JP5045575B2 - 内燃機関の燃焼制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の燃焼制御装置に関する。
内燃機関における燃料の着火時期はスモークやNOx等の排気エミッション、燃焼騒音
、燃費等の特性に影響を与える。着火時期に係る各種運転パラメータ(例えば燃料噴射量、燃料噴射時期、吸入空気量、EGR率等)は、これらの特性が所定の目標値や規制を満足するように予め適合作業により決定される。
しかし、適合作業により決定される前記各運転パラメータの値は、所定の条件下において機関運転状態が定常運転状態である場合に前記諸特性を好適に制御し得るように最適化された値であるため、機関運転状態が時間的に変動する過渡運転状態の場合や燃料性状や外気温等の外的要因が変動した場合には、適合作業によって決定された運転パラメータに従って機関が運転されても、実際の着火時期が目標着火時期からずれる場合がある。
これに対し、気筒内での着火時期を検知する着火時期センサを備えて実際の着火時期を検知し、この値が目標値となるように着火時期制御パラメータ(燃料噴射時期等)を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−107820号公報 特開2005−180220号公報 特開2005−155603号公報 特開2005−133601号公報 特開2004−150376号公報
しかし、着火時期センサを内燃機関に取り付けるのは困難な場合もある。また、フィードバック制御により着火時期制御パラメータを変更すると、着火時期が実際に変わるのは次回以降のサイクルとなるため、燃焼状態の悪化や燃費の悪化を招く虞がある。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、内燃機関の燃焼制御装置において、着火時期を正確に且つ速やかに得ることができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために本発明による内燃機関の燃焼制御装置は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明による内燃機関の燃焼制御装置は、
圧縮開始時のガスの温度に基づいて圧縮行程における気筒内のガス温度を算出するガス温度算出手段と、
前記ガス温度算出手段により算出される温度がガスの着火可能温度に到達する時期と、前記気筒内に燃料が噴射される時期と、を比較し、該気筒内に燃料が噴射される時期のほうが遅い場合には、該気筒内に燃料が噴射される時期から所定期間後が着火時期であると判定し、該気筒内に燃料が噴射される時期のほうが早い場合には、該気筒内に燃料が噴射される時期から前記ガスの着火可能温度に到達する時期までの期間に応じて着火時期を判定する着火時期判定手段と、
を備えることを特徴とする。
ここで、着火とは、冷炎が発生することとしても良い。つまり、着火時期は、冷炎が発生する時期としても良い。そして、着火時期は圧縮開始時のガスの温度の影響を受ける。つまり、気筒内のガスの圧縮開始時の該ガスの温度が高いほど、より早く着火可能温度に到達するため、着火時期が早くなる。なお、ここでいう着火可能温度とは、着火に必要となる温度の下限値をいう。
ところで、圧縮開始時のガスの温度は、それ以前のサイクルにおけるガス温度の影響を受ける。つまり、気筒内で燃焼が行われると、吸気マニホールド、吸気ポート、吸気弁、排気弁、ピストン、気筒壁面、気筒内の残留ガス等の温度が上昇する。そして、気筒内に吸入されるガスは、これらから熱を受けて温度が上昇する。これら吸気マニホールド、吸気ポート、吸気弁、排気弁、ピストン、気筒壁面、気筒内の残留ガス等の温度は、前サイクルまでのガス温度に基づいて算出することができる。
ここで、前サイクルのガス温度は、前サイクルの着火時期により変わる。つまり、今回のサイクルの圧縮開始時のガスの温度を求めるために、各部材や残留ガスから吸気が受けた熱量を算出する必要があるが、これには以前のサイクルでの各部材への伝熱量を求める必要がある。これには、前回のサイクルにおける気筒内のガス温度が必要となるが、このガス温度は前回のサイクルの着火時期によって変わるため、この着火時期を求めることが必要となる。この前回のサイクルの着火時期は、前回のサイクルの圧縮開始時のガスの温度によって変わる。
すなわち、今回のサイクルの圧縮開始時のガスの温度を求めるために、前回のサイクルの圧縮開始時のガスの温度を求める必要がある。同様に、前回のサイクルの圧縮開始時のガスの温度を求めるために、前々回のサイクルの圧縮開始時のガスの温度を求める必要がある。
逆に、各サイクルで圧縮開始時のガスの温度を求めれば、今回のサイクルにおける圧縮開始時のガスの温度を求めることができる。つまり、圧縮開始時のガスの温度を繰り返し算出することにより、今回の圧縮開始時のガスの温度を算出することができる。
