JP5047763B2 - めっき装置における給電装置 - Google Patents
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Description
めっき槽内には、銅めっきの場合、例えば、チタン製の籠に銅ボールを入れたものを配置し、槽内にはめっき液を満たしておく。そして、銅ボールには数v程度の陽極電圧を印加し、搬送ハンガーに吊り下げた被処理物には陰極電圧を印加して、陽極側の銅ボールから溶け出した銅イオンが陰極側の被処理物からの電子を受け取って金属の銅となって被処理物に付着することにより銅めっきが行われる。
また、最近では、銅ボールを入れたチタン籠に代えて不溶性陽極板を用い、不溶性陽極板に陽極電圧を印加するとともに、めっき槽内のめっき液として予め銅が溶解しためっき液を注入するようにしている。
このため、めっき槽への被処理物を没入する状態で陰極電圧が印加されると、被処理物が吊り下げられていない搬送ハンガーについても電圧が印加されることになる。
その結果、電流集中した部分にBURNING(焼けめっき)が発生し、数十μ〜数百μの金属粉が付着することになる。
現在のめっき装置においてはめっき槽内への固形物などの持ち込みを防止するため槽周辺から塵や油などの落下を防ぐ工夫をしており、また液循環系のフィルターメッシュを微細にし、循環回数を多くして槽内の固形物等の蓄積を防止を図っている。
しかし、上記の特許文献1,2に記載されているように被処理物の吊り下げの有無にかかわらず被処理物のクランプまたは治具に必ず給電するようにしたものでは、フィルターメッシュをいかに微細にし槽上の環境を良くしても、金属粉の浮遊及び沈殿が続き、金属粉を問題ない程度まで除去することが困難である。
前記搬送ハンガーは中間が絶縁物材でその他の部分が導電部材で形成され、前記給電部材は導電部材で該搬送ハンガーの絶縁部分を跨いで該搬送ハンガーの導電部分同士を繋ぐ形状で形成され、
前記スイッチ機構は、係止板と、前記係止板に取り付けられ該係止板を所定の位置に移動するためのシフト用エアシリンダーを有しており、
前記給電部材は前記係止板が当接して移動され、給電位置では該給電部材を該搬送ハンガーの絶縁部を跨いで該搬送ハンガーの導電部分同士を繋いで前記搬送ハンガー全体が導通可能な位置に切り替えて給電し、非給電位置では前記給電部材を前記係止板によって該搬送ハンガーの絶縁部を跨がない位置へ切り替えて該搬送ハンガーを非導通状態にすることによって給電しないようにすることを特徴としている。
図1は、本発明に係るめっき装置における給電装置の第1の実施の形態とめっき槽の断面図を示している。
図に示すように、このめっき装置1は、めっき槽2を有しており、該めっき槽(処理槽)2の左右壁面に沿ってそれぞれに陽極電圧が印加される不溶性陽極板3が配置されていて、めっき槽2の内部には金属銅が溶解しためっき液4が注入されている。
また、給電装置10は、導電部材で形成された搬送ハンガー12を有しており、該搬送ハンガー12の先端部には被処理物(プリント配線板等)14を吊り下げるクランプ16が取り付けられている。また、搬送ハンガー12には給電部材18が装着されていて、該給電部材18の給電スライダー18aはコイルバネ18bにより下方に付勢されている。
スイッチ機構30は、図示せぬ固定物に取り付けられた昇降用エアシリンダー32を有しており、該エアシリンダー32から下方に延出した伸縮自在の2本のロッド32aの先端には給電シフト用エアシリンダー34が取り付けられている。また、該給電シフト用エアシリンダー34から水平方向に延出した伸縮自在の2本のロッド34aの先端には、下側が凹部となるコ字状の係止板34bが取り付けられている。該係止板34bの凹部の幅は、搬送ハンガー12の幅より若干の広くなっている。
なお、このとき昇降用エアシリンダー32のロッド32aは収縮してシフト用エアシリンダー34を上部に収納している待機状態にあり、シフト用エアシリンダー34のロッド34aも収縮している状態にある。
なお、上記センサ40としては、フォトカプラー等が便利である。
なお、いずれの場合でも、搬送ハンガー12がめっき槽2へ披処理物14を持ち込む前に、上記動作は行われる。
この実施の形態は、第1または2の実施の形態の変形例で、図4に示すように、第1の実施の形態と同様、給電部材18はハンガー12に配置されているガイド棒12bを摺動自在となるように嵌装したもので、給電部材18は被処理物14を保持する治具16と給電線18dで接続されている。
2 めっき槽
3 陽極電極
4 めっき液
10 給電装置
12 搬送ハンガー
18 給電部材
18a 給電スライダー
18b バネ
20 給電レール
30 スイッチ機構
32 昇降用エアシリンダー
34 シフト用エアシリンダー
40 センサー
Claims (3)
- めっき装置の処理槽に沿って配置された給電レールと、被処理物を取り付け該被処理物を前記処理槽に投入・引上げ及び搬送する搬送ハンガーと、前記給電レールから前記被処理物に給電するための給電部材と、前記搬送ハンガーが前記処理槽のめっき液に没入される際に、前記搬送ハンガーに被処理物が取り付けられている場合には前記給電部材を給電位置へ切り替えて給電し、被処理物が取り付けられていない場合には前記給電部材を非給電位置へ切り替えて給電しないようにするスイッチ機構とを備え、
前記スイッチ機構は、係止板と、前記係止板に取り付けられ該係止板を水平方向へ移動するためのシフト用エアシリンダーと、前記係止板が取り付けられた前記シフト用エアシリンダーごと昇降するための昇降用エアシリンダーを有しており、
前記シフト用エアシリンダー及び前記昇降用エアシリンダーを移動させることによって前記係止板が前記給電部材に当接して該給電部材が移動され、給電位置では該給電部材を前記給電レールに接触させて給電し、非給電位置では該給電部材を前記給電レールに接触させずに給電しないようにすること
を特徴とするめっき装置における給電装置。 - めっき装置の処理槽に沿って配置された給電レールと、被処理物を取り付け該被処理物を前記処理槽に投入・引上げ及び搬送する搬送ハンガーと、前記給電レールから前記被処理物に給電するための給電部材と、前記搬送ハンガーが前記処理槽のめっき液に没入される際に、前記搬送ハンガーに被処理物が取り付けられている場合には前記給電部材を給電位置へ切り替えて給電し、被処理物が取り付けられていない場合には前記給電部材を非給電位置へ切り替えて給電しないようにするスイッチ機構とを備え、
前記搬送ハンガーは中間が絶縁物材でその他の部分が導電部材で形成され、前記給電部材は導電部材で該搬送ハンガーの絶縁部分を跨いで該搬送ハンガーの導電部分同士を繋ぐ形状で形成され、
前記スイッチ機構は、係止板と、前記係止板に取り付けられ該係止板を所定の位置に移動するためのシフト用エアシリンダーを有しており、
前記給電部材は前記係止板が当接して移動され、給電位置では該給電部材を該搬送ハンガーの絶縁部を跨いで該搬送ハンガーの導電部分同士を繋いで前記搬送ハンガー全体が導通可能な位置に切り替えて給電し、非給電位置では前記給電部材を前記係止板によって該搬送ハンガーの絶縁部を跨がない位置へ切り替えて該搬送ハンガーを非導通状態にすることによって給電しないようにすること
を特徴とするめっき装置における給電装置。 - 前記スイッチ機構は、搬送ハンガーに被処理物が取り付けられているか否かを判断するセンサーの信号に基づき切り替え作動することを特徴とする請求項1又は2記載のめっき装置における給電装置。
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