JP5051717B2 - 液晶表示装置及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置及び電子機器に関するものである。
液晶表示装置は、従来から視野角が狭いという課題を有しており、広い視野角特性が求められている。特に、多人数で表示を見るテレビジョンやカーナビゲーション、デジタルカメラなどを用途とするものがそうである。一方、使用者が一人で表示を見ているときに他人には覗かれたくないという要求もあり、その場合は、逆に狭い視野角特性が求められている。例えば公共の場で使用するノートパソコンや携帯電話などを用途とするものがそうである。近年、例えばノートパソコンでテレビ番組を見たり、携帯電話でゲームをしたりというように、同じ機器であっても使い方によって視野角の広/狭を切り替えたいという要求が高まってきた。
このような要求に対して、特許文献1では、表示用の液晶パネルに加えて視野角制御用の液晶パネルを配置し、視野角制御用の液晶パネルに印加する電圧を制御することによって視野角特性を制御する方法が提案されている。また、特許文献2や非特許文献1では、表示用のR(赤)、G(緑)、B(青)のサブ画素に加えて視野角制御用のサブ画素を設け、視野角制御サブ画素に印加する電圧を制御することによって視野角特性を制御する方法が提案されている。特許文献2では表示モードとしてFFSモードを採用しているが、非特許文献1ではVAモードを採用している。視野角制御用サブ画素では、左右若しくは上下の視野角を狭くするために、表示用サブ画素とは異なった電極形状が採用されている。
特開平5−108023号公報 特開2007−79525号公報 Viewing Angle Switching in Vertical Alignment Liquid Crystal Display by Optimizing Pixel Structure and Controlling LC Orientation, Young Jin Lim , SID 07 DIGEST, P-148, p. 756-759
しかしながら、特許文献1の方法では、視野角制御用パネルを加えることで、モジュールの厚みが大幅に増大するという問題があった。特許文献2や特許文献3の方法では、視野角制御用サブ画素を設けることで厚みの増加はないものの、視野角制御用サブ画素と表示用サブ画素との境界部に発生するディスクリネーションの影響により、正面方向の表示特性にも悪影響がでるという問題があった。ディスクリネーションの部分を遮光することもできるが、その場合は、視野角制御用サブ画素の開口率が大幅に低下するため、視野角制御機能自体が小さくなってしまうという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、薄型で、且つ高い視野角制御効果を有する液晶表示装置及び電子機器を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の液晶表示装置は、互いに対向する第1基板及び第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に挟持され、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶からなる液晶層と、前記第1基板の前記液晶層側に設けられた表示用画素電極と、前記第1基板の前記液晶層側において前記表示用画素電極と隣接して設けられた視野角制御用画素電極と、前記第1基板の前記液晶層とは反対側に設けられた第1偏光板と、前記第2基板の前記液晶層とは反対側に設けられ、前記第1偏光板の光軸と直交する光軸を有する第2偏光板と、前記第1基板又は前記第2基板の前記液晶層側において前記表示用画素電極と重なる位置に設けられ、前記第1偏光板の光軸と平行な方向に延在すると共に、前記延在方向と交差する方向に前記液晶を配向させる帯状の第1配向制御構造物と、前記第1基板又は前記第2基板の前記液晶層側において前記視野角制御用画素電極と重なる位置に設けられ、前記第1偏光板の光軸と平行な方向に延在すると共に、前記延在方向と交差する方向に前記液晶を配向させる帯状の第2配向制御構造物と、前記第1基板の前記液晶層側において前記視野角制御用画素電極と重ならない位置であって且つ前記表示用画素電極と重なる位置に設けられた第1位相差層と、前記第2基板の前記液晶層側において前記視野角制御用画素電極と重ならない位置であって且つ前記表示用画素電極と重なる位置に設けられた第2位相差層と、を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、表示用画素電極と重なる位置(表示用サブ画素)で円偏光モードが採用され、視野角制御用画素電極と重なる位置(視野角制御用サブ画素)で直線偏光モードが採用される。視野角制御用サブ画素では、第1偏光板の光軸(透過軸又は吸収軸)と第2配向制御構造物による液晶の配向制御方向とが交差しているため、視野角制御用画素電極に駆動電圧を供給しても正面方向(基板法線と略平行な方向)の画像表示には影響しない。しかし、斜め方向に出射する光の複屈折率変化には寄与するため、斜め方向から見たときの画像のコントラスト(視認性)に影響する。表示用サブ画素でも視野角制御用サブ画素と同様の配向状態の変化が生じるが、表示用サブ画素には位相差層が形成されているので、表示用サブ画素では円偏光モードによって正面方向の画像表示を行うことができる。この場合、表示用サブ画素に配置される第1配向制御構造物と視野角制御用サブ画素に配置される第2配向制御構造物とを平行に配置することができるので、表示用サブ画素と視野角制御用サブ画素との境界部にディスクリネーションが発生することはない。そのため、高輝度、高コントラストで、且つ視野角制御効果の高い液晶表示装置を提供することができる。