このようにして、圧縮開始時のガスの温度を算出することができれば、例えば圧縮行程で断熱圧縮が行なわれると仮定することにより、圧縮開始から着火までの圧縮行程における気筒内のガス温度を算出することができる。
そして、本発明では着火時期判定手段により着火時期を判定している。ここで判定する着火時期は、前サイクルのものとしても良く、今回のサイクルのものとしても良い。
ここで、気筒内に燃料が噴射されてから該燃料がある程度拡散しないと着火可能な空燃比とならないため、燃料噴射から着火するまでにはある程度の時間がかかる。このような燃料噴射から着火するまでの時間遅れを以下、「物理的遅れ」という。但し、燃料が十分に拡散したとしても、着火可能温度に達していない場合には着火しない。つまり、気筒内に燃料が噴射されてから着火するまでの時間は、燃料の拡散度合いとガスの温度とに影響を受ける。
ここで、燃料が着火可能なほど拡散するまでに要する時間は、例えば内燃機関の運転状態に応じて変わるものの、該運転状態が同じであれば略一定の値となる。この略一定の値を、本発明では所定期間としている。
内燃機関の圧縮行程では、ガスの圧縮による温度上昇や気筒壁面等からの伝熱による温度上昇する。そして、ある程度の圧縮が進むとガスの温度が着火可能温度に達する。
ここで、気筒内のガスの温度が着火可能温度に到達する時期と、気筒内に燃料が噴射される時期とを比較し、気筒内に燃料が噴射される時期のほうが遅い場合には、該燃料が十分に拡散するのと同時に着火する。つまり、燃料噴射時には既に着火可能温度に到達しているため、燃料が噴射されてから着火するまでの期間は物理的遅れのみとなる。
一方、気筒内のガスの温度が着火可能温度に到達する時期と、気筒内に燃料が噴射される時期とを比較し、気筒内に燃料が噴射される時期のほうが早い場合には、気筒内のガスの温度が着火可能温度に到達するまでの期間に応じて着火時期が変わる。ここで、燃料が十分に拡散したとしても、着火可能温度に到達していなければ、着火しない。但し、燃料噴射が行なわれてから前記所定期間が経過する前に、着火可能温度に到達しても、燃料が十分に拡散していないため、すぐには着火せずに燃料噴射から所定期間が経過したときに着火する。このように、気筒内に燃料が噴射される時期からガスの着火可能温度に到達する時期までの期間に応じて着火時期が変わるため、これらの時期に基づいて着火時期を判定することができる。
そして本発明においては、前記着火時期判定手段は、前記気筒内に燃料が噴射される時期のほうが前記ガスの着火可能温度に到達する時期よりも早い場合であって、該気筒内に燃料が噴射される時期から前記ガスの着火可能温度に到達する時期までの期間が前記所定期間よりも長い場合には、前記ガス温度算出手段により算出される温度がガスの着火可能温度に到達する時期が着火時期であると判定することができる。
つまり、燃料が十分に拡散した後でも、まだガスの温度が着火可能温度に到達していない場合には着火しない。その後、ガスの温度が着火可能温度に到達したときに着火する。
また本発明においては、前記着火時期判定手段は、前記気筒内に燃料が噴射される時期のほうが前記ガスの着火可能温度に到達する時期よりも早い場合であって、該気筒内に燃料が噴射される時期から前記ガスの着火可能温度に到達する時期までの期間が前記所定期間よりも短い場合には、該気筒内に燃料が噴射される時期から前記所定期間後が着火時期であると判定することができる。
つまり、燃料噴射後に着火可能温度に到達しても、そのときに燃料の拡散が十分でないと着火しない。その後、燃料が十分に拡散したときに着火する。この場合、燃料が噴射されてから着火するまでの期間は、物理的遅れのみとなる。
本発明においては、前記着火時期に応じて気筒内の燃焼ガスの温度を算出する燃焼ガス温度算出手段を備えることができる。
ここで、着火時期が上死点よりも前か後かによって気筒内の燃焼ガスの温度が変わる。つまり、上死点前に着火すると、着火により温度が上昇した後も、ピストンによりガスが圧縮されるため、温度がさらに上昇する。一方、上死点後に着火すると、着火により温度が上昇した後は、ピストンの下降により温度が下降するだけとなる。このように、着火時期によって気筒内の燃焼ガスの温度が変わるため、燃焼ガス温度算出手段は、着火時期に応じて例えば算出式を変更して気筒内の燃焼ガスの温度を算出する。このようにすることで、気筒内の実際の燃焼ガスの温度の変化を考慮しつつ、燃焼ガスの温度を簡易に算出することができる。そして、気筒内の燃焼ガスの温度を正確に算出することで、着火時期もより正確に判定することが可能となる。
そして、本発明においては、前記燃焼ガス温度算出手段は、着火時期が上死点前の場合には、着火時期までの圧縮行程における温度上昇と、燃焼による温度上昇と、燃焼から上
死点までの圧縮行程における温度上昇と、上死点からの膨張行程における温度降下と、を夫々算出することにより、気筒内の燃焼ガスの温度を算出することができる。
