JP5052542B2 - トルクセンサの出力調整方法 - Google Patents

トルクセンサの出力調整方法 Download PDF

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本発明は、伝達されるトルクに応じて磁気回路から導かれる磁束密度が変化し、磁気検出器がこの磁束密度に応じてトルクを検出するトルクセンサの出力調整方法に関するものである。
従来のトルクセンサとして、特許文献1に開示されたものは、ハウジング内に回転可能に収容されるトーションバーと、このトーションバーの両端に連結される第一、第二シャフトと、第一シャフトに固定される磁気発生部(多極磁石)と、第二シャフトに固定される回転磁気回路部(多極ヨーク)と、ハウジングに固定される固定磁気回路部と、この固定磁気回路部に導かれる磁束密度を検出する磁気検出器(磁気センサ)とを備える。
トーションバーがこれに働くトルクによって捩れ変形すると、磁気発生部と回転磁気回路部との回転方向の相対位置が変化し、これに伴って磁気発生部から回転磁気回路部を介して固定磁気回路部に導かれる磁束密度が変化する。磁気検出器が、この磁束密度に応じた信号を出力し、この信号に基づいてトーションバーに働くトルクが検出される。
トルクセンサの初期組付時、組立工程においてトルクセンサの組立てが終了した後、出力調整工程において磁気検出器の出力電圧を補正する出力電圧勾配設定値とオフセット出力設定値をそれぞれ設定する出力調整が行われる。
出力調整工程では、駆動ツールを用いてトーションバーを一方向に捩れ変形させた後に逆方向に捩れ変形させる往復路で磁気検出素子の出力電圧を計測し、調整ツールを用いてトーションバーの捩れ角度と磁気検出素子の出力電圧との関係に基づいて出力電圧勾配設定値とオフセット出力設定値をそれぞれ算出し、これを磁気検出器に記憶させる。
トルクセンサの作動時、磁気検出器は、設定された出力電圧勾配設定値とオフセット出力設定値によって磁気検出素子の出力電圧を補正することにより、製品毎に生じるセンサ信号のバラツキが抑えられる。
特開2007−240496号公報
ところで、磁気検出器を本体アッシに交換可能に取り付け、例えば磁気検出器に異常が生じた場合に、本体アッシから既に取り付けられている初期品の磁気検出器を外し、交換品の磁気検出器を本体アッシに取り付けることが望まれている。
しかしながら、本体アッシに取り付けられる磁気検出器を交換した場合、交換された磁気検出器に対して前記したトルクセンサの初期組付時と同様に、駆動ツールを用いてトーションバーを一方向に捩れ変形させて磁気検出素子の出力電圧を計測する出力調整が行われると、この出力調整に手間がかかり、磁気検出器の交換作業時間を長くなるという問題点があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、磁気検出器の交換作業時間を短縮できるトルクセンサの出力調整方法を提供することを目的とする。
本発明は、伝達されるトルクに応じて磁束密度が変化する磁気回路と、この磁気回路によって導かれる磁束密度に応じた電圧を出力する磁気検出器とを備えるトルクセンサの出力調整方法であって、磁気検出器毎の出力特性を割り出す個別パラメータを計測する個別出力特性計測工程と、磁気検出器の初期組付け時に伝達されるトルクに応じて初期品の磁気検出器の出力を調整する初期調整パラメータを設定する初期組付時出力調整工程と、磁気検出器の交換時に、記録された個別パラメータと初期調整パラメータとに基づいて、交換品の磁気検出器の出力を調整する交換時調整パラメータを算出して設定する交換組付時出力調整工程とが行われ、磁気検出器は、磁束密度に応じた電圧を出力する磁気検出素子と、初期組付時出力調整工程にて磁気検出素子の出力電圧を初期調整パラメータとして設定された出力電圧勾配設定値によって増幅する増幅手段とを備え、個別出力特性計測工程にて個別パラメータとして磁気検出器毎の出力増幅補正係数をそれぞれ割り出し、交換組付時出力調整工程にて交換品の磁気検出器の出力電圧勾配設定値を初期品の磁気検出器の出力電圧勾配設定値に対して磁気検出器毎の各出力増幅補正係数の比を積算して求める構成とした。
本発明によると、磁気検出器の交換時には、過去に記録された個別パラメータと初期調整パラメータに基づいて交換時調整パラメータが算出され、この交換時調整パラメータによって交換品の磁気検出器の出力が調整されるため、初期組付け時のように駆動ツールを用いて伝達されるトルクに応じて交換品の磁気検出器の出力を調整する必要がなく、磁気検出器の交換作業時間を短縮することができる。
