JP5045901B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
例えば遊技盤30は同文献1の図14に示すように周縁に散点的に配設された複数の係止固定具211,212によって遊技機本体12に対して固定(係合)されており、遊技機本体12側の棚部分に載置された状態で後方に脱落しないように保持されている。
この場合に上記のように遊技盤30の脱落はないものの、遊技盤が遊技機本体12にしっかりと押しつけられずに本来セットされるべき位置から若干ずれて遊技盤30が遊技機本体12対してわずかに傾いて載置されてしまう可能性があった。このような症状は潜在的に各種不具合の原因となると考えられ、特に問題となるのは遊技盤30と遊技機本体12の前面側の機構との協調性である。
遊技盤30はその前面側にレールユニット50を含む遊技面が配設されており、遊技機本体12にセットされると遊技機本体12の開口部から遊技面は前方側に露出されレールユニット50は遊技機本体12側に突出されることとなる。そして、レールユニット50の外レール52は遊技機本体12の発射機構から斜め上方に発射されるパチンコ球を受け止める機能を有するため、遊技盤30のわずかな傾きがパチンコ球のレール部材の滑走の妨げとなる場合があるからである。
このような不具合は遊技機が複数のパネルを組み合わせて構成するために生じるものである。そのためある一のパネル体の固定をし忘れてもそれを原因とした不具合が生じにくくなるような工夫がこの種の遊技機で求められていた。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、ある一のパネル体の固定をし忘れてもそれを原因とした不具合が生じにくい遊技機を提供するものである。
このような場合でも後方パネル体を当該一のパネル体に対して相対的に閉塞せるようにすれば自然に後方パネル体側の干渉部材が選択固定手段に干渉してこれを作動させて選択固定手段の固定作用が有効とされる。つまり、選択固定手段を機能させるのを忘れていても後方パネル体を閉塞した段階で選択固定手段は後方パネル体側の干渉部材によって作動させられて当該一のパネル体を前方パネル体に対して固定するという機能を発揮できることとなる。
ここに「前方パネル体」とは相対的に一のパネル体に対して前方(遊技者側)に配置されるパネル体をいい、「後方パネル体」とは相対的に一のパネル体に対して後方(遊技者側とは反対側)に配置されるパネル体をいう。
この構成は請求項1の選択固定手段をより具体化して示したものである。このような構成では一のパネル体に対して相対的に後方パネル体を閉塞させると干渉部材が解除手段に干渉することによって係合片の係留状態が解除されると付勢手段の付勢力に基づいて退避位置にある係合片が進出して一のパネル体と係合することとなる。これによって選択固定手段による一のパネル体を前方パネル体に対する固定作用が機能することとなる。
ここに「係合片の進出と退避」はスライド移動だけではなく回転によって進出状態と退避状態を取りうる場合も含む概念である。
係合片にこのような斜状の押圧面を形成することによって係合片の進出に伴って一のパネル体を前方方向に押圧する力を発生させることができる。これによって単に係合片は一のパネル体の後方に配置されて後方から一のパネル体を支持するだけではなく、積極的に一のパネル体を前方側当接面に対して押動させることができるため、一のパネル体は前方側当接面との間に少しの隙間もなく配置させることが可能となる。
請求項3の発明では係合片の押圧面が当接する一のパネル体の後部寄りの形状は特に限定はされない。しかし、一のパネル体をスムーズに押動させるためには押圧面と面接触する斜状の案内面を設けることが好ましい。
つまり、係合片が邪魔となって一のパネル体を前方パネル体に対する所定の配置位置に配置させることを不可能とさせるものである。従って一のパネル体を前方パネル体に対する所定の配置位置に配置させるためには一旦に係合片を退避させなくてはならない。係合片を一旦退避させ係留手段に係合させた後に所定の配置位置に一のパネル体を配置させるようにする。この後は作業者が能動的に係留手段を解除させてもよく、例え係留手段を解除させなくとも後方パネル体の解除手段によって解除させることが可能である。
一のパネル体がこのような遊技盤であれば、選択固定手段が作用していない場合には遊技機本体に載置された状態で遊技盤がしっかりと密着していない状態が生じる可能性がある。特に遊技機本体側の遊技球発射機構から発射された遊技球は助走後に遊技盤側のレール部材に飛び移りレール部材を滑走するのであるが、遊技盤がしっかりと遊技機本体に密着していないとパチンコ球は設計通りに滑走できずいわゆるパチンコ球の「飛びむら」が生じてしまう可能性がある。
