JP5055312B2 - セルロースアシレートフィルム、偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents

セルロースアシレートフィルム、偏光板及び液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、逆分散性が大きく、ヘイズが低いセルロースアシレートフィルム、偏光板及び液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、消費電力の小さい省スペースの画像表示装置として年々その用途が広がっている。従来、液晶表示装置は表示画像の視野角依存性が大きいことが大きな欠点であったが、VAモード等の広視野角液晶モードが実用化されており、これによってテレビ等の高品位の画像が要求される市場でも液晶表示装置の需要が急速に拡大しつつある。VAモード液晶表示装置は他の液晶表示モードに比べてコントラストが高いというメリットがあるが、視角によるコントラスト及び色味の変化が大きいという問題を有している。この問題の解決法として、波長が大きくなるにつれて位相差が大きくなる逆分散性(正の波長分散特性と称することもある)を有する位相差フィルムを用いる方法が有力であり、例えば、特許文献1には、面内レターデーション(Re)及び厚み方向のレターデーション(Rth)がともに逆分散性を有する2枚の2軸フィルムを用いる方法が、また特許文献2にはReが逆分散性、Rthが順分散性を有する2枚の2軸フィルムを組み合わせる方法が開示されている。
セルロースアシレートフィルムはフィルムを構成するポリマーが単体の場合にはRe、Rthともに逆分散性を有しており上記目的に適している。また、透明性が高く偏光子に使用されるポリビニルアルコールとの密着性付与が容易であることから偏光板保護フィルムとして広く使用されてきた。近年液晶表示装置の薄型化の要求が高まるにつれて、セルロースアシレートフィルムに位相差を付与することにより、偏光板保護フィルムと位相差フィルムの双方の機能を併せ持たせること、さらにはフィルム自体を薄膜化することが検討されるようになってきている。しかし、セルロースアシレート単体からなるフィルムを薄膜化した場合、透湿度が大きくなり高温高湿下において液晶表示装置の表示性能が低下する問題がある。
この問題に対して、セルロースアシレートよりも疎水的な化合物をフィルムに添加する方法が試みられており、例えば特許文献3にはフェノールノボラックエポキシ樹脂を添加する方法が開示されている。しかし、これらの化合物はセルロースアシレートフィルムの透湿度は低下させるが、レターデーションの逆分散性も小さくしてしまうという問題を抱えており改良が求められていた。
国際公開第08/102647号パンフレット 特開2006−291192号公報 特開2003−183417号公報
本発明の目的は、逆分散性が大きく、透湿度およびヘイズが低く、偏光板保護フィルムとして使用した場合に高温高湿下での液晶表示装置の表示性能劣化が小さいセルロースアシレートフィルムを提供することである。また、該セルロースアシレートフィルムを用いた高温高湿下での液晶表示装置の表示性能劣化が小さい偏光板、及び液晶表示装置を提供することである。
本発明者らは、特定の構造を有するアシル変性ノボラック型フェノール樹脂を含有するセルロースアシレートフィルムが逆分散性が大きく、ヘイズが低く、透湿度の低いことを見出した。
また、230nm〜700nmの波長範囲におけるモル吸光係数が2000以下のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂はセルロースアシレートとの相溶性に優れ、これをセルロースアシレートフィルムに添加することにより、より逆分散性が大きく、ヘイズが低く、透湿度の低いセルロースアシレートフィルムが得られることを見出した。
本発明は、上述の点から、更に前記課題を解消すべく検討した結果完成されたものである。すなわち、本発明の課題は、以下の手段によって解決される。
〔1〕
下記一般式(I)で表されるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂を含有するセルロースアシレートフィルム。
Figure 0005055312
(一般式(I)中、Rは、水素原子、ホルミル基又は炭素原子数2〜4のアルキルカルボニル基を示し、R、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基を示し、m、nはそれぞれ独立に繰り返し単位の数を表し、0以上の整数であるが同時に0であることはない。R及びR、R、Rはそれぞれ独立に同じであっても異なっていてもよい。)
〔2〕
アシル変性ノボラック型フェノール樹脂の、濃度0.01g/Lの溶液における230nm〜700nmの波長範囲の吸光度が0.05以下である〔1〕のセルロースアシレートフィルム。
〔3〕
アシル変性ノボラック型フェノール樹脂の数平均分子量が500以上6000以下である〔1〕又は〔2〕に記載のセルロースアシレートフィルム。
〔4〕
測定波長550nmにおけるRe及びRthが下記式(1)及び(2)の関係を満たし、かつRe及びRthが共に測定波長が大きくなるにつれて大きくなる逆分散性を有する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のセルロースアシレートフィルム。
30nm≦Re(548)≦150nm・・・・・・・・・・・・・式(1)
70nm≦Rth(548)≦300nm・・・・・・・・・・・・式(2)
(式中、Re(λ)は波長λ(nm)における面内のレターデーションを表す。Rth(λ)は波長λ(nm)における厚み方向のレターデーションを表す。)
〔5〕
偏光膜及びその両側に配置された2枚の透明保護膜を有する偏光板であって、透明保護膜の少なくとも一方が、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のセルロースアシレートフィルムであることを特徴とする偏光板。
〔6〕
液晶セル及びその両側に配置された2枚の偏光板を有する液晶表示装置であって、少なくとも1枚の偏光板が〔5〕に記載の偏光板であることを特徴とする液晶表示装置。
〔7〕
表示モードがVAモードであることを特徴とする〔6〕に記載の液晶表示装置。
本発明によれば、逆分散性が大きく、透湿度およびヘイズが低く、偏光板保護フィルムとして使用した場合に高温高湿下での液晶表示装置の表示性能劣化が小さいセルロースアシレートフィルム、偏光板、及びコントラストが高く、視角による色味変化の小さい液晶表示装置を提供することができる。
本発明の液晶表示装置の一例を示す模式図である。 本発明の液晶表示装置の一例を示す概略図である。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
[セルロースアシレートフィルム]
本発明のセルロースアシレートフィルムは下記一般式(I)で表されるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂を含有する。
Figure 0005055312
(一般式(I)中、Rは、水素原子、ホルミル基又は炭素原子数2〜4のアルキルカルボニル基を示し、R、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基を示し、m、nはそれぞれ独立に繰り返し単位の数を表し、0以上の整数であるが同時に0であることはない。R及びR、R、Rはそれぞれ独立に同じであっても異なっていてもよい。)
以下、アシル変性ノボラック型フェノール樹脂、セルロースアシレート、添加剤、製膜方法の順に説明する。
(アシル変性ノボラック型フェノール樹脂)
本発明のセルロースアシレートフィルムに添加するアシル変性ノボラック型フェノール樹脂(以下、「ノボラック系化合物」と称する場合がある)は、上記一般式(I)で表される。本発明において、アシル変性とはノボラック型フェノール樹脂の水酸基がアシル化されたものを指す。アシル基としてはホルミル基、炭素原子数2〜15の置換または無置換のアルキルカルボニル基が好ましく、なかでもアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基が特に好ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、一般式(I)で表されるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂を含有することで、逆分散性が大きく、ヘイズが低く、透湿度を低くすることができる。
本発明のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂の水酸基をアシル化することが必要であり、該水酸基の50〜100%をアシル化することが好ましい。アシル化率としてはより好ましくは70〜100%、更に好ましくは85〜100%、特に好ましくは90〜100%である。このアシル化率が上記の範囲であれば高温高湿の環境下でもノボラック系化合物を添加したフィルムが黄色に着色してしまうことを防ぐことができる。
ノボラック型フェノール樹脂の水酸基のアシル化は、フェノール樹脂の水酸基をアシル化ができればその製造方法は問わない。アセチル化の場合、無水酢酸法等を使用する一般的な方法で行うことができる。例えばフェノール樹脂をアルコール類とアルカリ金属水酸化物の存在かでアセチルクロライドまたは無水酢酸を反応させる(特開平9−406081号など)により製造しても良い。
