JP5052430B2 - 車両用熱交換器 - Google Patents
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Description
特に、近年のインタークーラに導入されるガスの温度は特に高温に設定されているため、インタークーラと隣接する熱交換器は熱気の悪影響を受けやすい。
これにより、隣接する熱交換器同士の温度差に起因する悪影響を防止でき、冷却性能の低下を防止できる。
なお、車両前後方向及び車幅方向を前後方向及び上下方向と称して説明する。
図1は実施例1の車両用熱交換器が採用された熱交換器モジュールを示す全体正面図、図2は図1のS2−S2線における断面図(一部省略)である。
図8は実施例1のラジエータコアサポートと遮熱板の取付状態を説明する斜視図、図9は実施例1の遮熱板の斜視図、図10は実施例1の遮熱板の一部の拡大斜視図(一部断面図)、図11は実施例1のエンジン冷却回路及びターボチャージャーガス回路を説明する図である。
図1、2に示すように、実施例1の車両用熱交換器では、ラジエータ1、コンデンサ2(請求項の熱交換器に相当)、及びインタークーラ3(請求項の熱交換器に相当)がラジエータコアサポート4に搭載されている。
図3に示すように、ラジエータ1は、左右に所定間隔を置いて配置された一対の上流側タンク1a及び下流側タンク1bと、これら両タンク1a,1bの間に配置されたコア部1cを有する所謂クロスフロー型のラジエータが採用されている。
また、上流側タンク1aの上部には、該上流側タンク1aと連通した状態で円筒状の入力パイプ1fが後方へ突設される一方、下流側タンク1bの下部には、該下流側タンク1bと連通した状態で円筒状の出力パイプ1gが突設されている。
また、各タンク1a,1bの上部前面及び下部前面には、公知の特開2007−216749号公報のものと同様にコンデンサ2を固定支持するための固定部1h,1iがそれぞれ設けられている。
また、一部図示を省略するが、各タンク1a,1bの中途部には後方へ突出した係止ブラケット部1kが設けられている。
また、コア部1cのチューブ1oとフィン1pの積層方向両側は、両端部がチューブプレート1d,1eに挿通し固定された一対のレインフォース1q,1rで連結補強されている。
なお、チューブプレート1d,1e、レインフォース1q,1rを含むコア部1cの各構成部材は全てアルミ製であり、これらの接合部のうちの少なくとも一方には、ろう材からなるクラッド層(ブレージングシート)が設けられ、これらは予め仮組みされた後、加熱炉で熱処理されることにより一体的にろう付け接合されている。
図4に示すように、コンデンサ2は、左右に所定間隔を置いて配置された一対のヘッダタンク2a,2bと、これら両タンク2a,2bの間に配置されたコア部2cが備えられている。
ヘッダタンク2bの内部は、4枚のディバイドプレートD2で3つの室R2,R4,R5に区分けされると共に、アダプタ部2fを介して室R4,R5に連通接続された円柱状のレシーバタンク2gが設けられている。
また、コア部2cのチューブ2hとフィン2iの積層方向両側は、両端部がヘッダタンク2a,2bに挿通し固定された一対のレインフォース2j,2kで連結補強されている。
なお、コンデンサ2の各構成部材は全てアルミ製であり、これらの接合部のうちの少なくとも一方には、ろう材からなるクラッド層(ブレージングシート)が設けられ、これらは予め仮組みされた後、加熱炉で熱処理されることにより一体的にろう付け接合されている。
なお、レシーバタンク2gの内部構造物はこの限りではなく、構造に応じて熱処理後に収容する。
図6に示すように、インタークーラ3は、左右に所定間隔を置いて配置された一対の上流側タンク3a及び下流側タンク3bと、これら両タンク3a,3bの間に配置されたコア部3cが備えられている。
上流側タンク3aの後面には、該上流側タンク3aと連通した状態で円筒状の入力パイプ3fが後方へ突設される一方、下流側タンク3bの後面には、該下流側タンク3bと連通した状態で円筒状の出力パイプ3gが後方へ突設されている。
