JP5048293B2 - センサならびにセンサ取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、センサならびにセンサの取付構造に関するものであり、特に500℃以上の高温にさらされる可能性のある部品の焼付を防止するための組成を有する焼付防止剤を適用したセンサならびにセンサ取付構造に関する。
金属製部品のネジ部分等の必要箇所には、しばしば焼付防止を目的として、潤滑剤を塗布した後に組み立てられる。この金属製部品としては、被測定ガス中の特定ガス成分を検出するために内燃機関の排気管等に取り付けられるガスセンサの主体金具や、被測定ガス中の温度を検出するために排気管等に取り付けられる温度センサの主体金具等が挙げられる。また、このような潤滑剤としては、潤滑基油に固体潤滑剤を含んだペースト状潤滑剤や、潤滑基油を増ちょう剤で半固体化したグリースに固体潤滑剤を含んだペースト状潤滑剤が挙げられる(例えば、非特許文献1参照)。
従来、500℃以上の高温にさらされる可能性のある金属製部品に適用されるペースト状潤滑剤には、銅、アルミニウム、ニッケルなどの金属を主成分とし、必要に応じて、二硫化モリブデンやグラファイトを組み合わせた固体潤滑剤を用いることが多い(例えば、特許文献1参照)。

これらの金属は、以下の作用により焼付きを防止すると考えられている。金属製部品の必要箇所にこれら金属を含むペースト状潤滑剤を塗布することで、均一な介在膜が金属製部品に形成される。そして、金属製部品が他部品に組付けられると、この介在膜が金属製部品と他部品との間に介在する。すると、金属製部品が高温にさらされた後、金属製部品を他部品から取り外す際(金属製部品と他部品とがしゅう動する際)には、これら金属自身の軟質さによる潤滑作用により金属製部品と他部品との焼付が防止されると考えられている。
特公平8−19435号公報 松永正久ほか、「固体潤滑ハンドブック」409〜416頁、株式会社幸書房、1978年
しかし、金属製部品に形成された均一な介在膜が、金属製部品が他部品に組付けられる際に一部分に偏り、金属製部品と他部品との間の一部分のみに介在してしまう場合がある。すると、金属製部品と他部品とが直接接触する部位が存在してしまい、焼付が防止される効果が得られない場合がある。
このため、金属製部品が他部品としゅう動する際にも他部品との間に介在膜が全体に形成され、焼付防止効果を有するような、焼付防止用潤滑剤の開発が望まれている。
特に、高温で過酷な条件で使用されるセンサにふさわしい十分な焼付防止性能を有する焼付防止剤は、現在まで得られていない。
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術で挙げた問題点を解決できるセンサならびにセンサの取付構造を提供することにある。すなわち、金属製部品と他部品とのしゅう動する際にも金属製部品と他部品との間に介在膜が全体に形成されやすく、かつ500℃以上の高温にさらされる可能性のある金属製部品に適用可能な焼付防止剤を用いたセンサならびにセンサ取付構造を提供することである
本発明は、以下のセンサ及びセンサの取付構造を提供するものである。
(1)本発明のセンサは、被測定ガス中の状態を検出する検出素子と、該検出素子を保持する主体金具と、を有し、該主体金具には、前記検出素子を被測定ガスに晒す際に排気管に取り付けるための取付部を有するセンサであって、焼付防止剤が少なくとも前記主体金具の前記取付部に塗布されているセンサにおいて、前記焼付防止剤は、ビスマス、ビスマス化合物のうち、いずれか一つ以上からなる第1固体潤滑剤と、潤滑基油、もしくは潤滑基油及び増ちょう剤と、を含み、前記第1固体潤滑剤の含有量をA、前記潤滑基油、もしくは前記潤滑基油及び前記増ちょう剤の含有量をBとしたとき、16質量%≦A≦40質量%、20質量%≦B≦84質量%であることを特徴とする。