つまり、気筒内燃焼ガスの温度が、例えば以下のようにして推移すると仮定している。まず、上死点前に着火する場合には、着火時期までは断熱圧縮等によりガスの温度が上昇する。そして、着火時期にてガスが燃焼することにより温度が上昇する。さらに、着火時期から上死点までは断熱圧縮等によりガスの温度が上昇する。上死点後は、ピストンが下降するため、断熱膨張等によりガスの温度が下降する。
ここで、断熱圧縮等による温度上昇分は、着火時期が分かれば容易に算出することができる。また、燃料の燃焼による温度上昇も、燃料噴射量等に基づいて算出することができる。一方、上死点後の温度下降も、断熱膨張であることを考慮すれば容易に算出することができる。つまり、着火時期、上死点、膨張終わりの夫々のガス温度を容易に算出することができる。これにより、コンピュータの計算負荷を低下させることができる。なお、ピストンやシリンダ壁面から受ける熱による温度上昇を考慮しても良い。例えば圧縮行程では、圧縮による温度上昇と伝熱による温度上昇とを逐次算出していくことで気筒内のガス温度を算出することもできる。
また、本発明においては、前記燃焼ガス温度算出手段は、着火時期が上死点後の場合には、着火時期までの温度上昇と、燃焼による温度上昇と、燃焼後の膨張行程における温度降下と、を夫々算出することにより、気筒内の燃焼ガスの温度を算出することができる。
つまり、気筒内の燃焼ガスの温度が、例えば以下のようにして推移すると仮定している。ここで、上死点後に着火する場合には、上死点直後に着火することが多い。つまり、着火するまでは断熱圧縮等により温度が上昇していると考えることができる。そして、着火時期においてガスが燃焼することにより温度が上昇する。その後は、ピストンが下降するため、断熱膨張等によりガスの温度が下降する。
ここで、断熱圧縮等による温度上昇分は、着火時期が分かれば容易に算出することができる。また、燃料の燃焼による温度上昇も、燃料噴射量に基づいて算出することができる。一方、上死点後の温度下降も、断熱膨張であることを考慮すれば容易に算出することができる。つまり、着火時期、膨張終わりの夫々のガス温度を容易に算出することができる。これにより、コンピュータの計算負荷を低下させることができる。なお、上述のように、ピストンやシリンダ壁面から受ける熱による温度上昇を考慮しても良い。
そして、本発明においては、前記燃焼ガス温度算出手段は、気筒内のガス温度の積算値をそのガス温度を積算した期間で除することにより気筒内のガス温度の平均値を算出することができる。
つまり、着火時期及び上死点での夫々の温度を算出することができるため、例えば夫々の時期と時期との間では、クランク角度に比例して温度が変化するとすれば、夫々のクランク角度にけるガス温度を簡易的に算出することができる。これにより、気筒内のガス温度を積算することができる。この積算値は、クランクアングルに対する温度の軌跡を図示したときに、この温度の軌跡の下側の面積と等しい。そして、この積算値を、その積算に要したクランクアングルで割ることにより、その期間における平均ガス温度を算出することができる。この平均ガス温度は、時間的にも、空間的にも平均化された温度である。
このように平均ガス温度を求めることができれば、圧縮開始時のガスの温度を算出することができるため、着火時期を容易に求めることができる。つまり、繰り返し圧縮開始時のガスの温度を求めることができる。
本発明に係る内燃機関の燃焼制御装置は、着火時期を正確に且つ速やかに得ることができる。
以下、本発明に係る内燃機関の燃焼制御装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の燃焼制御装置を適用する内燃機関1とその吸・排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、水冷式の4サイクル・エンジンである。
内燃機関1には、吸気マニホールド2および排気マニホールド3が接続されている。この吸気マニホールド2よりも上流には、吸気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ4が設けられている。このエアフローメータ4により、内燃機関1の吸入空気量が測定される。また、この吸入空気量に基づいて排気の量を求めることもできる。また、吸気マニホールド2には、圧力を測定する圧力センサ8及び温度を測定する温度センサ9が取り付けられている。
内燃機関1は、各気筒12にピストン13を備えている。また、内燃機関1は、気筒12内に燃料を噴射する燃料噴射弁11が取り付けられている。
ピストン13は、クランク機構を介してクランクシャフト15と接続されている。クランクシャフト15の近傍には、クランク角センサ16が設けられている。クランク角センサ16は、クランクシャフト15の回転角度(すなわち、クランク角)を検出するように構成されている。
