JP5042388B2 - 電気泳動装置及びポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、電気泳動装置に関し、例えばキャピラリに電気泳動媒体を充填するポンプの構造に関する。ただし、本発明でのポンプの構造は電気泳動装置には限らない。例えば、液体クロマトグラフィのプランジャポンプの用途にも使える。
核酸やタンパク質等の分析装置としてキャピラリ電気泳動装置が広く用いられている。キャピラリ電気泳動装置は、キャピラリと呼ばれる細管に高分子ゲルやポリマ溶液等の電気泳動媒体(分離媒体)を充填して高電圧を印加し、分子サイズの違いによる泳動速度の違いを利用して試料を分析する装置である。
キャピラリ電気泳動装置は、主に、キャピラリ、キャピラリの両端間に高電圧を印加する電源、検査領域にレーザ光を照射する照射系、レーザ光の照射によって発生した蛍光を検出する受光光学系、キャピラリの温度を制御する温調部、キャピラリに電気泳動媒体を充填する充填ユニット等で構成される。
ところで、充填ユニットは、水の数百倍も粘度が高い電気泳動媒体を内径50μm程度のキャピラリに注入する必要がある。このため、充填ユニットには、数MPaもの圧力を発生できる能力が要求される。このため、充填ユニットには、例えばプランジャポンプが使用されている。
また、キャピラリ電気泳動装置では、電気泳動時に数〜数十kVの高電圧をキャピラリに印加する。このため、電気泳動媒体の流路内に気泡が存在すると、流路が電気的に遮断される場合がある。このような場合、気泡で遮断された電気泳動媒体間に高電圧が発生し、放電現象が起きることがある。この放電は、時に装置を破壊することがある。このため、電気泳動の開始前に、電気泳動媒体の流路内から気泡を取除く必要がある。
特開2008−128851号公報
本願発明者が電気泳動装置のポンプ構造について鋭意検討したところ、プランジャポンプにおける気泡の抜け易さには個体差があることが発見された。固体差がでる理由の一つとして、構成部品の寸法ばらつきや組立ばらつき等が考えられる。例えばプランジャの太さやプランジャとプランジャ穴との隙間等がポンプ毎に異なると、電気泳動媒体の流れに変化が生じ、気泡の抜け易さにばらつきが生じるものと考えられる。
本発明は、電気泳動媒体をキャピラリに充填するポンプの個体差によらず、気泡の除去性能に影響が現れ難い電気泳動装置を提案することを目的とする。
本発明では、電気泳動媒体が収容される容器の内側面とプランジャの側面との間に形成される流路のうち、構造的に電気泳動媒体の流れによどみが生じ易い流路側の断面積を、その反対側の流路の断面積よりも広く形成することに関する。構造的によどみが生じ易い流路部分での電気泳動媒体の流量が増える。
本発明により、電気泳動装置を構成するポンプの個体差にかかわらず、よどみが生じ易い流路を無くすことができる。これにより、電気泳動媒体の粘性力を気泡の位置に関わらず作用させることができ、ポンプ内から気泡を残り除くことができる。
プランジャとプランジャ穴との取り付け関係の違いによる電気泳動媒体の流れの違いを説明する図である。 形態例に係る電気泳動装置の全体構成例を示す図である。 プランジャポンプの取り付け形態を説明する図である。 形態例1に係るプランジャとプランジャ穴との取り付け構造を説明する図である。 形態例2に係るプランジャとプランジャ穴との取り付け構造を説明する図である。 形態例3に係るプランジャとプランジャ穴との取り付け構造を説明する図である。 形態例4に係るプランジャとプランジャ穴との取り付け構造を説明する図である。 形態例5に係るプランジャとプランジャ穴との取り付け構造を説明する図である。 形態例6に係るプランジャとプランジャ穴との取り付け構造を説明する図である。 形態例7に係るプランジャとプランジャ穴との取り付け構造を説明する図である。 形態例8に係るプランジャとプランジャ穴との取り付け構造を説明する図である。
以下、図面に基づいて、本発明の形態例を順番に説明する。なお、図面は、専ら発明の説明を目的として作図したものであり、発明の範囲を限定するものではない。
(1)気泡残りに対する考察
まず、プランジャポンプによって気泡残りに対する個体差が生じる原因に対する発明者の考察を説明する。図1に、プランジャ穴とプランジャについて考えられる2つの位置関係の例を示す。なお、プランジャ穴101は、底面を有する筒状の容器(いわゆるシリンダ)であり、電気泳動媒体を流入する入口(不図示)と電気泳動媒体を流出する出口104で構成される。また、プランジャ102は、プランジャ穴101の内壁に沿う方向に可動自在に取り付けられ、図中矢印方向に可動したときの圧力により電気泳動媒体を出口104から排出する部材(いわゆるピストン)である。因みに、プランジャ穴101の開口部分は、プランジャシール103によって密閉されている。
図1(a)は、プランジャ穴101に対するプランジャ102の取り付けが、図中右側(出口104側)に偏心した場合の例である。この場合、プランジャ穴101の内側面とプランジャ102の側面との間に形成される隙間は左右非対称になる。すなわち、図中左側の隙間の方が図中右側の隙間より大きくなる。このとき、プランジャ102の左側面の流路抵抗が小さくなり、右側面の流路抵抗が大きくなる。従って、プランジャ102の押し下げ時には、矢印で示すように、流路抵抗の小さい図中左側の隙間を多くの電気泳動媒体が流れることになる。
図1(b)は、プランジャ穴101に対するプランジャ102の取り付けが、図中左側(出口104とは反対側)に偏心した場合の例である。この場合も、プランジャ穴101の内側面とプランジャ102の側面との間に形成される隙間は左右非対称になる。ただし今度は、図中右側の隙間の方が図中左側の隙間より大きくなる。このとき、プランジャ102の右側面の流路抵抗が小さくなり、左側面の流路抵抗が大きくなる。従って、プランジャ102の押し下げ時には、矢印で示すように、流路抵抗の小さい図中右側の隙間を多くの電気泳動媒体が流れることになる。
従来は、プランジャ穴101に対してプランジャ102を取り付ける際に、プランジャ穴101の軸とプランジャ102の軸とが一致するように設計されている。しかし、寸法のばらつきや組立のばらつきにより軸中心がずれただけで、図1に示したように電気泳動媒体の流れ方が大きく変わってしまう。この流れの違いが、気泡の残りやすさに個体差が現れる原因の一つであると考えられる。そこで、発明者が考える個体差による気泡の除去性能に影響が現れ難い、プランジャポンプの構造を以下に説明する。
(2)形態例1
(2−1)キャピラリ電気泳動装置の全体構成
まず、各形態例に共通するキャピラリ電気泳動装置の構成例を説明する。図2に、キャピラリ電気泳動装置の概略的な構成を示す。キャピラリ電気泳動装置は、電気泳動の際に通電路となる少なくとも1本以上のキャピラリ(キャピラリアレイ201)と、キャピラリにポリマ溶液その他の電気泳動媒体を充填するプランジャポンプ202と、電気泳動により分離された試料を光学的に検出する光学検出機構203と、キャピラリに高電圧を印加する電圧源204と、キャピラリの周囲環境を恒温に保つ恒温槽205と、キャピラリの陰極端側に容器206,207を搬送する搬送機208とで構成される。