前記焼付防止剤は、さらにグラファイト、二硫化モリブデン、窒化ホウ素のうち、いずれか一つ以上からなる第2固体潤滑剤を含み、前記第2固体潤滑剤の含有量をDとしたときに、0.01質量%≦D<60質量%となることができる。
前記第1固体潤滑剤は、ビスマス、またはビスマス化合物のいずれか1種であり、前記焼付防止剤は、さらに、酸化銅、酸化タリウム、酸化イリジウム、酸化オスミウム、酸化ロジウム、酸化ルテニウムの少なくともいずれか1種からなる酸化防止剤を含有することができる。
前記酸化防止剤の含有量をEとしたとき、5質量%≦E≦30質量%とすることができる。
(2)本発明のセンサの取付構造は、被測定ガス中の状態を検出する検出素子と、該検出素子を保持する主体金具と、を有するセンサと、前記検出素子を被測定ガスにさらすために、該センサの外主体金具に形成される取付部を取り付ける排気管と、を有するセンサの取付構造において、前記センサと前記排気管との組付時には、前記主体金具の前記取付部の外表面と前記取付部に対応する前記排気管の外表面との間に焼付防止剤が介在しており、前記焼付防止剤は、ビスマス、ビスマス化合物のうち、いずれか一つ以上からなる第1固体潤滑剤と、潤滑基油、もしくは潤滑基油及び増ちょう剤と、を含み、前記第1固体潤滑剤の含有量をA、前記潤滑基油、もしくは前記潤滑基油及び前記増ちょう剤の含有量をBとしたとき、16質量%≦A≦40質量%、20質量%≦B≦84質量%であり、前記取付部が該焼付防止剤の融点以上に加熱された後、前記取付部の外表面中央部に、ビスマス成分が残存することを特徴とする。
前記焼付防止剤は、さらにグラファイト、二硫化モリブデン、窒化ホウ素のうち、いずれか一つ以上からなる第2固体潤滑剤を含み、前記第2固体潤滑剤の含有量をDとしたときに、0.01質量%≦D<60質量%となることができる。
前記第1固体潤滑剤は、ビスマス、またはビスマス化合物のいずれか1種であり、前記焼付防止剤は、さらに、酸化銅、酸化タリウム、酸化イリジウム、酸化オスミウム、酸化ロジウム、酸化ルテニウムの少なくともいずれか1種からなる酸化防止剤を含有することができる。
前記酸化防止剤の含有量をEとしたとき、5質量%≦E≦30質量%とすることができる。
本発明においては、焼付防止効果、特に500℃以上の高温にさらされる可能性のあるセンサの主体金具の取付部の焼付防止効果に優れている。
本発明における焼付防止剤は、第1固体潤滑剤と、潤滑基油、あるいは潤滑基油および増ちょう剤を含む。
本発明における焼付防止剤に使用する第1固体潤滑剤は、ビスマス、ビスマス化合物のいずれか一つ以上を主成分とする。この成分を含む焼付防止剤は、以下の作用により金属製部品の焼付を防止することができると発明者等は考えている。
金属製部品の必要箇所にこの焼付防止剤を塗布することで、均一な介在膜が形成される。そして、上述の焼付防止剤においても、金属製部品を他部品に組付ける際に一部分に偏ってしまい、金属製部品と他部品との間の一部分のみに介在するが、その後、金属製部品が高温にさらされた時に、焼付防止剤中のビスマスが溶融して金属製部品と他部品との間の全体にわたって浸透していき、介在膜を再度形成すると考えている。これにより、しゅう動する際には介在膜の潤滑作用により金属製部品と他部品との焼付きを防止することとなる。
なお、第1固体潤滑剤のうち、ビスマス化合物としては、酸化ビスマスが挙げられる。
これらはいずれも市販されているもので、その平均粒径は100μm以下、好ましくは30μm以下である。
本発明における焼付防止剤中の第1固体潤滑剤の含有量Aは、16質量%≦A≦40質量%である。Aが16質量%以上であると、優れた焼付防止効果が得られ。一方、Aが40質量%以下であると、流動性が失われ、部品摺動面への導入性が低下しないため、結果として優れた焼付防止効果が得られ
