JP5051570B2 - 輸送品質管理システム - Google Patents

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本発明は、物品の輸送品質を管理するシステムに係り、特に輸送途上で物品に加わるストレスを計測、監視、記録するシステムに関するものである。
近年、生鮮食料品が長距離輸送されて生産地から遠く離れた消費地に流通するようになった。高速道路網の整備により輸送時間が短縮され、また、保冷車等の輸送手段の改善によって輸送中の品質劣化が減少し、遠隔の消費地においても十分な商品価値を持つようになったからである。
しかしながら、輸送時間の短縮や低温輸送だけでは、生鮮食料品の品質の保持は十分ではない。例えば、葉物野菜の鮮度劣化の速度は湿度の高低によって変化するし、トマトに振動を加えると食味が変化すると言われている。また苺は表皮や果肉が柔らかく、衝撃によって表皮に傷が付いたり果肉が崩れたりする。傷の付いた苺は商品価値が大きく低下し、加工用として廉価で処分される。また、長距離輸送される高級苺は「OO県産のOO」のようなブランドを付して流通されるが、傷の付いた苺がそのまま流通するとブランド価値を損ね、生産地全体が大きな損害を被ることになる。
そこで、生鮮食料品の輸送に当たっては、荷主は運送業者に目的地への到着刻限を守るとともに丁寧な運行をすることを求める。生鮮食料品に衝撃や振動が加わるのを避けて生鮮食料品の品質の低下を防ぐためである。しかしながら、到着時刻は客観的に把握できる事象なので比較的厳しく管理されるが、運行状況の管理はルーズになりがちである。到着時刻を守るために、運転手が荷を乱暴に取り扱い、あるいは乱暴な運転をして荷が傷んだとしても、それが、正常な運行や取り扱いによって生じた止むを得ないものなのか、乱暴な運行等によって生じたものなのか判断がつかないからである。
そのため、輸送途上にある生鮮食料品が受けるストレス(本明細書では、物品の品質に影響を与える環境要因、例えば、振動、温度、湿度などを総称してストレスと呼ぶことにする)を把握して前記ストレスを最小化する活動、つまり輸送品質の管理が必要になる。
また、輸送品質の管理を必要とする物品は生鮮食料品には限られない。加工食品、医薬あるいは精密機器等についても輸送品質の保証を求められる場合があり、そのための輸送品質管理システムが求められ、各種のシステムが提案されている。
例えば、特許文献1には、生鮮食料品を梱包する梱包体に、温度を検出する温度センサと衝撃を検出する衝撃センサとこれら温度及び衝撃センサが検出したデータを保存するメモリとそのデータを微弱電波で送信する送受信部とそのデータにタグ個別の識別番号を付加する識別番号付加部とを備えたタグを同梱させ、この梱包体が保存される近傍に各タグから送信されたデータを受信するタグ用受信器を設置すると共にこのタグ用受信器には通信回線又は広域無線を利用する通信機器を接続し、この通信機器から各タグのデータを収集する情報収集センタを設置してなる生鮮食料品の管理システムが提案されている。
また、特許文献2には、瓶詰飲料の品質を判定するのに必要なデータを検出する各種センサを有する無線タグ装置を瓶詰飲料の瓶に取り付けて、流通過程の各箇所に設けた無線読み取り装置で前記各種センサの検出データを読み取ってデータサーバに集める品質管理システムが提案されている。
また、特許文献3には、指定された衝撃の限度値を超える衝撃を検出すると警告情報を発生する衝撃検出装置を輸送物(例えば、精密機器)に取り付けて輸送することによって、輸送中に輸送物が指定の衝撃値以上の衝撃を受けたか否かを知ることができるようにした衝撃保証輸送システムが提案されている。
また、特許文献4には、トラックの荷室内の状態を計測する計測手段をトラックに搭載し、前記計測手段による計測値を含む計測情報を荷物に取り付けた電子タグに書き込むようにした貨物集配管理システムが提案されている。
