JP5052258B2 - 移動通信システム、移動局及び無線基地局 - Google Patents

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Description

本発明は、移動通信システム、移動局及び無線基地局に関する。
第3世代移動通信システムの国際標準化団体である3GPPでは、無線基地局eNBから移動局UEへデータを送信する下りリンクと、移動局UEから無線基地局eNBへデータを送信する上りリンクにおいて、ピーク伝送速度、伝送効率及び伝送遅延のそれぞれについて、大幅な向上を実現するために必要な無線アクセス方式及び無線アクセスネットワークについて検討しており、現在、かかる検討について精力的に標準仕様を策定している。
かかる検討及び検討された技術は、Evolved UTRA若しくはLong Term Evolution(LTE)等と称されている。
LTEでは、上りリンクの無線リソース制御方法として、無線基地局eNBと移動局UEとの間で終端される物理レイヤ及びMACサブレイヤにおいて高速な上り無線リソース割当制御が仕様化されつつある。
具体的に、無線基地局eNBにおける上りスケジューラは、サブフレーム(或いは、TTI)毎に、上り無線リソースを割り当てる移動局UEと、当該移動局UEに対して割り当てる物理リソース(周波数リソース)と、当該移動局に対して送信を許可するデータ量とを決定し、L1/L2 control channel(UL grant)を送信することによって、それらの決定内容を移動局UEに通知するように構成されている。
この際、無線基地局eNBは、上り無線リソースのスケジューリングを効率良く行うためには、移動局UEにおける(上りデータ用)送信バッファに滞留されているデータ量を把握する必要がある。
LTEでは、移動局UEが、かかるデータ量を「Buffer Status Report」として、無線基地局eNBに対して、当該無線基地局eNBによって当該移動局に対して個別に割り当てられた上り無線リソースを用いて報告するように構成されている。
ここで、「Buffer Status Report」が送信される上り無線リソースとは、具体的には、上り共有チャネル(UL-SCH)であり、無線基地局eNBは、L1/L2 control channel(UL grant)を用いて、移動局UEに対して、UL-SCHの割り当てを行うように構成されている。
さらに、「Buffer Status Report」の中身としては、無線ベアラ(Radio Bearer)又は論理チャネル(Logical Channel)群毎の移動局UEの送信バッファに滞留されているデータ量を示すことが決まっている。
3GPP TS36.300 3GPP TS36.321
しかしながら、LTEにおいて、移動局UEが「Buffer Status Report」を無線基地局eNBに対して送信する契機はまだ決まっていない。
一方で、3GPPが既に標準仕様を策定済みであるEUL(Enhance Uplink)においても、無線基地局eNBと移動局UEとの間で、同じような高速な上り無線リソース割当制御は行われる。
さらに、EULでも同じように、移動局UEの送信バッファに滞留されているデータ量を「Scheduling Information」として無線基地局eNBに報告する技術が仕様化されている。
「Scheduling Information」では、移動局UEの送信バッファに滞納されている(全論理チャネルの)全データ量と、移動局UEの送信バッファに滞留されているデータのうち、最も優先度が高い論理チャネルのデータ量及び当該論理チャネルの識別子を報告することになっている。
また、「Scheduling Information」の報告契機として、以下のタイミングが規定されている。
1.移動局UEの送信バッファが空であった際に、新たなデータが発生したタイミング。
2.移動局UEの送信バッファに、それまで滞留されていたデータが属する論理チャネルよりも優先度の高い論理チャネルのデータが新たに発生したタイミング。
3.無線基地局eNBにより割り当てられた上り無線リソースによって、全てのデータを送信できた上に「Scheduling Information」も送信できるタイミング。
4.移動局UEにおけるタイマーが満了したタイミング。
LTEにおいても、EULと同じような「Buffer Status Report」の送信契機を採用することが考えられる。
実際に、上述の1〜3の送信契機は、移動局UEの送信バッファ(若しくは、特定の無線ベアラ群の送信バッファ)が空であった状態からデータが発生する状態への変化と、移動局UEの送信バッファが空でない状態から空になる状態への変化を、タイムリーに無線基地局eNBの上りスケジューラに通知するために必要であると思われる。
これらの契機以外に、移動局UEの送信バッファが空でない状態において、上りデータ送信による滞留データ量の減少或いは新規データ発生による滞留データ量の増幅等、移動局UEの送信バッファに滞留されているデータ量の変動を無線基地局eNBに伝える契機が必要となる。
EULでは、この移動局UEの送信バッファが空ではない状態における滞留データ量の変動を報告させる契機として、上述のタイマーを採用している。