本発明における焼付防止剤に使用する潤滑基油としては、鉱物油、合成炭化水素油、ポリアルキレングリコール、ポリオールエステル、アルキル置換ジフェニルエーテル等およびそれらの混合油が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
さらに、本発明における焼付防止剤に使用する増ちょう剤としては、グリースの増ちょう剤として利用可能な、カルシウムスルフォネート複合石けん、リチウム複合石けん、カルシウム複合石けん、リチウム石けん、カルシウム石けん、有機化ベントナイト、微粉末シリカ、脂肪族ジウレア、脂環族ジウレア、芳香族ジウレア、トリウレアおよびテトラウレア化合物が挙げられる。
この、潤滑基油、あるいは潤滑基油および増ちょう剤の含有量Bは20質量%≦B≦84質量%である。Bが20質量%未満であると、流動性が失われ、部品しゅう動面への導入性が低下するため、結果として焼付防止効果が得られにくい。
そして、焼付防止剤に含まれる他の添加剤としては、抗酸化剤、極圧添加剤、清浄分散剤、防錆剤、腐食防止剤、消泡剤、希釈剤等が挙げられる。
本発明における焼付防止剤には、上記第1固体潤滑剤と潤滑基油、あるいは潤滑基油および増ちょう剤に加えて、グラファイト、二硫化モリブデン、窒化ホウ素のうち、いずれか一つ以上からなる第2固体潤滑剤を含有させることができる。この第2固体潤滑剤をさらに含有させることで、ビスマスが金属製部品と他部品との間に浸透していく際に、同時に第2固体潤滑剤も浸透していき、第2固体潤滑剤が金属製部品と他部品との間に介在すると考えられている。これにより、潤滑性能をさらに向上させることができる。
その1つであるグラファイトは市販されているもので、その平均粒径は100μm以下、好ましくは30μm以下である。上述の焼付防止剤における第2固体潤滑剤の含有量Dは、0.01質量%≦D≦60質量%であり、好ましくは10質量%≦D≦25質量%である。Dが60質量%以上であると、流動性が失われ、部品しゅう動面への導入性が低下するため、結果として焼付防止効果が得られない。一方、0.01質量%未満であると、第2固体潤滑剤を含有させる効果が十分に得られないことがある。
ところで、第1固体潤滑剤としてビスマスやビスマス化合物を用いたペースト状潤滑剤を金属製部品に塗布した後、金属製部品を更なる高温下(例えば700℃以上の温度下)にさらすと、金属製部品が酸化してしまい、強度が低下することがある。
これは、以下の作用が生じていると発明者等は考えている。700℃以上の高温下にさらすと、ビスマスが酸化されて酸化ビスマスとなる(以下、酸化反応と言う)。しかしながら、金属製部品と他部品との間は閉空間となっているので、その閉空間の酸素分圧が低下することで、酸化反応を起こした酸化ビスマスが、再度ビスマスとなろうとする(以下、還元反応と言う)。すると、この還元反応を起こしたビスマスが、金属製部品表面に形成される不動態膜と反応してしまい、その結果、金属製部品を酸化させてしまうと考えている。
そこで、本発明における第1固体潤滑剤としてビスマス、ビスマス化合物を用いる際には、酸化銅、酸化タリウム、酸化イリジウム、酸化オスミウム、酸化ロジウム、酸化ルテニウムを含有させることが好ましい。上記酸化物により、酸素成分が閉空間に供給されることで閉空間の酸素分圧の低下を防止し、還元反応を抑制することができる。その結果、金属製部品が酸化されるのを抑制できる。この酸化物としては、製造上の安全性、コスト等を検討すると、酸化銅が好ましい。なお、これら酸化物の含有量Eは、4〜30質量%とすることが好ましい。