また、両タンク3a,3bの底面には円柱状の車両搭載ピン3hが下方へ突設されている。
なお、少なくともチューブプレート3d,3eを含むコア部3cの各構成部材は全てアルミ製であり、これらの接合部のうちの少なくとも一方には、ろう材からなるクラッド層(ブレージングシート)が設けられ、これらは予め仮組みされた後、加熱炉で熱処理されることにより一体的にろう付け接合されている。
なお、フィン3jは省略する場合もある。さらに、チューブ3iの内部にインナーフィンを設ける場合もある。
図7に示すように、ラジエータコアサポート4は、樹脂製で車両前方側に開口した略箱状に一体形成されている。
ラジエータコアサポート4の後面となるシュラウド壁4aには、それぞれファン4bが望んだ状態で搭載される円形状の一対のファン開口部4c,4dが形成されている。
ファン開口部4c,4dの下方には、自重により閉じた状態を維持し、空気流により前後方向に回動して開放状態となるフラップ4eがそれぞれ設けられている。
なお、ファン4b及びフラップ4eの設置数、設置位置等については適宜設定できる。
加えて、シュラウド壁4aの左右下部両側には、円形状のインタークーラ用挿通穴4hが形成されている。
さらに、ラジエータコアサポート4の下面4kには、円形状のインタークーラ用固定穴4mが左右に離間して形成されている。
そして、図8に示すように、ラジエータコアサポート4の対向する側壁4nの係止片4o,4p同士間に板状の遮熱板5の両端部を前方側から挿入して嵌合固定できるようになっている。
なお、表皮部5a,5bや柱部5cの厚みや間隔等は適宜設定できる。また、柱部5cの形状及び配置に応じて貫通路5dの断面形状を様々な形状にしても良い。
図1、2に示すように、このように構成されたラジエータコアサポート4のファン開口部4c,4dにはそれぞれファン4bが搭載されている。
この際、ラジエータ1の入力パイプ1f及び出力パイプ1gはシュラウド壁4aのそれぞれ対応するラジエータ用挿通穴4fに貫通配置されている。
この際、インタークーラ3の入力パイプ1f及び出力パイプ1gはシュラウド壁4aのそれぞれ対応するインタークーラ用挿通穴4hに貫通配置されている。
なお、インタークーラ3の上部に図示しないブラケットを設けて周辺部材と固定しても良い。
このようなラジエータ1、コンデンサ2、インタークーラ3等が搭載されたラジエータコアサポート4は、熱交換器モジュールとして車両のエンジンルームに搭載される。
図11に示すように、ラジエータ1は、エンジン冷却回路C1の構成部品として用いられる。
具体的には、エンジン9は、所謂ターボチャージャー付きのエンジンであり、エンジン冷却回路C1において、エンジン9の図示しないウォータージャケットから排出された80℃前後の高温なエンジン冷却水は、先ず、接続管10aを介してラジエータ1に導入される。
次に、下流側タンク1bに流入したエンジン冷却水は、出力パイプ1gから排出された後、図11に示す各接続管10b〜10dを介してサーモスタット11及びポンプ12を経由して再びエンジン9へ戻されて環流する。
インタークーラ3は、ターボチャージャーガス回路C2の構成部品として用いられる。
ターボチャージャーガス回路C2において、図外のエアクリーナから導入された吸入空気は、先ず、接続管10fによりターボチャージャー13のコンプレッサ13aへ導入されて180℃〜200℃に加圧・高温化される。
次に、コンプレッサ13aで加圧・高温化された吸入空気は、接続管10gを介してインタークーラ3に導入される。
これにより、エンジン9の過給効率を高めてエンジン出力を向上できる。
最後に、エンジン9の図示しない排気ポートから排出された排気ガスは、接続管10i(エキゾーストマニホールド)によりターボチャージャー13へ導入されてタービン13bを駆動した後、接続管10jにより図外の触媒装置やメインマフラー等を介して車外へ排出される。
コンデンサ2は、車室内空調用冷凍回路の構成部品として用いられる。
