JP5047432B2 - 散乱媒体の動力学を画像化する方法及びシステム - Google Patents

散乱媒体の動力学を画像化する方法及びシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、国立癌機関によって与えられた契約番号CA−RO166184−02Aの下で政府の支援によってなされた。米国政府は本発明に何らかの権利を有する。
【0002】
この出願は、1999年9月14日に「散乱媒体における動力学的トモグラフィ」という名称で出願された先の仮特許出願第60/153926号及び1999年9月15日に「散乱媒体における動力学的トモグラフィ」という名称で出願された仮特許出願第60/154099号の35U.S.C.120条による利益を主張する。
【0003】
この出願は、発明者R.バーバー及びC.シュミッツによって「散乱媒体の動力学特性のトモグラフィ画像化のためのシステム及び方法」という名称で本願と同日に出願された、代理人ドケット番号0887−4147PC1の係属する特許出願(出願番号未定。以下、「バーバー4147PC1出願」と呼ぶ)に関係し、参照により本明細書に援用する。
【0004】
また、この出願は、発明者R.バーバーによって「相対検出器値を用いる、散乱媒体の画像化」という名称で本願と同日に出願された、代理人ドケット番号0887−4149PC2の係属する特許出願(出願番号未定。以下、「バーバー4149PC2出願」と呼ぶ)に関係し、参照により本明細書に援用する。
【0005】
発明の分野
本発明は、散乱媒体における画像化の分野に関係し、特に、散乱媒体の動力学を画像化する方法に関する。
【0006】
背景
散乱媒体における画像化は、一般に、散乱されたエネルギの検出に基づいて、散乱媒体の内部特性の画像を生成するための方法及び技術に関係する。
【0007】
散乱媒体の画像化のために多くのシステム及び技術が開発された。散乱されたエネルギの検出に基づく画像化の典型的なシステムは、目標媒体にエネルギを向ける発生源と、発生源に関して種々の場所で目標媒体から出てくる散乱されたエネルギを計測するための複数の検出器とを備える。目標媒体から出てくる計測されたエネルギに基づいて、目標媒体の横断面散乱、吸収その他の特性の画像表示を再構成することが可能である。媒体の吸収及び散乱特性の値は、画像化用発生源として採用されたエネルギの波長と形式とに依存して変化し得る。また、これらの値は、空間的に変化することが多い。この技術により、X線画像化のような投射画像化技術には適さない、近赤外線エネルギのようなエネルギ形式と波長を利用することができる。つまり、こうした技術は、投射画像化方法において普通に採用されているエネルギ源を用いては示すことができない、人間の組織のような媒体の特性を検出し画像化するために大きな潜在能力を有する。
【0008】
散乱媒体の画像化のための例示の方法及びシステムは、バーバーその他による「不規則媒体の画像化」という名称の米国特許第5137355号(以下、「バーバー355特許」と呼ぶ)、バーバーによる「NIR臨床光学走査システム」という名称の米国特許第6081322号(以下、「バーバー322特許」と呼ぶ)、バーバー4147PC1出願、バーバー4149PC1出願及びバーバー4147PC2出願に開示されている。
【0009】
既に評価されているように、こうした技術の使用が極めて望ましい多くの例が存在する。例えば、一つの盛大な応用分野は光学的トモグラフィの分野である。典型的には、光学的トモグラフィは画像化用発生源として近赤外線(NIR)エネルギを使用する。イオン化する放射及び(又は)毒性/放射性コントラスト薬剤の使用に依存する画像化方法とは反対に、NIR光学的トモグラフィ画像化方法は、被験者に害を与えるというリスクがない。使用される光強度の線量は、熱的損傷の閾値よりもずっと小さいので、安全である。使用される波長、強度、電力の管理体制においては、全照射時間に起因する光エネルギ線量の増加に伴って累積する、組織への影響はない。
【0010】
光学的トモグラフィの他の有利な特質は、高度に一体化され、経済的で既成のデータ処理電子装置と半導体レーザ(レーザ・ダイオード)とを採用する、低価格で携帯可能となり得る装置の使用を含む。こうした特徴は、MRIやX線CT画像化のような大型で固定された設備を必要とする臨床診断に通常使用される他の画像化技術とは著しく異なる。更に、画像の再構成とデータ解析に多大の計算努力を要するので、技術は、コストに対する計算能力の比の指数関数的増大から特に利益を得る。
【0011】
充分理解されるように、光学的トモグラフィは、他の画像化方法からは得ることのできない解剖及び生理学への洞察を提供する能力を有する。例えば、近赤外線エネルギを用いる光学的トモグラフィは、ヘモグロビン状態に対する感度の故に、血液量及び血液酸素化レベルの空間的変化を識別することができる。
【0012】
例えば、胸部の腫瘍及び堅い腫瘍の共通の特徴は、一般的に、新血管形成された組織の発生である。これらの組織は、超微細構造的には、極度に組織崩壊され、機能異常を示す。微細血管は広げられ、捻れ、拡大され、嚢状であることが多い。動脈/静脈の分路や盲血管終末を含む、過度の微細血管分岐がある。迷入血管形態組織及び減少した血管密度は、流れに対する抵抗の増大に原因がある。血管外空間の拡大に起因する、拡大された拡散距離と組み合わされた、流れに対する抵抗は、低酸素性で栄養素が奪われた血液による灌流へ導くことができる。この状態の真の影響は、腫瘍代謝微細環境における実質的な空間的・時間的異質性の発生である。
【0013】
不健全組織のこうした特質は十分理解されてはいるが、こうした特徴を十分に利用することができる適切な検出方法論は特に欠けている。適当な方法論は、変更されたヘモグロビン状態(即ち、組織血液量と酸素化状態の局部的な変化)ばかりでなく、止血条件の下での又は特定の誘発に応答しての動力学に感度を有するものであろう。
【0014】
画像化又は非画像化療法を含む種々の方法は、脈管構造の特定の特徴を評価するのに利用可能である。大型の血管(>1mm径)を含む血管アーキテクチャはX線強化コントラスト画像化又はMR血管造影法を用いて提供され得る。しかし、こうした方法はヘモグロビン状態には鈍感であり、変更された血流の測定値を間接的に提供するのみである。後者は、大型の血管の場合には超音波を用いて、また、表面の近くの微細血管の場合にはレーザ・ドップラ測定により、充分に達成されるが、それぞれは組織血液量又は血液酸素化の変化に鈍感である。超音波計測は骨を貫通することができないために限定される。
