JP5051541B2 - 測定結果の信頼性証明を行なう方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、計測機器から国家計量標準にまで遡源する計量標準トレーサビリティー体系において、測定結果の信頼性証明を行なう方法及びコンピュータプログラムに関する。
近年、計量標準の国際相互承認協定(CIPM-MRA)とILACなどにより試験所認定の国際的枠組みが国際的に整備され、国内的にも計量標準供給体系が整備されて計測(測定)結果の信頼性証明の枠組みが作られつつある。メートル条約加盟国はCIPM-MRA(計量標準の国際相互承認協定)によって各国の国家計量標準をお互いに国際比較することによって同等性を認め合う。どの国も国内における計量標準供給は、国家計量標準機関からISO/IEC17025(試験所認定国際規格)によって認定された校正機関を通じて計測機器・分析装置のユーザに提供される。
校正・試験所機関の認定もまたILAC(International Laboratory Accreditation Cooperation: 国際試験所認定協力機構)によって相互に承認される。このような仕組みによって、どの国で測定した結果もある一定の許容値で信頼できるので、One stop testing(ある国で測定した結果を他の国も受け入れる)が実現でき、国家間をまたぐ通商に際して多重検査を省略できるメリットがある。
物の特性や現象の評価には定量的かつ客観的な判断が必要であり、そのためには対象を測定しなければならない。その結果が世界のどこでも受け入れられるためには、測定のプロセスに透明性、公平性、普遍性が要求され、そして、世界のどこで測定した結果も同等であることが確保されなければならない。とかくデジタル測定機器が表示した値は正しいものと思われがちであるが、吟味しないことにはその指示値が正しいかどうか、どの程度の信頼性があるかわからない。
測定結果の信頼性を確保するために、近年「計量(測定)標準のトレーサビリティー」という概念が導入された。それは、「計量の標準」の来歴と、測定にともなう「不確かさ」を明確にして、測定値の位置づけを明確にすることである。(「不確かさ」は、測定における精度管理の指標の一つ。バラツキを特徴づけるパラメータ。)
計量用語の定義集(VIM-1993)によれば、計量のトレーサビリティーとは、もう少し厳密に「不確かさ総てが表記された、切れ目のない比較(校正)の連鎖を通じて、通常は国家標準または国家標準である決められた標準に関連づけられ得る測定結果、または標準の値の性質」と定義づけられている。要は、現場の測定機器が上位の計量標準に遡りながら測定値の信頼性を確認する体系である。
計量標準の頂点にあるのは国際単位系(SI)における基本単位や組み立て単位であるそれぞれの国の国家計量標準であり、国家計量標準は国際比較によって他国の国家標準との同等性を確認して相互信頼を醸成する。計量標準の国際相互承認協定(CIPM-MRA)は、経済のグローバル化に対応するために、メートル条約加盟国の主要国家計量標準機関の代表で構成する国際度量衡委員会(CIPM)において締結された。国際比較の結果は国際度量衡標準局(BIPM)のホームページ上のデータべースKCDB(Key Comparison Data Base, )に公表されており、誰でも閲覧できる。日本においては、(独立行政法人)産業技術総合研究所の計量標準総合センター(NMIJ)を中心として、国家計量標準確立の研究や国際比較の実施などが進められている。
一方で、ある試験所・校正機関が「特定された種類の試験や校正」を表明している通りの技術水準で実施できるかどうかを第三者が評価して認める試験所認定制度がある。試験所の認定は、業界での品質保証や政府の規制のために多くの分野において実施されてきたが、評価を行う認定機関の資質は国ごとに、業界ごとにバラバラであった。だが、市場のグローバル化が進みWTO-TBT(世界貿易機構−技術的貿易障壁協定)が結ばれるに至り、国際規格(ISO/IEC17011:適合性評価機関の認定を行う認定機関に対する一般要求事項)を満たす「認定機関」が推奨されることになった。そして、国際的な場において、認定機関相互の信頼性を高めるためにILAC(International Laboratory Accreditation Cooperation:国際試験所認定協力機構)が1977年に設立され、1996年には各国の46機関が集まって相互承認を目指す国際機関となるべきことに合意し、2007年1月で56認定機関が相互承認取り決め(Mutual Recognition Agreement)に署名している。アジア・パシフィック地域の機関としてはAPLAC (アジア太平洋試験所認定機構)があり、2007年1月でAPLAC-MRAに29認定機関が署名している。ヨーロッパや南・北米などの地域ごとに同様の組織があり、各種のルールや相互承認のあり方はILACに準じている。日本においては、ILAC, APLAC双方に加入している認定機関は(独立行政法人)製品評価技術基盤機構認定センター(IAJapan/NITE)、(財団法人)日本適合性認定協会(JAB)および(株式会社)電磁環境試験所認定センター(VLAC)である。