ところが、このように遊技盤を背面側の下端寄り位置に配置された選択固定手段では必ず一のパネル体を前方パネル体に対する固定作用を機能させることができるため、選択固定手段を作用させるのを失念しても遊技盤は遊技機本体にしっかりと固定され、パチンコ球の「飛びむら」が生じにくくなる。
図1〜図4に示すように、パチンコ遊技機11は支持枠体かつパネル体としての外枠12を備えている。外枠12は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に取り付けられる。外枠12は上下左右の各枠板12a〜12dによって四角形に枠組みされた木製の枠体とされている。下部枠板12d上面には幕板13が配設されている。
外枠12内には遊技機本体14が装着されている。前方パネル体としての遊技機本体14はパチンコ遊技機の構造的な中核を形成する正面視において長方形形状をなすパネル状の構成部材であって、外枠12内において幕板13上に配置されている。図1〜図3に示すように、遊技機本体14は正面視において略長方形の外郭を備えたABS製のパネルとされている。遊技機本体14は正面から見て左方寄りにおいて上下に配設された開閉金具15aを有し、外枠12側の開閉金具15bに軸支されて開閉軸線P(図3参照)を軸心として前方側に開放可能とされている。図3又は図4等に示すように、遊技機本体14は開閉軸線P側とは逆側の側縁に上下方向に間隔を開けて3箇所にラッチ機構L1が配設されている。ラッチ機構L1は遊技機本体14が外枠12に対して閉塞された際に外枠12側の挿入溝D1に挿入されて係合しロック状態とされる。ロック状態の解除(つまり遊技機本体14の外枠12に対する開放)は遊技機本体14前面のキー装置Kのキー操作によって行われる。
図3、図5及び図9に示すように、木製の遊技盤27の外郭は変形長方形形状とされ、棚部28に載置された状態で固定手段としての6つの回転固定具32〜34によって遊技機本体14に対して固定される。遊技盤27は固定具32〜34が作用している(つまり係合している)状態で前板部30aに密着させられている。
図9は遊技機本体14に載置された遊技盤27の背面から見た場合の固定具32〜34の配設位置を示す概略図である。同図に示すように、遊技機本体14の左右両側にはそれぞれ上下に所定間隔離間して回転係止金具32a〜32dが配設されており、遊技盤27の左右縁部分に係合する。遊技機本体14の上方にはプラスチック製の回転係止具33が配設されており、遊技盤27の上縁を後述する機構盤120と共締め状態に係合する。遊技機本体14の下方には選択固定手段としてのスライド式固定ユニット34が配設されている。
係合プレート102の裏面側(遊技者側からみると前面側)上部位置には上方寄りほど板厚が薄くなるような斜状の押圧面102bが形成されている。係合プレート102の底面102cには下方に突出する一本の支持脚103が一体的に形成されている。係合プレート102は支持手段としての支持脚103によって支持されて凹部101内で立設されている。支持脚103下端は球面形状とされ凹部101内の底面101bに対し滑らかに点接触される。
凹部101の前面(つまり遊技機本体14の裏面)は蓋107によって封塞されている。蓋107はビス108によって固定されている。蓋107が装着された状態で凹部101の上方に係合プレート102が突出する開口部110が形成されることとなる。
蓋107の中央位置には係留手段としての略L字状の溝109が形成されている。溝109内にはレバー104が嵌挿されており、レバー104は溝109に沿って移動することとなる。溝109はレバー104を上下に案内する案内溝部104aと、レバー104が係合されて上方への移動が阻止される係合溝部104bから構成されている。スライド式固定ユニット34はこれら凹部101、係合プレート102、板バネ105、蓋107等によって構成されている。係合プレート102は遊技機本体14の背面に埋設されることとなる。
図8に示すように、外レール51は前記遊技球発射ユニット17の補助レール20の正面から見て左斜め上方であって、同補助レール20の延長方向にファール球通路24上方の空間を隔てた位置にその基端が配置されている。外レール51は基端から時計回り方向に円弧状に上方に延出され遊技面27aの頂点から若干進んだ位置(遊技面27aを時計のダイヤルと見立てた場合の略2時方向位置)にその先端が配置されている。
遊技領域に放出されたパチンコ球は落下しながら遊技釘、装飾パネルあるいは各種役物等と干渉して弾かれながら降下し、途中始動口38、可変入賞装置39及び一般入賞口41に入賞する球以外はすべて内レール52上に落下し、同内レール52を伝わって最下部位置のアウト口42に導かれる。入賞した入賞球及びアウト口42に導かれたアウト球は排出通路44(図2及び図5参照)を経て後述する機構盤120側の遊技球回収ケース141の排出通路154に集合し、機外に一旦放出される。