本発明における焼付防止剤は、特開平11−190720に示されるようなガスセンサを排気管に取り付けるためのナット部材のネジ部に用いられたり、以下に説明するようなガスセンサ1に用いられる。なお、本実施形態のガスセンサ1は、一実施形態であり、これに限られるものではない。
このガスセンサ1は、自動車の排気管に装着されて排気ガス中の酸素の濃度を検出するガスセンサ1(酸素センサ)である。図1は、ガスセンサ1の全体構成を示す断面図である。
図1に示すように、ガスセンサ1は、先端部が閉じた有底筒状をなすセンサ素子2、センサ素子2に挿入されるセラミックヒータ3と、センサ素子2を内側にて保持する主体金具4を備える。なお、図1に示すセンサ素子2の軸に沿う方向のうち、測定対象ガス(排気ガス)に晒される先端部に向かう側(閉じている側、図中の下側)を「先端側」とし、これと反対方向(図中上側)に向かう側を「後端側」として説明する。
このセンサ素子2は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体21と、その固体電解質体21の内面に、PtあるいはPt合金により形成された内部電極22と、固体電解質体21の外面に形成された外部電極23を有している。また、このセンサ素子2の軸線方向の略中間位置には、径方向外側に向かって突出するフランジ部24が設けられている。また、セラミックヒータ3は、棒状に形成されると共に、内部に発熱抵抗体を有する発熱部31を備えている。
主体金具4は、ガスセンサ1を排気管に取り付けるためのネジ部41(特許請求の範囲の取付部に相当)と、排気管への取り付け時に取付工具をあてがう六角部42を有している。また、六角部42の先端側には、ガスケット5が配置されている。そして、このネジ部41の表面には、本発明の焼付防止剤が塗布されており、排気管に取り付けられ、主体金具4が高温にさらされたとしても、排気管との焼付きを防止している。
また、主体金具4には、先端側内周に径方向内側に向かって突出した金具側段部43が設けられており、この金具側段部43にパッキン6を介してアルミナ製の支持部材7が支持されている。なお、センサ素子2のフランジ部24が支持部材7上にパッキン8を介して支持される。また、支持部材7の後端側における主体金具4の内面とセンサ素子2の外面との間には、充填部材9が配設され、さらにこの充填部材9の後端側にスリーブ100および環状リング110が順次内挿されている。
また、主体金具5の先端側には、複数のガス取入れ孔121を有する二重の金属製のプロテクタ120が取り付けられている。
また、主体金具4の後端側内側には内筒部材130の先端側が挿入されている。この内筒部材130は、先端側を環状リング110に当接させた状態で、主体金具4の後端部44を内側先端方向に加締めることで、主体金具4に固定されている。なお、主体金具4の後端部44を加締めることで、充填部材9がスリーブ100を介して圧縮充填される構造になっており、これによりセンサ素子2が筒状の主体金具4の内側に気密状に保持されている。
内筒部材130の後端側には、周方向に沿って所定の間隔で複数の大気導入孔131が形成されている。そして、内筒部材12の大気導入孔131を覆うように筒状のフィルタ140が配置されている。さらに、フィルタ140を覆うように外筒部材150が配置されており、外筒部材150のうち、フィルタ140に対応する位置には周方向に沿って所定の間隔で複数の大気導入孔151が形成されている。
また、内筒部材14の内側にはセパレータ160が配置されている。このセパレータ160は、素子用リード線170、180と、ヒータ用リード線190、200とを挿通するためのセパレータリード線挿通孔161が先端側から後端側にかけて貫通するように形成されている。