アシル化するベースのノボラック型フェノール樹脂としては、一般に、フェノールとホルムアルデヒド(ホルマリン)とをシュウ酸などの酸性触媒存在下で反応し得られる通常のノボラック型フェノール樹脂であって良い。該フェノールの原料として、特に制限はなく、例えばフェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、m−クレゾール、p−t−ブチルフェノール、ノニルフェノール、オクチルフェノールなど及びそれらの混合物が使用できる。またホルムアルデヒドの原料としては、ホルマリン、パラホルム、アセタールなど及びそれらの混合物が使用できる。
一般式(I)で表されるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。また、m、nは一般式(I)におけるm、nと同義である。
Figure 0005055312
Figure 0005055312
<モル吸光係数>
本発明のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂は、濃度0.01g/Lの溶液における230nm〜700nmの波長範囲の吸光度が0.05以下であることが好ましく、さらに0.03以下がさらに好ましく、0.02以下がさらに好ましい。
アシル変性ノボラック型フェノール樹脂の230nm〜700nmの波長範囲における吸光度が上記の範囲であると、アシル変性ノボラック型フェノール樹脂のレターデーション発現による波長分散変化が小さいためより逆分散性が大きく、ヘイズが低く、透湿度の低いセルロースアシレートフィルムが得られる。
モル吸光係数は所定の質量濃度の溶液の吸光度を市販の分光光度計(例えば(株)日立社製UV3150等)により測定し、得られた吸光度を数平均分子量で除することにより測定することができる。
<数平均分子量>
本発明に用いられるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂の数平均分子量は500以上6000以下が好ましく、500以上3000以下であることが好ましい。さらに好ましくは500以上2000以下である。数平均分子量が500以上であればフィルム保留性に優れ、数平均分子量が6000以下であればセルロースアシレートとの相溶性が十分となり、ヘイズの上昇を防ぐことができ好ましい。数平均分子量が500以上、2700以下であることが特に好ましい。500未満の低分子では、樹脂の揮散等の問題が発生することがある。
<分散度>
本発明に用いられるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂の分散度(分子量分布)は、通常1.05〜3.0であり、好ましくは1.1〜2.5、更に好ましくは1.1〜2.0の範囲のものが使用される。
<添加量>
本発明のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂の添加量は、セルロースアシレート100質量部に対して、1〜30質量部とすることが好ましく、2〜25質量部とすることがより好ましく、5〜20質量部とすることがさらに好ましい。添加量が30質量部以下であればヘイズが上昇しないという利点があり、添加量が1質量部以上であれば透湿度低減効果が大きいという利点がある。
<フィルム中の存在量>
本発明において、少なくとも一方の面のフィルム表層におけるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂の存在量をフィルム内部における存在量よりも高くすることが好ましい。
ここでフィルム表層とは、フィルム表面からフィルム厚み方向3μm以内の範囲内をいい、フィルム内部とはフィルム全体よりフィルム表層を除いた範囲をいう。
フィルムの表層とフィルムの内部におけるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂の存在量は共流延あるいは逐次流延により、組成の異なるドープを流延することにより調節することができる。ドープの組成としては、アシル変性ノボラック型フェノール樹脂濃度の異なるドープを使用することが好ましい。また、アシル置換度の高いセルロースアシレートを含むドープを表層に、アシル置換度の低いセルロースアシレートを含むドープを基層に用いることでも、フィルム表層におけるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂の存在量をフィルム内部における存在量より大きくすることができる。
このような方法により、フィルム表層におけるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂の存在量をフィルム内部における存在量より大きくすることができ、本発明のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂による透湿度低下をさらに大きくすることが可能となる。
フィルム表層におけるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂の存在量はフィルム内部における存在量に対する比率1.05倍以上1.5倍以下が好ましく、1.05倍以上1.4倍以下がさらに好ましい。前記比率が1.05倍未満では透湿度低減効果が不十分であり、1.5倍より大きいとフィルム強度の不均一性が大きくなり加工時のフィルム力学強度が不足する問題がある。
本発明において、アシル変性ノボラック型フェノール樹脂は、単独で配合してもよいし、2種以上併用してもよい。
(セルロースアシレート)
本発明のセルロースアシレートフィルムに用いられるセルロースアシレートの原料綿は、公知の原料を用いることができる(例えば、発明協会公開技法2001−1745)。また、セルロースアシレートの合成も公知の方法で行なうことができる(例えば、右田他、木材化学180〜190頁(共立出版、1968年))。
本発明のセルロースアシレートとしては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピネート、セルロースアセテートブチレートが好ましい。
セルロースアシレートのアシル置換度は、セルロースアシレートの残存水酸基をセルロースアシレート中のアシル基とは異なる他のアシル基に置換したのち、13C−NMR測定により求めることができる。測定方法の詳細については、手塚他(Carbohydrate.Res., 273(1995)83−91)に記載がある。
セルロースアシレートは、250〜800の質量平均重合度を有することが好ましく、300〜600の質量平均重合度を有することがさらに好ましい。またセルロースアシレートは、70000〜230000の数平均分子量を有することが好ましく、75000〜230000の数平均分子量を有することがさらに好ましく、78000〜120000の数平均分子量を有することが最も好ましい。
また質量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、2.0以上4.0以下が好ましく、2.0以上3.5以下がさらに好ましい。
〔添加剤〕
本発明のセルロースアシレートフィルムは、ノボラック系化合物以外にレターデーション発現剤、可塑剤等の添加剤を含有してもよい。
(レターデーション発現剤)
レターデーション発現剤(Re発現剤)としては、特開2008−20896号の段落47〜段落77に記載の化合物(A)(特にベンゾジチオール系の例示化合物(1)〜(20)、(25)〜(32)、(52)、(101)〜(108))、同段落78〜96に記載の化合物(B)(特にシクロヘキサンジカルボン酸誘導体の例示化合物(1)〜(4)、(8)〜(10)、(41)、(42))、特開2001−166144号の段落16〜段落107に記載の化合物(C)(特に1,3,5-トリアジン誘導体の例示化合物(222)〜(426))、および特開2003−344655号の段落22〜段落57に記載の化合物(D)(特に1,3,5-トリアジン誘導体の例示化合物I−1〜I−8、I−35〜I−50、II−1〜II−4、III−1〜III−7、IV−1〜IV−2)などを好ましく用いることができる。これらの上記の化合物は、化合物(A)の例示化合物と化合物(B)の例示化合物とを組み合わせて用いることが好ましい。さらに、化合物(A)の例示化合物と化合物(B)の例示化合物との他に、化合物(C)の例示化合物または化合物(D)の例示化合物とを組み合わせて用いるとさらに好ましい。
本発明におけるレターデーション発現剤の添加量はセルロースアシレート100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.5〜20質量部がさらに好ましく、1〜15質量部が最も好ましい。
本発明におけるレターデーション発現剤の添加方法は、アルコールやメチレンクロライド、ジオキソランの有機溶媒にRe発現剤を溶解してから、セルロースアシレート溶液(ドープ)に添加してもよいし、又は直接ドープ組成中に添加してもよい。
(逆分散化剤)
本発明のセルロースアシレートフィルムはアシル変性ノボラック型フェノール樹脂と逆分散化剤を併用することが好ましい。逆分散化剤としては、延伸方向に対して略垂直に遅相軸を発現する、いわゆる負の固有複屈折性の化合物を用いることができる。
本発明において、逆分散化剤は230nm以上400nm以下の波長領域に吸収極大を有することが好ましく、さらに好ましくは250nm以上380nm以下の波長領域に吸収極大を有することが好ましい。