具体的に、EULでは、移動局UEは、無線基地局eNBに対して「Scheduling Information」を送信した場合に、かかるタイマーを起動し、送信バッファが空になった場合に、かかるタイマーを停止し、かかるタイマーが満了した場合、「Scheduling Information」を無線基地局eNBに対して送信する方式を採用している。
その結果、EULでは、移動局UEの送信バッファにデータが滞留されている間は、移動局UEが、周期的に「Scheduling Information」を無線基地局eNBに対して送信するように構成されている。
LTEでもEULと同じようなタイマー用いる制御が考えられるが、LTEの上りリンク(uplink)とEULとでは、決定的に異なる点があり、LTEで用いられているように、タイマーベースで、「Buffer Status Report」の送信契機を設定することは望ましくないと考えられる。
具体的には、EULは、移動局UEに対して「Scheduling Information」を送信するリソースが常に確保されているシステムであるのに対し、LTEは、移動局UEに対して「Buffer Status Report」を送信するリソースが確保されていないシステムであるという違いがある。
この違いは、EULが、CDMAベースの非直交アクセスを採用しており、LTEの上りリンクは、FDMAベースの直交アクセスを採用していることに起因する。
具体的には、EULでは、複数の移動局UEが、CDMAによって同じ周波数帯域を用いて上り送信を行うことができるため、ある移動局が、割り当てられている無線リソースを使用しなくても、他の移動局が、その分、同じ周波数帯域で無線リソースを活用できるため、たまにしか発生しない「Scheduling Information」のために、常に各移動局UEに対して上り無線リソースを割り当てることが容易である。
反対に、LTEの上りリンクでは、FDMAによって同じ時間では各移動局UEに対して、それぞれ固有の周波数帯域が割り当てられるように構成されており、一度割り当てられた上り無線リソースを複数の移動局UE間で共有することは不可能であるため、たまにしか発生しない「Buffer Status Report」のために、常に無線リソースを割り当てると、無線リソースの無駄が生じてしまう。
つまり、LTEにおいて、EULと同様なタイマーを用いて、周期的に、移動局UEに「Buffer Status Report」を送信させる方式を採用すると、無線基地局eNBは、その都度、L1/L2 control channel(UL grant)を用いたUL-SCHの割当を行う必要があり、上り無線リソース及び下り無線リソースを無駄に消費してしまう可能性がある。
具体的には、無線基地局eNBにおける上りスケジューラが、特定の移動局UEに対する上り無線リソースの割当をあえて行っていない時に、移動局UEが、周期的に「Buffer Status Report」を送信してくると、L1/L2 control channel(UL grant)の送信により、下り無線リソースを消費し、また、「Buffer Status Report」送信用のUL-SCHの割当により、上り無線リソースを消費するが、これらは、無断な無線リソースの消費となる。
ここで、無線基地局eNBスケジューラが、特定の移動局UEに対して、一定時間、上り無線リソースを割り当てないという判断を行う理由としては、当該特定の移動局UEとの間の上り無線リンクの無線品質が悪いためという理由や、当該移動局UE対しては過去に比較的多めに上り無線リソースを割り当てているために、下記のあまり上り無線リソースを割り当てていない他の移動局に対して上り無線リソースを割り当てるためという理由や、当該移動局UEの無線ベアラにマッピングされているデータの優先度(QoS)が低いので、より優先度(QoS)が高い他の無線ベアラにマッピングされているデータを有する移動局UEに対して上り無線リソースを割り当てるためという理由等が考えられる。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、LTEの上りリンクにおいて、上り無線リソース及び下り無線リソースの無駄を回避しつつ、適切なタイミングで、「Buffer Status Report」の送信を可能とする移動通信システム、移動局及び無線基地局を提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴は、移動局が、無線基地局によって割り当てられる上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、上りデータを送信するように構成されている移動通信システムであって、前記無線基地局が、所定回数、前記移動局に対して前記上り無線リソースを割り当てた場合、該移動局は、割り当てられた前記上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、該移動局の送信バッファに滞留されているデータ量を報告するように構成されていることを要旨とする。
本発明の第1の特徴において、前記無線基地局は、前記移動局に対して、前記所定回数を指定するように構成されていてもよい。