吸気マニホールド2と、気筒12とは、内燃機関1に形成される吸気ポート17を介して接続されている。吸気ポート17が気筒12に接続される箇所には、吸気弁18が設けられている。一方、排気マニホールド3と気筒12とは、内燃機関1に形成される排気ポート19を介して接続されている。排気ポート19が気筒12に接続される箇所には、排気弁20が設けられている。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU10が併設されている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
ECU10には、各種センサ等が電気配線を介して接続され、該センサ等の出力信号が入力されるようになっている。一方、ECU10には、燃料噴射弁11が電気配線を介して接続され、該ECU10により燃料噴射弁11からの燃料噴射量が制御される。
そして本実施例では、ピストン13による気筒12内のガスの圧縮開始時の該ガスの温度に基づいて着火時期を推定する。ここで、図2は、クランクアングルと気筒内の温度と燃料噴射時期及び着火時期との関係を示した図である。なお、燃料噴射時期を四角印で示し、着火時期を丸印で示している。そして、燃料噴射時期と、該燃料噴射時期に対応する着火時期と、を夫々実線で結んでいる。なお、圧縮開始時とは、吸気弁が全閉となった時点としても良い。
圧縮行程時には、クランクアングルが増加するに従って気筒12内の温度が上昇する。そして、あるクランク角度(図2では、「着火」で示される角度)に到達すると、気筒12内の温度が、冷炎の発生する温度(例えば760K)となる。この冷炎の発生する温度は、着火可能温度の下限値としても良い。なお、着火可能温度に達した時期を以下、「着火可能時期」と称する。そして、ピストン13が上死点に到達した後は、該ピストン13が下降することにより気筒12内の温度が下降する。
ここで、燃料噴射弁11から燃料噴射が行なわれたときに、該燃料が拡散して着火可能な空燃比となるまでには、ある程度の時間がかかる。この燃料噴射から着荷可能な空燃比となるまでの期間を物理的遅れという。この物理的遅れに相当する期間を図2では両端に矢印が付いた実線で示している。つまり、気筒12内の温度が着火可能温度となっていても、この物理遅れがあるためにすぐには着火しない。なお、本実施例においては物理的遅れが、本発明における所定期間に相当する。
この物理的遅れは、内燃機関1の運転状態に応じて変化する。ここで図3は、物理的遅れに相当する期間を求めるマップである。横軸は機関回転数で、縦軸は燃料噴射量である。つまり、機関回転数と燃料噴射量(機関負荷としても良い)とに基づいて物理的遅れに相当する期間を求めることができる。
また、物理的遅れを計算によって求めることができる。これは、噴射された燃料が可燃混合気比となるために要する時間として算出する。すなわち以下の式により求めることができる。
Figure 0005045575
ただし、λwは混合比、θは噴霧角、tは噴射からの時間、cは収縮係数、ρfは燃料密度、ρaは筒内ガス密度、xは噴霧到達位置、Ligは希釈ガス量、ΔPは有効噴射圧力、dは噴射径である。式1,2,3は、和栗らの運動量理論より得ることができる。また、式4は、燃料性状(H,Cの割合)によって定まる。
式1,2をtに対して整理し、λw=基準値(例えば0.5)として解くと以下のようになる。
Figure 0005045575
この式5によれば、物理的遅れに相当する期間(つまり、噴射からの時間t)を算出することができる。
一方、物理的遅れに相当する期間が経過しても、気筒12内の温度が着火可能温度に到達していなければ、着火は起こらない。つまり、物理的遅れに相当する期間が経過し且つ気筒12内の温度が着火可能温度となることで初めて着火する。
ここで、燃料噴射時期と着火時期との関係を、次の3つに分けて考える。まず1つ目は、燃料噴射時期が着火可能時期よりも早く、且つ、燃料噴射時期から着火可能時期までの期間が物理的遅れよりも長い場合である。これは、図2の(A)の場合である。2つ目は、燃料噴射時期が着火可能時期よりも早く、且つ、燃料噴射時期から着火可能時期までの期間が物理的遅れよりも短い場合である。これは、図2の(B)の場合である。そして、3つ目は、燃料噴射時期が着火可能時期よりも遅い場合である。これは図2の(C)の場合である。
1つ目の場合には、燃料噴射時期から物理的遅れ分が経過しても、着火可能温度に達していないため、すぐには着火しない。そして、着火可能時期に到達した時点で着火する。
2つ目の場合には、燃料噴射時期から物理的遅れに相当する期間が経過する前に着火可能温度に達するが、このときには、物理的遅れに相当する期間が経過していないため、すぐには着火しない。そして、燃料噴射時期から物理的遅れに相当する期間が経過した時点で着火する。
3つ目の場合には、燃料噴射時期から物理的遅れに相当する期間が経過したときには着火可能温度に達しているため、物理的遅れに相当する期間が経過するのと同時に着火する。