本発明の実施の形態を示すパワーステアリング装置の断面図である。 同じくパワーステアリング装置の分解斜視図である。 同じく(a)は回転磁気回路部の分解斜視図であり、(b)は回転磁気回路部の斜視図である。 同じくトルクセンサの断面図である。 同じく磁気検出器の出力特性を示す線図である。 同じく出力調整方法の手順を示すフローチャートである。 同じく初期品と交換品について各パラメータの関係を示す表。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に本発明が適用される車両のパワーステアリング装置の一例を示す。このパワーステアリング装置1は、ステアリングハンドル(図示せず)に連係して第一シャフト(入力軸)10、第二シャフト20が回転し、第二シャフト(出力軸)20の下端に形成されるピニオン(図示せず)に噛み合うラック軸が軸方向に移動することにより車輪が操舵されるようになっている。
パワーステアリング装置1は、操舵トルクを補助的に付与するアシスト機構として、第二シャフト20にウォームホイール9が連結され、このウォームホイール9に噛み合うウオーム19を回転駆動する電動モータ(図示せず)を備え、この電動モータが第二シャフト20に操舵補助トルクを付与するようになっている。
パワーステアリング装置1は、操舵トルクを検出するトルクセンサ50を備え、図示しないコントローラ(図示せず)がトルクセンサ50によって検出される操舵トルクに応じて電動モータの出力を制御する。
以下、トルクセンサ50の構造について説明する。
第一シャフト10はハウジング30に転がり軸受7を介して回転可能に支持される。第二シャフト20は図示しないハウジングに転がり軸受8を介して回転可能に支持される。第一シャフト10の下端部と第二シャフト20との間には滑り軸受3が介装される。これにより、第一シャフト10と第二シャフト20とは互いに同一軸上で相対回転できるように支持される。
ハウジング30と第一シャフト10との間にはダストシール6が介装され、このダストシール6によってハウジング30内が密封される。第一シャフト10は円筒状に形成され、その内側にトーションバー51が収められる。
トーションバー51は、その上端部がピン5を介して第一シャフト10に連結され、その下端部がセレーション4を介して第二シャフト20に連結される。これにより、トーションバー51は第一シャフト10に入力される操舵トルクを第二シャフト20に伝えるとともに、この操舵トルクに応じて捩れ変形する。
図2に示すように、第一シャフト10の下端部にはストッパ部13が形成され、第二シャフト20の上端部にはストッパ受け部23が形成される。
第一シャフト10と第二シャフト20とが中立位置にあり、トーションバー51にトルクが働かない中立状態では、ストッパ部13とストッパ受け部23の間に間隙が空いている。第一シャフト10と第二シャフト20とが中立位置から相対回転する角度が所定値に達すると、ストッパ部13とストッパ受け部23とが互いに当接し、トーションバー51がそれ以上に捩れないようになっている。
トルクセンサ50は、図2にも示すように、ハウジング30内に回転可能に収容されるトーションバー51と、第一シャフト10と共に回転する磁気発生部60と、第二シャフト20と共に回転する回転磁気回路部69と、ハウジング30に固定して設けられる固定磁気回路部90と、固定磁気回路部90に導かれる磁束密度を検出する磁気検出器(磁気センサ)98とによって構成され、この磁気検出器99の出力に基づいてトーションバー51に働く操舵トルクを計測する。
磁気発生部60は、第一シャフト10に固定されるバックヨーク61と、このバックヨーク61に固定される環状の永久磁石63とを備える。
永久磁石63は、磁気を第一シャフト10、トーションバー51の回転軸方向に発生するものであり、硬磁性体を第一シャフト10の回転軸方向へ向けて着磁することにより形成される。
図4に示すように、円筒状の永久磁石63の上端面と下端面には、それぞれ12個の磁極が周方向について等間隔に形成され、6個のN極と6個のS極とが交互に並ぶ。
円筒状のバックヨーク61は軟磁性体によって形成され、永久磁石63の上端面(磁極面)に当接する。バックヨーク61は、永久磁石63を第一シャフト10に連結する支持部材の働きと、永久磁石63の隣合う磁極を結んで磁束を導く継鉄の働きをし、永久磁石63の下端面(磁極面)に磁界を集中させる。
なお、永久磁石63を第一シャフト10に連結する支持部材をバックヨークと分離して設け、バックヨークをこの支持部材と永久磁石63の間に介装してもよい。
回転磁気回路部69は、永久磁石63から出される磁束を導く第一、第二軟磁性リング70、80と、第二シャフト20に固定される組付け部材77と、この組付け部材77に第一、第二軟磁性リング70、80を固定する樹脂モールド87とを備える。
