本発明の分野は、微小電気機械システム(microelectromechanical system)(MEMS)に関する。
微小電気機械システム(MEMS)は、微小機械素子、アクチュエータ、及び電子機器を含む。微小機械素子は、堆積、エッチング、及び、あるいは、電子デバイス及び電子機械デバイスを形成するために基板及び/又は堆積された材料の一部分をエッチングして取り除く、若しくは複数の層を付加する、他のマイクロマシニング・プロセスを使用して創り出されることができる。MEMSデバイスの1つのタイプは、光干渉変調器と呼ばれる。光干渉変調器は、1対の導電性プレートを具備し、その一方又は両方が、全体あるいは一部分が透明である及び/又は反射でき、そして適切な電子信号の印加により相対的動きが可能である。一方のプレートは、基板上に堆積された静止層を具備することができ、他方のプレートは、静止層を覆って吊り下げられた金属膜を具備することができる。そのようなデバイスは、広範囲のアプリケーションを有し、これらのタイプのデバイスの特性を利用すること及び/又は変形することは、この技術において有益であり、その結果、それらの特徴は、既存の製品を改善することに活用されることができ、未だ開発されていない新たな製品を創り出すことに活用されることができる。
本発明のシステム、方法、及びデバイスは、それぞれ複数の態様を有し、そのいずれもが、その好ましい特性に単独で寄与するのではない。本発明の範囲を制限することなく、自身のより卓越した特徴が、ここに簡潔に説明される。本明細書を熟考した後で、特に“実施形態の詳細な説明”の項を読んだ後で、本発明の特徴が他のディスプレイ・デバイスに対して利点をどのようにして提供するかを、理解するであろう。
1つの実施形態において、ディスプレイが提供される。本ディスプレイは、複数の光変調素子を含み、少なくともそのいくつかは、アドレシング・パルス幅及びアドレシング・パルス電圧レベルの一方又は両方に対して異なる撓みの値を有する。しかも、提供されたものは、複数の素子に変化する幅及び/又は電圧レベルのアドレシング・パルスを供給するように構成されたアドレシング回路系であり、その結果、アドレシング・パルスの幅及び/又は電圧レベルに応じて、素子の異なる組み合わせが選択可能な方式で切り替えられる。そして、ここでは、アドレシング回路系は、そのパルスに複数の素子の全ての素子が応答する第1のパルス、及びそのパルスに全てより少ない複数の素子が応答する少なくとも1つの第2のパルスを供給するように構成される。
他の1つの実施形態において、ディスプレイが提供される。本ディスプレイは、行に配置された複数のMEMS素子を含み、そこでは、複数の行の各々のMEMS素子は、複数の下位行にさらに配置され、そしてそこでは、各行の下位行は、電気的に接続される。この実施形態において、複数の抵抗器が同様に提供され、抵抗器の各々は複数の下位行のそれぞれ1つに接続され、各行の複数の下位行の各々に対する抵抗器のそれぞれ1つはその行の他の下位行に接続された抵抗器とは異なる抵抗を有する。
他の1つの実施形態において、少なくとも第1のディスプレイ素子及び第2のディスプレイ素子を有し、それぞれの応答しきい値により特徴付けられる複数のディスプレイ素子をアドレシングする方法は、複数のディスプレイ素子の全ての応答しきい値よりも大きな値を有するパラメータにより特徴付けられる第1のパルスを発生すること、及び複数のディスプレイ素子に第1のパルスを印加することを含む。その上に、第2のパルスは、第1のディスプレイ素子の応答しきい値よりも大きくそして第2のディスプレイ素子の応答しきい値より小さな値を有するパラメータにより特徴付けられて発生される。第2のパルスは、複数のディスプレイ素子に印加される。
他の1つの実施形態において、少なくとも第1のディスプレイ素子及び第2のディスプレイ素子を有し、それぞれの応答しきい値により特徴付けられる複数のディスプレイ素子をアドレシングするためのドライバ回路は、複数のディスプレイ素子の全ての応答しきい値よりも大きな値を有するパラメータにより特徴付けられる第1のパルスを発生するための手段、及び複数のディスプレイ素子に第1のパルスを印加するための手段を含む。本ドライバ回路は、しかも、第1のディスプレイ素子の応答しきい値よりも大きく且つ第2のディスプレイ素子の応答しきい値より小さな値を有するパラメータにより特徴付けられる第2のパルスを発生するための手段、及び複数のディスプレイ素子に第2のパルスを印加するための手段も含む。
他の1つの実施形態は、デバイスを含む。本デバイスは、光を変調するための複数の手段を具備し、変調する手段は選択された印加電圧に対して異なる撓みの値を有する。本デバイスは、さらに、アドレシング・パルスの電圧レベルに応じて、該変調する手段の異なる組み合わせが選択可能な方法で切り替えるように、複数の素子に変化する電圧レベルのアドレシング・パルスを与えるためのアドレシング手段を具備する。該アドレシング手段は、そのパルスに前記複数の素子の全ての変調する手段が応答する第1のパルス、及びそのパルスに全てより少ない前記変調する手段が応答する少なくとも1つの第2のパルスを与えるように構成される。
他の1つの実施形態は、ディスプレイを製造する方法を具備する。本方法は、複数の行に配置された複数のMEMS素子を提供することを具備する。各行のMEMS素子は、複数の下位行にさらに配置される。各行の下位行は、電気的に接続される。本方法は、しかも、複数のMEMS素子に抵抗器を接続することを具備する。各抵抗器は、複数の下位行のそれぞれ1つに接続される。各行の複数の下位行の各々に対する複数の抵抗器のそれぞれ1つは、該行の他の下位行に接続された抵抗器とは異なる抵抗を有する。
他の1つの実施形態は、ディスプレイを提供する。本ディスプレイは、下記を具備する:複数の行に配置された表示するための複数の手段、ここでは、該複数の行の各々を表示する手段は、複数の下位行にさらに配置され、そしてここでは、各行の複数の下位行は、電気的に接続される。ディスプレイは、しかも、電流に抵抗するための複数の手段も具備し、抵抗する手段の各々は複数の下位行のそれぞれ1つに接続され、各行の下位行の各々に対する抵抗する手段のそれぞれ1つは該行の他の下位行に接続された抵抗する手段とは異なる抵抗を有する。
光干渉変調器ディスプレイの1実施形態の一部分を図示する等測図であり、そこでは、第1の光干渉変調器の可動反射層は、固定鏡から所定の距離の反射する、すなわち、“オン”位置にあり、第2の光干渉変調器の可動反射層は、非反射、すなわち“オフ”位置にある。
3×3光干渉変調器ディスプレイを組み込んでいる電子デバイスの1実施形態を説明するシステム・ブロック図である。
図1の光干渉変調器の1つの具体例の実施形態に関する印加電圧に対する可動鏡位置の図である。
光干渉変調器ディスプレイを駆動するために使用されることができる行及び列電圧のセットの説明図である。
図2の3×3光干渉変調器ディスプレイ中のディスプレイ・データの1つの具体例のフレームを図示する。
図5Aのフレームを書き込むために使用されることができる行及び列信号に関する1つの具体例のタイミング図を図示する。
図1のデバイスの断面図である。
光干渉変調器の代わりの実施形態の断面図である。
光干渉変調器の代わりの実施形態の断面図である。
光干渉変調器ディスプレイの1実施形態の一部分の模式図であり、そこでは、複数の行が、共通ドライバ結線を共有する3個の下位行にさらに細分化されている。
図示されたディスプレイ配置を生成するために図7のアレイの実施形態の最上部の行に印加された一連の行及び列信号を説明するタイミング図である。
入れ子になった安定ウィンドウを有する対の光干渉変調器の具体例の実施形態を説明する正印加電圧に対する可動鏡位置の、図3のものと類似の、図である。
図示されたディスプレイ配置を生成するために図7のアレイの実施形態の上部の行に印加された一連の行及び列信号を説明するタイミング図である。
図6A,6B,6C及び図7に関連して説明されたような光干渉変調器アレイを駆動する方法の1実施形態を説明するフローチャートである。