図2の場合、容器206にはバッファ溶液又は純水が入れられており、容器207には試料が入れられているものとする。
図2の場合、複数本のキャピラリで構成されるキャピラリアレイ201を表しているが、キャピラリは1本でも良い。この形態例の場合、キャピラリは、内径が数十〜数百μmであり、外径が数百μmであるガラス細管を使用する。キャピラリの長さは、分析内容に応じて数cm〜数十cmのものを使用する。また、キャピラリの表面は、数μmの膜厚を有するポリイミド薄膜でコーティングされており、強度の向上が図られている。ただし、検出部が配置される領域部分に対応する数mm程度の範囲だけは、励起光がキャピラリの内部に侵入できるようにポリイミド薄膜が除去されている。光学検出機構203は、電気泳動により分離された試料を検出できるように、キャピラリの試料注入端から数cm〜数十cmだけ離れた位置に形成される。
光学検出機構203は、キャピラリの検出部に光を照射する光照射部(例えばレーザ光源)と、試料から発せられる光を検出する光検出機構(例えばCCDカメラ)とで構成される。なお、光学検出機構203には、他にも様々な機構が存在する。例えば検出系にスキャン方式を採用するものがある。このスキャン方式にも、ガルバノミラーでレーザを振る機構と回転フィルタによる特定波長の蛍光を検出する機構とを組み合わせたものや、共焦点光学系で対物レンズを往復運動させる機構を採用するものがある。また、コーンレンズを用いてキャピラリの特定部分に励起光を照射する機構を採用するものがある。また、キャピラリの末端をマトリクス状に配列し、その末端面を検出面とする機構を採用するものがある。
(2−2)プランジャポンプの構成及び期待される効果
図3に、プランジャポンプ202の構造例を示す。プランジャポンプ202は、キャピラリアレイ201の一端に接続される。図3(b)は、図3(a)の構造を拡大して示す図である。図3に示すように、チェックバルブ301から陽極302までの流路がポンプヘッド303にあり、この流路の途中にプランジャ304及びキャピラリ接続部305がある。なお、電気泳動時に流路に電流が流れること、及び、流路内の気泡を目視できるようにするためにポンプヘッド303には絶縁性と透過性の両方の特性を有するアクリルブロックが用いられる。また、陽極側にはピンバルブ306が設けられる。ピンバルブ306の動作はソレノイドを用いて自動で行われる。ピンバルブ306を閉じてプランジャ304を押し出すことにより、キャピラリ201に電気泳動媒体を充填することができる。なお、泳動媒体容器307に対する電気泳動媒体の逆流は、チェックバルブ301を閉じることにより防いでいる。
図4に、プランジャ304とプランジャ穴403との取り付け構造を示す。この形態例の場合、プランジャ304とプランジャ穴403は、共に断面円形状を有しているものとする。また、プランジャ304とプランジャ穴403は、鉛直方向に対して斜め方向に取り付けられているものとする。また、図4に示すように、プランジャ穴403の最下部には、電気泳動媒体を導入する入口401が形成され、プランジャ穴403の最上部には、電気泳動媒体を導入する出口402が形成されているものとする。もっとも、この形態例1の場合、入口401の形成位置は出口402より低い位置であれば、プランジャ穴403のどこに形成されていても良い。なお、プランジャ穴403の開口は、出口402よりも上部の位置でプランジャシール404により塞がれている。
この形態例の場合、先の考察に基づいて、プランジャ穴403の軸とプランジャ304の軸を意図的にずらす構造を採用する。具体的には、図4(a)に示す取り付け構造を採用する。すなわち、プランジャ穴403の側面とプランジャ304の側面との間に形成される隙間のうち鉛直方向上側に形成される隙間の方が大きくなるように取り付け位置を設計する構造を採用する。
例えばプランジャ304の直径が3〜5mm程度であり、取り付け方向の傾きが水平面に対して25°(鉛直方向に対して65°)程度であり、公差が0.05mmである場合、各隙間を以下のように設計することが望ましい。
・プランジャ穴403とプランジャ304の上面側に形成される隙間:0.2mm程度
・プランジャ穴403とプランジャ304の下面側に形成される隙間:0.1mm程度
・プランジャ304の最大押し出し時にプランジャ304の底面とプランジャ穴403の底面との間に形成される隙間:0.2−0.4mm程度
この条件を満たす場合、寸法のばらつきや組み立てのばらつきが生じたとしても、プランジャ穴403とプランジャ304の上面側に形成される隙間が、プランジャ穴403とプランジャ304の下面側に形成される隙間より小さくならないようにできる。因みに、この条件の場合、プランジャ304の取り付けが下方にずれた場合、ずれ量の最大時に、上面側の隙間は0.25mm、下面側の隙間は0.05mmになる。一方、プランジャ304の取り付けが上方にずれた場合、ずれ量の最大時に、上面側の隙間は0.15mm、下面側の隙間は0.15mmになる。
従って、形態例に係るプランジャポンプ202を用いれば、プランジャ304に対して上面側の流路抵抗を、下面側の流路抵抗よりも常に小さくすることができる。このことは、気泡の抜けやすさに個体差が生じないプランジャポンプの構造を実現できることを意味する。
引き続き、図4(a)を用いて、プランジャ近傍の気泡の抜け方を説明する。
(a)プランジャ304の側面にある気泡の流れ方
プランジャ304が押し出される際、プランジャ304の側面にある電気泳動媒体は、プランジャ穴403の最上部にある出口402へと流れる。このとき、気泡には、電気泳動媒体の流れによる上向きの粘性力と上向きの浮力の両方が作用する。従って、気泡が電気泳動媒体の流れに沿って移動し、出口402へ抜け出ることになる。
(b)プランジャ304の底面にある気泡の流れ方
プランジャ304が押し出される際、プランジャ304の底面側にある電気泳動媒体は、プランジャ304の側面のうち最も流路抵抗が小さい上面側を通るように移動し、プランジャ穴403の最上部にある出口402へと達する。この場合も、気泡には、電気泳動媒体の流れによる上向きの粘性力と上向きの浮力の両方が作用する。従って、気泡が電気泳動媒体の流れに沿って移動し、出口402へ抜け出ることになる。
このように、形態例に係るプランジャポンプ202の場合には、気泡に働く浮力と粘性力の向きを一致させることができる。このため、プランジャ近傍にある気泡がプランジャ304に留まることなく出口402から抜け易くなる。結果的に、少量のポリマ量で気泡を除去することができ、高価なポリマの消費量を下げることができる。
(2−3)対比例