本発明の第2の特徴は、移動局が、無線基地局によって割り当てられる上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、上りデータを送信するように構成されている移動通信システムであって、前記無線基地局が、前記移動局に対して前記上り無線リソースを割り当てた場合で、かつ、割り当てられた該上り無線リソースを通知するための該無線基地局から送信された上り無線リソース割当信号が、該移動局の送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求している場合、該移動局は、割り当てられた前記上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、該移動局の送信バッファに滞留されているデータ量を報告するように構成されていてもよい。
本発明の第2の特徴において、前記上り無線リソース割当信号に含まれる1ビットを用いて、前記移動局の送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求するように構成されていてもよい。
本発明の第2の特徴において、前記上り無線リソース割当信号に含まれる1ビットは、前記送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求することを示す値、又は、該送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求しないこと示す値の2値を取り得るように構成されていてもよい。
本発明の第3の特徴は、無線基地局によって割り当てられる上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、上りデータを送信するように構成されている移動局であって、前記無線基地局が、所定回数、前記移動局に対して前記上り無線リソースを割り当てた場合、割り当てられた前記上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、該移動局の送信バッファに滞留されているデータ量を報告するように構成されていることを要旨とする。
本発明の第3の特徴において、前記所定回数は、前記無線基地局によって指定されるように構成されていてもよい。
本発明の第4の特徴は、無線基地局によって割り当てられる上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、上りデータを送信するように構成されている移動局であって、前記無線基地局が、前記移動局に対して前記上り無線リソースを割り当てた場合で、かつ、割り当てられた該上り無線リソースを通知するための該無線基地局から送信された上り無線リソース割当信号が、該移動局の送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求している場合、割り当てられた前記上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、該移動局の送信バッファに滞留されているデータ量を報告するように構成されていてもよい。
本発明の第4の特徴において、前記上り無線リソース割当信号に含まれる1ビットを用いて、前記移動局の送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求するように構成されていてもよい。
本発明の第4の特徴において、前記上り無線リソース割当信号に含まれる1ビットは、前記送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求することを示す値、又は、該送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求しないこと示す値の2値を取り得るように構成されていてもよい。
本発明の第5の特徴は、移動局が、無線基地局によって割り当てられる上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、上りデータを送信するように構成されている移動通信システムで用いられる無線基地局であって、前記移動局に対して前記上り無線リソースを割り当てた場合に、割り当てられた該上り無線リソースを通知するための上り無線リソース割当信号に含まれる1ビットを用いて、該移動局の送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求ように構成されていることを要旨とする。
本発明の第5の特徴において、前記上り無線リソース割当信号に含まれる1ビットは、前記送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求することを示す値、又は、該送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求しないこと示す値の2値を取り得るように構成されていてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、LTEの上りリンクにおいて、上り無線リソース及び下り無線リソースの無駄を回避しつつ、適切なタイミングで、「Buffer Status Report」の送信を可能とする移動通信システム、移動局及び無線基地局を提供することができる。
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム)