特開2002−358591号公報 特開2005−178998号公報 特開2002−243755号公報 特許第3657185号
特許文献1ないし特許文献4に開示された発明は、輸送途上にある生鮮食料品、瓶詰飲料あるいは精密機器等が受ける衝撃等のデータを収集して、輸送品質の管理あるいは保証に資するものである。
しかしながら、特許文献1ないし特許文献3に開示された発明は、品質管理の対象となる物品の全てに、センサ、メモリ及び送受信部を備えた無線タグ装置を取り付けることを必須の要件としている。今日、非接触で読み出し書き込みのできるメモリチップは極めて安価になり、使い捨ても可能であるが、これにセンサや送受信部、さらに駆動用の電池等を付加するとかなりの価格になるので、使い捨てにすることは難しい。特に瓶詰飲料のような単価の安い商品に無線タグ装置を取り付けて使い捨てにすることは経済的な困難が大きい。
使い捨ての不経済を解消するために、無線タグ装置を回収し再使用することが考えられる。特許文献3で例示された精密機器のように、流通の全ての段階にメーカの管理が及ぶような商品、つまりメーカの工場からエンドユーザの元に輸送され、セールスエンジアが商品の据え付けに立ち会うような商品であれば、無線タグ装置の回収・再使用はそれほど難しくはない。しかしながら、生鮮食料品や瓶詰飲料のような複雑な流通経路を辿って消費者まで流通する商品に付した無線タグ装置を小売業者や消費者に回収させて、メーカに返送させることは困難である。回収・返送は小売業者や消費者に取って無益で煩わしい作業だからである。
そこで、特許文献4にあるように、計測手段をトラックの荷室に装置して、前記計測手段による計測値を含む計測情報を荷物に取り付けた電子タグに書き込むようにすれば、安価なメモリチップを電子タグに使用できるから、電子タグを使い捨てにすることができる。しかしながら、輸送対象の物品が梱包されている場合、トラックの荷室の環境と梱包体の内部の環境は必ずしも一致しないので、荷室に装置した計測手段による計測値は品質管理用のデータとして適切でない場合がある。また、計測手段をトラックの荷室に装置しているので、輸送対象の物品がトラックの外に置かれた場合には対応できない。例えば、保冷車で物品を輸送している途中で、物品を一時的に保冷車の外に出して物品の温度が上昇するようなことがあっても、特許文献4の貨物集配管理システムではこれを知ることが出来ないという問題がある。
本発明はこれらの課題を解決するために成されたものであり、輸送途上にある物品が受けるストレスを把握して、前記ストレスを管理する輸送品質管理システムであって、安価で運用が容易なシステムを提供することを目的とする。
本発明の輸送品質管理システムの第1の構成は、物品が梱包されてなる梱包体を輸送する際に、前記梱包体内の物品に加わるストレスを中央局でモニタする輸送品質管理システムにおいて、輸送される前記梱包体の一部が、当該梱包体中の前記物品の一部又は全部をセンサモジュールで置き換えてなるダミー梱包体とされており、前記センサモジュールは、ストレスを検出するストレスセンサ、及び前記ストレスセンサが検出したデータを電波で送信する送信部を有しており、輸送手段に装置されて、前記センサモジュールから送信された前記データを受信する受信モジュールと、前記受信モジュールに接続されるともに、公衆通信回線を介して前記中央局と接続される外部通信モジュールとを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、センサモジュールをダミー梱包体の中に置くので、センサモジュールは管理対象の物品と同一の環境に置かれる。そのため、センサモジュールのストレスセンサが検出するストレスの値で、同一の輸送手段に搭載される全ての物品に加わるストレスの値を代表させることができる。なお、ダミー梱包体は1台の輸送手段に少なくとも1個あれば足りるが、輸送手段の内部の位置(荷室の上部と下部、前方と後方など)によってストレスの大きさに違いが予想される場合は、複数のダミー梱包体を搭載してもよい。