本発明に用いられる逆分散化剤としては、側鎖に芳香環を有するアクリル系ポリマー、ビニル系ポリマーが好ましい。例えば、芳香環にヒドロキシル基等電子供与性基を有するポリスチレン系樹脂は本発明の逆分散化剤として特に好ましく用いることができる。ポリスチレン系樹脂の芳香環としては炭素数6〜15のアリール基が好ましく、より好ましくはフェニレン基、ナフチレン基もしくはアントラセニレン基であり、セルロースアシレート樹脂との相溶性の観点からフェニレン基が最も好ましい。
本発明の逆分散化剤として好ましいポリスチレン系化合物を以下に挙げるが、本発明の範囲は以下に限定されるものではない。
東邦化学社製PHSC20A30S、質量平均分子量2000、
吸収極大波長279nm、ヒドロキシスチレン/スチレン=70/30(モル比)
東邦化学社製PHSC40A30S、質量平均分子量4000、
吸収極大波長279nm、ヒドロキシスチレン/スチレン=70/30(モル比)
東邦化学社製PHSC60A10S、質量平均分子量6000、
吸収極大波長279nm、ヒドロキシスチレン/スチレン=90/10(モル比)
マルカリンカーM−S1P、質量平均分子量1900、
吸収極大波長279nm、ヒロドキシスチレン単独
マルカリンカーM−S2P、質量平均分子量5000、
吸収極大波長279nm、ヒロドキシスチレン単独
東邦化学社製PHSC100A15S、質量平均分子量10000、
吸収極大波長279nm、ヒドロキシスチレン/スチレン=70/30(モル比)
アシル変性ノボラック型フェノール樹脂と逆分散化剤との組合せとしては、
共重合比がヒドロキシスチレン/スチレン=50/50〜100/0のポリスチレン系化合物とアシル化率が90%以上のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂との組み合わせがレターデーション発現性と逆分散性の両立の点から好ましい。
アシル変性ノボラック型フェノール樹脂と逆分散化剤との含有量の比はとしては、
質量比で95/5以上5/95以下が好ましく、90/10以上30/70以下がさらに好ましい。
(可塑剤)
本発明のセルロースアシレートフィルムには、機械的物性を改良するため、又は乾燥速度を向上するために、可塑剤を添加することができる。
本発明の可塑剤としては、単糖あるいは2〜10個の単糖単位を含む炭水化物の誘導体(以下、多糖もしくは炭水化物系可塑剤という)が特に好ましい。
炭水化物系可塑剤を構成する単糖または多糖は、分子中の置換可能な基(例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、メルカプト基など)が置換されていることを特徴とする。置換基の例としては、エーテル基、エステル基、アミド基、イミド基などを挙げることができる。
単糖または2〜10個の単糖単位を含む炭水化物の例としては、例えば、エリトロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、フルクトース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、トレハロース、イソトレハロース、ネオトレハロース、トレハロサミン、コウジビオース、ニゲロース、マルトース、マルチトール、イソマルトース、ソホロース、ラミナリビオース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、ラクトサミン、ラクチトール、ラクツロース、メリビオース、プリメベロース、ルチノース、シラビオース、スクロース、スクラロース、ツラノース、ビシアノース、セロトリオース、カコトリオース、ゲンチアノース、イソマルトトリオース、イソパノース、マルトトリオース、マンニノトリオース、メレジトース、パノース、プランテオース、ラフィノース、ソラトリオース、ウンベリフェロース、リコテトラオース、マルトテトラオース、スタキオース、バルトペンタオース、ベルバルコース、マルトヘキサオース、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、δ−シクロデキストリン、キシリトール、ソルビトールなどを挙げることができる。
好ましくは、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、トレハロース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、スクラロース、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、δ−シクロデキストリン、キシリトール、ソルビトールであり、さらに好ましくは、アラビノース、キシロース、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、スクロース、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンであり、特に好ましくは、キシロース、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、スクロース、キシリトール、ソルビトールである。
また、炭水化物系可塑剤の置換基の例としては、エーテル基(好ましくは炭素原子数1〜22、より好ましくは炭素原子数1〜12、特に好ましくは炭素原子数1〜8のアルキルエーテル基、例えば、メチルエーテル基、エチルエーテル基、プロピルエーテル基、ヒドロキシエチルエーテル基、ヒドロキシプロピルエーテル基、2−シアノエチルエーテル基、フェニルエーテル基、ベンジルエーテル基など)、エステル基(好ましくは炭素原子数1〜22、より好ましくは炭素原子数2〜12、特に好ましくは炭素原子数2〜8のアシルエステル基、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、ベンゾイル基、トルイル基、フタリル基など)、アミド基(好ましくは炭素原子数1〜22、より好ましくは炭素原子数2〜12、特に好ましくは炭素原子数2〜8のアミド、例えばホルムアミド基、アセトアミド基など)、イミド基(好ましくは炭素原子数4〜22、より好ましくは炭素原子数4〜12、特に好ましくは炭素原子数4〜8のアミド基、例えば、スクシイミド基、フタルイミド基など)を挙げることができる。
これらの中で、さらに好ましいものはエーテル基またはエステル基であり、特に好ましくはエステル基である。
炭水化物系可塑剤の好ましい例としては、以下のものを挙げることができる。ただし、本発明で用いることができる炭水化物系可塑剤は、これらに限定されるものではない。
すなわち、キシローステトラアセテート、グルコースペンタアセテート、フルクトースペンタアセテート、マンノースペンタアセテート、ガラクトースペンタアセテート、マルトースオクタアセテート、セロビオースオクタアセテート、スクロースオクタアセテート、キシリトールペンタアセテート、ソルビトールヘキサアセテート、キシローステトラプロピオネート、グルコースペンタプロピオネート、フルクトースペンタプロピオネート、マンノースペンタプロピオネート、ガラクトースペンタプロピオネート、マルトースオクタプロピオネート、セロビオースオクタプロピオネート、スクロースオクタプロピオネート、キシリトールペンタプロピオネート、ソルビトールヘキサプロピオネート、キシローステトラブチレート、グルコースペンタブチレート、フルクトースペンタブチレート、マンノースペンタブチレート、ガラクトースペンタブチレート、マルトースオクタブチレート、セロビオースオクタブチレート、スクロースオクタブチレート、キシリトールペンタブチレート、ソルビトールヘキサブチレート、キシローステトラベンゾエート、グルコースペンタベンゾエート、フルクトースペンタベンゾエート、マンノースペンタベンゾエート、ガラクトースペンタベンゾエート、マルトースオクタベンゾエート、セロビオースオクタベンゾエート、スクロースオクタベンゾエート、キシリトールペンタベンゾエート、ソルビトールヘキサベンゾエートなどが好ましく、キシローステトラアセテート、グルコースペンタアセテート、フルクトースペンタアセテート、マンノースペンタアセテート、ガラクトースペンタアセテート、マルトースオクタアセテート、セロビオースオクタアセテート、スクロースオクタアセテート、キシリトールペンタアセテート、ソルビトールヘキサアセテート、キシローステトラプロピオネート、グルコースペンタプロピオネート、フルクトースペンタプロピオネート、マンノースペンタプロピオネート、ガラクトースペンタプロピオネート、マルトースオクタプロピオネート、セロビオースオクタプロピオネート、スクロースオクタプロピオネート、キシリトールペンタプロピオネート、ソルビトールヘキサプロピオネート、キシローステトラベンゾエート、グルコースペンタベンゾエート、フルクトースペンタベンゾエート、マンノースペンタベンゾエート、ガラクトースペンタベンゾエート、マルトースオクタベンゾエート、セロビオースオクタベンゾエート、スクロースオクタベンゾエート、キシリトールペンタベンゾエート、ソルビトールヘキサベンゾエートなどがさらに好ましく、マルトースオクタアセテート、セロビオースオクタアセテート、スクロースオクタアセテート、キシローステトラプロピオネート、グルコースペンタプロピオネート、フルクトースペンタプロピオネート、マンノースペンタプロピオネート、ガラクトースペンタプロピオネート、マルトースオクタプロピオネート、セロビオースオクタプロピオネート、スクロースオクタプロピオネート、キシローステトラベンゾエート、グルコースペンタベンゾエート、フルクトースペンタベンゾエート、マンノースペンタベンゾエート、ガラクトースペンタベンゾエート、マルトースオクタベンゾエート、セロビオースオクタベンゾエート、スクロースオクタベンゾエート、キシリトールペンタベンゾエート、ソルビトールヘキサベンゾエートなどが特に好ましい。