可変表示ユニット35の背面側には可変表示ユニット35を後方から包囲するセンターカバー61が配設され、センターカバー61の後端位置に表示制御装置62が配設されている。表示制御装置62の基板ボックス63は軸受け部64を備えており、センターカバー61側の支持ピン65に対して回動可能に軸支され、ナイラッチ66によって固着されるようになっている。
表示制御装置62の下方位置にはアンダーカバー67を介して主制御装置68が配設されている。主制御装置68は全体の制御を司るメインCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行状況に応じて必要なデータを記憶するRAM、音声や表示ランプ等の制御を行うサブCPU、クロックパルス発生回路、各種ポート等から構成されている。主制御装置68の基板ボックス71は軸受け部72を備えており、アンダーカバー67側の支持ピン73に対して回動可能に軸支され、ナイラッチ74によって固着されるようになっている。表示制御装置62及び主制御装置68は着脱可能である。図10に示すように、背面側から見て、表示制御装置62は回動軸線Aを中心に左開き、主制御装置68は回動軸線Bを中心に右開きとされている。
図5及び図11に示すように、遊技盤27の下端位置には斜状の案内面69が形成されている。案内面69は遊技盤27が遊技機本体14の棚部28に載置された状態で前記スライド式固定ユニット34の凹部101の開口部110に面して配置されている。すなわち、遊技機本体14の背面に形成された凹部101内に配設された係合プレート102が上動して開口108から棚部28上に露出すると同係合プレート102側の押圧面102bと案内面69は面接触することとなる。押圧面102bと案内面69は斜状に形成されており、係合プレート102が上動することによって案内面69を前方(つまり遊技者側)方向に押動することとなる。
図3に示すように、遊技機本体14の前面にはそれぞれパネル体としての扉枠81と扉パネル82が配設されている。扉枠81はプレス成形された合金製の板体であり、扉パネル82はABS樹脂製のパネル体である。扉枠81及び扉パネル82は図示しないネジによって接合されて前面扉83を構成する。図1、図3に示すように、前面扉83の外郭は遊技機本体14の正面から見た外郭と略一致した長方形形状の外郭の正面形状を有している。前面扉83は遊技機本体14に対して開閉可能に取り付けられている。前面扉83(扉枠81)は遊技機本体14と同様前記開閉金具15a,15bの開閉軸線Pと同軸に取り付けられた開閉金具84を軸心として前方側に開放可能とされている。そのため、遊技機本体14は外枠12に対して開閉可能とされるとともに、前面扉83は外枠12と遊技機本体14のそれぞれに対して独立して開閉可能とされている。
図3に示すように、遊技機本体14は開閉軸線P側とは逆側の側縁に上下方向に間隔を開けて3箇所にラッチ機構L2が配設されている。ラッチ機構L2は前面扉83が遊技機本体14に対して閉塞された際に遊技機本体14側の挿入溝D2に挿入されて係合しロック状態とされる。ロック状態の解除は遊技機本体14背面側からの図示しない解除装置の操作によって行われる。
装飾用パネル87、第1及び第2の膨出部90,92は全体としてデザイン的な統一が図られている。正面から見て下受け皿93の左方には灰皿95が配設されている。下受け皿93の右方には遊技球発射ユニット17と連動するパチンコ球打ち出し用ハンドル97が前方に突出形成されている。ハンドル97の上方位置には透孔98が形成されており前面扉83の閉塞状態で上記キー装置Kの前面のキー孔が露出される。
機構盤120は遊技機本体14に対して着脱可能に取着されており、遊技盤27は遊技機本体14と本機構盤120に前後から挟まれるように配置されている。
図1〜図4、及び図6に示すように、機構盤120は遊技機本体14よりも一回り小さな長方形形状のポリカーボネート製のフレーム121をベースとし、フレーム121に対して各種構成部品が固着されて構成されている。フレーム121は上部フレーム121a、側部フレーム121b、下部フレーム121c及び連結フレーム121dが連接され一体的に構成され、中央に大型方形の開口部Sを有している。