本発明においては、前記視野角制御用画素電極と重なる部分の前記液晶層の層厚は、前記表示用画素電極と重なる部分の前記液晶層の層厚よりも大きいことが望ましい。この構成によれば、視野角制御用サブ画素の透過率が大きくなるため、斜め方向から見たときの画像のコントラストが低下する。
液晶層の層厚を調整する方法としては種々の方法を採用することができる。最も簡単な方法は、液晶層の層厚を視野角制御用サブ画素と表示用サブ画素とで異ならせる液晶層厚調整層を設ける方法である。本発明の液晶表示装置では、表示用サブ画素に選択的に位相差層が形成されるため、位相差層の厚みの分だけ視野角制御用サブ画素の液晶層の層厚を大きくすることができる。この場合、位相差層が液晶層厚調整層となる。また、カラー表示を行う液晶表示装置では、各表示用画素電極に対応して、赤、緑、青のうちの1色の着色層(カラーフィルタ)が選択して配置される。視野角制御用画素電極には任意の着色層を配置することができるが、視野角制御用画素電極に着色層を配置しない場合(視野角制御用サブ画素で白表示を行う場合)には、着色層の厚みの分だけ視野角制御用サブ画素の液晶層の層厚を大きくすることができる。この場合、カラーフィルタ層が液晶層厚調整層となる。さらに、カラーフィルタ層には、通常、着色層を覆うオーバーコート層が設けられるが、オーバーコート層の層厚を表示用サブ画素と視野角制御用サブ画素とで異ならせることで、液晶層の層厚を調節することもできる。この場合、オーバーコート層が液晶層厚調整層となる。
本発明においては、前記第1配向制御構造物は、第1帯状部と、前記第1帯状部と交差する方向に延在する第2帯状部とを備えていることが望ましい。この構成によれば、第1帯状部と第2帯状部によって配向分割が行われるため、表示用サブ画素において広視野角な表示が得られる。
本発明においては、前記第1帯状部と前記第2帯状部との連結部分であって前記視野角制御用画素電極と重なる位置に遮光膜が設けられていることが望ましい。この構成によれば、前記連結部に形成されるディスクリネーションによって正面方向の表示特性が損なわれることがない。
本発明においては、前記第2配向制御構造物には、第1帯状部と第2帯状部とのうちのいずれか一方の帯状部のみが設けられていることが望ましい。この構成によれば、第1帯状部と第2帯状部との連結部に形成されるディスクリネーションの影響を防止することができる。ここで、視野角制御用サブ画素には1種類の帯状部しか設けられないので、表示用サブ画素におけるような広い視野角は得られない。しかし、視野角制御用サブ画素は正面方向の画像表示には寄与しないので、視野角制御のみを行うのであれば、1種類の帯状部のみでも良い。
本発明においては、複数の前記視野角制御用画素電極が画像表示領域内に一定の間隔で配列されていることが望ましい。この構成によれば、視野角制御用画素電極を画像表示領域全体に均等に配置することができる。そのため、特定の領域で視野角制御機能が低下するという問題は発生しない。ここで、視野角制御用画素電極を配置する間隔は任意に設定することができる。例えば、表示用画素電極と視野角制御用画素電極とを一方向に交互に配列しても良いし、隣接する複数の表示用画素電極と1つの視野角制御用画素電極とを1つの単位とし、当該単位を画像表示領域内に2次元的(マトリクス状)に配置しても良い。後者の場合、視野角制御用画素電極は、3表示画素電極毎、すなわち1画素毎に設けることが望ましい。これにより、画像表示領域全体で高い視野角制御効果を得ることができる。
本発明においては、前記第1配向制御構造物及び前記第2配向制御構造物は、前記基板から前記液晶層側に突出する突起、又は、前記表示用画素電極及び前記視野角制御用画素電極の一部に形成したスリットであることが望ましい。この構成によれば、液晶の配向制御を確実に行うことができる。
本発明の電子機器は、前述した本発明の液晶表示装置を備えていることを特徴とする。この構成によれば、広視角、狭視角の切り替え効果の高い液晶表示部を有し、様々な使用環境や用途に適応可能な電子機器を実現することができる。
以下、本発明の一実施形態の液晶表示装置を図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、XYZ直交座標系を用いて部材の配置を説明する。本実施形態では、例えば、X軸方向を走査線の延在方向、Y軸方向をデータ線の延在方向、Z軸方向を観察者による画像表示領域の観察方向とする。各図面においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
本実施形態の液晶表示装置は、液晶に対し略基板面に垂直な方向の電界を印加して配向を制御することにより画像表示を行うVA(Vertical Alignment)方式を採用した透過型の液晶表示装置である。また本実施形態の液晶表示装置は、基板上にカラーフィルタを具備したカラー液晶表示装置であり、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色光を出力する3個の表示用サブ画素、及び表示用サブ画素に隣接する1個の視野角制御用サブ画素によって1個の画素を構成するものとなっている。以下の説明では、画像表示の最小単位となる領域を「サブ画素領域」と呼び、複数の画素によって形成される領域を「画像表示領域」と呼ぶ。