参考までに、形態例に係るプランジャポンプ202を用いない場合の気泡の流れ方を説明する。前述した取り付け構造を採用しない場合、図4(b)に示すように、プランジャ穴403とプランジャ304の上面側に形成される隙間よりも、プランジャ穴403とプランジャ304の下面側に形成される隙間の方が広くなる可能性がある。
勿論、この場合も、電気泳動媒体は、プランジャ304の押し出し時に最も流路抵抗が小さい経路を通って出口402へ流れようとする。すなわち、プランジャ304の下面側を通って出口402に流れようとする。このことは、プランジャ304の底面近傍にある電気泳動媒体には下向きの流れが発生することを意味する。結果的に、プランジャ304の底面近傍にある気泡に対しては、電気泳動媒体による下向きの粘性力と上向きの浮力の両方が作用することになる。すなわち、気泡には逆向きの力が作用する。このため、気泡の大きさや形状によっては気泡が抜けない可能性が発生する。
(3)形態例2
続いて、キャピラリ電気泳動装置の2つ目の形態例を説明する。この形態例に係るキャピラリ電気泳動装置の基本構造は形態例1と同じである。以下では、形態例に係るプランジャポンプ202の構造について説明する。
図5に、この形態例に係るプランジャポンプ202を構成するプランジャ304とプランジャ穴503との取り付け構造を示す。図5(a)に示すように、この形態例の場合も、プランジャ304とプランジャ穴503を鉛直方向に対して斜めに設置する。また、プランジャ穴503の最下部に、電気泳動媒体を導入する入口401を形成し、プランジャ穴503の最上部に、電気泳動媒体を導出する出口402を形成する。
形態例1との違いは、プランジャ穴503の断面構造である。図5(b)に、図5(a)の点線部分に対応する断面形状を示す。この形態例の場合、図5(b)に示すように、プランジャ穴503のうち鉛直方向上面側に、プランジャ穴503の延伸方向に沿って伸びる溝505を形成する。従って、この溝505が形成される部分の内径は、周囲の内径よりも広く形成される。
例えばプランジャ304の直径が3〜5mm程度であり、取り付け方向の傾きが水平面に対して25°(鉛直方向に対して65°)程度であり、公差が0.05mmである場合、各隙間を以下のように設計することが望ましい。
・溝505の底面(プランジャ穴503の上面側)とプランジャ304との間に形成される隙間:0.2mm程度
・プランジャ穴503とプランジャ304の下面側に形成される隙間:0.1mm程度
・プランジャ304の最大押し出し時にプランジャ304の底面とプランジャ穴503の底面との間に形成される隙間:0.2−0.4mm程度
この条件を満たす場合、寸法のばらつきや組み立てのばらつきが生じたとしても、溝505とプランジャ304の上面側に形成される隙間が、プランジャ穴503とプランジャ304の下面側に形成される隙間よりも小さくならないようにできる。勿論、この寸法は公差を考慮して決定する。
また、この形態例のように溝505を用いる場合には、形態例1のようにプランジャ穴503の軸とプランジャ304の軸をずらす場合だけでなく、プランジャ穴503の軸とプランジャ304の軸が一致するように取り付け位置を設計することもできる。図5(b)は、プランジャ穴503とプランジャ304が同軸に取り付けられた場合に相当する。
従って、この形態例に係るプランジャポンプ202を用いれば、プランジャ304に対して上面側の流路抵抗を、下面側の流路抵抗よりも常に小さくすることができる。このことは、気泡の抜けやすさに個体差が生じないプランジャポンプの構造を実現できることを意味する。
この形態例の場合、プランジャ近傍の気泡は、以下のような抜け方をする。
(a)プランジャ304の側面にある気泡の流れ方
プランジャ304が押し出される際、プランジャ304の側面にある電気泳動媒体は、溝505に導かれるようにプランジャ穴503の最上部にある出口402へと流れる。このとき、気泡には、電気泳動媒体の流れによる上向きの粘性力と上向きの浮力の両方が作用する。従って、気泡が電気泳動媒体の流れに沿って移動し、出口402へ抜け出ることになる。
(b)プランジャ304の底面にある気泡の流れ方
プランジャ304が押し出される際、プランジャ304の底面側にある電気泳動媒体は、プランジャ304の側面のうち最も流路抵抗が小さい上面側(溝505の形成部分)に沿うように移動し、プランジャ穴503の最上部にある出口402へと達する。この場合も、気泡には、電気泳動媒体の流れによる上向きの粘性力と上向きの浮力の両方が作用する。従って、気泡が電気泳動媒体の流れに沿って移動し、出口402へ抜け出ることになる。
このように、形態例に係るプランジャポンプ202の場合にも、気泡に働く浮力と粘性力の向きを一致させることができる。このため、プランジャ近傍にある気泡がプランジャ304に留まることなく出口402から抜け易くなる。結果的に、少量のポリマ量で気泡を除去することができ、高価なポリマの消費量を下げることができる。
(4)形態例3
続いて、キャピラリ電気泳動装置の3つ目の形態例を説明する。この形態例に係るキャピラリ電気泳動装置の基本構造は形態例1と同じである。以下では、形態例に係るプランジャポンプ202の構造について説明する。
図6に、この形態例に係るプランジャポンプ202を構成するプランジャ601とプランジャ穴602との取り付け構造を示す。この形態例の場合、プランジャ601とプランジャ穴602の各軸が鉛直方向に伸びるように配置する。この形態例に係るプランジャ601とプランジャ穴602も、その断面形状は円形である点で形態例1と共通する。
ただし、この形態例に係るプランジャ601の場合、プランジャ601の先端(図中下側)が円錐形状に加工されている。また、プランジャ穴602の底面(図中下側)は、このプランジャ601側の最大押し出し時に、円錐形状に加工されたプランジャ601の先端部分との間に一定の隙間ができるように漏斗形状に加工されている。もっとも、この円錐形状は必須ではなく、プランジャ601の先端及びプランジャ穴602の底面部の両方が、形態例1及び2と同様の平面構造でも良い。以下では、図6に示すように、プランジャ601の先端とプランジャ穴602の底面が共に円錐形状に形成されているものとする。
この形態例の場合、このプランジャ穴602の最下部に電気泳動媒体を導入する入口603を形成する。また、プランジャ穴602の最上部(開口側の外縁部)に電気泳動媒体を導出する出口604を形成する。なお、この形態例の場合も、入口603の形成位置は出口604より低い位置であれば、プランジャ穴602のどこに形成されていても良い。なお、プランジャ穴602の開口は、出口604よりも上部の位置でプランジャシール605により塞がれている。
ところで、この形態例の場合も、形態例1の場合と同様に、プランジャ601の軸とプランジャ穴602の軸を意図的にずらす構造を採用する。具体的には、図6(a)に示す取り付け構造を採用する。すなわち、プランジャ601の側面とプランジャ穴602の側面との間に形成される隙間のうち出口604に対して反対側に形成される隙間が、出口604の側に形成される隙間よりも大きくなるように取り付け位置を設計する構造を採用する。
