穴32に挿入され、またコイルばね28の他端は可動部材3に固定されている。
可動部材3は、コイルばね28によって、常に矢印Aで示す方向(すなわち開放面側)に付勢されている。なお、一対のコイルばね28を、端子支持部材25を中心として対象となる位置に設けたのは、可動部材3への付勢力を均一にして可動部材3の動きを滑らかにするためである。コイルばね28は本発明のばね部材を構成している。
コンセント本体2の対向する一対の側板22には矩形状の開口部29が形成され、この開口部29に可動部材3の端部に形成された一対の突片33がそれぞれ挿入されている。可動部材3の移動は、突片33が開口部29の端部に当接することにより制限される。具体的な移動制限の内容については、後に図面を用いて詳述する。
可動部材3は、コンセント本体2と同様の材料、すなわち絶縁性および難燃性のプラスチックを直方体状に成型したもので、中心部には、電源プラグ6のプラグ端子61を挿入する一対の挿通孔31が部材を貫通するように形成されている。
また可動部材3の底板側の中心部には、前述の端子支持部材21の前部を収容する凹部34が、一対の挿通孔31と一体に形成され、その底部35の両端には、接着剤を用いて一対の中間端子36が固定されている。中間端子36は銅板等の弾力性のある金属板で作製され、挿通孔31に沿うように延び、かつ一方の端部が矩形状に折り曲げられて底部35に固定されている。また端子支持部材25と対向する面の開放端に近い部分に突起37が形成されている。突起37はプレス成型等によって金属板の一部を打ち出したものである。
<電源コンセントの使い方>
次に、図2〜図5の断面図を参照して電源コンセント1の使い方について説明する。図2は電源プラグ6が接続されていない状態、図3は電源プラグ6のプラグ端子61を挿通孔31に挿入した状態、図4は電源プラグ6のプラグ端子61が電源コンセント1によって保持された状態、図5は電源プラグ6のプラグ端子61を挿通孔31から引き出された状態を示す。
最初に、図2を参照して、電源プラグ6が接続されていない状態、すなわち電源プラグ6のプラグ端子61が挿通孔31に挿入されていない状態について説明する
この状態では、可動部材3はコイルばね28の力によって矢印Aに示す方向(すなわち開放面側)に付勢されている。可動部材3が開放面側に移動すると、中間端子36に設けられた突起37が端子支持部材25の側面の形状に沿って外方(図では上下方向)に変位し、最終的には、図2に示すように、中間端子36が端子支持部材25と可動部材3の挿通孔31の端部の壁面で挟まれた状態となる。この状態では、中間端子36の突起37が邪魔になって、可動部材3はこれ以上開放面側に移動できなくなり、その状態に保持される。
図3に示すように、この状態で、ユーザが電源プラグ6の本体62を手で持ち、プラグ端子61をコンセント本体2の挿通孔31に挿入すると、コイルばね28の付勢力に抗して可動部材3が電源プラグ6と一緒に矢印Bで示す方向(すなわち底板側)に移動し、突片33が開口部29の左端に当接した時点で停止する。この状態では、中間端子36は挿通孔31に挿入されたプラグ端子61に接している。
次に、ユーザが把持していた電源プラグ6の本体62を放すと、図4に示すように、可動部材3はコイルばねの付勢力によって矢印A方向(開放面側)に移動するが、端子支持部材25の幅が拡がるために、突起37が端子支持部材25とプラグ端子6との間に挟まり、図4に示す位置で停止する。この状態では、コイルばね28の付勢力が突起37を端子支持部材25に押し付ける力に変換され、プラグ端子61は、挿通孔61の壁と端子支持部材25によって挟まれ、中間端子36をプラグ端子61に強く押し付ける。
この状態において、電源コード4から供給される電流は電源端子24、突起37、中間端子36およびプラグ端子61を通って図示しない電気器具に供給される。上述したように、これらの部材はコイルばね28の付勢力によって互いに強く押し付けられているため、良好な電気的接触を実現できる。
次に、電源プラグ6を電源コンセント1から取り外す際には、図5に示すように、ユーザは指先で可動部材3を矢印Cで示す方向(すなわち底板側)に押圧する。可動部材3はコイルばね28の付勢力に抗して移動し、突片33が開口部29の端部に当接した時点で停止する。
図5に示すように、この位置では中間端子36の突起37は端子支持部材25の側面の設けられた電源端子24から離れている。ユーザが電源プラグ6の本体62を手で持ち、矢印Dで示す方向(開放面側)に引くと、力を入れることなくプラグ端子61を挿通孔31から引き抜くことができる。