図3の(a)は、第一、第二軟磁性リング70、80と組付け部材77を分解した斜視図であり、図3の(b)はこれらを組み立てた状態を示す回転磁気回路部69の斜視図である。
第一、第二軟磁性リング70、80は、永久磁石63の下端面(磁極面)に対峙する6個の第一、第二磁路先端部71、81と、この第一、第二磁路先端部71、81から曲折して互いに遠ざかる方向に延びる6個の第一、第二磁路柱部72、82と、この第一、第二磁路柱部72、82を結んで環状に延びる1個の第一、第二磁路環部73、83とをそれぞれ有し、これらがプレス加工によって一体形成される。
なお、第一、第二軟磁性リング70、80は、プレス加工に限らず、鋳造、焼結等によって形成してもよい。
第一、第二軟磁性リング70、80は、互いに同一形状であり、共通の部品が用いられる。
第一、第二磁路先端部71、81は、トーションバー51の回転軸と直交する同一平面上にてそれぞれ均等な間隔をもって周方向に並び、トーションバー51にトルクが働かない中立状態で、トーションバー51の半径方向に延びるそれぞれの中心線が永久磁石63のN極及びS極の境界を指すように配置される。
第一、第二磁路柱部72、82は、平板状に形成され、トーションバー51の回転軸方向に延びる。
また、第一、第二軟磁性リング70、80が鋳造、焼結等によって形成される場合には、第一、第二磁路柱部72、82は、トーションバー51の半径方向に厚みを持つブロック状に形成してもよい。
第一磁路柱部72は、トーションバー51の上方向に延び、永久磁石63を囲むように配置される。第一磁路柱部72は、永久磁石63の外周面にある間隙をもって配置され、永久磁石63の磁束が第一磁路柱部72によって短絡されないように構成する。
第二磁路柱部82は、トーションバー51の下方向に延び、永久磁石63から遠ざかるように配置される。
こうして、第一、第二磁路柱部72、82が互いに遠ざかる方向に延びることにより、第一、第二磁路環部73、83がトーションバー51の回転軸方向について十分に離され、両者の間で磁気短絡が起きないように構成される。
第一、第二磁路環部73、83は、トーションバー51の回転軸と直交する平面上に配置され、トーションバー51の回転軸と同一軸上に延びる円盤状に形成される。第一、第二磁路環部73、83は、トーションバー51の半径方向について一定幅を有する。
第一、第二磁路環部73、83は、全周につながったリング状をしているが、これに限らず、その一箇所にスリットを有するC字形リング状に形成してもよい。
第一磁路環部73を永久磁石63の下面(磁極面)より上方に配置し、第二磁路環部83を永久磁石63より下方に配置する。すなわち、永久磁石63は、トーションバー51の回転軸方向について第一磁路環部73と第二磁路環部83の間に配置される。
これにより、第一、第二磁路柱部72、82の回転軸方向の長さを短縮することと、第一、第二磁路環部73、83どうしを互いに離して両者の間で磁気短絡が起きないようにすることとを両立できる。第一、第二磁路柱部72、82を回転軸方向の長さを短縮することにより、第一、第二軟磁性リング70、80をプレス加工により形成することが可能となり、製品のコストダウンがはかれる。
第一、第二軟磁性リング70、80はプレス加工によって形成されることにより、鋳造等によって形成するものに比べて材料使用量を低減することができる。
第一、第二軟磁性リング70、80はプレス加工によって形成されることにより、鋳造等によって形成するものに比べて各部の板厚を大きくとれず、磁路断面積が小さくなるが、高密度材を用いることにより磁気ヒステリシス特性の向上がはかれる。
トルクセンサ50は、第一軟磁性リング70の第一磁路柱部72を永久磁石63を囲むように永久磁石63の側方に配置することにより、第一軟磁性リング70の介装スペースによって回転軸方向の長さが増大することを抑えられ、パワーステアリング装置1の小型軽量化がはかれる。
樹脂モールド87は、金型に組付け部材77と第一、第二軟磁性リング70、80を配置した状態で、金型に溶解した熱可塑性樹脂を流し込み、この樹脂を冷却して固化させることにより形成される。なお、樹脂モールド87を形成する樹脂は、熱可塑性樹脂に限らず、熱硬化性樹脂、反応硬化性樹脂を用いてもよい。
第一、第二集磁ヨーク93、94は、第一、第二集磁リング91、92の外周に接するように設けられる。第一、第二集磁ヨーク93、94の間に一対の磁気ギャップ(空隙)96が形成され、この磁気ギャップ96に磁気検出器99のホールIC98が介装される。
第一、第二集磁ヨーク93、94は、第一、第二集磁リング91、92の外周面にそれぞれ接合するブロック状に形成され、磁気ギャップ96を画成する一対の集磁凸部93a、94aを有する。集磁凸部93a、94aの端面は互いに平行に対峙する平面状に形成される。