例えばプランジャ601の直径が3〜5mm程度であり、公差が0.05mmである場合、各隙間を以下のように設計することが望ましい。
・出口604とは反対側に形成されるプランジャ穴602とプランジャ601の隙間:0.2mm程度
・出口604側に形成されるプランジャ穴602とプランジャ601の隙間:0.1mm程度
・プランジャ601の最大押し出し時にプランジャ601の底面とプランジャ穴602の底面との間に形成される隙間:0.2−0.4mm程度
この条件を満たす場合、寸法のばらつきや組み立てのばらつきが生じたとしても、出口604の反対側に形成されるプランジャ穴602とプランジャ601の隙間が、出口604側に形成されるプランジャ穴602とプランジャ601の隙間より小さくならないようにできる。因みに、この条件の場合、プランジャ601の取り付けが図中右側にずれた場合、ずれ量の最大時に、図中左側の隙間は0.25mm、図中右側の隙間は0.05mmになる。一方、プランジャ601の取り付けが図中左側にずれた場合、ずれ量の最大時に、図中左側の隙間は0.15mm、図中右側の隙間は0.15mmになる。
従って、形態例に係るプランジャポンプ202を用いれば、出口604の反対側に形成される流路抵抗を、出口604の形成側の流路抵抗よりも小さくすることができる。このことは、気泡の抜けやすさに個体差が生じないプランジャポンプの構造を実現できることを意味する。
引き続き、図6(a)を用いて、プランジャ近傍の気泡の抜け方を説明する。
(a)プランジャ601の底面にある気泡の流れ方
プランジャ601が押し出される際、プランジャ601の側面にある電気泳動媒体の多くは、出口604の反対側の側面に沿って上昇し、プランジャ穴602の最上部に形成された出口604に移動する。このとき、プランジャ601の底面にある気泡には、電気泳動媒体の流れによる上向きの粘性力と上向きの浮力の両方が作用する。従って、気泡の多くは、電気泳動媒体の流れに沿って出口604の反対側に沿って流れる。
(b)出口604側のプランジャ側面にある気泡の流れ方
プランジャ601が押し出される際、プランジャ601の側面にある電気泳動媒体は、プランジャ601とプランジャ穴602との間に形成される隙間に沿って上方に移動し、最上部に位置する出口604から流れ出る。このとき、プランジャ601の側面にある気泡には、電気泳動媒体の流れによる上向きの粘性力と上向きの浮力の両方が作用する。従って、気泡は、電気泳動媒体の流れに沿って移動し、出口604へと抜ける。
(c)出口604と反対側のプランジャ側面にある気泡の流れ方
プランジャ601が押し出される際、プランジャ601の側面にある電気泳動媒体は、プランジャ601とプランジャ穴602との間に形成される隙間に沿って上方に移動し、プランジャ穴602の最上部付近では流れを水平方向に変え、最終的に出口604へと抜ける。この場合、プランジャ穴602の最上部以外では、気泡に対して電気泳動媒体の流れによる上向きの粘性力と上向きの浮力の両方が作用する。また、プランジャ穴602の最上部付近では、気泡に対して、電気泳動媒体の流れによる横向きの粘性力と上向きの浮力の両方が作用する。ただし、この粘性力の向きと浮力の向きは逆向きの関係にない。従って、プランジャ穴602の最上部付近において、気泡は、粘性力によって出口604へ移動される。
このように、形態例に係るプランジャポンプ202の場合には、気泡に働く浮力と粘性力との合成力により、又は、粘性力により移動される。このため、プランジャ近傍にある気泡がプランジャ601に留まることなく出口604から抜け易くなる。結果的に、少量のポリマ量で気泡を除去することができ、高価なポリマの消費量を下げることができる。
参考までに、形態例に係るプランジャポンプ202を用いない場合の気泡の流れ方を説明する。前述した取り付け構造を採用しない場合、図6(b)に示すように、出口604側に形成されるプランジャ穴602とプランジャ601の隙間が、出口604の反対側に形成されるプランジャ穴602とプランジャ601の隙間よりも広くなる可能性がある。
勿論、この場合も、電気泳動媒体は、プランジャ601の押し出し時に最も流路抵抗が小さい経路を通って出口604に流れようとする。すなわち、電気泳動媒体の多くは、出口604側に形成されるプランジャ穴602とプランジャ601の隙間を通って出口604から流れ出る。このことは、出口604の反対側に形成されるプランジャ穴602とプランジャ601の隙間における電気泳動媒体の流れが小さいことを意味する。このことは、プランジャ穴602の最上部付近における電気泳動媒体の横方向の流れが小さいことを意味する。従って、浮力によって出口604の反対側に形成されるプランジャ穴602とプランジャ601の隙間を移動した気泡は、図中丸で囲んだ領域に溜まり易くなる。
(5)形態例4
続いて、キャピラリ電気泳動装置の4つ目の形態例を説明する。この形態例に係るキャピラリ電気泳動装置の基本構造は形態例1と同じである。以下では、形態例に係るプランジャポンプ202の構造について説明する。
図7に、この形態例に係るプランジャポンプ202を構成するプランジャ601とプランジャ穴701との取り付け構造を示す。図7(a)に示すように、この形態例の場合も、プランジャ601とプランジャ穴701を鉛直方向に延伸するように設置する。また、プランジャ穴701の最下部に、電気泳動媒体を導入する入口603を形成し、プランジャ穴701の最上部に、電気泳動媒体を導出する出口604を形成する。
形態例3との違いは、プランジャ穴701の断面構造である。図7(b)に、図7(a)の点線部分に対応する断面形状を示す。この形態例の場合、図7(b)に示すように、プランジャ穴701の側面うち出口604の反対側に、プランジャ穴701の延伸方向に沿って伸びる溝703を形成する。従って、この溝703が形成される部分の内径は、周囲の内径よりも広く形成される。
例えばプランジャ601の直径が3〜5mm程度であり、公差が0.05mmである場合、各隙間を以下のように設計することが望ましい。
・溝703とプランジャ601の側面に形成される隙間:0.2mm程度
・出口604側に形成されるプランジャ穴701とプランジャ601の隙間:0.1mm程度
・プランジャ601の最大押し出し時にプランジャ601の底面とプランジャ穴701の底面との間に形成される隙間:0.2−0.4mm程度
この条件を満たす場合、寸法のばらつきや組み立てのばらつきが生じたとしても、溝703とプランジャ601の間に形成される隙間が、出口604側のプランジャ穴701とプランジャ601との間に形成される隙間よりも小さくならないようにできる。勿論、この寸法は公差を考慮して決定する。
また、この形態例のように溝703を用いる場合には、形態例3のようにプランジャ穴701の軸とプランジャ601の軸をずらす場合だけでなく、プランジャ穴701の軸とプランジャ601の軸が一致するように取り付け位置を設計することもできる。図7(b)は、プランジャ穴701とプランジャ601が同軸に取り付けられた場合に相当する。