本発明の炭水化物系可塑剤は市販品((株)東京化成製、アルドリッチ製等)を入手可能、もしくは市販の炭水化物を既知のエステル誘導体化法(例えば、特開平8−245678等に記載の方法)により合成可能である。
本発明において、炭水化物系可塑剤は、単独で配合してもよいし、2種以上併用してもよい。また、他の可塑剤と併用してもよい。他の可塑剤としては、アルキルフタリルアルキルグリコレート類、カルボン酸エステル類、多価アルコールの脂肪酸エステル類などが好ましく用いることができる。
これらの可塑剤の添加量は、セルロースアシレートに対して1〜20質量%であることが好ましい。1質量%以上であれば、液晶性化合物の配向を促進する効果が得られやすく、また20質量%以下であれば、ブリードアウトも発生しにくい。さらに好ましい添加量は2〜15質量%であり、最も好ましくは3〜10質量%である。
(マット剤としての微粒子)
本発明のセルロースアシレートフィルムには、マット剤として微粒子を加えることが好ましい。本発明に使用される微粒子としては、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成珪酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。これらの微粒子の中ではケイ素を含むものが、濁度が低くなる点で好ましく、特に二酸化珪素が好ましい。二酸化珪素の微粒子は、1次平均粒子サイズが1nm〜20nmであり、かつ見かけ比重が70g/リットル以上であるものが好ましい。1次粒子の平均径は1nm〜20nmであることが好ましく、5nm〜16nmと小さいものがフィルムのヘイズをより下げることができて、より好ましい。見かけ比重は90〜200g/リットルが好ましく、100〜200g/リットルがさらに好ましい。見かけ比重が大きい程、高濃度の分散液を作ることが可能になり、ヘイズ、凝集物が良化するため好ましい。
これらの微粒子は、通常平均粒子サイズが0.05〜2.0μmの2次粒子を形成し、これらの微粒子はフィルム中では、1次粒子の凝集体として存在し、フィルム表面に0.05〜2.0μmの凹凸を形成させる。2次平均粒子サイズは0.05μm〜1.0μmが好ましく、0.1μm〜0.7μmがさらに好ましく、0.1μm〜0.4μmが最も好ましい。1次、2次粒子サイズはフィルム中の粒子を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子に外接する円の直径をもって粒子サイズとした。また、場所を変えて粒子200個を観察し、その平均値をもって平均粒子サイズとする。
二酸化珪素の微粒子は、例えば、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル(株)製)などの市販品を使用することができる。酸化ジルコニウムの微粒子は、例えば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエロジル(株)製)の商品名で市販されており、使用することができる。
これらの中でアエロジル200V、アエロジルR972Vが1次平均粒子サイズが20nm以下であり、かつ見かけ比重が70g/リットル以上である二酸化珪素の微粒子であり、光学フィルムのヘイズを低く保ちながら、摩擦係数をさげる効果が大きいため特に好ましい。
本発明で用いるマット剤は以下の方法により調製することが好ましい。すなわち、溶剤と微粒子を撹拌混合した微粒子分散液をあらかじめ作成し、この微粒子分散液を別途用意したセルロースアシレート濃度が5質量%未満で分子量200〜2000の第1の添加剤溶液に加えて攪拌溶解した後、さらに第2の添加剤溶液を加えて攪拌溶解した後、さらにメインのセルロースアシレートドープ液と混合する方法が好ましい。
マット剤の表面は疎水化処理されているため、疎水的な添加剤が添加されると、マット剤の表面に添加剤が吸着され、これを核として、添加剤の凝集物が発生しやすい。相対的に親水的な添加剤を予めマット剤分散液と混合したのち、疎水的な添加剤を混合することにより、マット剤表面での添加剤の凝集を抑制することができ、ヘイズが低く、液晶表示装置に組み込んだ際の黒表示における光漏れが少なく好ましい。
マット剤の分散剤と添加剤溶液の混合、及びセルロースアシレート液との混合にはインラインミキサーを使用することが好ましい。本発明はこれらの方法に限定されないが、二酸化珪素微粒子を溶剤などと混合して分散するときの二酸化珪素の濃度は5〜30質量%が好ましく、10〜25質量%が更に好ましく、15〜20質量%が最も好ましい。分散濃度が高い方が同量の添加量に対する濁度は低くなり、ヘイズ、凝集物が良化するため好ましい。最終的なセルロースアシレートのドープ溶液中でのマット剤の添加量は0.001〜1.0質量%が好ましく、0.005〜0.5質量%が更に好ましく、0.01〜0.1質量%が最も好ましい。
〔セルロースアシレートフィルムの製造〕
本発明のセルロースアシレートフィルムは、ソルベントキャスト法により製造するのが好ましい。ソルベントキャスト法では、セルロースアシレートを有機溶媒に溶解した溶液(ドープ)を用いてフィルムを製造する。
有機溶媒は、炭素原子数が3〜12のエーテル、炭素原子数が3〜12のケトン、炭素原子数が3〜12のエステル及び炭素原子数が1〜6のハロゲン化炭化水素から選ばれる溶媒を含むことが好ましい。
エーテル、ケトン及びエステルは、環状構造を有していてもよい。エーテル、ケトン及びエステルの官能基(すなわち、−O−、−CO−及び−COO−)のいずれかを2つ以上有する化合物も、有機溶媒として用いることができる。有機溶媒は、アルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。2種類以上の官能基を有する有機溶媒の場合、その炭素原子数はいずれかの官能基を有する溶媒の上記した好ましい炭素原子数範囲内であることが好ましい。
炭素原子数が3〜12のエーテル類の例には、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、アニソール及びフェネトールが含まれる。
炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノンが含まれる。
炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテート及びペンチルアセテートが含まれる。
2種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノール及び2−ブトキシエタノールが含まれる。
ハロゲン化炭化水素の炭素原子数は、1又は2であることが好ましく、1であることが最も好ましい。ハロゲン化炭化水素のハロゲンは、塩素であることが好ましい。ハロゲン化炭化水素の水素原子が、ハロゲンに置換されている割合は、25〜75モル%であることが好ましく、30〜70モル%であることがより好ましく、35〜65モル%であることがさらに好ましく、40〜60モル%であることが最も好ましい。メチレンクロリドが、代表的なハロゲン化炭化水素である。
本発明において有機溶媒はメチレンクロリドとアルコールを混合して用いることが好ましく、メチレンクロリドに対するアルコールの比率は1質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下が好ましく、12質量%以上30質量%以下が最も好ましい。アルコールとしてはメタノール、エタノール、n−ブタノールが好ましく、2種類以上のアルコールを混合して使用してもよい。
0℃以上の温度(常温又は高温)で処理することからなる一般的な方法で、セルロースアシレート溶液を調製することができる。溶液の調製は、通常のソルベントキャスト法におけるドープの調製方法及び装置を用いて実施することができる。なお、一般的な方法の場合は、有機溶媒としてハロゲン化炭化水素(特にメチレンクロリド)を用いることが好ましい。
セルロースアシレートの量は、得られる溶液中に溶液全体量に対して10〜40質量%含まれるように調整することが好ましい。セルロースアシレートの量は、10〜30質量%であることがさらに好ましい。有機溶媒(主溶媒)中には、前述の任意の添加剤を添加しておいてもよい。
セルロースアシレート溶液は、常温(0〜40℃)でセルロースアシレートと有機溶媒とを攪拌することにより調製することができる。高濃度の溶液は、加圧及び加熱条件下で攪拌してもよい。具体的には、セルロースアシレートと有機溶媒とを加圧容器に入れて密閉し、加圧下で溶媒の常温における沸点以上、かつ溶媒が沸騰しない範囲の温度に加熱しながら攪拌する。
加熱温度は、通常は40℃以上であり、好ましくは60〜200℃であり、さらに好ましくは80〜110℃である。
各成分は予め粗混合してから容器に入れてもよい。また、順次容器に投入してもよい。容器は攪拌できるように構成されている必要がある。窒素ガス等の不活性気体を注入して容器を加圧することができる。また、加熱による溶媒の蒸気圧の上昇を利用してもよい。あるいは、容器を密閉後、各成分を圧力下で添加してもよい。
加熱する場合、容器の外部より加熱することが好ましい。例えば、ジャケットタイプの加熱装置を用いることができる。また、容器の外部にプレートヒーターを設け、配管して液体を循環させることにより容器全体を加熱することもできる。
容器内部に攪拌翼を設けて、これを用いて攪拌することが好ましい。攪拌翼は、容器の壁付近に達する長さのものが好ましい。攪拌翼の末端には、容器の壁の液膜を更新するため、掻取翼を設けることが好ましい。