複数の光干渉変調器を具備する視覚ディスプレイ・デバイスの1実施形態を説明するシステム・ブロック図である。
複数の光干渉変調器を具備する視覚ディスプレイ・デバイスの1実施形態を説明するシステム・ブロック図である。
好ましい実施形態の詳細な説明
好ましい実施形態において、本発明は、ディスプレイ素子のグループへの共通ドライバ結線を経由して印加された駆動信号を用いるディスプレイ素子のグループに向けられる。ディスプレイは、それゆえ、各ディスプレイ素子に対する駆動信号が各ディスプレイ素子に対して別々のリード線を経由して印加された場合に必要になるはずのリード線よりも少ない数のリード線を用いて、グレーのより多くの階調又はカラーを生成できる。
下記の詳細な説明は、本発明のある特定の実施形態に向けられる。しかしながら、本発明は、多数の異なる方法で具体化されることができる。この明細書では、参照符合が、図面に与えられ、そこでは、全体を通して同様の部分が類似の数字を用いて表される。下記の説明から明らかになるように、本発明は、動画(例えば、ビデオ)であるか固定画面(例えば、静止画)であるかに拘わらず、及びテキストであるか画像であるかに拘わらず、画像を表示するように構成された任意のデバイスにおいて実行されることができる。より詳しくは、本発明が種々の電子デバイスで実行される若しくは電子デバイスに関連付けられることができることが、予想される。電子デバイスは、携帯電話機、無線デバイス、パーソナル・データ・アシスタンツ(PDAs)、ハンド−ヘルド又は携帯型コンピュータ、GPS受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレーヤ、カムコーダ、ゲーム・コンソール、腕時計、時計、計算機、テレビ・モニタ、フラット・パネル・ディスプレイ、コンピュータ・モニタ、自動車ディスプレイ(例えば、走行距離計ディスプレイ、等)、コクピット制御器及び/又はディスプレイ、カメラ視野のディスプレイ(例えば、自動車の後方監視カメラのディスプレイ)、電子写真、電子広告板又は街頭標識、プロジェクタ、建築上の構造物(例えば、タイル・レイアウト)、包装、及び芸術的な構造(例えば、宝飾品1個の画像のディスプレイ)のようなものであるが、これらに限定されない。より一般的には、本発明は、電子スイッチング・デバイスにおいて実行されることもできる。
画像化アプリケーションのために使用される空間光変調器は、複数の異なる形式で実現される。透過型液晶ディスプレイ(liquid crystal display)(LCD)変調器は、光を遮る又は通過させるために結晶性材料の捻れ及び/又は配向を制御することにより光を変調する。反射型空間光変調器は、結像表面に反射される光の量を制御するために種々の物理的な作用を利用する。そのような反射型変調器の例は、反射型LCD,及びディジタル微小鏡デバイスを含む。
空間光変調器の他の1つの例は、干渉により光を変調する光干渉変調器である。反射型MEMSディスプレイ素子を具備する1つの光干渉変調器ディスプレイの実施形態が、図1に図示される。これらのデバイスにおいて、画素は、明状態又は暗状態のいずれかである。明(“オン”又は“開(open)”)状態では、双安定ディスプレイ素子は、光をユーザに反射する。暗(“オフ”又は“閉(close)”)状態にある場合は、双安定ディスプレイ素子は、光を吸収していて、光をユーザにほとんど反射しない。実施形態に応じて、ディスプレイは、“オフ”状態において光を反射し、“オン”状態において光を吸収するように構成されることができ、すなわち、“オン”及び“オフ”状態の光反射率特性が、逆にされる。MEMS画素は、しかも、選択された色だけを反射するように構成されることができ、黒及び白よりはむしろカラー表示を生成する。
図1は、MEMS光干渉変調器を具備する、視覚ディスプレイの1実施形態のある行中の2つの隣接する画素を図示する等測図である。光干渉変調器ディスプレイは、これら光干渉変調器の行/列アレイを具備する。各光干渉変調器は、互いにある距離に置かれた1対の鏡を含み、共鳴光学的キャビティを形成する。1つの実施形態において、鏡の1つは、2つの位置の間を移動することができる。第1の位置では、可動鏡は、他の鏡から第1の距離に位置し、光干渉変調器は主に反射する。第2の位置では、可動鏡は、異なる距離に置かれ、例えば、固定鏡に隣接し、その結果光干渉変調器は主に吸収する。
画素アレイの図示された部分は、ある行における2つの隣接する光干渉変調器12a及び12bを含む。光干渉変調器の図示された実施形態において、可動鏡14aは、固定された部分鏡16aから所定の距離の反射(“リリースされた”、“オン”、又は“開”)位置に図示される。光干渉変調器12bの可動鏡14bは、部分鏡16bに隣接する非反射、吸収(“アクチュエートされた”、“オフ”、又は“閉”)位置に図示される。
固定鏡16a,16bは、電気的に導電性であり、例えば、透明基板20上にクロムとインジウム−スズ−酸化物の層を堆積することにより製作されることができる。複数の層は、平行なストライプにパターニングされ、列電極を形成することができる。その行に沿った可動鏡14a,14bは、1つの好適な材料であるアルミニウムを用いて、基板20上の(列電極16a,16bに直交する)1層又は複数の層の堆積された金属層の一連の平行なストライプとして形成されることができ、行電極を形成することができる。
電位差が選択された行及び列に印加されると、対応する画素において行及び列電極の交差点に形成されたキャパシタは、充電され、静電力が電極を互いに引きつける。電圧が十分に高ければ、可動電極は、変形され、図1において右の画素12bにより図示されたように、静止電極に対して押し付けられる(誘電材料が、静止電極上に堆積されることがあり、短絡することを防止し、分離距離を制御する)。この動作は、印加される電位差の極性に拘わらず同じである。このようにして、行/列アクチュエーションは、各画素の反射状態に対して吸収状態を制御することができる。
図2から図5は、ディスプレイ・アプリケーションにおいて光干渉変調器のアレイを使用するための1つの具体例のプロセス及びシステムを説明する。図2は、本発明の態様を組み込むことができる電子デバイスの1実施形態を説明するシステム・ブロック図である。具体例の実施形態において、電子デバイスは、プロセッサ21を含む。そのプロセッサ21は、いずれかの汎用のシングル・チップ又はマルチ・チップ・マイクロプロセッサ、例えば、ARM,ペンティアム(登録商標)、ペンティアムII(登録商標)、ペンティアムIII(登録商標)、ペンティアムIV(登録商標)、ペンティアム(登録商標)プロ、8051、MIPS(登録商標)、パワーPC(登録商標)、ALPHA(登録商標)、若しくはディジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラ、又はプログラム可能なゲート・アレイのようないずれかの特殊用途マイクロプロセッサ、であることができる。本技術において普通であるように、プロセッサ21は、1又はそれより多くのソフトウェア・モジュールを実行するように構成されることができる。オペレーティング・システムを実行することに加えて、プロセッサは、ウェブ・ブラウザ、電話アプリケーション、電子メール・プログラム、若しくはいずれかの他のソフトウェア・アプリケーションを含む、1又はそれより多くのソフトウェア・アプリケーションを実行するように構成されることができる。
1つの実施形態では、プロセッサ21は、しかも、アレイ・コントローラ22と通信するように構成される。1つの実施形態では、アレイ・コントローラ22は、アレイ30に信号を供給する行ドライバ回路24及び列ドライバ回路26を含む。図1に図示されたアレイの断面は、図2に線1−1により示される。アレイ・コントローラ22の一部分は、増設回路系及び機能性と同様に、実際のディスプレイ・ドライバと汎用マイクロプロセッサとの間に一般に接続されるグラフィック・コントローラにより提供されることができる。グラフィック・コントローラの具体例の実施形態は、チップス・アンド・テクノロジー(Chips and Technology)社からの69030又は69455コントローラ、セイコー・エプソンからのS1D1300シリーズ、及びソロモン・システック(Solomon Systech)1906を含む。