これら3つの場合によれば、燃料噴射時期と着火可能時期とに基づいて、着火時期を推定することができる。つまり、燃料噴射時期が着火可能時期よりも早く、且つ、燃料噴射時期から着火可能時期までの期間が物理的遅れよりも長い場合には、着火可能時期が着火時期であると推定することができる。また、燃料噴射時期が着火可能時期よりも早く、且つ、燃料噴射時期から着火可能時期までの期間が物理的遅れよりも短い場合には、燃料噴射時期から物理的遅れに相当する期間が経過したときが着火時期であると推定することができる。さらに、着火可能時期よりも燃料噴射時期が後の場合には、燃料噴射時期から物理的遅れに相当する期間が経過したときが着火時期であると推定することができる。
ここで、燃料噴射時期は、燃料噴射弁11を開弁させるためにECU10から送られる信号の発信時とする。
また、着火可能時期は、気筒12内で断熱圧縮が起こっているとして該気筒12内の温度を算出し、この温度が着火可能温度となるクランクアングルとして算出することができる。このときに、気筒12の壁面やピストン13等からの伝熱の影響を考慮して気筒12内の温度を算出しても良い。例えば、所定クランクアングル毎に、圧縮による温度上昇と伝熱による温度上昇とを逐次算出していくことで気筒12内のガス温度を算出することができる。なお、本実施例では気筒12内のガス温度を算出するECU10が、本発明におけるガス温度算出手段に相当する。
着火可能時期を算出するときに、圧縮開始時の気筒12内の温度が必要となるが、これは、気筒12内のガス温度をサイクル毎に算出することで得ることができる。具体的には、サイクル毎に、吸入ガスに熱を与え得る機関部材(吸気マニホールド2、吸気ポート17、吸気弁18、排気弁20、ピストン13、気筒12等)の壁面温度、及び気筒12内の残留ガスの温度を所定の計算モデルを用いて算出し、これらの温度と夫々の熱伝達率に基づいて圧縮開始時の気筒12内のガス温度を算出する。
図4は、本実施例における着火時期を推定するためのフローを示したフローチャートである。本ルーチンは、ECU10によりサイクル毎に実行される。
ステップS101では、前サイクルの圧縮開始時の気筒12内のガス温度が取得される。気筒12内のガス温度はECU10により繰り返し算出されているため、本ステップでは、ECU10に記憶されている値が読み込まれる。
ステップS102では、気筒12内のガス温度が、着火可能温度となるときの気筒12内の容積Vが算出される。気筒12内では断熱変化が起こっているものとして算出される。つまり、TV(κ−1)が一定となることに基づいて算出される。ただし、Tは気筒12内のガス温度であり、κは比熱比である。
ステップS103では、ステップS102で算出される容積Vとなるクランク角度Aが算出される。本ステップでは、着火可能時期を算出している。つまり、気筒12内の温度が着火可能温度となる時期が算出される。クランク角度Aと容積Vとの関係は予め求めておく。
ステップS104では、機関回転数及び燃料噴射量が取得される。機関回転数はクランク角センサ16により得る。また、燃料噴射量は、ECU10で算出される値(指令値)を用いる。
ステップS105では、物理的遅れに相当する期間tが算出される。本ルーチンでは、図3に示したマップに基づいて、物理的遅れに相当する期間tを得る。このマップは予め実験等により求めてECU10に記憶させておく。
ステップS106では、燃料噴射時期が取得される。これは、ECU10から燃料噴射弁11へ送られる信号の発信時として得ることができる。
ステップS107では、燃料噴射時期に物理的遅れに相当する期間tを加えた時期が、ステップS102で算出される容積Vとなるクランク角度Aよりも小さいか否か判定される。燃料噴射時期に物理的遅れに相当する期間tを加えた時期とは、燃料が燃焼可能なほど拡散している時期である。この時期が、着火可能温度となる時期よりも早いか否か判定している。ステップS107で肯定判定がなされた場合にはステップS108へ進み、一方否定判定がなされた場合にはステップS109へ進む。
ステップS108では、ステップS102で算出される容積Vとなるクランク角度Aが着火時期であるとされる。つまり、前記1つ目の場合(図2の(A))に相当する。
ステップS109では、燃料噴射時期に物理的遅れに相当する期間tを加えた時期が着火時期であるとされる。つまり、前記2つめの場合(図2の(B))または3つめの場合(図2の(C))に相当する。
このようにして、着火時期を求めることができる。また、以下のようにして着火時期を求めることもできる。
図5は、本実施例における着火時期を推定するための他のフローを示したフローチャートである。本ルーチンは、ECU10によりサイクル毎に実行される。なお、図4に示したフローと同じ処理がなされるステップについては同じ符号を付して説明を省略する。
ステップS201では、気筒12内のガス密度ρa及び有効噴射圧力ΔPが取得される。