【0015】
原理的に、光学的トモグラフィ方法のような、散乱されたエネルギの検出と解析に基づく画像化方法は、こうしたパラメータの全部の間接的又は直接的な計測値を提供することができる。しかし、公知の方法及びシステムは若干の欠点を有する。第1に、公知の方法及びシステムはコントラスト及び解像度が低い画像を提供する。第2に、こうした方法及びシステムは、高度に散乱的な媒体の動力学的特性を画像化するものではない。第3に、こうした方法及びシステムは正確な校正を必要とし、誤りを受けやすい。公知の方法及びシステムにはこうした問題の理由が幾つか存在する。これらの理由は、主に、計測がどの様に行われ、計測データをどの様に分析するかに関係する。
【0016】
例えば、人間の組織を画像化するとき、心臓の呼吸・血管運動活動から生じる血管周波数の自然発生が、例えば、組織血液量の変化に起因して、組織の吸収特性の変動を生成する。重要なことに、血管運動のプロセス、すなわち、最初に1つの領域で行われ、次いで他の領域で行われる灌流は、こうしたプロセスの周波数の逆数に比較して長い時間フレームでデータが収集されるならば、空間的に絡まった画像を生成するものと予期することができる。つまり、時間平均されたデータを収集する方法は、コントラストと解像度が変わり易さによって劣化されている画像を予想どおり生じる。
【0017】
また、獲得されたデータを解析するのに使用する手法が、再構成された画像の質に影響する。多くの公知の画像化手法は、計測された値と予測された値との比較を何らかの方法で考慮する。典型的には、バーバー355特許に記載された方法を含むこうした方法は、計測された値と予測された値の組の差異を最小にする数値方法を採用し、その際、未知の目標媒体の特性の改良された評価を提供しようとする。こうした解析手法は、モデルをベースとする方法と呼ばれ、計測された検出値と計算された予測値との有効性が等価であることを仮定する。計測された応答の有効性の正確な評価の導出は原理的には可能であるが、実際には、組織の自然の柔軟性、その主に任意の形状及び可変の組成、およびヘモグロビン・レベルの顕著な変動性は、全て、信頼し得る評価を提供する実際的な方法を作り出す努力を打ち壊すのに役立つ。
【0018】
更に、組織のような、高度に散乱的な媒体における光輸送の物理学は、データ解析のために採用された方法に関係する実際上の制約を更に課する。組織において、予測された検出器値、特に、初期評価のために採用された値を生成するよう、所要の精度の仮定がなされる。こうした仮定は普通には「初期推定」と呼ばれる。基準媒体の光学的特性の初期推定における小さな誤りは、計算された検出器値に大きな誤りを生じ得る。この結果の一つは、誤差を負わされた画像へと導くデータ・ベクトルの情報内容の重大な破壊であり得る。未決定のデータ・セット(すなわち、不十分な量の収集されたデータ)と制限された視野(すなわち、後方散乱のみ、透過のみ)に基づく計測とに対する感度に関する線形演算子を採用する再構成方法の周知の特性が、上記の不確定性に加わる。こうした制約の正味の影響は、実験的雑音(すなわち、悪条件)の影響に対して過度に敏感なこの種の画像再生問題への解を与え、又は非一義的な(不適切な)解を提供し、或いはその両方である。
【0019】
こうした懸念は画像再構成方法の当業者には充分理解される。また、十分に理解されるように、一般に、上記の制限を克服するよう普遍的に適用可能な単純で明確な方法は存在しない。この点で、上記の懸念を満足いくよう扱うことができる適切な条件の仕様は、成功裡の実現がかなりのスキルを必要とする技術分野である。
【0020】
画像再構成問題に対する安定した解を提供する必要性に加えて、再構成された画像の情報内容の考察がかなりの重要性を持つ。現在実現されているように、光学的トモグラフィは静的状態の評価を考察し、又は、組織動力学から生じる信号不安定性の影響を最小化する時間平均方法を採用する。
【0021】
こうした研究の目標は、空間的な変動するヘモグロビン状態の評価が導出される組織の光学的特性(通常は吸収及び散乱である)の空間的変動を規定する画像マップを提供することにある。しかし、理解されるように、後者は動力学的プロセスによって基本的に支配され、この動力学的プロセスの詳細は、脈管構造の機能的特徴に関する豊富な情報を明らかにする潜在能力を有する。情報が周囲の組織との相互作用に関係するときには特にそうである。
【0022】
媒体の動力学的プロセスを計測する能力は、静的計測又は時間平均計測からは観察することができない情報を明らかにすることができる。生理学的システムの場合、動力学的プロセスの形式が要になった。例えば、良く理解されるように、何回も変動するプロセスは、根本的な非線形特性を有する。生物学的システムにおける非線形動力学的プロセスは無秩序的であることが多く、初期状態に対する感度という特徴的特性を示す。
【0023】
こうした挙動の存在は、病気のプロセスや治療のための手法の理解に重要な意味を持つ。例えば、無秩序のシステムを制御するのに必要な手法は、システム応答が入力刺激の大きさに比例する線形システムのための手法とは全く異なる。こうして、多くの薬理学的介入に使用される共通の方法である、一定の刺激を与える標準的な手法からではなく、充分にタイミングの取れた一連の摂動からの方が、効果的な治療が実現できるということが提案された。また、これに関連して、また興味あることであるが、生理学的システムにおける無秩序な挙動の発生は健康であることの兆候であり、それがないのは病気の印であるという、見かけ上は概括的な見解がある。
【0024】
例えば、心拍数の変動性は無秩序であることが知られている。重要なことに、周期的振動の出現を伴うこの兆候のないことは、突然の心臓死の最強の予言者の一つである。同様の現象学が、幼児突然死シンドロームに屈服する幼児において観察された。この場合、正常に無秩序の呼吸数は致命的な事態の前に周期的になる。同様に、てんかんの発作の期間には、脳波図の記録は無秩序の活動から周期的な活動への移行を示す。
【0025】
現在、血管構造の動力学的挙動を監視する能力は、レーザ・ドップラ方法を用いての表面付近の計測に主に限定される。血管径の時間変動の計測及び大型の血管の流れ監視は二重超音波を使用して可能である。しかし、こうした計測は微細血管構造の活動には鈍感であり、完全な断面像を提供せず、ヘモグロビン状態の動力学に感応しない。
【0026】