従って、この形態例に係るプランジャポンプ202を用いれば、溝703側に形成される流路抵抗を、出口604側の流路抵抗よりも小さくすることができる。このことは、気泡の抜けやすさに個体差が生じないプランジャポンプの構造を実現できることを意味する。
結果的に、この形態例の場合における気泡の流れは、形態例3と同様になる。すなわち、形態例に係るプランジャポンプ202の場合には、気泡に働く浮力と粘性力の合成力により、又は、粘性力により移動される。このため、プランジャ近傍にある気泡がプランジャ601に留まることなく出口604から抜け易くなる。結果的に、少量のポリマ量で気泡を除去することができ、高価なポリマの消費量を下げることができる。
(6)形態例5
続いて、キャピラリ電気泳動装置の5つ目の形態例を説明する。この形態例に係るキャピラリ電気泳動装置の基本構造は形態例1と同じである。以下では、形態例に係るプランジャポンプ202の構造について説明する。
図8に、この形態例に係るプランジャポンプ202を構成するプランジャ801とプランジャ穴802との取り付け構造を示す。この形態例の場合も、形態例3及び4の場合と同様、プランジャ801とプランジャ穴802の各軸が鉛直方向に伸びるように配置する。また、この形態例に係るプランジャ801とプランジャ穴802も、その断面形状は円形である点で形態例3と共通する。
ただし、この形態例に係るプランジャポンプ202は、電気泳動媒体をシリンジに注入する際におけるプランジャ801の可動方向が形態例3と逆向きである。すなわち、形態例3の場合(図6)には、プランジャ601を鉛直方向上方から下方に押し出す例を説明した。しかし、この形態例の場合には、プランジャ801を鉛直方向下方から上方に引き戻す場合を想定する。このため、プランジャ穴802の開口は鉛直方向下側に配置され、この開口側に電気泳動媒体の入口803が配置される。また、プランジャ穴802の開口は、入口803よりも下の位置でプランジャシール805により塞がれる。
プランジャ801の先端(図中上側)の形状は、形態例3の場合と同様、円錐形状に加工されているものとする。また、プランジャ穴802の天面(図中上側)は、このプランジャ801の最大引き戻し時に、円錐形状に加工されたプランジャ801の先端部分との間に一定の隙間ができるように漏斗形状に加工されている。従って、この形態例の場合、電気泳動媒体の出口804は、円錐形状に加工されたプランジャ穴802の天面の最上部に形成する。
もっとも、この円錐形状は必須ではなく、プランジャ801の先端及びプランジャ穴802の天面の両方が、形態例1及び2と同様の平面構造でも良い。このように、天面を平面形状とする場合には、出口804は、プランジャ穴802の最上部であればどこに形成しても良い。
以下では、図8に示すように、プランジャ801の先端とプランジャ穴802の天面が共に円錐形状に形成されているものとする。
この形態例の場合も、形態例3の場合と同様、プランジャ801の軸とプランジャ穴802の軸を意図的にずらす構造を採用する。具体的には、図8(a)に示す取り付け構造を採用する。すなわち、プランジャ801の側面とプランジャ穴802の側面との間に形成される隙間のうち入口803に対して反対側に形成される隙間が、入口803の側に形成される隙間よりも大きくなるように取り付け位置を設計する構造を採用する。
例えばプランジャ801の直径が3〜5mm程度であり、公差が0.05mmである場合、各隙間を以下のように設計することが望ましい。
・入口803とは反対側に形成されるプランジャ穴802とプランジャ801の隙間:0.2mm程度
・入口803側に形成されるプランジャ穴802とプランジャ801の隙間:0.1mm程度
・プランジャ801の最大引き戻し時にプランジャ801の底面とプランジャ穴802の天面との間に形成される隙間:0.2−0.4mm程度
この条件を満たす場合、寸法のばらつきや組み立てのばらつきが生じたとしても、入口803の反対側に形成されるプランジャ穴802とプランジャ801の隙間が、入口803側に形成されるプランジャ穴802とプランジャ801の隙間より小さくならないようにできる。因みに、この条件の場合、プランジャ801の取り付けが図中左側にずれた場合、ずれ量の最大時に、図中右側の隙間は0.25mm、図中左側の隙間は0.05mmになる。一方、プランジャ801の取り付けが図中右側にずれた場合、ずれ量の最大時に、図中左側の隙間は0.15mm、図中右側の隙間は0.15mmになる。
従って、形態例に係るプランジャポンプ202を用いれば、入口803の反対側に形成される流路抵抗を、入口803の形成側の流路抵抗よりも小さくすることができる。このことは、気泡の抜けやすさに個体差が生じないプランジャポンプの構造を実現できることを意味する。
引き続き、図8(a)を用いて、プランジャ近傍の気泡の抜け方を説明する。
(a)プランジャ側面の下端付近にある気泡の流れ方
気泡には浮力が作用する。また、この形態例の場合、入口803の反対側に形成される隙間の流路抵抗は、入口803側に形成される隙間の流路抵抗よりも小さくなるように設計されている。このため、プランジャ801の引き戻し時には、入口803の付近だけでなく、入口803側から見てプランジャ801の裏側になる付近に対しても十分大きな電気泳動媒体の流れが発生する。従って、気泡には、浮力に加えて電気泳動媒体の粘性力が作用する。これにより、気泡は、プランジャ801から離れて上方へと移動する。
(b)プランジャの入口側側面にある気泡の流れ方
気泡には浮力が作用する。また、この形態例の場合、入口803側に形成されるプランジャ801とプランジャ穴802の隙間は、入口803に対して反対側に形成される隙間よりも小さくなる。従って、電気泳動媒体の相対的な流れの大きさは、入口803に対して反対側の流れよりも小さくなる。しかし、当然ながら、この流路にも電気泳動媒体による上向きの流れがある。従って、気泡には浮力と電気泳動媒体の粘性力の両方が作用する。これにより、気泡は、プランジャ801の側面から離れて出口804の方向に移動する。
(c)入口803の付近のプランジャシールにある気泡の流れ方
プランジャ801が引き戻る際、電気泳動媒体が入口803からプランジャ穴802へと流れ込む。この際、電気泳動媒体の一部は、プランジャシール805の表面に沿って流れ、一部はプランジャ801とプランジャ穴802との間に形成された隙間に沿って上方に流れる。従って、気泡には、電気泳動媒体の流れによる水平方向又は上向きに作用する粘性力と上向きの浮力の両方が作用する。従って、気泡は、電気泳動媒体の流れに沿って出口804に移動する。
(d)入口803とは反対側のプランジャシール805にある気泡の流れ方