図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。本実施形態では、移動通信システムとして、LTE方式の移動通信システムを例として説明するが、本発明は、LTE方式の移動通信システム以外の移動通信システムにも適用可能である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムでは、移動局UEが、無線基地局eNBによって割り当てられる上り無線リソース(UL-SCH)を用いて、無線基地局eNBに対して、上りデータ(上りユーザデータや「Buffer Status Report」等)を送信するように構成されている。
また、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、L1/L2 control channel(UL grant)によって、UL-SCH(上り無線リソース)の割当を通知するように構成されている。
また、無線基地局eNBが、所定回数(N)、移動局UEに対して、上り無線リソースを割り当てた場合、移動局UEは、割り当てられた上り無線リソースを用いて、無線基地局eNBに対して、移動局UEの送信バッファに滞留されているデータ量を報告するように構成されている。
ここで、無線基地局eNBが、移動局UEに対して、かかる所定回数(N)を指定するように構成されている。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る移動通信システムにおける移動局UEの動作について説明する。
図2に示すように、ステップS101において、移動局UEは、サブフレーム毎に、UL-SCH(上り無線リソース)の割当があるか否かについて確認し、UL-SCHの割当があると判断した場合は、図2に示すフローチャートに基づいて、無線基地局eNBによって割り当てられたUL-SCHを用いて、「Buffer Status Report」を送信するか否かについて判断する。
ステップS102において、移動局UEは、UL-SCHが割り当てられている場合、当該移動局UEの内部で保持されているカウンタの値を、1つ増加させる。
ステップS103において、カウンタの値が、所定回数(N)と同じである場合、ステップS104において、移動局UEは、割り当てられたUL-SCHを用いて、「Buffer Status Report」を、上りユーザデータと共に無線基地局eNBに向けて送信する。
なお、移動局UEは、割り当てられたUL-SCHを用いて、上りユーザデータを送信できない場合は、「Buffer Status Report」のみを送信する。
「Buffer Status Report」の送信が完了した後、移動局UEは、ステップS105において、カウンタの値をゼロに設定し、ステップS106及びS101において、次のサブフレームにおいて、再び、UL-SCHが割り当てられているかについて確認する。
一方、カウンタの値が、所定回数(N)と同じでない場合(すなわち、所定回数(N)より小さい場合)、ステップS107において、他の「Buffer Status Report」の送信契機を迎えていなければ、移動局UEは、ステップS108において、割り当てられたUL-SCHを用いて、上りユーザデータのみを送信し、ステップS106及びS101において、次のサブフレームにおいて、再び、UL-SCHが割り当てられているかについて確認する。
また、カウンタの値が、所定回数(N)と同じでない場合(すなわち、所定回数(N)より小さい場合)であっても、ステップS107において、他の「Buffer Status Report」の送信契機によって、「Buffer Status Report」を送信する必要がある場合には、移動局UEは、ステップS104において、割り当てられたUL-SCHを用いて、「Buffer Status Report」を、上りユーザデータと共に、無線基地局eNBに向けて送信し、ステップS105において、カウンタの値をゼロに設定してから、ステップS106及びS101において、次のサブフレームにおいて、再び、UL-SCHが割り当てられているかについて確認する。
なお、他の「Buffer Status Report」の送信契機としては、以下のタイミングが考えられる。
1.移動局UEの送信バッファが空であった際に、新たなデータが発生したタイミング。
2.移動局UEの送信バッファに、それまで滞留されていたデータが属する論理チャネルよりも優先度の高い論理チャネルのデータが新たに発生したタイミング。
3.無線基地局eNBにより割り当てられた上り無線リソースによって、全てのデータを送信できた上に「Scheduling Information」も送信できるタイミング。
最終的に、移動局UEは、図2に示すフローチャートの制御に従うことで、最後に「Buffer Status Report」を送信してから、N回目にUL-SCHが割り当てられるサブフレームにおいて、「Buffer Status Report」を送信することになる。
かかるNの値は、無線基地局eNBが移動局UEに対して、レイヤ3メッセージ(RRCメッセージ)を用いて通知される。