レーザ・ドップラ法、パルス酸素計測法、フォトプレシスモグラフィ等の光学的方法は脈管構造の動力学的状態を監視するのみ用いることができるが、特に大型の組織の場合には、どれも横断面画像の形式での計測を提供することができない。更に、散乱媒体の特性の横断面画像化のための公知の光学的方法は、こうした状態の動力学的計測を導出するよう使用されたことがなく、また、低コントラスト、低解像度、長い計算時間、初期評価における誤りに対する過度の感度といった多くの技術的制約による問題がある。こうした制約は、動力学的状態に関する有用な情報がこうした公知の方法から導出される可能性をなくする。
【0027】
上記の欠点及び懸念を克服することは、診断ツールとして光学的トモグラフィの広範な実際的な実現にとって決定的である。これは、(1)コントラストと解像度の改善が特徴の識別及び視覚化にとって必須であり、(2)時間的に進展する特性の静的(スナップショット)又は時間平均的な画像は生理学的動力学的プロセスの発見を提供せず、(3)動力学的プロセスの計測が、改良された診断方法及び治療に必要な重要な情報を与えることができるからである。
【0028】
上記の理由から、再構成された画像のコントラストと解像度を改善する方法に対する必要性が存在する。また、ヘモグロビン状態の時間変動によって表される大型組織構造の血管状態の動力学的特性に関係するときには特に、密な散乱媒体の動力学的特性を画像化する方法に対する必要性が存在する。更に、複雑な校正手法や計算集約的な数値方法に過度に依存することなく、動力学的特性を提供することができる方法に対する必要性が存在する。
【0029】
発明の概要
本発明は、こうした必要性を、(1)画像化されている媒体の種々の動力学的特徴の解像度とコントラストを強化し、(2)目標媒体の動力学的特性を画像化し、(3)過度なシステム校正の必要を減じて再構成アルゴリズムにより一層安定な解像度を作る技術を用いて動力学的特性の画像を生成する方法を提供することで満足させる。
【0030】
本発明の1つの目的は、収集されたデータ計測値の時間系列から横断面像において散乱媒体の動力学的特性のマップを生成することである。計測値は、或る期間だけエネルギを目標媒体へ注入し、その期間に目標媒体から放出されるエネルギを計測して、計測されたエネルギの時間系列を収集することによって獲得される。
【0031】
本発明の他の目的は、目標媒体の横断面特性の画像の時間系列から、横断面像において目標媒体の横断面の動力学的特性のマップを生成することである。ここで、動力学的特性は、時間系列解析方法を用いて、画像の時間系列から抽出される。
【0032】
本発明の別の目的は、各検出器において計測値の時間系列から目標媒体の横断面の動力学的特性のマップを生成することであり、動力学的特性は、時間系列解析方法を用いて、各検出器における計測値の時間系列から抽出される。
【0033】
本発明の他の特徴は、媒体の動力学的特性のマップを構築することであり、計測されたエネルギは、相対エネルギ計測を用いて、放射輸送式に基づき、正規化差分法と呼ばれる修正摂動公式化を用いて処理される。例えば、相対エネルギ計測値は、現在の計測値と計測値の時間平均との相対的な差である。
【0034】
本発明の一層良好な理解のためには、本発明の種々の特徴及び利点とともに、好ましい実施の形態の詳細な説明及び添付図面を参照されたい。
発明の詳細な記述
導入
本発明は、目標媒体の時間空間の動力学の研究を可能にすることにより、散乱媒体のトモグラフィ画像化への公知の基本的手法からなる。この機能強化は基本的に新規な画像化様式を表しており、粉状混合体の準備を含む工業的プロセスや汚れた水における表面下の摂動の画像化ばかりでなく、高感度の診断画像化ツールとして及び治療計画や治療的監視及びフォローアップへの使用のための臨床医学全般に対して広範な応用を有する。
【0035】
例えば、本発明は、人間の組織の動力学的挙動の発生が、パターン認識手法を含む時間系列解析法を用いる評価に対して、収集されたデータ及び再構成された画像を与えることを認識している。動力学的挙動は、心臓、呼吸、血管運動及び局部的代謝の影響に応答して血管構造に生じることが知られている。近赤外線計測に基づく光学的トモグラフィは、計測された信号の脈管区画時間変動にほぼ常に制限されるヘモグロビンに敏感であり、血管周波数を表すのに使用可能である。同様の画像をフォトプレシスモグラフィから得ることができるけれども、大型の組織構造や横断面画像化様式には利用できない。
【0036】
横断面像におけるこうした時間的兆候/動力学的挙動の検出は、豊富な新しい情報を提供する。例えば、公知の解剖学的標識(例えば大動脈)に関する心拍の存在(又は不在)は局部的動脈流の開放度の尺度を提供する。小振幅の信号は動脈狭窄の存在を示唆する。更に、理解されるように、血流は自立性管理下にある。呼吸又は血管運動の頻度の振幅の消失又は減衰は、根本的な末梢神経障害を示唆する。
【0037】
基本的な管理機構の存在又は不存在に関する更なる洞察は、時間―周波数解析法から得られる。例えば、前腕の大動脈における低周波血管運動応答は、同側的も対側的にも、また厳しい自立性管理下で同期性である。この管理の混乱は健康異常の存在を示唆する。事実、管理機構の消失は腫瘍組織の周知の認証極印である。腫瘍組織の血管運動応答のほぼ完全な消失は特に重要である。
【0038】
動力学的計測を動機付ける他のファクタは、恒常性攻撃の研究から利用可能な情報内容の理解である。良く理解されるように、腫瘍における変更された血管アーキテクチャは不活発な灌流という条件に導く。こうした状態の存在は、恒常性攻撃の導入によって明らかに示される。これは若干の形態を取り得る。例えば、深呼吸のような単純な操作、風邪に対する応答、又は圧力カフの膨張によって課される軽い静脈充血は、前腕の組織血液量に帰すことができる光学的信号に大きな局部的振幅変動を生じるものとして示されてきた。胸及び他の組織に対するこうした計測の拡大は、腫瘍の存在を、変更された血行力学的応答により、高度の特異性で示すことができる。
【0039】