また、全ての梱包体にセンサモジュールを備える代わりに、少数のダミー梱包体だけにセンサモジュールを備えるので、ダミー梱包体及びセンサモジュールの管理が容易である。つまり、ダミー梱包体あるいはセンサモジュールの回収・再使用にかかるコストが小さくてすむ。
なお、ここでストレスとは物品の品質に影響を与える環境要因をいい、ストレスセンサの具体例を例示すると、加速度センサ、温度センサ、湿度センサ、照度センサなどが挙げられる。
本発明の輸送品質管理システムの第2の構成は、前記第1の構成において、前記ストレスセンサは加速度センサであることを特徴とする。
この構成によれば、加速度センサを備えるので、物品が輸送途上で受ける振動あるいは衝撃を中央局で把握することができる。
本発明の輸送品質管理システムの第3の構成は、前記第2の構成において、前記センサモジュールの質量は前記物品の質量と同一であることを特徴とする。
この構成によれば、センサモジュールの質量を物品の質量と同一にしたので、梱包体の中に於ける物品の挙動を模擬できる。なお、「同一」とは実質的同一を意味し、物品の輸送品質の管理に十分な程度に物品の挙動を模擬できればよいので、厳密な一致を要求するものではない。また、物品が生鮮食料品等である場合は、物品の質量にはばらつきが生じるが、このような場合は、標準値あるいは平均値と同一にすればよい。
本発明の輸送品質管理システムの第4の構成は、前記第3の構成において、前記センサモジュールのばね定数は前記物品のばね定数と同一であることを特徴とする。
この構成によれば、センサモジュールのばね定数を前記物品のばね定数と同一にしたので、物品の挙動を更に正確に模擬できる。この場合の「同一」も実質的同一を意味し、物品の輸送品質の管理に十分な程度に、物品の挙動を模擬できればよいので、厳密な一致を要求するものではない。なお、センサモジュール及び物品のばね定数が梱包体のばね定数に対して十分に大きく、梱包体との関係において剛体と見なせる場合は、ばね定数を一致させる意味はない。物品が柔らかく、物品の挙動を模擬する上で物品自体の弾性を無視できない場合に、この構成は効果を奏するものである。
本発明の輸送品質管理システムの第5の構成は、前記第1ないし第4のいずれかの構成において、前記中央局は、前記ストレスセンサが検出したデータを解析して前記物品の輸送品質を判定し、その結果である品質判定データを出力する解析手段を有するとともに、前記梱包体に同梱される電子タグと、前記外部通信モジュールに接続されて、前記品質判定データを前記電子タグに書き込む情報書き込み手段を備えることを特徴とする。

この構成によれば、ストレスセンサが検出して外部通信モジュールから中央局に送信したデータを解析手段で解析して品質判定データを求め、その品質判定データを外部通信モジュールに送り返して、梱包体に同梱した電子タグに品質判定データ品質判定データを書き込むことができる。品質判定データが梱包体に同梱された電子タグに書き込まれているので、輸送手段から積み降ろされた後であっても、自在に品質判定データを読み出して輸送品質の優劣を確認することができる。
ここで、電子タグとは非接触でデータの読み出し書き込みができるメモリチップであり、品質判定データに加えて、物品の各種属性を記録することができる。例えば、製造日、収穫日、出荷日、生産者名、ロット番号、輸送手段の便名など品質管理に必要な各種の情報を記載することができる。また、メモリチップは安価なので、梱包体とともに使い捨てることもできる。
また、情報書き込み手段は、メモリチップにデータを書き込む公知のハンディターミナルの中から適当な物を選択する。あるいは、輸送手段の荷室の出入り口にゲートを設けて、梱包体がゲートを通過する時に電子タグにデータを自動的に書き込むように構成してもよい。