容器には、圧力計、温度計等の計器類を設置してもよい。容器内で各成分を溶媒中に溶解する。調製したドープは冷却後容器から取り出すか、又は取り出した後、熱交換器等を用いて冷却する。
冷却溶解法により、溶液を調製することもできる。冷却溶解法では、通常の溶解方法では溶解させることが困難な有機溶媒中にも、セルロースアシレートを溶解させることができる。なお、通常の溶解方法でセルロースアシレートを溶解できる溶媒であっても、冷却溶解法によると迅速に均一な溶液が得られるとの効果がある。
冷却溶解法では最初に、室温で有機溶媒中にセルロースアシレートを撹拌しながら徐々に添加する。セルロースアシレートの量は、この混合物中に10〜40質量%含まれるように調整することが好ましい。セルロースアシレートの量は、10〜30質量%であることがさらに好ましい。さらに、混合物中には前述の任意の添加剤を添加しておいてもよい。
次に、混合物を−100〜−10℃(好ましくは−80〜−10℃、さらに好ましくは−50〜−20℃、最も好ましくは−50〜−30℃)に冷却する。冷却は、例えば、ドライアイス・メタノール浴(−75℃)や冷却したジエチレングリコール溶液(−30〜−20℃)中で実施できる。冷却によりセルロースアシレートと有機溶媒の混合物は固化する。
冷却速度は、4℃/分以上であることが好ましく、8℃/分以上であることがさらに好ましく、12℃/分以上であることが最も好ましい。冷却速度は、速いほど好ましいが、10000℃/秒が理論的な上限であり、1000℃/秒が技術的な上限であり、そして100℃/秒が実用的な上限である。なお、冷却速度は、冷却を開始する時の温度と最終的な冷却温度との差を、冷却を開始してから最終的な冷却温度に達するまでの時間で割った値である。
さらに、これを0〜200℃(好ましくは0〜150℃、さらに好ましくは0〜120℃、最も好ましくは0〜50℃)に加温すると、有機溶媒中にセルロースアシレートが溶解する。昇温は、室温中に放置するだけでもよく、温浴中で加温してもよい。
加温速度は、4℃/分以上であることが好ましく、8℃/分以上であることがさらに好ましく、12℃/分以上であることが最も好ましい。加温速度は、速いほど好ましいが、10000℃/秒が理論的な上限であり、1000℃/秒が技術的な上限であり、そして100℃/秒が実用的な上限である。なお、加温速度は、加温を開始する時の温度と最終的な加温温度との差を、加温を開始してから最終的な加温温度に達するまでの時間で割った値である。
以上のようにして、均一な溶液が得られる。なお、溶解が不充分である場合は冷却、加温の操作を繰り返してもよい。溶解が充分であるかどうかは、目視により溶液の外観を観察するだけで判断することができる。
冷却溶解法においては、冷却時の結露による水分混入を避けるため、密閉容器を用いることが望ましい。また、冷却加温操作において、冷却時に加圧し、加温時に減圧すると、溶解時間を短縮することができる。加圧及び減圧を実施するためには、耐圧性容器を用いることが望ましい。
調製したセルロースアシレート溶液(ドープ)から、ソルベントキャスト法によりセルロースアシレートフィルムを製造する。ドープにはレターデーション上昇剤を添加することが好ましい。
ドープは、ドラム又はバンド上に流延し、溶媒を蒸発させてフィルムを形成する。流延前のドープは、固形分量が18〜35質量%となるように濃度を調整することが好ましい。ドラム又はバンドの表面は、鏡面状態に仕上げておくことが好ましい。ドープは、表面温度が10℃以下のドラム又はバンド上に流延することが好ましい。
ソルベントキャスト法における乾燥方法については、米国特許第2336310号、同第2367603号、同第2492078号、同第2492977号、同第2492978号、同第2607704号、同第2739069号及び同第2739070号の各明細書、英国特許第640731号及び同第736892号の各明細書、並びに特公昭45−4554号、同49−5614号、特開昭60−176834号、同60−203430号及び同62−115035号の各公報に記載がある。バンド又はドラム上での乾燥は空気、窒素などの不活性ガスを送風することにより行うことができる。
本発明のセルロースアシレートフィルムのバンド又はドラム上の乾燥はできるだけ低温でおこなうことが好ましい。残量溶剤含量が30質量%以上における乾燥温度は150℃以下が好ましく、120℃以下がさらに好ましく、90℃以下が最も好ましい。
上記範囲で乾燥を行うことにより、フィルム中の微結晶の生成を低減することができる。
調整したセルロースアシレート溶液(ドープ)を用いて二層以上の流延を行いフィルム化することもできる。この場合、ソルベントキャスト法によりセルロースアシレートフィルムを作製することが好ましい。ドープは、ドラム又はバンド上に流延し、溶媒を蒸発させてフィルムを形成する。流延前のドープは、固形分量が10〜40質量%の範囲となるように濃度を調整することが好ましい。ドラム又はバンドの表面は、鏡面状態に仕上げておくことが好ましい。
[延伸処理]
本発明のセルロースアシレートフィルムは、フィルムの搬送方向(長手方向)及び/又はこれと垂直な方向(幅方向)に延伸処理を行うことにより得ることが好ましい。
幅方向に延伸する方法は、例えば、特開昭62−115035号、特開平4−152125号、同4−284211号、同4−298310号、同11−48271号などの各公報に記載されている。長手方向の延伸の場合、例えば、フィルムの搬送ローラーの速度を調節して、フィルムの剥ぎ取り速度よりもフィルムの巻き取り速度の方を速くするとフィルムは延伸される。幅方向の延伸の場合、フィルムの巾をテンターで保持しながら搬送して、テンターの巾を徐々に広げることによってもフィルムを延伸できる。フィルムの乾燥後に、延伸機を用いて延伸すること(好ましくはロング延伸機を用いる一軸延伸)もできる。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、一定以下の残留溶媒含量で一定の延伸速度で延伸することが好ましい。延伸開始時の残留溶媒含量は通常0質量%以上80質量%以下であり、0質量%以上70質量%以下が好ましく、0質量%以上60質量%以下がさらに好ましい。
また延伸温度は、120℃〜200℃の範囲が好ましい。
フィルムの延伸倍率は、1%〜100%が好ましく、5%〜90%がさらに好ましい。なお本発明においてフィルムの延伸倍率とは、下記数式(22)で求められる数値を指すものとする。
数式(22):{(延伸後の寸法/延伸前の寸法)−1}×100(%)
(幅方向の延伸倍率/長手方向の延伸倍率)の比は1以上10以下が好ましく2以上8以下がさらに好ましい。
〔セルロースアシレートフィルムの特性〕
(フィルムの厚み)
本発明のセルロースアシレートフィルムの厚みは例えば30μm以上70μm未満であり、好ましくは40μm以上60μm以下であり、更に好ましくは40μm以上55μm以下である。
上記範囲にフィルムの厚みを設定することにより、配向度が高く、かつ取り扱い性に優れたセルロースアシレートフィルムが得られる。詳細には、フィルム厚みが30μm未満では製長尺ロール製造時の搬送が不安定となり、クニックや傷等の故障が多くなり、70μm以上であると、配向度を充分に向上することが困難となる。
(フィルムのレターデーション)
本明細書において、Re、Rthは各々、面内レターデーション及び厚み方向レターデーションを表す。ReはKOBRA WR(王子計測機器(株)製)において波長548nmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。Rthは前記Re、正面の遅相軸(KOBRA 21ADHにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して+40°傾斜した方向から波長590nmの光を入射させて測定したレターデーション値、及び面内の遅相軸を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−40°傾斜した方向から波長590nmの光を入射させて測定したレターデーション値の計3つの方向で測定したレターデーション値を基にKOBRA 21ADHが算出する。ここで平均屈折率の仮定値は ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する。:
セルロースアシレート(1.48)、
シクロオレフィンポリマー(1.52)、
ポリカーボネート(1.59)、
ポリメチルメタクリレート(1.49)、
ポリスチレン(1.59)。
これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHはnx、ny、nzを算出する。
本発明においてレターデーションの波長分散が逆分散性であるとは測定波長が大きくなるにつれてレターデーションの値が大きくなることを表す。
本発明のセルロースアシレートフィルムは測定波長548nmにおけるRe及びRthが下記式(1)及び(2)の関係を満たし、かつRe及びRthが共に測定波長が大きくなるにつれて大きくなる逆分散性を有することが好ましい。
30nm≦Re(548)≦150nm ・・・式(1)
70nm≦Rth(548)≦300nm ・・・式(2)
また、下記式(3)及び(4)を満たすことが好ましい。
0.7≦Re(446)/Re(548)≦0.95 ・・・式(3)
0.7≦Rth(446)/Rth(548)≦0.95 ・・・式(4)
式(1)はさらに好ましくは、下記式(1−b)であり、最も好ましくは、下記式(1−c)である。