横断面像におけるヘモグロビン状態の時間変動性の特性を計測する価値に関して考察すべき他の重要な意味がある。例えば、種々の血管周波数での計測された動力学の詳細は血液量及び血液酸素化の計測にとって同一である必要はない。更に、健康な組織においてさえ、組織灌流の公知の異質性が与えられると、存在するどのような動力学的特徴も、それ自体、空間的に変動する。また、血液量又は血液酸素化における変更された動力学は、変更された局部的代謝状態、一層多くの中心調節欠損(例えば、自律神経性、心性、呼吸性の)又は両者を示す。これらの計測は一体化された生理学的状態の評価を提供し、組織/血管結合に関係する重要な情報を所有する。事実、存在しないヘモグロビン状態に帰することができる全部の時間空間的特徴は、多数の薬理学的な薬及び他の治療様式に応答する傾向がある。こうした計測は、治療に対する望ましい又は望ましくない応答を識別するのに役立つ。
【0040】
これらの例はヘモグロビン状態の計測に関係するが、当業者には理解されるように、人間の組織の散乱媒体や、汚れた水、霧の深い環境等のような散乱媒体におけるトモグラフィ計測を用いて観察することができる多くの動力学的特徴が存在する。例えば、神経活性化及び筋肉運動も、組織の散乱特性の変化によって計測することができる。また、吸収、散乱又は蛍光におけるコントラストを生成する外因性の種々の薬品を、組織の動力学的状態を観察するために導入することができる。
【0041】
本発明は、目標媒体の時間空間的兆候を示すマップを抽出する新たなデータ収集手法及び画像解析法を含む。これらの方法は、パターン認識の技術や、線形及び非線形時間系列解析法を含むことができる。
【0042】
実際の動力学的画像化には3つの主要な要素が存在する。第1の要素は、高速・並列・多チャンネル獲得システムの使用である。例えば、組織の動力学的光学的トモグラフィ画像化に使用されるシステムが以下に略述されるが、係属中のバーバー4147PC1出願には詳述されている。第2の要素は、取得したトモグラフィ・データを評価して、再構成された光学的係数の摂動を表す横断面画像を例えば時間平均から生成することである。この摂動法は以下に略述されるが、バーバー4149PC2出願には詳述されている。第3の要素は、データの時間系列を収集して、計測されたデータの時間系列又は計測されたデータから再構成された画像の時間系列を解析することである。これは、目標媒体の特性の動力学的挙動を識別する特徴を抽出するために、種々の線形及び非線形時間系列解析法とパターン認識等の関係技術とを用いることを含む。こうした方法は以下で詳細に検討される。
【0043】
システム
ここに参照により援用するバーバー355特許及びバーバー322特許に開示されているような多くの画像化システムが、散乱媒体の画像化に使用するために開発された。
【0044】
同時に存在する1つ以上の波長の高速データ捕捉を提供するシステムが、バーバー4147PC1出願に開示されている。このシステムは、150Hzまでの速度で複数波長データを捕捉することができ、多様な組織構造(例えば、腕、胸、頭、首)における血管反応性に関連した実時間事象の横断面画像の再構成を可能にする。高速データ収集法が特に有用なのは、ヘモグロビン状態の血管応答の空間動力学的特性に対する特定の影響を持つ多くの疾病状態が存在するからである。
【0045】
高速データ収集のための例示の光学的システムの概略図が図1に示される。このシステムは、コンピュータ102、エネルギ源104、106、ソース・デマルチプレクサ108、画像化ヘッド110、検出器112及びデータ獲得ボード114を備える。
【0046】
画像化ヘッド110に置かれた目標116は、エネルギ源104、106からの光学的エネルギにさらされる。エネルギ源104、106から発する光学的エネルギはビーム・スプリッタ118によって結合され、ソース・デマルチプレクサ108に伝達される。ソース・デマルチプレクサ108はコンピュータ102によって制御され、光学的エネルギをソース・ファイバ120へ順に送る。この実施の形態においては2つのエネルギ源104、106が示されているが、それぞれが異なる波長を有する更に多くのエネルギ源を採用することができる。また、Ti−サファイア・レーザ、色素レーザ等の単一の可変波長エネルギ源を用いることができる。
【0047】
各ソース・ファイバ120は光学的エネルギをデマルチプレクサ108から画像化ヘッド110へ運び、ここで光学的エネルギは目標116に向けられる。画像化ヘッド110は、光エネルギを伝えるための複数のソース・ファイバ120と光エネルギを受け取るための複数の検出器ファイバ122とを含む。各ソース・ファイバ120は画像化ヘッド110において各検出器ファイバ122とソース検出器ペアを形成し、複数のソース検出器ペアが作られる。1つの場所において目標116に入る光学的エネルギは散乱され、目標116の任意の場所に現れる。出現した光学的エネルギは、画像化ヘッド110に取り付けられた検出器ファイバ122によって収集される。
【0048】
検出器ファイバ122は出現したエネルギを検出器112へ運ぶ。検出器112は収集された光学的エネルギのエネルギ強度を計測し、それに対応する信号を生成する。検出器は、アバランシェ・フォトダイオード(APD)、シリコンPINフォトダイオード、シリコン・フォトダイオード(SiPD)、電荷結合デバイス(CCD)、電荷誘導デバイス(CID)、光増倍管(PMT)、マルチチャンネル・プレート(MCP)その他の任意の公知のフォトデテクタを備える。伝わるエネルギが電磁放射の任意の形式である状況においては、エネルギ強度は前記放射の強度と等価である。
【0049】
データ獲得ボード114は信号を受信し、信号を波長によって分離し、分離された信号のサンプリング及び保持を行ってコンピュータ102に伝える。コンピュータ102は信号を読み取って、画像の再構成及び多の解析に使用するために蓄積する。
【0050】
上記のシステムは近赤外線エネルギ源を有するDC計測技術を用いるが、当業者には理解されるように、時間分解計測法や周波数領域法のような他の計測技術を用いて、同様のシステムを実現することができる。更に、光学的吸収に応答して生成される音響信号(例えば、光音響効果)の計測及び音響発生源の使用も、同様に用い得る。
【0051】
データ収集、データ解析及び画像再構成
散乱媒体の画像化のための従来の方法においては、計測データは目標媒体に対して収集され、目標の横断面特性の画像は計測データに基づいて生成された。本発明は、この基本的なプロセスを、(1)計測データの時間系列を収集し、(2)生の計測データ又は再構成された画像の時間系列を解析して、目標媒体の動力学に関係した情報を抽出することによって改善する。
【0052】
データ収集
上記のように、以前に知られていたシステム及び技術は時間平均された計測値を収集して動力学的挙動の影響を最小化しようとし、又は、目標のスナップショットを収集しようとするものであった。これらの技術の両方とも、時間領域に含まれる情報の価値を認識していない。