以上、説明したように本発明によれば、物品が輸送中に受けるストレスをリアルタイムで把握して輸送品質を管理するとともに、輸送品質の改善に資するデータを収集することができる。また、消費者等に対して輸送品質の良否を証明することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施例を示す輸送品質管理システムの概念図であり、苺を生産地の選果場から消費地の市場まで輸送するトラック1の車内で苺に加わるストレスに関するデータを、生産地に設けた輸送管理センタ2で収集するとともに、前記データを解析して、その結果をトラック1に送り返すシステムの例を示している。
トラック1は、苺を輸送する輸送手段であり、受信モジュール3、外部通信モジュール4、GPS装置5及び電子タグライタ6を備えている。また、トラック1には、苺を梱包した多数の実梱包体7とともに1個のダミー梱包体8が積載される。なお、受信モジュール3等の機能については後述する。
輸送管理センタ2は、通信回線9を介してトラック1とデータの送受信をするコンピュータを備えた情報中枢であり、トラック1から送信されたデータを、蓄積し、解析するとともに、解析結果をトラック1に送信することができる。
通信回線9は、数百Km以上離れた輸送管理センタ2とトラック1の間でデータの送受を行う回線であり、移動体電話網あるいは移動体電話網とインターネットの組合せなど、公知の公衆通信回線を利用する。
図2は実梱包体7とダミー梱包体8の断面図である。図2に示すように、実梱包体7は、段ボール製の外箱10の中にプラスチック箱11を複数個収納して、プラスチック箱11の中に複数の苺12を詰めてなる梱包体である。一方、ダミー梱包体8は、実梱包体7から、苺12を1個除いて、その代わりにセンサモジュール13を詰めた梱包体である。つまり、ダミー梱包体8はセンサモジュール13以外は、実梱包体7と全く同一の材料及び部品で構成されている。したがって、ダミー梱包体8と実梱包体7を同一の環境(例えば、同一のトラック1の荷室)に置けば、両者の内部環境も同一になる。言い換えれば、ダミー梱包体8の内部環境を測定すれば、実梱包体7の内部環境を知ることが出来る。なお、ダミー梱包体8には実梱包体7との見分けができるような識別標識を付しておけば、ダミー梱包体8の回収が容易になり、ダミー梱包体8が実梱包体7に紛れて流通することを防止できる。
センサモジュール13は、輸送中の苺に加わるストレスを測定して、その測定データを微弱電波に載せて外部に発信するモジュールである。また、センサモジュール13は苺12の代わりにダミー梱包体8に詰め込めるように、外形及び寸法を苺12と同一にしている。
また、センサモジュール13に加速度センサを備えて、苺12に加わる衝撃を推定する場合、センサモジュール13の質量及びばね定数と苺12の質量及びばね定数を同一にして、センサモジュール13を機械力学的に苺12と等価にすれば、ダミー梱包体8内のセンサモジュール13の挙動は、実梱包体7内の苺12の挙動を模擬するので、苺12に加わる衝撃をより正確に推定できる。
なお、形状・寸法・質量・ばね定数を同一にするとは、輸送品質管理に必要な精度で苺12の挙動を模擬できるように、センサモジュール13を機械力学的に苺12と等価にすることを言い、完全あるいは厳密な同一を求めるものではない。また、苺12は天然物であるから、形状・寸法等にはばらつきがある。従って、センサモジュール13の形状・寸法等は苺12の形状・寸法等の標準値、平均値に合わせれば良い。
また、形状・寸法・質量及びばね定数を苺12と同一にした模型で、ダミー梱包体8中の苺12を置き換えてもよい。このようにしてダミー梱包体8の内容物を全て前記模型とセンサモジュール13にすれば、内容物が腐敗しないので、ダミー梱包体8を繰り返し使用することができる。
再び図1に戻って説明を続ける。受信モジュール3は、センサモジュール13から送信された微弱電波を受信してストレスセンサが検出したデータを受信し、外部通信モジュール4に入力するモジュールである。