ホールIC98は磁気検出素子としてホール素子が用いられ、磁気ギャップ96の磁場の大きさと方向に応じたセンサ信号が信号線97を介して取り出される。磁気検出素子はこれを通過する磁束密度に応じた電圧をセンサ信号として出力するものである。後述するように、ホールIC98はそのセンサ信号回路(IC)によって磁気検出素子の出力電圧を増幅し、オフセット出力設定値を加える処理が行われ、これら処理が行われたセンサ信号を出力する。
ホールIC98はセンサホルダ39に樹脂モールドを介して固定される。ホールIC98の信号線97はセンサホルダ39に接続される図示しない配線を介してコントローラに接続される。
センサホルダ39には、第一、第二集磁ヨーク93、94とホールIC98及び信号線97が組付けられ、これらによって磁気検出器99が構成される。
一方、ハウジング30には、第一シャフト10、第二シャフト20、ウォームホイール9、トーションバー51、磁気発生部60、回転磁気回路部69、固定磁気回路部90の第一、第二集磁リング91、92が組付けられており、これらによって本体アッシ100が構成される。
磁気検出器99は、本体アッシ100に対して交換可能に設けられる。センサホルダ39は、ハウジング30の開口部38に嵌合し、複数(図示せず)のボルトを介してハウジング30に締結されている。
次に、トルクセンサ50がトーションバー51に働く操舵トルクを検出する作用について説明する。
トーションバー51にトルクが働かない中立状態において、第一、第二軟磁性リング70、80の第一、第二磁路先端部71、81が、それぞれ永久磁石63のN極及びS極に同一面積を持って対峙して両者を磁気短絡し、磁束が回転磁気回路部69と固定磁気回路部90に導かれない。
運転者がステアリングハンドルを操作してトーションバー51に一方向のトルクが働く場合、トーションバー51がこのトルクの方向に応じて捩れ変形し、第一磁路先端部71がN極よりS極に大きな面積を持って対峙する一方、第二磁路先端部81がS極よりN極に大きな面積を持って対峙し、永久磁石63からの磁束が回転磁気回路部69と固定磁気回路部90に導かれ、ホールIC98から磁場の強さ及び方向に応じた信号が出力される。
この磁束が導かれる回転磁気回路部69と固定磁気回路部90における磁気経路は、N極→第一磁路先端部71→第一磁路柱部72→第一磁路環部73→第一集磁リング91→第一集磁ヨーク93→第二集磁ヨーク94→第二集磁リング92→第二磁路環部83→第二磁路柱部82→第二磁路先端部81→S極となる。
運転者がステアリングハンドルを操作してトーションバー51に逆方向のトルクが働く場合、トーションバー51が逆方向に捩れ変形し、第一磁路先端部71がS極よりN極に大きな面積を持って対峙する一方、第二磁路先端部81がN極よりS極に大きな面積を持って対峙し、磁束が上記の磁気経路と逆の磁気経路にて導かれ、ホールIC98から磁場の強さ及び方向に応じた信号が出力される。この磁束が導かれる回転磁気回路部69と固定磁気回路部90における磁気経路は、N極→第二磁路先端部81→第二磁路柱部82→第二磁路環部83→第二集磁リング92→第二集磁ヨーク94→第一集磁ヨーク93→第一集磁リング91→第一磁路環部73→第一磁路柱部72→第一磁路先端部71→S極となる。
このようにトーションバー51がこれに働くトルクに応じてトーションバー51の捩れ変形し、第一、第二磁路先端部71、81が永久磁石63のN極とS極に対峙する面積差が大きくなると、ホールIC98に導かれる磁束密度が大きくなり、ホールIC98からこのトルクに応じた信号が出力される。
なお、永久磁石63の一端面に形成される磁極数は、2個以上の範囲で任意に設定される。永久磁石63に対峙する第一、第二軟磁性リング70、80の面積が同じ条件において、磁極数を増やすことにより、ホールIC98に導かれる磁束密度を高められる。
ホールIC98は、磁場の大きさと方向に応じた電圧を出力する磁気検出素子(ホール素子)と、この磁気検出素子の出力電圧に応じてセンサ信号を出力するセンサ信号回路(IC)とを備える。
ホールIC98のセンサ信号回路は、磁気検出素子の出力電圧を予め設定された出力電圧勾配設定値G(増幅率、ゲイン)によって増幅する増幅手段と、増幅された出力電圧に予め設定されたオフセット出力設定値Oを加えるオフセット手段とを備え、磁気検出素子の出力電圧に対してこれらの処理が行われたセンサ信号を出力する。
増幅手段は、磁気検出素子の出力電圧を予め設定された出力電圧勾配設定値Gに応じて増幅する。出力電圧勾配設定値Gは、トーションバー51の捩れ角度に対する磁気検出素子の出力電圧の変化量に応じて設定される。