図1は、本実施形態の液晶表示装置100を構成するマトリクス状に形成された複数のサブ画素領域の回路構成図である。液晶表示装置100の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数のサブ画素領域には、それぞれ画素電極9と画素電極9をスイッチング制御するためのTFT30とが形成されており、データ線駆動回路101から延びるデータ線6aがTFT30のソースに電気的に接続されている。データ線駆動回路101は、画像信号S1、S2、…、Snをデータ線6aを介して各画素に供給する。前記画像信号S1〜Snはこの順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。
TFT30のゲートには、走査線駆動回路102から延びる走査線3aが電気的に接続されており、走査線駆動回路102から所定のタイミングで走査線3aにパルス的に供給される走査信号G1、G2、…、Gmが、この順に線順次でTFT30のゲートに印加されるようになっている。画素電極9は、TFT30のドレインに電気的に接続されている。スイッチング素子であるTFT30が走査信号G1、G2、…、Gmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snが所定のタイミングで画素電極9に書き込まれるようになっている。
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、画素電極9と液晶を介して対向する共通電極との間で一定期間保持される。保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9と共通電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付与しても良い。
図2は、液晶表示装置100の画像表示領域を構成する任意の1画素PXの平面図である。液晶表示装置100の画像表示領域には、X軸方向に延在する複数の走査線3aと、Y軸方向に延在する複数のデータ線6aとが設けられている。走査線3aとデータ線6aとに囲まれた平面視矩形状の領域がサブ画素DR、DG、DB、DCであり、X軸方向に配列された複数のサブ画素DR、DG、DB、DCによって1つの画素PXが構成されている。
各画素PXには、画像表示に寄与する表示用のサブ画素(表示用サブ画素)DR、DG、DBと、広角方向(基板法線から斜めに傾いた方向)からの覗き込みを防止するための視野角制御用のサブ画素(視野角制御用サブ画素)DCとが設けられている。1つの表示用サブ画素に対応して3原色のうち1色の着色層(カラーフィルタ)が配置され、3つの表示用サブ画素DR、DG、DBによって、任意のカラー表示が行われるようになっている。本実施形態の場合、赤色着色層が配置された赤色表示用サブ画素DRと、緑色着色層が配置された緑色表示用サブ画素DGと、青色着色層が配置された青色表示用サブ画素DBとが設けられ、視野角制御用サブ画素DCには着色層は配置されていない。
なお、着色層は、それぞれY軸方向に延びるストライプ状に形成され、その延在方向で各々複数のサブ画素に跨って形成されると共に、X軸方向にて周期的に配列されている。
表示用サブ画素DR、DG、DBには、平面視略矩形状を成すY軸方向に長手の表示用の画素電極(表示用画素電極)9Aと、表示用画素電極9Aと平面的に重なって配置された平面略ベタ状の共通電極29とが設けられている。また、表示用サブ画素DR、DG、DBには、液晶分子の配向制御手段(第1配向制御構造物)である誘電体突起61やスリット62が設けられている。
スリット62は、表示用画素電極9Aの一部に形成された平面視略帯状の電極開口部である。表示用画素電極9Aの上側半分と重なる位置には、X軸方向に対して時計回りに45°の角度を成す方向に延在する平面視略帯状の複数本(図示では2本)の第1スリット(第1帯状部)62aが設けられている。また、表示用画素電極9Aの下側半分と重なる位置には、X軸方向に対して反時計回りに45°の角度を成す方向に延在する平面視略帯状の複数本(図示では2本)の第2スリット(第2帯状部)62bが設けられている。第1スリット62aと第2スリット62bとは、X軸の正方向から負方向にかけて両者の間隔が広がるように、各々の延在方向が規定されている。
表示用画素電極9Aと対向する共通電極29の表面には、共通電極29から液晶層側に突出する平面視略帯状の複数の誘電体突起61が設けられている。表示用画素電極9Aの上側半分と重なる位置には、X軸方向に対して時計回りに45°の角度を成す方向に延在する平面視略帯状の複数本(図示では2本)の第1誘電体突起(第1帯状部)61aが設けられている。また、表示用画素電極9Aの下側半分と重なる位置には、X軸方向に対して反時計回りに45°の角度を成す方向に延在する平面視略帯状の複数本(図示では2本)の第2誘電体突起(第2帯状部)61bが設けられている。第1誘電体突起61aと第2誘電体突起61bとは、X軸の正方向から負方向にかけて両者の間隔が広がるように、各々の延在方向が規定されている。
第1スリット62aと第1誘電体突起61aとは、各々の延在方向(X軸に対して時計回りに45°を成す方向)と直交する方向において互いに均等な間隔で交互に配置されている。また、第2スリット62bと第2誘電体突起61bとは、各々の延在方向(X軸に対して反時計回りに45°を成す方向)と直交する方向において互いに均等な間隔で交互に配置されている。
視野角制御用サブ画素DCには、平面視略矩形状を成すY軸方向に長手の表示用の画素電極(表示用画素電極)9Bと、視野角制御用画素電極9Bと平面的に重なって配置された平面略ベタ状の共通電極29とが設けられている。また、視野角制御用サブ画素DCには、液晶分子の配向制御手段(第2配向制御構造物)である誘電体突起61やスリット62が設けられている。