無線基地局eNBが、Nの値を、移動局UEに通知するタイミングとしては、移動局UEとの通信を開始するタイミングや、移動局UEとの間で新規の無線ベアラを追加で設定するタイミングや、既に設定されている無線ベアラを削除するタイミングや、ハンドオーバを実施するタイミング等が考えられる。
本実施形態に係る移動通信システムでは、移動局UEが、無線基地局eNBからUL-SCH(上り無線リソース)を所定回数だけ割り当てられた時点で、「Buffer Status Report」を、かかる所定回数目に割り当てられたUL-SCHを用いて送信するように構成されている。
したがって、本実施形態に係る移動通信システムによれば、移動局UEの送信バッファにデータが滞留されている状態において、無線基地局eNBに対して、当該送信バッファにおける滞留データ量の変動を通知することができ、無線基地局eNBにおける上りスケジューラが、効率良く上り無線リソースの割当を行うことができ、また、無線基地局eNBにおける上りスケジューラが、移動局UEに対して上り無線リソースを割り当てていない期間における「Buffer Status Report」の送信を回避することにより、上り無線リソース及び下り無線リソースの無駄を回避することができる。
(本発明の第2の実施形態に係る移動通信システム)
図3及び図4を参照して、本発明の第2の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。本実施形態では、移動通信システムとして、LTE方式の移動通信システムを例として説明するが、本発明は、LTE方式の移動通信システム以外の移動通信システムにも適用可能である。
図3に示すように、本発明の第2の実施形態に係る移動通信システムでは、移動局UEが、無線基地局eNBによって割り当てられる上り無線リソース(UL-SCH)を用いて、無線基地局eNBに対して、上りデータ(上りユーザデータや「Buffer Status Report」等)を送信するように構成されている。
また、無線基地局eNBは、移動局UEに対して、L1/L2 control channel(UL grant)によって、UL-SCH(上り無線リソース)の割当を通知するように構成されている。
また、無線基地局eNBが、移動局UEに対してUL-SCH(上り無線リソース)を割り当てた場合で、かつ、割り当てられたUL-SCHを通知するための無線基地局eNBから送信されたL1/L2 control channel(UL grant)(上り無線リソース割当信号)が、当該移動局UEの送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求している場合、当該移動局UEは、割り当てられたUL-SCHを用いて、当該無線基地局eNBに対して、当該移動局UEの送信バッファに滞留されているデータ量を報告するように構成されている。
ここで、無線基地局eNBは、L1/L2 control channel(UL grant)に含まれる1ビット(BSR送信要求要否ビット)を用いて、移動局UEの送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求するように構成されている。
また、L1/L2 control channel(UL grant)に含まれる1ビットは、移動局UEの送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求することを示す値(Buffer Status Report送信要)、又は、移動局UEの送信バッファに滞留されているデータ量の報告を要求しないこと示す値(Buffer Status Report送信否)の2値を取り得るように構成されている。
次に、図4を参照して、本実施形態に係る移動通信システムにおける移動局UEの動作について説明する。
図4に示すように、ステップS201において、移動局UEは、サブフレーム毎に、UL-SCH(上り無線リソース)の割当があるか否かについて確認し、UL-SCHの割当があると判断した場合は、図4に示すフローチャートに基づいて、無線基地局eNBによって割り当てられたUL-SCHを用いて、「Buffer Status Report」を送信するか否かについて判断する。
ステップS202において、移動局UEは、所定サブフレームにおいて、L1/L2 control channel(UL grant)によってUL-SCHが割り当てられている場合、かかるL1/L2 control channel(UL grant)に含まれている「BSR(Buffer Status Report)送信要求要否ビット」の値を確認する。
かかる「BSR送信要求要否ビット」の値が、「Buffer Status Report送信要」である場合、移動局UEは、ステップS203において、割り当てられたUL-SCHを用いて、「Buffer Status Report」を、上りユーザデータと共に無線基地局eNBに向けて送信する。
なお、移動局UEは、割り当てられたUL-SCHを用いて、上りユーザデータを送信できない場合は、「Buffer Status Report」のみを送信する。
「Buffer Status Report」の送信が完了した後、移動局UEは、ステップS及びS01において、次のサブフレームにおいて、再び、UL-SCHが割り当てられているかについて確認する。