【0053】
本発明は、高散乱媒体の動力学的特性の計測の価値を認識し、計測データを収集処理して動力学的特性の画像を生成する方法を提供する。こうした方法は、データ・セットの時間系列が時間領域で収集されるよう、上記のようなシステムを用いる高速データ収集に依存する。時間系列解析技術は、以下に詳述するが、計測された生のデータから直接に、又は、計測されたデータから再構成された画像の時間系列から目標の動力学的特性を抽出するよう使用される。
【0054】
本発明においては、データは、図1に示すような高速画像化システムを用いて収集される。例えば、図1において、計測されたデータ・セットは、光学的エネルギを各ソース・ファイバ120に順に分配し、各検出器ファイバ122に出現する光学的エネルギを各順次のソース場所に対して並列に計測することにより取得される。このプロセスは、データ・セットの時間系列が生成され、各データ・セットが、或る瞬間での横断面画像の再構成のために完全なデータの組(例えば、各ソース位置に対する検出器記録)を表すよう、或る期間だけ反復される。
【0055】
再構成
上記のように、時間系列解析技術は、画像再構成の前に(すなわち、生の計測データ上で)又は画像再構成後に(すなわち、再構成された画像の時間系列上で)採用される。時間系列解析法が生の計測データに適用される場合、画像再構成は、処理され抽出された動力学的情報に基づいて生じる。例えば、一つの方法は、計測データの離散フーリエ変換を計算し、次いで、フーリエ係数に基づいて例えば選択された周波数で画像を再構成する。
【0056】
公知の再構成法の中で、計測データを解析するのに採用されることが多い1つの方法群は、摂動法である。例示的な技術はバーバー355特許及びバーバー4149PC2出願に詳細に開示されており、簡単に述べると、モデルに基づく技術においては、放射輸送式又は拡散式のその近似に基づく摂動公式が生成される。放射輸送式は、媒体を発生源の場所から検出器の場所まで通過する粒子の伝搬を媒体の特性の関数として記述した式である。この式の摂動公式は、検出器における計測エネルギ密度の摂動を媒体の特性における対応の摂動と関係付ける。
【0057】
標準の摂動式は下記の形式を有する。
【0058】
【数1】
Figure 0005047432
式(1)において、δIは、計測された目標媒体と公知の基準媒体との間の発生源−検出器対の強度の差のベクトルである(すなわち、δI=I−Ir)。Wは、基準媒体の体積要素(ボクセル)が各発生源から各検出器へ伝搬するエネルギに対する影響を記述する、全部の発生源−検出器対についての重みマトリクスである。体積要素は、基準媒体のスライスを隣接し且つ重なり合わない小部分へ分割することにより形成される。物理的には、重みマトリクスは、基準媒体の各体積要素の光学的係数に関する検出器応答の1次部分導関数を含む。δxは、基準媒体の各体積要素の公知の光学的特性(例えば、吸収係数及び散乱係数)と目標媒体の各体積要素の対応の公知の光学的特性との間の差のベクトルである。
【0059】
この標準の摂動式の修正はバーバー4149PC2出願に提示され、開示されている。この修正された摂動式は、目標検出器におけるエネルギの相対計測値(例えば、検出器における或る時間の計測値と計測値の時間平均との間の差)を採用する。この方法は、摂動式に対する解の安定性を改善し、選択された基準媒体に対する摂動式の感度を低減する。
【0060】
修正された標準摂動式は、標準摂動式のδIを、2つの計測値の比例相対差に下記の
【0061】
【数2】
Figure 0005047432
で表される所要の単位の基準項を乗じたものと置換する。
【0062】
式(2)において、Irは、選択された基準媒体の発生源−検出器対に対応する計算された検出器示度であり、I及びIoは、1つ以上の目標上の対応の発生源−検出器対に対する2つのデータ計測値(例えば、背景対目標、又は、時間平均対特定の時間点)を表す。したがって、結果の項δIrは2組の計測データの間の比例相対差を表す。この修正された式は、正しい単位を解に維持しながら、モデル化誤差の影響を制限し、逆問題の悪条件を最小化する。
【0063】
この修正された項を用いた対応の摂動式は
【0064】
【数3】
Figure 0005047432
で表される。
【0065】
式(3)において、Wr及びδxは式(1)におけるW及びδxと同じである。式(2)及び(3)を参照すると理解されるように、IrがIoに等しいとき、この式は式(1)に示される標準摂動公式になる。この公式は、修正された摂動式のボルン近似公式を表す。同様の式を下記の
【0066】
【数4】
Figure 0005047432
の形でリトフ近似に対して書き表すことができる。
【0067】
式(2)によって実行される工夫に富んだ操作は、計測された比例相対データ・ベクトルの情報内容を選択された基準媒体に投影する投影手順に等しい。計測要件の単純化を除いて、式(3)及び(4)で表される方法もまた、目標と基準媒体との間の光学的特性の変動と境界とからの摂動式の影響され易さを低減する。更に、式(3)及び(4)の反復解は容易に実現され得る。原理的には、修正された摂動式に使用される技術は、基準量、例えば音響信号に対する計測された比例相対量を評価するのに用いられる。
【0068】
時間系列解析
上記のように、時系列解析法は計測データの時間系列又は再構成された画像の時間系列に対して適用される。これらの方法を適用することで、本発明は目標媒体の時間空間的動力学の研究を可能にする。
【0069】
時間系列技術は、時間変動するプロセスの周波数構造と時間相関の尺度を提供するものとして周知である。更に、時間周波数解析(例えば、短時間フーリエ変換、ウェーブレット解析)のようなハイブリッド方法は、呼吸時の心拍数の公知の周波数変調のような生理学的システムにおける一層複雑な挙動を表すのに使用される。画像マップにおける特定のプロセスの時間的進化を表すよう、他の線形方法を主構成要素解析のような時間領域データに適用することができる。
【0070】