スリット62は、視野角制御用画素電極9Bの一部に形成された平面視略帯状の電極開口部である。視野角制御用画素電極9Bの上側半分と重なる位置には、X軸方向に対して時計回りに45°の角度を成す方向に延在する平面視略帯状の複数本(図示では2本)の第1スリット(第1帯状部)62aが設けられている。また、視野角制御用画素電極9Bの下側半分と重なる位置には、X軸方向に対して反時計回りに45°の角度を成す方向に延在する平面視略帯状の複数本(図示では2本)の第2スリット(第2帯状部)62bが設けられている。第1スリット62aと第2スリット62bとは、X軸の正方向から負方向にかけて両者の間隔が広がるように、各々の延在方向が規定されている。
視野角制御用画素電極9Bと対向する共通電極29の表面には、共通電極29から液晶層側に突出する平面視略帯状の複数の誘電体突起61が設けられている。視野角制御用画素電極9Bの上側半分と重なる位置には、X軸方向に対して時計回りに45°の角度を成す方向に延在する平面視略帯状の複数本(図示では2本)の第1誘電体突起(第1帯状部)61aが設けられている。また、視野角制御用画素電極9Bの下側半分と重なる位置には、X軸方向に対して反時計回りに45°の角度を成す方向に延在する平面視略帯状の複数本(図示では2本)の第2誘電体突起(第2帯状部)61bが設けられている。第1誘電体突起61aと第2誘電体突起61bとは、X軸の正方向から負方向にかけて両者の間隔が広がるように、各々の延在方向が規定されている。
第1スリット62aと第1誘電体突起61aとは、各々の延在方向(X軸に対して時計回りに45°を成す方向)と直交する方向において互いに均等な間隔で交互に配置されている。また、第2スリット62bと第2誘電体突起61bとは、各々の延在方向(X軸に対して反時計回りに45°を成す方向)と直交する方向において互いに均等な間隔で交互に配置されている。
共通電極29は、画像表示領域全面に形成されており、各サブ画素に対して共通の電極として機能する。共通電極29と画素電極9との間には、基板10,20に垂直な方向の電界が発生し、この電界によって液晶分子の配向状態が基板10,20に垂直な面内で変化する。ここで、画素電極9にはスリット62が形成されているため、スリット62の近傍では、基板法線に対して斜めに傾いた方向の電界(斜め電界)が発生する。そして、この斜め電界によって、液晶分子の配向状態が、スリット62の延在方向と直交する軸と基板法線とを含む平面内で変化する。このとき、共通電極29の表面にもスリット62と平行な帯状の誘電体突起61が形成されているので、誘電体突起61の近傍でも、液晶分子の配向状態が、誘電体突起61の延在方向と直交する軸と基板法線とを含む平面内で変化する。そして、これら誘電体突起61とスリット62との双方の配向制御効果によって、液晶分子の配向状態が前記平面内で安定的に変化する。また、1サブ画素領域内には、互いに交差する方向に延在する2種類の帯状部(第1帯状部61a,62a、第2帯状部61b,62b)が存在するので、1サブ画素領域内に、液晶分子の配向方向が異なる2種類の配向領域(マルチドメイン)が形成される。そのため、視野角の広い画像表示が可能となる。
データ線6aと走査線3aとの交差部の近傍には、TFT30が設けられている。TFT30は走査線3aの平面領域内に部分的に形成されたアモルファスシリコンからなる半導体層35と、半導体層35と一部平面的に重なって形成されたソース電極6b及びドレイン電極32とを備えている。走査線3aは半導体層35と平面的に重なる位置でTFT30のゲート電極として機能する。ソース電極6bは、データ線6aから分岐されて半導体層35に延びる平面視略逆L形に形成されている。ドレイン電極32上には、画素電極9が配置されており、両者が平面的に重なる位置には画素コンタクトホール45が設けられている。そして、画素コンタクトホール45を介してドレイン電極32と画素電極9とが電気的に接続されている。
図3は、液晶表示装置100の1画素の断面図である。図3(a)は、表示用サブ画素DRの断面図(図2のA−A′線に沿う断面図)であり、図3(b)は、視野角制御用サブ画素DCの断面図(図2のB−B′線に沿う断面図)である。なお、図3(a)では、赤色表示用サブ画素DRの断面図のみを示したが、緑色表示用サブ画素DG及び青色表示用サブ画素DBの断面図も着色層の色が異なる点を除いて同じである。
まず、図3(a)に示す表示用サブ画素の断面図を説明する。図3(a)に示すように、液晶表示装置100は、TFTアレイ基板10と、TFTアレイ基板10と対向配置された対向基板20と、TFTアレイ基板10と対向基板20との間に挟持された液晶層50と、TFTアレイ基板10の外面側(液晶層50と反対側)に設けられた第1偏光板14と、対向基板20の外面側に設けられた第2偏光板24とを備えている。そして、図示略の照明装置(バックライト)によって第1偏光板14の外面側から照明光が照射される構成となっている。
TFTアレイ基板10は、ガラスや石英、プラスチック等の透光性の基板本体10Aを基体としてなり、基板本体10Aの内面側(液晶層50側)には、走査線3aが形成されており、走査線3aを覆って、酸化シリコン等の透明絶縁膜からなるゲート絶縁膜11が形成されている。
ゲート絶縁膜11上には、アモルファスシリコンの半導体層35が形成されており、半導体層35に一部乗り上げるようにしてソース電極6bと、ドレイン電極32とが設けられている。半導体層35は、ゲート絶縁膜11を介して走査線3aと対向しており、当該対向領域で走査線3aがTFT30のゲート電極を構成するようになっている。