プランジャ801が引き戻る際、電気泳動媒体が入口803からプランジャ穴802へと流れ込む。ところで、入口803の反対側に形成される隙間の流路抵抗は、入口803側に形成される隙間の流路抵抗よりも小さい。このため、入口803から流れ込んだ電気泳動媒体の多くがプランジャシール805の表面に沿って入口803の反対側まで供給される。従って、入口803の反対側に位置するプランジャシール805の付近にも十分大きな電気泳動媒体の流れが存在する。なお、流れ込んだ電気泳動媒体の流れはやがて上向きに変化し、プランジャ穴802の側面に沿って上方へと移動する。このため、入口803の反対側のプランジャシール805にある気泡には、電気泳動媒体による水平方向又は上向きに作用する粘性力と上向きの浮力の両方が作用する。従って、気泡は、プランジャシール805を離れ、電気泳動媒体と共にプランジャ穴802の側壁に沿って出口804へと移動する。
このように、形態例に係るプランジャポンプ202の場合には、気泡が、プランジャ801及びプランジャ穴802のどの付近に位置する場合でも(特に、気泡が、入口803から見てプランジャ801の裏面側付近にある場合でも)、浮力だけでなく、電気泳動媒体の移動に伴う粘性力を気泡に対して作用させることができる。
このため、プランジャシール805の近傍にある気泡がプランジャシール805の付近に留まることなく出口804から抜け易くなる。結果的に、少量のポリマ量で気泡を除去することができ、高価なポリマの消費量を下げることができる。
参考までに、形態例に係るプランジャポンプ202を用いない場合の気泡の流れ方を説明する。前述した取り付け構造を採用しない場合、図8(b)に示すように、入口803側のプランジャ穴802とプランジャ801によって形成される隙間が、入口803の反対側のプランジャ穴802とプランジャ801によって形成される隙間よりも広くなる可能性がある。
勿論、この場合も、電気泳動媒体は、プランジャ801の引き戻される時に最も流路抵抗が小さい経路を通って出口804に流れようとする。すなわち、電気泳動媒体の多くは、入口803側のプランジャ穴802とプランジャ801によって形成される隙間を通って出口804から流れ出るように移動する。このことは、入口803の反対側のプランジャ穴802とプランジャ801によって形成される隙間に流れる電気泳動媒体が少ないことを意味する。
換言すると、プランジャシール805の表面に沿って流れる電気泳動媒体の流れも小さいことを意味する。従って、プランジャシール805の付近に付着した気泡に作用する力の大部分は浮力だけになる。ところが、浮力だけでは、気泡を動かす力として不十分である。このため、入口803の反対側に図中丸で囲んで示す領域部分に気泡が溜まり易くなる。
(7)形態例6
続いて、キャピラリ電気泳動装置の6つ目の形態例を説明する。この形態例に係るキャピラリ電気泳動装置の基本構造は形態例5と同じである。以下では、形態例に係るプランジャポンプ202の構造について説明する。
図9に、この形態例に係るプランジャポンプ202を構成するプランジャ801とプランジャ穴901との取り付け構造を示す。図9(a)に示すように、この形態例の場合も、プランジャ801とプランジャ穴901を鉛直方向に延伸するように設置する。また、プランジャ穴901の最下部に、電気泳動媒体を導入する入口803を形成し、プランジャ穴901の最上部に、電気泳動媒体を導出する出口804を形成する。
形態例5との違いは、プランジャ穴901の断面構造である。図9(b)に、図9(a)の点線部分に対応する断面形状を示す。この形態例の場合、図9(b)に示すように、プランジャ穴901の側面うち入口803の反対側に、プランジャ穴901の延伸方向に沿って伸びる溝903を形成する。従って、この溝903が形成される部分の内径は、周囲の内径よりも広く形成される。
例えばプランジャ801の直径が3〜5mm程度であり、公差が0.05mmである場合、各隙間を以下のように設計することが望ましい。
・溝903とプランジャ801の側面に形成される隙間:0.2mm程度
・入口803側に形成されるプランジャ穴901とプランジャ801の隙間:0.1mm程度
・プランジャ801の最大引き戻し時にプランジャ801の天面とプランジャ穴901の天面との間に形成される隙間:0.2−0.4mm程度
この条件を満たす場合、寸法のばらつきや組み立てのばらつきが生じたとしても、溝903とプランジャ801の間に形成される隙間が、入口803側にプランジャ穴901とプランジャ801によって形成される隙間よりも小さくならないようにできる。勿論、この寸法は公差を考慮して決定する。
また、この形態例のように溝903を用いる場合には、形態例5のようにプランジャ穴901の軸とプランジャ801の軸をずらす場合だけでなく、プランジャ穴901の軸とプランジャ801の軸が一致するように取り付け位置を設計することもできる。図9(b)は、プランジャ穴901とプランジャ801が同軸に取り付けられた場合に相当する。
従って、この形態例に係るプランジャポンプ202を用いれば、溝903側に形成される流路抵抗を、入口803側の流路抵抗よりも小さくすることができる。このことは、気泡の抜けやすさに個体差が生じないプランジャポンプの構造を実現できることを意味する。
結果的に、この形態例の場合における気泡の流れは、形態例5と同様になる。すなわち、形態例に係るプランジャポンプ202の場合には、プランジャシール805のどの位置に気泡がある場合でも、浮力と粘性力の両方を常に作用させることができる。このため、入口803から見てプランジャシール805の裏側にある気泡がプランジャシール805の表面に留まることなく出口804から抜け易くなる。結果的に、少量のポリマ量で気泡を除去することができ、高価なポリマの消費量を下げることができる。
(8)形態例7
続いて、キャピラリ電気泳動装置の7つ目の形態例を説明する。この形態例に係るキャピラリ電気泳動装置の基本構造は形態例1と同じである。以下では、形態例に係るプランジャポンプ202の構造について説明する。
図10に、この形態例に係るプランジャポンプ202を構成するプランジャ1001とプランジャ穴1002との取り付け構造を示す。この形態例の場合も、形態例1の場合と同様に、プランジャ1001とプランジャ穴1002の各軸が鉛直方向に対して斜めに伸びるように配置する。また、この形態例に係るプランジャ1001とプランジャ穴1002も、その断面形状は円形である点で形態例1と共通する。
ただし、この形態例に係るプランジャポンプ202は、電気泳動媒体をシリンジに注入する際におけるプランジャ1001の可動方向が形態例1と逆向きである。すなわち、形態例1の場合(図4)には、プランジャ304を鉛直方向斜め上方から斜め下方に押し出す例を説明した。しかし、この形態例の場合には、プランジャ1001を鉛直方向斜め下方から斜め上方に引き戻す場合を想定する。このため、プランジャ穴1002の開口は鉛直方向下側に配置され、この開口側に電気泳動媒体の入口1003が配置される。また、プランジャ穴1002の開口は、入口1003よりも下の位置でプランジャシール1005により塞がれる。一方、プランジャ穴1002の最上部には、電気泳動媒体を導入する出口1004が形成される。