試験所の認定の国際的な規格は1999年に発行されたISO/IEC17025(日本語版JIS Q 17025)であり、その主要な内容は、管理システムに対する要求事項と技術的要求事項である。特に、技術的要求事項として試験・校正の妥当性確認、計量のトレーサビリティ、および不確かさ算出が明確に要求されている。
すなわち、[枠組み]として試験所・校正機関は国際規格ISO/IEC17011に適合している認定機関によってISO/IEC17025に適合していることを認定(accredit; 信用の付与)されたうえで、[実態として]メートル条約に基づく計量のトレーサビリティによって校正結果を認証(certificate; 直接的な評価に付随する証明、校正証明書の発行など)する。
これらの適合性評価の枠組みに沿った日本の計量標準供給体系として、JCSS(Japan Calibration Service System:日本の計量標準供給体系)がある。図2は、JCSSの仕組みを説明する図である。計量標準供給体系とは、国家計量標準を産業現場まで供給する体系のことであるが、現場計測器器からみれば逆に国家計量標準まで遡る体系であると見做すことも出来る。現場の計測機器が信頼できる測定値を示すためには校正(calibration)されていなければならないので、顧客の計量管理部門の常用標準器(実用標準)あるいは登録事業者の常用参照標準器(常用参照標準)に基づいて校正される。常用標準器あるいは常用参照標準器は、より上位の登録事業者の特定二次標準器(二次標準)に基づいて校正され、特定二次標準器は特定標準器(国家計量標準)に基づいて校正される。このように、現場計測器から国家計量標準にまで遡源することができる体系を「計量標準トレーサビリティー体系」という。
JCSSの概要や、標準供給制度、計量トレーサビリティ方針、供給している計量標準の技術的適用指針、校正方法、不確かさ、登録事業者などについては、非特許文献1に述べられている。
(独立行政法人)製品評価技術基盤機構の適合性認定分野(IAJapan)のURL http://www.iajapan.nite.go.jp/iajapan/index.html
前述のように、計量標準の国際相互承認協定(CIPM-MRA)と試験所認定の国際的枠組みが国際的に整備され、国内的にも計量標準供給体系が整備されて計測(測定)結果の信頼性証明の枠組みが作られつつある。
計測(測定)の信頼性証明が求められる分野において、計量トレーサビリティーの仕組みに則って通常は手作業で順次上の階層の校正証明書を取り寄せ、校正周期期限内であるかなどのチェックを行ない、国家計量標準に至るまでの信頼性証明の連鎖を確保する。校正すべき標準量が単一量である場合には比較的簡単に最上階層まで遡ることが出来るが、電力などのように組み立て量である場合には、構成する計測標準の数だけ上位階層への校正証明書確認をし、更にその次の上位階層へ---ということを繰り返さなければならないので、大変な手間暇を要する。しかも、手作業でやっていては多大な時間を要し、必要なタイミングに間に合わない事態になることもしばしばである。
また、逆に、必要な検査精度を満たすために、必要十分な校正精度をもち、かつ合理的な計量トレーサビリティー経路(第三者認定された校正事業者で、校正コストが安く、校正に要する時間が短く、校正周期内にある)を検索することも求められている。
本発明は、測定結果の信頼性証明のため、現場計測機器から国家標準に至るまでの校正証明書の検索を迅速に行うことを目的にしている。また、ある規制・規格の求める精度に対応する最適なトレーサビリティー経路の逆算検索を容易に行うことを目的としている。
本発明の計測結果の信頼性証明を行なう方法及びコンピュータプログラムは、計測機器から国家計量標準にまで遡源する計量標準トレーサビリティー体系において、計測機器校正にかかわる計量標準器にアドレスを付与し、校正器物の情報(属性、校正値、校正証明書、校正時の計量標準器がどの上位参照標準器によって校正されたか、等)をインターネット(会員制Webも含む)上に公開し、インターネット上で上位参照標準器を検索して順次国家標準にいたるまで遡源し、校正証明書の連鎖の検索によって計測(測定)結果の信頼性証明を迅速に行なう。