図2〜図19に示すこうした方法の実例は、周波数解析の場合には脈管樹枝の特定の特徴を、特に、人間の組織を画像化する場合には前腕の主動脈の特定の特徴を識別するのに使用される。これが可能なのは、脈管構造の公知の構造依存周波数応答(例えば、心臓周波数での主動脈の鼓動)故である。また、時間相関法は、公知の位相関係を有する解剖学的標識(例えば、敵対する筋肉群の活動)を隔絶するために使用される。更に、同様の手順を、こうした機能に関連した関係の直交情報を生成する結果な空間マップ(例えば、振幅又は位相対周波数、相関対時間遅れのマップ)上で使用することができる。更に、非線形の無秩序活動の形式の複雑な挙動は、生理学的システムの計測において観測することができることが多い。図15〜図19に示すように、ここで記述される発明は、横断面像において、特に、ヘモグロビン状態の時間変動によって計測される脈管構造の無秩序の挙動に関係するとき、こうした特徴を検出することができる。こうした挙動は組織の表面計測において観測されたが、本発明は別として、他の画像化技術は等価の情報を生成することができない。
【0071】
実験的検証
以下の検討及び上記の若干の例は、本発明の方法と利点を検証する結果を表す。これらの例は本発明の利益、特に、密な散乱媒体における時間変動する特徴の高コントラスト画像を提供する動力学的光学的トモグラフィの能力の例示として単に提示されている。
【0072】
コントラスト及び解像度の機能強化
上記のように、こうした時間系列解析法の適用は、光学的画像データから極めて優れたコントラストと解像度を抽出することができる。画像解像度とコントラストは画像化方法にとって重要なファクタである。光学的トモグラフィについての経験は、再生された画像の解像度とコントラストが低いということを示した。例えば、図2を参照すると、トモグラフィ・データは、直径が8cmで4個のバルーン10−1〜10−3を含む実験室血管測定から収集された。なお、4個のバルーンのうち2個は静的であり、残りの2個は一定周波数で変調され、相対位相は0度又は180度である。バルーン10は2%(v/v)イントラリピドからなる背景散乱媒体12に吊り下げられ、希釈ヘモグロビン溶液(50μM)で満たされていた。バルーン10は、図2のA及びBに示すように血管14に配列された。
【0073】
単一の時点において得られた吸収の再構成された横断面画像の例を、図3に示す。図3を見ると、4個の対象構造が検出可能であるけれども、個々のバルーンは充分には溶解しておらず、再生されたコントラストは貧弱であることが分かる。この画像の質とは対照的に、図4のマップは、0.2Hz変調周波数での離散フーリエ変換(DFT)振幅を表しており、ほぼ100倍に増加されたことラストを有する。また、図3のマップと比較してDFTマップの空間解像度がかなり改善されていることも明らかである。同相及び逆相に対する0.2HzでのDFTの位相部分は図5及び図6に示されている。2つの変調されたバルーン間の位相関係は、それぞれの場合において正しく再生されている。
【0074】
変調周波数の相違に基づく内部構造を解く同様の実験が、図7のA及びBに示される。図7のAにおいて、2個のバルーンが存在し、一方は0.1Hzで、他方は0.24Hzで変調された。図7のBに示す再構成された画像を見ると、対応する変調周波数においては、完全な空間時間解像度であることが分かる。
【0075】
人間の前腕における動力学的生理学的画像化の研究
実験室血管の動力学的挙動の研究に使用されたのと同様のプロトコルにしたがって、静止した前腕上で実施された、特定の刺激に応答した動力学的研究から検索可能な情報もまた調査される。
【0076】
静止した前腕
脈管樹枝の異なる機能要素の存在を明らかにする空間マップを生成するために、呼吸活動及び心臓活動に起因する血管周波数の自然発生を利用することができる。図8は、静止した前腕上での計測の時間系列から得られた心臓及び呼吸周波数での計算されたDFT振幅の比の対数のマップを示している。図9は、前腕の同一の領域での代表的なMR画像である。同一の向きを有する2つのマップの重ね合わせを図10に示す。これを見ると、とう骨動脈1、骨間動脈3及び尺骨動脈5の付近では、DFT振幅の比(呼吸に対する心臓)が他の領域よりもほぼ10倍大きいことが分かる。とう骨2及び尺骨4も示されている。この応答は、表面検出器と画像における特定の場所との間の交差スペクトル密度(CSD)の振幅を示す図11のA〜Cにおいて一層明瞭に見ることができる。
【0077】
示された特定のスペクトルは浅指屈筋における場所に対応する画像における点、並びにとう骨動脈及び骨間動脈に近い点から得られた。観察すると、微細血管構造の密な基質を含む筋肉においては、主要な信号は呼吸周波数と一致することが明確に分かる。これに対して、主動脈の付近では主要な心臓周波数が観察される。この知見は、脈管樹枝における異なる構造の公知の血行動態的挙動と良く一致する。
【0078】
指の屈筋の研究
この研究においては、指の屈伸運動を行いながら被験者上で実施された計測から得られた画像の時間系列を検査することにより、人間の前腕のような高散乱媒体での動力学的挙動を計測する能力が更に利用された。指の屈伸は、前腕の対向する側に位置するいわゆる拮抗的筋肉群、特に、腹側の浅指屈筋と背側の指伸筋の活動を含む。
【0079】
図12に示す結果は、指屈伸周波数(〜0.25Hz)でのDFTの振幅のマップを示し、図13は、この画像を同じ向きで同一の前腕のMR画像に重ね合わしたものを示している。観察すると、指屈伸の最大振幅の位置が2つの関係する筋肉群と良く一致することが分かる。この割り付けの精度を支持する更なる証拠が図14に示される。関係する筋肉と一致する画像における点での再生された吸収値の時間系列値がプロットされている。2つの信号が互いにほぼ逆相であり、拮抗的筋肉群の活動からの予期される応答であるとの観察は注目に値する。
【0080】
血管応答の複雑性の画像化
大きな実際的な意味を有する開示された方法の一つの特徴は、血管応答の複雑性の信頼性の高い評価を得る可能性である。こうした計測の意味は、線形方法によっては計測できない一体的な生理学的状態の特徴を明らかにすることができることである。したがって、この研究では、典型的には表面レーザ・ドップラ法によって計測された、血管律動の非線形の無秩序な挙動を示す文献における先の報告を確認しようとした。とりわけ、一連の深呼吸運動を行う被験者の前腕の時間系列画像データから非線形の挙動を示すことができる計測が計算された。呼吸刺激の影響が、脈管構造の自然振動活動を増幅する簡単な非侵襲性の手段として選択された。
【0081】
図15は、深呼吸によって生じる信号応答の大きさの例を示している。ピクセル・データから計算された計測値は相関ディメンションν及び最大リアプノフ指数λIを含む。後者に対する正の値は、無秩序な時間系列と一致する知見である、状態空間におけるトラジェクトリの分散を示す。値ゼロは正味の分散がないことを示しており、確率的データにより観察される。一方、負の値はシステム減衰を示す。