ステップS202では、物理的遅れに相当する期間tが算出される。本ルーチンでは、式5に基づいて物理的遅れに相当する期間tを得る。この式5は、ECU10に記憶させておく。
このようにして、着火時期を正確に推定することができる。なお、本実施例では図4または5に示したフローを実行するECU10が、本発明における着火時期判定手段に相当する。
本実施例では、実施例1で推定される着火時期に基づいて燃焼ガス温度を推定する。ハードウェアについては実施例1と同じため、説明を省略する。
ここで、本実施例では、着火時期が圧縮上死点よりも前か後かによって、燃焼ガス温度の算出方法を変える。つまり、着火時期が圧縮上死点よりも前か後かにより燃焼ガス温度が変わるため、これに合わせて場合分けをしつつ燃焼ガス温度を算出する。
ここで、図6は、着火時期が圧縮上死点よりも前の場合における気筒内のガス温度の推移と、気筒内の容積の推移とを示した図である。また、図7は、着火時期が圧縮上死点よりも後の場合における気筒内のガス温度の推移を示した図である。SOIは燃料噴射時期を示し、ITは着火時期を示し、TDCは圧縮上死点を示している。
図6及び図7において、(0)は、前サイクルの圧縮開始時における気筒12内の温度を示している。(1)は、燃焼ガス温度の算出開始時における気筒12内の温度を示している。(2)は、着火直前の気筒12内の温度を示している。これは、着火時期における燃焼前のガス温度とすることができる。(3)は、着火時期において予混合燃焼のみが行われると仮定したときの気筒12内の温度を示している。(4)は、着火時期において拡散燃焼のみが行われると仮定したときの気筒12内の温度を示している。(5)は、着火時期において予混合燃焼と拡散燃焼との両方が行われると仮定したときの気筒12内の温度を示している。(6)は、圧縮上死点における気筒12内の温度を示している。(7)は、燃焼ガス温度の算出終了時における気筒12内の温度を示している。
ここで、(5)の予混合燃焼と拡散燃焼との両方が行われると仮定したときの気筒12内の温度とは、予混合燃焼と拡散燃焼とが所定の比率で起こったときの温度をいう。この予混合燃焼と拡散燃焼とが起こる比率は、内燃機関1の設計段階で調節することができる。つまり、本実施例では、予め設定された比率で予混合燃焼と拡散燃焼とが起きると仮定している。なお、本実施例では、予混合燃焼と拡散燃焼とが着火時期に開始され且つ終了されると仮定している。そして、(5)の温度は、(3)の温度と、(4)の温度と、前記所定の比率と、に基づいて算出される。つまり、(5)の温度は、(3)の温度から(4)の温度までの間の温度であり、図6及び図7において(3)の温度から(4)の温度までの間を前記所定の比率で区切ることにより求めることができる。
そして、図6において、(1)から(2)までは、断熱圧縮と仮定している。(5)から(6)までも、断熱圧縮と仮定している。(6)から(7)は断熱膨張と仮定している。
また、図7において、(1)から(2)までは、断熱変化と仮定している。(5)から(7)は断熱膨張と仮定している。
このようにして(1)から(7)までの温度を夫々算出し、図6では、(1)、(2)、(5)、(6)、(7)を順に繋ぎ、図7では、(1)、(2)、(5)、(7)の順に繋ぐ。そして、夫々の点を繋ぐ線の下側部分の面積を算出する。この面積は、気筒12内のガス温度の積算値と等しい。そして、この面積をその間のクランクアングルで割ることにより、その間の平均温度を算出することができる。
仮に、ガスが燃焼してから上死点までの間の圧縮行程時における温度上昇を考慮しないと、図6における(5)と(7)とを繋ぐことになるため、(5)、(6)、(7)を夫々繋いでできる三角形の面積の分だけガス温度の積算値が低く算出されてしまう。つまり、ガスが燃焼してから上死点までの間の圧縮行程時における温度上昇を考慮することで、ガス温度の積算値をより正確に算出することが可能となる。また、拡散燃焼または予混合燃焼の何れか一方のみが起こっていると仮定しても、ガス温度の積算値を正確に求めることが困難となる。
次に図8は、本実施例に係る気筒内ガス温度を算出するためのフローを示したフローチャートである。本ルーチンはECU10によりサイクル毎に実行される。
ステップS301では、前述の(0)の点における温度T0が取得される。つまり、前サイクルの圧縮開始時のガスの温度T0が取得される。
ステップS302では、前述の(1)の点における温度T1が算出される。(1)の点における温度T1は以下の式により算出される。
Figure 0005045575
ただし、V0は(0)の点における気筒12内の容積、V1は(1)の点における気筒12内の容積、κは比熱比である。
ステップS303では、着火時期ITが取得される。この着火時期は実施例1により得ることができる。
ステップS304では、前述の(2)の点における温度T2が算出される。(2)の点における温度T2は以下の式により算出される。
Figure 0005045575
ただし、V2は(2)の点における気筒12内の容積である。