オフセット手段は、増幅された出力電圧に対して予め設定されたオフセット出力設定値Oを加算する。オフセット出力設定値Oは、トーションバー51の捩れ角度が零となる中立状態における磁気検出素子の出力電圧に応じて設定される。
また、トルクセンサ50は、メインとサブ2つのホールIC98が設けられており、メインとサブのホールIC98の出力電圧を互いに比較することにより、各ホールIC98の異常が判定される。
ホールIC98に異常が生じた場合、本体アッシ100のハウジング30から既に取り付けられている初期品の磁気検出器99を外し、図1に矢印で示すように、交換品の磁気検出器99をハウジング30に取り付けるようになっている。
こうして、ホールIC98の異常時に、磁気検出器99を交換することにより、トルクセンサ50を全て交換する必要が無く、本体アッシ100を引き続いて使用することができる。このため、トルクセンサ50の修理にかかるコストを小さく抑えられる。
図5は、単体検査時における初期品の磁気検出器99のセンサ出力Vt1と、単体検査時における交換品の磁気検出器99のセンサ出力Vt2と、調整後における磁気検出器99のセンサ出力V1とをそれぞれ示す特性図である。この特性図の横軸は、磁気検出器99の磁気検出素子に導かれる磁束密度Hであり、縦軸は、磁気検出器99の出力電圧Vである。
図5に示すように、初期品の磁気検出器99と交換品の磁気検出器99とにそれぞれ備えられる磁気検出素子の出力特性が個々に異なるため、前述したように初期組付時の出力調整工程にて初期品の磁気検出器99の出力調整を行うとともに、磁気検出器99の交換時に交換品の磁気検出器99の出力調整を行い、出力調整後において初期品の磁気検出器99と交換品の磁気検出器99のいずれからも所定のセンサ出力V1が出力されるようにする必要がある。
図6は、磁気検出器99に対する出力調整方法の手順を示すフローチャートである。この出力調整方法は、単体検査時に磁気検出器99毎の出力特性を計測する個別出力特性計測工程Aが行われ、磁気検出器99の初期組付け時に初期品の磁気検出器99の出力を調整する初期組付時出力調整工程Bが行われ、磁気検出器99の交換時に交換品の磁気検出器99の出力を調整する交換組付時出力調整工程Cが行われる。
〔個別出力特性計測工程A〕
個別出力特性計測工程Aでは、測定ツール(図示せず)を用いて磁気検出器99毎の出力特性が計測される。この測定ツールは、検査用の基準本体アッシに相当する検査治具であり、この磁気検出器99が検査治具に組み付けられた状態で所定の磁束密度Hp、Hqが磁気検出素子に導かれる状態で磁気検出器99の出力電圧Vが計測され、この出力電圧Vに基づいて出力増幅補正係数Xとオフセット出力補正値Yが算出される。
ここで、図5に示すように、初期品の磁気検出器99については、磁束密度Hp、Hqに対する出力電圧Vp1、Vq1が計測されたものとすると、これに基づいて出力増幅補正係数X1とオフセット出力補正値Y1が算出される。交換品の磁気検出器99については、磁束密度Hp、Hqに対する出力電圧Vp2、Vq2が計測されたものとすると、これに基づいて出力増幅補正係数X2とオフセット出力補正値Y2が算出される。
以下、出力増幅補正係数X1、X2、オフセット出力補正値Y1、Y2の算出方法につてい説明する。
磁気検出素子の出力特性は、次式で表される。
V=S・X・G・H+E・(O+Y) …(1)
V:出力電圧、変数
S:感度(電源電圧Eにおける磁束密度変化に対する電圧変化)、定数(本来は電圧Eの関数)
X:出力増幅補正係数
G:出力電圧勾配設定値、変数
H:検出磁束密度
E:センサ電源電圧値、変数
O:オフセット出力設定値、変数
Y:オフセット出力補正値、部品別定数
個別出力特性計測工程Aの単体検査時における初期品の磁気検出器99(サンプル1)の磁気検出素子の出力特性は、次式で表される。
Vt1=S・X1・Gt・H+E・(Ot+Y1) …(2)
個別出力特性計測工程Aの単体検査時における交換品の磁気検出器99(サンプル2)の磁気検出素子の出力特性は、次式で表される。
Vt2=S・X2・Gt・H+E・(Ot+Y2) …(3)
検出磁束密度Hの値を磁束密度Hp、Hqの2点設定し、測定ツール(図示せず)を用いて磁束密度Hp、Hqに対する各磁気検出器99(サンプル1、サンプル2)の出力電圧を測定する。
初期品(サンプル1)及び交換品(サンプル2)について、検出磁束密度H=Hpのときに出力電圧Vt1=Vp1、出力電圧Vt2=Vp2とすると、磁気検出素子の出力特性は、次式で表される。
Vp1=S・X1・Gt・Hp+E・(Ot+Y1) …(4)
これにより、オフセット出力補正値Y1は、次式で表される。
Y1=(Vp1−S・X1・Gt・Hp)/E−Ot
=Vp1/E−S・X1・Gt・Hp/E−Ot …(5)