なお、その他のプランジャポンプ202の構造は、形態例1と同じである。すなわち、プランジャ穴1002の側面とプランジャ1001の側面との間に形成される隙間のうち鉛直方向上側に形成される隙間の方が鉛直方向下側に形成される隙間よりも大きくなるように取り付け位置を設計する。従って、この形態例に係るプランジャポンプ202の場合にも、プランジャ1001に対して上面側の流路抵抗を、下面側の流路抵抗よりも小さくすることができる。このことは、気泡の抜けやすさに個体差が生じないプランジャポンプの構造を実現できることを意味する。
引き続き、図10を用いて、プランジャ近傍の気泡の抜け方を説明する。
(a)プランジャの側面にある気泡の流れ方
プランジャ1001が引き戻される際、プランジャ1001及びプランジャ穴1002の側面にある電気泳動媒体は、プランジャ穴1002の最上部にある出口1004に向けて一斉に押し出される。このとき、電気泳動媒体は、プランジャ1001の表面に沿って上方へと移動する。また、入口1003から見てプランジャ1001の裏側になる隙間にも、形態例1で説明したように、電気泳動媒体の移動による大きな流れが発生する。従って、入口1003から見てプランジャ1001の裏面側にある気泡に対しても、電気泳動媒体による上向きの粘性力を作用させることができる。この結果、気泡には、電気泳動媒体の粘性力と浮力の両方が作用する。従って、気泡が電気泳動媒体の流れに沿って移動し、出口1004へ抜け出る。
(b)プランジャシールにある気泡の流れ方
プランジャ1001が引き戻される際、入口1003より電気泳動媒体が流れ込む。前述したように、この形態例に係るプランジャポンプ202の場合には、プランジャ1001とプランジャ穴1002とによって形成される隙間のうち鉛直上方側の隙間が広く形成されている。すなわち、流路抵抗が小さく形成されている。従って、電気泳動媒体の一部は、プランジャシール1005の表面に沿うように移動する。従って、プランジャシール1005のどの位置に気泡がある場合でも、電気泳動媒体の流れによる上向きの粘性力と上向きの浮力の両方が作用する。従って、気泡が電気泳動媒体の流れに沿って移動し、出口1004へ抜け出る。
このように、形態例に係るプランジャポンプ202の場合には、プランジャシール1005にある気泡も留まることなく出口1004から抜け易くなる。結果的に、少量のポリマ量で気泡を除去することができ、高価なポリマの消費量を下げることができる。
(9)形態例8
続いて、キャピラリ電気泳動装置の8つ目の形態例を説明する。この形態例に係るキャピラリ電気泳動装置の基本構造は形態例1と同じである。以下では、形態例に係るプランジャポンプ202の構造について説明する。
図11に、この形態例に係るプランジャポンプ202を構成するプランジャ1001とプランジャ穴1101との取り付け構造を示す。この基本構造は、形態例7(図10)と同じである。すなわち、プランジャ1001とプランジャ穴1101を鉛直方向に対して斜めに設置する。また、プランジャ穴1101の最下部に、電気泳動媒体を導入する入口1003を形成し、プランジャ穴1101の最上部に、電気泳動媒体を導出する出口1004を形成する。
形態例7との違いは、プランジャ穴1101の断面構造である。図11(b)に、図11(a)の点線部分に対応する断面形状を示す。この形態例の場合、図11(b)に示すように、プランジャ穴1101のうち鉛直方向上面側に、プランジャ穴1101の延伸方向に沿って伸びる溝1103を形成する。従って、この溝1103が形成される部分の内径は、周囲の内径よりも広く形成される。
例えばプランジャ1001の直径が3〜5mm程度であり、取り付け方向の傾きが水平面に対して25°(鉛直方向に対して65°)程度であり、公差が0.05mmである場合、各隙間を以下のように設計することが望ましい。
・溝1103の底面(プランジャ穴1101の上面側)とプランジャ1001との間に形成される隙間:0.2mm程度
・プランジャ穴1101とプランジャ1001の下面側に形成される隙間:0.1mm程度
・プランジャ1001の最大引き戻し時にプランジャ1001の天面とプランジャ穴1101の天面との間に形成される隙間:0.2−0.4mm程度
この条件を満たす場合、寸法のばらつきや組み立てのばらつきが生じたとしても、溝1103とプランジャ1001によって形成される隙間のうち鉛直方向上方側に形成される隙間が、鉛直方向下方側に形成される隙間よりも小さくならないようにできる。勿論、この寸法は公差を考慮して決定する。
また、この形態例のように溝1103を用いる場合には、形態例7のようにプランジャ穴1101の軸とプランジャ1001の軸をずらす場合だけでなく、プランジャ穴1101の軸とプランジャ1001の軸が一致するように取り付け位置を設計することもできる。図11(b)は、プランジャ穴1101とプランジャ1001とが同軸に取り付けられた場合に相当する。
従って、この形態例に係るプランジャポンプ202を用いれば、プランジャ1001に対して鉛直上方側の流路抵抗を、鉛直下方側の流路抵抗よりも小さくすることができる。このことは、気泡の抜けやすさに個体差が生じないプランジャポンプの構造を実現できることを意味する。
引き続き、図11を用いて、プランジャ近傍の気泡の抜け方を説明する。
(a)プランジャの側面にある気泡の流れ方
プランジャ1001が引き戻される際、プランジャ1001の側面にある電気泳動媒体は、プランジャ穴1101の最上部にある出口1004に向けて一斉に押し出される。このとき、電気泳動媒体は、プランジャ1001の表面に沿って上方へと移動する。また、入口1003から見てプランジャ1001の裏側になる隙間にも、溝1103に沿うように、電気泳動媒体の移動による大きな流れが発生する。従って、入口1003から見てプランジャ1001の裏面側にある気泡に対しても、電気泳動媒体による上向きの粘性力を作用させることができる。この結果、気泡には、電気泳動媒体の粘性力と浮力の両方が作用する。従って、気泡が電気泳動媒体の流れに沿って移動し、出口1004へ抜け出る。
(b)プランジャシールにある気泡の流れ方
プランジャ1001が引き戻される際、入口1003より電気泳動媒体が流れ込む。前述したように、この形態例に係るプランジャポンプ202の場合には、溝1103の部分に形成される隙間が周囲の隙間より広く形成されている。すなわち、溝1103に沿って流路抵抗が小さくなる。従って、電気泳動媒体の一部は、入口1003から見てプランジャ1001よりも遠方側のプランジャシール1005にも到達する。従って、プランジャシール1005のどの位置に気泡がある場合でも、電気泳動媒体の流れによる上向きの粘性力と上向きの浮力の両方が作用する。従って、気泡が電気泳動媒体の流れに沿って移動し、出口1004へ抜け出る。