ステップS305では、前述の(3)の点における温度T3が算出される。これについては後述する。
ステップS306では、前述の(4)の点における温度T4が算出される。これについては後述する。
ステップS307では、前述の(5)の点における温度T5が算出される。(5)の点
における温度T5は以下の式により算出される。
T5=T3×(1−R)+T4×R
ただし、Rは予混合燃焼と拡散燃焼との比率である。
ステップS308では、着火時期が上死点よりも小さいか否か判定される。すなわち、着火時期が上死点よりも前か否か判定される。本実施例では、図6で示す場合であるか否か判定される。ステップS308で肯定判定がなされた場合にはステップS309へ進み、一方否定判定がなされた場合にはステップS310へ進む。
ステップS309では、前述の(6)の点における温度T6が算出される。そして(6)の点における温度T6は以下の式により算出される。
Figure 0005045575
ただし、V5は(5)の点における気筒12内の容積であり、V6は(6)の点における気筒12内の容積である。
ステップS310では、前述の(7)の点における温度T7が算出される。(7)の点における温度T7は以下の式により算出される。
Figure 0005045575
ただし、V3は(3)の点における気筒12内の容積であり、V7は(7)の点における気筒12内の容積である。
ステップS311では、積算温度Tinteが算出される。つまり、前述の面積が算出される。積算温度Tinteは以下の式により算出される。
Tinte=(T1+T2)×(IT−A1)/2+(T5+T6)×(TDC−IT)/2+(T6+T7)×(A7−TDC)/2
ただし、A1は(1)の点におけるクランク角度であり、A7は(7)の点におけるクランク角度である。
ステップS312では、平均ガス温度Tfが算出される。つまり、積算温度Tinteを(1)から(7)までのクランクアングルで除することにより平均ガス温度が算出される。つまり、以下の式により平均ガス温度Tfが算出される。
Tf=Tinte/(A7−A1)
この平均ガス温度Tfを算出すれば、例えば以下の式により吸気弁18またはピストン13への伝熱量Qを算出することができる。
Q=A1×α1×(Tf−Tw)+A2×α2×(Tg−Tw)
但し、A1は燃焼ガスが接する面積、A2は残留ガスや未燃ガスが接する面積、α1及びα2は熱伝達率、Tgは残留ガスや未燃ガスの温度、Twは吸気弁18またはピストン13の温度を示している。つまり、燃焼時のガスと、燃焼後または未燃のガスと、に分けて伝熱量Qを算出している。なお、A1及びA2は、燃焼ガスの接触割合を予め実験等により求めておき、該接触割合に従って面積を算出しても良い。このように、平均ガス温度
Tfを代表温度として用いることにより、伝熱量Qを簡易に求めることができる。このようにして、ピストン13及び吸気弁18の他、吸入ガスに熱を与え得る機関部材の壁面温度を算出することができるため、吸入ガスの温度を算出することができる。つまり、圧縮開始時の気筒12内のガス温度を算出することができる。
なお、本実施例では図8に示したフローを実行するECU10が、本発明における燃焼ガス温度算出手段に相当する。
ここで、前述した(3)の点における温度T3は以下のようにして算出する。
まず燃料のモル数mfuel(mol)を以下の式により算出する。
mfuel=(Q×ρf/1000)/Mfuel
ただし、Qは燃料噴射量(mm/st)、ρfは燃料密度(g/cm)、Mfuelは燃料分子量(g/mol)である。燃料噴射量Qには、指令値が用いられる。また、燃料密度ρf及び燃料分子量Mfuelは、予め実験等により求めておいた値が用いられる。
次に、燃料発熱量Qfuel(J)を以下の式により算出する。
Qfuel=Mfuel×QF×1000
ただし、QFは燃料発熱量(kJ/mol)である。燃料発熱量QFは、予め実験等により求めておいた値が用いられる。
さらに、完全燃焼に要する気筒12内のガス量Ggasst(g)を算出する。これは、ストイキとなるガス量である。
Ggasst=(Q×ρf/1000)×THAF
ただし、THAFは量論比(14.6)である。
また、着火時のガス温度上昇量ΔT1(K)を以下の式により算出する。
ΔT1=Qfuel/(Cp×Ggasst)
ただし、Cpは燃焼ガスの定圧比熱(J/g・K)である。燃焼ガスの定圧比熱Cpは、予め実験等により求めておいた値が用いられる。
そして、(3)の点における温度T3を以下の式により算出する。
T3=T2+ΔT1
一方、(4)の点における温度T4は以下のようにして算出する。
まず、燃料のモル数mfuel(mol)及び燃料発熱量Qfuel(J)を上述のようにして算出する。
次に、気筒12内の吸入空気量Gcyl(g/st)を以下の式により算出する。
Gcyl=TBASE/Tb×(A×Pim+B)×(1/2)