半導体層35、ソース電極6b、及びドレイン電極32を覆って、酸化シリコン等からなる第1層間絶縁膜12が形成されている。第1層間絶縁膜12の表示用画素電極9Aと重なる位置には、高分子液晶材料等からなる第1位相差層15が形成されている。第1位相差層15は、可視光の波長に対して略1/4波長の位相差を持つλ/4位相差層である。偏光板14の透過軸と第1位相差層15の遅相軸とは約45°を成すように配置され、偏光板14と第1位相差層15とは協働して円偏光板として機能する。
第1層間絶縁膜12及び第1位相差層15を覆って、ITO等の透明導電材料からなる画素電極9(表示用画素電極9A、視野角制御用画素電極9B)がパターン形成されている。画素電極9(表示用画素電極9A、視野角制御用画素電極9B)には、配向制御手段としてのスリット62が形成されている。
第1層間絶縁膜12及び第1位相差層15を貫通してドレイン電極32に達する画素コンタクトホール45が形成されている。そして、画素コンタクトホール45内に画素電極9の一部が埋設されて、画素電極9とドレイン電極32とが電気的に接続されている。画素電極9、第1位相差層15及び第1層間絶縁膜12上には、ポリイミド等からなる配向膜18が形成されている。配向膜18は、画素電極9に駆動電圧を供給しない初期配向状態において、液晶層50を構成する液晶分子を基板に対して略垂直に配向させる垂直配向膜である。
対向基板20は、ガラスや石英、プラスチック等の透光性の基板本体20Aを基体としてなり、基板本体20Aの内面側(液晶層50側)には、表示用画素電極9Aと重なる位置にカラーフィルタ層22が形成されている。カラーフィルタ層22には、互いに色の異なる着色層が表示用サブ画素の各々に対応するように配置されている。図3(a)は赤色表示用サブ画素DRの断面図であるため、カラーフィルタ層22として、赤色の着色層22Rが配置されている。
カラーフィルタ層22及び基板本体20A上の表示用画素電極9Aと重なる位置には、高分子液晶材料等からなる第2位相差層25が形成されている。第2位相差層25は、可視光の波長に対して略1/4波長の位相差を持つλ/4位相差層である。偏光板24の透過軸と第2位相差層25の遅相軸とは約45°を成すように配置され、偏光板24と第2位相差層25とは協働して円偏光板として機能する。
第2位相差層25、カラーフィルタ層22及び基板本体20Aを覆って、ITO等の透明導電材料からなる平面視ベタ状の共通電極29が形成されている。共通電極29の表面において画素電極9と重なる位置には、樹脂等の誘電体材料からなる誘電体突起61が形成されている。共通電極29及び誘電体突起61を覆って、ポリイミド等からなる配向膜28が形成されている。配向膜28は、画素電極9に駆動電圧を供給しない初期配向状態において、液晶層50を構成する液晶分子を基板に対して略垂直に配向させる垂直配向膜である。
液晶層50は、誘電異方性が負の液晶からなる。表示用画素電極9Aと重なる位置(表示用サブ画素)の液晶層50は、表示用画素電極9Aの画像信号(駆動電圧)を供給し液晶分子を基板面に水平に配向させた状態において、可視光の波長に対して略1/2波長の位相差を持つλ/2位相差層として機能する。
次に、図3(b)に示す視野角制御用サブ画素DCの断面図を説明する。視野角制御用サブ画素DCの断面構造は、対向基板20に着色層が形成されていない点と、TFTアレイ基板10と対向基板20に、それぞれ第1位相差層15と第2位相差層25が形成されていない点とを除いて、表示用サブ画素DR,DG,DBの断面構造と同じである。視野角制御用サブ画素DCでは、位相差層15,25が形成されていないので、直線偏光モードが採用される。視野角制御用画素電極9Bと重なる位置(視野角制御用サブ画素)の液晶層50は、表示用画素電極9Aと重なる位置(表示用サブ画素)の液晶層50よりも、カラーフィルタ層22、第1位相差層15及び第2位相差層25の厚みの分だけ層厚が大きくなっている。視野角制御用サブ画素では、正面方向の画像表示には寄与しないので、液晶層50の層厚は表示用サブ画素ほど厳密に行わなくても良い。むしろ、液晶層50の透過率を高めるために、視野角制御用サブ画素の液晶層50の層厚は表示用サブ画素の液晶層50の層厚に比べて大きくするが望ましい。
図4は、視野角制御用サブ画素における広角方向の電圧−透過率特性(V−T特性)の説明図である。図4において、横軸は、視野角制御用画素電極に供給する駆動電圧の大きさであり、縦軸は、広角方向(具体的には、基板法線から60°傾いた方向)から見たときの液晶層の透過率である。図4では、リタデーション(Δn・d)の異なる複数の液晶層の電圧―透過率曲線を示している。なお、Δnは液晶層の複屈折性(常光の屈折率と異常光の屈折率との差)であり、dは液晶層の層厚である。
図4に示すように、液晶層のリタデーション(すなわち層厚d)の違いにより、視野角制御用サブ画素から広角方向に漏れ出る光の量(広角方向の透過率)は異なる。図4において、最適なリタデーションの大きさは0.66程度である。実際にはここまで大きくすることは困難であるため、液晶層の層厚は極力大きくすることが望ましい。図4では、2.2V程度の駆動電圧で広角方向の透過率が最大となる。このように駆動電圧には最適値が存在するため、データ線駆動回路101においては、液晶表示装置の構成に適した駆動電圧を選択することが望ましい。
図5は、液晶表示装置100を構成する光学素子等の光学軸の配置関係の説明図である。偏光板14の透過軸155は、X軸に対して時計回りに45°を成す方向に配置されている。偏光板24の透過軸153は偏光板14の透過軸155と直交している。第1帯状部(第1スリット62A、第1誘電体突起61A)の延在方向157は、偏光板14の透過軸155と平行である。第2帯状部(第2スリット62B、第2誘電体突起61B)の延在方向158は、偏光板24の透過軸153と平行である。