外部通信モジュール4は、通信回線9を介して輸送管理センタ2とデータの送受を行うモジュールであり、パーソナルコンピュータに、受信モジュール3から入力されたデータを処理するプログラム、通信回線9を使用するためのプログラム等の必要なプログラムをインストールすることによって実現することができる。
また、外部通信モジュール4は記憶手段を備えて、受信モジュール3から入力されたデータを一時的に蓄積することができる。記憶されたデータは輸送管理センタ2の要求に応じて、輸送管理センタ2に一括転送される。あるいは、所定の時間間隔で定期的に輸送管理センタ2と交信して、データを転送するようにしてもよい。このようにすれば、外部通信モジュール4と輸送管理センタ2を常時接続する必要がないので通信コストを削減できる。また、輸送管理センタ2が多数のトラック1を管理することができる。
GPS装置5は人工衛星を利用して自分の位置を検出する公知の装置であり、トラック1の位置を検出して、外部通信モジュール4に入力する。GPS装置5から入力されたトラック1の位置データとセンサモジュール13が検出したデータを付き合わせれば、トラック1の位置とストレスの関係を考察することができる。例えば、特定の場所で常に大きな衝撃を検出する場合は、その場所に問題があると推察できるし、その特定の場所を回避することによって衝撃の低減を図ることもできる。
電子タグライタ6は、電子タグにデータを非接触で書き込むハンディターミナルである。電子タグのデータの読み取り装置と書き込み装置を兼ねたリーダライタと呼ばれる装置が知られているので、前記リーダライタの書き込み機能を電子タグライタ6として利用してもよい。なお、電子タグについては後述する。
図3は、輸送品質管理システムの構成図である。以後、図3を参照しながら、輸送品質管理システムの構成を説明する。なお、既述の構成要素については同一の符号を付したので説明を省略する。
図3に示すように、センサモジュール13は、送信部21、3軸加速度センサ22、温度センサ23及び湿度センサ24を備えて、3軸加速度センサ22等の検出データを微弱電波に載せて受信モジュール3に向けて送信する。
受信モジュール3は前記検出データを受信して、前記検出データを外部通信モジュール4に入力する。
前記検出データが外部通信モジュール4に入力されると、外部通信モジュール4は、GPS装置5から入力されるトラック1の位置に関する情報、及び外部通信モジュール4の内部に備えるリアルタイムクロックが示す現在時刻とともに前記検出データを記憶する。このように、前記検出データが入力されると位置及び時刻と共に記憶され、時系列に蓄積される。
輸送管理センタ2に備えられたコンピュータ25は、必要に応じて、あるいは所定のスケジュールに従って、通信回線9を介してデータ転送命令を外部通信モジュール4に送り、データ転送命令を受けた外部通信モジュール4は蓄積された前記検出データを位置及び時刻データとともにコンピュータ25に転送する。あるいは、外部通信モジュール4にスケジューリング手段を備えて、所定のスケジュールに従って前記検出データをコンピュータ25に転送するようにしてもよい。
コンピュータ25は、外部通信モジュール4から転送された前記検出データを蓄積するとともに、前記検出データを解析して輸送品質の良否を判定し、判定結果を通信回線9を介して外部通信モジュール4に送り返す。なお、輸送品質の良否の判定は、トラック1が目的地である消費地の市場に到着した後に行われる。つまり、輸送品質の良否は、出発地(生産地の選果場)から目的地(消費地の市場)に至る輸送経路の全区間について判定される。