MEMS光干渉変調器に関して、行/列アクチュエーション・プロトコルは、図3に説明されたこれらのデバイスのヒステリシス特性の利点を取ることができる。これは、例えば、画素をリリースされた状態からアクチュエートされた状態へ変形させることを引き起こすために10ボルトの電位差を必要とすることがある。しかしながら、電圧がその値から減少される場合に、画素は、電圧が2ボルトより下に降下するまでリリースされない。それゆえ、図3に説明された例では、約3から7Vの電圧の範囲があり、そこでは、どのような状態で開始されたとしても、デバイスは、そこ状態に留まる。行/列アクチュエーション・プロトコルは、そのために、行ストロービング(strobing)の期間に、アクチュエートされようとしているストローブされた行の画素は、約10ボルトの電圧差を受け、そしてリリースされようとしている画素は、零ボルトに近い電圧差を受ける。ストローブの後で、画素は、約5ボルトの定常状態電圧差受け、その結果、画素は、行ストローブが画素をどのような状態に置いたとしてもそこに留まる。書き込まれた後で、各画素は、この例では電位差が3−7ボルトの“安定ウィンドウ”の範囲内であると判断する。この特徴は、アクチュエートされた又はリリースされた既存の状態のいずれかにおける同じ印加電圧条件の下で、図1に説明された画素設計を安定にさせる。アクチュエートされた状態であるか又はリリースされた状態であるかに拘わらず、光干渉変調器の各画素が、基本的に固定鏡と移動鏡とにより形成されたキャパシタであるので、この安定状態は、ほとんど電力消費なしにヒステリシス・ウィンドウの範囲内の電圧で保持されることができる。鏡が動かず、そして印加された電位が一定であるならば、基本的に電流は、画素に流れ込まない。
代表的なアプリケーションでは、ディスプレイ・フレームは、第1行中の所望のセットのアクチュエートされた画素にしたがって列電極のセットをアサートすること(asserting)によって創り出されることができる。行パルスは、それから行1の電極に印加されて、アサートされた列ラインに対応する画素をアクチュエートする。列電極のアサートされたセットは、その後、第2行中の所望のセットのアクチュエートされた画素に対応するように変更される。パルスは、それから、行2の電極に印加されて、アサートされた列電極にしたがって行2中の適切な画素をアサートする。行1画素は、行2パルスに影響されず、行1パルスの間に設定された状態に留まる。これは、連続した方式で一連の行全体に対して繰り返され、フレームを生成することができる。一般に、フレームは、1秒当たりある所望のフレームの数でこのプロセスを連続的に繰り返すことにより、新たなディスプレイ・データでリフレッシュされる及び/又は更新される。ディスプレイ・フレームを生成するために画素アレイの行及び列電極を駆動するための多種多様なその他のプロトコルも、周知であり、本発明とともに使用されることができる。
図4、図5A及び図5Bは、図2の3×3アレイ上にディスプレイ・フレームを創り出すための1つの可能性のあるアクチュエーション・プロトコルを説明する。図4は、図3のヒステリシス曲線を示す画素に対して使用されることができる、列及び行電圧レベルの可能性のあるセットを図示する。図4の実施形態では、画素をアクチュエートすることは、適切な列を−Vbiasに、そして適切な行を+ΔVに設定することを含む。画素をリリースさせることは、適切な列を+Vbiasに、そして適切な行を同じ+ΔVに設定することにより達成される。行電圧が零ボルトに保持されるこれらの行では、列が+Vbiasであるか又は−Vbiasであるかどうかに拘らず、画素が元々あった状態がどうであろうとも、画素は、その状態で安定である。
図5Bは、そこではアクチュエートされた画素が非反射である図2の3×3アレイに印加される一連の行及び列信号を示すタイミング図であり、それは図5Aに図示されたディスプレイ配置を結果としてもたらす。図5Aに図示されたフレームを書き込むことに先立って、画素は、任意の状態であることができ、そしてこの例では、全ての行が0ボルトであり、全ての列が+5ボルトである。この状態において、全ての画素は、自身の現在のアクチュエートされた状態又はリリースされた状態で安定である。
図5Aのフレームでは、画素(1,1)、(1,2)、(2,2)、(3,2)及び(3,3)がアクチュエートされている。これを実現するために、行1に対する“ライン時間”の期間に、列1及び2は、−5ボルトに設定され、そして列3は、+5ボルトに設定される。全ての画素が3−7ボルトの安定ウィンドウの中に留まるため、これは、どの画素の状態も変化させない。行1は、その後、0から5ボルトまで上がり、零に戻るパルスでストローブされる。これは、(1,1)及び(1,2)画素をアクチュエートし、(1,3)画素をリリースする。アレイ中のその他の画素は、影響されない。望まれるように行2を設定するために、列2は、−5ボルトに設定され、そして列1及び3は、+5ボルトに設定される。行2に印加された同じストローブは、次に、画素(2,2)をアクチュエートし、画素(2,1)及び(2,3)をリリースする。再び、アレイのその他の画素は、影響されない。行3は、列2及び3を−5ボルトに、そして列1を+5ボルトに設定することにより同様に設定される。行3ストローブは、図5Aに示されたように行3画素を設定する。フレームを書き込んだ後で、行電位は零であり、そして列電位は+5又は−5ボルトのいずれかに留まることができ、ディスプレイは、その後、図5Aの配置で安定である。同じ手順が数十から数百の行及び列のアレイに対して採用されることができることが、同様に認識される。しかも、行及び列アクチュエーションを実行するために使用された電圧のタイミング、シーケンス、及びレベルが、上記に概要を示された一般的な原理の範囲内で広範囲に変化されることができ、そして、上記の例は、具体的な例だけであり、任意のアクチュエーション電圧方法が、本発明とともに使用されることができる。
上記に説明された原理にしたがって動作する光干渉変調器の構造の詳細は、広範に変化できる。例えば、図6A−図6Cは、移動鏡構造の3つの異なる実施形態を図示する。図6Aは、図1の実施形態の断面であり、そこでは金属材料14のストライプが、直角に延びている支柱18上に堆積される。図6Bでは、可動鏡は、連結部(tether)32上に、角だけで支柱に取り付けられる。図6Cでは、鏡14は、変形可能膜34から吊り下げられる。鏡14のために使用される構造設計及び材料が光学的特性に関して最適化されることができるため、及び変形可能層34のために使用される構造設計及び材料が所望の機械的特性に関して最適化できるため、この実施形態は、利点を有する。種々のタイプの干渉デバイスの製造は、例えば、米国公開出願2004/0051929号、これは全体が引用文献として取り込まれている、を含む、種々の公開された文書に記載されている。