図6は、図2のC−C′線に沿う断面図である。上記構成の液晶表示装置100では、TFT30を介して画素電極9に画像信号(電圧)を供給することで、画素電極9と共通電極29との間に基板法線方向の電界を生じさせ、この電界によって液晶を駆動する。そして、液晶表示装置100は、サブ画素領域ごとに透過率を変更させて表示を行う。
上述したように、液晶層50を挟持して対向する配向膜18,28は、液晶分子50aを基板に垂直に配向させる垂直配向膜である。そのため、画素電極9に電圧を印加しない状態では、液晶層50の液晶分子50aは、基板10,20間で基板面に垂直に配向した状態となる。このような液晶層50に、表示用画素電極9Aと共通電極29との間に形成した電界を作用させると、図2に示す表示用画素電極9Aの上側半分と重なる位置では、第1スリット62a及び第1誘電体突起61aの延在方向と直交する方向(X軸に対して反時計回りに45°を成す方向)に液晶分子が傾倒し、当該延在方向と平行な軸と基板法線(Z軸)とを含む平面内で液晶分子50aの配向状態が変化する。また、図2に示す表示用画素電極9Aの下側半分と重なる位置では、第2スリット62b及び第2誘電体突起61bの延在方向と直交する方向(X軸に対して時計回りに45°を成す方向)に液晶分子50aが傾倒し、当該延在方向と平行な軸と基板法線(Z軸)とを含む平面内で液晶分子の配向状態が変化する。
この場合、液晶分子50aの配向方向(厳密には、液晶分子50aの長軸方向を基板面に平行な面内に投影した方向)は偏光板14,24の透過軸と平行か垂直であるため、そのままでは正面方向(基板法線と略平行な方向)の画像表示には寄与しない。しかし、本実施形態の液晶表示装置では、表示用画素電極9Aと重なる位置に第1位相差層15及び第2位相差層25が形成されているので、偏光板14を透過した直線偏光を第1位相差層15で円偏光に変換し、画像表示に寄与させることができる。表示用サブ画素DR、DG、DBでは、このような液晶分子の配向状態の差異に基づく複屈折性を利用して明暗表示を行う。
一方、視野角制御用画素電極9Bと重なる位置では、第1位相差層15及び第2位相差層25が形成されていないので、偏光板14を透過した直線偏光は円偏光に変換されることなく、そのまま液晶層50に入射される。液晶層50では、液晶分子50aの配向方向が偏光板14,24の透過軸と平行か垂直であるため、視野角制御用画素電極9Bに駆動電圧を供給しても、正面方向の画像表示には寄与しない。しかし、このような液晶分子50aの配向状態の変化は、斜め方向に出射する光の複屈折率変化には寄与するため、斜め方向から見たときの画像のコントラスト(視認性)に影響する。すなわち、斜め方向の視野角を制御する視野角制御領域として機能する。視野角制御用サブ画素DCでは、このような液晶分子50aの配向状態の差異に基づく複屈折性を利用して、広角方向での画像の視認性を制御している。
図7は、電圧印加時の表示用サブ画素及び視野角制御用サブ画素の視野角特性の説明図である。図7において、横軸は、基板法線からの視野角であり、縦軸は、液晶層の透過率である。図示左側の目盛りは、表示用サブ画素の透過率を示しており、図示右側の目盛りは、視野角制御用サブ画素の透過率を示している。
図7に示すように、表示用サブ画素では基板法線方向で最も透過率が高く、視野角制御用サブ画素では基板法線方向で透過率が低くなっている。そのため、基板法線方向において良好な画像表示が得られる。一方、視野角制御用サブ画素では、基板法線方向からの角度が大きくなるにつれて透過率が大きくなり、基板法線から±40°の方向において最も透過率が高くなっている。そのため、斜め方向から見たときの画像のコントラストが小さくなり、良好な視野角制御効果が得られることが分かる。
また、本実施形態の液晶表示装置では、表示用サブ画素に設けられた第1配向制御構造物(誘電体突起61及びスリット62)と視野角制御用サブ画素に設けられた第2配向制御構造物(誘電体突起61及びスリット62)の構造(配置、形状、帯状部の延在方向等)が同一であるため、表示用サブ画素と視野角制御用サブ画素との境界部にディスクリネーションが発生することがない。そのため、明るく、コントラストの高い画像表示が可能である。
なお、本実施形態では、各画素PXに視野角制御用サブ画素DCを設けたが、複数の画素PXを1単位として、1単位毎に1つの視野角制御用サブ画素DCを設けても良い。また、本実施形態では、視野角制御用サブ画素DCに着色層を配置しない構成としたが、視野角制御用サブ画素DCの一部又は全部に着色層を配置することも可能である。さらに、本実施形態では、1つ1つの視野角制御用画素電極9BにTFT30を接続し、視野角制御用サブ画素DC毎に駆動を行えるようにした。しかし、画像表示領域内の一部又は全部の視野角制御用画素電極9Bを接続し、接続された視野角制御用画素電極毎に1つの電圧切り替え素子で駆動電圧の供給/非供給を制御しても良い。
また、本実施形態では、第1位相差層15及び第2位相差層25を表示用画素電極と重なる位置に選択的に配置し、表示用サブ画素と視野角制御用サブ画素との境界部に位相差層15,25の厚みに相当する大きさの段差を形成した。これは、位相差層15,25を液晶材料で形成する際に、視野角制御用画素電極9Bと重なる位置の液晶材料を除去したためであるが、液晶層50の層厚を図4の電圧−透過率特性に基づいて適切な厚みに制御する場合には、視野角制御用画素電極9Bと重なる位置の液晶材料を除去せずに、等方処理を施して基板上に残すことも可能である。