プラグ端子61が挿通孔31から引き抜かれた後、ユーザが可動部材3の押圧を止めると、可動部材3はコイルばね28の付勢力によって矢印A方向に移動し、図2に示す状態に戻る。
上述したように、本実施の形態の電源コンセント1では、中間端子36を備えた、前後方向に移動可能な可動部材3を介在させることにより、電源コンセント1に対して電源プラグ6を確実に固定することができる一方、電源コンセント1から電源プラグ6を、力を加えることなく簡単に取り外すことができる。
また電源プラグ6が電源コンセント1に接続された状態においては、中間端子
36を介して電源端子24にプラグ端子61が確実に押し付けられるので、接触不良が発生する恐れがなく、電気機器に確実に電力を供給することができる。
<電源コンセントの破損防止機構>
前述の図5に示したように、電源プラグ6を電源コンセント1から外す際には、指で可動部材3を矢印C方向に押して移動させた後に、プラグ端子61を挿通孔31から引き抜く必要がある。ユーザがこの操作を知らず、もしくは忘れて電源プラグ6を電源コンセント1から無理に取り外そうとすると、プラグ端子61と挿通孔31の壁面との間の摩擦力、およびプラグ端子61と中間端子36との間の摩擦力によって、中間端子36および可動部材3に過大な力が加わり、これらの一部が損傷し、最悪の場合、可動部材3が破損することがある。
本実施の形態では、このような場合に対応するため、電源コンセント1に破損防止機構を付加している。図6および図7を参照して、電源コンセント1の破損防止機構について説明する。
図6に示すように、ユーザが可動部材3を矢印C方向(図5参照)に移動させることなく電源プラグ6を電源コンセント1から無理に外そうとすると、摩擦力によって可動部材3はプラグ端子61と一体となって移動する。前述したように、この状態では、挿通孔31の壁面と端子支持部材25との間の距離が狭まり、中間端子36の突起37が端子支持部材25に当接して可動部材3の移動が制限される。この状態でプラグ端子61を無理に引き抜こうとすると、図6に示すように、中間端子36の突起37が変形する。
前述したように、中間端子36は弾性を有する金属板で作製されている。かつ突起37はプレス加工等によって金属板を打ち出したものであり、裏側に凹みが形成されているため、強い力が加わると変形する。その結果、端子支持部材25の幅の最も広い箇所、言い換えれば挿通孔31の壁面と端子支持部材25との間の距離が最も狭い箇所を、突起37が変形しながら通過して矢印D方向に移動する。
図7に、突起37が端子支持部材25の幅の最も広い箇所を通過した状態を示す。図7に示す状態になると、突起37は挿通孔31の壁面と端子支持部材25との間に加わる力から解放されて元の形状に戻る。またプラグ端子61を押し付ける力がほとんどなくなるため、プラグ端子61を簡単に挿通孔31から引き抜くことができる。
この状態において、可動部材3がコンセント本体2から外れて外部に取り出されると、空間部20が開放され、指で電源端子24に直接触れることができる状態となるため、感電の危険性が生じる。しかし、可動部材3の突片33の端部がコンセント本体2の外板23に当接して、可動部材3がコンセント本体2から外れることはないため、感電の危険性はない。
なお、プラグ端子61が挿通孔31から引き抜かれた状態では、中間端子36の突起37は端子支持部材25より開放面側に位置している。前述したように、端子支持部材25の先端部26は断面が台形状に形成されており、電源端子24の先端位置を超えると幅は次第に狭くなる。図7に示す状態では、突起37は先端部26の傾斜面に接している。
図7に示す状態において、挿通孔31からプラグ端子61を引き抜いた後、ユーザが指で可動部材3を矢印Dと逆方向に押すと、中間端子36の突起37は端子支持部材25の先端部26の傾斜部に沿って外方(図では上下方向)に移動し、幅が最も広い位置を越えて底板側に移動する。最終的には、可動部材3は図2に示す状態に戻り、その状態に保持される。
上述したように、本実施の形態にかかる電源コンセント1では、ユーザが操作を誤り、可動部材3を矢印C方向に移動させることなく電源プラグ6を取り外そうとした場合でも、上述の破損防止機構によってプラグ端子61を挟む力が解放されるため、中間端子36や可動部材3が損傷したり、破損したりすることはない。