白黒ディスプレイ画像を説明するデータは、画素当り1ビットのデータを含むことができる。白黒ディスプレイの1つの実施形態は、画素当り1つの光干渉変調器を含み、変調器のオン又はオフ状態が、画素当り1ビットのデータの値に基づいて設定される。グレースケール画像は、画素当り数ビットのデータを含む。例えば、“3ビット”グレースケール・ディスプレイは、各画素に割り当てられることができる8階調のグレーの1つに対応する画素当り3ビットのデータを含む。具体例の3ビット・グレースケール画像を表示するためのディスプレイの1つの実施形態は、各画素に対して3個の光干渉変調器を含む。8階調を得るために、3個の変調器は、1;2;4の比率にしたがって光を反射する。1つのそのような実施形態では、光干渉変調器の各々は、1:2:4の比率にしたがって変化する反射表面領域を有する鏡を含む。画素中の特定の階調は、そのような実施形態では、3ビット・データのビットに対応する2進数値に基づいてオン又はオフ状態に各変調器を設定することにより得られる。カラー・ディスプレイの1つの実施形態は、カラー・ディスプレイが赤、緑、及び青の光干渉変調器グループを含むことを除いて同様に作用する。例えば、12ビット・カラー・ディスプレイでは、12ビット中の4ビットは、赤、緑、又は青の光干渉変調器により生成される16強度の赤、緑、及び青の各々に対応する。そのようなグレースケール又はカラー・ディスプレイは、白黒ディスプレイをアドレスするよりも多くのアドレスすべきディスプレイ素子を有する。グレー又はカラー・ディスプレイのそのような実施形態に関してこれらのディスプレイ素子をアドレスするために、ディスプレイを制御するための電気的結線の数は、増加する。例えば、3×3 3ビット・グレースケール・ディスプレイの1つの実施形態では、行の各々は、3個の下位行にさらに細分化される。ディスプレイのそのような実施形態の各画素は、3個の下位行の光干渉変調器を具備する。1つのそのような実施形態は、3×3白黒ディスプレイに対する6本と比較して、3×3=9本の行ドライバ結線と3本の列ドライバ結線との合計12本のドライバ結線を有する。ドライバ結線の数を減少させる1つの方法は、変調器のグループ、例えば、上記の3ビット・グレースケール実施形態における3個の下位行を一緒に電気的に接続することであり、電気的に接続されたグループのサブセットの状態を変化させる信号を用いてグループを駆動することである。
例えば、電気的に接続された光干渉変調器のグループを選択的にアドレスするための1つの方法は、変調器のグループのあるものの状態を変化させるためには不十分な長さのパルスで駆動信号を印加することである。一般に、行ストローブの先端に応答して状態を変化させるためにディスプレイ中の特定の変調器に対するタイムピリオドは、応答時間、τ、と呼ばれることがある。用語“応答時間”は、光干渉変調器が反射状態から非反射状態に動くための時間、若しくは光干渉変調器が非反射状態から反射状態に動くための時間のいずれかを指すことができる。光干渉変調器ディスプレイの1つの実施形態では、タイムピリオドτは、概念的に電気的応答時間、τRC、と機械的応答時間、τM、との合計である。電気的応答時間に関して、ディスプレイ中の光干渉変調器の各々は、抵抗器−キャパシタ(RC)時定数により特徴付けられることができるそれぞれの回路を形成する。電気的応答時間、τRC、は、行ストローブ・パルスの先端から回路が鏡を横切るアクチュエーション電圧又はリリース電圧に充電される時間までのタイムピリオドである。機械的応答時間、τM、は、アクチュエーション電圧又はリリース電圧に到達されるいなや、可動鏡が物理的に変化するためのタイムピリオドである。変調器が新たな位置に動くのに要する時間、τM、は、変調器の可動鏡に関するバネ定数及び鏡が動くのに伴う空気に対する抵抗のような要因に依存する。ディスプレイの1つの実施形態は、異なる応答時間を有する電気的に接続された変調器のグループを含む。変調器のグループに対して、ある変調器の応答時間より短いが、その他の変調器の応答時間より長い共通パルスを印加することにより、異なる組み合わせの変調器の状態が、設定されることが可能である。
図7は、図5Aに示されたものと類似の、光干渉変調器ディスプレイの1実施形態の一部分の模式図であり、そこでは、行が、共通ドライバ結線を共有する3個の下位行にさらに細分化されている。下位行の各々は、各列において1個の光干渉変調器を規定する。上記に説明したように、行ストローブが応答時間より短い時間印加されるのであれば、光干渉変調器の可動鏡は、その位置を実質的に維持する。図7の実施形態では、複数の下位行の光干渉変調器は、応答時間が減少するように上から下へ図示されている。そのような実施形態では、下位行の光干渉変調器は、複数の下位行の選択された部分だけの状態を変化させるように、行ストローブの印加時間を適切に変化させることによって共通ドライバ結線を介してアドレスされることができる。
光干渉変調器の応答時間は、変調器を含むドライバ回路の特性抵抗器−キャパシタ(RC)時間により、すなわち、変調器の可動鏡が固有の電圧に充電されるまでの時間、変調器の機械的特性、及び空気中を動く可動鏡の抵抗により、影響を受ける。図7に図示された実施形態では、複数の下位行に沿った光干渉変調器の応答時間は、各下位行における変調器のRC時間を変化させることにより変化する。より詳しくは、図7では、下位行の各々は、上から下へ各下位行に対して徐々に低くなる抵抗を与える抵抗器を介して接続される。電圧が複数の変調器の鏡の間に印加される場合に、より大きな抵抗器を有するものは、充電するためにより長い時間を要し、そしてそれゆえ、新たな位置へ可動鏡をアクチュエートするための十分な時間に関して、電圧差を安定ウィンドウの外になるようにするためにより長くを要する。
図8は、図示されたディスプレイ配置を生成するために図7のアレイの実施形態の最上部の行(行1)に印加された一連の行及び列信号を説明するタイミング図である。1つの実施形態において行及び列信号は、一連のパルスが、継続時間が変化する各々のパルスで、複数の下位行の各々をアドレスするように印加されることを除いて、図5Bに示されたものと類似している。各ライン時間の終わりのディスプレイの反射状態は、各対応するライン時間の各パルスの下に図8上にグラフィックに図示される。パルスは、各下位行に対して1ライン時間の、各行に対する一連のライン時間の間印加される。これらのライン時間の各々に対する複数の行パルスは、+5ボルトの大きさで、変化する(左から右へ減少する)継続時間を有する。減少する継続時間が選択され、行パルスは、行パルスより短い応答時間を有する下位行中のそれらの変調器だけをアドレスする。
図8のパルスは、下記のようにしてディスプレイの状態を図7に図示されたものに設定する。行1、列1に対するライン時間に関して、−5ボルトの列電位が、+5ボルトの行パルスともに印加されて、図8の最下部に沿って図示されたようにアクチュエートされた位置に下位行のそれぞれの変調器の状態を設定する。列1電位は、残りの行1ライン時間にわたり−5ボルトで留まり、アクチュエートされた位置に下位行中の素子の各々を維持する。列2では、+5ボルトの電位が、第1のライン時間において行パルスとともに印加されて、列2の下位行中の全ての変調器をリリースする。行1に対する第2のライン時間の継続期間で、−5ボルトの列2電位が、行パルスとともに印加されて、行1の下部から2つの下位行をアクチュエートする。第2のライン時間において行パルスの継続時間は、最上部の下位行の応答時間よりも短く、そのため最上部の下位行中の変調器の状態は、維持される。行1に対する第3の行時間の継続期間で、列2電位は、行パルスとともに−5ボルトで印加されて、最下部の下位行の変調器をアクチュエートする。再び、第3の行時間の行パルス継続時間は、最下部の下位行以外の全ての変調器の応答時間よりも短く、その結果、最下部の行だけが状態を変化する。列3に対するパルスのセットが、図8にしたがって印加されて、列3の下位行の状態を設定する。
図示された実施形態では、行に対するこれらのライン時間の各々は、ほぼ同じである。しかしながら、他の実施形態では、ライン時間が、より短い、例えば、行に対するライン時間が、行のライン時間の各々のより短い行パルス継続時間に対応するように短くされることができることが、認識される。さらに、任意のその他の適切な駆動電圧スキームが、図5Bおよび図7に図示された具体例のスキームの代わりに使用されることができる。さらに、図示された実施形態の複数の下位行が、下位行のRC時間を変化させる複数の異なる抵抗を含むが、他の実施形態では、複数の下位行は、異なる容量、抵抗、又はこれらの組み合わせを有することができる。