前記判定結果を受信した外部通信モジュール4は、前記判定結果を電子タグライタ6に転送し、電子タグライタ6は実梱包体7に貼付された電子タグ26に前記判定結果を書き込む。電子タグライタ6による前記判定結果の書き込みは、目的地(消費地の市場)において、実梱包体7をトラック1から積み降ろす時に行う。実梱包体7は前記判定結果が書き込みまれた電子タグ26とともに流通するので、以後の流通経路(卸売業者、小売業者、消費者)においても、輸送品質の良否を知ることができる。例えば、小売業者に届いた実梱包体7中の苺12に品質の不備があった場合、電子タグ26に書き込まれた前記判定結果に不備が無ければ、生産地から消費地までの輸送品質が苺12の品質の不備の原因物ではないことが解る。したがって、このような場合は、消費地の市場から小売業者に至る流通経路の改善を行えばよいことが解る。
なお、電子タグライタ6による電子タグ26への前記判定結果の書き込みは、手作業で行うが、トラック1あるいは市場の荷下ろし場にゲートを設け、そのゲートに電子タグライタ6を備えて、実梱包体7がゲートを通過すると、電子タグ26への書き込みが自動的に行われる装置を備えてもよい。
また、目的地(消費地の市場)において実梱包体7をトラック1から積み降ろした後で、ダミー梱包体8からセンサモジュール13を回収して、出発地(生産地の選果場)に返送して再使用する。あるいは、センサモジュール13を含むダミー梱包体8全体を回収・再使用するようにしてもよい。
なお、3軸加速度センサ22とは、図4に示すようなトラック1の車幅方向(X軸)、上下方向(Y軸)及び車長方向(Z軸)の直交3軸方向にそれぞれ感度を持つ加速度センサである。X軸方向の加速度は、車体の旋回によって生じ、高速回頭、急な車線変更等を行った場合に大きな値になる。またY軸方向の加速度は、不整地走行や、段差の乗り越えの際に生じる。Z軸方向の加速度は車体の加減速によって生じ、急発進、急加速、急制動等を行った場合に大きな値になる。
図5は、3軸加速度センサ22による検出結果を示す図であり、1分間に検出される各軸方向の加速度の最大値(X,Y,Z)及び前記最大値の絶対値の和(√X+√Y+√Z)を時間の経過に従ってプロットし、直線で結んだグラフである(したがって、グラフの山谷の間隔は振動周期を示すものではない)。
また、GPS装置5で検出したトラック1の位置情報を図5のグラフに重ね合わせれば、トラック1の地理的な位置と加速度の関係を考察することが出来る。例えば、特定の地点で大きな加速度が検出される傾向があれば、道路事情や交通事情に問題があると推察できる。また、場所に関係なく大きな加速度が検出されれば、原因はトラック1あるいは運転手にあると推察できる
図6は、温度センサ23による温度の検出結果を示す図であり、時間の経過による温度の変動を示している。
このように、センサモジュール13で検出されたデータは輸送管理センタ2のコンピュータ25で時系列に整理されて、輸送品質の改善に有効な情報を得ることができる。
トラック1による輸送経路の全区間についての輸送品質の良否を判定には、積算振動及び積算温度を用いる。積算振動とは、1分間に検出される直交3軸方向の加速度の最大値(X,Y,Z)の絶対値の算術和(√X+√Y+√Z)を全輸送時間について総和した値であり、積算温度は1分間隔で計測された温度と基準温度(例えば5℃)の差を全輸送時間について総和した値である。この積算振動及び積算温度が一定の基準値(品質保持限界積算振動及び負荷温度積算限界値と呼ぶ)を下回れば輸送品質が良好であると判定する。
なお、品質保持限界積算振動及び負荷温度積算限界値は、実験室に於ける輸送シミュレーションとトラックによる実走試験を行って、苺の傷みの発生程度を評価して決定する。
図7は、品質保持限界積算振動の例を示す図である。図7に示すように、苺の場合、品質保持限界積算振動の値は保存温度によって異なる。苺は温度が低いほど果肉が固く傷つきにくくなるので、保存温度を低くすると大きな振動が許容されるからである。したがって、輸送中に検出されたダミー梱包体8内の温度の平均と輸送時間に基づいて、品質保持限界積算振動を決定する。