初期品(サンプル1)及び交換品(サンプル2)について、検出磁束密度H=Hqのときに出力電圧Vt1=Vq1、出力電圧Vt2=Vq2とすると、磁気検出素子の出力特性は、次式で表される。
Vq1=S・X1・Gt・Hq+E・(Ot+Y1) …(6)
(6)式のY1に(5)式を代入すると、次式が成立する。
Vq1=S・X1・Gt・Hq+E・〔Ot+{(Vp1/E−S・X1・Gt・Hp)/E−Ot}〕
=S・X1・Gt・Hq+Vp1−S・X1・Gt・Hp
=S・X1・Gt・(Hq−Hp)+Vp1 …(7)
したがって、出力増幅補正係数X1は、次式で表される。
X1=(Vq1−Vp1)/{(S・Gt・(Hq−Hp)} …(8)
(5)式のX1に(8)式を代入すると、オフセット出力補正値Y1は次式で表される。
Y1=Vp1/E−(Vq1−Vp1)・S・Gt・Hp/E・S・Gt・(Hq−Hp)−Ot
=Vp1/E−(Vq1−Vp1)・Hp/E・(Hq−Hp)−Ot …(9)
同様に、単体検査時の出力電圧Vp2、Vq2より、出力増幅補正係数X2は、次式で表される。
X2=(Vq2−Vp2)/{(S・Gt・(Hq−Hp)} …(10)
同様に、単体検査時の出力電圧Vp2、Vq2より、オフセット出力補正値Y2は次式で表される。
Y2=Vp2/E−(Vq2−Vp2)・Hp/E・(Hq−Hp)−Ot …(11)
上記の各パラメータは、以下のように定義される。
Vt1:初期品(サンプル1)の出力電圧
Vt2:交換品(サンプル2)の出力電圧
X1:初期品(サンプル1)の出力増幅補正係数(個別パラメータ)
X2:交換品(サンプル2)の出力増幅補正係数(個別パラメータ)
Y1:初期品(サンプル1)のオフセット出力補正値(個別パラメータ)
Y2:交換品(サンプル2)のオフセット出力補正値(個別パラメータ)
Gt:単体検査時の出力電圧勾配設定値
Ot:単体検査時のオフセット出力設定値
以上のように個別出力特性計測工程Aに行われる単体検査では、初期品(サンプル1)の出力電圧Vp1、Vq1が計測され、この計測値Vp1、Vq1に基づいて初期品(サンプル1)の出力増幅補正係数X1、オフセット出力補正値Y1が算出される。また、交換品(サンプル2)の出力電圧Vp2、Vq2が計測され、この計測値Vp2、Vq2に基づいて交換品(サンプル2)の出力増幅補正係数X2、オフセット出力補正値Y2が算出される。
こうして個別出力特性計測工程Aにて求められた個別パラメータX1、Y1、X2、Y2は、管理者が各磁気検出器99毎に認識番号をつけて記録する。なお、これに限らず、個別パラメータX1、Y1、X2、Y2を、磁気検出器99のセンサ信号回路に設けられるメモリーに記憶させ、調整ツール(図示せず)によって読み出せるようにしてもよい。こうして記録された個別パラメータX1、Y1、X2、Y2は、後述するように磁気検出器99の交換時に行われる交換組付時出力調整工程Cにおける交換品(サンプル2)の出力調整に用いられる。
〔初期組付時出力調整工程B〕
初期組付時出力調整工程Bでは、磁気検出器99の初期品(サンプル1)を本体アッシ100に組付けた初期組付け時に磁気検出器99(サンプル1)の出力が調整される。
初期組付時出力調整工程Bでは、トーションバー51を捩れ変形させる駆動ツール(図示せず)と、トーションバー51の捩れ変形時に検出される磁気検出素子の出力特性に応じて出力電圧勾配設定値G1とオフセット出力設定値O1を設定する調整ツール(図示せず)とが用いられる。
駆動ツールは、第一シャフト10と第二シャフト20を相対回転させてトーションバー51を捩れ変形させるものである。
調整ツールは、トーションバー51の捩れ角度と磁気検出素子の出力電圧との関係に基づいて出力電圧勾配設定値G1とオフセット出力設定値O1を算出し、算出された初期調整パラメータG1、O1を磁気検出器99(サンプル1)のセンサ信号回路に設けられるメモリーに記憶させるものである。
なお、上記したトルクセンサ50の出力調整方法の具体的な構成については、本出願人により特願2008−163266として既に出願されている。
こうして、トルクセンサ50の初期組付時に、初期組付時出力調整工程Bにおいて磁気検出素子の出力特性を検出し、この出力特性に応じて出力電圧勾配設定値G1とオフセット出力設定値O1をそれぞれ設定するトルクセンサ50の出力調整が行われることにより、回転磁気回路部69と固定磁気回路部90における磁束密度のバラツキが解消されるとともに、磁気検出器99(サンプル1)の出力バラツキが解消され、トルクセンサ50からトーションバー51に働くトルクに対して所定のセンサ信号が出力される。
初期組付時出力調整工程Bが行われた初期品(サンプル1)の出力電圧V1は、次式で表される。
V1=S・X1・G1・H+E・(O1+Y1) …(12)