複数の実施形態では、光干渉変調器の応答時間は、可動鏡の動きが、可動鏡と固定鏡との間のキャビティから空気(又はその他のガス)を強制的に排出するので、小さなキャビティ中の空気に抗する可動鏡の動きにより引き起こされる可動鏡の減衰力に基づいて変化する。この減衰力は、空気中で可動鏡が動くことへの抵抗として作用する。1つの実施形態では、この力は、可動鏡に穴を形成することにより変えることができ、可動鏡がアクチュエートする時に可動鏡に抗する空気圧を減少する、そしてこのようにして、アクチュエータの電気機械的な応答を変化させる。他の1つの実施形態では、穴が、図6Cの変形可能膜34に形成される。変化する応答時間を有する他の類似の実施形態は、米国特許出願番号10/794,737号、2004年3月3日出願、に説明されている。1つの実施形態では、複数の下位行の光干渉変調器の応答時間は、RC特性、バネ定数、又は空気減衰力の1又はそれより多くの多様な組み合わせに基づいて変化する。
他の実施形態では、光干渉変調器の別の機械的特性が、変えられることがあり、複数の下位行間の光干渉変調器の機械的な応答時間を変化させる。応答時間は、変化させることができる複数の要因に依存し、図6Cの可動鏡14又は変形可能層34の厚さ、大きさ、又は材料を含む。複数の実施形態では、各下位行の光干渉変調器は、異なるバネ定数を有することができる。実施形態は、しかも、支持体の厚さ、位置、又は組成を変化させることにより応答時間を変化させることもできる。
異なる応答時間を有するよりはむしろ、他の実施形態では、複数の下位行の各々の光干渉変調器は、異なるアクチュエーション電圧及びリリース電圧を有することができて、電気的に接続された下位行のセットが別々にアドレスされることを可能にする。図9は、図3のものに類似する、それぞれの入れ子になった安定ウィンドウを有する3個の光干渉変調器の具体例の実施形態を説明する印加正電圧に対する可動鏡位置の図である。軌跡802によって示された、最も内側の入れ子になったヒステリシス・ウィンドウは、それぞれ、8ボルトと4ボルトの大きさのアクチュエーション電圧及びリリース電圧を有する。軌跡804によって示された、次の入れ子になったヒステリシス・ウィンドウは、それぞれ、10ボルトと2ボルトの大きさのアクチュエーション電圧及びリリース電圧を有する。軌跡806によって示された、最も外側の入れ子になったヒステリシス・ウィンドウは、それぞれ、12ボルトと0ボルトの大きさのアクチュエーション電圧及びリリース電圧を有する。
各下位行に関係付けられた変調器のヒステリシス・ウィンドウは、変調器の形状及び材料を変化させることにより選択されることができる。特に、幅(アクチュエーション電圧とリリース電圧との差)、位置(アクチュエーション電圧とリリース電圧の絶対値)、及びアクチュエーション電圧とリリース電圧の相対値は、変調器の形状及び材料特性を変化させることにより選択されることができる。変化された特性は、例えば、複数の可動鏡支柱間の距離、バネ定数に対する可動鏡に関係する質量、厚さ、引っ張り応力、又は鏡及び/又は層の硬さ、若しくは鏡を動かす層又は機構、静止電極と可動電極との間の誘電体層の誘電率又は厚さ、を含むことができる。光干渉変調器のヒステリシス特性の選択のより詳細な説明は、米国仮特許番号60/613,382号、名称“ヒステリシス・ウィンドウの選択的調整のための方法及び装置”、2004年9月27日出願、に開示されている。
1つのそのような実施形態では、光干渉変調器は、図7におけるような複数の下位行に配置される。下位行の各々の変調器は、互いに入れ子になっているヒステリシス安定ウィンドウを有する。図示された実施形態では、安定ウィンドウは、上部の下位行から下部の下位行へ、図9に図示されたように、外側から内側へ入れ子になっている。図10は、そのようなアレイの実施形態の第1行(行1)に印加された一連の行及び列信号を説明するタイミング図であり、図示されたディスプレイ配置を生成する。1つの実施形態における行及び列信号は、行パルスが持続期間よりはむしろ大きさが変化することを除いて、図8に図示されたものと類似している。行パルスは、上から下への下位行に対応して、大きさが左から右へと減少する。パルスのこの減少する大きさは、より小さなアクチュエーション電圧/より大きなリリース電圧を有する下位行中のそれらの変調器だけをアドレスするために選択される。例えば、図示された実施形態では、+6ボルトと−6ボルトの電位が、列に印加され、そして2,4,6ボルトの行パルスが行に印加される。
図10のパルスは、ディスプレイの状態を下記のようにして図7に図示されたものに設定する。行1、列1に対する最初のライン時間に関して、−6ボルトの列電位が、+6ボルトの行パルスとともに印加されて、下位行のそれぞれの変調器の状態を図10の下部に沿って図示されたようにアクチュエートされた位置に設定する。列1電位は、残りの行1ライン時間にわたり−6ボルトに留まり、下位行中の素子の各々の状態をアクチュエートされた位置に設定し続ける。列2では、+6ボルトの電位が、第1のライン時間において+6ボルトの行パルスとともに印加されて、列2の下位行中の全ての変調器をリリースする。行2に対する第2のライン時間の期間に、−6ボルトの列2電位が、+4ボルトの行パルスとともに印加され、行1の最下部から2行の下位行をアクチュエートする。行1に対する第3の行時間の期間に、列2電位は、+2ボルトの行パルスとともに−6ボルトで印加されて、最下部の下位行中の変調器をアクチュエートする。列3に対するパルスのセットは、図10にしたがって印加されて、列3の下位行の状態を設定する。
図11は、図6及び図9におけるようなディスプレイの実施形態を更新する方法850の1つの実施形態を説明するフローチャートである。方法850は、ブロック852で始まり、そこでは、図2のアレイ・コントローラ22は、下位行に対する画像データを受け取る。1つの実施形態では、アレイ・コントローラ22は、フレーム・バッファからデータの値を受け取る。次に、ブロック854で、アレイ・コントローラ22は、画像データ値に対応する列電位とともに行ストローブを光干渉変調器の全ての下位行に印加する。ブロック856に移動して、アレイ・コントローラ22は、次の下位行に対するデータを受け取る。次にブロック860で、ブロック854と856の動作が複数の下位行の各々に対して繰り返される。1つの実施形態では、ブロック854と856の動作は、少なくとも部分的に同時に生じる。
図12A及び図12Bは、ディスプレイ・デバイス2040の1実施形態を説明するシステム・ブロック図である。ディスプレイ・デバイス2040は、例えば、セルラ電話機又は携帯電話機であり得る。しかしながら、ディスプレイ・デバイス2040の同じ構成要素又はそのわずかな変形は、テレビ及び携帯型メディア・プレーヤのような種々のタイプのディスプレイ・デバイスを同様に説明する。
ディスプレイ・デバイス2040は、ハウジング2041、ディスプレイ2030、アンテナ2043、スピーカ2045、入力デバイス2048、及びマイクロフォン2046を含む。ハウジング2041は、一般に当業者に周知の各種の製造技術のいずれかから形成され、射出成型、及び真空形成を含む。その上、ハウジング2041は、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、及びセラミックス、又はこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されないいずれかの種々の材料から形成されることができる。1つの実施形態では、ハウジング2041は、取り外し可能な部分(図示せず)を含み、異なる色、若しくは異なるロゴ、絵柄、又はシンボルを含んでいる別の取り外し可能な部分と取り替えられることができる。