また、各リード線170、180、190、200は、詳細は図示しないが、導線を樹脂からなる絶縁皮膜にて被覆した構造を有しており、導線の後端側がコネクタに設けられるコネクタ端子に接続される。そして、素子用リード線170の導線の先端側は、センサ素子2の外面に対して外嵌される端子金具210の後端部と加締められ、素子用リード線180の導線の先端側は、センサ素子2の内面に対して圧入される端子金具220の後端部と加締められる。これにより、素子用リード線170は、センサ素子2の外部電極23と電気的に接続され、素子用リード線180は、内部電極22と電気的に接続される。他方、ヒータ用リード線190、200の導線の先端部は、セラミックヒータ3の発熱抵抗体と接合された一対のヒータ用端子金具230と各々接続される。
そして、セパレータ160の後端側には、耐熱性に優れるフッ素ゴム等からなるシール材240が、外筒部材150を加締めることにより固定されている。このシール部材240には、軸線方向に貫くように4つのリード線挿通孔241が形成されている。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは例示的なものであり、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
表1に示す配合率で固体潤滑剤、潤滑基油、潤滑基油及び増ちょう剤、有機樹脂を配合して実施例1〜24および比較例25、26を作製した。実施例及び比較例の作製方法は特に限定されないが、一般的には、固体潤滑剤、潤滑基油、潤滑基油および増ちょう剤、有機樹脂を混合・攪拌し、必要に応じて3本ロールミルやホモジナイザーを用いて分散処理を行うことによって、作製できる。
固体潤滑剤、潤滑基油、潤滑基油および増ちょう剤、有機樹脂はいずれも、市販されているものであって、工業製品として入手可能なものである。
*1 住友金属鉱山株式会社製
*2 日本化学産業株式会社製
*3 鱗状黒鉛
*4 住鉱潤滑剤株式会社製
*5 電気化学工業株式会社製デンカボロンナイトライドHGP
*6 三共油化工業株式会社製SNH−46
*7 Krompton社製G−2000
*8 大日本インキ化学工業株式会社製EPICRON830S
*9 味の素ファインテクノ株式会社製アミキュアPN−23
*10 味の素ファインテクノ株式会社製アミキュアAH−154
*11 アルキレンモノグリシジルエーテルであって、25℃における粘度が6.5〜9.0mPa・sかつエポキシ当量が280〜320g/eqのもの
表1中の数値は、配合割合(質量%)を示す。表1中のグラファイトの平均粒径は、30μm以下である。
(焼付防止効果の評価)
本発明における焼付防止剤の焼付防止効果は、次のように評価した。
上記に述べたガスセンサ1に使用される主体金具4のネジ部41に約60mgの焼付防止剤を塗布し、試料用のナットに60N・mのトルクで締め付ける。なお、主体金具4は、SUS430製であり、試料用のナットは、SUS409L製である。さらに本評価は、ガスセンサ1に取り付ける前の主体金具4単体をナットに締め付けて行なった。その後、締結された主体金具4及びナットを500℃ないし700℃に保った電気炉で100時間加熱する。次いで室温まで冷却し、主体金具4をナットから緩める。これをそれぞれ10個ずつ行い、焼付が生じた主体金具4の個数の割合を百分率で表示し、焼付率(%)とした。なお、「焼付が生じた」とは、トルクレンチを使用して手で緩めた際に、ナットから主体金具4が外れない状況を指す。この場合に、さらに強い力で緩めると、主体金具4のネジ部41のねじ山がつぶれた状態となる。評価は、焼付率に基づいて、次のように行った。
◎:焼付率が0%
○:焼付率が0%を超え、5%以下
△:焼付率が5%を超え、20%以下
×:焼付率が20%を超える
実施例1〜36および比較例1〜4の評価結果を表2に示す。