V1:初期組付時出力調整工程Bが行われた初期品(サンプル1)の出力電圧
G1:初期組付時出力調整工程Bにて算出される初期品(サンプル1)の出力電圧勾配設定値(初期調整パラメータ)
O1:初期組付時出力調整工程Bにて算出される初期品(サンプル1)のオフセット出力設定値(初期調整パラメータ)
また、初期組付時出力調整工程Bにて求められた初期調整パラメータG1、O1は、管理者が各磁気検出器99(サンプル1)毎に認識番号をつけて記録する。こうして記録された初期調整パラメータG1、O1は、後述するように磁気検出器99の交換時に行われる交換組付時出力調整工程Cにおける交換品(サンプル2)の出力調整に用いられる。
例えば磁気検出器99に異常が生じた場合、本体アッシ100のハウジング30から既に取り付けられている初期品の磁気検出器99を外し、図1に矢印で示すように、交換品の磁気検出器99(サンプル2)がハウジング30に取り付けられ、交換品の磁気検出器99(サンプル2)の出力を調整する交換組付時出力調整工程Cが行われる。
〔交換組付時出力調整工程C〕
交換組付時出力調整工程Cでは、個別出力特性計測工程Aにて求められた個別パラメータX1、Y1、X2、Y2を読み出すとともに、初期組付時出力調整工程Bにて求められた初期調整パラメータG1、O1を読み出し、これらのパラメータを基に交換品の磁気検出器99(サンプル2)の交換時調整パラメータG2、O2が次式で計算される。
G2=(X1/X2)・G1 …(13)
O2=O1+Y1−Y2 …(14)
G2:交換組付時出力調整工程Cにて設定される交換品の磁気検出器99(サンプル2)の出力電圧勾配設定値
O2:交換組付時出力調整工程Cにて設定される交換品の磁気検出器99(サンプル2)のオフセット出力設定値
交換品の磁気検出器99(サンプル2)のホールIC98のセンサ信号回路に設けられるメモリーに調整ツール(図示せず)を用いて算出された出力電圧勾配設定値G2、オフセット出力設定値O2を記憶させ、磁気検出器99の交換が行われる。
図7は、初期品の磁気検出器99(サンプル1)と交換品の磁気検出器99(サンプル2)について各パラメータの関係を示す表である。
こうして、磁気検出器99の交換時に交換品の磁気検出器99(サンプル2)の出力を調整する交換組付時出力調整工程Cが行われると、その出力電圧V2は、次式で表される。
V2=S・X2・G2・H+E・(O2+Y2) …(15)
この(15)式に前記の(13)式と(14)式を代入すると、
V2=S・X2・(X1/X2)・G1・H+E・(O1+Y1−Y2+Y2)
=S・X1・G1・H+E・(O1+Y1)
=V1
すなわち、磁気検出器99の交換が行われる前後における磁気検出器99(サンプル1、サンプル2)の出力V1、V2は、互いに等しくなる。なお、実際には、計測誤差等に起因して、出力V1、V2は完全に一致しないが、前述した出力調整が行われることにより、出力電圧V1、V2の出力差は許容範囲内に収まる。
このようにトーションバー51を捩って出力電圧を測定する駆動ツールを用いることなく、交換品(サンプル2)の磁気検出器99の出力調整が行われ、磁気検出器99の交換作業時間を短縮することができる。
以上のように本実施形態においては、伝達されるトルクに応じて磁束密度が変化する磁気回路(回転磁気回路部69、固定磁気回路部90)と、この磁気回路(回転磁気回路部69、固定磁気回路部90)によって導かれる磁束密度に応じた電圧を出力する磁気検出器99とを備えるトルクセンサ50の出力調整方法であって、磁気検出器99毎の出力特性を割り出す個別パラメータ(X1、X2、Y1、Y2)を計測する個別出力特性計測工程Aと、磁気検出器99の初期組付け時に伝達されるトルクに応じて初期品の磁気検出器99の出力を調整する初期調整パラメータ(G1、O1)を設定する初期組付時出力調整工程Bと、磁気検出器99の交換時に、記録された個別パラメータ(X1、X2、Y1、Y2)と初期調整パラメータ(G1、O1)とに基づいて、交換品の磁気検出器99の出力を調整する交換時調整パラメータ(G2、O2)を算出して設定する交換組付時出力調整工程Cとが行われる構成とした。
上記構成に基づき、磁気検出器99の交換時には、過去に記録された個別パラメータ(X1、X2、Y1、Y2)と初期調整パラメータ(G1、O1)とに基づいて交換時調整パラメータ(G2、O2)が算出され、交換品の磁気検出器99の出力が調整されるため、初期組付け時のように駆動ツールを用いて伝達されるトルクに応じて交換品の磁気検出器99の出力を調整する必要がなく、磁気検出器99の交換作業時間を短縮することができる。