すなわち、位相差層を形成する場合には、液晶モノマーを基板上に塗布し、所定の配向処理によって液晶モノマーを配向させた後、紫外線照射によって液晶モノマーを重合させ、不要な領域(視野角制御用画素電極9Bと重なる位置)の液晶モノマーを有機溶剤で除去する。しかし、視野角制御用画素電極9Bと重なる位置以外の位置の液晶モノマーを加熱処理によって等方相とし、その状態で視野角制御用画素電極9Bと重なる位置に紫外線照射を行えば、視野角制御用画素電極9Bと重なる位置に光学的に等方な等方層を形成することができる。この場合、液晶モノマーを配向させた状態で重合した位相差層と、液晶モノマーを配向させない状態(等方状態)で重合した等方層との境界部には段差が形成されないので、図3の構成に比べて、位相差層の厚み分だけ視野角制御用サブ画素DCの液晶層の層厚は小さくなる。この構成は、視野角制御用サブ画素DCの液晶層の厚みを大きくするためには不利な構成となるが、位相差層の表面に画素電極9や共通電極29を形成する場合には、断線等の不具合が生じにくいので、信頼性向上の観点からは望ましい。
また、本実施形態では、位相差層15,25とカラーフィルタ層22の着色層によって、液晶層50の層厚を表示用サブ画素と視野角制御用サブ画素とで異ならせた。しかし、基板10又は基板20の液晶層側に、液晶層の層厚を領域毎に異ならせるための液晶層厚調整層を形成し、これにより液晶層の層厚を表示用サブ画素と視野角制御用サブ画素の双方で適切に調節しても良い。本実施形態の例では、位相差層15,25やカラーフィルタ層22の着色層が液晶層厚調整層に該当する。カラーフィルタ層には、通常、着色層を覆うオーバーコート層が設けられるが、このオーバーコート層の層厚を領域毎に異ならせることによって、液晶層の層厚を表示用サブ画素と視野角制御用サブ画素とで異ならせても良い。この場合、オーバーコート層が液晶層厚調整層となる。
[変形例]
図8は、本発明の液晶表示装置の他の構成例の説明図である。なお、上記実施形態と共通の構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図8(a)の液晶表示装置では、上記実施形態の液晶表示装置の構成に加えて、視野角制御用サブ画素DCの中央部に遮光膜71が配置されている。視野角制御用サブ画素DCには、X軸に対して時計回りに45°の方向に延在する第1帯状部(第1誘電体突起61a、第1スリット62a)と、X軸に対して反時計回りに45°の方向に延在する第2帯状部(第2誘電体突起61b、第2スリット62b)とが設けられており、遮光膜71は、これら第1帯状部61a,62aと第2帯状部61b,62bとの連結部と重なる位置に配置されている。第1帯状部61a,62aと第2帯状部61b,62bとの連結部では、液晶分子の配向方向の違いによってディスクリネーションが発生し、正面方向の画像表示に悪影響を及ぼすことが考えられる。そのため、このような位置に遮光膜71を配置することで、正面方向の表示特性を良好なものとしている。
図8(b)の液晶表示装置では、赤色表示用サブ画素DR、緑色表示用サブ画素DG、青色表示用サブ画素DB、及び視野角制御用サブ画素DCが、X軸方向及びY軸方向に2行2列で配列されている。赤色表示用サブ画素DRと緑色表示用サブ画素DGには、X軸に対して時計回りに45°の方向に延在する第1帯状部61a,62aのみが配置され、青色表示用サブ画素DBと視野角制御用サブ画素DCには、X軸に対して反時計回りに45°の方向に延在する第2帯状部61b,62bのみが配置されている。そのため、各サブ画素領域内には、第1帯状部と第2帯状部とが交差することに起因するディスクリネーションの発生はなく、ディスクリネーションは専ら、画像表示に寄与しないサブ画素間の領域に配置される。そのため、明るく、コントラストの高い画像表示が可能な液晶表示装置が提供できる。
図8(c)の液晶表示装置では、表示用サブ画素のY軸方向の一方の端部に視野角制御用サブ画素DCが配置されている。1画素領域の上側の2/3程度の面積を占める部分には赤色表示用サブ画素DR、緑色表示用サブ画素DG、及び青色表示用サブ画素DBがX軸方向に配列されており、1画素領域の下側の1/3程度の面積を占める部分には、赤色表示用サブ画素DR、緑色表示用サブ画素DG、及び青色表示用サブ画素DBに隣接して、表示用サブ画素毎に、視野角制御用サブ画素DCが配置されている。この構成では、視野角制御用サブ画素DCには、X軸に対して反時計回りに45°の方向に延在する第2帯状部61b,62bのみが配置されている。そのため、第1帯状部と第2帯状部とが交差することに起因するディスクリネーションの発生はなく、正面方向の表示品質に優れた液晶表示装置が提供できる。なお、図8(c)では、表示用サブ画素と視野角制御用サブ画素の面積比率を2:1としているが、この面積比率は、必要とされる表示特性に応じて適宜設定可能である。
図8(d)の液晶表示装置では、赤色表示用サブ画素DR、青色表示用サブ画素DB、及び緑色表示用サブ画素DGをX軸方向に配列し、青色表示用サブ画素DBのY軸方向の長さを赤色表示用サブ画素DR及び緑色表示用サブ画素DGの半分にすると共に、青色表示用サブ画素の下側に隣接する位置に視野角制御用サブ画素DCを配置している。この構成では、視野角制御用サブ画素DCには、X軸に対して反時計回りに45°の方向に延在する第2帯状部61b,62bのみが配置されている。そのため、第1帯状部と第2帯状部とが交差することに起因するディスクリネーションの発生はなく、正面方向の表示品質に優れた液晶表示装置が提供できる。なお、図8(d)では、青色表示用サブ画素DBと視野角制御用サブ画素DCの面積比率を1:1としているが、この面積比率は、必要とされる表示特性に応じて適宜設定可能である。また、青色表示用サブ画素DBの代わりに、赤色表示用サブ画素DRや緑色表示用サブ画素DGを画素中央部に視野角制御用サブ画素DCと隣接して配置しても良い。