第1固体潤滑剤としてビスマス、酸化ビスマスのいずれか一つを、第2固体潤滑剤としてグラファイトを、B成分として潤滑基油の鉱物油、または鉱物油を増ちょう剤のカルシウムスルフォネート複合石けんで増ちょうしたグリース、あるいはC成分としてビスフェノールF型エポキシ樹脂を、さらに酸化銅、酸化タリウム、酸化イリジウム、酸化オスミウム、酸化ロジウム、酸化ルテニウムのいずれか一種を用いた、本発明の実施例1〜24の焼付防止剤は、500℃、700℃共に良好な焼付防止性能を示した。これに対し、A成分が16質量%未満である比較例25、26はいずれも、500℃または700℃のいずれかが焼付防止性能に劣るものとなった。
なお、このガスセンサ1のネジ部41を確認すると、外表面全面に、ビスマス成分が存在している。つまり、ガスセンサ1のネジ部41とナットとの組付時には、ネジ部41の外表面とナットの外表面との間に焼付防止剤が介在させる。そして、焼付防止剤の融点以上である700℃に加熱された後においても、ネジ部41の外表面全面に、ビスマス成分、がある。これにより、ネジ部41の外表面に形成した焼付防止剤の介在膜が、ナットに組付けた際にネジ部41とナットとの間の一部分のみに介在するが、その後、ガスセンサ1が高温にさらされた時に、焼付防止剤中のビスマスが溶融してネジ部41とナットとの間の全体にわたって浸透していき、介在膜を再度形成することになる。これにより、ネジ部41とナットが直接接触する箇所がなくなり、しゅう動する際にネジ部41とナットとの焼付を防止することとなる。なお、『ネジ部41の外表面中央部にビスマス成分が存在する』とは、ネジ部41山と谷との間の表面の中央部についてEDS分析を行い、ビスマスのピークが現れることでビスマス成分が存在するとしている。
(耐食性の評価)
次に、本発明における焼付防止剤の耐食性評価を次のように行った。
まず、表3に示す配合率で固体潤滑剤、潤滑基油、潤滑基油及び増ちょう剤、有機樹脂、酸化銅、酸化タリウム、酸化イリジウム、酸化オスミウム、酸化ロジウム、酸化ルテニウムを配合して実施例27〜32を作製した。実施例の作製方法は、上記実施例1〜36と同様に行う。
*12 日本化学産業株式会社製酸化第二銅
*13 市販試薬(アメリカ製)
*14 市販試薬(日本製)
表3中の数値は、配合割合(質量%)を示す。
そして、上記に述べたガスセンサ1に使用される主体金具4のネジ部41に約60mgの焼付防止剤を塗布し、試料用のナットに60N・mのトルクで締め付ける。なお、主体金具4は、SUS430製であり、試料用のナットは、SUS409L製である。さらに本評価は、ガスセンサ1に取り付ける前の主体金具4単体をナットに締め付けて行なった。その後、締結された主体金具4及びナットを700℃に保った電気炉で100時間加熱する。次いで室温まで冷却し、主体金具4をナットから緩める。その後、主体金具4を半分割し、ネジ部41の断面をEDSにて成分のマッピングを行う。そして、成分マッピングの内、酸素が検出された厚みを酸化膜厚として算出する。評価は、酸化膜厚が20μm以上であるものを×、20μm未満であるものを○とした。また、表4の焼付率は上述した表2の評価に基づいて行った。
酸化銅、酸化タリウム、酸化イリジウム、酸化オスミウム、酸化ロジウム、酸化ルテニウムのいずれか一種を用いた実施例28〜32の焼付防止剤は、良好な耐食性を示した。これに対し、酸化銅等が含有されていない実施例27は、耐食性が劣るものとなった。
本実施形態のガスセンサ1の断面図である。
符号の説明
1・・・・・ガスセンサ
2・・・・・ガスセンサ素子
3・・・・・ヒータ
4・・・・・主体金具
7・・・・・支持部材
9・・・・・充填部材
100・・・スリーブ
120・・・プロテクタ
130・・・内筒部材
140・・・フィルタ
150・・・外筒部材
160・・・セパレータ