なお、車室内空調用冷凍回路は公知のものと同様であるため、各構成部品についての詳しい説明は省略するが、空調用コンプレッサ、コンデンサ2、エバポレータ等が環状に接続される蒸気圧縮式冷凍回路である。
ここで、近年、環境を配慮した排気ガスの改善(排気中の未燃焼ガスや有害成分の減少等)とエンジン出力の向上の両立を目的として吸入空気は高圧力・高温化傾向にあり、吸入空気の目標温度を180℃〜200℃(従来は140℃前後、最大42%増)に設定している。
これにより、実施例1の場合には、車両停車中〜低速走行時等にインタークーラから上昇した熱気がコンデンサのコア部に当たって、コンデンサの冷却性能、ひいては車室内空調性能が低下する虞があった。
なお、実施例1ではインタークーラ3を通過した空気流は、主にラジエータコアサポート4の開口したフラップ4eからエンジンルームへ流入するようになっているが、この限りではなく、ファン開口部4c,4dに導いても良い。
実施例1では、遮熱板5を樹脂製としてラジエータコアサポート4の係止片4o,4pに嵌合固定しているため、軽量化と取付作業の簡便化を図ることができる。
以上、説明したように、実施例1の発明では、空気流に対して並列に配置されたインタークーラ3とコンデンサ4を備える車両用熱交換器において、隣接するインタークーラ3とコンデンサ4の間に遮熱板5を設けたため、隣接するインタークーラ3とコンデンサ4の温度差に起因する悪影響を防止でき、冷却性能の低下を防止できる。
例えば、空気流に対して並設させる熱交換器の数、並設する方向、種類は適宜設定でき、例えばオイルクーラやサブラジエータ等の熱交換器を適用しても良い。
また、遮熱板5の厚みを大きく設定したり、複数枚重ねて使用する場合もあり得る。
さらに、遮熱板5の挿入代を係止片4o,4pの形状変更等により所定位置に位置決めすることは当然考えられる。
C1 エンジン冷却回路
C2 ターボチャージャーガス回路
D1、D2 ディバイドプレート
M1、M2 ゴムマウント
R1、R2、R3、R4、R5、R6 室
1 ラジエータ
1a 上流側タンク
1b 下流側タンク
1c コア部
1d、1e チューブプレート
1f 入力パイプ
1g 出力パイプ
1h、1i 固定部
1j 車両搭載ピン
1k 係止ブラケット部
1o チューブ
1p フィン
1q、1r レインフォース
2 コンデンサ
2a、2b ヘッダタンク
2c コア部
2d 入力コネクタ
2e 出力コネクタ
2f アダプタ部
2g レシーバタンク
2h チューブ
2i フィン
2j、2k レインフォース
3 インタークーラ
3a 上流側タンク
3b 下流側タンク
3c コア部
3d、3e チューブプレート
3f 入力パイプ
3g 出力パイプ
3h 車両搭載ピン
3i チューブ
3j フィン
4 ラジエータコアサポート
4a シュラウド壁
4b ファン
4c、4d ファン開口部
4e フラップ
4f ラジエータ用挿通穴
4g ラジエータ用固定部
4h インタークーラ用挿通穴
4i 上面
4j ラジエータ用固定穴
4k 下面
4m インタークーラ用固定穴
4n 側壁
4o、4p 係止片
5 遮熱板
5a、5b 表皮部
5c 柱部
5d 貫通路
9 エンジン
10a、10b、10c、10d、10e、10f、10g、10h、10i、10j 接続管
11 サーモスタット
12 ポンプ
13 ターボチャージャー
13a コンプレッサ
13b タービン
Claims (1)
- 空気流に対して並列に配置された複数の熱交換器を備える車両用熱交換器において、
前記複数の熱交換器は、コンデンサ、ラジエータ、インタークーラからなり、
前記ラジエータの前方に、前記コンデンサおよび前記インタークーラを上下に隣接して配置し、
前記コンデンサと前記インタークーラとの間に、上下の表皮部の間に該両表皮部同士を繋ぐ柱部と前後方向に貫通形成された貫通路とが交互に複数配置された中空構造で構成した遮熱板を設けたことを特徴とする車両用熱交換器。
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