具体例のディスプレイ・デバイス2040のディスプレイ2030は、ここに説明されたように、双安定ディスプレイを含む種々のディスプレイのいずれかであることができる。他の実施形態では、当業者に周知であるように、ディスプレイ2030は、上記に説明されたような、プラズマ、EL、OLED、STN LCD、又はTFT LCDのようなフラット−パネル・ディスプレイ、若しくは当業者に周知のように、CRT又はその他の真空管デバイスのような、非フラット−パネル・ディスプレイを含む。しかしながら、本実施形態を説明する目的のために、ディスプレイ2030は、ここに説明されたように、光干渉変調器ディスプレイを含む。
具体例のディスプレイ・デバイス2040の1つの実施形態の構成要素が、図12Bに模式的に図示される。図示された具体例のディスプレイ・デバイス2040は、ハウジング2041を含み、少なくとも部分的にその中に納められた増設の構成要素を含むことができる。例えば、1つの実施形態では、具体例のディスプレイ・デバイス2040は、トランシーバ2047に接続されたアンテナ2043を含むネットワーク・インターフェース2027を含む。トランシーバ2047は、プロセッサ2021に接続され、プロセッサ2021は調整ハードウェア2052に接続される。調整ハードウェア2052は、信号を調整する(例えば、信号をフィルタする)ために構成されることができる。調整ハードウェア2052は、スピーカ2045及びマイクロフォン2046に接続される。プロセッサ2021も、入力デバイス2048及びドライバ・コントローラ2029に接続される。ドライバ・コントローラ2029は、フレーム・バッファ2028に接続され、そしてアレイ・ドライバ2022に接続される。アレイ・ドライバ2022は、順番にディスプレイ・アレイ2030に接続される。電源2050は、特定の具体例のディスプレイ・デバイス2040設計によって必要とされるように全ての構成要素に電力を供給する。
ネットワーク・インターフェース2027は、アンテナ2043及びトランシーバ2047を含み、その結果、具体例のディスプレイ・デバイス2040は、ネットワークを介して1又はそれより多くのデバイスと通信できる。1つの実施形態では、ネットワーク・インターフェース2027は、しかも、プロセッサ2021の要求を軽減させるためにある種の処理能力を持つことができる。アンテナ2043は、信号を送信し受信するために当業者に公知にいずれかのアンテナである。1つの実施形態では、アンテナは、IEEE802.11(a),(b),又は(g)を含む、IEEE802.11規格にしたがってRF信号を送信し、受信する。他の1つの実施形態では、アンテナは、ブルートゥース(BLUETOOTH(登録商標))規格にしたがってRF信号を送信し、受信する。セルラ電話機の場合には、アンテナは、CDMA、GSM、AMPS又は無線セル電話ネットワークの内部で通信するために使用される他の公知の信号を受信するように設計される。トランシーバ2047は、アンテナ2043からの受信された信号を事前処理し、その結果、信号は受信され、プロセッサ2021によってさらに操作されることができる。トランシーバ2047は、しかも、プロセッサ2021から受信された信号を処理し、その結果、信号はアンテナ2043を介して具体例のディスプレイ・デバイス2040から送信されることができる。
代わりの実施形態では、トランシーバ2047は、受信機によって置き換えられることがある。しかも他の1つの代わりの実施形態では、ネットワーク・インターフェース2027は、画像ソースによって置き換えられることができ、画像ソースは、プロセッサ2021に送られるべき画像データを記憶できる、又は発生できる。例えば、画像ソースは、ディジタル・ビデオ・ディスク(digital video disc)(DVD)又は画像データを含むハード−ディスク・ドライブ、若しくは画像データを発生するソフトウェア・モジュールであることができる。
プロセッサ2021は、一般に具体例のディスプレイ・デバイス2040の総合的な動作を制御する。プロセッサ2021は、ネットワーク・インターフェース2027又は画像ソースから圧縮された画像データのような、データを受信し、そしてデータを生の画像データに又は生の画像データに容易に処理されるフォーマットに処理する。プロセッサ2021は、その後、処理されたデータをドライバ・コントローラ2029へ、又は記憶のためにフレーム・バッファ2028へ送る。生のデータは、一般的に、画像の内部でのそれぞれの位置における画像特性を認識する情報を呼ぶ。例えば、そのような画像特性は、色彩、彩度、及びグレー・スケール・レベルを含むことができる。
1つの実施形態では、プロセッサ2021は、マイクロコントローラ、CPU、若しくは論理ユニットを含み、具体例のディスプレイ・デバイス2040の動作を制御する。調整ハードウェア2052は、一般に、スピーカ2045に信号を送信するために、そして、マイクロフォン2046から信号を受信するために、増幅器及びフィルタを含む。調整ハードウェア2052は、具体例のディスプレイ・デバイス2040内部の独立した構成要素であることができる、若しくは、プロセッサ2021又はその他の構成要素の内部に組み込まれることができる。
ドライバ・コントローラ2029は、プロセッサ2021により発生された生の画像データをプロセッサ2021から直接又はフレーム・バッファ2028からのいずれかで取得し、そしてアレイ・ドライバ2022への高速送信に適した生の画像データを再フォーマット化する。具体的には、ドライバ・コントローラ2029は、生の画像データをラスタ状のフォーマットを有するデータ・フローに再フォーマット化する、その結果、データ・フローは、ディスプレイ・アレイ2030全体をスキャニングするために適した時間の順番を有する。それから、ドライバ・コントローラ2029は、フォーマット化された情報をアレイ・ドライバ2022へ送る。LCDコントローラのような、ドライバ・コントローラ2029が独立型の集積回路(Integrated Circuit)(IC)としてプロセッサ2021にしばしば関連付けられるけれども、そのようなコントローラは、複数の方法で与えられることができる。これらは、ハードウェアとしてプロセッサ2021に搭載される、ソフトウェアとしてプロセッサ2021に搭載される、若しくはアレイ・ドライバ2022を有するハードウェアに完全に統合されることができる。
一般的に、アレイ・ドライバ2022は、フォーマット化された情報をドライバ・コントローラ2029から受信し、そしてビデオ・データをウェーブフォームの並列セットに再フォーマット化する。ウェーブフォームの並列セットは、ディスプレイの画素のx−y行列から来る数百そして時には数千のリード線に毎秒数回適用される。
1つの実施形態では、ドライバ・コントローラ2029、アレイ・ドライバ2022、及びディスプレイ・アレイ2030は、ここに説明されたいずれのタイプのディスプレイに対しても適切である。例えば、1つの実施形態では、ドライバ・コントローラ2029は、従来型のディスプレイ・コントローラ又は双安定ディスプレイ・コントローラ(例えば、光干渉変調器コントローラ)である。他の1つの実施形態では、アレイ・ドライバ2022は、従来型のドライバ又は双安定ディスプレイ・ドライバ(例えば、光干渉変調器ディスプレイ)である。1つの実施形態では、ドライバ・コントローラ2029は、アレイ・ドライバ2022と統合される。そのような実施形態は、セルラ電話機、時計、及びその他の小面積ディスプレイのような高度に集積されたシステムにおいて一般的である。さらに他の1つの実施形態では、ディスプレイ・アレイ2030は、典型的なディスプレイ・アレイ又は双安定ディスプレイ・アレイ(例えば、光干渉変調器のアレイを含むディスプレイ)である。
入力デバイス2048は、ユーザが具体例のディスプレイ・デバイス2040の動作を制御することを可能にする。1つの実施形態では、入力デバイス2048は、クワーティ(QWERTY)キーボード又は電話キーパッドのようなキーパッド、ボタン、スイッチ、接触感応スクリーン、感圧又は感熱膜を含む。1つの実施形態では、マイクロフォン2046は、具体例のディスプレイ・デバイス2040のための入力デバイスである。マイクロフォン2046がデバイスにデータを入力するために使用される場合に、音声命令は、具体例のディスプレイ・デバイス2040の動作を制御するためにユーザによって与えられることができる。