一方、かかる「BSR送信要求要否ビット」の値が「Buffer Status Report送信否」である場合、ステップS205において、他の「Buffer Status Report」の送信契機を迎えていなければ、移動局UEは、ステップS206において、割り当てられたUL-SCHを用いて、上りユーザデータのみを送信し、ステップS及びS01において、次のサブフレームにおいて、再び、UL-SCHが割り当てられているかについて確認する。
また、かかる「BSR送信要求要否ビット」の値が「Buffer Status Report送信否」である場合でも、ステップS205において、他の「Buffer Status Report」の送信契機によって、「Buffer Status Report」を送信する必要がある場合には、移動局UEは、ステップS203において、割り当てられたUL-SCHを用いて、「Buffer Status Report」を、上りユーザデータと共に、無線基地局eNBに向けて送信し、ステップS204及びS01において、次のサブフレームにおいて、再び、UL-SCHが割り当てられているかについて確認する。
なお、他の「Buffer Status Report」の送信契機としては、以下のタイミングが考えられる。
1.移動局UEの送信バッファが空であった際に、新たなデータが発生したタイミング。
2.移動局UEの送信バッファに、それまで滞留されていたデータが属する論理チャネルよりも優先度の高い論理チャネルのデータが新たに発生したタイミング。
3.無線基地局eNBにより割り当てられた上り無線リソースによって、全てのデータを送信できた上に「Scheduling Information」も送信できるタイミング。
本実施形態に係る移動通信システムでは、無線基地局eNBが、割り当てられたUL-SCH(上り無線リソース)を移動局UEに通知するために用いる上り無線リソース割当信号(L1/L2 control channel(UL grant))に「BSR送信要求要否ビット」を含め、かかる「BSR送信要求要否ビット」が「Buffer Status Report」の送信を要求することを示す場合に、「Buffer Status Report」を、かかる「Buffer Status Report」の送信を要求している上り無線リソース割当信号(L1/L2 control channel(UL grant))によって割り当てられたUL-SCHを用いて送信するように構成されている。
したがって、本実施形態に係る移動通信システムによれば、移動局UEの送信バッファにデータが滞留されている状態において、当該送信バッファにおける滞留データ量の変動を無線基地局eNBに通知することを可能とし、無線基地局eNBにおける上りスケジューラが効率良く上り無線リソースの割当を行えるようにし、無線基地局eNBにおける上りスケジューラが移動局UEに対して上り無線リソースを割り当てていない期間における「Buffer Status Report」の送信を回避することにより、上り無線リソース及び下し無線リソースの無駄を回避することができる。
なお、上述の移動局UE及び無線基地局eNBの動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、移動局UE及び無線基地局eNB内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとして移動局UE及び無線基地局eNB内に設けられていてもよい。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
UE…移動局
eNB…無線基地局

Claims (4)

  1. 移動局が、無線基地局によって割り当てられる上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、上りデータを送信するように構成されている移動通信システムであって、
    前記無線基地局が、複数回の所定回数、前記移動局に対して前記上り無線リソースを割り当てた場合、該移動局は、割り当てられた前記上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、該移動局の送信バッファに滞留されているデータ量を報告するように構成されていることを特徴とする移動通信システム。
  2. 前記無線基地局は、前記移動局に対して、前記所定回数を指定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
  3. 無線基地局によって割り当てられる上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、上りデータを送信するように構成されている移動局であって、
    前記無線基地局が、複数回の所定回数、前記移動局に対して前記上り無線リソースを割り当てた場合、割り当てられた前記上り無線リソースを用いて、該無線基地局に対して、該移動局の送信バッファに滞留されているデータ量を報告するように構成されていることを特徴とする移動局。
  4. 前記所定回数は、前記無線基地局によって指定されるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の移動局。
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