30nm≦Re(548)≦100nm ・・・式(1−b)
35nm≦Re(548)≦80nm ・・・式(1−c)
式(2)はさらに好ましくは、下記式(2−b)であり、最も好ましくは、下記式(2−c)である。
90nm≦Rth(548)≦300nm ・・・式(2−b)
100nm≦Rth(548)≦270nm ・・・式(2−c)
式(3)はさらに好ましくは、下記式(3−b)であり、最も好ましくは、下記式(3−c)である。
0.70≦Re(446)/Re(548)≦0.90 ・・・式(3−b)
0.75≦Re(446)/Re(548)≦0.85 ・・・式(3−c)
式(4)はさらに好ましくは、下記式(4−b)であり、最も好ましくは、下記式(4−c)である。
0.75≦Rth(446)/Rth(548)≦0.95 ・・・式(4−b)
0.7≦Rth(446)/Rth(548)≦0.90 ・・・式(4−c)
上記範囲にレターデーションを調製することにより光学補償シート部材として液晶表示装置に組み込んだ際に、視角による色味変化の小さい液晶表示装置が得られる。
また、好ましくは特定の置換基及び置換度を有するセルロースアシレートと特定のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂とを組み合わせることにより、より逆分散性が大きく、ヘイズが低く、透湿度の低いセルロースアシレートフィルムを得ることができる。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、アシル置換度が2.0以上2.97以下のセルロースアシレートと230nm〜700nmの波長範囲におけるモル吸光係数が2000以下のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂とを含み、測定波長550nmにおけるRe及びRthが上記式(1)及び(2)の関係を満たし、かつRe及びRthが共に測定波長が大きくなるにつれて大きくなる逆分散性を有することがより好ましい。
上記式(1)、(2)を満足したフィルムを得るには、セルロースアシレート材料を選択したり、ノボラック系化合物および/又はレターデーション発現剤の添加量を調節したり、延伸条件を調節するなどすればよい。具体的には、実施例において詳述する。
(ヘイズ)
本発明のセルロースアシレートフィルムは、ヘイズ値が0.1以上0.8以下であることが好ましい。さらに好ましくは、0.1以上0.7以下であり、最も好ましくは0.1以上0.6以下である。ヘイズ値は、通常当該分野で使用されるヘイズ計の何れも用いて測定することができる。例えば、ヘイズ計(1001DP型、日本電色工業(株)製)を用いて測定できる。本発明では、ヘイズメーター(HGM−2DP、スガ試験機)でJIS K−6714に従って測定した値を用いた。前記範囲にヘイズを制御することにより、偏光板保護フィルムとして液晶表示装置に組み込んだ際に高コントラストの画像が得られる。
(透湿度)
本発明のセルロースアシレートフィルムの60℃95%RH環境下における透湿度は、1000〜2500g/m/24hr以下であることが望ましい。1000〜2200g/m/24hrであることがより好ましく、1000〜2000g/m/24hrであることが特に好ましい。2500g/m/24hrを越えると、経時による偏光子の偏光性能劣化が著しくなる。一方、セルロースアシレートフイルムの透湿度が1000g/m/24hr未満では、偏光膜の両面などに貼り付けて偏光板を作製する場合に、セルロースアシレートフイルムにより接着剤の乾燥が妨げられ、接着不良を生じる。
透湿度の測定法は、JIS Z−0208の要件を満たす測定装置を用いて行う。すなわち、容器内部に塩化カルシウムを10g程度入れ、容器外部の環境を60℃95%RHとした際の24時間放置後の容器全体の重量増加分を測定し(重量増加分=調湿後重量−調湿前重量)、開口部の面積で重量増加分を割ることで、単位面積あたりの透湿度(g/m/24hr)を算出できる。
<偏光板>
本発明の偏光板は、偏光膜及びその両側に配置された2枚の透明保護膜を有する偏光板であって、透明保護膜の少なくとも一方が、本発明のセルロースアシレートフィルムである。
本発明のセルロースアシレートフィルムはアルカリ鹸化処理することによりポリビニルアルコールのような偏光子の材料との密着性を付与し、偏光板保護フィルムとして用いることができる。鹸化の方法については、特開2007−86748号公報の〔0211〕と〔0212〕に記載され、偏光板の偏光子の作り方、偏光板の光学特性等については同公報の〔0213〕〜〔0255〕に記載されており、これらの記載を基に本発明のフィルムを保護フィルムに用いた偏光板を作製することができる。
本発明のセルロースアシレートフィルムの偏光子への貼り合せ方は、偏光子の透過軸と本発明のセルロースアシレートフィルムの遅相軸が実質的に平行となるように貼り合せることが好ましい。
本発明の液晶表示装置において、第1偏光板の透過軸と第1位相差フィルムの遅相軸が、実質的に平行であり、第2偏光板の透過軸と第2位相差フィルムの遅相軸が、実質的に平行であることが好ましい。ここで、実質的に平行であるとは、本発明に用いる第1位相差フィルムおよび第2位相差フィルムの主屈折率nxの方向と偏光板の透過軸の方向とは、そのずれが1°以内であることをいい、1°以内、好ましくは0.5°以内であることが好ましい。ずれが1°より大きいと、偏光板クロスニコル下での偏光度性能が低下して光抜けが生じて好ましくない。
偏光板の単板透過率TT、平行透過率PT、直交透過率CTはUV3100PC(島津製作所社製)を用いた。測定では、380nm〜780nmの範囲で測定し、単板、平行、直交透過率ともに、10回測定の平均値を用いた。偏光板耐久性試験は(1)偏光板のみと(2)偏光板をガラスに粘着剤を介して貼り付けた、2種類の形態で次のように行った。偏光板のみの測定は、2つの偏光子の間に光学補償膜が挟まれるように組み合わせて直交、同じものを2つ用意し測定した。ガラス貼り付け状態のものはガラスの上に偏光板を光学補償膜がガラス側にくるように貼り付けたサンプル(約5cm×5cm)を2つ作成する。単板透過率測定ではこのサンプルのフィルムの側を光源に向けてセットして測定する。2つのサンプルをそれぞれ測定し、その平均値を単板の透過率とする。偏光性能の好ましい範囲としては単板透過率TT、平行透過率PT、直交透過率CTの順でそれぞれ、40.0≦TT≦45.0、30.0≦PT≦40.0、CT≦2.0であり、より好ましい範囲としては41.0≦TT≦44.5、34≦PT≦39.0、CT≦1.3(単位はいずれも%)である。また偏光板耐久性試験ではその変化量はより小さいほうが好ましい。
また、本発明の偏光板は、60℃95%RHに500時間静置させたときの直交単板透過率の変化量ΔCT(%)、偏光度変化量ΔPが下記式(j)、(k)の少なくとも1つ以上を満たしている。
(j)−6.0≦ΔCT≦6.0
(k)−10.0≦ΔP≦0.0
ここで、変化量とは試験後測定値から試験前測定値を差し引いた値である。
この要件を満たすことによって偏光板の使用中あるいは保管中の安定性が確保される。
<偏光板の機能化>
本発明における偏光板は、ディスプレイの視認性向上のための反射防止フィルム、輝度向上フィルムや、ハードコート層、前方散乱層、アンチグレア(防眩)層等の機能層を有する光学フィルムと複合した機能化偏光板としても使用される。機能化のための反射防止フィルム、輝度向上フィルム、他の機能性光学フィルム、ハードコート層、前方散乱層、アンチグレア層については、公開特許公報第2007−86748号の〔0257〕〜〔0276〕に記載され、これらの記載を基に機能化した偏光板を作成することができる。
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、液晶セル及びその両側に配置された2枚の偏光板を有する液晶表示装置であって、少なくとも1枚の偏光板が本発明の偏光板であることを特徴とする。
すなわち、本発明のセルロースアシレートフィルムを用いた偏光板は、液晶表示装置に有利に用いられる。本発明の偏光板は、様々な表示モードの液晶セルに用いることができる。TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)及びHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モードが提案されている。このうち、OCBモード又はVAモードに好ましく、特にVAモードに好ましく用いることができる。
OCBモードの液晶セルは、棒状液晶性分子を液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置である。OCBモードの液晶セルは、米国特許第4,583,825号、同5,410,422号の各明細書に開示されている。棒状液晶分子が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モードの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(Optically Compensatory Bend)液晶モードとも呼ばれる。ベンド配向モードの液晶表示装置は、応答速度が速いとの利点がある。
VAモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向している。