電源2050は、この技術において周知のように各種のエネルギー蓄積装置を含むことができる。例えば、1つの実施形態では、電源2050は、ニッケル−カドミウム電池又はリチウム・イオン電池のような、充電可能な電池である。他の1つの実施形態では、電源2050は、回復可能なエネルギー源、キャパシタ、若しくはプラスチック太陽電池、及びソーラー−セル塗料を含む太陽電池である。他の1つの実施形態では、電源2050は、壁のコンセントから電力を受け取るように構成される。
いくつかの方法では、制御のプログラム可能性は、上記に説明されたように、電子ディスプレイ・システム中の複数の場所に置かれることができるドライバ・コントローラ中に常駐する。複数の場合では、制御のプログラム可能性は、アレイ・ドライバ2022中に常駐する。上記に説明された最適化が、任意の数のハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素において及び種々の構成において実施されることができることを、当業者は、認識する。
ここに開示されたある実施形態が、“行”及び“列”に関して議論されているが、これらの用語は、これらの実施形態を説明することにおいて単に便利なために使用される。他の実施形態では、具体例の実施形態における行又は列に帰する特性は、当業者にとって明白であるように、完全に又は部分的に逆にされることができる。さらに、実施形態が、1つの特定の駆動スキームに関して図7及び図10に説明されているが、任意の他の好適な駆動スキームが、開示された発明にしたがって印加されるパルスの継続期間又は大きさを変化させるために適用されることができる。その上に、1つの実施形態では、共通ドライバ結線を共有する光干渉変調器のグループが複数の下位行に配置されているが、他の実施形態が光干渉変調器のグループの任意の配置を含むことができることが、理解される。
さらに、ある実施形態が、電気的に接続され異なる応答時間を有する光干渉変調器のグループに関して説明されてきており、そしてある他の実施形態が、電気的に接続され異なるヒステリシス安定ウィンドウを有する光干渉変調器のグループに関して説明されてきているが、他の実施形態は、異なる応答時間及びヒステリシス安定ウィンドウを有する電気的に接続された変調器のグループを含むことができる。そのような実施形態は、継続期間及び電圧の両方が変化する一連のパルスを使用してアドレスされることができる。
以下に、本願発明の種々の観点に基づく発明を付記する。
[1] 下記を具備する、ディスプレイ:
少なくともいくつかがアドレシング・パルス幅に対して異なる値の撓みを有する複数の光変調素子;及び
前記アドレシング・パルスの幅に応じて、素子の異なる組み合わせが選択可能な方式で切り替えるように、複数の素子に変化する幅のアドレシング・パルスを供給するように構成されたアドレシング回路系、
ここで、前記アドレシング回路系は、前記複数の素子の全ての素子が応答する第1のパルス及び全てより少ない前記複数の素子が応答する少なくとも1つの第2のパルスを供給するように構成される。
[2] 前記アレイの少なくとも複数の異なる素子は、前記アドレシング・パルス幅に対して異なる値の撓みをもたらすように異なる機械的構造を有する、[1]のディスプレイ。
[3] 前記複数のうちの少なくともいくつかの異なる素子が、前記素子の撓むことが可能な部分に関して異なるバネ定数を有する、[2]のディスプレイ。
[4] 前記複数のうちの少なくともいくつかの異なる素子が、前記アドレシング・パルス幅に対して異なる値の撓みをもたらすように異なる抵抗器−キャパシタ(RC)時定数を有する、[1]のディスプレイ。
[5] 前記複数のうちの少なくともいくつかの異なる素子が、前記アドレシング・パルス幅に対して異なる値の撓みをもたらすように異なるフィルム厚さを有する、[1]のディスプレイ。
[6] 少なくとも1つのアドレシング配線と直列の少なくとも1つの抵抗器又はキャパシタをさらに具備する、[1]のディスプレイ。
[7] 下記を具備する、ディスプレイ:
印加電圧に対して異なる値の撓みを有する複数の光変調素子;及び
アドレシング・パルスの電圧レベルに応じて、素子の異なる組み合わせが選択可能な方式で切り替えるように、複数の素子に変化する電圧レベルのアドレシング・パルスを供給するように構成されたアドレシング回路系、
ここで、前記アドレシング回路系は、前記複数の素子の全ての素子が応答する第1のパルス及び全てより少ない前記複数の素子が応答する少なくとも1つの第2のパルスを供給するように構成される。
[8] 前記アレイの少なくとも複数の異なる素子は、前記印加電圧に対して異なる値の撓みをもたらすように異なる機械的構造を有する、[7]のディスプレイ。
[9] 前記アレイの少なくとも複数の異なる素子は、前記印加電圧に対して異なる値の撓みをもたらすように異なる膜厚を有する、[7]のディスプレイ。
[10] 前記異なる膜厚は、撓み電極と非撓み電極との間の絶縁体層の異なる厚さを具備する、[9]のディスプレイ。
[11] 前記複数の光変調素子と電気的に通信するプロセッサ、前記プロセッサは画像データを処理するために構成される;及び
前記プロセッサと電気的に通信するメモリ・デバイス、
をさらに具備する、[7]のディスプレイ。
[12] 前記アドレシング回路系に前記画像データの少なくとも一部分を送るために構成されたコントローラをさらに具備する、[11]のディスプレイ。
[13] 前記プロセッサに前記画像データを送るために構成された画像ソース・モジュールをさらに具備する、[11]のディスプレイ。
[14] 前記画像ソース・モジュールは、受信機、トランシーバ、及び送信機のうちの少なくとも1つを具備する、[13]のディスプレイ。
[15] 入力データを受信するため及び前記プロセッサに前記入力データを通信するために構成された入力デバイスをさらに具備する、[11]のディスプレイ。
[16] 下記を具備する、ディスプレイ:
複数の行に配置された複数のMEMS素子、ここで、前記複数の行の各々の前記MEMS素子は、複数の下位行にさらに配置され、及びここで、各行の前記複数の下位行は、電気的に接続される;及び
複数の抵抗器、前記抵抗器の各々は、前記複数の下位行のそれぞれ1つに接続され、各行の前記複数の下位行の各々に対する前記抵抗器のそれぞれ1つは前記行の他の下位行に接続された前記抵抗器とは異なる抵抗を有する。
[17] 前記複数のMEMS素子は、複数の光干渉変調器を具備する、[16]のディスプレイ。
[18] 少なくとも第1のディスプレイ素子及び第2のディスプレイ素子を有し且つそれぞれの応答しきい値により特徴付けられる複数のディスプレイ素子をアドレシングする方法、前記方法は下記を具備する:
前記複数のディスプレイ素子の全ての前記応答しきい値よりも大きな値を有するパラメータにより特徴付けられる第1のパルスを発生すること;
前記複数のディスプレイ素子に前記第1のパルスを印加すること;
前記第1のディスプレイ素子の前記応答しきい値よりも大きく且つ前記第2のディスプレイ素子の前記応答しきい値より小さな値を有するパラメータにより特徴付けられる第2のパルスを発生すること;及び
前記複数のディスプレイ素子に前記第2のパルスを印加すること。
[19] 前記パラメータは、パルス継続時間を具備し、そして前記応答しきい値は、それぞれの前記ディスプレイ素子の応答時間を具備する、[18]の方法。
[20] 前記パラメータは、電圧の大きさを具備し、そして前記応答しきい値は、それぞれの前記ディスプレイ素子のアクチュエーション電圧を具備する、[18]の方法。
[21] 前記第2の素子の状態は、維持される、[18]の方法。
[22] 画像データ信号を受信すること;及び
前記画像データ信号に少なくとも部分的に基づいて前記第1のディスプレイ素子及び前記第2のディスプレイ素子の各々の状態を設定すること、
をさらに具備する、[18]の方法。