校正器物(計量標準器、仲介標準器など)毎にアドレスを付与し、器物にはそのアドレスを記載した情報媒体(ICタグなど)を取り付ける。その情報媒体には、校正器物の属性を示す一次情報(その器物の保有者および連絡先、計量標準の量目、器物のメーカー、型番、製造番号など)が記載され、インターネット上のアドレスにはその情報が公開される。当該校正器物の校正にかかわる二次情報(認定機関、認定プログラム、校正機関、校正値、不確かさ、校正条件、校正周期、経時変化率、校正に要した参照標準器およびそのアドレス、および補助標準器およびそのアドレス、校正環境条件、校正実施手順書、要員記録など)はサーバ(分散型サーバを含む)上で管理される。校正のたび毎に二次情報は更新される。(二次情報はその校正器物を保有する機関の財産であるので、その承認なしに公開される事はない。)
測定結果の信頼性証明をしようとする場合、計測機器の校正に用いた参照標準器をインターネット上で検索し、その保有者の許可を得て二次情報を取得する。二次情報の中には校正結果とともに、その器物を校正した上位参照標準器の名称とその「アドレス」情報が含まれているので、そのアドレスをインターネット上で検索することにより更に上位の階層の計量標準をたどる。上記の手順を上位階層に向けて繰り返し、最終的には最上位の階層である国家計量標準器にまで遡ることができ、校正証明の連鎖を形成する。補助的な計量標準(環境のための計量標準等)についても、不確かさに影響のある量目は同様の信頼性証明を行う。測定時点で計量トレーサビリティーに欠格事項(例えば、校正期間終了など)の有無や、当該規格の要求する精度をみたすために必要な校正精度を満たすか、信頼性要求を満たすかなどの計測トレーサビリティーの適否を判断する機能を有する。
ある計量標準量が組み立て量である場合は、参照すべき計量標準量が複数あるが、上記の手順を該当量目分だけ繰り返すことによって校正証明書の連鎖を形成し、測定結果の信頼性証明を行なう。計量トレーサビリティーのとれた校正用機器で値付けされた物質(例えば、放射線源、硬さ試験片、化学的標準液や標準ガスなど)も計量標準仲介器と見なして、上記の手順によって測定結果の信頼性証明を行なう。ある規格に必要な検査精度を満足し、かつ低コスト、迅速な校正などを行なう第三者認定された校正事業者(トレーサビリティー経路)を検索することが可能になる。校正機関が最新の通信手段(GPS信号、光通信、インターネット等)を用いて遠隔地にある顧客に校正サービスを実施する「遠隔校正」の場合も、上記の手順によって測定結果の信頼性証明を行なう。
測定結果の信頼性証明のため、現場計測機器から国家標準に至るまでの校正証明書の検索を迅速にできる。また、ある規制・規格の求める精度に対応する最適なトレーサビリティー経路の逆算検索も容易に出来る。
以下、例示に基づき本発明を説明する。図1は国家計量標準供給体系(JCSS)の仕組み、すなわち計量標準トレーサビリティー体系を現す図である。図2は、計量標準トレーサビリティーの検索を説明する図である。計量標準がSI(国際単位系)の基本量の単位のように単一量の単位の場合は計量標準トレーサビリティーも単純である。しかし、いくつかの基本単位から組み立てる組み立て単位(註:SI単位系には次元的に独立であると見做される7つの基本量、すなわち長さ、質量、時間、電流、熱力学温度、物資量、光度があり、それらの基本単位はメートル(m)、キログラム(kg)、秒(s)、アンペア(A)、ケルビン(K)、モル(mol)、カンデラ(cd)である。この他の単位(組み立て単位)は、7つの基本単位から四則演算で導き出される)の場合は、構成要素の量(寄与率の少ない場合は除いても良い)ごとに国家計量標準にまで遡るのは膨大な作業工数を伴う。図2に示す組み立て量の校正の場合は、その量(単位)を構成する個々の量に分解し、不確かさに寄与する量についてはそれぞれの量ごとに上位の計量標準に遡り、最上位の国家計量標準に至るまでの校正証明書の連鎖を求めて信頼性を証明しなければならない。
近年、取引や検査において測定結果の信頼性証明を求められる場合があり、構成量ごとに計量トレーサビリティーに従って国家計量標準に至るまでの校正証明書の連鎖を手作業で求めるのは大変である。手作業にかわり、IT技術を使って国家計量標準に至るまでの校正証明書の連鎖を検索することが出来れば朗報である。被校正器物の組み立て量に対応する参照校正器物アドレスがわかれば、Web上(NMIJの管理する会員制Web)で校正結果詳細と計量トレーサビリティを検索できる(この方式は、どの階層にも、また、持込み校正にも遠隔校正にも適用可)。また、本発明は、校正機関が最新の通信手段(GPS信号、光通信、インターネット等)を用いて遠隔地にある顧客に校正サービスを実施する場合も、適用可能である。以下、さらに図3以降に説明する。