図8は、負荷温度積算限界値の例を示す図である。苺の場合、輸送過程における保存温度の平均を所定水準以下にすることが要求されるので、負荷温度積算限界値は図8に示すような直線になる。
また、センサモジュール13で計測したデータは輸送品質の管理に使用されるだけでなく、実験室における輸送シミュレーションに利用することもできる。例えば、温度を制御できる環境に加振台を置いて、輸送中にセンサモジュール13が検知した加速度及び温度の値に基づいて、前記環境の温度と前記加振台の振動を制御すれば、トラック1による輸送中に苺12が曝される環境を再現できる。このように輸送環境を再現することによって、輸送中の苺12の品質の変化を知ることができる。また、梱包資材等の改善のための資料を得ることもできる。
また、センサモジュール13で計測したデータは、輸送中のトラック1の車内で利用することもできる。たとえば、輸送中に加速度が基準値を超えたら、運転手にアラームを発して、慎重な運転操作の励行を促すこと、あるいは、温度が上限あるいは下限を外れたら、運転手にアラームを発して、保冷手段の点検を促すことなどができる。
また、本実施例では、3軸方向の加速度の絶対値の算術和(=√X+√Y+√Z)で輸送品質を評価する例を示したが、3軸方向の加速度のベクトル和(=√(X+Y+Z))で評価してもよい。
本発明の実施例を示す輸送品質管理システムの概念図である。 実梱包体7とダミー梱包体8の断面図である。 本発明の実施例を示す輸送品質管理システムの構成図である。 3軸加速度センサの感度方向を説明する図である。 3軸加速度センサによる温度の検出結果を示す図である。 温度センサによる温度の検出結果を示す図である。 品質保持限界積算振動の例を示す図である。 負荷温度積算限界値の例を示す図である。
符号の説明
1 トラック
2 輸送管理センタ
3 受信モジュール
4 外部通信モジュール
5 GPS装置
6 電子タグライタ
7 実梱包体
8 ダミー梱包体
9 通信回線
10 外箱
11 プラスチック箱
12 苺
13 センサモジュール
21 送信部
22 3軸加速度センサ
23 温度センサ
24 湿度センサ
25 コンピュータ
26 電子タグ

Claims (5)

  1. 物品が梱包されてなる梱包体を輸送する際に、前記梱包体内の物品に加わるストレスを中央局でモニタする輸送品質管理システムにおいて、
    輸送される前記梱包体の一部が、当該梱包体中の前記物品の一部又は全部をセンサモジュールで置き換えてなるダミー梱包体とされており、
    前記センサモジュールは、ストレスを検出するストレスセンサ、及び前記ストレスセンサが検出したデータを電波で送信する送信部を有しており、
    輸送手段に装置されて、前記センサモジュールから送信された前記データを受信する受信モジュールと、
    前記受信モジュールに接続されるともに、公衆通信回線を介して前記中央局と接続される外部通信モジュールとを備えていることを特徴とする輸送品質管理システム。
  2. 前記ストレスセンサは加速度センサであることを特徴とする請求項1に記載の輸送品質管理システム。
  3. 前記センサモジュールの質量は前記物品の質量と同一であることを特徴とする請求項2に記載の輸送品質管理システム。
  4. 前記センサモジュールのばね定数は前記物品のばね定数と同一であることを特徴とする請求項3に記載の輸送品質管理システム。
  5. 前記中央局は、前記ストレスセンサが検出したデータを解析して前記物品の輸送品質を判定し、その結果である品質判定データを出力する解析手段を有するとともに、
    前記梱包体に同梱される電子タグと、
    前記外部通信モジュールに接続されて、前記品質判定データを前記電子タグに書き込む情報書き込み手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の輸送品質管理システム。
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