ただし、TBASEは基準温度定数(K)、Tbは吸気マニホールド2内のガス温度(K)、Pimは吸気圧(kPa)、A及びBは定数である。吸気マニホールド2内のガス温度Tbは、温度センサ9により得る。また、吸気圧Pimは、圧力センサ8により得る。その他は、予め設定された値が用いられる。
また、着火時のガス温度上昇量ΔT2(K)を以下の式により算出する。
ΔT2=Qfuel/(Cp×Gcyl)
そして、(4)の点における温度T3を以下の式により算出する。
T4=T2+ΔT2
このようにして、簡易的に燃焼ガス温度を算出することができるため、例えばこの燃焼ガス温度に従って吸気弁やピストンへの伝熱量を算出することができる。これにより、着火時期を求めることもできる。また、燃焼ガス温度を簡易的に求めることができるため、ECU10の計算負荷を低減することができる。
実施例に係る内燃機関の燃焼制御装置を適用する内燃機関とその吸・排気系の概略構成を示す図である。 クランクアングルと気筒内の温度と燃料噴射時期及び着火時期との関係を示した図である。 物理的遅れに相当する期間を求めるマップである。 実施例1における着火時期を推定するためのフローを示したフローチャートである。 実施例1における着火時期を推定するための他のフローを示したフローチャートである。 着火時期が圧縮上死点よりも前の場合における気筒内のガス温度の推移と、気筒内の容積の推移とを示した図である。 着火時期が圧縮上死点よりも後の場合における気筒内のガス温度の推移を示した図である。 実施例2に係る気筒内ガス温度を算出するためのフローを示したフローチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
2 吸気マニホールド
3 排気マニホールド
4 エアフローメータ
8 圧力センサ
9 温度センサ
10 ECU
11 燃料噴射弁
12 気筒
13 ピストン
15 クランクシャフト
16 クランク角センサ
17 吸気ポート
18 吸気弁
19 排気ポート
20 排気弁

Claims (5)

  1. 圧縮開始時のガスの温度に基づいて圧縮行程における気筒内のガス温度を算出するガス温度算出手段と、
    前記ガス温度算出手段により算出される温度がガスの着火可能温度に到達する時期と、前記気筒内に燃料が噴射される時期と、を比較し、該気筒内に燃料が噴射される時期のほうが遅い場合には、該気筒内に燃料が噴射される時期から所定期間後が着火時期であると判定し、該気筒内に燃料が噴射される時期のほうが早い場合には、該気筒内に燃料が噴射される時期から前記ガスの着火可能温度に到達する時期までの期間に応じて着火時期を判定する着火時期判定手段と、
    を備え
    前記着火時期判定手段は、前記気筒内に燃料が噴射される時期のほうが前記ガスの着火可能温度に到達する時期よりも早い場合であって、該気筒内に燃料が噴射される時期から前記ガスの着火可能温度に到達する時期までの期間が前記所定期間よりも長い場合には、前記ガス温度算出手段により算出される温度がガスの着火可能温度に到達する時期が着火時期であると判定し、
    前記着火時期判定手段は、前記気筒内に燃料が噴射される時期のほうが前記ガスの着火可能温度に到達する時期よりも早い場合であって、該気筒内に燃料が噴射される時期から前記ガスの着火可能温度に到達する時期までの期間が前記所定期間よりも短い場合には、該気筒内に燃料が噴射される時期から前記所定期間後が着火時期であると判定することを特徴とする内燃機関の燃焼制御装置。
  2. 前記着火時期に応じて気筒内の燃焼ガスの温度を算出する燃焼ガス温度算出手段を備えることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  3. 前記燃焼ガス温度算出手段は、着火時期が上死点前の場合には、着火時期までの圧縮行程における温度上昇と、燃焼による温度上昇と、燃焼から上死点までの圧縮行程における温度上昇と、上死点からの膨張行程における温度降下と、を夫々算出することにより、気筒内の燃焼ガスの温度を算出することを特徴とする請求項に記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  4. 前記燃焼ガス温度算出手段は、着火時期が上死点後の場合には、着火時期までの温度上
    昇と、燃焼による温度上昇と、燃焼後の膨張行程における温度降下と、を夫々算出することにより、気筒内の燃焼ガスの温度を算出することを特徴とする請求項2または3に記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  5. 前記燃焼ガス温度算出手段は、気筒内のガス温度の積算値をそのガス温度を積算した期間で除することにより気筒内のガス温度の平均値を算出することを特徴とする請求項3または4に記載の内燃機関の燃焼制御装置。
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