なお、上述した実施の形態では、電源端子24を接着剤により端子支持部材25に取り付け、また中間端子36を接着剤により可動部材3の底部35に取り付けたが、取付方法は接着剤に限定されない。絶縁性に問題がなければ、ビス等の締結部材を用いて取り付けるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、コンセント本体2の直方体状の空間部20に直方体状の可動部材3を収容したが、空間部および可動部材の形状はこれに限定されない。例えば、円筒状の空間部に円筒状の可動部材を収容するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、端子支持部材25として放物線状の側面形状を有する部材を用いたが、同様の機能を発揮できるものであれば、直線状等の他の側面形状を有する部材であってもよい。
また、上述した実施の形態では、ばね部材としてコイルバネ28を用いたが、底板21と可動部材3の間に収容でき、かつコンパクトな形状であれば、板ばね等の他のばね部材を用いてもよい。
1 電源コンセント
2 コンセント本体
3 可動部材
4 電源コード
6 電源プラグ
20 空間部
21 底板
22 側板
23 外板
24 電源端子
25 端子支持部材
26 先端部
27 支柱
28 コイルばね
29 開口部
31 挿通孔
32 穴
33 突片
34 凹部
35 底部
36 中間端子
37 突起
61 プラグ端子
62 プラグ本体

Claims (6)

  1. 底板と側壁で囲まれ、一面が開放された空間部を有し、前記底板に、一対の電源コードとそれぞれ接続された一対の電源端子が取り付けられたコンセント本体と、
    前記コンセント本体の空間部に移動可能な状態で収容され、電源プラグの一対のプラグ端子が挿入される一対の挿通孔が形成され、かつこの挿通孔に挿入された一対のプラグ端子と前記一対の電源端子とをそれぞれ接続する一対の中間端子が取り付けられた可動部材と、
    前記コンセント本体の底板と前記可動部材との間に設置され、前記可動部材を前記空間部の開放面側に付勢するばね部材と、を備え、
    前記コンセント本体の底板には、断面が矩形状であり、対向する一対の側面に前記電源端子が前記底板から延長する形で取り付けられ、かつ前記底板から離れるに従って側面間の幅が広くなる端子支持部材が固定され、
    前記可動部材のうち前記端子支持部材と対向する箇所には、前記端子支持部材の前部が挿入される凹部が前記一対の挿通孔と一体となる形で形成され、
    この凹部の底部に、前記一対の挿通孔に沿うように延び、かつ前記端子支持部材と対向する面に突起が形成された、金属板製の一対の中間端子が固定され、
    前記一対の挿通孔に前記一対のプラグ端子がそれぞれ挿入されたときに、前記ばね部材の付勢力によって前記一対の中間端子の突起を前記端子支持部材の一対の電源端子にそれぞれ押し付け、前記一対の中間端子のそれぞれを前記一対のプラグ端子と前記端子支持部材とで挟むことにより、前記一対の電源端子と前記一対のプラグ端子のそれぞれを電気的に接続することを特徴とする電源コンセント。
  2. 前記コンセント本体の対向する側壁に形成された矩形状の一対の開口部に、前記可動部材の対向する側面に形成された一対の突片がそれぞれ挿入され、前記可動部材が移動したときに前記一対の突片がそれぞれ前記一対の開口部の端部に当接することで前記可能部材の移動が制限されることを特徴とする請求項1に記載の電源コンセント。
  3. 前記ばね部材としてコイルばねを用い、前記底板に、前記コイルばねの中空部を貫通する状態で支柱が取り付けられ、かつ前記可動部材に前記支柱を挿入する穴が形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の電源コンセント。
  4. 前記コイルバネが前記端子支持部材を中心として対称となる位置にそれぞれ配置され、この一対のコイルバネのそれぞれに対応する支柱が前記底板に取り付けられていることを特徴とする、請求項3に記載の電源コンセント。
  5. 前記一対の中間端子の突起は、その中間端子を構成する金属板の一部を打ち出すことにより形成されたものであることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の電源コンセント。
  6. 前記端子支持部材の先端部は断面が台形状に形成され、かつ前記側面に前記電源端子が取り付けられていないことを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の電源コンセント。
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