【0082】
図16に示された横断面の下側に表示された計算値は、小さなデータ・セットに対するローゼンシュタイン等の方法(Physica D、65、117−134(1993))を用いて得られた。画像系列は、2.8Hzの速度で収集されたデータから再構成された240個の連続する時点からなる。呼吸数は最初の150個の時点の間は0.08Hzであり、残りの計測期間については2倍であった。タイミング及び反復可能性を助けるため、被験者はメトロノームの拍子に合わせるよう呼吸数を調節するよう求められた。
【0083】
図16を参照すると、導出された画像系列における各ピクセルは、血管運動及び呼吸周波数(0.05〜0.35Hz)を含む範囲にわたって帯域通過フィルタ処理された。こうしたフィルタ処理は雑音に影響を与えるので、相関ディメンションについてはスプリアスの低い値へ導くことができる。このため、同様にして確率的時間系列から得られたデータは同じように処理された。制御データ・セットは、組織と同じ散乱特性を有する白いデルリン(登録商標)からなる堅い白いプラスチックのロッド上で実行された計測から画像の時間系列を計算することにより求められた。ロッドの径は9cmであった。
【0084】
図16に示すように、生理学的画像時間系列から計算された相関ディメンションの範囲は、大抵のピクセルに対しては2〜4である。重要なことに、こうした値は、生体外ラット又はラビット製剤における動脈血管運動及び小動脈血管運動の相関ディメンションを計測した先の研究と良く一致する。図17に示す、ロッド・データについての同様の解析は、時間系列の特性と一致する知見である、かなり大きな値を示している。
【0085】
図18の画像は、各ピクセルについて計算されたλIの空間マップを示している。確率的時間系列はλIに対して正の値をも生じることができるので、各ピクセルについて代用データ・セットが計算され、統計的な意味についての試験が行われた。代用データは、フーリエ・スペクトルの位相を不規則にし、次いで、代用λIが計算される時間系列の再生によって計算された。
【0086】
図19は、代用データに対する生理学的データについての各ピクセルでの重要度レベルのマップを示している。観察により、マップの多くの領域が、ゼロ仮説を見捨てる正のλIの値を有することが分かる。実施された光学的計測は、微細血管に対して大幅な感度を示すものとして知られる。これらの知見は、横断面像に示される脈管構造の非線形の無秩序な活動の発生を示しているが、計測が組織の表面近くの血管動力学の研究に限定されていた先の報告と良く一致する。上記の知見はこの種のものでは最初であり、発明者の知る限りでは、他の画像化様式は血管動力学の等価の計測を提供することができない。
【0087】
開発された形式の戦略は、血管異常の範囲を研究するのに使用することができる。例えば、深呼吸運動は癌の診断を助ける。堅い腫瘍は血管床を変質させてしまう。機能強化呼吸により、組織における流れパターンの再分配が生じる。変質した血管アーキテクチャを有する領域は正常なアーキテクチャとは極めて異なる挙動をするはずである。同様の手法は、糖尿病、アテローム動脈硬化(小血管疾病)又は長期にわたる喫煙(大血管疾病)の影響に起因する組織領域を「あえて」識別するのに使用できる。
【0088】
上記の例は、人間の組織を画像化するための近赤外線エネルギ源に焦点を合わせたが、本発明の方法論は、散乱媒体の動力学的特性に応答する任意のエネルギ源(例えば、電磁的、音響的等)に対して、及び、任意の発生源条件(例えば、時間依存、時間調和、時間分解)に対して、実質的に任意の波長に適用可能である。更に、上記の例は横断面画像化を探求するものであるが、理解されるように、こうした方法は体積計測及び画像化に適用可能であり、それらを含む。
【0089】
また、例示の実施の形態を詳述したが、当業者であれば理解するように、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、変形が可能である。また、特に他に述べていないならば、この明細書で使用された用語及び表現は説明のためであって制限のためではないので、請求項に記述されるシステム及び方法と等価なものを除外することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 例示的な画像化システムの概略図である。
【図2】 Aは、2つのバルーンを規則的に膨らませるのに用いられる機構の概略図である。Bは、Aの平面図である。Cは、光ファイバの幾何学的配置の概略図である。
【図3】 或る瞬間における図2のAに示す目標媒体の横断面特性の再構成された画像である。
【図4】 図2に示す目標媒体に対する画像系列のDFTの振幅の0.2Hz成分の横断面マップである。
【図5】 図2に示す目標媒体に対する画像系列のDFTの位相の0.2Hz成分の断面積マップであり、振動するバルーン間に位相差はない。
【図6】 振動するバルーン間の位相差が180度である、画像系列のDFTの位相の0.2Hz成分の横断面マップである。
【図7】 Aは、2つのバルーンを持つ装置の概略図である。Bは、0.1Hzと0.24Hzとにおける画像時間系列のDFT解析からの再構成された一連の横断面画像である。
【図8】 前腕の研究からの、呼吸頻度に対する心臓のFT振幅の比の横断面マップである。
【図9】 識別された解剖学的構造とともに示す、前腕の再構成されたMR画像である。
【図10】 図8及び図9に示す画像の重ね合わせである。
【図11】 Aは、位置(12、19)におけるCSDスペクトル振幅のグラフである。Bは、位置(11、10)におけるCSDスペクトル振幅のグラフである。Cは、位置(18、27)におけるCSDスペクトル振幅のグラフである。
【図12】 指の曲げ伸ばし頻度におけるDFTの104倍の振幅の横断面マップである。
【図13】 図12に示すマップと同一組織構造の解剖学的画像(MRI)との重ね合わせである。
【図14】 関係する筋肉群内に配置されたピクセルに対するμ0(吸収係数)の時間変動のグラフである。
【図15】 発生源に対向する検出器位置に対して観察された前腕計測値の時間依存強度変動のグラフである。
【図16】 図15に示す代表的な検出器データから得られたμ0(810nm)の再構成された画像の時間系列から、ピクセル毎に計算された相関ディメンションνの横断面マップである。