240・・・シール部材
136・・・フィルタ部
200、300・・・フィルタ被覆部材
201、301・・・被覆部
202、302・・・開口部
203、303・・・挿通部

Claims (8)

  1. 被測定ガス中の状態を検出する検出素子と、該検出素子を保持する主体金具と、を有し、
    該主体金具には、前記検出素子を被測定ガスに晒す際に排気管に取り付けるための取付部を有するセンサであって、焼付防止剤が少なくとも前記主体金具の前記取付部に塗布されているセンサにおいて、
    前記焼付防止剤は、ビスマス、ビスマス化合物のうち、いずれか一つ以上からなる第1固体潤滑剤と、潤滑基油、もしくは潤滑基油及び増ちょう剤と、を含み、
    前記第1固体潤滑剤の含有量をA、前記潤滑基油、もしくは前記潤滑基油及び前記増ちょう剤の含有量をBとしたとき、16質量%≦A≦40質量%、20質量%≦B≦84質量%であることを特徴とするセンサ。
  2. 請求項1記載のセンサにおいて、前記焼付防止剤は、さらにグラファイト、二硫化モリブデン、窒化ホウ素のうち、いずれか一つ以上からなる第2固体潤滑剤を含み、前記第2固体潤滑剤の含有量をDとしたときに、0.01質量%≦D<60質量%であることを特徴とするセンサ。
  3. 請求項1または請求項2記載のセンサにおいて、前記第1固体潤滑剤はビスマス、またはビスマス化合物のいずれか1種であり、前記焼付防止剤は、さらに、酸化銅、酸化タリウム、酸化イリジウム、酸化オスミウム、酸化ロジウム、酸化ルテニウムの少なくともいずれか1種からなる酸化防止剤を含有することを特徴とするセンサ
  4. 請求項3記載のセンサにおいて、前記酸化防止剤の含有量をEとしたとき、5質量%≦E≦30質量%であることを特徴とするセンサ
  5. 被測定ガス中の状態を検出する検出素子と、該検出素子を保持する主体金具と、を有す
    るセンサと、前記検出素子を被測定ガスにさらすために、該センサの外主体金具に形成される取付部を取り付ける排気管と、を有するセンサの取付構造において、
    前記センサと前記排気管との組付時には、前記主体金具の前記取付部の外表面と前記取付部に対応する前記排気管の外表面との間に焼付防止剤が介在しており、
    前記焼付防止剤は、ビスマス、ビスマス化合物のうち、いずれか一つ以上からなる第1固体潤滑剤と、潤滑基油、もしくは潤滑基油及び増ちょう剤と、を含み、
    前記第1固体潤滑剤の含有量をA、前記潤滑基油、もしくは前記潤滑基油及び前記増ちょう剤の含有量をBとしたとき、16質量%≦A≦40質量%、20質量%≦B≦84質量%であり、
    前記取付部が該焼付防止剤の融点以上に加熱された後、前記取付部の外表面中央部に、ビスマス成分が残存することを特徴とするセンサの取付構造。
  6. 請求項5記載のセンサの取付構造において、前記焼付防止剤は、さらにグラファイト、二硫化モリブデン、窒化ホウ素のうち、いずれか一つ以上からなる第2固体潤滑剤を含み、前記第2固体潤滑剤の含有量をDとしたときに、0.01質量%≦D<60質量%であることを特徴とするセンサの取付構造
  7. 請求項5または請求項6記載のセンサの取付構造において、前記第1固体潤滑剤は、ビスマス、またはビスマス化合物のいずれか1種であり、前記焼付防止剤は、さらに、酸化銅、酸化タリウム、酸化イリジウム、酸化オスミウム、酸化ロジウム、酸化ルテニウムの少なくともいずれか1種からなる酸化防止剤を含有することを特徴とするセンサの取付構造
  8. 請求項7記載のセンサの取付構造において、前記酸化防止剤の含有量をEとしたとき、5質量%≦E≦30質量%であることを特徴とするセンサの取付構造
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