このように、形態例に係るプランジャポンプ202の場合には、プランジャシール1005にある気泡も留まることなく出口1004から抜け易くなる。結果的に、少量のポリマ量で気泡を除去することができ、高価なポリマの消費量を下げることができる。
(10)形態例9
続いて、キャピラリ電気泳動装置の9つ目の形態例を説明する。この形態例に係るキャピラリ電気泳動装置の基本構造は形態例1と同じである。この形態例は、前述した形態例とは異なり、プランジャの駆動速度に着目する。
具体的には、電気泳動媒体をキャピラリに注入する場合(プランジャポンプから電気泳動媒体を排出する場合)に、プランジャの駆動速度を上げて電気泳動媒体の流速を早くする。これにより、気泡に働く粘性力を強めることができる。
また反対に、電気泳動媒体をキャピラリ穴に補充する場合(プランジャポンプに電気泳動媒体を引き込む場合)に、プランジャを素早く逆向きに駆動する。これにより、プランジャ穴内の気圧を下げることができる。このように気圧を下げることで気泡が大きくなり、気泡に働く浮力を大きくすることができる。
なお、各駆動速度は、プランジャポンプ203のモータが脱調しない範囲内の最大速度に設定することで実現することができる。結果的に、少量のポリマ量で気泡を除去することができ、高価なポリマの消費量を下げることができる。
なお、この技術は、前述した各形態例に組み合わせることにより、各形態例における効果を最大限に発揮させることができる。本明細書は、各形態例の組み合わせ形態も開示している。
101、403、503、602、701、802、901、1002、1101…プランジャ穴、102、304、601、801、1001…プランジャ、103、404、605、805、1005…プランジャシール、104、402、604、804、1004…出口、401、603、803、1003…入口、505、703、903、1103…溝。

Claims (20)

  1. 電気泳動媒体が充填される少なくとも1本のキャピラリと、
    前記キャピラリの両端に電圧を印加する電圧源と、
    前記キャピラリ内での電気泳動により分離された試料を光学的に検出する光学検出機構と、
    鉛直方向に対して斜めに配置される筒状の容器と、前記容器の内壁に沿うように稼動されるプランジャと、前記キャピラリに前記電気泳動媒体を充填するための出口と、前記容器に前記電気泳動媒体を流入させるための入口とを有し、前記容器の側壁と前記プランジャの側壁との間に形成される隙間のうち鉛直方向上側の隙間の断面積が他の領域における隙間の断面積よりも広く形成されたポンプと、
    を有する電気泳動装置。
  2. 前記プランジャの軸は、前記容器の軸に対して鉛直方向下側に偏心するように組み立てられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気泳動装置。
  3. 前記容器は、鉛直方向上側の側壁に内径を広げる溝を有している
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気泳動装置。
  4. 電気泳動媒体が充填される少なくとも1本のキャピラリと、
    前記キャピラリの両端に電圧を印加する電圧源と、
    前記キャピラリ内での電気泳動により分離された試料を光学的に検出する光学検出機構と、
    鉛直方向に配置される筒状の容器と、前記容器の内壁に沿うように稼動されるプランジャと、前記キャピラリに前記電気泳動媒体を充填するための出口と、前記容器に前記電気泳動媒体を流入させるための入口とを有し、前記容器の側壁と前記プランジャの側壁との間に形成される隙間のうち前記入口から前記出口に至るまでの経路長が長くなる側の隙間の断面積が他の領域における隙間の断面積よりも広く形成されたポンプと、
    を有する電気泳動装置。
  5. 前記他の隙間よりも広く形成される隙間は、前記出口が形成された側面に対して反対側の側面に形成される
    ことを特徴とする請求項4に記載の電気泳動装置。
  6. 前記プランジャの軸は、前記容器の軸に対して前記出口寄りに偏心するように組み立てられている
    ことを特徴とする請求項5に記載の電気泳動装置。
  7. 前記容器は、前記出口とは反対側の側壁に内径を広げる溝を有している
    ことを特徴とする請求項5に記載の電気泳動装置。
  8. 前記他の隙間よりも広く形成される隙間は、前記入口が形成された側面に対して反対側の側面に形成される
    ことを特徴とする請求項4に記載の電気泳動装置。
  9. 前記プランジャの軸は、前記容器の軸に対して前記入口寄りに偏心するように組み立てられている
    ことを特徴とする請求項8に記載の電気泳動装置。
  10. 前記容器は、前記入口とは反対側の側壁に内径を広げる溝を有している
    ことを特徴とする請求項8に記載の電気泳動装置。
  11. 鉛直方向に対して斜めに配置される筒状の容器と、
    前記容器の内壁に沿うように稼動されるプランジャと、
    出口と、
    入口とを有し、
    前記容器の側壁と前記プランジャの側壁との間に形成される隙間のうち鉛直方向上側の隙間の断面積が他の領域における隙間の断面積よりも広く形成されたポンプ。
  12. 前記プランジャの軸は、前記容器の軸に対して鉛直方向下側に偏心するように組み立てられている
    ことを特徴とする請求項11に記載のポンプ。
  13. 前記容器は、鉛直方向上側の側壁に内径を広げる溝を有している
    ことを特徴とする請求項11に記載のポンプ。
  14. 鉛直方向に配置される筒状の容器と、
    前記容器の内壁に沿うように稼動されるプランジャと、
    出口と、
    入口とを有し、
    前記容器の側壁と前記プランジャの側壁との間に形成される隙間のうち前記入口から前記出口に至るまでの経路長が長くなる側の隙間の断面積が他の領域における隙間の断面積よりも広く形成されたポンプ。
  15. 前記他の隙間より広く形成される隙間は、前記出口が形成された側面に対して反対側の側面に形成される
    ことを特徴とする請求項14に記載のポンプ。
  16. 前記プランジャの軸は、前記容器の軸に対して前記出口寄りに偏心するように組み立てられている
    ことを特徴とする請求項15に記載のポンプ。
  17. 前記容器は、前記出口とは反対側の側壁に内径を広げる溝を有している
    ことを特徴とする請求項15に記載のポンプ。
  18. 前記他の隙間より広く形成される隙間は、前記入口が形成された側面に対して反対側の側面に形成される
    ことを特徴とする請求項14に記載のポンプ。
  19. 前記プランジャの軸は、前記容器の軸に対して前記入口寄りに偏心するように組み立てられている
    ことを特徴とする請求項18に記載のポンプ。
  20. 前記容器は、前記入口とは反対側の側壁に内径を広げる溝を有している
    ことを特徴とする請求項18に記載のポンプ。
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