【図17】 堅くて白いデルリン(登録商標)のロッドで実施された計測値から得られたμ0(810nm)の再構成された画像の時間系列から、ピクセル毎に計算された相関ディメンションνの横断面マップである。
【図18】 図16に示すνのマップを生成するのに使用される再構成されたμ0(810nm)の同じ時間系列から導出された、ピクセル毎のλI(リアプノフ指数の最大値)の横断面マップである。
【図19】 代用データ・セットから得られた対応する結果に対する、図18のλIマップの横断面比較マップである。

Claims (21)

  1. 目標媒体の機能強化された画像化のための方法であって、
    或る期間に、少なくとも1つの発生源から複数のソース・ファイバを介して目標媒体の異なる場所へエネルギを向ける段階であって、前記目標媒体が前記期間に動力学的特性を有しており、前記複数のソース・ファイバのそれぞれに対して順に光学的エネルギが分配される段階と、
    少なくとも1つの検出器を用いて、前記期間に前記目標媒体から発するエネルギを計測する段階であって、前記目標媒体から発するエネルギの密度が前記目標媒体の前記動力学的特性の関数である段階と、
    前記目標媒体から発せられ且つ計測されたエネルギに基づいて、目標媒体の前記動力学的特性の再構成された画像の時間系列を生成する段階であって、それぞれの前記再構成された画像が、前記期間における時間間隔での前記目標媒体の断面特性を表している段階と、
    前記時間系列に基づいて、前記目標媒体の前記動力学的特性のマップを生成する段階と、
    を備える方法。
  2. 請求項1の方法であって、マップを生成する前記段階が、時間系列解析法を用いて前記時間系列を処理する段階を含む方法。
  3. 請求項1の方法であって、マップを生成する前記段階が、時間系列解析法を用いて、計測されたエネルギを各検出器において処理する段階を備える方法。
  4. 請求項1の方法であって、前記動力学的特性の前記画像が時間系列解析法を用いて生成される方法。
  5. 請求項4の方法であって、前記時間系列解析法が線形時間系列法を備える方法。
  6. 請求項5の方法であって、前記線形時間系列解析法が、周波数解析、時間相関解析、時間周波数解析及び要素解析のうちの少なくとも1つである方法。
  7. 請求項4の方法であって、前記時間系列解析法が非線形時間系列解析法を備える方法。
  8. 請求項1の方法であって、前記目標媒体に刺激を与える段階を更に備える方法。
  9. 請求項の方法であって、
    前記目標媒体が、脈管樹枝を有する人間であり、
    前記刺激が前記脈管樹枝に対して動力学的効果を有する
    方法。
  10. 請求項1の方法であって、前記エネルギが、電磁スペクトルの近赤外線領域に波長を有する光学的エネルギである方法。
  11. 請求項10の方法であって、前記媒体へ向けられた光学的エネルギが近赤外線エネルギの少なくとも2つの波長を含む方法。
  12. 請求項10の方法であって、
    前記目標媒体が、血液を含む脈管樹枝を有する人間の組織であり、
    前記脈管樹枝が、静脈、動脈及び微細血管を含み、
    前記血液が、血液酸素化及び血液量の関数として近赤外線エネルギに対して時間変動する吸収・散乱特性を有する
    方法。
  13. 請求項12の方法であって、前記動力学的特性の画像を生成する前記段階が、前記目標媒体の時間変動する吸収・散乱特性のうちの少なくとも1つの画像を生成する段階を含む方法。
  14. 請求項12の方法であって、前記動力学的特性の画像を生成する前記段階が、時間系列解析を用いて静脈、動脈及び微細血管のうちの少なくとも1つのコントラストを強化する段階を更に含む方法。
  15. 請求項1の方法であって、
    前記動力学的特性の画像を生成する段階が、放射輸送式の修正摂動公式を用いて前記の計測されたエネルギを処理する段階を含み、
    前記修正摂動公式が相対エネルギ計測値を用いる
    方法。
  16. 請求項15の方法であって、前記相対エネルギ計測値が、或る時点における計測値と或る期間の計測値の時間平均との間の相対的な差である方法。
  17. 目標媒体の機能強化された画像化のためのシステムであって、
    或る期間に、少なくとも1つの発生源から目標媒体の異なる場所へエネルギを向けるよう構成され、光学的エネルギがそれぞれに順に分配される複数のソース・ファイバであって、前記目標媒体が前記期間に動力学的特性を有する複数のソース・ファイバと、
    少なくとも1つの検出器を用いて、前記期間に前記目標媒体から発したエネルギの密度を計測するための検出器であって、前記エネルギの密度が前記目標媒体の動力学的特性の関数である検出器と、
    前記の計測されたエネルギ密度を前記期間に受け取るデータ獲得手段と、
    前記データ獲得手段に接続されたコンピュータであって、前記目標媒体から発せられ且つ計測されたエネルギに基づいて、目標媒体の動力学的特性の再構成された画像の時間系列を生成するよう構成されたコンピュータと、
    を具備してなり、
    それぞれの前記再構成された画像が、前記期間における時間間隔での前記目標媒体の断面特性を表しており、
    前記コンピュータが更に、前記時間系列に基づいて前記目標媒体の前記動力学的特性のマップを生成するための符号を有するシステム。
  18. 請求項17のシステムであって、前記コンピュータが、時間系列解析法を用いて前記時間系列を処理して前記動力学的特性の前記マップを生成するよう更に構成されるシステム。
  19. 請求項18のシステムであって、前記コンピュータが、時間系列解析法を用いて、それぞれの検出器での前記の計測されたエネルギを処理して前記目標媒体の前記動力学的特性の前記マップを生成するよう更に構成されるシステム。
  20. 請求項17のシステムであって、前記コンピュータが更に、放射輸送式の修正摂動公式を用いて前記計測されたエネルギを処理するプログラムを動作させることにより、前記目標媒体の前記動力学的特性の画像を生成するよう構成され、前記修正摂動公式が相対的エネルギ計測値を使用するシステム。
  21. 請求項20のシステムであって、前記相対的エネルギ計測値が、或る瞬間での計測値と前記期間における計測値の時間平均との間の相対的な差であるシステム。
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