VAモードの液晶セルには、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of tech. Papers(予稿集)28(1997)845記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(1998)記載)及び(4)SURVAIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が含まれる。
OCBモード及びVAモードの液晶表示装置は、液晶セル及びその両側に2枚の偏光板を配置してもよいし、VAモードの場合、偏光板をセルのバックライト側に配置してもよい。液晶セルは、2枚の電極基板の間に液晶を担持している。
以下に、本発明の液晶表示装置について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の液晶表示装置の一例を示す模式図であり、図2は、本発明の液晶表示装置の例を示す概略図である。
図1に示す液晶表示装置は、VAモード液晶セル31の片面に上側偏光板30を他面に下側偏光板32を貼り合わせてなる。両偏光板30、32は、それぞれ偏光膜34の両面側にセルロースアシレートフィルム33を貼り合わせてなる。
図2に示す液晶表示装置10は、液晶層7の両面に液晶セル上電極基板5及び液晶セル下電極基板8貼り合わせて液晶セルを形成してなり、更に液晶セルの両面に上側偏光板1及び下側偏光板12を貼り合わせてなる。そして、上側偏光板吸収軸の方向2、上基板の配向制御方向6、下基板の配向制御方向9、下側偏光板吸収軸の方向13は、それぞれ図に示す方向となっている。
以下に実施例、比較例及び参考例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[参考例1]
(樹脂A試作)フェノールを100kg、37%ホルマリンを30kg仕込み反応触媒としてシュウ酸1kgの存在下に100℃で5時間反応、脱水を行い、ノボラック型フェノール樹脂Aを得た。数平均分子量500であった。
[参考例2]
(樹脂B試作)ノボラック型フェノール樹脂Aを100kg、無水酢酸100kgを仕込み、140℃で3時間アセチル化反応、脱酢酸を行い、式(B)で表されるアセチル化率99%のアセチル変性ノボラック型フェノール樹脂Bを得た。式(B)中、「Ac」はアセチル基を表す。
Figure 0005055312
参考例1における37%ホルマリンの添加量、および参考例2における無水酢酸又は無水酢酸に対応する酸の添加量を調節することにより、数平均分子量とアシル化率及びアシル基の異なるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂C〜Iを得た。
[実施例1] セルロースアシレートフィルム101の作製
(セルロースアシレート溶液11の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液11を調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
セルロースアシレート溶液11の組成
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
アセチル置換度2.75、重合度380のセルロースアセテート
100.0質量部
アセチル変性ノボラック型フェノール樹脂B 15.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 402.0質量部
メタノール(第2溶媒) 60.0質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
(マット剤溶液12の調製)
下記の組成物を分散機に投入し、攪拌して各成分を溶解し、マット剤溶液12を調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
マット剤溶液12の組成
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子(AEROSIL R972、
日本アエロジル(株)製) 2.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 75.0質量部
メタノール(第2溶媒) 12.7質量部
セルロースアシレート溶液11 10.3質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
(レターデーション発現剤溶液13の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、レターデーション発現剤溶液13を調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
レターデーション発現剤溶液13の組成
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
レターデーション発現剤A 20.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 67.2質量部
メタノール(第2溶媒) 10.0質量部
セルロースアシレート溶液11 12.8質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
Figure 0005055312
上記マット剤溶液12の1.3質量部とレターデーション発現剤溶液13の8.7質量部をそれぞれ濾過後にインラインミキサーを用いて混合し、さらにセルロースアシレート溶液11を90.0質量部加えて、インラインミキサーを用いて混合し、バンド流延機を用いて流延し、100℃で残留溶媒含量40%まで乾燥し、フィルムを剥ぎ取った。150℃の雰囲気温度で残留溶媒含量20%のフィルムをテンターを用いて延伸倍率33%で横延伸したのち、さらに130℃で3分間保持した。その後、クリップを外して130℃で30分間乾燥させ、セルロースアシレートフィルム101を製造した。作製されたセルロースアシレートフィルム101の残留溶媒量は0.1%であり、膜厚は60μmであった。
[実施例2〜5]
〔セルロースアシレートフィルム102〜113の作製〕
実施例1においてセルロースアシレートの置換度、添加剤の種類および量、膜厚を表1の内容にした以外は同様にして、セルロースアシレートフィルム102〜113を作製した。
[比較例1および2]
〔セルロースアシレートフィルム201〜202の作製〕
実施例1においてセルロースアシレートの置換度、および添加剤の種類および量、膜厚を表1の内容にした以外は同様にして、セルロースアシレートフィルム201〜202を作製した。
Figure 0005055312
Figure 0005055312
[レターデーションの測定]
作製した各セルロースアセテートフィルムについて、KOBRA(WR、王子計測機器(株)製)を用いて、相対湿度25℃60%の環境下で波長446nm、548nm、629nmにおけるReレターデーション値及びRthレターデーション値を測定した。また、相対湿度25℃10%の環境下及び相対湿度25℃80%の環境下についても波長548nmにおけるReレターデーション値及びRthレターデーション値を測定した。
[ヘイズの測定]
フイルム試料40mm×80mmを、25℃,60%RHでヘイズメーター(HGM−2DP、スガ試験機)でJIS K−6714に従って測定した。
[透湿度]
透湿度の測定法は、JIS Z−0208の要件を満たす測定装置を用いて行った。(カップ法)容器内部に塩化カルシウムを10g程度入れ、容器外部の環境を60℃95%RHとした際の24時間放置後の容器全体の重量増加分を測定した。(重量増加分=調湿後重量−調湿前重量)さらに、開口部の面積で重量増加分を割ることで、単位面積あたりの透湿度(g/m/24h)を算出した。ここでフイルム試料は70mmφとし、測定容器の開口部を60mmφとした。
これらの結果を表3に示す。
Figure 0005055312
表3の結果から、本発明のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂を使用したフィルム101〜113はアシル変性ノボラック型フェノール樹脂を添加していない比較例のフィルム201に対して、透湿度が低く好ましいことがわかる。また、比較例のフィルム201が順分散性を有しているのに対して、本発明のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂を使用したフィルム101〜112は逆分散性を有しており、好ましいことがわかる。
また、分子量が2000以下のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂を添加した本発明のセルロースアシレートフィルム101〜107および110〜113は比較例のセルロースアシレートフィルム202に対して、ヘイズを低く抑えられており特に好ましいことがわかる。
また、本発明のアシル変性ノボラック型フェノール樹脂を使用したフィルム101〜113は比較例のセルロースアシレートフィルム202に対して高温高湿下で長期間保存してもイエローステインが発生しにくく好ましいかった。
[実施例17]偏光板101の作製
(セルロースアシレートフィルムの鹸化処理)
実施例1で作製されたセルロースアシレートフィルム101を、1.3mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に、55℃で2分間浸漬し、次いで室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.05mol/Lの硫酸を用いて中和した後、再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。このようにして、セルロースアシレートフィルム101の表面を鹸化し、以下の偏光板試料作製に供した。