図3は、ある階層での校正の実施とその結果をWeb上に公開することを説明する図である。
(1)ある階層の校正事業者が被校正器物(仲介計量標準器、計測機器等)を上位階層の計量標準器を基に校正する。
(2)校正された機器にICタグを貼付し、そのICタグにはアドレスを付与し、かつ、校正にかかわる一次情報(校正量目、器物名称および特定できる情報、仕様、保有者、認定プログラム等)を記載する。(ICタグは校正器物の保管管理にも利用する)
(3)上記アドレスと一次情報内容をWeb(会員制Web含む)に公開する。
図4は、サーバで管理する校正情報(二次情報)を例示する図である。校正にはコストがかかっているので、校正結果(二次情報)はその標準器物を所有する人の財産であり、許可なしに公開することは出来ない。それ故、その二次情報はWeb上に公開せずにサーバ上で管理し、顧客からその校正器物を使いたい、あるいは校正証明書を得たいという要望があった場合のみ所有者の許可を得てその情報を提供する。
二次情報の中身は、校正器物名、認定にかかわるプログラム名、校正機関名、規格名、取得番号など、校正値およびその不確かさ、校正期日、校正周期、校正にかかわる上位参照器物名およびアドレス、校正装置、校正コスト、校正所要時間、搬送方法など、遠隔校正の場合はそれらに加えて支援要員名、契約番号、現地校正設備、妥当性確認などである。
図5は、Web上でのトレースを説明する図である(この内容を図10〜12にフローチャートで示す)。
(1)最下層の現場計測器のところで、Webに公開した校正器物にかかわる一次情報を検索して当該計測機器の校正に要する校正器物の情報を得、その所有者の許可を得て二次情報を閲覧する。
(2)二次情報の中には、校正機関、校正プログラム、校正結果(校正値および不確かさ)、校正条件、校正コスト、校正所要時間、校正証明書等とともに上位参照標準器のアドレスがある。必要なら、校正証明書の写しを発行してもらう。
(3)そのアドレスからWeb上で第二階層時事業者の持つ上位参照標準器の一次情報を検索して取得する。
(4)その上位参照標準器の所有者の許可を得て二次情報を閲覧する。
(5)二次情報の中には、校正結果、校正証明書等とともに上位参照標準器のアドレスがある。必要なら、校正証明書の写しを発行してもらう。
このような手順を繰り返し、国家計量標準に至る校正証明書の写しの連鎖を得ることができる。
図6は、セキュリティー確保の手順を例示する図である。校正の一次情報がWeb上に公開され、二次情報がサーバ上で管理されているとして
(1)被校正標準器の所有者が校正に要する上位参照標準器の一次情報をWeb上で検索する。
(2)その上位参照標準器を使いたいと思ったら、所有者(保有者)に校正結果等の二次情報開示を要請する。
(3)所有者(保有者)が許可しても良いと思ったら、サーバの鍵を一時的に解除できる公開鍵の情報を申請者に渡す。所有者(保有者)は拒むことも出来る。
(4)申請者はその鍵を使って、サーバ上の二次情報を閲覧し、必要であれば校正証明書の写しを発行してもらうことも出来る。
このように、校正器物の校正にかかわる二次情報(認定機関、認定プログラム、校正値、不確かさ、校正条件、校正周期、経時変化率、校正に要した参照標準器およびそのアドレス、および補助標準器およびそのアドレス、校正環境条件、校正実施手順書、要員記録など)はサーバ上で管理される。校正のたび毎に二次情報は更新される。二次情報はその校正器物保有機関の承認なしには公開されない。
測定結果の信頼性証明をしようとする場合、計測機器の校正に用いた参照標準器をインターネット上で検索し、その保有者の許可を得て二次情報を取得する。二次情報の中には、その器物を校正した上位参照標準器の名称とその「アドレス」情報が含まれているので、そのアドレスをインターネット上で検索することにより更に上位の階層の計量標準をたどる。
上記の手順を繰り返し、最終的には最上位の階層である国家計量標準器にまで遡ることができ、校正証明の連鎖による測定結果の信頼性証明を行なう。補助的な計量標準(環境のための計量標準等)についても、不確かさに影響のある量目は同様に計測(測定)結果の信頼性証明を行う。