[電子機器]
図9は、本発明の電子機器の一例である携帯電話1300の斜視図である。携帯電話1300は、本発明の液晶表示装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。携帯電話1300は、前述した実施形態の液晶表示装置を備えているので、広視角、狭視角の切り替え効果の高い液晶表示部を有し、様々な使用環境や用途に適応可能な電子機器を実現することができる。
なお、上記実施の形態の液晶表示装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、いずれの電子機器においても、広視角、狭視角の切り替え効果の高い画像表示が可能である。
第1実施形態の液晶表示装置の等価回路図である。 同液晶表示装置の1画素の平面図である。 図2のA−A′断面図及びB−B′断面図である。 視野角制御用サブ画素の電圧−透過率特性の説明図である。 液晶表示装置の光学軸の配置関係の説明図である。 図2のC−C′断面図である。 液晶表示装置の視野角特性の説明図である。 液晶表示装置の他の構成例の説明図である。 電子機器の一例である携帯電話の斜視図である。
符号の説明
9…画素電極、9A…表示用画素電極、9B…視野角制御用画素電極、10…TFTアレイ基板、14…偏光板、18…配向膜、19…共通電極、20…対向基板、22…カラーフィルタ層、22R,22G,22B…着色層、24…偏光板、28…配向膜、50…液晶層、61…誘電体突起(配向制御構造物)、61a…第1誘電体突起(第1帯状部)、61b…第2誘電体突起(第2帯状部)、62…スリット(配向制御構造物)、62a…第1スリット(第1帯状部)、62b…第2スリット(第2帯状部)、71…遮光膜、100…液晶表示装置、1300…携帯電話(電子機器)、DR,DG.DB…表示用サブ画素、DC…視野角制御用サブ画素、PX…画素

Claims (8)

  1. 互いに対向する第1基板及び第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に挟持され、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶からなる液晶層と、
    前記第1基板の前記液晶層側に設けられた表示用画素電極と、
    前記第1基板の前記液晶層側において前記表示用画素電極と隣接して設けられた視野角制御用画素電極と、
    前記第1基板の前記液晶層とは反対側に設けられた第1偏光板と、
    前記第2基板の前記液晶層とは反対側に設けられ、前記第1偏光板の光軸と直交する光軸を有する第2偏光板と、
    前記第1基板又は前記第2基板の前記液晶層側において前記表示用画素電極と重なる位置に設けられ、前記第1偏光板の光軸と平行な方向に延在すると共に、前記延在方向と交差する方向に前記液晶を配向させる帯状の第1配向制御構造物と、
    前記第1基板又は前記第2基板の前記液晶層側において前記視野角制御用画素電極と重なる位置に設けられ、前記第1偏光板の光軸と平行な方向に延在すると共に、前記延在方向と交差する方向に前記液晶を配向させる帯状の第2配向制御構造物と、
    前記第1基板の前記液晶層側において前記視野角制御用画素電極と重ならない位置であって且つ前記表示用画素電極と重なる位置に設けられた第1位相差層と、
    前記第2基板の前記液晶層側において前記視野角制御用画素電極と重ならない位置であって且つ前記表示用画素電極と重なる位置に設けられた第2位相差層と、を備えていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記視野角制御用画素電極と重なる部分の前記液晶層の層厚は、前記表示用画素電極と重なる部分の前記液晶層の層厚よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第1配向制御構造物は、第1帯状部と、前記第1帯状部と交差する方向に延在する第2帯状部とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記第1帯状部と前記第2帯状部との連結部分であって前記視野角制御用画素電極と重なる位置に遮光膜が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記第2配向制御構造物には、第1帯状部と第2帯状部とのうちのいずれか一方の帯状部のみが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
  6. 複数の前記視野角制御用画素電極が画像表示領域内に一定の間隔で配列されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  7. 前記第1配向制御構造物及び前記第2配向制御構造物は、前記基板から前記液晶層側に突出する突起、又は、前記表示用画素電極及び前記視野角制御用画素電極の一部に形成したスリットであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶表示装置を備えていることを特徴とする電子機器。
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