機構盤120の最上部位置、つまり上部フレーム121aに隣接した位置にはタンク122が配設されている。タンク122には遊技ホールの島設備から新たなパチンコ球が供給される。タンク122の下部隣接位置にはタンクレール123が配設されている。タンクレール123の下流側(図2における右側、図6における左側)には側部フレーム121bの背面に沿って上下方向に延びるケースレール125が配設されている。ケースレール125の途中には払い出し装置124が配設されている。パチンコ球はタンクレール123からケースレール125に案内され、後述する払い出し制御装置131による払い出し装置124の制御に基づいて適宜払い出しされる。払い出し装置124の下部位置であってケースレール125と重複状に外部電源基板126が配設されている。外部電源基板126は変圧器を介して供給される電源を遊技機全体に供給するためのメイン基板とされる。
払い出し等制御ユニット129に隣接した側方位置(外部電源基板126の下方)には払い出し中継基板134が配設されている。払い出し中継基板134は払い出し制御装置131からの払い出し装置124への払い出し信号の出力を中継する役割を果たす。タンクレール123の側方(図2における右方)の上部フレーム121aには外部端子接続基板135が配設されている。同基板135に隣接する位置には上記回転係止具33が係止される小判形状の長孔136が配設されている。
図6に示すように、背板143を境にした背面側143bには落下した遊技球を中央方向に集合させる第1及び第2の傾斜通路152,153が形成されている。第1の傾斜通路152は第2の傾斜通路153に接続され排出通路154に連通させられている。排出通路154に導かれたパチンコ球は一旦外部に排出される。
機構盤120は側部フレーム121bに沿って取り付け金具150が配設されており、取り付け金具150の上下所定位置には支持ピン156が下向きに突設されている。機構盤120は支持ピン156によって遊技機本体14の背面側に形成された軸受け部157に対して回動可能に軸支されている。図10に示すように、背面側から見て機構盤120は回動軸線Cを中心に右開きとされている。機構盤120は遊技機本体14に対してナイラッチ158、回転係止具33及び回転係止金具159によって固着されるようになっている。まず、機構盤120を回動軸線Cを中心に回動させて遊技機本体14側に押し付け、ナイラッチ158を遊技機本体14のピン孔160(図4、図5参照)に対して挿入係合させることによって仮留めさせた状態で上方側で回転係止具33を係合させるとともに、下方側で回転係止金具159を係合させることで完全に固着されることとなる。図2及び図10に示すように、機構盤120が遊技機本体14に固着された状態で下方側の回転係止金具159及びスライド式固定ユニット34は機構盤120が邪魔となって背面側から目視することはできない。
まず、遊技盤27を遊技機本体14の棚部28に載置させるものとする。この場合に、遊技盤27は背面側から載置させるのであるが、スライド式固定ユニット34の係合プレート102が図17(a)のように棚部28から上方に突出した位置にある場合には、この突出した係合プレート102が邪魔となって載置させることができない。そのため、作業者はまず、突出状態の係合プレート102を図17(b)のようにレバー104が溝109の最下部位置に配置されるまで押し下げ、次いで押し下げられたレバー104を図17(c)のように係合溝部104b方向に移動させる必要がある。つまり、案内溝部104aに沿って板バネ105の付勢力によって上動しないように(戻らないように)レバー104先端をつまんで係合溝部104bに係合させるわけである。この状態ではレバー104の側面が係合溝部104bの縁に係合されるため係合プレート102は上動することはできず係合プレート102は棚部28から上面には突出できない。この状態をスライド式固定ユニット34のスタンバイ状態とする。凹部101内に配設された係合プレート102は横方向の移動に対して若干の余裕を持たせてあるためこのような横方向の係合プレート102の変位が可能となっている。
この際に、基本的にはスタンバイ状態のスライド式固定ユニット34について図19(a)のように作業者が能動的にレバー104を操作して係合溝部104b位置から案内溝部104a方向に移動させる。すると図19(b)のように板バネ105の付勢力によって係合プレート102は上動する。遊技盤27は上動する係合プレート102と干渉する位置に設置されており、係合プレート102の上動に伴ってその押圧面102bは遊技盤27裏面に形成されている案内面69に対して接触するようになる。押圧面102b及び案内面69は互いの斜状面で接触するため係合プレート102が上動すると遊技盤27側に前方に対して押動する方向のベクトルが作用することとなる。つまり、係合プレート102は押圧面102b及び案内面69を介して遊技盤27下方寄りを前方(つまり遊技者側)方向に押動することとなる。その結果、遊技盤27は下方寄りでよりしっかりと前板部30a方向に密着させられることとなる。