図7は、単一量の場合の計量トレーサビリティーの具体例1(圧力)を示す図であり、図8は、組み立て量である「電力」の計量トレーサビリティーの具体例2を示す図である。電力標準は、直流電圧、直流抵抗、交流抵抗、キャパシタンス、キャパシタンス損失角、AC/DC、誘導分圧器、誘導分圧器、電流変流器、周波数、(温度、湿度、気圧)の各標準から組み立てられる。図8は、交流電力を測定する現場計測器を校正するために、階層を遡るにつれて構成する標準量に分解して計量標準トレーサビリティーの分岐が分かれること、従って、多くの量目の校正証明書が必要になることを示している。
図9は、図8をフィッシュ・ボーンで表現した図である。
図10は、測定結果の信頼性証明のメインプログラムのフローチャートを例示する図であり、図5をフローチャートで示したものである。図11は、サブプログラムのフローチャート(1)を例示する図であり、(1)計測機器の選択、(2)校正量に分解、をそれぞれ示している。図12は、サブプログラムのフローチャート(2)を例示する図であり、(3)校正階層(1)検索、(4)校正階層(N)の検索をそれぞれ示している。
JCSSの仕組みを説明する図である。 計量標準トレーサビリティーの検索を説明する図である。 ある階層での校正の実施とその結果をWeb上に公開することを説明する図である。 サーバで管理する校正情報(二次情報)を例示する図である。 Web上でのトレースを説明する図である。 セキュリティー確保の手順を例示する図である。 単一量の場合の計量トレーサビリティーの具体例1を示す図である。 組み立て量である「電力」の計量トレーサビリティーの具体例2を示す図である。 図8をフィッシュ・ボーンで表現した図である。 測定結果の信頼性証明のメインプログラムのフローチャートを例示する図である。 サブプログラムのフローチャート(1)を例示する図である。 サブプログラムのフローチャート(2)を例示する図である。

Claims (9)

  1. 計測機器から国家計量標準にまで遡源する計量標準トレーサビリティー体系において、計測機器校正にかかわる計量標準器或いは仲介標準器を含む校正器物にアドレスを付与し、該校正器物に関する情報を会員制Webを含むインターネット上に公開し、インターネット上で上位参照標準器を検索して順次国家計量標準にいたるまで遡源し、校正証明書の連鎖の検索によって測定結果の信頼性証明を行なう方法。
  2. 前記校正器物に、付与したアドレスを記載した情報媒体を取り付け、該情報媒体には、校正器物の属性を示す一次情報が記載され、インターネット上のアドレスにはその二次情報が公開される請求項1に記載の方法。
  3. 前記校正器物の校正にかかわる二次情報は分散型サーバを含むサーバ上で管理され、校正のたび毎に該二次情報が更新される請求項2に記載の方法。
  4. 測定結果の信頼性証明をしようとする場合、計測機器の校正に用いた校正器物をインターネット上で検索し、その保有者の許可を得て二次情報を取得し、該二次情報の中に校正結果及び前記校正器物を校正した上位参照標準器の名称と共に含まれているアドレス情報をインターネット上で検索することにより更に上位の階層の計量標準をたどる手順によって測定結果の信頼性証明を行なう請求項3に記載の方法。
  5. 上位の階層の計量標準をたどる手順を上位階層に向けて繰り返し、最終的には最上位の階層である国家計量標準器にまで遡り、校正証明の連鎖を形成する請求項4に記載の方法。
  6. 測定時点で計量トレーサビリティーに欠格事項の有無や、当該計量トレーサビリティーを定めた規格の要求する精度をみたすために必要な校正精度を満たすか、或いは信頼性要求を満たすかを含む計トレーサビリティーの適否を判断する手順を有する請求項5に記載の方法。
  7. 参照すべき計量標準量が複数ある組み立て量である場合は、前記上位の階層の計量標準をたどる手順を該複数の量目分だけ繰り返すことによって校正証明書の連鎖を形成し、測定結果の信頼性証明を行なう請求項5に記載の方法。
  8. 計量トレーサビリティーのとれた校正用機器で値付けされた物質を仲介標準器と見なして、前記上位の階層の計量標準をたどる手順によって測定結果の信頼性証明を行なう請求項5に記載の方法。
  9. 計測機器から国家計量標準にまで遡源する計量標準トレーサビリティー体系において、計測機器校正にかかわる計量標準器或いは仲介標準器を含む校正器物にアドレスを付与し、該校正器物に関する情報を会員制Webを含むインターネット上に公開し、インターネット上で上位参照標準器を検索して順次国家計量標準にいたるまで遡源し、校正証明書の連鎖の検索によって測定結果の信頼性証明を行なう各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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