[23] 第3のディスプレイ素子の応答しきい値よりも大きなパラメータの第3の値の第3のパルスを発生すること、ここで、前記第3の値は前記第1のディスプレイ素子及び前記第2のディスプレイ素子の前記応答しきい値より小さい;及び
前記複数のディスプレイ素子に前記第3のパルスを印加すること、
をさらに具備する、[18]の方法。
[24] 前記複数のディスプレイ素子に前記第1のパルスを印加することは、複数の光干渉変調器に前記第1のパルスを印加することを具備する、[18]の方法。
[25] 前記複数のディスプレイ素子は、それぞれの抵抗器−キャパシタ(RC)時定数により特徴付けられる、[18]の方法。
[26] 前記複数のディスプレイ素子の前記それぞれの応答時間は、前記それぞれのRC時定数に少なくとも部分的に基づく、及びここで、前記第1のディスプレイ素子及び前記第2のディスプレイ素子は、異なるRC時定数により特徴付けられる、[25]の方法。
[27] 前記複数のディスプレイ素子は、それぞれの物理特性により特徴付けられる、[26]の方法。
[28] 前記複数のディスプレイ素子の前記それぞれの応答時間は、それぞれのバネ定数に少なくとも部分的に基づく、及びここで、前記第1のディスプレイ素子及び前記第2のディスプレイ素子は、異なるバネ定数により特徴付けられる、[27]の方法。
[29] 前記複数の光干渉変調器の各々は、空気中を動く時にそれぞれの抵抗により特徴付けられる可動鏡を具備する、[24]の方法。
[30] 前記複数の光干渉変調器の前記それぞれの応答時間は、前記可動鏡のそれぞれの空気抵抗に少なくとも部分的に基づく、及びここで、前記第1のディスプレイ素子及び前記第2のディスプレイ素子は、空気中の動きに対する異なる抵抗により特徴付けられる、[24]の方法。
[31] 前記複数のディスプレイ素子に前記第1のパルスを印加することは、視覚ディスプレイの画素に前記第1のパルスを印加することを具備する、[28]の方法。
[32] 前記画素は、前記複数のディスプレイ素子を具備する、[31]の方法。
[33] 前記複数のディスプレイ素子に前記第1のパルスを印加することは、電圧パルスを印加することを具備する、[18]の方法。
[34] 前記複数のディスプレイ素子に前記第1のパルスを印加することは、前記ディスプレイ素子の行に第1の電圧パルスを印加すること、及び前記ディスプレイ素子の列に第2の電圧パルスを印加することを具備する、及びここで、前記第1のディスプレイ素子及び前記第2のディスプレイ素子の各々は、前記行及び前記列に関係付けられる、[18]の方法。
[35] 少なくとも第1のディスプレイ素子及び第2のディスプレイ素子を有し且つそれぞれの応答しきい値により特徴付けられる複数のディスプレイ素子をアドレシングするためのドライバ回路、前記ドライバ回路は下記を具備する:
前記複数のディスプレイ素子の全ての前記応答しきい値よりも大きな値を有するパラメータにより特徴付けられる第1のパルスを発生するための手段;
前記複数のディスプレイ素子に前記第1のパルスを印加するための第1の手段;
前記第1のディスプレイ素子の前記応答しきい値よりも大きく且つ前記第2のディスプレイ素子の前記応答しきい値より小さな値を有するパラメータにより特徴付けられる第2のパルスを発生するための手段;及び
前記複数のディスプレイ素子に前記第2のパルスを印加するための第2の手段。
[36] 前記発生する手段は、パルス発生器行ドライバ回路を具備する、[35]のドライバ回路。
[37] 前記パラメータは、パルス継続時間を具備し、そして前記応答しきい値は、それぞれの前記ディスプレイ素子の応答時間を具備する、[35]のドライバ回路。
[38] 前記パラメータは、電圧の大きさを具備し、そして前記応答しきい値は、それぞれの前記ディスプレイ素子のアクチュエーション電圧を具備する、[35]のドライバ回路。
[39] 前記第2の素子の状態は、維持される、[35]のドライバ回路。
[40] 第3のディスプレイ素子の応答しきい値よりも大きな前記パラメータの第3の値の第3のパルスを発生するための手段、ここで、前記第3の値は、前記第1のディスプレイ素子及び前記第2のディスプレイ素子の前記応答しきい値より小さい;及び
前記複数のディスプレイ素子に前記第3のパルスを印加するための第3の手段、
をさらに具備する、[35]のドライバ回路。
[41] 前記発生する手段は、行ドライバ回路を具備する、[40]のドライバ回路。
[42] 前記第3の印加する手段は、行ドライバ回路を具備する、[40]のドライバ回路。
[43] 前記第1の印加する手段は、複数の光干渉変調器に前記第1のパルスを印加するための手段を具備する、[30]のドライバ回路。
[44] 前記第1の印加する手段は、視覚ディスプレイの画素に前記第1のパルスを印加するための手段を具備する、[30]のドライバ回路。
[45] 前記第1の印加する手段は、電圧パルスを印加するための手段を具備する、[30]のドライバ回路。
[46] 前記第1の印加する手段は、前記ディスプレイ素子の行に第1の電圧パルスを印加し、且つ前記ディスプレイ素子の列に第2の電圧パルスを印加するための手段を具備する、及びここで、前記第1のディスプレイ素子及び前記第2のディスプレイ素子の各々は、前記行及び前記列に関係付けられる、[30]のドライバ回路。
[47] 下記を具備する、デバイス:
光を変調するための複数の手段、前記変調する手段は選択された印加電圧に対して異なる撓みの値を有する;及び
アドレシング・パルスの電圧レベルに応じて、前記変調する手段の異なる組み合わせが選択可能な方法で切り替るように、前記複数の変調する手段に変化する電圧レベルのアドレシング・パルスを供給するためのアドレシングする手段、
ここで、前記アドレシングする手段は、前記複数の素子の全ての前記変調する手段が応答する第1のパルス及び全てより少ない前記変調する手段が応答する少なくとも1つの第2のパルスを供給するように構成される。
[48] 前記変調する手段のうちの少なくとも1つは、光干渉変調器を具備する、[47]のデバイス。
[49] 前記アドレシングする手段は、回路ドライバを具備する、[47]のデバイス。
[50] 下記を具備する、ディスプレイを製造する方法:
複数の行に配置された複数のMEMS素子を提供すること、ここで、前記各行の前記MEMS素子は、複数の下位行にさらに配置され、そしてここで、各行の前記複数の下位行は、電気的に接続される;及び
前記複数のMEMS素子に複数の抵抗器を接続すること、前記抵抗器の各々は前記複数の下位行のそれぞれ1つに接続され、各行の前記複数の下位行の各々に対する前記複数の抵抗器のそれぞれ1つは前記行の他の下位行に接続された前記抵抗器とは異なる抵抗を有する。
[51] 下記を具備する、ディスプレイ:
複数の行に配置された画像データを表示するための複数の手段、ここで、前記複数の行の各々を前記表示する手段は、複数の下位行にさらに配置され、そしてここで、各行の前記複数の下位行は、電気的に接続される;及び
電流に抵抗するための複数の手段、前記抵抗する手段の各々は前記複数の下位行のそれぞれ1つに接続され、各行の前記複数の下位行の各々に対する前記抵抗する手段のそれぞれ1つは前記行の他の下位行に接続された前記抵抗する手段とは異なる抵抗を有する。
[52] 少なくとも1つの前記抵抗する手段は、抵抗器を具備する、[51]のディスプレイ。
[53] 少なくとも1つの前記表示する手段は、光干渉変調器を具備する、[51]若しくは[52]のディスプレイ。
上記の詳細な説明は、種々の実施形態に適用されたものとして本発明の新規な特徴を示し、説明し、そして指摘してきているが、説明された装置又はプロセスの形式及び詳細における種々の省略、置き換え、及び変更が、本発明の精神から逸脱することなく当業者により行い得ることが、理解される。本発明の範囲は、前述の明細書によるよりは添付された特許請求の範囲により指示される。特許請求の範囲に等価な趣旨及び範囲内になる全ての変更は、その範囲内に包含されるべきである。