より具体的には図20及び図22(a)に示すように、機構盤120の閉塞に伴って干渉プレート149はレバー104に接近していく。そして、機構盤120の接近に伴って干渉プレート149の当接縁149aがレバー104に当接する。当接縁149aは斜状に構成されているため干渉プレート149の進出に伴ってレバー104を側方、つまり係合溝部104b内の退避位置から案内溝部104a方向に押動させる力が作用することとなる。その結果、図21及び図22(b)に示すようにレバー104が案内溝部104aに達すると係合溝部104bのレバー104に対する係留状態が解除されて係合プレート102は板バネ105の付勢力によって上動させられる。そして、上記説明と同様係合プレート102の上動に伴ってその押圧面102bは遊技盤27裏面に形成されている案内面69に接触し、案内面69を介して遊技盤27下方寄りを前方(つまり遊技者側)方向に押動することとなる。つまり、遊技盤27は下方寄りでよりしっかりと前板部30a方向に密着させられることとなる。
(1)万一スライド式固定ユニット34を作用させるのを忘れてしまっても、機構盤120の閉塞に伴って干渉プレート149が遊技機本体14側のレバー104に干渉させてスライド式固定ユニット34を作用させることができることとなっているため、確実に遊技盤27の下方位置が固定され遊技球発射ユニット17から発射されたパチンコ球が「飛びむら」を起こして遊技に支障を来すという不具合が生じることがなくなる。
(2)遊技盤27の前板部30aへの密着に最も影響のある固定手段であるスライド式固定ユニット34は通常は機構盤120を閉鎖状態に配設すると背面からは目視できない。従って、スライド式固定ユニット34が作用しているかどうかは一旦機構盤120を閉塞した後では確認しにくいため最終チェックでも見落としがちとなってしまう。ところが、上記のように機構盤120を閉塞すると同時にスライド式固定ユニット34が作動することとなっているため最終チェックにおいて敢えてスライド式固定ユニット34を目視する必要がなくなる。
(3)遊技盤27はスライド式固定ユニット34がスタンバイ状態にないと係合プレート102が邪魔となって遊技機本体14の棚部28上に載置することができない。つまり遊技盤27のセットのためには必ずスライド式固定ユニット34をスタンバイ状態にさせることとなるためスライド式固定ユニット34をスタンバイ状態にすることを忘れてしまうということがない。
(4)係合プレート102の上動に伴ってその押圧面102bは遊技盤27裏面に形成されている案内面69に接触し、案内面69を介して遊技盤27下方寄りを前方(つまり遊技者側)方向に押動することとなる。これによって単に遊技盤27は背後から支持するだけではなくよりしっかりと前板部30a方向に圧着させられることとなる。
(5)干渉部材である干渉プレート149は機構盤120のフレーム121とは別体で着脱可能な遊技球回収ケース141に形成されているため、損傷した場合でも干渉プレート149のみを交換すればよくコスト性に優れている。
・上記実施の形態ではスライド式固定ユニット34は遊技盤27の下部位置を前方に押圧するように1つのみ配設されていたが、特に遊技盤27の下部位置はしっかりと前板30aに押し付ける必要があるので複数配設するようにしても構わない。
・上記実施の形態では後方パネル体として機構盤120を採用したが、他の機能を有するパネル体に応用することも自由である。
・上記実施の形態では機構盤120の遊技球回収ケース141を介して干渉プレート149をスライド式固定ユニット34のレバー104に干渉させるようになっていた。しかし、機構盤120がこのように一体化されておらず、機構盤が複数の分割体として構成されている場合にはスライド式固定ユニット34に正対する機構盤あるいは機構盤ではなく他のパネル体をもって後方パネル体とすることも自由である。
・スライド式固定ユニット34の係合プレート102はスライド式に進退するような構成であったが、回転式で進退する他の係合片を使用することも可能である。
・上記実施の形態では後方パネル体である機構盤120は前方パネル体である遊技機本体14に固着させるようにしていたが、後方パネル体は必ずしも前方パネル体に対して固着しなければならないものではない。
・固定手段としては回転式の機構以外に上記ラッチ機構L1,L2と挿入溝D1,D2のような挿入式の固定手段を使用することも可能である。
・干渉部材の形状は上記干渉プレート149のような板状のものに限定されるものではない。
・干渉部材としての干渉プレート149によってスタンバイ状態が解除される手段として上記実施の形態では係合溝部104bに配置されているレバー104が斜状の当接縁149aに押動されるように構成していたが、これに限定されるものではない。
・上記実施の形態のパチンコ遊技機11以外の機種に応用することも自由である。またパチンコ遊技機以外のいわゆるパチロットに応用することも可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。