また、市販のセルローストリアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製)を同条件で鹸化し、以下の偏光板試料作製に供した。
(偏光膜の作製)
延伸したポリビニルアルコールフィルムに、ヨウ素を吸着させて偏光膜を作製し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、上記で鹸化処理したセルロースアシレートフィルム101を偏光膜の片側に透明保護膜としてセルロースアシレートフィルム101からなる光学補償シートを貼り付けた。偏光子の透過軸とセルロースアシレートフィルムの遅相軸とは平行になるように配置した。
さらに上記で鹸化処理したセルローストリアセテートフィルムを、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。このようにして偏光板101を作製した。
[実施例18] 偏光板102〜113の作製
セルロースアシレートフィルム102〜113についても偏光板101と同様にして偏光板102〜113を作製した。
[比較例12] 偏光板201〜202の作製
セルロースアシレートフィルム201〜202についても偏光板101と同様にして偏光板201〜202を作製した。
[実施例19] VA液晶表示装置の作製と評価1
(液晶セルの作製)
ポリビニルアルコール3質量%水溶液100質量部に、オクタデシルジメチルアンモニウムクロリド(カップリング剤)を1質量部添加した。これを、ITO電極付のガラス基板上にスピンコートし、160℃で熱処理した後、ラビング処理を施して、垂直配向膜を形成した。ラビング処理は、2枚のガラス基板において反対方向となるようにした。セルギャップ(d)が5μmとなるように2枚のガラス基板を向かい合わせた。セルギャップに、エステル系とエタン系を主成分とする液晶性化合物(Δn:0.08)を注入し、垂直配向液晶セルを作製した。Δnとdとの積は410nmであった。
上記で作製した垂直配向液晶セルの両面に、偏光板101を粘着シートを用いて貼り付けて、液晶表示装置101を作製した。
さらに、本発明の偏光板102〜113及び比較例の偏光板201〜202についても液晶表示装置101の作製と同様にして、液晶表示装置(102)〜(113)及び(201)〜(202)を作製した。
(色味視野角の変化)
上記で作製した液晶表示装置(101)〜(113)及び(201)〜(202)について極角60°において、方位角0°と方位角80°との色味変化をELDIM社製Ezcontrastにより測定し、正面コントラスト及びxy色度図上での色味変化の絶対値Δx,Δyを求めたところ、本発明の液晶表示装置(101)〜(113)は比較例の液晶表示装置(202)に対して正面コントラストが高くかつ視角による色味変化が小さく好ましかった。
さらに上記で作製した液晶表示装置(101)〜(113)及び(201)〜(202)を60℃90%RHの環境下で500時間保管した後の表示性能を比較したところ、本発明の液晶表示装置(101)〜(113)は比較例の液晶表示装置(201)に対して正面コントラストの低下が少なく好ましいことがわかった。
[実施例20:光学補償フィルム試料301の作製]
(セルロースアシレート溶液Aの調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、撹拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液Aを調製した。
・セルロースアセテート(置換度2.76) 100.0質量部
・D−(+)サッカロースオクタアセテート(東京化成製) 6.3質量部
・メチレンクロライド 366.5質量部
・メタノール 54.8質量部
(レターデーション発現剤溶液Aの調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、撹拌して、各成分を溶解し、レターデーション発現剤溶液Aを調製した。
・レターデーション発現剤(B) 10.0質量部
・レターデーション発現剤(A) 12.5質量部
・レターデーション発現剤(I−2) 1.5質量部
・メチレンクロライド 55.0質量部
・メタノール 8.2質量部
・セルロースアシレート溶液A 12.8質量部
Figure 0005055312
(基層用ドープ301の調製)
レターデーション発現剤溶液A7.9質量部を濾過し、その後セルロースアシレート溶液Aを92.1質量部加えて、インラインミキサーを用いて混合し、基層用ドープ101を調製した。
(セルロースアシレート溶液Bの調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、撹拌して、各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Bを調製した。
・セルロースアシレート(置換度2.90) 100.0質量部
・アセチル変性ノボラック型フェノール樹脂B 15.0質量部
・ 東邦化学社製PHSC20A30S 5.0質量部
(質量平均分子量2000、吸収極大波長279nm、
ヒドロキシスチレン/スチレン=70/30(モル比))
・メチレンクロライド 366.5質量部
・メタノール 54.8質量部
(マット剤溶液Bの調製)
下記の組成物を分散機に投入し、撹拌して各成分を溶解し、マット剤溶液Bを調製した。
・平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子
“AEROSIL R972”日本アエロジル(株)製 2.0質量部
・メチレンクロリド 76.3質量部
・メタノール 11.4質量部
・セルロースアシレート溶液B 10.3質量部
(表層用ドープ301の調製)
上記マット剤溶液B1.3質量部にセルロースアシレート溶液Bを98.7質量部加えて、インラインミキサーを用いて混合し、表層用ドープ301を調製した。
(流延)
上述の表層用ドープ301および基層用ドープ301をバンド流延機を用いて、共流延法で流延した。得られたウェブをバンドから剥離し、150℃の条件でテンターを用いて延伸倍率32%で横延伸した後にクリップを外して135℃で20分間乾燥させ、延伸後の膜厚が基層が46μm、支持体面側の表層(以下表層1)および空気側の表層(以下表層2)がそれぞれ2μmになるように、セルロースアシレートフィルム301を作製した。
本発明のセルロースアシレートフィルム301は逆分散性を有しており、比較例1のセルロースアシレートフィルム201よりも透湿度が低く、比較例2のセルロースアシレートフィルム202よりもヘイズが低く好ましかった。
1 上側偏光板
2 上側偏光板吸収軸の方向
5 液晶セル上電極基板
6 上基板の配向制御方向
7 液晶層
8 液晶セル下電極基板
9 下基板の配向制御方向
10 液晶表示装置
12 下側偏光板
13 下側偏光板吸収軸の方向
30 上側偏光板
31 VAモード液晶セル
32 下側偏光板
33 セルロースアシレートフィルム
34 偏光膜

Claims (7)

  1. 下記一般式(I)で表されるアシル変性ノボラック型フェノール樹脂を含有するセルロースアシレートフィルム。
    Figure 0005055312
    (一般式(I)中、Rは、水素原子、ホルミル基又は炭素原子数2〜4のアルキルカルボニル基を示し、R、R、Rはそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基を示し、m、nはそれぞれ独立に繰り返し単位の数を表し、0以上の整数であるが同時に0であることはない。R及びR、R、Rはそれぞれ独立に同じであっても異なっていてもよい。)
  2. アシル変性ノボラック型フェノール樹脂の、濃度0.01g/Lの溶液における230nm〜700nmの波長範囲の吸光度が0.05以下である請求項1のセルロースアシレートフィルム。
  3. アシル変性ノボラック型フェノール樹脂の数平均分子量が500以上6000以下である請求項1又は2に記載のセルロースアシレートフィルム。
  4. 測定波長550nmにおけるRe及びRthが下記式(1)及び(2)の関係を満たし、かつRe及びRthが共に測定波長が大きくなるにつれて大きくなる逆分散性を有する請求項1〜3のいずれかに記載のセルロースアシレートフィルム。
    30nm≦Re(548)≦150nm・・・・・・・・・・・・・式(1)
    70nm≦Rth(548)≦300nm・・・・・・・・・・・・式(2)
    (式中、Re(λ)は波長λ(nm)における面内のレターデーションを表す。Rth(λ)は波長λ(nm)における厚み方向のレターデーションを表す。)
  5. 偏光膜及びその両側に配置された2枚の透明保護膜を有する偏光板であって、透明保護膜の少なくとも一方が、請求項1〜4のいずれかに記載のセルロースアシレートフィルムであることを特徴とする偏光板。
  6. 液晶セル及びその両側に配置された2枚の偏光板を有する液晶表示装置であって、少なくとも1枚の偏光板が請求項5に記載の偏光板であることを特徴とする液晶表示装置。
  7. 表示モードがVAモードであることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
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