本実施の形態では、磁気検出器99は、磁束密度に応じた電圧を出力する磁気検出素子と、初期組付時出力調整工程Bにて磁気検出素子の出力電圧を初期調整パラメータとして設定された出力電圧勾配設定値G1によって増幅する増幅手段とを備え、個別出力特性計測工程Aにて個別パラメータとして磁気検出器99毎の出力増幅補正係数X1、X2をそれぞれ割り出し、交換組付時出力調整工程Cにて交換品の磁気検出器99の出力電圧勾配設定値G2を初期品の磁気検出器99の出力電圧勾配設定値G1に対して磁気検出器99毎の出力増幅補正係数X1、X2の比X1/X2を積算して求める構成とした。
上記構成に基づき、磁気検出器99の交換時には、過去に記録された出力増幅補正係数(個別パラメータ)と出力電圧勾配設定値G1(初期調整パラメータ)とに基づいて出力電圧勾配設定値G2(交換時調整パラメータ)が算出され、交換品の磁気検出器99の出力が調整されるため、初期組付け時のように駆動ツールを用いて伝達されるトルクに応じて交換品の磁気検出器99の出力電圧勾配設定値G2を調整する必要がなく、磁気検出器99の交換作業時間を短縮することができる。
本実施の形態では、磁気検出器99は、初期組付時出力調整工程Bにて磁気検出素子の出力電圧に初期調整パラメータとして設定されたオフセット出力設定値O1を加算するオフセット手段を備え、個別出力特性計測工程Aにて個別パラメータとして磁気検出器99毎のオフセット出力補正値Y1、Y2をそれぞれ割り出し、交換組付時出力調整工程Cにて交換品の磁気検出器99のオフセット出力設定値O2を初期品の磁気検出器99のオフセット出力設定値O1に対して磁気検出器99毎の出力増幅補正係数Y1、Y2の差Y1−Y2を加算して求める構成とした。
上記構成に基づき、磁気検出器99の交換時には、過去に記録された出力増幅補正係数Y1、Y2(個別パラメータ)とオフセット出力設定値O1(初期調整パラメータ)とに基づいてオフセット出力設定値O2(交換時調整パラメータ)が算出され、交換品の磁気検出器99の出力が調整されるため、初期組付け時のように駆動ツールを用いて伝達されるトルクに応じて交換品の磁気検出器99のオフセット出力設定値O2を調整する必要がなく、磁気検出器99の交換作業時間を短縮することができる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
50 トルクセンサ
51 トーションバー
60 磁気発生部
69 回転磁気回路部(磁気回路)
90 固定磁気回路部
98 磁気検出器
99 磁気検出アッシ
100 本体アッシ
A 個別出力特性計測工程
B 初期組付時出力調整工程
C 交換組付時出力調整工程

Claims (2)

  1. 伝達されるトルクに応じて磁束密度が変化する磁気回路と、
    この磁気回路によって導かれる磁束密度に応じた電圧を出力する磁気検出器とを備えるトルクセンサの出力調整方法であって、
    前記磁気検出器毎の出力特性を割り出す個別パラメータを計測する個別出力特性計測工程と、
    前記磁気検出器の初期組付け時に伝達されるトルクに応じて初期品の前記磁気検出器の出力を調整する初期調整パラメータを設定する初期組付時出力調整工程と、
    前記磁気検出器の交換時に、記録された前記個別パラメータと前記初期調整パラメータとに基づいて、交換品の前記磁気検出器の出力を調整する交換時調整パラメータを算出して設定する交換組付時出力調整工程とが行われ
    前記磁気検出器は、
    磁束密度に応じた電圧を出力する磁気検出素子と、
    前記初期組付時出力調整工程にて前記磁気検出素子の出力電圧を前記初期調整パラメータとして設定された出力電圧勾配設定値によって増幅する増幅手段とを備え、
    前記個別出力特性計測工程にて前記個別パラメータとして前記磁気検出器毎の出力増幅補正係数をそれぞれ割り出し、
    前記交換組付時出力調整工程にて交換品の前記磁気検出器の出力電圧勾配設定値を初期品の前記磁気検出器の前記出力電圧勾配設定値に対して前記磁気検出器毎の各出力増幅補正係数の比を積算して求めることを特徴とするトルクセンサの出力調整方法。
  2. 前記磁気検出器は前記初期組付時出力調整工程にて前記磁気検出素子の出力電圧に前記初期調整パラメータとして設定されたオフセット出力設定値を加算するオフセット手段を備え、
    前記個別出力特性計測工程にて前記個別パラメータとして前記磁気検出器毎のオフセット出力補正値をそれぞれ割り出し、
    前記交換組付時出力調整工程にて交換品の前記磁気検出器のオフセット出力設定値を初期品の前記磁気検出器の前記オフセット出力設定値に対して前記磁気検出器毎の出力増幅補正係数の差を加算して求めることを特徴とする請求項1に記載のトルクセンサの出力調整方法。
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