(1)上記請求項において、前記後方パネル体は前記一のパネル体の外周全域を包囲していること。
つまり、後方パネル体は一のパネル体の周囲すべてに及んでいるため、後方パネル体自体が非常にしっかりと固定されることとなっており、その結果後方パネル体に押圧される一のパネル体も安定して押圧されることとなる。
(2)上記請求項又は付記において(請求項6の構成を含む場合)において、選択固定手段は後方パネルの背後から目視できないこと。
このような構成では、選択固定手段が後方パネルの背後から目視できなければ押圧固定手段が機能しているかどうかはわからず、もしなんらの手当もなければ押圧固定手段を作動させるのを忘れて機能しないケースも考えられる。ところが、本発明では後方パネルを閉塞することで万一選択固定手段を機能させるのを忘れたとしても自動的に作動して固定機能を発揮させるように構成できるため、目視できなくてもよいこととなっている。
(3)上記請求項又は付記において(請求項6の構成を含む場合)、選択固定手段は前記レール部材の下端寄り背面位置付近を固定すること。
遊技盤の下端寄りにレール部材の基部が配設されているため、この付近を固定することがもっとも遊技盤を密着させる場合の効果が大きくなるからである。また、遊技盤の下端寄りは後方パネル体によって選択固定手段が見にくいためでもある。
つまり、選択固定手段が作動して係合片が進出しても単に一のパネル体を支持するだけでなく一のパネル体を前方に押圧することが可能となる。この場合に上記のように斜状の押圧面と案内面で両者が接することが好ましい。
Claims (6)
- 機能の異なる複数のパネル体を前後方向に重複配置して組み立てるようにした遊技機において、同複数のパネル体から選択された当該一のパネル体が当該一のパネル体の前方に隣接配置された前方パネル体に対して固定手段によって固着されるとともに、当該一のパネル体の後方に隣接配置された後方パネル体が当該一のパネル体に対して開放された状態にあって、なおかつ前記固定手段から選択された少なくとも1の固定手段(以下、選択固定手段とする)の固定作用が解除されている場合には、同後方パネル体を当該一のパネル体に対して相対的に閉塞させることに伴って同後方パネル体側の干渉部材を同選択固定手段に干渉させて同選択固定手段の固定作用を有効とするようにしたことを特徴とする遊技機。
- 前記選択固定手段は前記前方パネル体に配設される本体と、同本体内に配設され前記一のパネル体と係合する進出位置と同一のパネル体と係合しない退避位置を取りうる係合片と、同係合片を進出方向に付勢する付勢手段と、同係合片を退避位置で係留する係留手段と、前記干渉部材が干渉することで退避位置で付勢状態で係留されている係合片の係留状態が解除される解除手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記係合片の前端は押圧面が斜状に形成されており、同係合片は同係合片の進出に伴って前記一のパネル体の後部寄りと同押圧面とが干渉して同一のパネル体を前方側当接面に対して押圧することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
- 前記一のパネル体の後部寄りには前記係合片の押圧面が当接する斜状の案内面が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
- 前記係合片が進出位置に配置されている状態では前記一のパネル体を前記前方パネル体の隣接位置に配設できないことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の遊技機。
- 前記一のパネル体はレール部材によって略円形形状に区画された遊技領域をその前面に有する遊技盤であり、前記前方パネル体は前記遊技盤を載置する載置部と前記遊技領域を露出させる開口部と前面側に遊技球発射機構を備えた遊技機本体であって、
前記遊技領域は前記開口部に面して配置され前記遊技球発射機構から発射された遊技球は助走後に同レール部材側に飛び移るように構成されており、
前記選択固定手段は同遊技機本体の背面側であって同遊技盤の背面側下端寄り位置に隣接する位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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JP2007136171A JP5045901B2 (ja) | 2007-05-23 | 2007-05-23 | 遊技機 |
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